JP2011223840A - 電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 - Google Patents
電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011223840A JP2011223840A JP2010093395A JP2010093395A JP2011223840A JP 2011223840 A JP2011223840 A JP 2011223840A JP 2010093395 A JP2010093395 A JP 2010093395A JP 2010093395 A JP2010093395 A JP 2010093395A JP 2011223840 A JP2011223840 A JP 2011223840A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- switching element
- power supply
- semiconductor switching
- smoothing capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rectifiers (AREA)
Abstract
【課題】周期的なリップルを低減できると共に、高調波電流の発生が少なくかつ、小型で超寿命のスイッチング電源回路を提供する。
【解決手段】交流を脈流に変換する整流回路11と、整流回路11の出力線路間に互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCと、線路上の電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、前記電流供給点Pから前記平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードDを有する。前記脈流の電圧V1がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子SW1をオンする。
【効果】脈流電圧V1が低くなる期間には、平滑キャパシタCに蓄積した電荷を負荷に供給し、負荷電圧・電流の変動を抑える。
【選択図】図2
【解決手段】交流を脈流に変換する整流回路11と、整流回路11の出力線路間に互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCと、線路上の電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、前記電流供給点Pから前記平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードDを有する。前記脈流の電圧V1がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子SW1をオンする。
【効果】脈流電圧V1が低くなる期間には、平滑キャパシタCに蓄積した電荷を負荷に供給し、負荷電圧・電流の変動を抑える。
【選択図】図2
Description
本発明は、交流電源を用いて直流電源を得るスイッチング電源回路に関するものである。
従来、商用の交流電源を用いて直流電源を得る電源回路が知られている。
電源回路は、商用の交流電源を整流して脈流を得る整流回路と、この整流回路によって得られた脈流を平滑する平滑回路とを備えている。この平滑回路により、きれいな直流を得て負荷に供給することができる。
このような電源回路においては、交流周波数(50Hz,60Hz)での電圧変動を抑えるために、平滑回路に平滑キャパシタが設けられている。平滑キャパシタとして、大容量の電解キャパシタ(electrolytic capacitor; 一般に「電解コンデンサ」と呼ばれる)が主に使われている。整流回路に大容量の電解キャパシタを使うと、周知のように、高調波電流が発生する、電解キャパシタが周囲の熱を受けてその耐久性が低下する等の問題がある。
電源回路は、商用の交流電源を整流して脈流を得る整流回路と、この整流回路によって得られた脈流を平滑する平滑回路とを備えている。この平滑回路により、きれいな直流を得て負荷に供給することができる。
このような電源回路においては、交流周波数(50Hz,60Hz)での電圧変動を抑えるために、平滑回路に平滑キャパシタが設けられている。平滑キャパシタとして、大容量の電解キャパシタ(electrolytic capacitor; 一般に「電解コンデンサ」と呼ばれる)が主に使われている。整流回路に大容量の電解キャパシタを使うと、周知のように、高調波電流が発生する、電解キャパシタが周囲の熱を受けてその耐久性が低下する等の問題がある。
電解キャパシタは、熱や過電圧に弱く、長期間使用すると等価直列抵抗(ESR)が増大して脈流を平滑する機能が弱くなってくる。こうなれば、例えば発光ダイオード(LED)、蛍光灯、冷陰極管などを負荷に採用している場合、発光照度のちらつきが発生する。またAV機器を負荷に使用すると雑音が発生して使用しづらいものになってしまう。
そこで電解キャパシタを使用しないで、長寿命であり、かつ平滑機能もある(すなわち、周期的な電圧変動若しくは電流変動(リップルという)が低減できるような)電源回路の開発が要望されている。
そこで電解キャパシタを使用しないで、長寿命であり、かつ平滑機能もある(すなわち、周期的な電圧変動若しくは電流変動(リップルという)が低減できるような)電源回路の開発が要望されている。
そこで本発明は、周期的なリップルを低減できると共に、高調波電流の発生が少なくかつ、小型で超寿命のスイッチング電源回路及びこれを用いたスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
本発明のスイッチング電源回路は、交流電源に接続され、交流を脈流に変換する整流回路と、前記整流回路から出力される脈流を入力して平滑化された直流を出力する平滑回路とを備える。前記平滑回路は、前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子及び平滑キャパシタと、前記2本の線路のいずれか1本、又は前記交流電源から前記整流回路までの1本若しくは2本の線路に存在する電流供給点と前記平滑キャパシタとの間に接続され、前記電流供給点から前記平滑キャパシタに電荷を送り込む逆流防止ダイオードと、前記第一の半導体スイッチング素子に、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を供給する制御回路とを含む。前記制御回路は、前記交流電源の電圧又は前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路の電圧若しくは前記第一の半導体スイッチング素子の端子電圧を検出し、検出した電圧がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を発生するものである。
