JP2011219069A - 塗油装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境汚染を伴うことがなく、安定した潤滑性を確保し得るようにした塗油装置を提供する。
【解決手段】潤滑油充填室16と、潤滑油充填室16に臨んで転動可能に保持された転動体4と、潤滑油Gを供給する潤滑油供給部5と、転動体4をフランジ51側に押圧する押圧機構部7を備え、転動体4がフランジ51に押圧されて転動するとき、潤滑油Gが転動体4の転動に伴ってフランジ51との接触部側に引出されて該フランジ51に塗布されるように構成する。係る構成によれば、フランジ51に塗布される潤滑油Gは、遠心力とか走行風を受けて周囲に飛散することなく、フランジ51に対して的確に塗布され、周辺機器の汚れとか環境汚染を招来することなく、安定した潤滑作用が実現される。
【選択図】図1

Description

本願発明は、レール上を走行する鉄道車両の車輪のフランジ部に潤滑油を塗布する塗油装置に関するものである。
鉄道車両の車輪は、主として曲線区間走行時におけるレールからの脱輪を防止する観点から、フランジを備えた構成とされ、曲線区間走行時に車両に対して遠心力が作用した場合、上記フランジがレールの肩部に接触係合することでレールからの脱輪が防止されるようになっている。
ところで、車輪のフランジは、レールの肩部との接触によって次第に摩耗し、その強度が低下することになる。このため、通常、フランジの摩耗量が一定限度に達したときには、車輪を削正してフランジの強度回復を図るようにしている。一方、このような車輪の削正は、輪径の縮小を伴い、車輪の寿命低下を招来するため、車輪の耐久年数の長期化を図るという観点からは、できるだけ削正の頻度を抑えることが要求される。
これらの相反する要求に応える技術として、フランジ部分を潤滑してレールとの摩擦による摩耗を可及的に抑制することが考えられ、この潤滑手法については従来から種々の提案がなされている(特許文献1〜3参照)。
実開昭62−16808号公報 特開平5−669号公報 特開2006−327525号公報
特許文献1に示される潤滑手法は、最も早くから用いられていた手法であって、車輪のフランジ部分に接触して回転する円板状の塗油輪を設け、この塗油輪の回転に伴う遠心力で該塗油輪の外周側に潤滑油を誘引し、これをフランジ部分に塗油して上記フランジ部分とレールとの間の潤滑作用を行わせるものである。
しかし、この潤滑手法では、塗油輪は車輪の回転に追従して回転するものであるため、車両の走行速度が高くなると、塗油輪に作用する遠心力も大きくなり、潤滑油が周囲に飛散し、これによって、車輪の周辺機器の汚れを誘発するとか、レール沿線の環境汚染を招来する等の問題があり、好ましくない。
特許文献2に示される潤滑手法は、固形潤滑剤を使用するもので、この固形潤滑剤を車輪のフランジ部分に直接押し付け、車輪の回転により削り取ることでフランジ部分に塗布して潤滑作用を行うものである。
しかし、この潤滑手法では、固形潤滑剤による潤滑度合いが、固形潤滑剤のフランジ部分への押付け力と、車輪の回転速度(即ち、固形潤滑剤の削り取り量及び摩擦熱による固形潤滑剤の軟化状態)によって大きく左右されるものであって、その管理が難しく、安定した潤滑性の確保という点において問題がある。
特許文献3に示される潤滑手法は、車輪の近傍に配置したノズルからフランジ部分に向けてオイルを噴射して潤滑を行わせるものである。
しかし、この潤滑手法では、例えば、車両が高速走行している状態ではオイルの噴射方向が走行風の影響を受けて変化することから、安定した潤滑性の確保という点において問題がある。また、噴射されたオイルが走行風を受けて周囲へ飛散し、車輪の周辺機器の汚れを助長するとか、レール沿線の環境汚染を招来する等の問題もある。
そこで本願発明は、環境汚染を伴うことがなく、安定した潤滑性を確保し得るようにした塗油装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、車両に備えられた車輪50のフランジ51部分に潤滑油Gを塗布する塗油装置であって、潤滑油Gが充填される潤滑油充填室16と、上記潤滑油充填室16に臨んで転動可能に保持された転動体4と、上記潤滑油充填室16に潤滑油Gを供給する潤滑油供給部5と、上記転動体4を上記フランジ51側に押圧する押圧機構部7を備え、上記転動体4が上記フランジ51に押圧され上記車輪50の回転に追従して転動するとき、上記潤滑油充填室16内の潤滑油Gが上記転動体4の転動に伴って上記フランジ51との接触部側に引出されて該フランジ51に塗布されるように構成したことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る塗油装置において、上記潤滑油GとしてグリースGを用いることを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る塗油装置において、上記押圧機構部7を、車両側に固定されて第1の位置と第2の位置の間で移動可能で、上記第1の位置では上記転動体4を上記フランジ51側に押圧し、上記第2の位置では上記転動体4を上記フランジ51側から離間させるように構成したことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る塗油装置において、上記潤滑油供給部5を、上記潤滑油Gをその自重によって給送する構成、又は加圧エアによって給送する構成としたことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明に係る塗油装置によれば、上記潤滑油充填室16内の潤滑油Gが、上記転動体4の転動に伴って上記フランジ51との接触部側に引出して該フランジ51に塗布される構成であることから、
