JP2011221502A - 投写型映像表示装置および光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源ランプからの大幅なシステム変更を伴なうことなく、照明光の色バランスおよび光量を確保できる光源装置およびこれを備える投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】光源装置10は、固体光源50である励起用レーザ光源と、該励起用レーザ光源が出射した紫外光を含むレーザ光により励起され、可視域の光を発光する蛍光体60と、蛍光体60が発光した光を反射して所定の方向へ出射するためのリフレクタ56と、リフレクタ56の焦点位置に蛍光体60を設置する蛍光体設置部62とを備える。蛍光体設置部60は、蛍光体60の発光した光を効率良くリフレクタ56の反射面に導くための反射ミラー61を有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、投写型映像表示装置および光源装置に関する。
プロジェクタ等の投写型映像表示装置においては、光源装置として、熱発光型のハロゲンランプや、放電型の超高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの光源ランプが広く用いられている。たとえば超高圧水銀ランプにおいては、被照射面に効率良く光を進行させるために、発光管と、発光管から出射した光を反射させるリフレクタとを組合わせた形状が採用されている。
このような光源ランプの発光特性としては、一般的に、可視波長域の色バランスが良く、光強度が大きいことが望まれる。しかしながら、超高圧水銀ランプは、光強度は比較的大きいものの、その発光特性が水銀固有の発光スペクトルを有しており、赤(以下、Rと称す)、緑(以下、Gと称す)、青(以下、Bと称す)の色光の波長域のうち、R光の波長域の光強度が不足する傾向にある。このため、可視波長域での色バランスが良い照明光を得ることができないという問題がある。
そこで、R光の増強対策として、たとえば特開2007−156270号公報(特許文献1)には、可視光および紫外光を含む光を出射する光源と、該光源から出射した光を反射させるリフレクタと、赤色を含む複数色の光を各別に透過させる複数のフィルタを周方向に併設し、その回転軸を光軸からずらした状態で配置され、回転させられて光源から出射した光が逐次的に照射されるカラーホイールとを備える光源装置が開示されている。この特許文献1の光源装置において、カラーホイールは、少なくとも、各フィルタの光が照射される部分の一部に、紫外光を各色の光に蛍光発光させる蛍光体層を備えており、光源から出射された各色の可視光に該蛍光体層が紫外光から変換したR光を重畳させることによって、色バランスを調整する。
特開2007−156270号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載される光源装置は、光源ランプとしての超高圧水銀ランプが出射した光に、紫外光から波長変換した各色の可視光を重畳させることにより、各色の成分を増量させているため、超高圧水銀ランプを駆動するための高電圧電源が必要となる。また、光源装置は、長寿命であること、点灯までの時間が短いこと等が望まれている。
これらの課題に対しては、発光ダイオードなどの固体光源を光源として用いることが検討されるが、R,G,Bのそれぞれの色光を発光する光源を用意しなければならず、光源ランプを利用したプロジェクタからの大幅なシステム変更が必要となってしまう。
また、上記の特許文献1に記載される光源装置は、光源の光軸に平行な回転軸を中心として円板状のカラーホイールを回転させるため、カラーホイールを収容するために、光軸に垂直な方向に一定の高さを確保する必要があり、装置全体の小型化に制約が生じていた。
さらに、蛍光体の励起効率(=蛍光体への励起スペクトルが波長変換されて蛍光スペクトルとして放射される変換効率)は、蛍光体の励起光の波長と、蛍光体の発光光の波長との差が小さいほど高くなるところ、上記の特許文献1に記載される光源装置では、励起光である紫外光と蛍光体層の発光光であるR光との波長差が、紫外光とG光やB光との波長差と比べて大きくなってしまうため、高い効率を得ることが困難であった。
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光源ランプからの大幅なシステム変更を伴なうことなく、照明光の色バランスおよび光量を確保できる光源装置およびこれを備える投写型映像表示装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、小型化を図りつつ、高効率および高輝度の光源装置およびこれを備える投写型映像表示装置を提供することである。
この発明のある局面に従えば、投写型映像表示装置は、光源装置と、入力された映像信号に基づき、光源装置から出射された光を変調する光変調部と、光変調部により変調された光を投写する投写部とを備える。光源装置は、固体光源と、固体光源が出射した光により励起され、可視域の光を発光する蛍光体と、蛍光体が発光した光を反射して所定の方向へ出射するためのリフレクタと、リフレクタの焦点位置に蛍光体を設置する蛍光体設置部とを含む。蛍光体設置部は、蛍光体の発光した光をリフレクタの反射面に導くための反射部を有する。
好ましくは、光源装置は、固体光源が出射した光の蛍光体への照射位置を連続的に移動させるための照射位置移動機構をさらに含む。
好ましくは、照射位置移動機構は、蛍光体設置部に取付けられ、リフレクタの光軸に平行な回転軸と、回転軸を中心として蛍光体設置部を回転させることにより、固体光源が出射した光の蛍光体への照射位置を、回転軸を中心とする円周上において移動させるための回転機構とを含む。蛍光体は、発光する色光が互いに異なる複数の発光部が回転軸を中心とする円周方向に沿って順に配列された光入射面を有する。
好ましくは、固体光源は、少なくとも1個の光源からなる。少なくとも1個の光源は、リフレクタの頂点部側またはリフレクタの開口部側に配され、リフレクタの内部に向けて光を出射する。
好ましくは、光源装置は、固体光源が出射した光を、蛍光体に集光させるための集光部材をさらに含む。
この発明の別の局面に従えば、光源装置は、固体光源と、固体光源が出射した光により励起され、可視域の光を発光する蛍光体と、蛍光体が発光した光を反射して所定の方向へ出射するためのリフレクタと、リフレクタの焦点位置に蛍光体を設置する蛍光体設置部とを備える。蛍光体設置部は、蛍光体の発光した光をリフレクタの反射面に導くための反射部を有する。
この発明の別の局面に従えば、投写型映像表示装置は、光源装置と、入力された映像信号に基づき、光源装置から出射された光を変調する光変調部と、光変調部により変調された光を投写する投写部とを備える。光源装置は、固体光源と、固体光源の光軸と直交する軸を回転軸とする回転体と、回転体の外周面上に設けられ、固体光源が出射した光により励起されて可視域の光を発光する蛍光体とを含む。
好ましくは、回転体は、回転軸を中心として回転駆動される円筒状の透光性基材を含む。蛍光体は、透光性基材の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置される。光源装置は、透光性基材の内周面上に蛍光体と対向する位置に配置され、蛍光体が発光した光を回転体の径方向の外側に向けて反射して固体光源が出射した光を透過するダイクロイック膜をさらに含む。
好ましくは、蛍光体は、回転軸方向に沿って並設され、固体光源が出射した光を受けて複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光部を含む。複数の蛍光部は、透光性基材の外周面上に、回転軸方向から見たときに円周方向に互いに異なる角度範囲を有するように配置される。
好ましくは、回転体は、回転軸を中心として回転駆動される円筒状の透光性基材を含む。蛍光体は、透光性基材の外周面の全面にわたって配置される。光源装置は、透光性基材の内周面の全面にわたって配置され、蛍光体が発光した光を回転体の径方向の外側に向けて反射する反射膜をさらに含む。
好ましくは、蛍光体は、円周方向に沿って並設され、固体光源が出射した光を受けて複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光部を含む。複数の蛍光部は、透光性基材の外周面上に、円周方向に互いに異なる角度範囲を有するように配置される。
この発明の別の局面に従えば、光源装置は、固体光源と、固体光源の光軸と直交する軸を回転軸とする回転体と、回転体の外周面上に設けられ、固体光源が出射した光により励起されて可視域の光を発光する蛍光体とを備える。
この発明によれば、光源装置は、発光部およびリフレクタの組合せからなる光源ランプの形状はそのままに、発光部としての蛍光体が固体光源からの光を可視光に波長変換する構成としたことにより、光源ランプを搭載した投写型映像表示装置の筐体およびシステムを共用することができる。そのため、光源ランプを搭載した投写型映像表示装置からの大幅なシステム変更が不要となる。
また、蛍光体の励起により所望の発光色を得ることができるため、光源装置は、容易に色バランスのよい照明光を出射することができる。さらに、蛍光体が発光した光を効率良くリフレクタの反射面に導くことができるため、光源装置の光利用効率を高めることができる。
また、この発明によれば、小型化を図りつつ、高効率および高輝度の光源装置およびこれを備える投写型映像表示装置を実現することができる。
この発明の実施の形態1に係るプロジェクタの主要部の構成を模式的に示す図である。 図1における光源装置の構成を説明する図である。 一般的な光源ランプの構成を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態2の変更例1に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態2の変更例2に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態3に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態3の変更例1に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態3の変更例2に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態4に係る光源装置の構成を説明する図である。 光軸方向から見た蛍光体の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態5に係る光源装置を搭載したプロジェクタの構成を説明する図である。 この発明の実施の形態6に係る光源装置の構成を説明する図である。 光軸方向から見た蛍光体の構成を説明する図である。 本発明の実施の形態7に従う光源装置および当該光源装置を搭載したプロジェクタの光学エンジンの構成を説明する図である。 この発明の実施の形態7の変更例に係る光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態8に係るプロジェクタの主要部の構成を模式的に示す図である。 図17における光源装置の構成を説明する図である。 図18における回転体の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態9に係る光学エンジンの構成を説明する図である。 図20における光源装置の構成を説明する図である。 回転リングの配列方向と垂直となる面を切り口とした回転リングごとの断面図である。 回転リングごとの断面図である。 回転リングごとの断面図である。 この発明の実施の形態9の変更例に係る光学エンジンの構成を説明する図である。 図25における光源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態10に係る光学エンジンの構成を説明する図である。 図27における回転体の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態10の変更例に係る光源装置が備える回転体の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態11に係る光源装置を光源系に用いた、プロジェクタの主要部の構成を模式的に示す図である。 回転リングの配列方向と垂直となる面を切り口とした回転リングごとの断面図である。 この発明の実施の形態11の変更例に係る光源装置が備える回転体の構成を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に係る投写型映像表示装置(以下、「プロジェクタ」ともいう)の主要部の構成を模式的に示す図である。
図1を参照して、プロジェクタは、液晶デバイスを利用して映像を投影する液晶プロジェクタであって、光学エンジン2と、投写レンズ3とを備え、その外郭をキャビティ(図示せず)で覆われている。なお、プロジェクタは、スピーカ等の音声を出力するための構成要素や、光学エンジン2の構成要素および音声出力手段を電気的に制御するための回路基板なども搭載されているが、図1では、これらを含む一部の構成要素の図示は省略されている。
光学エンジン2は、光源装置10を含む。光源装置10は、固体光源50と、固体光源50からの光により励起されて発光する蛍光体60と、蛍光体60から発光した光を反射させるリフレクタ56とを含む。光源装置10は、キャビティに対して着脱自在な状態で装着されている。蛍光体60から発光した光は、リフレクタ56の作用により、ほぼ平行光となって所定の方向へ出射される。
光源装置10からの光は、フライアイインテグレータ11を介して、PBS(偏光ビームスプリッタ)アレイ12およびコンデンサレンズ13に入射される。フライアイインテグレータ11は、蝿の目状のレンズ群からなるフライアイレンズを備え、液晶パネル18,24,33に入射する光の光量分布が均一となるよう、光源装置10から入射される光に光学作用を付与する。
PBSアレイ12は、複数のPBSと1/2波長板がアレイ状に配列されたものであり、フライアイインテグレータ11から入射された光の偏光方向を1方向に揃える。コンデンサレンズ13は、PBSアレイ12から入射された光に集光作用を付与する。コンデンサレンズ13を透過した光は、ダイクロイックミラー14に入射する。
ダイクロイックミラー14は、コンデンサレンズ13から入射された光のうち、青色波長域の光(以下、「B光」という)のみを透過し、赤色波長域の光(以下、「R光」という)および緑色波長域の光(以下、「G光」という)を反射する。ダイクロイックミラー14を透過したB光は、ミラー15に導かれ、そこで反射され、コンデンサレンズ16に入射される。