この構成のスイッチング電源回路によれば、脈流の電圧がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子が導通し、電源側から負荷に直接電流を供給するとともに平滑キャパシタから負荷に電流を供給することができる。第一の半導体スイッチング素子が開放されると、電源側から負荷に直接電流を供給するとともに平滑キャパシタに電荷を蓄積する。このようにして負荷電流の変動を抑えることができる。またこの負荷電流の変動抑制により、負荷電圧の変動抑制もできる。
本発明では、平滑キャパシタの放電量は、この放電経路のない通常の平滑キャパシタと比べて多くなる。そこで平滑キャパシタに電解キャパシタを使用することは実際上困難なことである。そこで、フィルムキャパシタ(Film Capacitor)や、セラミックキャパシタ(Ceramic Capacitor)などはほぼ100%充放電できる素子が適している。
また前記電流供給点は、前記交流電源から前記整流回路までの2つの線路にそれぞれ存在してもよい。この場合、前記ダイオードは、第一のダイオードと第二のダイオードの2つが存在することが好ましく、前記第一のダイオードは一方の前記電流供給点と前記中間接続点との間に接続され、前記第二のダイオードは他方の前記電流供給点と前記中間接続点との間に接続される。この回路によれば、平滑キャパシタの充電に使われる電流が、整流回路を介さずに、交流電源から第一のダイオード又は第二のダイオードを通して流れることである。したがって、整流回路を通過することによる電力の損失を抑えることができる。特に本発明では、平滑キャパシタの充放電率が高いので、整流回路を介さないことによる電力損失節約の効果は大きい。
また前記電流供給点は、前記交流電源から前記整流回路までの2つの線路にそれぞれ存在してもよい。この場合、前記ダイオードは、第一のダイオードと第二のダイオードの2つが存在することが好ましく、前記第一のダイオードは一方の前記電流供給点と前記中間接続点との間に接続され、前記第二のダイオードは他方の前記電流供給点と前記中間接続点との間に接続される。この回路によれば、平滑キャパシタの充電に使われる電流が、整流回路を介さずに、交流電源から第一のダイオード又は第二のダイオードを通して流れることである。したがって、整流回路を通過することによる電力の損失を抑えることができる。特に本発明では、平滑キャパシタの充放電率が高いので、整流回路を介さないことによる電力損失節約の効果は大きい。
本発明のスイッチング電源装置は、本発明のスイッチング電源回路の直流出力を入力として動作するスイッチング変換回路がさらに接続されているものである。
前記スイッチング変換回路には、交流電源の周波数よりも高い周波数でスイッチング駆動される第二の半導体スイッチング素子が含まれ、前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号と交流電源の周波数よりも高い周波数の信号とによって駆動されるものであり、前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第二の半導体スイッチング素子を介さずに、前記スイッチング変換回路の内部に接続されていることが好ましい。この構成によれば、平滑キャパシタの電荷を放電させて負荷に供給する期間において、第二の半導体スイッチング素子を経由しないで、第一の半導体スイッチング素子の高周波スイッチング作用を通して負荷に供給できるので、スイッチング損失を低減することが出来る。特に本発明では、平滑キャパシタの充放電率が高いので、第二の半導体スイッチング素子を経由しないことによる電力損失節約の効果は大きい。
前記スイッチング変換回路には、交流電源の周波数よりも高い周波数でスイッチング駆動される第二の半導体スイッチング素子が含まれ、前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号と交流電源の周波数よりも高い周波数の信号とによって駆動されるものであり、前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第二の半導体スイッチング素子を介さずに、前記スイッチング変換回路の内部に接続されていることが好ましい。この構成によれば、平滑キャパシタの電荷を放電させて負荷に供給する期間において、第二の半導体スイッチング素子を経由しないで、第一の半導体スイッチング素子の高周波スイッチング作用を通して負荷に供給できるので、スイッチング損失を低減することが出来る。特に本発明では、平滑キャパシタの充放電率が高いので、第二の半導体スイッチング素子を経由しないことによる電力損失節約の効果は大きい。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路を示す回路図である。
スイッチング電源回路は、商用の交流電源Eに接続され、交流を脈流に変換する整流回路11と平滑回路12とを備えている。
整流回路11は、正極a1、負極a2の間に、変動する正電圧からなる脈流を出力する。この脈流の基本周波数は、交流電源Eの周波数の2倍である。例えば交流電源Eの周波数が60Hzであれば、脈流の基本周波数は120Hzとなる。整流回路11は、ブリッジ整流ダイオードを使用した両波整流回路であってもよく、単独の整流ダイオードを使った半波整流回路又は両波整流回路であっても良い。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路を示す回路図である。
スイッチング電源回路は、商用の交流電源Eに接続され、交流を脈流に変換する整流回路11と平滑回路12とを備えている。
整流回路11は、正極a1、負極a2の間に、変動する正電圧からなる脈流を出力する。この脈流の基本周波数は、交流電源Eの周波数の2倍である。例えば交流電源Eの周波数が60Hzであれば、脈流の基本周波数は120Hzとなる。整流回路11は、ブリッジ整流ダイオードを使用した両波整流回路であってもよく、単独の整流ダイオードを使った半波整流回路又は両波整流回路であっても良い。
