JP2011218825A - 車両用ドア - Google Patents

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Abstract


【課題】 ドアのデザイン自由度が高く、円滑に窓ガラスを開閉させることができる車両用ドアを提供する。
【解決手段】 車両用ドアは、車体に開閉可能に取り付けられ、ドア本体1と、ドア本体に設けられた窓枠2に形成された窓領域3とを有する。窓領域3の一部は、ドア本体1に固定された固定ガラス31で被覆され、窓領域3の残部は、固定ガラス31に開閉可能に支持された可動ガラス32で被覆されている。車両用ドアは、更に、閉時には可動ガラス32を固定ガラス31と略同一平面を形成する内側位置に保持し、開時には可動ガラス32を内側位置よりも車両外側の外側位置に移動させて、可動ガラス32を平面方向に移動可能とさせる開閉機構5を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窓ガラスを備えた車両用ドアに関する。
車両用ドアの窓枠には、窓ガラスが開閉可能に取り付けられている。窓ガラスは、その全体が可動する可動ガラスである。窓ガラスの開時には、窓ガラスは窓枠の下縁に形成された隙間を通ってドア本体の内部に下降する。
ところで、近年、車体の軽量化のために、樹脂製のドアが開発されている。樹脂製のドアは、軽量であり、また加工しやすいという利点がある反面、剛性が低いという問題がある。そこで、ドアの衝突時の安全性を高める工夫がされている。例えば、特許文献1に開示されているように、ドア本体の内部全体にハニカム構造体を設けた車両用ドアがある。ハニカム構造体は、隔壁により区画された筒状の多数のセルからなり、車体の内外方向に隔壁が延びていて、車体内外方向の荷重に対して剛性が高い。
しかし、特許文献1のように、ドア本体の内部にハニカムなどの強度補強用の内部構造体を設けると、可動ガラスがドア本体の内部に下降したときに、内部構造体と干渉してしまう。このため、内部に補強構造体を設けたドアには、可動ガラスを併設することは困難であった。
そこで、図17に示すように、ドア9の窓枠90の一側に固定ガラス92を嵌め込み、他側に可動ガラス93を設けることが、特許文献2に提案されている。特許文献2では、可動ガラス93が、固定ガラス92を設けた領域の分だけ小さくなり、ドア本体95の内部に下降する量を小さくできる。
特開2009−262916号公報 特開昭61−285117号公報
しかしながら、特許文献1では、可動ガラス93を開けるときには、可動ガラス93はドア9の内部に下降する。このため、可動ガラス93が、窓ガラスの一部であって下降量が少なくできるとはいっても、ドア9の内部構造体に干渉するおそれがある。
また、ドア9の内部にハニカムなどの補強構造体を設けない場合であっても、可動ガラス93下降分のスペースをドア本体95の内部に確保する必要がある。このため、ドアのデザイン自由度に制約がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、円滑に窓ガラスを開閉させることができ、ドアのデザイン自由度が高い車両用ドアを提供することを課題とする。
(1)本発明の車両用ドアは、車体に開閉可能に取り付けられ、ドア本体と、窓ガラスで被覆される窓領域とを有する車両用ドアにおいて、前記窓ガラスは、前記ドア本体に固定され前記窓領域の一部を覆う固定ガラスと、該ドア本体又は該固定ガラスに開閉可能に支持され該窓領域の残部を被覆する可動ガラスとからなり、更に、閉時には前記可動ガラスを前記固定ガラスと略同一平面を形成する内側位置に保持し、開時には該可動ガラスを該内側位置よりも車両外側の外側位置に移動させて、該可動ガラスを該可動ガラスの平面方向に移動可能とさせる開閉機構を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、可動ガラスは、閉止時には、固定ガラスと略同一面を形成する内側位置に保持されている。閉止時には、可動ガラスは、内側位置よりも車体外側の外側位置に移動されて、可動ガラスの平面方向に移動可能になる。このため、可動ガラスは、ドア本体の内部に入ることなく平面方向に移動可能となり、窓領域を開口させることができる。ゆえに、ドア本体の内部構造と干渉することを防止できる。