コンデンサレンズ16は、B光がほぼ平行光で液晶パネル18に入射するよう、B光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ16を透過したB光は、入射側偏光板17を介して液晶パネル18に入射される。液晶パネル18は、青色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてB光を変調する。液晶パネル18によって変調されたB光は、出射側偏光板19を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックミラー14によって反射された光のうちG光は、ダイクロイックミラー21によって反射され、コンデンサレンズ22に入射される。コンデンサレンズ22は、G光がほぼ平行光で液晶パネル24に入射するよう、G光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ22を透過したG光は、入射側偏光板23を介して液晶パネル24に入射される。液晶パネル24は、緑色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてG光を変調する。液晶パネル24によって変調されたG光は、出射側偏光板25を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックミラー21を透過したR光は、コンデンサレンズ26に入射される。コンデンサレンズ26は、R光がほぼ平行光で液晶パネル33に入射するよう、R光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ26を透過したR光は、光路長調整用のリレーレンズ27,29,31と2つのミラー28,30とからなる光路を進み、入射側偏光板32を介して液晶パネル33に入射される。液晶パネル33は、赤色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動情報に応じてR光を変調する。液晶パネル33によって変調されたR光は、出射側偏光板34を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックプリズム20は、液晶パネル18,24,33によって変調されたB光、G光およびR光を色合成し、投写レンズ3へと入射させる。投写レンズ3は、投写光を被投写面(スクリーン)上に結像させるためのレンズ群と、これらレンズ群の一部を光軸方向に変位させて投写画像のズーム状態およびフォーカス状態を調整するためのアクチュエータを備えている。ダイクロイックプリズム20によって色合成された光は、投写レンズ3によって、スクリーン上に拡大投写される。
(光源装置の構成)
図2は、図1における光源装置10の構成を説明する図である。図3は、図2の光源装置との比較のために、一般的な光源ランプの構成を示した図である。
図2を参照して、光源装置10は、固体光源50と、透光性ロッド52と、集光レンズ54と、ダイクロイックミラー55と、リフレクタ56と、支持部58と、蛍光体60と、蛍光体60が設置される蛍光体設置部62とを備える。
固体光源50は、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)などの固体光源からなり、所定の波長帯域の光を出射する。本発明の実施の形態1では、固体光源50は、たとえば、発光部である蛍光体60に向けて紫外光を含むレーザ光を出射する励起用レーザ光源からなる。固体光源50から出射された光は、透光性ロッド52の一方の端部に入射されると、透光性ロッド52の内部を伝搬して透光性ロッド52の他方の端部から出射される。透光性ロッド52は、固体光源50からの出射光の広がりを抑えるものである。
透光性ロッド52の他方の端部は、リフレクタ56の頂点部と光学的に接続されている。このリフレクタ56の頂点部には貫通孔が設けられており、この貫通孔には集光レンズ54が取付けられている。集光レンズ54は、透光性ロッド52の他方の端部に導かれた光を集光してリフレクタ56の内部に入射する。
リフレクタ56は、光軸AXの周囲に設けられている。リフレクタ56は、光軸AX上に設けられた発光部から出射した光を反射させる反射面を有する。この反射面は、光軸AXを中心として放物線の一部を回転させることにより得られる回転放物面と略同じ形状を有している。リフレクタ56は、反射面を形成する側の表面に高反射性部材、たとえば誘電体多層膜や金属部材を蒸着させることにより得られる。リフレクタ56を構成する基材としては、たとえば、耐熱性ガラスが用いられる。
蛍光体60は、回転放物面と略同じ形状をなすリフレクタ56の焦点位置に設置される。具体的には、蛍光体60が設置される蛍光体設置部62を支持部58によって支持することにより、蛍光体60をリフレクタ56の焦点位置に設置させることができる。
集光レンズ54は、固体光源50からの光を、その屈折作用により、リフレクタ56の焦点位置に集光させる。リフレクタ56の焦点位置に配された蛍光体60は、集光レンズ54により集光された光により励起され、可視波長域の光を発光する。蛍光体60から出射された光は、リフレクタ56の反射面に入射する。リフレクタ56の反射面に入射した光は、ほぼ平行光となって、所定の方向へ出射される。
このように、蛍光体60は、本発明の実施の形態1に係る光源装置の「発光部」を構成する。本発明の実施の形態1では、蛍光体60に集光レンズ54により集光された光を入射することにより、蛍光体60での励起(波長変換)に有効に利用できる光が増えるため、点光源に近い高効率な発光部を実現することができる。
蛍光体60は、たとえば、固体光源50が出射した光のうち、特定の波長域の光(たとえば、紫外光とする)により励起されてR光、G光およびB光を発光する蛍光物質を用いて構成される。蛍光物質は、蛍光活性元素イオンとして機能する希土類元素イオンを含有する。希土類元素イオンとしては、ユウロピウム(Eu)やテルビウム(Tb)を利用することができる。希土類元素イオンとしてユウロピウムEu3+を含む蛍光物質は、200nm〜430nmの光を吸収して、570nm〜630nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してR光を発光することができる。また、ユウロピウムEu2+を含む蛍光物質は、200nm〜400nmの光を吸収して、540nm〜560nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してG光を発光することができる。また、テルビウムTb3+を含む蛍光物質は、300nm〜400nmの光を吸収して、380nm〜460nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してB光を発光することができる。
これらの複数の蛍光物質を混合させて蛍光体60を形成することにより、蛍光体60は固体光源50から発せられる紫外光を吸収してR光、G光およびB光を発光する。蛍光体60により発光されたR光、G光およびB光が混合されて白色光が生成される。なお、希土類元素イオンの種類や含有量等は、発光したい光の波長域やそのための励起光の波長域に応じて調整することができる。
ここで、蛍光体60の発光光は、等方性を有する放射光である。そのため、蛍光体設置部62は、耐熱性ガラスなどの透光性材料からなる基板と、当該基板のリフレクタ56の頂点部側に配された反射ミラー61とを有している。蛍光体設置部62は、リフレクタ56の開口部に向かって放射される蛍光体60の発光光を、反射ミラー61による反射によってリフレクタ56の頂点部側に導く。なお、反射ミラー61での反射の後、リフレクタ56の反射面で発光光の指向性が効率良く被照射面の方向に変換されるように、反射ミラー61は、平面形状もしくは曲面形状に形成されている。
これにより、蛍光体60の等方性の発光光を、効率良くリフレクタ56の反射面に入射させることができる。この結果、光源装置10の光利用効率を高めることができる。なお、光源装置10の光利用効率とは、固体光源50から出射される総光量に対する、リフレクタ56の開口部から照明光として放射される総光量の比率を示すものである。
また、リフレクタ56の頂点部に向かって放射される蛍光体60の発光光が、集光レンズ54および透光性ロッド52を通じて固体光源50に入射するのを抑制するために、集光レンズ54には、ダイクロイックミラー55が設けられる。このダイクロイックミラー55は、蛍光体60から出射された所定の波長域の光を反射し、他の波長領域の光(紫外光)を透過する。これにより、蛍光体60の発光光を受けて固体光源50が熱的に損傷するのを防止することができる。
ここで、プロジェクタに用いられる一般的な光源ランプは、図3に示すように、リフレクタ1100と、リフレクタ1100の焦点位置に発光中心を有する発光管1000とを組合せて構成される。発光管1000は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有する。管球部は、球状に形成されており、この管球部内に配置された一対の電極と、管球部内に封入された水銀、希ガスおよび少量のハロゲンとを有している。発光管1000としては、たとえば、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等が採用されており、リフレクタ1100は、発光管1000から放射された光を被照射面側に向けて反射する。
このような光源ランプの発光特性としては、一般的に、可視波長域の色バランスが良く、光強度が大きいことが望まれる。しかしながら、超高圧水銀ランプは、光強度は比較的大きいものの、その発光特性が水銀固有の発光スペクトルを有しており、R、G、Bの色光の波長域のうち、R光の波長域の光強度が不足する傾向にある。このため、可視波長域での色バランスが良い照明光を得ることができないという問題があった。
また、光源ランプでは、発光管1000を高電圧かつ高温に保って使用するため、大きなバラストや冷却装置が必要となり、プロジェクタのシステムが大型化してしまうという問題がある。また、光源ランプの点灯始動時には、まず、高電圧パルスを管球部内に配置された電極に印加し、電極をある程度温めることによってアーク放電に移行させるため、点灯までに時間がかかるという不具合がある。
さらに、光源ランプでは、発光管1000の発光に伴なう発熱で発光管1000内の温度が上昇して熱対流が生じ、発光管1000における重力に対して上方側と下方側とに温度差が生じてしまう。このような温度差が発生した場合には、発光管1000の内壁に白化または黒化が生じるため、光源ランプの明るさが低下するとともに、光源ランプの寿命が短くなってしまう。このような白化や黒化の現象を発生させないためには、プロジェクタが正置き姿勢、天吊り姿勢の両方の姿勢でも、発光管1000の上方側と下方側との温度分布が一様となるように冷却風を送風することが必要となり、結果として、プロジェクタの内部に収容する光源ランプの位置が制限されていた。
これに対して、本発明の実施の形態1に係る光源装置10は、図3の光源ランプの発光管1000に代えて、蛍光体60を発光部として用いるとともに、この蛍光体60の励起光源に固体光源50を用いる構成としたことにより、光源ランプの形状はそのままに、瞬時点灯を可能とするとともに、低消費電力化および長寿命化を実現することができる。
また、光源装置は光源ランプと略同じ形状であることから、光源ランプを搭載したプロジェクタとの間で筐体やシステムを共用することができる。その結果、光源ランプを搭載したプロジェクタから大きなシステム変更が不要となる。
また、本発明の実施の形態1に係る光源装置は、固体光源50から出射される励起光を透光性ロッド52および集光レンズ54によって蛍光体60に集光させるため、励起光を蛍光体60で効率良く可視波長域の光に変換することができる。これにより、高い光利用効率で、容易に色バランスがよい照明光を得ることができる。
また、図2で説明したように、励起光源として低消費電力の励起用レーザ光源を用いるとともに、励起光を透光性ロッド52などの導光手段を用いてリフレクタ56の内部に導くことによって励起光源をリフレクタ56の外部に備える構成としたことにより、発光部を冷却するための大型な冷却装置が不要となり、光源装置を小型化することができる。
さらに、図3に示す光源ランプと比較して、本発明の実施の形態1に係る光源装置は、プロジェクタ内部に収容する際に、発光管内部の温度差に起因した配置位置の制限がなくなるため、光源装置の配置の自由度を高めることができる。この結果、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2に係る光源装置の構成を説明する図である。
図4を参照して、本発明の実施の形態2に係る光源装置10aは、図2に示す光源装置10と比較して、複数(たとえば、2個とする)の固体光源50a,50bを備える点でのみ異なる。
固体光源50a,50bは、ともに励起用レーザ光源からなり、出射するレーザ光の波長域が互いに異なっている。固体光源50aから出射された第1の波長域のレーザ光と、固体光源50bから出射された第2の波長域のレーザ光とは、ともに透光性ロッド52の一方の端部に入射されると、透光性ロッド52の内部を伝搬し、透光性ロッド52の他方の端部に設けられた集光レンズ54を通じて蛍光体60に向けて出射される。
蛍光体60は、第1の波長域の光により励起されてR光、G光およびB光のうちの2つ(たとえば、R光およびG光とする)を発光する第1の蛍光物質と、第2の波長域の光により励起されてR光、G光およびB光のうちの残りの1つ(たとえばB光とする)を発光する第2の蛍光物質とを含む。第1の蛍光物質により発光されたR光およびG光と、第2の蛍光物質により発光されたB光とが混合されることにより、白色光が生成される。
このように、本発明の実施の形態2に係る光源装置10aは、波長域が異なる複数のレーザ光を蛍光体60の励起光として用いることにより、単一の波長域からなるレーザ光を蛍光体励起光として用いる光源装置10(図2)と比較して、蛍光体60の励起効率(=蛍光体60への励起スペクトルが波長変換されて蛍光スペクトルとして放射される変換効率)を高めることができる。
これは、蛍光体の励起光(たとえば、紫外光)の波長と、蛍光体の発光光の波長との差が小さいほど、蛍光体励起光率が高くなることに基づくものである。すなわち、図4の例では、固体光源50aに、R光およびG光の波長域に近い第1の波長域を有するレーザ光を出射する励起用レーザ光源を適用し、かつ、固体光源50bに、B光の波長域に近い第2の波長域を有するレーザ光を出射する励起用レーザ光源を適用することにより、蛍光体全体としての励起光率を高めることができる。この結果、光源装置10aの光利用効率を高めることができる。