(a−1)上記フランジ51に塗布される潤滑油Gは、車輪50の回転に伴う遠心力を受けて(例えば、特許文献1参照)、あるいは走行風を受けて(例えば、特許文献3参照)、周囲に飛散することなく、上記フランジ51に対して的確に塗布され、この結果、周辺機器の汚れとか環境汚染を招来することなく、上記フランジ51に対する安定した潤滑作用が実現される、
(a−2)上記転動体4が上記フランジ51部分に接触して転動する構成であって、例えば、上掲特許文献1のように円板状の塗油輪を車輪50との接触によって回転させる構成の場合に比して、潤滑油の配管経路が省略できるなど構造が簡略化されるとともに、回転重量が少ないことからその耐久性の向上が図れ、延いては塗油装置の低コスト化が促進される、
(a−3)上記転動体4の上記フランジ51側への押圧力の大小とか車輪の回転速度の高低という機械的要件が上記フランジ51の潤滑度合いに与える影響が極めて軽微であり、例えば、上掲特許文献2のように固形潤滑剤のフランジ部分への押付け力とか車輪の回転速度によって潤滑度合いが大きく左右されるような構成に比して、潤滑度合いの管理が容易である、
等の極めて有用な効果が得られるものである。
(b)本願の第2の発明に係る塗油装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記潤滑油GとしてグリースGを用いるようにしているので、例えば、塗油装置の休止時における上記潤滑油Gの漏洩が確実に防止され、また塗油装置の作動時においても上記潤滑油Gの過度の引出が確実に防止され、これらの結果、環境保全性の高い塗油装置を提供できる。
(c)本願の第3の発明に係る塗油装置では、上記押圧機構部7を、車両側に固定されて第1の位置と第2の位置の間で移動可能で、上記第1の位置では上記転動体4を上記フランジ51側に押圧し、上記第2の位置では上記転動体4を上記フランジ51側から離間させるように構成しており、これによって以下のような効果が得られる。
(C−1)例えば、列車の停止中及び走行中の何れにおいても上記押圧機構部7を第1の位置に設定する第1の使用態様と、列車の停止中は上記押圧機構部7を第2の位置に設定し、列車の走行中においてのみ上記押圧機構部7を第1の位置に設定する第2の使用態様と、列車の停止中及び走行中で且つ直線区間の走行時には上記押圧機構部7を第2の位置に設定し、列車の走行中で且つ曲線区間の走行時においてのみ上記押圧機構部7を第1の位置に設定する第3の使用態様等、その使用態様を必要に応じて任意に採用することができ、塗油装置の使用態様の多様化が容易であり、延いては塗油装置の汎用性が向上する。
(C−2)さらに、上記第1の使用態様〜第3の使用態様を採用することで、それぞれ以下のような効果が得られる。
(C−2−1)上記第1の使用態様を採用した場合には、列車の停止中及び走行中の何れにおいても上記押圧機構部7が第1の位置で維持されることから、該押圧機構部7の位置変更操作が不要であって操作の簡略化を図ることができる。
(C−2−2)上記第2の使用態様を採用した場合には、全線区において上記フランジ51の潤滑が行われることで、該フランジ51に対する潤滑性がさらに向上することになる。
(C−2−3)上記第3の使用態様を採用した場合には、曲線区間の走行時にのみ潤滑されることから、例えば、全区間において潤滑を行う場合に比して、良好な潤滑性を維持しつつ潤滑油Gの消費量の低減を図ることができる。また、この場合、曲線区間の走行時に左右の車輪50を同様に潤滑する構成を採る他に、レールの曲がり方向を考慮し、左カーブの曲線区間では右側の車輪50のみを潤滑し、右カーブの曲線区間では左側の車輪50のみを潤滑するようにすれば、潤滑油Gの消費量の低減効果がさらに促進される。
(C−3)上記押圧機構部7は、これを上記第1の位置に設定したときには上記転動体4が上記フランジ51側に押圧され、上記第2の位置に設定したときには上記転動体4が上記フランジ51側から離間される構成、換言すれば、上記転動体4は常時上記フランジ51側に押圧されて該フランジ51との間の摩擦力によって転動し続けるのではなく、例えば、レールの曲がり状態の変化に対応して上記フランジ51側への押圧状態と該フランジ51からの離間状態が交互に繰り返される構成とされている。
係る構成によれば、特に上記転動体4を球体で構成した場合において懸念される該転動体4の偏摩耗の発生が、以下のような理由により、可及的に抑制される。