また、ドア本体の内部構造を設けているか否かにかかわらず、ドア本体の内部に可動ガラスが下降するスペースを設ける必要もなく、内部空間の節約につながる。また、ドアのデザイン自由度が高くなり、先進性のあるデザインの創出につながる。
また、窓領域の一部のみが、可動ガラスで被覆されている。このため、窓領域全体を可動ガラスとした場合に比べて、可動ガラスの重量を比較的軽くすることができ、可動ガラス移動時に開閉機構に加わる荷重も小さくてすむ。ゆえに、可動ガラスを容易に移動させることができる。
前記「窓領域」とは、窓ガラスで被覆される領域をいう。ドア本体に窓枠が設けられている場合には、窓枠の中に形成された領域をいい、また、ドア本体に窓枠がない場合には、車両用ドアが閉じている場合の、ドア本体と車体との間に形成される領域をいう。
(2)前記開閉機構は、前記可動ガラスの車体内側に固定された基部、及び該基部から車両内側に突出する支持軸を有する支持部材と、前記ドア本体に固定され前記支持軸を進退可能に収容する収容部材と、前記収容部材の内部に収容され、一端が該収容部材に支持され他端が前記支持軸に支持されて、前記可動ガラスが前記内側位置に向けて後退するように該支持軸を車体内側に付勢する付勢部材と、操作位置と非操作位置の間を移動可能に前記基部に保持され、該非操作位置に位置するときに、前記付勢部材により前記支持軸を車体内側に向けて後退させて前記可動ガラスを前記内側位置に位置させ、該操作位置に位置するとき、前記付勢部材に抗して前記可動ガラスが前記外側位置に向けて前進するように、前記支持軸を車両外側に移動させる操作部材と、を備えることが好ましい。
この場合には、操作部材が非操作位置に移動されているときには、付勢部材により支持軸を有する支持部材が車体内側に引き込まれる。支持部材に固定されている可動ガラスは、車体内側に付勢され、固定ガラスと略同一面上の内側位置に保持された状態で閉止される。
可動ガラスを閉止状態から開くときには、操作部材を操作位置に移動させて付勢部材に抗して支持部材を、車体外側に飛び出させる。可動ガラスは、車体外側の外側位置に移動され、平面方向に移動可能となり、開くことができる。
このように、上記構成によれば、簡素な構成で、可動ガラスを、ドア本体の内部に進入させることなく、開閉させることができ、製造コストを低くすることができる。また、開閉機構が簡素であるため、小型化することができ、重量低減化につながる。
(3)前記可動ガラスの車体内側に対向する面の縁部であって、前記固定ガラスの縁部に係合する部分には、前記可動ガラスが閉止しているときに前記固定ガラスの縁部に当接する弾性部材からなる突条が設けられていることが好ましい。この場合には、可動ガラスの閉止時に、可動ガラスに固定された弾性部材が、固定ガラスに密接する。このため、可動ガラスと固定ガラスとの間に隙間が生じにくい。また、可動ガラスのガタつきを抑制できる。
(4)前記可動ガラスの閉止時に前記固定ガラスの前記可動ガラスと当接する縁部には、前記可動ガラスの前記突条に当接する部分に、樹脂フレームが固定されていることが好ましい。この場合には、固定ガラスの縁部に設けられた樹脂フレームに、可動ガラスの突条が弾接する。このため、固定ガラスと可動ガラスとの間の隙間をより一層抑制できるとともに、可動ガラスのガタつきも抑制される。
本発明の車両用ドアによれば、可動ガラスの閉止状態から開くときには、可動ガラスを固定ガラスと略同一面を形成する内側位置から、車体外側の外側位置まで移動させて、平面方向に移動可能としている。このため、可動ガラスをドア本体の内部に進入させることなく、円滑に開閉させることができ、ドアのデザイン自由度が高い。
本発明の実施形態に係る車両用ドアを車体外側から見た斜視図である。 実施形態に係る、車両用ドアを車体内側からみた斜視図である。 実施形態に係る、ドア本体の内部構造を説明するための車両用ドアを車体外側から見た斜視図である。 実施形態に係る、固定ガラスと可動ガラスの境界部分の断面図である。 実施形態に係る、可動ガラスの縁部の断面図である。 実施形態に係る、開閉機構の分解斜視図である。 実施形態に係る、可動ガラス閉時の開閉機構の平面図である。 実施形態に係る、可動ガラス開時の開閉機構の平面図である。 実施形態に係る、可動ガラス閉時の操作部材の断面図である。 実施形態に係る、可動ガラス開時の操作部材の断面図である。 実施形態に係る、操作部を支持部材に押し込んだときの開閉機構の正面図である。 実施形態に係る、可動ガラス開時の開閉機構の正面図である。 実施形態に係る、可動ガラスを45°程度開いたときの車両ドアの斜視図であって、(a)は車体外側から見た状態、(b)は車体内側から見た状態を示す。 実施形態に係る、可動ガラスを90°程度開いたときの車両ドアの斜視図であって、(a)は車体外側から見た状態、(b)は車体内側から見た状態を示す。 実施形態に係る、収容部材を車体外側から見た斜視図である。 他の実施形態にかかる車両用ドアを車体内側から見た斜視図である。 従来例に係る車両用ドアを備えた車両の側面図である。