なお、図4の光源装置10aでは、2種類の固体光源50a,50bの出射光を蛍光体の励起光に使用して、R光、G光およびB光を得る構成を例示したが、R光、G光およびB光のそれぞれに対応して3種類の固体光源を設けるとともに、固体光源ごとに、対応する色光に波長が近くなるように出射するレーザ光の波長を設定する構成とすれば、蛍光体励起光率をより一層高めることができる。
(変更例1)
上述のように、複数の固体光源50a,50bを備える光源装置は、図4に示す光源装置10aに代えて、図5に示す光源装置10bによっても実現することができる。
図5は、この発明の実施の形態2の変更例1に係る光源装置の構成を説明する図である。
図5を参照して、本変更例1に係る光源装置10bは、図4に示す光源装置10aと比較して、複数(たとえば、2個とする)の固体光源50a,50bが、リフレクタ56の開口部側に設けられる点で異なっている。
固体光源50aおよび50bは、リフレクタ56の光軸AXに対して対称となる位置に設けられている。固体光源50aは、光軸AXに対して垂直な方向に、第1の波長域を持つレーザ光を出射する。固体光源50bは、光軸AXに対して垂直な方向に、第2の波長域を持つレーザ光を出射する。
リフレクタ56の開口部には、反射ミラー50cが設けられている。反射ミラー50cは、蛍光体60の発光光が直接的に通過することのない光軸AX上に配置されている。
固体光源50aから出射されたレーザ光は、反射ミラー50cによって光路が略90°折り曲げられ、蛍光体設置部62に入射する。同様に、固体光源50bから出射されたレーザ光は、反射ミラー50cによって光路が略90°折り曲げられ、蛍光体設置部62に入射する。
蛍光体設置部62は、リフレクタ56の頂点部側にダイクロイックミラー61bを有する。ダイクロイックミラー61bは、蛍光体設置部62に入射されるレーザ光(蛍光体励起光)を透過する一方で、リフレクタ56の開口部に向かって放射される蛍光体60の発光光を反射させることによりリフレクタ56の頂点部側に導くものである。
このような構成としたことにより、本変更例1に係る光源装置10bでは、リフレクタ56の開口部の外縁に複数個の固体光源を設置することができる。その結果、より高出力の励起光を蛍光体60に照射することにより、蛍光体60の発光量を増やすことができる。
なお、本変更例1に係る光源装置10bにおいて、複数の固体光源50a,50bは、図4で述べたような、波長域が互いに異なる複数の励起用レーザ光源で構成してもよく、波長域が同じである複数の励起用レーザ光源で構成してもよい。
また、反射ミラー50cは、図5のようにリフレクタ56の外部に設ける構成に限らず、リフレクタ56の内部に設ける構成としてもよい。また、反射ミラー50cは、各固体光源からの光を90°以外の反射角で反射させて蛍光体60に導くことも可能である。
(変更例2)
図6は、この発明の実施の形態2の変更例2に係る光源装置の構成を説明する図である。
図6を参照して、本変更例2に係る光源装置10cは、図5に示す光源装置10bにおける反射ミラー50cに代えて、反射ミラー50dおよび50eを備える点でのみ異なる。
反射ミラー50d,50eは、リフレクタ56の開口部の外縁に設置される。固体光源50aから出射されたレーザ光は、反射ミラー50dによって光路が略90°折り曲げられ、リフレクタ56の反射面に入射する。リフレクタ56の反射面に入射したレーザ光は、さらに光路が折り曲げられて、蛍光体設置部62へ入射する。同様に、固体光源50bから出射されたレーザ光は、反射ミラー50eによって光路が略90°折り曲げられ、リフレクタ56の反射面に入射する。リフレクタ56の反射面に入射したレーザ光は、さらに光路が折り曲げられて、蛍光体設置部62へ入射する。
蛍光体設置部62は、リフレクタ56の頂点部側にダイクロイックミラー61cを有する。ダイクロイックミラー61cは、蛍光体設置部62に入射されるレーザ光(蛍光体励起光)を透過する一方で、リフレクタ56の開口部に向かって放射される蛍光体60の発光光を反射させることによりリフレクタ56の頂点部側に導く。
なお、図5に示す本変更例1に係る光源装置10bと、図6に示す本変更例2に係る光源装置10cとを対比して、光源装置10bは、リフレクタ56の光軸AX付近に光学部品が配置されることから、リフレクタ56が回転放物面とほぼ同じ形状の反射面を有していることが望ましい。一方、光源装置10cは、リフレクタ56の開口部の外縁付近に光学部品が配置されることから、リフレクタ56が回転楕円面とほぼ同じ形状の反射面を有していることが望ましい。
[実施の形態3]
図7は、この発明の実施の形態3に係る光源装置の構成を説明する図である。
図7を参照して、本発明の実施の形態3に係る光源装置10dは、図2に示す光源装置10と比較して、固体光源50が、リフレクタ56の光軸AXを中心に回転可能に配置されている点で異なる。
具体的には、固体光源50は、その光軸がリフレクタ56の光軸AXに略平行となるように配設されている。固体光源50の光軸は、リフレクタ56の光軸AXから所定の距離だけ隔てられている。固体光源50は、リフレクタ56の光軸AXと一致するように設けられた回転軸51を有している。この回転軸51は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸に対して回転駆動を行なうと、固体光源50は回転軸51を中心にして回転する。そして、固体光源50が回転軸51を中心にして回転することにより、固体光源50の光軸は、リフレクタ56の光軸AXのまわりを回転する。
このように固体光源50を回転させることにより、固体光源50から出射され、透光性ロッド52および集光レンズ54を通じて蛍光体60に入射する光の照射位置は、リフレクタ56の光軸AXを中心とする所定半径の円周上を時間的に移動することとなる。これにより、蛍光体60の特定の位置に集中的に光が入射されることによって、当該特定の位置が過熱されて蛍光体60の発光性能が劣化するのを抑制することができる。この結果、光源装置10dを長寿命化することができる。
(変更例1)
図8は、この発明の実施の形態3の変更例1に係る光源装置の構成を説明する図である。
図8を参照して、本変更例1に係る光源装置10eは、図7に示す光源装置10dと比較して、固体光源50を回転させる回転機構に代えて、偏心レンズ53を回転させる回転機構を備える点で異なる。
偏心レンズ53は、透光性ロッド52と集光レンズ54との間に設けられる。偏心レンズ53は、透光性ロッド52からの入射光を所定角度曲げた方向に出射する光学素子である。偏心レンズ53の中心には、リフレクタ56の光軸AXに略平行な回転軸57が固定されている。この回転軸57は、偏心レンズ53の偏心位置に光が入射されるように、リフレクタ56の光軸AXから所定の距離だけ隔てられている。
回転軸57は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸に対して回転駆動を行なうと、偏心レンズ53は、回転軸57を中心にして回転する。そして、偏心レンズ53が回転軸を中心にして回転することにより、偏心レンズ53からの出射光は、リフレクタ56の光軸AXのまわりを回転する。この偏心レンズ53の出射光は、集光レンズ54を通じて蛍光体60に入射される。
このように偏心レンズ53を回転させることにより、固体光源50から出射され、透光性ロッド52、偏心レンズ53および集光レンズ54を通じて蛍光体60に入射する光の照射位置は、リフレクタ56の光軸AXを中心とする所定半径の円周上を時間的に移動する。これにより、蛍光体60の特定の位置に集中的に光が入射されることによって蛍光体60が過熱するのを抑制することができるため、光源装置10eを長寿命化することができる。
(変更例2)
図9は、この発明の実施の形態3の変更例2に係る光源装置の構成を説明する図である。
図9を参照して、本変更例2に係る光源装置10fは、図7に示す光源装置10dと比較して、固体光源50を回転させる回転機構に代えて、蛍光体60を回転させる回転機構を備える点で異なる。
具体的には、蛍光体60を設置する蛍光体設置部62の中心には、リフレクタ56の光軸AXに略平行な回転軸63が固定されている。回転軸63は、リフレクタ56の光軸AXから所定の距離だけ隔てられている。回転軸63は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸63に対して回転駆動を行なうと、蛍光体設置部62および蛍光体60は、回転軸63を中心にして回転する。
このように蛍光体60を回転させることにより、固体光源50から出射され、透光性ロッド52および集光レンズ54を通じて蛍光体60に入射する光の照射位置は、リフレクタ56の光軸AXを中心とする所定半径の円周上を時間的に移動する。これにより、蛍光体60の特定の位置に集中的に光が入射されることによって蛍光体60が過熱するのを抑制できるため、光源装置10fを長寿命化することができる。
[実施の形態4]
図10は、この発明の実施の形態4に係る光源装置の構成を説明する図である。
図10を参照して、本発明の実施の形態4に係る光源装置10gは、図9に示す光源装置10fと比較して、固体光源50および蛍光体60に代えて、固体光源50gおよび蛍光体60gを備える点で異なる。
固体光源50gは、3つの波長のレーザ光を出射する3波長レーザ光源からなる。具体的には、固体光源50gは、たとえば、単一のパッケージに単波長のレーザ光源を3個搭載して構成される。パッケージに搭載される3つのレーザ光源は所定の距離だけ離れて配置されており、固体光源50gは、3つの異なる波長の平行光を出射する。固体光源50gから出射された3つのレーザ光は、同一の光路を伝搬して蛍光体60gに入射する。このとき、集光レンズ54は、3つのレーザ光を互いに分離させた状態で蛍光体60gに入射させる。
光源装置10gは、図9に示す光源装置10fと同様に、蛍光体60gを回転させる回転機構を備える。具体的には、蛍光体60gを設置する蛍光体設置部62の中心には、リフレクタ56の光軸AXに略平行な回転軸63が固定されている。回転軸63は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸63に対して回転駆動を行なうと、蛍光体設置部62および蛍光体60gは、回転軸63を中心にして回転する。
蛍光体60gを回転させることにより、固体光源50gである3波長レーザ光源から出射され、透光性ロッド52および集光レンズ54を通じて蛍光体60gに入射する3つのレーザ光の照射位置は、それぞれ、リフレクタ56の光軸AXを中心として半径が互いに異なる3つの同心円の円周上を時間的に移動する。これにより、3つのレーザ光がそれぞれ蛍光体60gの特定の位置に集中的に入射されるのを抑制できる。
ここで、本発明の実施の形態4に係る蛍光体60gは、3つの波長が異なるレーザ光を励起光として吸収して、R光、G光およびB光をそれぞれ発光する3つの蛍光体から構成されている。図11は、図10のA方向(光軸方向)から見た蛍光体60gの構成を説明する図である。
図11を参照して、蛍光体60gは、R光を発光するR光蛍光体600Rと、G光を発光するG光蛍光体600Gと、B光を発光するB光蛍光体600Bとを含む。
R光蛍光体600R、G光蛍光体600GおよびB光蛍光体600Bは、蛍光体設置部62に設けられた反射ミラー61の主面上に、図11に示す配列で並べられている。具体的には、回転軸63側からB光蛍光体600B、R光蛍光体600R、G光蛍光体600Gの順に径方向に隣り合わせとなるように、同心円状に配置される。
上記の構成において、蛍光体60gに入射する3つの異なる波長のレーザ光のうち、第1のレーザ光はB光蛍光体600Bに入射し、第2のレーザ光はR光蛍光体600Rに入射し、第3のレーザ光はG光蛍光体600Gに入射する。
B光蛍光体600Bは、第1のレーザ光により励起されてB光を発光する。R光蛍光体600Rは、第2のレーザ光により励起されてR光を発光する。G光蛍光体600Gは、第3のレーザ光により励起されてG光を発光する。蛍光体600B,600R,600Gからそれぞれ放射されるB光、R光、G光は、直接的に、もしくは反射ミラー61で反射されることにより間接的に、リフレクタ56の反射面に入射される。リフレクタ56の反射面に入射した光は、ほぼ平行光となって、所定の方向へ出射される。このとき、R光、B光およびG光が混色されるため、白色光を得ることができる。
ここで、3波長レーザ光源から出射される3つのレーザ光において、第1のレーザ光は、B光の波長域に近い波長のレーザ光であり、第2のレーザ光は、R光の波長域に近い波長のレーザ光であり、第3のレーザ光は、G光の波長域に近い波長のレーザ光である。このように、蛍光体ごとに、蛍光体が発光する光の波長とそのための励起光の波長との差が小さくなるように、対応するレーザ光の波長を設定することにより、各色蛍光体の励起効率を高めることができる。この結果、光源装置10gの光利用効率を向上できる。
また、図11に示す蛍光体60gにおいて、R光蛍光体600R、G光蛍光体600G、B光蛍光体600Bの形状および配列は、各色蛍光体が発光する光の強さ(蛍光発光量)に応じて設定される。これにより、以下に述べるように、色バランスの良い照明光を得るとともに、各色蛍光体の温度上昇による発光性能の劣化を抑制することが可能となる。
光源装置10gは、照明光として、蛍光体600R,600G,600Bがそれぞれ発光するR光、G光、B光を混色して生成した白色光を出射する。プロジェクタ(図1)から投写される映像の色バランスは、光源装置10gの照明光の色バランスに依存する。
ここで、光源装置10gの照明光の色バランスは、R、B、Gの蛍光発光量の比率で決まる。なお、蛍光発光量は、各色蛍光体の励起効率などに応じて変化する。たとえば、白色光の照明光を得るためにR光、G光、B光を混合する比率を3:6:1と想定した場合、R光蛍光体600R、G光蛍光体600G、B光蛍光体600Bの蛍光発光量の比率を3:6:1に調整することによって、色バランスのよい照明光を照射することができる。
一方、蛍光体の発光光量は、蛍光体が受ける励起光が強くなるに従って、すなわち、レーザ光源の出力光量が大きくなるに従って大きくなる。そのため、上述した比率(3:6:1)を実現するためには、G光励起用のレーザ光源の出力光量を、R光およびB光励起用のレーザ光源の出力光量よりも大きくする必要がある。そのため、蛍光体600R,600G,600Bの間では発熱量に不均一が生じ、上述した場合ではG光蛍光体600Gの発熱量が最大となる。したがって、G光蛍光体600Gは、R光蛍光体600RおよびB光蛍光体600Bと比べて、性能が劣化しやすくなる。
