JP2011224799A - 記録ヘッドおよびその電気検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動回路に加え、制御回路部を有する記録ヘッドにおいて、電気検査時の不良箇所の特定が可能である記録ヘッドを提供する。
【解決手段】 記録ヘッドは、記録を行うためのエネルギーを発生する記録素子を有する記録素子基板と、記録素子の駆動を制御するための制御回路部と、第一の配線を介して制御回路部と接続された、記録ヘッドの外部との電気的接続のための第一の電気接点と、第二の配線を介して記録素子と接続された、記録ヘッドの外部との電気的接続のための第二の電気接点と、を有する。更に、記録ヘッドは、記録素子と制御回路部とを電気的に接続する第三の配線に接続された、記録ヘッドの外部と第三の配線との電気的接続のための第三の電気接点を有しており、この第三の電気接点は、記録ヘッドの電気検査時に用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録を行う記録ヘッドと、その電気的不良の有無を検査する電気検査方法に関する。
インクジェット記録装置(以下、記録装置と記載)は、記録媒体に記録を行う記録ヘッドとして代表的なインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと記載)を用いてインクを吐出し、記録媒体に記録を行う装置である。この記録装置においては、記録速度の向上のために、記録ヘッドのノズル数の増加が図られている。また、画像品位の安定化のために、記録ヘッドの温度を監視し、これに基づくより適した条件で、記録ヘッドを駆動する制御や、記録ヘッドの温度やインクの温度を所望の温度に調整する制御などが行われている。
このような記録装置の進歩に伴い、記録装置本体に設けられた本体制御回路から記録ヘッドに伝送されるデータ数が増加しているため、データを伝送するための配線の数を増やす必要がある。これにより、記録ヘッドに設けられる本体制御回路との電気的接続のための電気接点の数が増えると、記録ヘッドの大型化につながる。そこで、記録ヘッドを大型化させないために配線を高密度に配置すると、ノイズが発生しやすくなり、記録ヘッドの駆動に影響を及ぼす恐れがあった。
このような問題に対応する手段として、特許文献1に記載の記録装置のように、高速のシリアルデータ伝送が可能である低電圧差動伝送方式を採用した構成が有効である。差動伝送方式を利用することで、配線の数を削減し、ノイズの発生を低減することが可能である。そのための構成として、特許文献1に記載の記録ヘッドには、差動信号を受信するための差動信号受信部を含む制御回路(モジュールIC)が設けられている。
特開2002−326348号公報
特許文献1の記録ヘッドは、記録を行うためのエネルギーを発生する素子を駆動するための駆動回路に加え、素子の駆動を制御するための制御回路を含む制御回路部(制御回路チップ)を備えている。このような記録ヘッドは、電気検査時に電気不良が判明した場合、電気不良の原因が駆動回路にあるか、制御回路部内の回路にあるかを特定することが困難である。
そこで、本発明は、駆動回路に加え、制御回路部を有する記録ヘッドにおいて、電気検査時の不良箇所の特定を可能とすることを目的とした。
本発明の記録ヘッドは、記録を行う記録ヘッドであって、記録を行うためのエネルギーを発生する記録素子を有する記録素子基板と、前記記録素子の駆動を制御するための制御回路部と、第一の配線を介して前記制御回路部と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第一の電気接点と、第二の配線を介して前記記録素子と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第二の電気接点と、前記記録素子と前記制御回路部とを電気的に接続する第三の配線に接続された、前記記録ヘッドの外部と前記第三の配線との電気的接続のための第三の電気接点と、を有し、前記第三の電気接点は、前記記録ヘッドの電気検査用の電気接点であることを特徴とする。
本発明の記録ヘッドによれば、記録ヘッドの製造時に、制御回路部内の回路を含む経路と含まない経路とで、記録ヘッドの電気検査を行うことが可能であるので、電気不良箇所の特定が可能である。