第1の理由は、上記フランジ51の表面状態に基づくものである。即ち、上記フランジ51の表面の状態は、例え上記車輪50の新品状態ではその全周において一定であったとしても、上記車輪50の稼働時間の増加とともに上記フランジ51の表面の凹凸状態とか曲率状態が該フランジ51の全周において微妙に変化することは経験的に知られている。また、球体で構成される上記転動体4の上記フランジ51への押圧に伴う転動方向、即ち、上記転動体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置は、該フランジ51への接触開始時点における該フランジ51の表面状態によって決定される。例えば、上記転動体4が上記フランジ51に接触したとき、該フランジ51側の接触部位が凸部分であって、該凸部分から上記転動体4側への反力の方向が該転動体4の球心から外れているような場合には、該反力によって上記転動体4に、上記フランジ51との接触による本来の転動方向とは異なる方向への回転作用が働き、その結果、上記転動体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置が変化することになる。
第2の理由は、上記転動体4に作用する外的要因に基づくものである。即ち、上記押圧機構部7が上記第1の位置から上記第2の位置に位置変更される瞬間、換言すれば、上記第1の位置において上記転動体4に作用している、上記フランジ51との接触状態に基づく該転動体4の回転方向についての強制力が、上記第2の位置への位置変更に伴って解除された瞬間においては、上記強制力が作用している間には上記転動体4の回転方向について殆ど影響を及ぼさなかった上記転動体4の自重とか列車の走行風による風圧等の外的要因の影響が顕在化しこれらの外的要因の影響を受けることで、上記転動体4には、上記フランジ51から離間する瞬間における回転方向(現行回転方向)とは異なる回転方向(修正回転方向)への変更作用が働き、該転動体4の回転が停止した時点における回転位置(即ち、上記フランジ51に対向する球面上の位置)は、上記現行回転方向が維持された場合における回転位置とは異なった位置(停止時回転位置)となる。そして、次回の潤滑開始時、即ち、上記押圧機構部7が再び上記第2の位置から上記第1の位置に位置変更されて上記転動体4が上記フランジ51に接触して回転される時には、該転動体4は上記停止時回転位置からその回転が開始される。従って、このような上記転動体4の回転位置の変更作用が、該転動体4が上記フランジ51への接触と離間を繰り返すたびに行われることで、上記転動体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置が順次変化することになる。
これら各理由に示した事象の相乗効果として、上記転動体4を球体で構成した場合においては、上記球体4の上記フランジ51との接触による摩耗状態が該転動体4の全表面において可及的に均等に進行し(即ち、偏摩耗を生じることが可及的に防止され)、縮径変化はあるものの、該転動体4の真球度が維持され、該転動体4の転動による上記フランジ51への潤滑油Gの塗布作用も長期に亘って良好に維持され、延いては上記フランジ51に対する潤滑性が長期に亘って高水準に維持されることになる。
(d)本願の第4の発明に係る塗油装置によれば、上記潤滑油供給部5を、上記潤滑油Gをその自重によって給送する構成、又は加圧エアによって給送する構成としているので、前者の構成によれば上記潤滑油供給部5の構造の簡略化によってその低コスト化が促進される。また、後者の構成によれば、潤滑油Gの上記転動体4側への引出作用が補助されるため、潤滑油Gの上記フランジ51側への塗布作用が促進されるとともに、例えば、潤滑油供給部5が上記転動体4よりも下方に位置するような配置構成を採用した場合であっても、該潤滑油供給部5から上記転動体4への潤滑油Gの引出作用が確保されることから良好な潤滑作用が実現される。
そして、上記二つの構成は、例えば、上記塗油装置の車両側への取付スペース等に応じて、任意に選択可能であることから、上記塗油装置の設置に伴うレイアウト設計の自由度が向上する。
本願発明の第1の実施形態に係る塗油装置の一部断面正面図である。 図1のII−II矢視図である。 バックアップローラ部分の構造説明図である。 図1に示したオイルタンクの構造を示す断面図である。 上記塗油装置のエア供給系の説明図である。 本願発明の第2の実施形態に係る塗油装置の一部断面正面図である。 図6のVII−VII矢視図である。 図6に示したオイルタンクの構造を示す断面図である。 上記塗油装置のエア供給系の説明図である。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
A:第1の実施形態
図1及び図2には、本願発明の第1の実施形態に係る塗油装置1を示している。この塗油装置1は、鉄道車両に備えられた車輪50のフランジ51部分に潤滑油Gを塗布してこれを潤滑し、もって該フランジ51部分のレールとの摩擦による摩耗を抑制するためのものであって、次述の固定側ユニット2と可動側ユニット3で構成される。
上記固定側ユニット2は、車両側に固定保持されるものであって、固定ブラケット31を介して車両側取付部32に固定ボルト33によって固定される金属製のシリンダ部8を備える。この場合、上記シリンダ部8は、その軸線を上記車輪50のフランジ51と踏面52の間に位置するコーナ部53に指向させて固定される。また、上記シリンダ部8には、次述する可動側ユニット3の構成部材の一つであるピストンロッド部13が嵌挿配置され、該ピストンロッド部13とともに押圧機構部7を構成する。