このような不具合を解消するため、蛍光体60gでは、発熱量が最も大きいG光蛍光体600Gを外周側に配置するとともに、R光蛍光体600RおよびB光蛍光体600Bを内周側に配置している。これにより、蛍光体60gを所定の回転速度で回転させたとき、G光励起用のレーザ光の照射位置の単位時間あたりの移動量は、R光励起用のレーザ光およびB光励起用のレーザ光の単位時間あたりの移動量よりも大きくなる。したがって、各色蛍光体の発熱量を単位面積あたりの発熱量に換算したときに、蛍光体600R,600B,600Gの間で単位面積あたりの発熱量のばらつきをなくすことができる。この結果、各色蛍光体の温度上昇を抑えながら、色バランスの良い照明光を得ることができる。
[実施の形態5]
図12は、この発明の実施の形態5に係る光源装置を搭載したプロジェクタの構成を説明する図である。
図12を参照して、本発明の実施の形態5に係るプロジェクタは、図1に示すプロジェクタと比較して、複数(たとえば、4個とする)の光源装置10を搭載した多灯式プロジェクタである点で異なる。なお、4個の光源装置10は、いずれも図2で説明した光源装置10と同一の構造を有している。
図12において、4個の光源装置10は、図中のX方向に2個ずつ対向して配置されている。対向する2個の光源装置10の間には、反射ミラー8が設置されている。反射ミラー8は、各光源装置10から出射される光を、フライアイインテグレータ11へ導く。
上述したように、光源装置10は、超高圧水銀ランプなどの光源ランプ(図3)と略同じ形状であるため、図1に示した単灯式のプロジェクタのみならず、図12に示すような多灯式のプロジェクタにおいても、光源ランプを搭載したプロジェクタとの間で、筐体およびシステムを共用することができる。したがって、高輝度のプロジェクタを低コストに構築することができる。
また、プロジェクタ内部に収容される光源装置10の位置に制限がないことから、図12に示すような配置以外の配置とすることも可能である。
[実施の形態6]
図13は、この発明の実施の形態6に係る光源装置の構成を説明する図である。
図13を参照して、本発明の実施の形態6に係る光源装置10hは、図9に示す光源装置10fと比較して、蛍光体60に代えて、蛍光体60hを備える点でのみ異なる。
光源装置10hは、図9に示す光源装置10fと同様に、蛍光体60hを回転させる回転機構を備える。具体的には、蛍光体60hを設置する蛍光体設置部62の中心には、リフレクタ56の光軸AXに平行な回転軸63が固定されている。回転軸63は、リフレクタ56の光軸AXから所定の距離だけ隔てられている。回転軸63は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸63に対して回転駆動を行なうと、蛍光体設置部62および蛍光体60hは、回転軸63を中心にして回転する。
蛍光体60hを回転させることにより、固体光源50である励起用レーザ光源から出射され、透光性ロッド52および集光レンズ54を通じて蛍光体60hに入射するレーザ光の照射位置は、それぞれ、リフレクタ56の光軸AXを中心とする所定の半径の円周上を時間的に移動する。
本発明の実施の形態6に係る蛍光体60hは、レーザ光を励起光として吸収して、R光、G光およびB光を時分割に発光する3つの蛍光体から構成されている。
図14は、光軸方向(図13のA方向)から見た蛍光体60hの構成を説明する図である。
図14を参照して、蛍光体60hは、R光蛍光体620Rと、G光蛍光体620Gと、B光蛍光体620Bとを含む。
R光蛍光体620R、G光蛍光体620GおよびB光蛍光体620Bは、蛍光体設置部62の反射ミラー61の主面上に、図14に示す配列で並べられる。具体的には、扇形形状のR光蛍光体620R、G光蛍光体620GおよびB光蛍光体620Bが回転軸63を中心とする円周方向に並べて配置される。
上記の構成において、蛍光体60hが回転軸63を中心にして回転することにより、蛍光体60hに入射するレーザ光の照射位置は、R光蛍光体620R、G光蛍光体620G、B光蛍光体620Bの順に周期的に変化する。この結果、蛍光体60hは、R光、G光、B光をその順に周期的に発光・放射する。蛍光体60hから周期的に放射されるR光、G光、B光は、直接的に、もしくは反射ミラー61により反射されて間接的に、リフレクタ56の反射面に入射される。リフレクタ56の反射面に入射した光は、ほぼ平行光となって、所定の方向へ出射される。このとき、リフレクタ56の開口部からは、R光、G光、B光がその順に周期的に出射される。
以上のように、本発明の実施の形態6によれば、蛍光体60hを回転軸63を中心として回転可能とし、かつ、蛍光体60hの回転方向に、R光蛍光体620R、G光蛍光体620GおよびB光蛍光体620Bを順に配列することにより、光源ランプ(図3)の形状はそのままに、R光、G光、B光をその順に時分割に出射することが可能な光源装置を実現することができる。したがって、本発明の実施の形態6に係る光源装置を利用することにより、時分割方式のプロジェクタを簡易かつ小型に構築することができる。また、このようなプロジェクタにおいても、光源装置は光源ランプと略同じ形状であることから、光源ランプを搭載したプロジェクタとの間で筐体やシステムを共用することができるため、当該プロジェクタからの大幅なシステム変更が不要となる。
なお、蛍光体60hにおいて、3色の色光の出射の順番は、蛍光体60hの構成に応じて任意である。また、出射する色光はR,G,Bの3色に限定されるものではなく、4色以上の色光を周期的に出射することも可能である。たとえば、図14に示す蛍光体60hにおいて、回転方向に黄色波長帯域の光(以下、「Ye光」という)を蛍光発光するYe蛍光体をさらに配列する構成とすることにより、R光、G光、B光、Ye光を順に周期的に出射することができる。あるいは、シアン(Cy)やマゼンタ(Mg)の色光を発光する蛍光体を配列すれば、R,G,B,Cy,Mgの色光を順に出射することができる。
また、蛍光体60hにおいて、R光蛍光体620R、G光蛍光体620G、B光蛍光体620Bの形状は、各色蛍光体が発光する光の強さ(蛍光光束)に応じて設定される。具体的には、白色光の照明光を得るためにR光、G光、B光を混合する比率を3:6:1と想定した場合、R光蛍光体600R、G光蛍光体600G、B光蛍光体600Bが有する角度範囲の比率を3:6:1に調整することによって、白色光の照明光を照射することができる。この結果、色バランスのよい映像を表示することができる。
[実施の形態7]
図15は、本発明の実施の形態7に係る光源装置および当該光源装置を搭載したプロジェクタの光学エンジンの構成を説明する図である。
図15を参照して、本発明の実施の形態7に従う光学エンジン2iは、光源装置10iと、透光性ロッド80と、リレー光学系82と、光変調素子84と、投写レンズ3とを備える。光源装置10i、透光性ロッド80と、リレー光学系82とは、光軸AXに沿って順に配置されている。
光源装置10iは、図13に示す光源装置10hと比較して、リフレクタ56に代えて、リフレクタ56iを有する点でのみ異なる。
リフレクタ56iは、光軸AXを中心として楕円を回転させることにより得られる回転楕円面とほぼ同じ形状の反射面を有する。蛍光体60hは、回転楕円面状をなすリフレクタ56Iの楕円を定義する焦点の一つである第1焦点に設置される。具体的には、蛍光体設置部62を支持部(図示せず)によって支持することにより、蛍光体60hをリフレクタ56iの第1焦点に設置させることができる。
蛍光体60hを設置する蛍光体設置部62の中心には、リフレクタ56iの光軸AXに平行な回転軸63が固定されている。回転軸63は、リフレクタ56の光軸AXから所定の距離だけ隔てられている。回転軸63は図示しないモータに接続されており、当該モータが回転軸63に対して回転駆動を行なうと、蛍光体設置部62および蛍光体60hは、回転軸63を中心にして回転する。
蛍光体60hは、図14で説明したように、レーザ光を励起光として吸収して、R光、G光およびB光を時分割に発光する3つの蛍光体620R,620G,620Bから構成される。具体的には、扇形形状のR光蛍光体620R、G光蛍光体620GおよびB光蛍光体620Bが回転方向に並べて配置される。蛍光体60hが回転軸63を中心にして回転することにより、蛍光体60hに入射するレーザ光の照射位置は、R光蛍光体620R、G光蛍光体620G、B光蛍光体620Bの順に周期的に変化する。これにより、蛍光体60hは、R光、G光、B光をその順に周期的に発光・放射する。
蛍光体60hから周期的に放射されるR光、G光、B光は、直接的に、もしくは反射ミラー61により反射されて間接的に、リフレクタ56iの反射面に入射される。リフレクタ56iの反射面に入射した光は、反射面により反射されて楕円の第2焦点へ向けて新興する。反射面を回転楕円面とほぼ同じ形状とすることにより、第1焦点上の発光点から反射面へ入射した光を、第2焦点へ向かう方向へ効率良く進行させることができる。
反射面の第2焦点へ進行した光は、透光性ロッド80の一方の端部に入射されると、透光性ロッド80の内部を伝搬して透光性ロッド80の他方の端部から出射される。
リレー光学系82は、入射側レンズと、リレーレンズと、出射側レンズとを含む。透光性ロッド80から出射された光は、入射側レンズ、リレーレンズおよび出射側レンズを介して、光変調素子84の光入射面に導かれる。なお、リレー光学系82の構成は、これに限定されるものではない。
光変調素子84は、DMD(Digital Micromirror Device)(TI社の登録商標)であり、複数の微小ミラーによって構成されている。複数の微小ミラーは可動式であり、各微小ミラーが基本的に1画素に相当する。光変調素子84は、図示しない制御部に制御されて各微小ミラーの角度を変更することによって、リレー光学系82から受けた光を投写レンズ3側に反射するか否かを切替える。このように各微小ミラーを駆動して反射角度を変更することによって出射光の輝度を変調する。
光変調素子84は、蛍光体60hが回転することによってR光、G光、B光が順に出射されるタイミングに同期して、各微小ミラーを制御する。すなわち、蛍光体60hによる色光の発生タイミングと同期して、画像に基づく光に付す強弱の変化(模様)を切替える。
光変調素子84で反射された色光は、投写レンズ3を経てスクリーン(図示せず)に投写される。スクリーンには、蛍光体60hの回転に応じて、R,G,Bの色光による画像が順に投写される。スクリーン上に順に投写される各色の色光による画像は、人間の目には、それらの色光による画像が重ね合わされて生成されるカラー画像として認識される。
以上のように、この発明の実施の形態7によれば、光源装置10iは、光源ランプの形状はそのままに、R光、G光、B光をその順に時分割に出射可能となることから、時分割方式のプロジェクタを簡易かつ小型に構築することができる。また、このようなプロジェクタにおいても、光源装置は光源ランプと略同じ形状であることから、光源ランプを搭載したプロジェクタとの間で筐体やシステムを共用することができるため、当該プロジェクタからの大幅なシステム変更が不要となる。
(変更例)
図16は、この発明の実施の形態7の変更例に係る光源装置の構成を説明する図である。本変更例に係る光源装置10jは、以下に述べるように、R,G,B光を時分割に出射可能な光源装置である。したがって、上述した光源装置10iに代えて、図15に示すプロジェクタの光学エンジンに適用することができる。
図16を参照して、本変更例に係る光源装置10jは、図2に示す光源装置10と比較して、3個の固体光源50j,50k,50lを備える点でのみ異なる。
固体光源50j,50k,50lは、ともに励起用レーザ光源からなり、出射するレーザ光の波長域が互いに異なっている。固体光源50jから出射された第1の波長域のレーザ光と、固体光源50kから出射された第2の波長域のレーザ光と、固体光源50lから出射された第3の波長域のレーザ光とは、ともに透光性ロッド52の一方の端部に入射されると、透光性ロッド52の内部を伝搬し、透光性ロッド52の他方の端部に設けられた集光レンズ54を通じて蛍光体60に向けて出射される。
蛍光体60は、第1の波長域の光により励起されてR光を発光する第1の蛍光物質と、第2の波長域の光により励起されてG光を発光する第2の蛍光物質と、第3の波長域の光により励起されてB光を発光する第3の蛍光物質とを含む。
以上のような構成において、3個の固体光源50j,50k,50lは、図示しない点灯制御部により、時分割で点灯させるように制御される。具体的には、点灯制御部は、固体光源50jを第1の期間点灯させた後、固体光源50kを第2の期間点灯させる。そして、固体光源50kを第2の期間点灯させた後、固体光源50lを第3の期間点灯させる。すなわち、点灯制御部は、固体光源50j、固体光源50k、固体光源50lの順に周期的に点灯させる。これにより、蛍光体60には、第1の波長域の光、第2の波長域の光、第3の波長域の光が、その順に周期的に入射される。
蛍光体60では、第1の蛍光物質、第2の蛍光物質、第3の蛍光物質が、第1の波長域の光、第2の波長域の光、第3の波長域の光をそれぞれ吸収して、R光、G光、B光をその順に周期的に発光・放射する。蛍光体60から周期的に放射されるR光、G光、B光は、直接的に、もしくは反射ミラー61により反射されて間接的に、リフレクタ56の反射面に入射される。よって、リフレクタ56の開口部からは、R光、G光、B光がその順に周期的に出射される。
以上に述べたように、本変更例によれば、波長域が異なる3個の励起用レーザ光源を、時分割で点灯制御することにより、光源ランプの形状はそのままに、R光、G光、B光を時分割に出射することが可能な光源装置を実現することができる。
また、本変更例によれば、上記の蛍光体60に含まれる第1の蛍光物質、第2の蛍光物質、第3の蛍光物質は時分割で切換えられて発光することから、蛍光体60にかかる熱的負荷が分散される。これにより、蛍光体60への励起光の照射位置を移動させるための回転機構が不要となる。
また、本変更例に係る光源装置10jにおいては、点灯制御において固体光源50j,50k,50lを点灯させる期間の比率を変えることによって、複数の色の照明光を自在に照射することが可能となる。
たとえば、固体光源50jを点灯させる第1の期間、固体光源50kを点灯させる第2の期間、固体光源50lを点灯させる第3の期間の比率を3:6:1とすることにより、白色光の照明光を得ることができる。これに対して、上記期間の比率を5:3:2にすれば、赤みがかった照明光を生成することができる。したがって、表示する画像が要求する色再現性に応じて上記期間の比率を調整する構成とすることにより、色の階調表現が重視される画像を表示する場合においても、それぞれの画像に適した色の再現を行なうことが可能となる。