平滑回路12は、整流回路11の正極a1、負極a2にそれぞれ接続される入力端子a3、入力端子a4と、負荷につながる出力端子b3、出力端子b4とを有する。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCと、平滑回路12の入力端子a3から出力端子b3までの線路に存在する電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、電流供給点Pから平滑キャパシタCに正電荷を送り込むための逆流防止ダイオードDと、第一の半導体スイッチング素子SW1のオン制御を行う制御回路13とを備えている。入力端子a3と出力端子b3とは直接接続され、入力端子a4と出力端子b4とは直接接続されている。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCと、平滑回路12の入力端子a3から出力端子b3までの線路に存在する電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、電流供給点Pから平滑キャパシタCに正電荷を送り込むための逆流防止ダイオードDと、第一の半導体スイッチング素子SW1のオン制御を行う制御回路13とを備えている。入力端子a3と出力端子b3とは直接接続され、入力端子a4と出力端子b4とは直接接続されている。
制御回路13は、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出し、瞬時電圧がしきい値よりも低い場合に第一の半導体スイッチング素子SW1を導通させる信号を発生するものである。抵抗など受動素子からなる回路でも良く、トランジスタ、ICなどの能動素子を含む回路であってもよい。
なお制御回路13は入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出する以外に、後述するように、交流電源Eから整流回路11までの交流が流れる2本の線路の瞬時電圧を検出してもよく(図17)、第一の半導体スイッチング素子SW1の両端子電圧を検出するようにしても良い(図8)。
なお制御回路13は入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出する以外に、後述するように、交流電源Eから整流回路11までの交流が流れる2本の線路の瞬時電圧を検出してもよく(図17)、第一の半導体スイッチング素子SW1の両端子電圧を検出するようにしても良い(図8)。
図3は、この回路の動作を説明するための波形図である。横軸は時間t、縦軸は電圧を表わす。
図3(1)は入力端子a3とa4との間に現れる脈流電圧V1の波形図である。しきい値をVthとする。0<Vth<Vpeakの関係がある。ここでVpeakは脈流電圧V1のピーク値である。脈流電圧V1がピークから下降してしきい値Vthに達するまでの期間をT1、Vthに達してからほぼ0Vまで下降し、そこから上昇しピークに達するまでの期間をT2とする。
図3(1)は入力端子a3とa4との間に現れる脈流電圧V1の波形図である。しきい値をVthとする。0<Vth<Vpeakの関係がある。ここでVpeakは脈流電圧V1のピーク値である。脈流電圧V1がピークから下降してしきい値Vthに達するまでの期間をT1、Vthに達してからほぼ0Vまで下降し、そこから上昇しピークに達するまでの期間をT2とする。
図3(2)は、制御回路13から第一の半導体スイッチング素子SW1をオンオフするトリガ信号VTの波形を表わす。トリガ信号VTは期間T2の前半で出現し、それ以外の期間では消滅する。
図3(3)は、平滑回路12の出力端子b3と出力端子b4との間に表れる出力電圧Voutの波形を示す。図3(4)は、平滑キャパシタCの端子電圧VCの波形図である。
図3(3)は、平滑回路12の出力端子b3と出力端子b4との間に表れる出力電圧Voutの波形を示す。図3(4)は、平滑キャパシタCの端子電圧VCの波形図である。
期間T1では、第一の半導体スイッチング素子SW1はオフであるから、整流回路11の出力V1は、図1の破線矢印で示されるように、負荷にそのまま供給されると共に、平滑キャパシタCの充電にも使われる。充電された平滑キャパシタCはダイオードDがあるために放電できないので図3(4)に示すようにその電圧を維持する。
期間T2に移行すると、第一の半導体スイッチング素子SW1はオンになり、平滑キャパシタCに充電された電荷が負荷に供給される。この電流の流れを図2の破線矢印で示す。出力電圧Voutは、平滑キャパシタCから供給される電源により、その電圧をいったん上昇させる(図3(3))。平滑キャパシタCの電荷は負荷に移動して減少していくので、出力電圧Voutも徐々に下降していく(図3(3))。この下降は、脈流電圧V1がゼロに低下した後、上昇を再開し、平滑キャパシタCの電圧に到達するまで続く。
期間T2に移行すると、第一の半導体スイッチング素子SW1はオンになり、平滑キャパシタCに充電された電荷が負荷に供給される。この電流の流れを図2の破線矢印で示す。出力電圧Voutは、平滑キャパシタCから供給される電源により、その電圧をいったん上昇させる(図3(3))。平滑キャパシタCの電荷は負荷に移動して減少していくので、出力電圧Voutも徐々に下降していく(図3(3))。この下降は、脈流電圧V1がゼロに低下した後、上昇を再開し、平滑キャパシタCの電圧に到達するまで続く。
なお、脈流電圧V1がしきい値Vthを正側に超えた時点で、制御回路13は第一の半導体スイッチング素子SW1のゲート電圧を0にするが、導通状態である第一の半導体スイッチング素子SW1は、ゲート電圧が0になってもその状態を自己保持する。第一の半導体スイッチング素子SW1が遮断状態に変わるのは、次に述べるように、出力電圧Voutがピークを過ぎ、平滑キャパシタCの電圧Vcよりも低くなるときである。
出力電圧Voutが平滑キャパシタCの電圧に到達した後は、整流回路11から負荷に電力が供給されるとともに、平滑キャパシタCも充電される。平滑キャパシタCの電圧は出力電圧Voutによって引き上げられていく。出力電圧Voutがピークを過ぎると、こんどは、脈流電圧V1は平滑キャパシタCの電圧Vcよりも低くなるので、第一の半導体スイッチング素子SW1は自然にオフして期間T1に入る。
以上のように、整流回路11から出力される脈流電圧V1が比較的高い期間(T1及びT2の後半)には平滑キャパシタCを充電し、脈流電圧V1が比較的低い期間(T2の前半)には平滑キャパシタCの電荷を放電させて、負荷電圧・電流の変動を抑えることができる。
なお、平滑回路12に、第一の半導体スイッチング素子SW1を通って負荷に流れる経路を設けているので、平滑キャパシタCの充放電率は、この経路のない通常の平滑キャパシタと比べてはるかに大きくなる。ここで「充放電率」とは、脈流電圧V1のピーク時点で平滑キャパシタCに充電される電荷(図3(4)で“Qc”と表示)に対する、平滑キャパシタCから充放電される電荷(図3(4)で“Q”と表示)の割合(Q/Qc)を言う。従来の電解キャパシタは大きな充放電率に耐えられないので、フィルムキャパシタ、セラミックキャパシタ等を使用することが好ましい。