上記可動側ユニット3は、次述の本体ブロック11と二つのオイルタンク5(特許請求の範囲中の「潤滑油供給部5」に該当する)を備える。
上記本体ブロック11は、金属材で構成された略三角錐状の形体をもつ部材であって、その大径側の端部には凹状に陥没し且つ大径側端面上に開口する潤滑油充填室16が形成されている。また、上記本体ブロック11の上記潤滑油充填室16の軸線上の後方位置には、所定径をもって軸状に突出したピストンロッド部13が設けられている。
上記ピストンロッド部13は、その先端部にナット体35と該ナット体35にその一端が支持されたリターンスプリング9を取付けた状態で、上記シリンダ部8内に嵌挿されるとともに、上記リターンスプリング9の他端は上記シリンダ部8の開口端側に螺着されたナット体36によって支持されている。そして、上記シリンダ部8内に上記ピストンロッド部13を嵌挿配置した状態においては、上記ナット体35と上記シリンダ部8の底面との間にエア室10が形成される。
従って、上記本体ブロック11は、上記エア室10内に加圧エアが導入されることで、上記リターンスプリング9のバネ力に抗してこれを縮小変形させながら前方へ突出作動される一方、該エア室10から加圧エアが排出されることで上記リターンスプリング9のバネ力によって後退作動されることになる。
そして、上記エア室10への加圧エアの導入及び排出を行うために、図2に示すように、上記本体ブロック11には、その側面に開口し且つ上記ピストンロッド部13内をその軸方向に貫通して先端面上に開口する送気路42と、該ピストンロッド部13の先端面上に開口し且つ該ピストンロッド部13内を通って上記本体ブロック11の側面に開口する排気路43が設けられている。
上記送気路42と上記排気路43の上記本体ブロック11の側面上における開口端は、それぞれエア管49,49を介して次述のバルブユニット40に接続されている。
上記バルブユニット40は、図5に示すように、上記本体ブロック11から離間配置され、ここにはエア導入用の常閉の電磁開閉弁45を備えた流路40Aと、エア排出用の常開の電磁開閉弁46を備えた流路40Bが設けられている。そして、上記流路40Aは、その一端がエア管41を介してエア供給源61に接続され、他端は上記エア管49を介して上記本体ブロック11側の上記送気路42に接続されている。また、上記流路40Bは、その一端が大気に開放される一方、他端は上記エア管49を介して上記本体ブロック11側の上記排気路43に接続されている。
さらに、上記電磁開閉弁45と電磁開閉弁46は、コントローラ62からの制御信号によって開閉制御されるものであって、その制御形態は以下のとおりである。即ち、上記エア室10に上記エア供給源61からの加圧エアを導入して上記ピストンロッド部13を突出作動させるとき(即ち、上記本体ブロック11全体を、上記シリンダ部8から前方へ突出させるとき)には、上記電磁開閉弁45が開弁し、上記電磁開閉弁46が閉弁するように制御される。そして、上記ピストンロッド部13の突出作動が完了した後も上記電磁開閉弁45と電磁開閉弁46の作動形態を保持することで、該ピストンロッド部13はその突出状態が維持される。
逆に、突出状態にある上記ピストンロッド部13を後退作動させるとき(即ち、上記本体ブロック11全体を、上記シリンダ部8からの突出状態から後退させるとき)には、上記電磁開閉弁45が閉弁し、上記電磁開閉弁46が開弁するように制御される。この際、上記エア室10から加圧エアが排出されることで、上記リターンスプリング9のバネ力によって上記ピストンロッド部13が後退されるもので、上記エア室10からの加圧エアの排出は上記リターンスプリング9の付勢作用を円滑に行わせるためのものである。そして、上記ピストンロッド部13の後退作動が完了した後も上記電磁開閉弁45と電磁開閉弁46の作動形態を保持することで、該ピストンロッド部13はその後退状態が維持される。
なお、この実施形態では、上記固定側ユニット2側のシリンダ部8と上記可動側ユニット3側の上記ピストンロッド部13によって特許請求の範囲中の「押圧機構部7」が構成される。そして、上記ピストンロッド部13が突出した位置が特許請求の範囲中の「第1の位置」であり、この「第1の位置」では後述する球体4(特許請求の範囲中の「転動体4」に該当する)が上記車輪50のフランジ51側に押圧される。また、上記ピストンロッド部13が後退した位置が特許請求の範囲中の「第2の位置」であり、この「第2の位置」では上記球体4が上記車輪50のフランジ51から離間される。
また、加圧エアの圧力は、上記固定側ユニット2と上記車輪50の間隔が固定的に設定されているので、この間隔に照らして、上記球体4の上記フランジ51側に対する押圧力が過度とならないように予め設定される。また、上記コントローラ62に入力される制御情報としては、例えば、走行線区の状態(直線路か曲線路)とか、走行速度あるいは雨天かどうか等の上記車輪50のフランジ51の摩耗に関与する各種情報が考えられる。
一方、図1及び図2に示すように、上記本体ブロック11の上記潤滑油充填室16内には、一対のバックアップローラ6、6が、上記球体4の中心位置よりもその後方側へ適宜離間し、且つ該軸心を挟んで適宜離間した状態で略平行に配置されており、この一対のバックアップローラ6、6によって上記球体4がその後方側の二位置で転動可能に支持される。