[実施の形態8]
図17は、この発明の実施の形態8に係るプロジェクタの主要部の構成を模式的に示す図である。
図17を参照して、プロジェクタは、光源から入射した照明光を反射型の光変調素子を用いて反射光として変調するタイプのプロジェクタであって、光学エンジン2kと、投写レンズ3とを備え、その外郭を筐体(図示せず)で覆われている。なお、プロジェクタは、スピーカ等の音声を出力するための構成要素や、光学エンジン2kの構成要素および音声出力手段を電気的に制御するための回路基板なども搭載されているが、図17では、これらを含む一部の構成要素の図示は省略されている。
光学エンジン2kは、B光を発光する第1LED104と、R光を発光する第2LED106と、光源装置10kとを備える。
第1LED104は、たとえばInGaN系、GaN系または酸化亜鉛系等の材料を用いて構成され、B光(波長はたとえば430〜470nm)を発光する。
第2LED106は、たとえばGaP系、AlGaAs混色系等の材料を用いて構成され、のR光(波長はたとえば580〜780nm)を発光する。
光源装置10kは、蛍光体励起用光源として紫外光を含むレーザ光を出射する励起用レーザ光源102と、集光レンズ108と、蛍光体回転ドラム110kとを含む。光源装置10kにおいて、蛍光体回転ドラム110kには、後述するように、紫外光を吸収してG光を発光する蛍光体が塗布されている。蛍光体回転ドラム110kから放射されるG光は、集光レンズ112に入射される。
第1LED104からのB光は、集光レンズ116を介して、ダイクロイックプリズム114に入射される。第2LED106からのR光は、集光レンズ118を介して、ダイクロイックプリズム114に入射される。光源装置10kからのG光は、集光レンズ112を介して、ダイクロイックプリズム114に入射される。
なお、第1LED104、第2LED106および光源装置10kは、図示しない制御部の制御により、時分割で切替えて駆動される。これにより、ダイクロイックプリズム114には、R光、G光、B光が時分割で入射される。
ダイクロイックプリズム114は、集光レンズ116,118,112を介して時分割で入射されたB光、R光およびG光を、透光性ロッド80の一方の端部へと入射させる。B光、R光およびG光は、透光性ロッド80の内部を伝搬して透光性ロッド80の他方の端部から出射される。透光性ロッド80は、不均一な強度分布を有する光束を略均一な強度分布を有する光束に変換するインテグレータ光学系の機能を有している。
リレー光学系82は、入射側レンズと、リレーレンズと、出射側レンズとを含む。透光性ロッド80から出射された光束は、リレー光学系82およびミラー126を介して、DMD124に導かれる。なお、リレー光学系82およびミラー126の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、リレー光学系82およびミラー126は、透光性ロッド80から出射された略均一な光束をDMD124に結像させる機能を有する構成であればよい。
DMD124は、複数の微小ミラーによって構成されている。複数の微小ミラーは可動式であり、各微小ミラーが基本的に1画素に相当する。DMD124は、図示しない制御部に制御されて、各微小ミラーの角度を変更することによって、リレー光学系82からミラー126を介して受けた光を投写レンズ3側に反射するか否かを切替える。このように各微小ミラーを駆動して反射角度を変更することによって出射光の輝度を変調する。
DMD124は、R光、G光、B光が順に照射されるタイミングに同期して、各微小ミラーの傾斜角度が制御される。すなわち、R,G,Bの色光の発光タイミングと、それぞれの色光に対応するDMD駆動信号がDMD124へ出力されるタイミングとは、同期している。
DMD124で反射された色光は、投写レンズ3を経てスクリーン(図示せず)に投写される。スクリーンには、R,G,Bの色光による画像が順に投写される。スクリーン上に順に投写される各色の色光による画像は、人間の目には、それらの色光による画像が重ね合わされて生成されるカラー画像として認識される。
(光源装置の構成)
以下に、図面を参照して、本実施の形態に係る光学エンジン2kに搭載される光源装置10kの構成について説明する。図18は、図17における光源装置10kの構成を説明する図である。
図17において、光源装置10kは、励起用レーザ光源102と、集光レンズ108と、蛍光体回転ドラム110kとを備える。
励起用レーザ光源102は、紫外光を含むレーザ光を出射する。集光レンズ108は、励起用レーザ光源102から出射した光を集光させる。具体的には、励起用レーザ光源102から出射した光は、集光レンズ108での屈折作用により、蛍光体回転ドラム110kの外周面にて集光する。これにより、蛍光体回転ドラム110kにおける蛍光体の励起に有効利用できる光を効率良く供給することができる。
図18を参照して、蛍光体回転ドラム110kは、励起用レーザ光源102の光軸と直交する回転軸300と、回転軸300を中心に回転自在な回転体200kとを含む。
回転軸300は、図示しないモータに接続される。当該モータを回転駆動することにより、回転体200kが回転軸300を中心として回転する。回転体200kは、耐熱性ガラス等を基材として中空円筒状に形成されており、その外周面に、励起用レーザ光源102から出射された光を受ける。
このように回転体200kを回転させることにより、回転体200kの外周面上に配された蛍光体(図中の斜線部分に相当)に入射する光の照射位置は回転軸300を中心とする円周上を時間的に移動することとなる。これにより、蛍光体の特定の位置に集中的に光が入射されることによって、当該特定の位置が過熱されて損傷するのを抑制することができる。この結果、光源装置10kを長寿命化することができる。
図19は、図18における回転体200kの構成を説明する図である。図19(a)は、回転軸300に垂直な方向の断面図であり、図19(b)は、回転体200kの外周部の拡大図である。
図19(a)を参照して、回転体200kは、円筒状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置される蛍光体220と、ダイクロイック膜230とを含む。
蛍光体220は、励起用レーザ光源102が出射した特定の波長域の光(たとえば、紫外光とする)により励起された可視光を発光する。紫外励起の蛍光体は、紫外発光素子(励起用レーザ光源102に相当)から出射される200〜400nmの紫外光/近紫外光を吸収して励起され、R光、G光、B光のスペクトル、もしくはそれらのスペクトルが混在した白色光の可視光を発光・放射する。
蛍光体は、蛍光活性元素イオンとして機能する希土類元素イオンを含有する。希土類元素イオンとしては、ユウロピウム(Eu)やテルビウム(Tb)を利用することができる。希土類元素イオンとしてユウロピウムEu3+を含む蛍光体は、200nm〜430nmの光を吸収して、570nm〜630nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してR光を発光することができる。また、ユウロピウムEu2+を含む蛍光体は、200nm〜400nmの光を吸収して、540nm〜560nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してG光を発光することができる。また、テルビウムTb3+を含む蛍光体は、300nm〜400nmの光を吸収して、380nm〜460nm付近の光を発光するので、紫外光または近紫外光を吸収してB光を発光することができる。図17のように、G光の単色光を得る場合には、上記の蛍光体を用いることにより、色純度の高い発光スペクトルを得ることができる。
ダイクロイック膜230は、透光性基材210の内周面上に蛍光体220と対向する位置に配置される。ダイクロイック膜230は、励起用レーザ光源102から出射される励起光(紫外光)を透過する一方で、蛍光体220が発光する可視光を反射する可視光反射部材である。
図19(b)には、図18(a)中に破線で囲んだ領域RGN1の拡大図を示す。図19(b)に示すように、蛍光体220には、ダイクロイック膜230および透光性基材210を透過した励起光(紫外光)が入射される。蛍光体220は、この紫外光を吸収してG光を発光する。このとき、蛍光体220の発光光は、等方性を有する放射光であるため、回転体200kの径方向の外側に向かう光以外に、径方向の内側に向かう光も発生する。ダイクロイック膜230は、この径方向の内側に向かう光を反射するように形成されている。そのため、蛍光体220の発光光を、効率良く集光レンズ112(図18)に入射させることができ、光源装置10kの光利用効率を高めることができる。なお、光源装置10kの光利用効率とは、励起用レーザ光源102から出射される総光量に対する、蛍光体220から照明光として放射される総光量の比率を示すものである。
また、図17で示したように、集光レンズ108で集光した励起光を蛍光体220に入射する構成としたことにより、蛍光体220での励起(波長変換)に有効に利用できる光が増えるため、点光源に近い発光部を実現することができる。その結果、光利用効率が向上する。
一般に、光源装置の光源系と、光変調素子等の表示装置の表示系とを含めた光学エンジンにおいては、光源系や表示系で有効に利用できる光束範囲の空間的な広がりを表す指標として、面積と立体角との積で表現したエテンデュー(Etendue)が知られている。光源系のエテンデューは、その値が小さいほど、光源からの放射光束が狭い放射立体角の中に収束することになるため、表示系で有効利用できる光線角度範囲の中に光源系からの放射光が収まる率が高くなり、その結果、光学エンジン全体での光利用効率が向上する。
光源系のエテンデューは、発光部の面積に比例することから、光源系の光利用効率を高めるためには、光源系の発光面積をできるだけ小さくすることが必要となる。本発明の実施の形態8に係る光源装置では、集光レンズ108が励起光を蛍光体220に集光するため、蛍光体220における発光面積を小さくすることができる。これにより、エテンデューの値を小さく抑えることができるため、光利用効率が向上する。
なお、励起光としてのレーザ光には、蛍光体220の発光する光よりも波長の短いものが適用される。これは、励起光の波長が蛍光体の発光光の波長よりも短いときと比較して、光の取り出し効率が高くなることに基づいている。本実施の形態8では、紫外光を蛍光体の励起光として用いているが、発光させたい色光よりも波長が短い限りにおいて、励起光はこれに限定されるものではない。
本実施の形態8において、蛍光体220は、図19(a)に示すように、透光性基材210の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲(たとえば180°とする)を有して配置される。したがって、回転体200kを回転させたとき、蛍光体220は、その角度範囲に応じた発生タイミングでG光を発光する。図19(a)の例では、蛍光体220は、回転体200kの回転周波数の略2倍の周波数でG光を発光する。したがって、たとえばプロジェクタのフレーム周波数を60Hzとしたとき、R,G,Bの色光による画像を順に投写して1フレーム分の画像を表示するためには、回転体200kの回転周波数を120Hz以上に設定することが望ましい。
再び図18を参照して、蛍光体220から出射されたG光は、集光レンズ112で再度集光された後に、ダイクロイックプリズム114(図1)を介して透光性ロッド80に入射される。透光性ロッド80から出射した、第1LED104からのB光、第2LED106からのR光および蛍光体220からのG光は、DMD124(図17)に照射される。
以上のように、この発明の実施の形態8によれば、固体光源から出射される励起光を蛍光体に集光させることにより、蛍光体で効率良く波長変換することができるとともに、蛍光体で発光した光を効率良く出射側に向かわせることができる。したがって、光利用効率を高めることができ、照明光の輝度が向上する。この結果、高輝度かつ高効率な光源装置を実現することができる。
また、回転体を回転させることにより、回転体の外周面上に配された蛍光体に入射する光の照射位置が時間的に移動するため、蛍光体の熱的損傷が抑えられるため、光源装置を長寿命化することができる。
さらに、励起光の光軸と直交する回転軸を中心として蛍光体回転ドラムを回転させるため、カラーホイールと比較して回転軸方向が異なるため、蛍光体のサイズを、光軸に垂直な方向に小さくすることができる。よって、光源装置の小型化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態8では、R光、G光、B光のうちG光のみを蛍光発光する構成を例示したが、これは、白色光を得るためのR光、G光、B光の混合比率は、たとえば1:2:1のように、G光の輝度を他の色光よりも高くする必要があることに基づいている。すなわち、本実施の形態8に係る光源装置では、G光を蛍光発光することにより効率良くG光で高輝度を得ている。なお、実施の形態8の構成に代えて、G光とB光およびR光のうちの一方とを蛍光発光し、B光およびR光のうちの他方をLEDにより発光させる構成としてもよい。
[実施の形態9]
図20は、この発明の実施の形態9に係る光学エンジン2lの構成を説明する図である。
図20を参照して、本発明の実施の形態9に係る光学エンジン2lは、図17に示す光学エンジン2kと比較して、第1LED104、第2106および光源装置10kの組合せに代えて、単一の光源装置10lを備える点で異なる。
光源装置10lは、複数の励起用レーザ光源102と、集光レンズ108と、蛍光体回転ドラム110lとを備える。
複数(たとえば6個とする)の励起用レーザ光源102は、所定の距離だけ離れて配置されており、各々が紫外光を含むレーザ光を出射する。
集光レンズ108は、各励起用レーザ光源102に対応して設けられている。集光レンズ108は、対応する励起用レーザ光源102から出射した光を集光して蛍光体回転ドラム110lに入射させる。
蛍光体回転ドラム110lは、複数の励起用レーザ光源102から出射された光を受けてR光、G光、B光のいずれかをそれぞれ発光する複数(たとえば6個)の蛍光部を含む。複数の蛍光部は、後述するように、各々の外周面上に蛍光体が塗布された複数の回転リングを、回転軸方向に配列させることにより形成される。