本発明を適用可能な記録ヘッドの配線と電気接点の接続を示す図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドを搭載した記録装置の全体構成を示す図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドの制御構成を示すブロック図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドにおいて、差動伝送方式を用いたデータ伝送を説明するための図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドの駆動回路を示す図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドの電気検査時の回路を示す図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドの電気検査の工程の一例を示す図である。 本発明を適用可能な記録ヘッドの電気検査の工程の他の一例を示す図である。 本発明の第一の実施形態の記録ヘッドを搭載した記録装置のキャリッジ部の構成を示す。 本発明の第一の実施形態の記録ヘッドの第2ヘッド基板の構成およびサブ端子を用いた電気検査を説明するための図である。 本発明の第二の実施形態の記録ヘッドを搭載した記録装置のキャリッジ部の構成を示す。 本発明の第二の実施形態の記録ヘッドの第2ヘッド基板の構成およびサブ端子を用いた電気検査を説明するための図である。
(記録装置の全体構成)
まず、図2を用いて本発明を適用可能な記録ヘッドとしてのインクジェット記録ヘッド1(以下、記録ヘッド1と記載)が装着されるインクジェット記録装置100(以下、記録装置と記載)の主要な構成を説明する。
記録ヘッド1は、インクを吐出する複数のノズルからなるノズル列を有する。この記録ヘッド1が搭載されるキャリッジ2は、シャフト12に勘合されており、記録媒体15が搬送される方向に対して直交する走査方向に走査される。キャリッジ2は、ベルト13を介してモータ14から駆動力を受けることにより走査される。キャリッジ位置センサ(不図示)によって、キャリッジエンコーダ16を検知することで、キャリッジ2の位置を検出する。
記録動作が始まると、紙などの記録媒体15は、紙送りモータ8によって駆動される紙送りローラ6によって搬送される。紙送りモータ8に同期して回転する紙送りエンコーダ10に記されたスリットを、センサ11によって検知することで、記録媒体15の位置を検出する。
記録ヘッド1から吐出されたインクによって記録された記録媒体は、排紙ローラ3の回転に伴って記録装置100の外へ搬送される。
記録ヘッド1のノズルからインクを吐出する記録ヘッド1の駆動と、キャリッジ2の走査と、記録媒体15の搬送の夫々のタイミングが制御されることによって、記録媒体15の所定の位置にインクが吐出される。
(記録装置および記録ヘッドの制御構成)
図3は、記録ヘッド1を搭載した記録装置100本体と、記録ヘッド1との制御系の構成を示すブロック図である。
記録装置100の本体制御部28で生成された信号を記録ヘッド1が受信し、その信号に基づいて記録ヘッド1が駆動される。記録ヘッド1は、第1ヘッド基板21と第2ヘッド基板22を有する。第1ヘッド基板21は、記録ヘッド1のノズルからインクを吐出するためのエネルギーを発生する記録素子23を有する記録素子基板である。第1ヘッド基板21上に設けられた駆動回路24は、記録素子23を含み、記録素子を駆動するため回路である。記録素子23としては、例えばヒータが挙げられる。
なお、本実施形態では、記録素子23としてヒータを用い、ヒータから発生させる熱エネルギーを利用したインクジェット記録ヘッドを取り上げるが、本発明は、ピエゾ素子等を用いたインクジェット記録ヘッドにも適用できるものである。更に、本発明は、記録素子23にヒータを用いる熱転写方式の記録ヘッドにも適用できるものである。
第2ヘッド基板22は、記録装置100に対して電気的に接続され、記録装置100の本体制御部28と通信して記録ヘッド1の駆動に必要な情報の送受信を行うためのメイン端子40(図1参照)を有するプリント基板である。第2ヘッド基板22には、記録素子23の駆動を制御するための制御回路25が設けられており、制御回路25は第2ヘッド基板22に取り付けられた集積回路チップである。制御回路25は、記録装置100に設けられた差動信号送信部29から差動伝送ラインを介して送信された差動信号を受信する差動信号受信部27と、受信した差動信号をシリアル/パラレル変換して、第1ヘッド基板21へ伝送するヘッド制御部26とを有する。ヘッド制御部26は記録装置100から伝送された情報をもとに信号を生成し、第1ヘッド基板21に送信する。