上記バックアップローラ6は、図3に示すように、上記潤滑油充填室16内を横切るように配置されたローラ軸6Cと、該ローラ軸6C上に離間対向状態で取付けられた左右一対のローラ体6A,6Bで構成される。そして、この各ローラ体6A,6Bは、その外周面の形状を、これが当接する上記球体4の球面形状に略合致する曲率をもつ傾斜弧状面としており、該各ローラ体6A,6Bはその小径側端面同士を対向させた状態で、上記ローラ軸6Cに対して複数のロールベアリング6Dによって回転自在に支承されている。
上記球体4は、上述のように特許請求の範囲中の「転動体4」に該当するものであって、耐摩耗性を考慮して、超硬合金等の超硬金属材で球形に形成され、その径寸法(即ち、表面の曲率)は、上記車輪50のコーナ部53部分の曲率に近いものとされる。これによって、上記球体4と上記コーナ部53の接触が線接触から面接触に近づけられ、該球体4による上記コーナ部53へのグリースGの塗布状態が帯状塗布とされる。
なお、この実施形態においては、上記「転動体4」として上記球体4を採用しているが、他の実施形態においては、例えば、上記球体4に代えて、太鼓状の形体をもつ鼓状体を採用するなど、上記車輪50のコーナ部53の形状に対応させて適宜変更設定できることは言うまでもない。
一方、上記本体ブロック11の上記潤滑油充填室16の開口端面上には、次述のボールホルダー14が着脱自在に取付けられる。このボールホルダー14は、その軸心部分にリップ状断面の円形の開孔15をもつ金属製あるいは硬質樹脂製の略皿状体であって、該開孔15の周縁の一部がカシメ加工によって内側に屈曲形成されている。そして、上記球体4は、上記一対のバックアップローラ6、6と、上記ボールホルダー14の上記開孔15のカシメ部15aによって、転動可能に保持されている。なお、この実施形態ではカシメ加工によって上記開孔15にその周縁から内側に屈曲するカシメ部15aを形成したが、本願発明は係る構成に限定されるものではなく、例えば、型成形によって上記開孔15の周縁の一部をその内側に屈曲させるなど、上記開孔15に対する加工法は適宜選択できることは勿論である。
また、このように上記球体4を保持した状態において、上記開孔15の上記カシメ部15a以外の部分は上記球体4の表面との間に隙間を形成している。さらに、上記各バックアップローラ6の外周面と上記ボールホルダー14の上記カシメ部15aとの間隔は、これら両者間において上記球体4が適宜揺動し得るような寸法に設定される。これら両者の相乗作用として、上記本体ブロック11が上記押圧機構部7によって前方へ押し出されて上記球体4が上記車輪50のコーナ部53部分に当接された状態において、該球体4と上記開孔15の間に上記グリースGの引出用隙間が形成され、この隙間を通してグリースGが上記球体4の前面側、即ち、該球体4と上記コーナ部53の接触部側へ引出されることになる。
なお、他の実施形態においては、上記開孔15の全周にカシメ加工あるいは型成形加工を施して、該開孔15の周縁の全周が上記球体4の表面に接するように構成することもできることは勿論である。
一方、図1に示すように、上記本体ブロック11の上記ピストンロッド部13部分を挟んで略直交する上下二位置には、タンク装着穴17,17がそれぞれ設けられている。そして、この各タンク装着穴17、17の軸心位置には、それぞれ上記送気路42から分岐した接続管37、37が設けられるとともに、該各接続管37、37の管端はそれぞれ上記タンク装着穴17の軸線方向に指向して拡開開口している。
上記タンク装着穴17には、オイルタンク5が着脱自在に取付けられる。このオイルタンク5は、特許請求の範囲中の潤滑油供給部5に該当するものであって、図4に示すように、両端開口の段付き筒体で構成され、その大径端5a側にはピストンとして機能する可動底蓋21が摺動変位可能に嵌挿配置されるとともに、該可動底蓋21をその端面側から覆うようにして底キャップ20が螺着されており、該底キャップ20と上記可動底蓋21の管にエア室22が形成される。
また、上記底キャップ20は、その軸心位置にエア管44を設けており、該エア管44は上記可動底蓋21の軸心部分を貫通して配置され、その先端は上記オイルタンク5の小径端5b側の開口部5cの軸心位置に開口している。さらに、上記エア管44の基端は、上記エア室22の外面に開口し、ここには排圧調整弁47が螺着されている。また、上記エア管44は、その管壁に貫通形成された通孔44cを介して上記エア室22に連通している。なお、上記エア管44の先端部分は、上記オイルタンク5の小径端5bの内面との間に架設されたステー23によって固定され、その揺動が規制されている。
上記オイルタンク5には、グリースG(特許請求の範囲中の「潤滑油G」に該当する)が充填される。そして、上記オイルタンク5は、グリースGが充填された状態で、図1に示すように、上記本体ブロック11の上記タンク装着穴17に螺着される。この場合、上記エア管44の管端は、上記本体ブロック11側に設けられた上記接続管37の管端に嵌合しこれに接続される。従って、図5に示すように、上記エア室22は、上記エア管44、上記接続管37、上記送気路42及び上記電磁開閉弁45を順次介して、上記エア供給源61に接続される。