このような構成において、励起用レーザ光源102から出射した光は、集光レンズ108での屈折作用により、対応する回転リング(蛍光部)の外周面にて集光する。これにより、蛍光部ごとに蛍光体の励起に有効利用できる光を効率良く供給することができる。
複数の回転リングから放射されるR光、G光、B光は、集光レンズ112に入射される。集光レンズ112は、入射されたR光、G光、B光を集光して透光性ロッド80の一方の端部へと入射させる。
(光源装置の構成)
以下に、図面を参照して、本実施の形態9に係る光学エンジン2lに搭載される光源装置10lの構成について説明する。図21は、図20における光源装置10lの構成を説明する図である。
図21を参照して、蛍光体回転ドラム110lは、複数の励起用レーザ光源102の光軸と直交する回転軸300と、回転軸300を中心に回転自在な回転体200lとを含む。
回転軸300は、図示しないモータに接続される。当該モータを回転駆動することにより、回転体200lが回転軸300を中心として回転する。回転体200lは、耐熱性ガラス等を基材として中空円筒状に形成されており、その外周面に、複数の励起用レーザ光源102から出射された光を受ける。
このように回転体200lを回転させることにより、回転体200lの外周面上に配された蛍光体(図中の斜線部分に相当)に入射する光の照射位置は回転軸300を中心とする円周上を時間的に移動することとなる。これにより、蛍光体の特定の位置に集中的に光が入射されることによって、当該特定の位置が過熱されて損傷するのを抑制することができる。この結果、光源装置10lを長寿命化することができる。
(回転体の構成)
以下に、図面を参照して、図21における回転体200lの構成について説明する。
本実施の形態9において、回転体200lは、各々の外周面上に蛍光体が塗布された複数の回転リングを含む。複数の回転リングは、回転軸方向に並設される。図22に示すように、複数の回転リングは、R光蛍光部としてのR光回転リング210Rと、G光蛍光部としてのG光回転リング210Gと、B光蛍光部としてのB光回転リング210Bとからなる。
R光回転リング210R、G光回転リング210G、B光回転リング210Bは、その順で回転軸方向に並設されている。本実施の形態9では、R光回転リング210R、G光回転リング210G、B光回転リング210Bはその順に、各2個ずつ配列されている。
図22は、回転リングの配列方向と垂直となる面を切り口とした回転リングごとの断面図である。
図22を参照して、R光回転リング210Rは、円環状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置されるR光蛍光体220Rと、ダイクロイック膜230とを含む。
R光蛍光体220Rは、紫外光を吸収してR光を発光する。ダイクロイック膜230は、透光性基材210の内周面上にR光蛍光体220Rと対向する位置に配置される。ダイクロイック膜230は、R光回転リング210Rに対応する励起用レーザ光源102から出射される紫外光を透過する一方で、R光蛍光体220Rが発光するR光を反射する。
G光回転リング210Gは、円環状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置されるG光蛍光体220Gと、ダイクロイック膜230とを含む。
G光蛍光体220Gは、紫外光を吸収してG光を発光する。ダイクロイック膜230は、透光性基材210の内周面上にG光蛍光体220Gと対向する位置に配置される。ダイクロイック膜230は、G光回転リング210Gに対応する励起用レーザ光源102から出射される紫外光を透過する一方で、G光蛍光体220Gが発光するG光を反射する。
B光回転リング210Bは、円環状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置されるB光蛍光体220Bと、ダイクロイック膜230とを含む。
B光蛍光体220Bは、紫外光を吸収してB光を発光する。ダイクロイック膜230は、透光性基材210の内周面上にB光蛍光体220Bと対向する位置に配置される。ダイクロイック膜230は、B光回転リング210Bに対応する励起用レーザ光源102から出射される紫外光を透過する一方で、B光蛍光体220Bが発光するB光を反射する。
R光蛍光体220R,G光蛍光体220G,B光蛍光体220Bは、回転軸方向から見たときに、円周方向に互いに異なる角度範囲を有するように配置される。すなわち、回転リング210R,210G,210Bの各断面図を仮想的に重ね合わせたときに、各色蛍光体220R,220G,220Bは、R,G,Bの順に円周方向に隣り合わせとなるように配置される。
なお、R光蛍光体220R,G光蛍光体220G,B光蛍光体220Bの占有する角度範囲の比率は、白色光を得るためのR光、G光、B光の混合比率に応じて設定することができる。たとえばR光,G光,B光の混合比率が1:2:1である場合には、各色蛍光体220R,220G,220Bの角度範囲の比率を1:2:1とすればよい。この角度範囲の比率は、各色光の混合比率に併せて各色蛍光体220R,220G,220Bの発光特性を考慮して設定することが可能である。
以上の構成において、回転体200lを回転させたときには、R光回転リング210R,G光回転リング210G,B光回転リング210Bにはそれぞれ対応する励起用レーザ光源102からの励起光(紫外光)が入射される。励起光は、R光蛍光体220R,G光蛍光体220G,B光蛍光体220Bの順に周期的に吸収される。
具体的には、図22は、励起光がG光蛍光体220Gに吸収されている状態を示し、図23は、励起光がR光蛍光体220Rに吸収されている状態を示し、図24は、励起光がB光蛍光体220Bに吸収されている状態を示す。回転体200lは、これら3つの状態をその順に周期的に遷移する。この結果、回転体200lからは、R光、G光、B光がその順に周期的に出射される。
再び図21を参照して、回転体200lから出射されたR光、G光、B光は、集光レンズ112で集光された後、ダイクロイックプリズム114(図1)を介して透光性ロッド80に時分割に入射される。透光性ロッド80から出射した、第1LED104からのB光、第2LED106からのR光および蛍光体220からのG光は、DMD124(図17)に照射される。DMD124は、R光、G光、B光が照射されるタイミングに同期して、各微小ミラーを制御する。DMD124で反射された色光は、投写レンズ3を経てスクリーンに投写される。
なお、本実施の形態9において、蛍光体回転ドラム110lの回転周波数は、プロジェクタのフレーム周波数(たとえば、120Hz)と同じ周波数に設定される。
以上のように、この発明の実施の形態9によれば、蛍光体回転ドラムの外周面上に複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光体を並設することにより、蛍光体回転ドラムは、励起用レーザ光源から出射した光を吸収して、R光、G光、B光を順に時分割に出射することができる。
また、高輝度化の観点から励起用レーザ光源の個数を増やした場合であっても、励起用レーザ光源ごとに光束を集約し、蛍光体に集光させて照射させることにより、蛍光体ごとの発光面積を一定とすることができる。この結果、照明光の光量を増加させても、エテンデューの値は上がらず、高輝度化と光利用効率の向上とを両立させることが可能となる。
なお、複数の励起用レーザ光源は、同一の波長のレーザ光を出射する構成としてもよく、互いに異なる波長のレーザ光を出射する構成としてもよい。たとえば、励起用レーザ光源ごとに、対応する蛍光体が発光する色光の波長に応じて、色光への変換効率が高くなるようにレーザ光の波長を設定する構成としてもよい。この場合、光利用効率をさらに高めることが可能となる。
(変更例)
図25は、この発明の実施の形態9の変更例に係る光学エンジン2mの構成を説明する図である。
図25を参照して、本変更例に係る光学エンジン2mは、図20に示す光学エンジン2lと比較して、光源装置10lに代えて、光源装置10mを備える点で異なる。
光源装置10mは、複数(たとえば3個とする)の励起用レーザ光源1021と、集光レンズ108と、蛍光体回転ドラム110mとを備える。
励起用レーザ光源1021は、図20に示す励起用レーザ光源102と比べて、高出力のレーザ光を出射することができる。本変更例では、3個の励起用レーザ光源1021が所定の距離だけ離れて配置されており、各々が紫外光を含むレーザ光を出射する。
集光レンズ108は、各励起用レーザ光源1021に対応して設けられている。集光レンズ108は、対応する励起用レーザ光源1021から出射した光を集光して蛍光体回転ドラム110mに入射させる。
蛍光体回転ドラム110mは、3個の励起用レーザ光源1021から出射された光を受けてR光、G光、B光をそれぞれ発光する3個の蛍光部を含む。この3個の蛍光部は、後述するように、各々の外周面上に蛍光体が塗布された複数の回転リングを、回転軸方向に配列させることにより形成されている。
このような構成において、励起用レーザ光源1021から出射した光は、集光レンズ108での屈折作用により、対応する回転リング(蛍光部)の外周面にて集光する。これにより、蛍光部ごとに蛍光体の励起に有効利用できる光を効率良く供給することができる。
3個の回転リングからそれぞれ放射されるR光、G光、B光は、コリメーションレンズ112mにより略平行光に変換された後、ダイクロイックキューブ115に入射される。ミラー113は、コリメーションレンズ112mから出射した光を、ダイクロイックキューブ115に導く。ダイクロイックキューブ115は、R光、G光、B光を合成し、その合成した光を集光レンズ117に向けて出射する。集光レンズ117は、入射された光を集光して透光性ロッド80の一方の端部へと入射させる。
(光源装置の構成)
以下に、図面を参照して、本実施の形態9の変更例に係る光学エンジン2mに搭載される光源装置10mの構成について説明する。図26は、図25における光源装置10mの構成を説明する図である。
図26を参照して、蛍光体回転ドラム110mは、図21に示す蛍光体回転ドラム110lと比較して、回転体200lに代えて、回転体200mを含む点でのみ異なる。
回転体200mは、耐熱性ガラス等を基材として中空円筒状に形成されており、その外周面に、3個の励起用レーザ光源1021から出射された光を受ける。具体的には、回転体200mは、R光蛍光部としてのR光回転リング、G光蛍光部としてのG光回転リング、およびB光蛍光部としてのB光回転リングを、回転軸方向に並設されて構成されている。R光回転リング、G光回転リングおよびB光回転リングは、図22に示したR光回転リング210R、G光回転リング210GおよびB光回転リング210Bとそれぞれ同一の構造を有している。ただし、本変更例に係る回転リングは、回転軸方向の幅が、図22に示す回転リングと比べて広くなっている。
以上の構成において、回転体200mを回転させたときには、R光回転リング、G光回転リング、B光回転リングにはそれぞれ対応する励起用レーザ光源1021からの励起光(紫外光)が入射される。励起光は、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220B(図22〜図24参照)の順に周期的に吸収される。
このとき、各色蛍光体220R,220G,220Bに入射する光の照射位置は回転軸300を中心とする円周上を時間的に移動する。励起用レーザ光源1021は高出力の励起光を出射するため、集光レンズ108が励起光を各色蛍光体に集光することにより、蛍光体の発光面積を小さくできる一方で、熱負荷が増大して損傷するおそれがある。そのため、本変更例に係る光源装置10mでは、高出力の励起光の集光点の面積を大きくすることによって熱的損傷を抑えている。また、励起光の集光点の面積を大きくすることに伴ない、回転リングの回転軸方向の幅を広げている。これにより高輝度化を図りつつ、光源装置10mを長寿命化することができる。
[実施の形態10]
図27は、この発明の実施の形態10に係る光学エンジン2nの構成を説明する図である。
図27を参照して、光学エンジン2nは、図20に示す光学エンジン2lと比較して、光源装置10lに代えて、光源装置10nを備える点で異なる。より具体的には、光源装置10nは、光源装置10lと比較して、励起光が透過する際に波長変換される透過型の蛍光体回転ドラム110lに代えて、励起光が反射する際に波長変換する反射型の蛍光体回転ドラム110nを含む点で異なる。
光源装置10nは、励起用レーザ光源102と、蛍光体回転ドラム110nと、集光レンズ111と、ダイクロイックミラー119とを備える。
励起用レーザ光源102は、励起光(紫外光)を出射する。ダイクロイックミラー119は、励起用レーザ光源102から出射される励起光が45°で入射される角度に配設されており、紫外光を反射させる一方、可視光を透過させるという光学的特性を有している。ダイクロイックミラー119によって反射された励起光は、集光レンズ111での屈折作用により、蛍光体回転ドラム110nの外周面にて集光する。これにより、蛍光体回転ドラム110nにおける蛍光体の励起に有効利用できる光を効率良く供給することができる。
蛍光体回転ドラム110nは、励起光の光軸と直交(図の紙面に垂直な方向に相当)する回転軸300nと、回転軸300nを中心に回転自在な回転体200nとを含む。
回転体200nは、図示しないモータに接続される。当該モータを回転駆動することにより、回転体200nが回転軸300nを中心として回転する。回転体200nは、耐熱性ガラス等を基材として中空円筒状に形成されており、その外周面に、励起用レーザ光源102から出射された光を受ける。
このように回転体200nを回転させることにより、回転体200nの外周面上に配された蛍光体(図示せず)に入射する光の照射位置は回転軸300nを中心とする円周上を時間的に移動することとなる。これにより、蛍光体の特定の位置に集中的に光が入射されることによって、当該特定の位置が過熱されて損傷するのを抑制することができる。
図28は、図27における回転体200nの構成を説明する図である。図28(a)は、回転軸300nに垂直な方向(図の紙面に水平な方向に相当)の断面図である、図28(b)は、回転体200nの外周部の拡大図である。
図28(a)を参照して、回転体200nは、回転軸方向に延びる円筒状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に全面にわたって配置される蛍光体と、ミラー膜232とを含む。
蛍光体は、R光蛍光体220Rと、G光蛍光体220Gと、B光蛍光体220Bとを含む。R光蛍光体220Rは、紫外光により励起されてR光を発光する。G光蛍光体220Gは、紫外光により励起されてG光を発光する。B光蛍光体220Bは、紫外光により励起されてB光を発光する。