本発明の実施形態に係る車両用ドアについて、図面を参照して詳細に説明する。図1及びそれ以後の図面において、前、後、上、下、内、外は、車両用ドアを取り付けた自動車の車体の前、後、上、下、内、外を意味する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ドア10は、自動車の車体8の側部に形成された開口部81に開閉可能に取り付けられている。開口部81は、前部座席へ入出するための昇降口である。
車両用ドア10は、ドア本体1と、ドア本体1に形成された窓枠2と、窓枠2の内側に形成された窓領域3とを有する。ドア本体1は、その前方端部に設けられたドアヒンジ11により、車体8の側部に開閉可能に支持されている。図3に示すように、ドア本体1及び窓枠2の内部には、ハニカム構造体12が形成されている。ハニカム構造体12は、隔壁により区画された筒状の多数のセルからなり、車体8の内外方向に隔壁が延びている。
図1、図2に示すように、窓枠2は、ドア本体1の上側に設けられている。窓枠2の内部には、窓領域3が形成されている。窓領域3は、固定ガラス31と可動ガラス32からなる窓ガラス30で被覆される領域である。
ドア本体1は、オレフィン系などの樹脂からなる。また、固定ガラス31及び可動ガラス32も、透明な樹脂製の樹脂ガラスであり、その材質は、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂(PMMA)などである。
窓領域3の前方側部分の周縁部と後方側部分とは、固定ガラス31で被覆されている。固定ガラス31の下縁は、ドア本体1の上縁に嵌合され、固定ガラス31の前縁、上縁、及び後縁は、窓枠2の車体外側に向く外面に、2色成形やインサート成形により固定されている。
固定ガラス31の前方側には、開口31aが形成されていて、この開口31aが、本発明の「窓領域3の残部」に相当する。開口31aの縁部全体には、樹脂フレーム33が固定されている。樹脂フレーム33は、例えば、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどからなる。図4に示すように、樹脂フレーム33の断面は、略T字形状をなし、外周面で固定ガラス31に嵌合され、内周面では閉止時の可動ガラス32に当接している。固定ガラス31と樹脂フレーム33とは、2色成形又はインサート成形で一体に成形される。
可動ガラス32は、固定ガラス31に形成された開口31aを開閉可能に被覆している。可動ガラス32の車体内側に対面する内側面には、突条34が突設されている。突条34は、可動ガラス32の内側面の全周縁に連続して設けられている。図5に示すように、突条34は、半球円形状であり、ゴム材(弾性部材)からなる。可動ガラス32の全周縁の内側面には、一般平面部32bよりも若干低い段部32cが形成されていて、この段部32cに突条34が2色成形又はインサート成形で固定されている。段部32cと一般平面部32bとの間の立壁部には、アンダーカット部32dが形成されている。アンダーカット部32dには、突条34の底部を内周側に突出させた突出部34aが嵌合されて、突条34が可動ガラス32から外れることを防止している。
可動ガラス32の閉時には、突条34は、固定ガラス31に固定された樹脂フレーム33に当接している。突条34が樹脂フレーム33に当接する部分は、突条34の内周側に突出した半円球状部分の先端34bである。
固定ガラス31に固定されている樹脂フレーム33と、可動ガラス32に固定されている突条34とは、見栄えの点から、同じ色であることがよい。更に、可動ガラス32の一般平面部32bの段部32cの近傍32eは、見栄えの点から、突条34と同じ色で塗装するとよい。例えば、樹脂フレーム33を黒色のポリカーボネートを用いて作製する場合には、突条34も黒色とし、可動ガラス32の一般平面部32bの段部32cの近傍32eも黒色に塗装するとよい。