なお、平滑回路12に、第一の半導体スイッチング素子SW1を通って負荷に流れる経路を設けているので、平滑キャパシタCの充放電率は、この経路のない通常の平滑キャパシタと比べてはるかに大きくなる。ここで「充放電率」とは、脈流電圧V1のピーク時点で平滑キャパシタCに充電される電荷(図3(4)で“Qc”と表示)に対する、平滑キャパシタCから充放電される電荷(図3(4)で“Q”と表示)の割合(Q/Qc)を言う。従来の電解キャパシタは大きな充放電率に耐えられないので、フィルムキャパシタ、セラミックキャパシタ等を使用することが好ましい。
図4及び図5は、本発明の他の実施形態に係るスイッチング電源回路を示す回路図である。以下、図1及び図2と違うところのみを説明する。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された平滑キャパシタC及び第一の半導体スイッチング素子SW1と、平滑回路12の入力端子a4から出力端子b4までの線路に存在する電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、電流供給点Pから平滑キャパシタCに負電荷を送り込むためのダイオードDと、第一の半導体スイッチング素子SW1のオンオフ制御を行う制御回路13とを備えている。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された平滑キャパシタC及び第一の半導体スイッチング素子SW1と、平滑回路12の入力端子a4から出力端子b4までの線路に存在する電流供給点Pと、第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に接続され、電流供給点Pから平滑キャパシタCに負電荷を送り込むためのダイオードDと、第一の半導体スイッチング素子SW1のオンオフ制御を行う制御回路13とを備えている。
制御回路13は、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出し、瞬時電圧がしきい値Vthよりも高い場合に第一の半導体スイッチング素子SW1を導通させる信号を発生するものである。
この図4及び図5の回路では、平滑キャパシタCが正側の線路に接続され、電流供給点Pが負側の線路にあり、負側電流供給点PにつながれるのはダイオードDのカソードである。これらの点を除けば、図1及び図2の回路と同様に動作し、整流回路11から出力される脈流電圧V1が比較的高い期間には平滑キャパシタCを充電し、脈流電圧V1が低くなる期間には平滑キャパシタCの電荷を放電させて、負荷電圧・電流の変動を抑えるという効果を得ることができる。
この図4及び図5の回路では、平滑キャパシタCが正側の線路に接続され、電流供給点Pが負側の線路にあり、負側電流供給点PにつながれるのはダイオードDのカソードである。これらの点を除けば、図1及び図2の回路と同様に動作し、整流回路11から出力される脈流電圧V1が比較的高い期間には平滑キャパシタCを充電し、脈流電圧V1が低くなる期間には平滑キャパシタCの電荷を放電させて、負荷電圧・電流の変動を抑えるという効果を得ることができる。
図6〜図8は、第一の半導体スイッチング素子SW1及び制御回路13の具体的回路構成を示す。図6は第一の半導体スイッチング素子SW1をnpnトランジスタTrで構成し、制御回路13を演算増幅器で構成した例を示す。図7は第一の半導体スイッチング素子SW1をMOSFETで構成し、制御回路13を演算増幅器で構成した例を示す。MOSFETはオフ状態では整流作用があり、ダイオードDを内蔵しているとみなすことができるので、ダイオードDを外付けする必要がなくなる。図8は、第一の半導体スイッチング素子SW1の電圧を抵抗で分圧して、この分圧した電圧に基づいて第一の半導体スイッチング素子SW1を駆動する制御回路13の具体的回路構成例を示す。
図9は、電流供給点Pを商用の交流電源Eと整流回路11との間に設定した、本発明の他の実施形態に係るスイッチング電源回路を示す回路図である。
この回路によれば、交流電源Eから整流回路11までの交流が流れる2本の線路に電流供給点P1,P2をそれぞれ設定し、電流供給点P1と第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に、電流供給点P1から平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードD1と、電流供給点P2と中間接続点Sとの間に、電流供給点P2から平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードD2とを備えている。
この回路によれば、交流電源Eから整流回路11までの交流が流れる2本の線路に電流供給点P1,P2をそれぞれ設定し、電流供給点P1と第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCの中間接続点Sとの間に、電流供給点P1から平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードD1と、電流供給点P2と中間接続点Sとの間に、電流供給点P2から平滑キャパシタCに電荷を送り込むダイオードD2とを備えている。
制御回路13は、図1,図2の回路と同様、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出し、瞬時電圧がしきい値Vthよりも高い場合に第一の半導体スイッチング素子SW1を導通させる信号を発生する。
したがって、図10に示すように、商用の交流電源Eの正のサイクルの期間((+)と表示)では、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧V1がピークから降下し始めると第一の半導体スイッチング素子SW1はオフされ、しきい値Vthよりも低くなれば、第一の半導体スイッチング素子SW1はオンされ、商用の交流電源の負のサイクルの期間((−)と表示)では、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧V1が負のしきい値−Vthを超えてピーク値に達すると第一の半導体スイッチング素子SW1はオフされる。この動作は、図1,図2の回路と同じである。