R光蛍光体220R、G光蛍光体220GおよびB光蛍光体220Bは、透光性基材210の外周面上に、図28(a)に示す配列で並べられている。具体的には、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bは、その順に、円周方向に隣り合わせとなるように配置されており、それぞれ異なる角度範囲を有している。
なお、R光蛍光体220R,G光蛍光体220G,B光蛍光体220Bの占有する角度範囲の比率は、白色光を得るためのR光、G光、B光の混合比率に応じて設定することができる。たとえばR光,G光,B光の混合比率が1:2:1である場合には、各色蛍光体220R,220G,220Bの角度範囲の比率を1:2:1とすればよい。この角度範囲の比率は、各色光の混合比率に併せて各色蛍光体220R,220G,220Bの発光特性を考慮して設定することが可能である。
ミラー膜232は、透光性基材210の内周面上に全面にわたって配置される。ミラー膜232は、各色蛍光体220R,220G,220Bが発光する可視光を反射する可視光反射部材である。
図28(b)には、図28(a)中に破線で囲んだ領域RGN2の拡大図を示す。図28(b)に示すように、R,G,Bの蛍光体(たとえば、G光蛍光体220Gとする)には、集光レンズ111により集光された励起光が入射される。G光蛍光体220Gは、この励起光を吸収してG光を発光する。このとき、G光蛍光体220Gの発光光は、等方性を有する放射光であるため、回転体200nの径方向の外側に向かう光以外に、径方向内方に向かう光も発生する。ミラー膜232は、この径方向の内側に向かう光を反射するように形成されている。そのため、G光蛍光体220Gの発光光を、効率良く集光レンズ111に入射させることができ、光源装置10nの光利用効率を高めることができる。
また、集光レンズ111で集光した励起光を各色蛍光体220R,220G,220Bに入射する構成としたことにより、蛍光体220での励起(波長変換)に有効に利用できる光が増えるため、点光源に近い発光部を実現することができる。その結果、光利用効率が向上する。
上記の構成において、回転体200nが回転軸300nを中心にして回転することにより、蛍光体に入射する励起光の入射位置は、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bの順に周期的に変化する。この結果、回転体200nは、R光、G光、B光をその順に周期的に発光する。回転体200nから周期的に放射されるR光、G光、B光は、集光レンズ111により集光される。集光レンズ111により集光された各色光は、ダイクロイックミラー119を透過して透光性ロッド80(図28)の一方の端部に入射する。
以上のように、この発明の実施の形態10によれば、蛍光体回転ドラムの外周面上に、円周方向に複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光体を並設することにより、励起用レーザ光源から出射した光を、蛍光体回転ドラムを用いて時分割により、R光、G光、B光からなる照明光に変換することができる。したがって、単一の励起用レーザ光源のみから光源装置を構成することができ、光源装置を小型化することができる。
また、本実施の形態10においても、励起用レーザ光源から出射される励起光を蛍光体に集光させることにより、蛍光体で効率良く波長変換することができるとともに、蛍光体で発光した光を効率良く出射側に向かわせることができるため、光利用効率を高めることができ、照明光の輝度が向上する。この結果、小型で高輝度かつ高効率な光源装置を実現することができる。
(変更例)
図29は、この発明の実施の形態10の変更例に係る光源装置が備える回転体200pの構成を説明する図である。図29(a)は、回転軸(図示せず)に垂直な方向(図の紙面に水平な方向に相当)の断面図である、図29(b)は、回転体200pの外周部の拡大図である。
図29(a)を参照して、回転体200pは、回転軸方向に延びる円筒状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上に全面にわたって配置される蛍光体と、ミラー膜232とを含む。
蛍光体は、R光蛍光体220Rと、G光蛍光体220Gと、B光蛍光体220Bと、紫外光により励起されてYe光を発光するYe光蛍光体220Yeとを含む。
R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220BおよびYe光蛍光体220Yeは、透光性基材210の外周面上に、図29(a)に示す配列で並べられている。具体的には、R光蛍光体220R、Ye光蛍光体220Ye、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bは、その順に、円周方向に隣り合わせとなるように配置されており、それぞれ異なる角度範囲を有している。
なお、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220B、Ye光蛍光体220Yeの占有する角度範囲の比率は、白色光を得るためのR光、G光、B光、Ye光の混合比率に応じて設定することができる。たとえばR光、G光、B光、Ye光の混合比率が1:1:1:1である場合には、各色蛍光体220R,220G,200B,220Yeの角度範囲の比率を1:1:1:1とすればよい。この角度範囲の比率は、各色光の混合比率に併せて各色蛍光体220R,220G,220B,220Yeの発光特性を考慮して設定することが可能である。
ミラー膜232は、透光性基材210の内周面上に全面にわたって配置されており、各色蛍光体220R,220G,220B,220Yeが発光する可視光を反射する。
図29(b)には、図29(a)中に破線で囲んだ領域RGN3の拡大図を示す。図29(b)に示すように、Ye光蛍光体220Yeには、集光レンズ117により集光された励起光が入射される。Ye光蛍光体220Yeは、この励起光を吸収してYe光を発光する。ミラー膜232は、Ye光蛍光体220Yeが発光するYe光のうち、回転体200pの径方向内方に向かう光を反射する。
上記の構成において、回転体200pが図示しない回転軸を中心にして回転することにより、蛍光体に入射する励起光の照射位置は、R光蛍光体220R、Ye光蛍光体220Ye、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bの順に周期的に変化する。この結果、回転体200pは、R光、Ye光、G光、B光をその順に周期的に発光する。回転体200pから周期的に放射されるR光、Ye光、G光、B光は、集光レンズ117により集光される。集光レンズ117により集光された各色光は、ダイクロイックミラー119を透過して透光性ロッド80(図27)の一方の端部に入射する。
以上のように、本変更例によれば、励起用レーザ光から出射した光を、蛍光体回転ドラムを用いて時分割により、R光、G光、B光、Ye光からなる照明光に変換することができる。このうちのYe光は、色度図上でR光、G光およびB光が再現可能な色範囲外の色を再現可能な光である。したがって、本変更例に係る光源装置によれば、色度図上で再現できる色の範囲が広がることにより、表示される画像の色再現性が向上する。また、R光、G光およびB光にYe光が追加されたことにより、表示される画像の輝度が向上する。
[実施の形態11]
図30は、この発明の実施の形態11に係る光源装置を光源系に用いた、プロジェクタの主要部の構成を模式的に示す図である。本発明に実施の形態11に係るプロジェクタは、先の実施の形態8〜10に係るプロジェクタと対比して、単一の光変調素子をR,G,B各色を時分割で切替えて共通使用する単板方式に代えて、R,G,B各色専用の光変調素子を備える3板方式に変更した点で異なる。
図30を参照して、本発明の実施の形態11に係るプロジェクタは、液晶デバイスを利用して映像を投写するプロジェクタであって、光学エンジン2qと、投写レンズ3とを備え、その外郭を筐体(図示せず)で覆われている。なお、プロジェクタは、スピーカ等の音声を出力するための構成要素や、光学エンジン2qの構成要素および音声出力手段を電気的に制御するための回路基板なども搭載されているが、図30では、これらを含む一部の構成要素の図示は省略されている。
光学エンジン2qは、光源装置10qを含む。光源装置10qは、図27で説明した光源装置10nと基本的な構成が同じであり、励起光が反射する際に波長変換する反射型の蛍光体回転ドラム110qを含んでいる。
光源装置10qは、励起用レーザ光源102と、蛍光体回転ドラム110qと、集光レンズ111と、ダイクロイックミラー119とを備える。
励起用レーザ光源102は、励起光(紫外光)を出射する。ダイクロイックミラー119は、励起用レーザ光源102から出射される励起光を反射させる一方、当該励起光から波長変換した可視光を透過させる。ダイクロイックミラー119によって反射された励起光は、集光レンズ111での屈折作用により、蛍光体回転ドラム110qの外周面にて集光する。これにより、蛍光体回転ドラム110qにおける蛍光体の励起に有効利用できる光を効率良く供給することができる。
蛍光体回転ドラム110qは、励起光の光軸と直交(図の紙面に垂直な方向に相当)する回転軸300qと、回転軸300qを中心に回転自在な回転体200qとを含む。
回転体200qは、図示しないモータに接続される。当該モータを回転駆動することにより、回転体200qが回転軸300qを中心として回転する。回転体200qは、耐熱性ガラス等を基材として中空円筒状に形成されており、その外周面に、励起用レーザ光源102から出射された光を受ける。
本実施の形態11において、回転体200qは、励起用レーザ光源102から出射された光を吸収してR光、G光、B光を発光する。回転体200qから発光した各色光は、集光レンズ111により集光される。集光レンズ111により集光された各色光は、ダイクロイックミラー119を透過してフライアイインテグレータ11に入射される。
光源装置10qからの光は、フライアイインテグレータ11を介して、PBS(偏光ビームスプリッタ)アレイ12およびコンデンサレンズ13に入射される。フライアイインテグレータ11は、蝿の目状のレンズ群からなるフライアイレンズを備え、液晶パネル18,24,33に入射する光の照度分布が均一となるよう、光源装置10qから入射される光に光学作用を付与する。
PBSアレイ12は、複数のPBSと1/2波長板がアレイ状に配列されたものであり、フライアイインテグレータ11から入射された光の偏光方向を1方向に揃える。コンデンサレンズ13は、PBSアレイ12から入射された光に集光作用を付与する。コンデンサレンズ13を透過した光は、ダイクロイックミラー14に入射する。
ダイクロイックミラー14は、コンデンサレンズ13から入射された光のうち、B光のみを透過し、R光およびG光を反射する。ダイクロイックミラー14を透過したB光は、ミラー15に導かれ、そこで反射され、コンデンサレンズ16に入射される。
コンデンサレンズ16は、B光がほぼ平行光で液晶パネル18に入射するよう、B光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ16を透過したB光は、入射側偏光板17を介して液晶パネル18に入射される。液晶パネル18は、青色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてB光を変調する。液晶パネル18によって変調されたB光は、出射側偏光板19を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックミラー14によって反射された光のうちG光は、ダイクロイックミラー21によって反射され、コンデンサレンズ22に入射される。コンデンサレンズ22は、G光がほぼ平行光で液晶パネル24に入射するよう、G光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ22を透過したG光は、入射側偏光板23を介して液晶パネル24に入射される。液晶パネル24は、緑色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてG光を変調する。液晶パネル24によって変調されたG光は、出射側偏光板25を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックミラー21を透過したR光は、コンデンサレンズ26に入射される。コンデンサレンズ26は、R光がほぼ平行光で液晶パネル33に入射するよう、R光に光学作用を付与する。コンデンサレンズ26を透過したR光は、光路長調整用のリレーレンズ27,29,31と2つのミラー28,30とからなる光路を進み、入射側偏光板32を介して液晶パネル33に入射される。液晶パネル33は、赤色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動情報に応じてR光を変調する。液晶パネル33によって変調されたR光は、出射側偏光板34を介して、ダイクロイックプリズム20に入射される。
ダイクロイックプリズム20は、液晶パネル18,24,33によって変調されたB光、G光およびR光を色合成し、投写レンズ3へと入射させる。投写レンズ3は、投写光を被投写面(スクリーン)上に結像させるためのレンズ群と、これらレンズ群の一部を光軸方向に変位させて投写画像のズーム状態およびフォーカス状態を調整するためのアクチュエータを備えている。ダイクロイックプリズム20によって色合成された光は、投写レンズ3によって、スクリーン上に拡大投写される。
(光源装置の構成)
以下、図面を用いて、図30における光源装置10qに用いられる蛍光体回転ドラム110qの構成を説明する。
図30において、回転体200qは、各々が、励起用レーザ光源102から出射された光を受けてR光、G光、B光を発光する、複数の蛍光部を含む。この複数の蛍光部は、図31に示すように、各々の外周面上に蛍光体が塗布された複数の回転リングを、回転軸方向に配列させることにより形成されている。
図31は、回転リングの配列方向と垂直となる面を切り口とした回転リングごとの断面図である。
図31を参照して、回転体200qは、複数(たとえば、3個とする)の回転リング212_1,212_2,212_3を含む。同図では、理解を容易にするために、回転リング212_1,212_2,212_3を回転軸に平行にずらして表示しているが、実際には、これらの回転リングは、回転軸方向に並設されるものである。