従って、上記電磁開閉弁45が開弁して上記送気路42に加圧エアが供給されると、その一部が上記接続管37から上記エア管44を通って上記オイルタンク5の上記エア室22に供給されることになる。このエア室22に供給された加圧エアが上記可動底蓋21に作用することで、該可動底蓋21には前方への押し出し力が働き、上記グリースGが上記本体ブロック11の上記潤滑油充填室16側へ押し出されてここに充填されることになる。
この場合、後述するように、上記潤滑油充填室16内に充填されるグリースGは、上記球体4の転動によって引出作用を受けることから、上記可動底蓋21による押し出し力は、上記球体4の引出作用を補助する程度であれば十分であり、従って、この実施形態では、上記排圧調整弁47の設定圧を、上記補助機能を実現できる程度の圧力に設定し、上記可動底蓋21に過度の力が作用するのを防止している。
なお、この実施形態のように、上記オイルタンク5を略直交状態で二個設けた場合、上側に位置し且つ下方に指向した状態で配置されるオイルタンク5においては、その内部のグリースGにはその自重による押し出し作用が働くため、例えば、上記排圧調整弁47の設定圧を、下側において横倒し状態で配置される他のオイルタンク5におけるそれよりも低く設定することも可能である。
また、この実施形態では、潤滑に供されるグリースGの量を確保するために上記オイルタンク5を二個設けたが、係る構成に限定されるものではなく、例えば、他の実施形態では上記オイルタンク5を一個だけ設けるとか、上記オイルタンク5の容量を大きく、あるいは小さくするなど、必要に応じて適宜変更設定が可能なことは言うまでも無い。さらに、上記オイルタンク5は、潤滑に伴ってその内部のグリースGの量が減少した場合には、これを上記本体ブロック11側から取り外して、新たにグリースGを充填して再度上記本体ブロック11側に取り付けることで、その繰り返し使用が可能となるものである。
また、上記オイルタンク5のグリース切れにより潤滑不能の状態が発生するのを未然に且つ確実に回避して常時良好な潤滑性を確保するという観点から、例えば、上記オイルタンク5にグリース残存量を検出する手段を備えることも可能である。
続いて、上述のように構成された上記塗油装置1の作動について説明する。
図1に示すように、グリースGが充填されたオイルタンク5を装着することで、使用に際しての準備作業が完了する。この状態から、上記車輪50のフランジ51部分(実際には、上記コーナ部53部分)にグリースGを塗布してこれを潤滑するには、先ず、上記電磁開閉弁45を開弁し(このとき、上記電磁開閉弁46は閉弁されている)、上記押圧機構部7の上記エア室10に加圧エアを供給する。この加圧エアの供給に伴って、上記本体ブロック11が上記各オイルタンク5、5と共に一体的に上記固定側ユニット2側から前方へ突出作動し、上記球体4が上記車輪50のコーナ部53部分に当接される。従って、この状態で上記車輪50が回転すると(即ち、車両が走行すると)、上記球体4が上記車輪50との摩擦力を受けて追従回転する。
一方、上記電磁開閉弁45の開弁に伴って、上記オイルタンク5の上記エア室22にも加圧エアが供給され、上記可動底蓋21の前進動に伴って、該オイルタンク5内のグリースGが上記潤滑油充填室16側に押し出されて、該潤滑油充填室16内に充填される。
従って、上記球体4が上記車輪50の回転に伴って転動することで、上記潤滑油充填室16に充填されたグリースGが、上記球体4の転動に伴って連続的に該球体4の前面側に引出され、該球体4に接触している上記車輪50のフランジ51に近いコーナ部53部分に塗布され、該部分の潤滑がなされる。このグリースGの塗布による潤滑によって、上記フランジ51部分のレールとの摩擦による摩耗が可及的に抑制されるものである。
なお、この実施形態では、上記塗油装置1によるグリースGの塗布を必要としない場合、例えば、車両が直線区間を走行しているときとか、車両が停止しているような場合には、上記電磁開閉弁45を閉弁して上記押圧機構部7の上記エア室10への加圧エアの供給を停止するとともに、上記電磁開閉弁46を開弁して上記エア室10内のエアを排出し、上記本体ブロック11を上記リターンスプリング9のバネ力によって後退させて上記球体4を上記車輪50のコーナ部53側から離間保持させるようにしている。尤も、このようにグリースGの塗布を必要としない場合であっても、上記球体4を上記コーナ部53側に押圧させて潤滑可能状態を維持しても良いことは勿論である。
さらに、上述のように特許請求の範囲における「転動体4」を上記球体4で構成した場合には、該球体4の偏摩耗が懸念されるところであるが、この実施形態においては、上記押圧機構部7を上記第1の位置に設定したときには上記球体4が上記フランジ51側に押圧され、上記第2の位置に設定したときには上記球体4が上記フランジ51側から離間されるように構成したことで、上記懸念を可及的に排除している。