本実施形態では、記録装置100から送信される信号の一部は、シリアル信号として第2ヘッド基板22に伝送することが可能である。このとき、記録装置100と記録ヘッド1の間では高速シリアル伝送が可能である低電圧差動伝送方式(LVDS)が用いられる。差動信号受信部27で受信された信号は、ヘッド制御部26へ伝送される。ヘッド制御部26でパラレル信号に変換された信号は、第1ヘッド基板21の記録素子制御回路32に伝送される。このような構成とすることで、記録装置100と記録ヘッド1との間の配線の数や電気接点の数を削減することができる。また、LVDSを用いることで、ノイズの低減を図ることが可能となる。
一方で、差動信号送信部29を介さずに本体制御部28から伝送される信号は、制御回路25を経由せずに第2ヘッド基板22を通り、第1ヘッド基板21の駆動回路24に伝送される。
次に、低電圧差動伝送について説明する。図4は、記録装置100本体と記録ヘッド1間で行われる低電圧差動伝送のための配線を示す。
前述した低電圧差動伝送を用いて記録装置100本体に設けられた差動信号送信部29から送信される信号は、クロック信号(CLK_N、CLK_P)と画像データに応じたデータ信号(DT_N、DT_P)である。
ここで、クロック信号(CLK_N、CLK_P)は、記録装置100と記録ヘッド1間のシリアル転送の同期をとるだけでなく、第2ヘッド基板22上の制御回路25での同期をとるためにも使用される。
この様な構成とすることで、記録ヘッド1の第1ヘッド基板21上にクロックを生成する発信子や発信器を備える必要がなく、ノイズの低減やコストダウンにつながる。
図1は記録ヘッド1が有する端子とのその内部配線を示す。
上述したように、第2ヘッド基板22上には、記録装置100の本体制御部28と通信して記録ヘッド1の駆動に必要な情報の送受信を行うために、記録装置100と電気的接続がなされるメイン端子40が備えられる。また、第2ヘッド基板22上には、制御回路25と第1ヘッド基板21を電気的に接続する配線から引き出されたサブ端子41が備えられる。
第1ヘッド基板21には、制御回路25に電気的に接続される端子と、制御回路25を介さずにメイン端子40に電気的に接続される端子とが備えられる。第1ヘッド基板21上の端子は、本体制御部28から送られる信号と、ヘッド制御部26から送られる信号を受信し、これに従って記録素子23を駆動する。
次に、各ヘッド基板に備えられる端子を具体的に説明する。図1に示すように、第2ヘッド基板22上の端子Di_Aから端子RSTまでが記録装置100に接続されるメイン端子40である。メイン端子40のうち、端子VDD2から端子RSTまでが、制御回路25と記録装置100とを電気的に接続する配線(第一の配線)に設けられた端子(第一の電気接点)である。また、メイン端子40のうち、端子Di_Aから端子VSSまでが、第1ヘッド基板と記録装置100とを電気的に接続する配線(第二の配線)に設けられた端子(第2の電気接点)である。第2ヘッド基板22上の端子CLKから端子HEまでが制御回路25と第1ヘッド基板21に設けられた端子とを接続する配線(第三の配線)から引き出されたサブ端子41(第三の電気接点)である。
第2ヘッド基板22の端子Di_Aから端子VDDSまでは、それぞれ対応する第1ヘッド基板21の端子に接続されている。端子Di_A、端子Di_Kは、第1ヘッド基板21内のダイオード(不図示)と接続されており、第1ヘッド基板21の温度をモニタするための端子である。端子VH、端子GNDHは第1ヘッド基板21に設けられた記録素子23に電圧を印加するための電源用の端子とこれに対応するグランド用の端子である。端子VDD1、端子VSSは、第1ヘッド基板21内部で用いられるロジック信号の電源用の端子と、これに対応するグランド用の端子である。端子VDD2は制御回路25内で用いられるロジック信号の電源用の端子である。これに対応するグランドは、端子VSSを用いる。
第2ヘッド基板22の端子VDD2から端子RSTまでは、それぞれ対応する制御回路25に設けられた端子に接続されている。端子CLK_N、端子CLK_P、端子DT_N、端子DT_Pは前述した差動伝送に用いられる端子で、端子CLK_N、端子CLK_Pはクロック信号を、端子DT_N、端子DT_Pはデータ信号を制御回路25に送り込む。端子RSTは制御回路25内のデータをリセットする信号を受信するための端子である。
制御回路25の端子CLKからHEまでは、それぞれ対応する第1ヘッド基板に設けられた端子に接続されている。端子CLKは、CLK_N、CLK_Pのクロック信号を分周して生成されるクロック信号(CLK)用の端子である。端子DATAは、DT_N、DT_Pのデータ信号をシリアル/パラレル変換して生成されるデータ信号(DATA)用の端子である。つまり、第1ヘッド基板21及び第2ヘッド基板22に設けられる信号DATA用の端子DATAの数は、端子DT_N、端子DT_Pの総端子数よりも多くなる。