したがって、図10に示すように、商用の交流電源Eの正のサイクルの期間((+)と表示)では、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧V1がピークから降下し始めると第一の半導体スイッチング素子SW1はオフされ、しきい値Vthよりも低くなれば、第一の半導体スイッチング素子SW1はオンされ、商用の交流電源の負のサイクルの期間((−)と表示)では、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧V1が負のしきい値−Vthを超えてピーク値に達すると第一の半導体スイッチング素子SW1はオフされる。この動作は、図1,図2の回路と同じである。
この図9の回路の特徴は、図1,図2の回路と比べれば、平滑キャパシタCの充電に使われる電流が、整流回路11を介さずに、交流電源EからダイオードD1又はD2を通して流れることである。図1,図2、図4,図5の回路であれば、平滑キャパシタCの充電に使われる電流は、整流回路11内部のダイオードを通り、ダイオードDを通っていたので、少なくとも2個のダイオードで損失を受ける。ところが、図9の回路では、平滑キャパシタCの充電に使われる電流は、整流回路11を通らずに、直接ダイオードD1又はD2を通るので、1個のダイオード分の損失を受けるに過ぎない。このようにして電力が無駄に失われて熱になるのを防ぐことができる。
なお、図9において、ダイオードD1とダイオードD2とのいずれかを除外してもよい。例えばダイオードD1を除外すれば、平滑キャパシタCは、ダイオードD2によって負のサイクルの期間のみ充電されることになり、平滑キャパシタCへの充電効率は減少するが、負荷の消費電力が小容量の場合に対応するだけならば、これでもスイッチング電源回路として実用になる。
図11は、平滑キャパシタCを充電する際に、平滑キャパシタCの電圧を下げるための降圧回路を組み込んだ回路を示す。降圧回路は、ダイオードDのカソード側と平滑キャパシタCとの間に接続された整流用ダイオードDaと、第二の半導体スイッチング素子SW2と、平滑用チョークコイルLとを含む回路である。第二の半導体スイッチング素子SW2は、数十kHzで高速にスイッチングされる。この第二の半導体スイッチング素子SW2のスイッチングのオンオフ時間比を調整することにより、平滑キャパシタCにかかる電圧を調整することが出来る。平滑キャパシタCとして、フィルムキャパシタ、セラミックキャパシタ等を使用する場合、大容量のキャパシタになるほど耐圧の低いものしか入手できない。したがって、平滑キャパシタCにかかる電圧を下げることにより、大容量の平滑キャパシタCを用いることができる。
図12、平滑キャパシタCを充電する際に、平滑キャパシタCの電圧を上げるための昇圧回路を組み込んだ回路を示す。昇圧回路は、電流供給点Pと平滑キャパシタCとの間に接続された平滑用チョークコイルLと、第二の半導体スイッチング素子SW2と、ダイオードD(整流用ダイオードと図1の逆流防止ダイオードとを兼ねる)とを含む回路である。第二の半導体スイッチング素子SW2は、数十kHzで高速にスイッチングされる。この第二の半導体スイッチング素子SW2のスイッチングのオンオフ時間比を調整することにより、平滑キャパシタCにかかる電圧を調整することが出来る。平滑キャパシタCとして、フィルムキャパシタ、セラミックキャパシタ等を使用する場合、平滑キャパシタCにかかる電圧を昇圧することにより、耐圧の高い平滑キャパシタCを用いることができる。
次に、前述のスイッチング電源回路を含むとともに、その直流出力を入力として動作するスイッチング変換回路がさらに接続されている、本発明のスイッチング電源装置の実施形態を説明する。
図13は、スイッチング降圧回路を設けた本発明のスイッチング電源装置の基本的な回路を示す。このスイッチング電源装置は、商用の交流電源Eに接続された整流回路(図示せず)と平滑回路12と、スイッチング降圧回路14とを備えている。
図13は、スイッチング降圧回路を設けた本発明のスイッチング電源装置の基本的な回路を示す。このスイッチング電源装置は、商用の交流電源Eに接続された整流回路(図示せず)と平滑回路12と、スイッチング降圧回路14とを備えている。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCと、電流供給点Pから平滑キャパシタCに正電荷を送り込むためのダイオードDとを備えている。この構成は図1,図2と同様である。
平滑回路12は出力端子b3,b4を有し、スイッチング降圧回路14は、前記平滑回路12の出力端子b3と出力端子b4とを入力端子とし、負荷につながる出力端子c3と出力端子c4とを有する。平滑回路12の入力端子a4と端子b4とは直接接続されている。
平滑回路12は出力端子b3,b4を有し、スイッチング降圧回路14は、前記平滑回路12の出力端子b3と出力端子b4とを入力端子とし、負荷につながる出力端子c3と出力端子c4とを有する。平滑回路12の入力端子a4と端子b4とは直接接続されている。
スイッチング降圧回路14の端子b3には、スイッチング降圧回路14の構成要素である第二の半導体スイッチング素子SW2が接続されている。この第二の半導体スイッチング素子SW2は、基本周波数よりも高い周波数(例えば数十kHz〜数百kHz)でスイッチングされる。
第二の半導体スイッチング素子SW2の出力側には整流用ダイオードDaが並列に接続され、出力端子c3との間に平滑用チョークコイルLが接続され、出力端子c3と出力端子c4との間には平滑キャパシタCaが接続されている。端子b4と出力端子c4とは直接接続されている。前述したように第二の半導体スイッチング素子SW2で高速にスイッチングしているので、平滑用チョークコイルLと平滑キャパシタC2の容量は、それぞれ小さなものでよい。このように、平滑回路12の出力側に、スイッチング降圧回路14を設けているので、出力端子c3,c4から降圧された電圧を取り出すことが出来る。
第二の半導体スイッチング素子SW2の出力側には整流用ダイオードDaが並列に接続され、出力端子c3との間に平滑用チョークコイルLが接続され、出力端子c3と出力端子c4との間には平滑キャパシタCaが接続されている。端子b4と出力端子c4とは直接接続されている。前述したように第二の半導体スイッチング素子SW2で高速にスイッチングしているので、平滑用チョークコイルLと平滑キャパシタC2の容量は、それぞれ小さなものでよい。このように、平滑回路12の出力側に、スイッチング降圧回路14を設けているので、出力端子c3,c4から降圧された電圧を取り出すことが出来る。
図14は、前述のスイッチング電源装置の変形例を示す回路図である。