即ち、上記フランジ51の表面の状態は、例え上記車輪50の新品状態ではその全周において一定であったとしても、上記車輪50の稼働時間の増加とともに上記フランジ51の表面の凹凸状態とか曲率状態が該フランジ51の全周において微妙に変化することは経験的に知られている。また、球体4の上記フランジ51への押圧に伴う転動方向、即ち、上記球体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置は、該フランジ51への接触開始時点における該フランジ51の表面状態によって決定される。例えば、上記球体4が上記フランジ51に接触したとき、該フランジ51側の接触部位が凸部分であって、該凸部分から上記球体側への反力の方向が該球体4の球心から外れているような場合には、該反力によって上記球体4に、上記フランジ51との接触による本来の転動方向とは異なる方向への回転作用が働き、その結果、上記球体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置が変化することになる。
また、上記押圧機構部7が上記第1の位置から上記第2の位置に位置変更される瞬間、換言すれば、上記第1の位置において上記球体4に作用している、上記フランジ51との接触状態に基づく該球体4の回転方向についての強制力が、上記第2の位置への位置変更に伴って解除された瞬間においては、上記強制力が作用している間には上記球体4の回転方向について殆ど影響を及ぼさなかった上記球体4の自重とか列車の走行風による風圧等の外的要因の影響が顕在化しこれらの外的要因の影響を受けることで、上記球体4には、上記フランジ51から離間する瞬間における回転方向(現行回転方向)とは異なる回転方向(修正回転方向)への変更作用が働き、該球体4の回転が停止した時点における回転位置(即ち、上記フランジ51に対向する球面上の位置)は、上記現行回転方向が維持された場合における回転位置とは異なった位置(停止時回転位置)となる。そして、次回の潤滑開始時、即ち、上記押圧機構部7が再び上記第2の位置から上記第1の位置に位置変更されて上記球体4が上記フランジ51に接触して回転される時には、該球体4は上記停止時回転位置からその回転が開始される。従って、このような上記球体4の回転位置の変更作用が、該球体4が上記フランジ51への接触と離間を繰り返すたびに行われることで、上記球体4の球面上における上記フランジ51との接触軌跡円の位置が順次変化することになる。
これらの相乗効果として、上記球体4の上記フランジ51との接触による摩耗状態が該球体4の全表面において可及的に均等に進行し(即ち、偏摩耗を生じることが可及的に防止され)、縮径変化はあるものの、該球体4の真球度が維持され、該球体4の転動による上記フランジ51への潤滑油Gの塗布作用も長期に亘って良好に維持され、延いては上記フランジ51に対する潤滑性が長期に亘って高水準に維持されることになる。
B:第2の実施形態
図6及び図7には、本願発明の第2の実施形態に係る塗油装置1を示している。この塗油装置1は、上記第1の実施形態に係る塗油装置1とその基本構成を同じとするものであって、これと異なる点は、上記押圧機構部7の上記エア室10と上記オイルタンク5の上記エア室22への加圧エアの供給形態である。
即ち、上記第1の実施形態の上記塗油装置1においては、上記本体ブロック11の側部から押圧機構部7側の上記エア室10及び上記オイルタンク5の上記エア室22にそれぞれ加圧エアを供給するように構成していたのに対して、この第2の実施形態に係る塗油装置1においては、上記押圧機構部7側と上記オイルタンク5側にそれぞれ個別に加圧エアを供給するように構成したものである。
係る相違に対応して、この実施形態の塗油装置1では、上記第1の実施形態の塗油装置1とは異なる構成が採用されている。具体的には、以下の通りである。
先ず、上記押圧機構部7側の構成であるが、この実施形態では図6、図7及び図9に示すように、上記本体ブロック11内に送気路42及び排気路43を形成するのに代えて、上記バルブユニット40側の上記電磁開閉弁45を備えた流路40Aと上記電磁開閉弁46を備えた流路40Bを、それぞれエア管49を介して上記シリンダ部8の底部に設けられた上記エア室10に接続するようにしている。
このように構成することで、上記ピストンロッド部13側への機械加工が減じられ、これによって低コスト化が促進される。また、上記バルブユニット40及び上記エア管49の配置自由度、延いては上記塗油装置1の配置自由度が向上し、これらのレイアウト設計が容易となる。
次に、上記オイルタンク5側の構成であるが、この実施形態では、図6、図8及び図9に示すように、上記オイルタンク5の端部に取付けられる上記底キャップ20に、上記エア室22に臨んで上記排圧調整弁47とエア管48を取付けている。一方、上記バルブユニット40には、上記流路40Aの上記電磁開閉弁45の下流側から分岐する二本の流路40C,40Dを設けている。そして、上記各オイルタンク5、5の上記エア室22にその一端が接続された上記各エア管48、48の他端を、それぞれ上記バルブユニット40の上記流路40C,40Dに接続するようにしている。
なお、この実施形態では上述のように各オイルタンク5の上記底キャップ20にそれぞれ上記排圧調整弁47を取り付けて上記エア室22の排圧調整を行うようにしているが、係る構成に限定されるものではなく、例えば、上記各オイルタンク5への上記排圧調整弁47の取付けに代えて、図9に囲い線を付して示したように、上記二本の流路40C,40Dの分岐部と、上記エア管41からの分岐部の中間位置に減圧弁63を設け、該減圧弁63によって上記各オイルタンク5の上記各エア室22に導入される加圧エアの圧力を調整することもでき、係る構成によれば、配管構成の簡略化及び部材点数の低減による低コスト化が図れるという利点がある。