ここで、クロック信号(CLK)、ラッチ信号(LAT)、データ信号(DATA)、ヒートイネーブル信号(HE)は制御回路25内のヘッド制御部26で生成され、第1ヘッド基板21に送信される駆動信号であり、上述したロジック信号である。端子LATは、データ信号を一時的にホールドするためのラッチ信号用の端子、端子HEは、記録素子23にエネルギーを印加する時間を決定するヒートイネーブル信号用の端子である。
図5は第1ヘッド基板21の駆動回路24を示す。駆動回路24は、記録素子23、トランジスタ31、記録素子制御回路32を含んでおり、記録素子23を駆動するための回路である。CLK、LAT、DATA、HEの各信号が伝送される各端子は記録素子制御回路32に接続され、受信データをもとにパルス信号を生成してトランジスタ31に送信し、トランジスタ31のON/OFFを切り替えて記録素子23のVH電圧の印加を制御する。
以上に述べてきたように、本発明の記録ヘッド1は内部に制御回路25を備えており、メイン端子40には、制御回路25に接続される端子(第一の電気接点)と制御回路25に接続されない端子(第二の電気接点)とがある。これらの端子を用いて電気検査を行うと、電気的不良が判明した場合に、その原因が制御回路25にあるか駆動回路24にあるかを特定できない場合がある。
そこで、本発明の記録ヘッド1は制御回路25と第1ヘッド基板21との間の配線(第三の配線)に接続された、電気検査用のサブ端子41(第三の電気接点)を設け、制御回路25を経由せずに電気検査を行うことを可能とした。これによって、制御回路25における電気的不良か、駆動回路24における電気的不良かを判明することができ、電気的不良の原因を特定することが可能となる。
なお、サブ端子41は電源供給用の端子やグランド用の端子といった電源系端子をもたず、ロジック信号用端子のみで構成している。すなわち、制御回路25と第1ヘッド基板21間の配線は、電源系の配線でなくロジック信号用の配線のみとしている。サブ端子41に電源用の端子やグランド用の端子を設けてもよいが、記録装置100の使用時に、電源系端子に印加される電圧や流れる電流が大きく、またその時間も長いために、ロジック信号用端子と比較して、ショートが発生する可能性が高い。そこで、メイン端子40のみに電源系端子を設けるような配線とし、サブ端子41にはこの電源系端子をもたない構成とすることで、ショートが発生する可能性を低減させている。
(記録ヘッドの電気検査)
図6(a)〜(g)は、本発明の記録ヘッドの電気検査の例を示す回路図である。図6(a)は、第2ヘッド基板22内の制御回路25の電気検査を行う回路である。図6(b)〜(f)は制御回路25を非経由で第1ヘッド基板21内の駆動回路24の電気検査を行う回路である。図6(g)は制御回路25を経由する経路と非経由の経路の2通りの経路で第1ヘッド基板21内の駆動回路24の電気検査を行う回路である。制御回路25を経由する回路の場合は、メイン端子40のみを用いて電気検査を行う。制御回路25を非経由の回路の場合は、メイン端子40のうち制御回路25に接続されない端子(Di_A、Di_K、VH、GNDH、VHT、VDD1、VSS)と、サブ端子41を用いて電気検査を行う。Vtは検査用の電圧の印加、Itは検査用の電流の印加を示している。各検査の内容を下記に記す。
図6(a)は差動信号を受信する配線の終端抵抗を測定して接続状態を検査する回路である。端子CLK_Nと端子CLK_P間または端子DT_Nと端子DT_P間に定電流を印加し、電圧を測定する。制御回路25の内部のみ経由される電気検査である。
図6(b)は電源用の端子(VH/VHT/VDD1)とグランド用の端子(VSS/GNDH)間に電圧を印加し、リーク電流を検査する回路である。
図6の(c)、(d)は、本発明の記録ヘッドにおいて、メイン端子40とサブ端子41との両方を用いて行う電気検査の例を示す回路図である。図6(c)は第1ヘッド基板21に接続されるロジック信号の端子のうち、第1ヘッド基板21内でプルアップされている端子のプルアップ抵抗と配線の抵抗を測定し、接続の状態を検査する回路である。図6(d)は第1ヘッド基板21に接続されるロジック信号の端子のうち、第1ヘッド基板21内でプルダウンされている端子のプルアップ抵抗と配線の抵抗を測定し、接続の状態を検査する回路である。
図6(e)は第1ヘッド基板21内のダイオードの特性を評価する回路であり、所定の電流を印加して電圧をモニタする。