このスイッチング電源装置の平滑回路12aは、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続されたダイオードD及び平滑キャパシタCを有し、入力端子a3から第二の半導体スイッチング素子SW2を通してスイッチング降圧回路につながっている。また第一の半導体スイッチング素子SW1は、ダイオードDと平滑キャパシタCとの接続点Sから、第二の半導体スイッチング素子SW2を飛び越して、スイッチング降圧回路14につながっている。第二の半導体スイッチング素子SW2は、基本周波数よりも高い周波数(例えば数十kHz〜数百kHz)でスイッチングされる。
このスイッチング電源装置の平滑回路12aは、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続されたダイオードD及び平滑キャパシタCを有し、入力端子a3から第二の半導体スイッチング素子SW2を通してスイッチング降圧回路につながっている。また第一の半導体スイッチング素子SW1は、ダイオードDと平滑キャパシタCとの接続点Sから、第二の半導体スイッチング素子SW2を飛び越して、スイッチング降圧回路14につながっている。第二の半導体スイッチング素子SW2は、基本周波数よりも高い周波数(例えば数十kHz〜数百kHz)でスイッチングされる。
この第一の半導体スイッチング素子SW1の制御が、図13のものと異なるところは、制御回路13からのオンオフ・トリガ信号VTが第一の半導体スイッチング素子SW1に供給されるとともに、基本周波数よりも高い周波数(例えば数十kHz〜数百kHz)のスイッチング信号HFが同時に第一の半導体スイッチング素子SW1に供給されることである。スイッチング信号HFは、第一の半導体スイッチング素子SW1に常時供給されるが、制御回路13からのオンオフ・トリガ信号VTは、図3のスケジュールに従って、期間T2の前半においてのみ供給される。
このような第一の半導体スイッチング素子SW1を制御する制御回路の具体例を、図15に示す。第二の半導体スイッチング素子SW2のゲートには、論理積回路15を通してスイッチング信号HFが印加され、第一の半導体スイッチング素子SW1のゲートには、論理積回路16を通して、スイッチング信号HFとオンオフ・トリガ信号VTが印加される。従って第一の半導体スイッチング素子SW1のゲートには、論理積をとった信号が入力される。よって、第一の半導体スイッチング素子SW1は、オンオフ・トリガ信号VTが“ハイレベル”であるときのみスイッチング信号HFによりスイッチング駆動される。
この図14、図15のスイッチング電源装置によれば、平滑回路12aによって整流回路から出力される脈流電圧V1が比較的高い期間には平滑キャパシタCを充電し、脈流電圧V1が低くなる期間には平滑キャパシタCの電荷を放電させて、負荷電圧・電流の変動を抑えることができるとともに、特に、平滑キャパシタCの電荷を放電させて負荷に供給する期間T2の前半において、平滑キャパシタCの電荷を、第二の半導体スイッチング素子SW2を経由せず、直接負荷に供給している点である。このため、平滑キャパシタCの電荷が第二の半導体スイッチング素子SW2を通過することよる損失を回避して、平滑キャパシタCの電荷を、負荷に直接供給できる。この結果、図13よりも損失の少ないスイッチング電源装置を構成することができる。
なお、本発明のスイッチング電源装置において、スイッチング降圧回路14に代えて、スイッチング昇圧回路を設けても良い。図16は、スイッチング昇圧回路14aを設けた回路図である。
スイッチング昇圧回路14aの端子b3には、平滑用チョークコイルLが接続され、第二の半導体スイッチング素子SW2が並列に接続されている。第二の半導体スイッチング素子SW2の出力側には整流用ダイオードDaが直列に接続され、出力端子c3と出力端子c4との間には平滑キャパシタCaが接続されている。このように、平滑回路12の出力側に、スイッチング昇圧回路14aを設けているので、出力端子c3,c4から昇圧された電圧を取り出すことが出来る。
スイッチング昇圧回路14aの端子b3には、平滑用チョークコイルLが接続され、第二の半導体スイッチング素子SW2が並列に接続されている。第二の半導体スイッチング素子SW2の出力側には整流用ダイオードDaが直列に接続され、出力端子c3と出力端子c4との間には平滑キャパシタCaが接続されている。このように、平滑回路12の出力側に、スイッチング昇圧回路14aを設けているので、出力端子c3,c4から昇圧された電圧を取り出すことが出来る。
図17は、本発明のスイッチング電源回路12にスイッチング降圧回路14を組み込んだスイッチング電源装置の、さらに他の実施形態を示す回路図である。この実施形態の特徴は、制御回路13にある。図1〜図9の回路例では、制御回路13は、入力端子a3,a4に表れる脈流の瞬時電圧を検出し、瞬時電圧がしきい値よりも低い場合に第一の半導体スイッチング素子SW1を導通させる信号を発生するものであった。
ところが図17の制御回路13は、商用の交流電源Eの、ブリッジ整流回路11に入る前の電圧を検出している。交流電源Eには、抵抗R、しきい値Vthを設定するための定電圧素子VR(例えばツェナーダイオードを2個逆向きに直列に接続したもの)、及び光スイッチ17の発光部が互いに直列に接続された状態で接続されている。制御回路13は、さらに、第一の半導体スイッチング素子SW1のゲート電圧を作るための小容量のキャパシタCb、平滑キャパシタCからキャパシタCbに電荷を供給するための逆流防止ダイオードDb、キャパシタCbの電荷を、抵抗R1を通して放電するための光スイッチ17の受光部、及び光スイッチ17の受光部がオフの期間、第一の半導体スイッチング素子SW1のゲート電圧を設定するためのツェナーダイオードZDを備えている。
平滑回路12は、入力端子a3とa4との間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子SW1及び平滑キャパシタCを備えている。第一の半導体スイッチング素子SW1は、図7に示したのと同様、MOSFETで構成したものである。MOSFETはオフ状態では整流作用があり、ダイオードDを内蔵している(破線で図示)。スイッチング降圧回路14は、図13を用いて説明したのと同様の回路であり、説明は省略する。
この回路構成の動作を説明する。整流回路11から出力される脈流電圧V1の波形と、交流電源Eの波形は、図10に示すように、商用の交流電源Eの正のサイクルの期間((+)と表示)では、入脈流電圧V1の波形と交流電源Eの波形は重なり、商用の交流電源Eの負のサイクルの期間((−)と表示)では、入脈流電圧V1の波形と交流電源Eの波形は位相が反対になる。