さらに、上記オイルタンク5に装着される上記可動底蓋21に、盲栓39によって開閉孔されるグリース充填孔38を設けている。このため、上記オイルタンク5内のグリースGの残量が少なくなりその補充が必要となった場合には、上記オイルタンク5から上記底キャップ20を取り外した後、上記盲栓39を取り外して上記グリース充填孔38を開孔させることで、該グリース充填孔38からグリースGを充填することができる。従って、上記オイルタンク5を上記本体ブロック11に対して着脱する必要が無く、それだけグリース充填作業の簡易迅速化が図れることになる。
なお、このように上記可動底蓋21に盲栓39によって開閉孔されるグリース充填孔38を設け、該グリース充填孔38からグリースGを充填する場合には、上記可動底蓋21が、上記底キャップ20を取り外すことで開口する上記オイルタンク5の大径端5aから小径反5b側へ遠ざかっているため、上記盲栓39の螺脱には専用の冶具が必要となるものの、グリースGの補充時に上記オイルタンク5内に空気が混入しにくく、グリースGの補充後における該グリースGの潤滑油充填室16への押し出し作用、さらには該潤滑油充填室16から上記球体4の前面側へのグリースGの引出作用が共に安定したものとなり、上記フランジ51側への潤滑性が良好に維持されるという利点が得られることを勘案すれば、有効な構成と言える。また、上記オイルタンク5を上記本体ブロック11側から取り外してその小径部5b側の開口部5cからグリースを充填することもできることは勿論である。
このような構成を採用した結果、上記底キャップ20には、上記第1の実施形態における上記底キャップ20のような上記エア管44を設けることも、上記本体ブロック11側に上記接続管37を設けることも必要ではなく、従って、上記オイルタンク5の着脱時に上記エア管44の管端を上記接続管37に嵌合させる手間が省け、それだけ準備作業における作業性が向上することになる。
なお、上記以外の構成は全て上記第1の実施形態の塗油装置1と同様であるため、この第2の実施形態における図6〜図9に示された構成部材に、上記第1の実施形態の構成部材に対応させて同一の符号を付することで、上記第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
1 ・・塗油装置
2 ・・固定側ユニット
3 ・・可動側ユニット
4 ・・球体(転動体)
5 ・・オイルタンク(潤滑油供給部)
6 ・・バックアップローラ
7 ・・押圧機構部
8 ・・シリンダ部
9 ・・リターンスプリング
10 ・・エア室
11 ・・本体ブロック
12 ・・圧接ヘッド部
13 ・・ピストンロッド部
14 ・・ボールホルダー
15 ・・開孔
16 ・・潤滑油充填室
17 ・・タンク装着穴
18 ・・圧接シール部
20 ・・底キャップ
21 ・・可動底蓋
22 ・・エア室
23 ・・ステー
31 ・・固定ブラケット
32 ・・車両側取付部
33 ・・固定ボルト
35 ・・ナット体
36 ・・ナット体
37 ・・接続管
38 ・・グリース充填孔
39 ・・盲栓
40 ・・バルブユニット
41 ・・エア管
42 ・・送気路
43 ・・排気路
44 ・・エア管
45 ・・電磁開閉弁
46 ・・電磁開閉弁
47 ・・排圧調整弁
48 ・・エア管
49 ・・エア管
50 ・・車輪
51 ・・フランジ
52 ・・踏面
53 ・・コーナ部
61 ・・エア供給源
62 ・・コントローラ
63 ・・減圧弁
G ・・グリース(潤滑油)

Claims (4)

  1. 車両に備えられた車輪(50)のフランジ(51)部分に潤滑油(G)を塗布する塗油装置であって、
    潤滑油(G)が充填される潤滑油充填室(16)と、
    上記潤滑油充填室(16)に臨んで転動可能に保持された転動体(4)と、
    上記潤滑油充填室(16)に上記潤滑油(G)を供給する潤滑油供給部(5)と、
    上記転動体(4)を上記フランジ(51)側に押圧する押圧機構部(7)を備え、
    上記転動体(4)が上記フランジ(51)に押圧され上記車輪(50)の回転に追従して転動するとき、上記潤滑油充填室(16)内の上記潤滑油(G)が上記転動体(4)の転動に伴って上記フランジ(51)との接触部側に引出されて該フランジ(51)に塗布されるように構成されたことを特徴とする塗油装置。
  2. 請求項1において、
    上記潤滑油(G)としてグリース(G)を用いたことを特徴とする塗油装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記押圧機構部(7)は、車両側に固定されて第1の位置と第2の位置の間で移動可能とされ、上記第1の位置では上記転動体(4)を上記フランジ(51)側に押圧させ、上記第2の位置では上記転動体(4)を上記フランジ(51)側から離間させるように構成されていることを特徴とする塗油装置。
  4. 請求項1,2又は3において、
    上記潤滑油供給部(5)は、上記潤滑油(G)をその自重によって給送し、又は加圧エアによって給送する構成であることを特徴とする塗油装置。
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