図6(f)は第1ヘッド基板21に接続される全端子間のオープン/ショートチェックを行う回路であり、端子間に定電流を印加して電圧を測定する。ここでは、制御回路25に接続されるメイン端子40を除くメイン端子40と、サブ端子41との全ての組み合わせについて検査を行うため、制御回路25を経由しない電気検査である。なお、図6(f)の回路で、制御回路25に接続されるメイン端子40を含んで電気検査を行ってもよい。
図6(g)は記録素子23と配線の抵抗を合わせて測定し、記録素子23の状態や記録素子23の接続状態を検査する回路である。端子VHと端子GNDHの間に実際の記録時に用いる電圧よりも低い電圧を印加し、駆動制御用のトランジスタ31に実際の記録時に用いる駆動パルスよりも長いパルス信号を入力することで、複数の記録素子23の各々に流れる電流を測定する。このとき、制御回路25内で生成されたパルス信号を用いると、制御回路25を経由して記録素子23の電気検査が行われる。また、サブ端子41であるCLK、LAT、DATA、HEの各端子を用いて信号を入力することで、制御回路25を経由しない記録素子23の電気検査が行われる。
図6(g)の電気検査は、一つの記録ヘッドについて、制御回路25を経由した検査と、制御回路25を非経由の検査の両方を行うことができるため、それら両者の検査結果を照合することができる。よって、検査で不良が判明した場合に、不良の要因が第1ヘッド基板21内の駆動回路24にあるか、第2ヘッド基板22内の制御回路25にあるかを特定することができる。すなわち、制御回路25を経由する検査で「不良」と判定され、制御回路25を非経由の検査で「良」と判定された場合は、制御回路25に不良の要因があると判断できる。また、制御回路25を経由する検査と制御回路25を非経由の検査の両方で「不良」と判定された場合は、駆動回路24のみに不良の要因があるか、もしくは駆動回路24と制御回路25の両方に不良があると判断できる。この場合は、さらに図6(a)の検査によって制御回路25の良否を判定し、駆動回路24のみが不良であるか、制御回路25も合わせて不良であるかの判断を下すことができる。
なお、制御回路25のみを検査する手段は、図6(a)の検査以外の手段であってもよい。例えば、制御回路25に信号を送信元に返信する機能を追加し、検査装置と制御回路間であらかじめプログラムされたデータ信号の授受を行うことで、制御回路25の機能の正常動作を確認する、などの手法を用いることもできる。
図7は、本発明の記録ヘッド1の製造工程における電気検査フローの一例を示す。各ステップの説明を以下に記す。
S1では、制御回路25に接続されていないメイン端子40と、サブ端子41とを用いて、制御回路25を経由しない電気検査を行う。S2では、S1の検査の結果、OKならばS3へ、NGならばS5へ進む。S3では、メイン端子40を用いた電気検査を行う。ここで、少なくとも制御回路25に接続されるメイン端子40を用いた場合に、制御回路25を経由する電気検査が行われる。S4では、S3での検査の結果、OKならば良品として出荷する。NGならばS5へ進む。S5では、検査NGの内容から電気不良の内容を特定し、補修可能であるか判断する。補修は、例えば、「制御回路25のチップが不良で正常のチップに交換」、「配線リードに接続不良があり、再ボンディングで修繕」などが挙げられる。補修可能な場合はS6へで記録ヘッド1の補修を行い、補修不能な場合は不良品として廃棄する。
図8は、本発明の記録ヘッド1の製造工程における電気検査フローのもう一つの例を示す。各ステップの説明を以下に示す。
S7では、メイン端子40を用いた電気検査を行う。ここで、少なくとも制御回路25に接続されるメイン端子40を用いた場合に、制御回路25を経由する電気検査(第一の検査)が行われる。S8では、S7の検査の結果、OKならば良品として出荷する。NGならばS9へ進む。S9では、制御回路25に接続されていないメイン端子40(第二の電気接点)と、サブ端子41(第三の電気接点)とを用いて、制御回路25を経由しない電気検査(第二の検査)を行う。S10では、S7とS9の検査結果から電気的不良の内容を特定し、補修可能であるか判断する。つまり、S9で、OKであれば制御回路25の不良の特定が可能で、NGであれば駆動回路24の不良の特定が可能である。補修可能な場合はS11へ進み、記録ヘッド1の補修を行い、補修不能な場合は不良品として廃棄する。
記録ヘッド1が良品である場合には、図8に示すフローを用いることで検査の簡略化が可能であるため、記録ヘッド1の良品の割合が高い場合には、図8のフローの方が図7のフローより望ましい。