整流回路11から出力される脈流電圧V1がそのピーク値に達した時点を越えたとき、第一の半導体スイッチング素子SW1は自律的にオフになる(図10の期間T1の始点Ta)。交流電源Eが正のピーク値から下降し始めしきい値Vthを負側に超えたとき、定電圧素子VRが遮断され、光スイッチ17の発光部が発光を停止させる。光スイッチ17の受光部は、この発光停止を受けて、キャパシタCbに充電されている電荷を利用して、第一の半導体スイッチング素子SW1にゲート電圧を印加して、第一の半導体スイッチング素子SW1を導通させる(図10の期間T2の前半)。この結果、平滑キャパシタCの電荷は、スイッチング昇圧回路14aに流れていく。
商用の交流電源Eが0を超えて負の方向に増大していき、しきい値−Vthを負側に超えると、光スイッチ17の発光部が発光を開始させる。光スイッチ17の受光部はこの発光を受けて、第一の半導体スイッチング素子SW1のゲート電圧をほぼ0にするが、もともと導通状態であった第一の半導体スイッチング素子SW1は、その状態を自己保持している。第一の半導体スイッチング素子SW1が遮断状態に変わるのは、整流回路11から出力される脈流電圧V1がそのピーク値を超えた時点である。
このスイッチング電源装置によれば、平滑回路12によって整流回路11から出力される脈流電圧V1が高い期間には平滑キャパシタCを充電し、脈流電圧V1が低くなる期間には平滑キャパシタCの電荷を放電させて、負荷電圧・電流の変動を抑えることができるとともに、スイッチング降圧回路の第二の半導体スイッチング素子SW2の高速スイッチング動作によって所望の直流電圧を得ることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前述の形態に限定されるものではない。例えば、商用の交流電源の入力ラインから侵入するノイズ及び電源内部で発生する帰還ノイズを抑制するための小容量・高速度のキャパシタを入力端子a1と入力端子a2との間に挿入しても良い。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
11 整流回路
12 平滑回路
13 制御回路
14 スイッチング降圧回路
15,16 論理積回路
17 光スイッチ
12 平滑回路
13 制御回路
14 スイッチング降圧回路
15,16 論理積回路
17 光スイッチ
Claims (8)
- 交流電源に接続され、交流を脈流に変換する整流回路と、前記整流回路から出力される脈流を入力して平滑化された直流を出力する平滑回路とを備えるスイッチング電源回路であって、前記平滑回路は、
前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子及び平滑キャパシタと、
前記2本の線路のいずれか1本、又は前記交流電源から前記整流回路までの1本若しくは2本の線路に存在する電流供給点と前記平滑キャパシタとの間に接続され、前記電流供給点から前記平滑キャパシタに電荷を送り込む逆流防止ダイオードと、
前記第一の半導体スイッチング素子に、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を供給する制御回路とを含み、
前記制御回路は、前記交流電源の電圧又は前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路の電圧若しくは前記第一の半導体スイッチング素子の端子電圧を検出し、検出した電圧がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を発生するものである、スイッチング電源回路。 - 前記平滑キャパシタが、電解コンデンサを含まない請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 前記平滑キャパシタが、フィルムキャパシタ又はセラミックキャパシタである請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 前記電流供給点は前記交流電源から前記整流回路までの2本の線路にそれぞれ存在し、前記各電流供給点から前記平滑キャパシタに電荷を送り込む2つの逆流防止ダイオードが具備されている、請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 前記逆流防止ダイオードは、前記第一の半導体スイッチング素子の機能として内蔵されている、請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 前記逆流防止ダイオードと、前記平滑キャパシタとの間に、降圧回路又は昇圧回路が挿入される請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 交流電源に接続され、交流を脈流に変換する整流回路と、前記整流回路から出力される脈流を入力して平滑化された直流を出力する平滑回路と、前記平滑回路の直流出力を入力として直流電源を供給するスイッチング変換回路とを備え、
前記平滑回路は、
前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路と、
前記2本の線路間に、互いに直列に接続された第一の半導体スイッチング素子及び平滑キャパシタと、
前記2本の線路のいずれか1本、又は前記交流電源から前記整流回路までの1本若しくは2本の線路に存在する電流供給点と前記平滑キャパシタとの間に接続され、前記電流供給点から前記平滑キャパシタに電荷を送り込む逆流防止ダイオードと、
前記第一の半導体スイッチング素子に、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を供給する制御回路とを含み、
前記制御回路は、前記交流電源の電圧又は前記整流回路から出力される脈流が流れる2本の線路の電圧若しくは前記第一の半導体スイッチング素子の端子電圧を検出し、検出した電圧がしきい値よりも低い場合に前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号を発生するものである、スイッチング電源装置。 - 前記スイッチング変換回路には、交流電源の周波数よりも高い周波数でスイッチング駆動される第二の半導体スイッチング素子が含まれ、
前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第一の半導体スイッチング素子を導通させる信号と交流電源の周波数よりも高い周波数の信号とによって駆動されるものであり、