可動ガラス32は、開閉機構5により開閉される。図6、図7に示すように、開閉機構5は、支持部材51と、収容部材52と、付勢部材53と、操作部材54とを有する。
支持部材51は、可動ガラス32の車体内側に向く表面の比較的下方の位置に固定されている。支持部材51は、操作部材54を移動可能に収容する基部51aと、基部51aの側壁から車体内側に突出する支持軸51bとを一体に有する。基部51aは、長尺状の枠体であり、底部が開口している。基部51aの底部は、カバー51jで被覆されている。基部51aは、車体前後方向に延びるように配置されて、接着、ネジ締結、インサート成形等の手段で可動ガラス32に固定されている。
基部51aの内部には、操作部材54と、スプリング55とが収容されている。スプリング55の一端部は、操作部材54の側部に係止され、他端は基部51aの側部内面から突出する凸部51hに係止されている(図7)。スプリング55は、操作部材54を基部51aに対して一端部側に向かって移動する方向に付勢されている。
基部51aの内部に操作部材54とスプリング55とを収容した後、カバー51jを、支持軸51bを配置した側の他端部から、側壁底部近傍の内面に形成された長手方向に延びる溝条に係合させて、一端側に向けてスライドさせる。カバー51jの後端部に屈曲形成された立壁51gを基部51aの他端部に当接させる。
操作部材54の長手方向の一端部は、基部51aから外側に突出して、先端に操作部54aを設けている。操作部材54の長手方向の他端部は、先端に向かって徐々に幅を狭める方向に傾斜するテーパー部54bが形成されている。テーパー部54bは、操作部材54の他端部の車体内側に向く壁面に形成されている。
支持軸51bは、基部51aの長手方向の他端部側の車体内側に向く壁面から車体内側に向かって突設されている。図9に示すように、支持軸51bの基端部側には、基部51aの中の空間部に通じる円形断面の貫通穴51cが形成されている。また、支持軸51bの軸方向の中間部分には、車体内側に向けて収容部52aの幅を拡大させる段部51dが形成されている。支持軸51bには、座金51e、51fが装着されていて、一方の座金51eは支持軸51bの段部51dに離接可能に係止されている。他方の座金51fは、支持軸51bの先端の端面に突出する係合爪51mに係合されることで、支持軸51bに一体に固定されている。座金51eと座金51fとの間には、付勢部材53が設けられている。付勢部材53は、コイルバネであり、一端が座金51eの端面に押接され、他端が座金51fの端面に押接されることで、支持軸51bを車体内側に後退する方向に付勢している。付勢部材53の一端は収容部材52に支持され、他端は支持軸51bに支持されることになる。
収容部材52は、ドア本体1の上縁に、ネジ締結で固定されている。収容部材52は、固定ガラス31と可動ガラス32との境界付近に配設されている。収容部材52の内部には、車体の内外方向に貫通する収容部52aが形成されている。収容部52aには、車体外側から支持軸51bが進退自在に挿入されている。収容部52aの車体外側の断面は、非円形断面52bであり、支持部材51の収容軸51bの基端側に形成された非円形断面51kと対応する形状である。支持軸51bは、互いの向きが合致するときには収容部51aの中に挿入でき、互いの向きが合致しないときには収容部51aには挿入されない。
可動ガラス32の閉時には、支持軸51bは、収容部51aの最も車体内側、即ち奥側に位置している。このときの支持軸51bの段部51dは、収容部52aの内周面に形成された段状の座金当接部52cと軸方向の位置がほぼ同じである。
また、収容部52aの車体内側の開口周縁には、キャップ52eが嵌合されている。収容部52aに車体外側から支持軸51bを挿入した後に、収容部52aの車体内側の開口から、座金51e、付勢部材53及び座金51fを順に挿入して、これらを支持軸51bに装着させる。最後に、収容部51aの車体内側の開口をキャップ52eで閉止する。