上記のようにメイン端子40およびサブ端子41を組み合わせて電気検査を行うことによって、制御回路25含む経路と含まない経路とで、記録ヘッドの電気検査を行うことが可能であるので、電気不良の原因の特定が可能である。そのため、制御回路部内の回路に不良がある場合には、新しい集積回路チップと交換することで、不良を解消することができ、記録ヘッドの製造時の廃棄ロスを低減することにより、製造コストを低減することが可能となる。
また、本発明の電気検査方法を用いれば、記録ヘッド1内でどの配線が不良となったかを特定できるので、製造工程時の不良の解析にも貢献する。例えば電気実装工程で特定の配線に実装位置ずれの発生、または実装用のツールの破損の発生などがあった場合に、早期に気づくことができる。
(第一の実施形態)
上述したメイン端子40及びサブ端子41を有する記録ヘッド1の構成について説明する。
図9は、本発明の第一の実施形態の記録ヘッド1であり、筐体としてのキャリッジ2に搭載された状態の記録ヘッド1の下面図及びA−A断面図を示す。
記録ヘッド1はキャリッジ2に着脱可能に搭載され、装着状態ではヘッド固定部材17によってキャリッジ2に固定される。記録ヘッド1にはプリント基板としての第2ヘッド基板22が備えられており、第2ヘッド基板22はキャリッジ2に接合されており、第2ヘッド基板22の外部に露出する側の一面に、メイン端子40(図10参照)が備えられる。
記録ヘッド1がキャリッジ2に装着されると、メイン端子40とコンタクトピン20が接触して、記録装置100と記録ヘッド1間の電気接続がなされる。コンタクトピン20はフレキシブルケーブル19を介して記録装置100の本体制御部28と接続される。
記録素子基板としての第1ヘッド基板21は、支持部材34の上に固定されている。第1ヘッド基板21と第2ヘッド基板22とは、フレキシブルケーブル33およびフレキシブルケーブル33に設けられたインナーリード35を介して電気接続される。
インクタンク18は記録ヘッド1およびキャリッジ2に対して着脱可能であり、搭載された状態において第1ヘッド基板21にインクを供給することができる。
図10の(a)と(b)はそれぞれ第2ヘッド基板22の表側の面と裏側の面の構成を示す。第2ヘッド基板22の、外部に露出する側の面である表面にはメイン端子40が備えられ、裏面には制御回路25とサブ端子41が備えられる。なお、制御回路25とサブ端子41とが、第2ヘッド基板22の表面に備えられる構成であってもよい。
サブ端子41は製造工程の検査時にのみ利用される端子であるので、本実施形態のように、サブ端子41を第2ヘッド基板22の裏面に設けることが可能である。このような構成とすることで、外部に露出する端子の数を増やすことがないので、端子へのインクの付着等によって配線がショートする可能性を高める恐れがない。また、第2ヘッド基板22の裏面に制御回路25とサブ端子41を設けることで、第2ヘッド基板22の面積の増大を防ぐことが可能である。
図10(c)は本実施形態の記録ヘッド1のサブ端子41を用いた電気検査を行っている状態を示す。第2ヘッド基板22の表側に備えられたメイン端子40と裏側に備えられたサブ端子41を、それぞれ検査装置のメイン端子用プローブ51、サブ端子用プローブ52でコンタクトしている。
これは、サブ端子41には電源系端子が備えられていないため、例えば、電源系端子とサブ端子41間のショートチェックなど、電源系端子に電圧または電流の印加が必要な場合に、メイン端子40の電源系端子を用いるためである。
(第二の実施形態)
図11は、本発明の第二の実施形態の記録ヘッド1の下面図及びA−A断面図を示す。第一の実施形態の記録ヘッド1がキャリッジに対して着脱可能であるのに対し、本実施形態の記録ヘッド1はキャリッジ2と一体化された構成となっている。
記録ヘッド1には第2ヘッド基板22が備えられており、第2ヘッド基板22はキャリッジ2に接合されており、第2ヘッド基板22の外部に露出する側の面にメイン端子コネクタ42が備えられる。第2ヘッド基板22はメイン端子コネクタ42を介してフレキシブルケーブル19と接続され、フレキシブルケーブル19は記録装置100の本体制御部28と接続されている。第2ヘッド基板22と第1ヘッド基板21はフレキシブルケーブル33およびインナーリード35を介して接続される。
図12の(a)と(b)はそれぞれ第2ヘッド基板22の表側の面と裏側の面の構成を示す。第2ヘッド基板22の、外部に露出する側の面である表面にはメイン端子40を内蔵したメイン端子コネクタ42が備えられ、第一の実施形態と同様に、第2ヘッド基板22の裏面には制御回路25とサブ端子41が備えられる。