前記第一の半導体スイッチング素子は、前記第二の半導体スイッチング素子を介さずに、前記スイッチング変換回路の内部に接続されている請求項6記載のスイッチング電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010093395A JP2011223840A (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010093395A JP2011223840A (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011223840A true JP2011223840A (ja) | 2011-11-04 |
Family
ID=45040038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010093395A Pending JP2011223840A (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011223840A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101564004B1 (ko) * | 2014-08-11 | 2015-10-28 | 정연문 | 직류 변환 장치 |
JP2018501769A (ja) * | 2015-01-14 | 2018-01-18 | ユニバーシティ オブ プリマスUniversity Of Plymouth | 電気変換 |
JP2018050383A (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 住友重機械工業株式会社 | 電力変換装置 |
JP2020167778A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | ダイキン工業株式会社 | 直接形電力変換器用の制御装置 |
WO2022204948A1 (en) * | 2021-03-30 | 2022-10-06 | Suzhou Antrieb Intelligent Technology Co., Ltd | Apparatus configured to receive power from power supply |
-
2010
- 2010-04-14 JP JP2010093395A patent/JP2011223840A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101564004B1 (ko) * | 2014-08-11 | 2015-10-28 | 정연문 | 직류 변환 장치 |
JP2018501769A (ja) * | 2015-01-14 | 2018-01-18 | ユニバーシティ オブ プリマスUniversity Of Plymouth | 電気変換 |
JP2018050383A (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 住友重機械工業株式会社 | 電力変換装置 |
JP2020167778A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | ダイキン工業株式会社 | 直接形電力変換器用の制御装置 |
JP7206491B2 (ja) | 2019-03-28 | 2023-01-18 | ダイキン工業株式会社 | 直接形電力変換器用の制御装置 |
WO2022204948A1 (en) * | 2021-03-30 | 2022-10-06 | Suzhou Antrieb Intelligent Technology Co., Ltd | Apparatus configured to receive power from power supply |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9331583B2 (en) | Switch mode power supply, control circuit and associated control method | |
US8953348B2 (en) | Switching power supply circuit and power factor controller | |
US8339063B2 (en) | Circuits and methods for driving light sources | |
US8487539B2 (en) | Power supply for an LED illumination device | |
US9515547B2 (en) | DC power supply circuit | |
CN109088544A (zh) | 开关电源装置 | |
JP6382059B2 (ja) | スイッチング電源回路 | |
US8824180B2 (en) | Power conversion apparatus | |
KR20100023770A (ko) | 적어도 하나의 반도체 광원을 동작시키기 위한 회로 어레인지먼트 | |
US20160366741A1 (en) | Dimming lighting circuit and luminaire | |
JP2011223840A (ja) | 電解コンデンサレス・スイッチング電源回路及び電源装置 | |
JP5547849B2 (ja) | 直流電源回路 | |
JP5525494B2 (ja) | 力率改善回路 | |
KR101933823B1 (ko) | 복수의 컨버터가 내장된 전원공급 장치를 구비한 led 조명장치 | |
JP2012029362A (ja) | 電源回路 | |
TW201517694A (zh) | 用以驅動發光二極體的無閃頻電能轉換器和無閃頻電能轉換器 | |
JP2012143133A (ja) | スイッチング電源装置 | |
JP5203444B2 (ja) | スイッチング電源装置 | |
JP6694408B2 (ja) | Led電源装置及びled照明装置 | |
CN102970786B (zh) | Led点亮装置 | |
JP6791486B2 (ja) | 発光素子駆動装置及びその駆動方法 | |
JP6365162B2 (ja) | 電源装置および照明装置 | |
US9287775B2 (en) | Power supply device and lighting device | |
US10630186B2 (en) | Switching power supply device and semiconductor device | |
JP6116153B2 (ja) | 照明用led電源装置 |