図6、図7に示すように、支持軸51bの基端側に形成された貫通穴51cには、円柱状のピン52dが挿入されている。この貫通穴51cは、ピン52dの形状に相応した円形状をもつ。ピン52dの車体内側の一端は、収容部材52の車体外側の端面に摺動可能に当接しており、ピン52dの車体外側の他端は、支持部材51の基部51aの内部空間に進退可能に突出している。
次に、本実施形態の車両用ドアの作動について説明する、図7に示すように、可動ガラス32の閉止時には、可動ガラス32は、固定ガラス31と同一平面上に位置している。ここで、「固定ガラス31と同一平面上」とは、可動ガラス31の平面と固定ガラス32の平面とが段差のない連続した1つの平面を形成する場合だけでなく、可動ガラス32と固定ガラス31の間の境界が互いに嵌り合っている程度に若干段差がある場合も含む。図4に示すように、可動ガラス32から突設する突条34は、弾性部材からなり、固定ガラス31の樹脂フレーム33に弾接している。また、図7、図9に示すように、可動ガラス32の閉時には、操作部材54は基部51aの一端側に後退していて、収容部材52に当接しているピン52dは操作部材54のテーパー部54bの先端側に位置しているか又はテーパー部54bから離れた位置にある。支持軸51bは、収容部材52の収容部52aの最も奥側、即ち車体内側の内側位置に位置している。
図8、図10に示すように、可動ガラス32を閉時から開けるときには、操作部材54の操作部54aを基部51aに向けて押し込む。操作部材54は、基部51aの他端側に進出し、操作部材54のテーパー部54bは、ピン52dの先端に押接されて、徐々に車体外側に移動する。これにともない、操作部材54を保持している支持部材51が、車体外側に移動する。可動ガラス32は、支持部材51の車体外側への移動に伴って、内側位置から車体外側の外側位置に飛び出す。
支持部材51の車体外側への移動に伴い、一方の座金51eは収容部材52の座金当接部52cに保持され、他方の座金51fは支持部材51の支持軸51bとともに車体外側に移動する。これにより、座金51eと座金51fとの間の距離が狭まり、その間に保持されている付勢部材53は圧縮されて、付勢力が蓄積される。
固定ガラス31又は/及び可動ガラス32が平坦な平板である場合には、可動ガラス32は、固定ガラス31と同一平面上の内側位置から車体外側に少なくとも固定ガラス31の厚み分が移動され、この車体外側に移動された位置が外側位置となる。固定ガラス31又は/及び可動ガラス32が車体内外方向に湾曲している場合には、可動ガラス32の外側位置は、内側位置から車体外側に、少なくとも固定ガラス31の厚みに加えて、湾曲した両ガラス31,32の突出分移動した位置とするとよい。好ましくは、可動ガラス32の外側位置は、可動ガラス32が固定ガラス31と重なったときに固定ガラス31との接触を防ぐため、更に、固定ガラス31との間に若干の隙間があく程度まで移動された位置とするとよい。
図12、図13、図14に示すように、可動ガラス32が外側位置に移動したときに、操作部54aを押しながら、操作部材54を上側に回動させる。可動ガラス32及び支持部材51は、操作部材54とともに回動して、窓領域3の可動ガラス32で被覆されていた部分が開口する。支持部材51が回動すると、貫通穴51cは支持軸51bの中心軸を中心に公転する。これにともない、貫通穴51cに挿入されているピン52dも収容部材52の車体外側の端面を摺接しながら支持軸51bの中心軸を中心に公転する。この間、ピン52dの車体外側の先端は、操作部材54への当接を維持する。また、支持部材51の回動にともない支持軸51bの非円形断面51kの向きが、収容部材52の収容部52aの車体外側の非円形断面52bと向きが合致しなくなり、収容部51aから非円形断面52bの部分が抜け出た状態を維持しながら回動する。ゆえに、支持部材51は可動ガラス32とともに、固定ガラス31よりも車体外側の外側位置に留まる。
図12、図14に示すように、操作部材54を約90°回動させると、基部51aの側壁が、収容部材52の車体外側の壁部に板状に形成された当て面52g(図15)に当接して、回動が規制される。この位置で、操作部54aを放すと、スプリング55により、操作部材54が基部51aの一端側に後退されて、樹脂フレーム33に形成された係止部33dに係止される。これにより、可動ガラス32ががたつくことなく固定ガラス31に保持される。なお、収容部52の内にラチェット機構を設け、ユーザーの好みの位置で可動ガラス32を止められるようにしてもよい。