図12(c)は本実施形態の記録ヘッド1のサブ端子41を用いた電気検査を行っている状態を示す。第2ヘッド基板22の表側に備えられたメイン端子コネクタ42と裏側に備えられたサブ端子を、それぞれ検査装置のメイン端子用配線53、サブ端子用プローブ52でコンタクトしている。これは、電源系端子に電圧または電流の印加が必要な場合に、メイン端子40の電源系端子を用いるためである。
1 記録ヘッド
21 第1ヘッド基板(記録素子基板)
22 第2ヘッド基板(プリント基板)
23 記録素子
24 駆動回路
25 制御回路
40 メイン端子
41 サブ端子

Claims (8)

  1. 記録を行う記録ヘッドであって、
    記録を行うためのエネルギーを発生する記録素子を有する記録素子基板と、
    前記記録素子の駆動を制御するための制御回路部と、
    第一の配線を介して前記制御回路部と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第一の電気接点と、
    第二の配線を介して前記記録素子と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第二の電気接点と、
    前記記録素子と前記制御回路部とを電気的に接続する第三の配線に接続された、前記記録ヘッドの外部と前記第三の配線との電気的接続のための第三の電気接点と、
    を有し、
    前記第三の電気接点は、前記記録ヘッドの電気検査用の電気接点であることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記記録ヘッドは、前記第一の電気接点、前記第二の電気接点、及び前記第三の電気接点が設けられたプリント基板を有していることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記記録ヘッドは、前記プリント基板を接合するための筐体を有しており、
    前記プリント基板は、該プリント基板の一面が外部に露出するように前記筐体に接合されており、
    前記第一の電気接点及び前記第二の電気接点は、前記プリント基板の前記一面に設けられており、前記第三の電気接点は、前記プリント基板の前記一面の裏面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記記録ヘッドは、前記第二の配線及び前記第三の配線を有しており、前記第二の配線は前記記録素子への電源供給用の配線を少なくとも含み、前記第三の配線はロジック信号用の配線であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の記録ヘッド。
  5. 前記制御回路部は、外部から差動伝送ラインによって伝送される信号を受信する差動信号受信部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の記録ヘッド。
  6. 記録を行う記録ヘッドの電気検査方法であって、
    記録を行うためのエネルギーを発生する記録素子を有する記録素子基板と、
    前記記録素子の駆動を制御するための制御回路部と、
    第一の配線を介して前記制御回路部と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第一の電気接点と、
    第二の配線を介して前記記録素子と接続された、前記記録ヘッドの外部との電気的接続のための第二の電気接点と、
    前記記録素子と前記制御回路部とを電気的に接続する第三の配線に接続された、前記記録ヘッドの外部と前記第三の配線との電気的接続のための第三の電気接点と、
    を有し、
    前記第一の電気接点及び前記第二の電気接点を用いて電気検査を行う第一の検査工程と、
    前記第二の電気接点及び前記第三の電気接点を用いて電気検査を行う第二の検査工程と、
    を有することを特徴とする記録ヘッドの電気検査方法。
  7. 前記第一の検査工程において前記記録ヘッドの電気的不良があると判断された場合にのみ、前記第二の検査工程を行うことを特徴とする請求項6に記載の記録ヘッドの電気検査方法。
  8. 前記記録ヘッドは、前記第一の電気接点、前記第二の電気接点、及び前記第三の電気接点が設けられたプリント基板と、該プリント基板が接合される筐体と、を有しており、
    前記プリント基板を前記筐体に接合する前に、前記第一の検査工程及び前記第二の検査工程を行うことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の記録ヘッドの電気検査方法。
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