回転リング212_1,212_2,212_3は、同一の形状を有している。以下では、回転リング212_1,212_2,212_3を総称する場合には、符号212を用いる。
回転リング212は、円環状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上の全面にわたって配置される蛍光体と、ミラー膜232とを含む。
蛍光体は、R光蛍光体220Rと、G光蛍光体220Gと、B光蛍光体220Bとを含む。R光蛍光体220R、G光蛍光体220GおよびB光蛍光体220Bは、透光性基材210の外周面上に、図31に示す配列で並べられている。具体的には、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bは、その順に、円周方向に隣り合わせとなるように配置されており、それぞれ異なる角度範囲を有している。
ミラー膜232は、透光性基材210の内周面上に全面にわたって配置される。ミラー膜232は、各色蛍光体220R,220G,220Bが発光する可視光を反射する。
回転リング212が回転軸300qを中心にして回転することにより、蛍光体に入射する励起光の照射位置は、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220Bの順に周期的に変化する。この結果、回転リング212は、R光、G光、B光をその順に周期的に発光する。
本実施の形態11において、複数の回転リング212_1,212_2,212_3は、回転軸方向に、異なる色光の蛍光体が隣り合わせとなるように配列される。具体的には、回転リング212_1のR光蛍光体220R、回転リング212_2のG光蛍光体220G、回転リング212_3のB光蛍光体220Bが、回転軸方向に隣り合わせとなるように配列される。
したがって、回転体200qが回転軸300qを中心にして回転することにより、回転リング212_1,212_2,212_3は、R光、G光、B光をそれぞれ発光する。そして、回転リング212_1,212_2,212_3は、各々が、R光、G光、B光の順に周期的に発光することから、回転体200q全体としては、常時、R光、G光、B光を出射することとなる。
回転体200qから出射されるR光、G光、B光は、集光レンズ111により集光される。集光レンズ117により集光された各色光は、ダイクロイックミラー119を透過してフライアイインテグレータ11(図30)に入射される。
光源装置10qからの光は、フライアイインテグレータ11を介して、PBS(偏光ビームスプリッタ)アレイ12およびコンデンサレンズ13に入射される。
以上のように、この発明の実施の形態11によれば、円周方向に複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光体が配列された回転リングを、回転軸方向に、異なる色光の蛍光体が隣り合わせとなるように並設することにより、励起用レーザ光源から出射した光を、蛍光体回転ドラムを用いて、R光、G光、B光の合成光からなる照明光に変換することができる。
また、本実施の形態11においても、励起用レーザ光源から出射される励起光を蛍光体に集光させることにより、蛍光体で効率良く波長変換することができるとともに、蛍光体で発光した光を効率良く出射側に向かわせることができるため、光利用効率を高めることができ、照明光の輝度が向上する。この結果、高輝度かつ高効率な光源装置を実現することができる。
(変更例)
図32は、この発明の実施の形態11の変更例に係る光源装置が備える回転体200rの構成を説明する図である。
図32を参照して、本変更例に係る回転体200rは、図31に示す回転体200qと比較して、3個の回転リング212_1〜212_3に代えて、4個の回転リング214_1〜214_4により構成される点で異なる。
図32は、回転リングの配列方向と垂直となる面を切り口とした回転リングごとの断面図である。同図では、理解を容易にするために、回転リング214_1〜214_4を回転軸に平行にずらして表示しているが、実際には、これらの回転リングは、回転軸方向に並設されるものである。
回転リング214_1〜214_4は、同一の形状を有している。以下では、回転リング214_1〜214_4を総称する場合には、符号214を用いる。
回転リング214は、円環状の透光性基材210と、透光性基材210の外周面上の全面にわたって配置される蛍光体と、ミラー膜232とを含む。
蛍光体は、R光蛍光体220Rと、G光蛍光体220Gと、B光蛍光体220B、Ye光蛍光体220Yeとを含む。R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220BおよびYe蛍光体220Yeは、透光性基材210の外周面上に、図16に示す配列で並べられている。具体的には、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220B、Ye蛍光体220Yeは、その順に、円周方向に隣り合わせとなるように配置されており、それぞれ異なる角度範囲を有している。
ミラー膜232は、透光性基材210の内周面上に全面にわたって配置される。ミラー膜232は、各色蛍光体220R,220G,220B,220Yeが発光する可視光を反射する。
回転リング214が回転軸(図示せず)を中心にして回転することにより、蛍光体に入射する励起光の照射位置は、R光蛍光体220R、G光蛍光体220G、B光蛍光体220B、Ye光蛍光体220Yeの順に周期的に変化する。この結果、回転リング214は、R光、G光、B光、Ye光をその順に周期的に発光する。
本変更例おいて、複数の回転リング214_1〜214_4は、回転軸方向に、異なる色光の蛍光体が隣り合わせとなるように配列される。具体的には、回転リング214_1のR光蛍光体220R、回転リング214_4のG光蛍光体220G、回転リング214_3のB光蛍光体220B、回転リング214_4のYe蛍光体220Yeが、回転軸方向に隣り合わせとなるように配列される。
したがって、回転体200rが回転軸を中心にして回転することにより、回転リング214_1〜214_4は、R光、G光、B光、Ye光をそれぞれ発光する。そして、回転リング214_1〜214_4は、各々が、R光、G光、B光、Ye光の順に周期的に発光することから、回転体200r全体としては、常時、R光、G光、B光、Ye光を出射することとなる。
回転体200rから出射されるR光、G光、B光、Ye光は、集光レンズ111により集光される。集光レンズ117により集光された各色光は、ダイクロイックミラー119を透過してフライアイインテグレータ11(図30)に入射される。
光源装置10rからの光は、フライアイインテグレータ11を介して、PBS(偏光ビームスプリッタ)アレイ12およびコンデンサレンズ13に入射される。
以上のように、本変更例によれば、励起用レーザ光から出射した光を、蛍光体回転ドラムを用いて、R光、G光、B光、Ye光の合成光からなる照明光に変換することができる。これにより、本変更例に係る光源装置によれば、色度図上で再現できる色の範囲が広がることにより、表示される画像の色再現性が向上する。また、R光、G光およびB光にYe光が追加されたことにより、表示される画像の輝度が向上する。
なお、本変更例では、R光、G光、B光に加えてYe光を第4色光として利用する構成を例示したが、第4色光はこれに限定されるものではない。たとえば、第4色光は、シアン光、マゼンタ光であってもよい。あるいは、単一の色光とする以外にも、複数の色光であってもよい。
上記の実施の形態8〜11においては、本発明に係る光源装置を投写型映像表示装置としてのプロジェクタに適用した例について説明したが、これに限定されるものではない。また、プロジェクタの構成についても上記の実施の形態において説明した構成に限定されるものではない。
また、上記の実施の形態8〜11においては、励起光を出射する固体光源を、紫外光を出射するレーザ光源とした例について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、固体光源を青色レーザ光を出射するレーザ光源で構成してもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2,2k〜2q 光学エンジン、3 投写レンズ、8 反射ミラー、10,10a〜10r 光源装置、11 フライアイインテグレータ、12 PBSアレイ、13,16,22,26 コンデンサレンズ、14,21,55,61b,61c,119 ダイクロイックミラー、15,28,30,113,126 ミラー、18,24,33 液晶パネル、19,25,34 出射側偏光板、20,114 ダイクロイックプリズム、17,23,32 入射側偏光板、27,29,31 リレーレンズ、50c〜50e,61 反射ミラー、50,50a,50b,50g,50j〜50l 固体光源、51,57,63,300,300n,300q 回転軸、52,80 透光性ロッド、53 偏心レンズ、54,108,111,112,116,117,118 集光レンズ、、56,56i,1100 リフレクタ、58 支持部、60,60g,60h,220,220R,220G,200B,220Ye,600R,600G,600B,620R,620G,620B 蛍光体、62 蛍光体設置部、82 リレー光学系、84 光変調素子、102,1021 励起用レーザ光源、110k〜110q 蛍光体回転ドラム、112m コリメーションレンズ、115 ダイクロイックキューブ、200k〜200r 回転体、210R,210G,210B,212,214 回転リング、210 透光性基材、230 ダイクロイック膜、232 ミラー膜、1000 発光管。

Claims (12)

  1. 光源装置と、
    入力された映像信号に基づき、前記光源装置から出射された光を変調する光変調部と、
    前記光変調部により変調された光を投写する投写部とを備え、
    前記光源装置は、
    固体光源と、
    前記固体光源が出射した光により励起され、可視域の光を発光する蛍光体と、
    前記蛍光体が発光した光を反射して所定の方向へ出射するためのリフレクタと、
    前記リフレクタの焦点位置に前記蛍光体を設置する蛍光体設置部とを含み、
    前記蛍光体設置部は、前記蛍光体の発光した光を前記リフレクタの反射面に導くための反射部を有する、投写型映像表示装置。
  2. 前記光源装置は、前記固体光源が出射した光の前記蛍光体への照射位置を連続的に移動させるための照射位置移動機構をさらに含む、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  3. 前記照射位置移動機構は、
    前記蛍光体設置部に取付けられ、前記リフレクタの光軸に平行な回転軸と、
    前記回転軸を中心として前記蛍光体設置部を回転させることにより、前記固体光源が出射した光の前記蛍光体への照射位置を、前記回転軸を中心とする円周上に移動させるための回転機構とを含み、
    前記蛍光体は、発光する色光が互いに異なる複数の発光部が前記回転軸を中心とする円周方向に沿って順に配列された光入射面を有する、請求項2に記載の投写型映像表示装置。
  4. 前記固体光源は、少なくとも1個の光源からなり、
    前記少なくとも1個の光源は、前記リフレクタの頂点部側または前記リフレクタの開口部側に配され、前記リフレクタの内部に向けて光を出射する、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  5. 前記光源装置は、前記固体光源が出射した光を、前記蛍光体に集光させるための集光部材をさらに含む、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  6. 固体光源と、
    前記固体光源が出射した光により励起され、可視域の光を発光する蛍光体と、
    前記蛍光体が発光した光を反射して所定の方向へ出射するためのリフレクタと、
    前記リフレクタの焦点位置に前記蛍光体を設置する蛍光体設置部とを備え、
    前記蛍光体設置部は、前記蛍光体の発光した光を前記リフレクタの反射面に導くための反射部を有する、光源装置。
  7. 光源装置と、
    入力された映像信号に基づき、前記光源装置から出射された光を変調する光変調部と、
    前記光変調部により変調された光を投写する投写部とを備え、
    前記光源装置は、
    固体光源と、
    前記固体光源の光軸と直交する軸を回転軸とする回転体と、
    前記回転体の外周面上に設けられ、前記固体光源が出射した光により励起されて可視域の光を発光する蛍光体とを含む、投写型映像表示装置。
  8. 前記回転体は、前記回転軸を中心として回転駆動される円筒状の透光性基材を含み、
    前記蛍光体は、前記透光性基材の外周面上に、円周方向に所定の角度範囲を有して配置され、
    前記光源装置は、
    前記透光性基材の内周面上に前記蛍光体と対向する位置に配置され、前記蛍光体が発光した光を前記回転体の径方向の外側に向けて反射して前記固体光源が出射した光を透過するダイクロイック膜をさらに含む、請求項7に記載の投写型映像表示装置。
  9. 前記蛍光体は、回転軸方向に沿って並設され、前記固体光源が出射した光を受けて複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光部を含み、
    前記複数の蛍光部は、前記透光性基材の外周面上に、回転軸方向から見たときに円周方向に互いに異なる角度範囲を有するように配置される、請求項8に記載の投写型映像表示装置。
  10. 前記回転体は、前記回転軸を中心として回転駆動される円筒状の透光性基材を含み、
    前記蛍光体は、前記透光性基材の外周面の全面にわたって配置され、
    前記光源装置は、
    前記透光性基材の内周面の全面にわたって配置され、前記蛍光体が発光した光を前記回転体の径方向の外側に向けて反射する反射膜をさらに含む、請求項7に記載の投写型映像表示装置。
  11. 前記蛍光体は、円周方向に沿って並設され、前記固体光源が出射した光を受けて複数の色光をそれぞれ発光する複数の蛍光部を含み、
    前記複数の蛍光部は、前記透光性基材の外周面上に、円周方向に互いに異なる角度範囲を有するように配置される、請求項10に記載の投写型映像表示装置。
  12. 固体光源と、
    前記固体光源の光軸と直交する軸を回転軸とする回転体と、
    前記回転体の外周面上に設けられ、前記固体光源が出射した光により励起されて可視域の光を発光する蛍光体とを備える、光源装置。
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