図12に示すように、可動ガラス32が開いているときに操作部54aを押し込む。可動ガラス32は外側位置に位置するため、操作部材54を下側に回動させると、徐々に可動ガラス32が閉まる。可動ガラス32が完全に閉まると、基部51aが、樹脂フレーム33の下部に突設された板状部33eに当接して停止する。このとき、支持部材51の支持軸51bは、収容部材52の収容部52aと向きが一致して、支持部51bが収容部52aに進入可能となる。図7に示すように、操作部54aから手を放すと、操作部材54がスプリング55の付勢力により基部51aの一端側に後退する。付勢部材53の付勢力により、支持部51bが収容部52aに進入するとともにピン52dが貫通穴51cに進入して、支持部材51が収容部材52に近接し、支持部材51が可動ガラス32とともに車体内側に移動される。可動ガラス32は、固定ガラス31と同一平面上の内側位置に戻る。
本例においては、可動ガラス32は、閉止時には、固定ガラス31と同一面を形成する内側位置に保持されている。可動ガラス32を閉状態からあけるときには、可動ガラス32は、内側位置よりも車体外側の外側位置に移動されて、可動ガラス32の平面方向に移動可能になる。このため、可動ガラス32は、ドア本体1の内部に入ることなく、平面方向に回動して、窓領域3を開口させることができる。ゆえに、ドア本体1の内部構造と干渉することを防止できる。
また、ドア本体1の内部構造を設けているか否かにかかわらず、ドア本体1の内部に可動ガラス32が下降するスペースを設ける必要もなく、内部空間の節約につながる。また、ドアのデザイン自由度が高くなり、先進性のあるデザインの創出につながる。
また、窓領域3の一部のみが、可動ガラス32で被覆されている。可動ガラス32は、軽量の樹脂ガラスである。このため、窓領域全体を可動ガラスとした場合に比べて、可動ガラス32の重量を比較的軽くすることができ、可動ガラス移動時に開閉機構5に加わる荷重も小さくてすむ。ゆえに、可動ガラス32を容易に移動させることができる。
また、開閉機構5は、支持部材51と、収容部材52と、付勢部材53と、操作部材54とからなるため、簡素な構成で、可動ガラス32を開閉することができ、製造コストを低くすることができる。また、開閉機構5の小型化を実現でき、重量低減化にもつながる。
可動ガラス32の縁部の、固定ガラス31の縁部に係合する部分には、弾性部材からなる突条34が形成されている。また、固定ガラス31の縁部に樹脂フレーム33を設けている。このため、可動ガラス32の閉止時に、突条34が固定ガラス31に弾接する。このため、可動ガラス32と固定ガラス31との間に隙間が生じにくい。また、可動ガラス32のガタつきを抑制できる。
また、固定ガラス31と可動ガラス32は、ともに樹脂製のガラスであり、しかもドア本体1も樹脂製であるため、軽量であり、また断熱効果も高い。また、ドア本体1を金属で作製する場合には溶接誤差が生じるが、本実施形態のドア本体は樹脂性であるため、寸法安定性がよい。
本実施形態においては、可動ガラス32は、固定ガラス31の中の開口31aを被覆しているが、固定ガラス31とドア本体1との間、又は固定ガラス31とドア本体1と窓枠2との間の領域を被覆していてもよい。
また、本実施形態においては、窓枠2がドア本体1に固定されているが、窓枠2がない場合でもよい。すなわち、図16に示すように、固定ガラス31と可動ガラス32とは、ドア閉止時の車体8の側部に開口する開口部81とドア本体1との間の領域を、窓領域3として、被覆してもよい。
また、本実施形態においては、開閉機構5は、支持軸51bを中心に可動ガラス32が回動して開口31aを開閉しているが、可動ガラス32は、一旦車体外側に飛び出した後に、前後方向、上下方向などの一方向にスライド移動するものであってもよい。
また、本実施形態においては、ドア本体1及び窓ガラス30を樹脂製としているが、ドア本体1を金属製とし、窓ガラス30を樹脂製ではない一般のガラスとしてもよい。また、ドア本体1の内部にはハニカム構造体のような内部構造体を設けなくてもよい。このようなドアについても本発明を適用することができる。
1:ドア本体、2:窓枠、3:窓領域、5:開閉機構、8:車体、10:車両用ドア、30:窓ガラス、31:固定ガラス、31a:開口、32:可動ガラス、33:樹脂フレーム、34:突条、51:支持部材、51a:基部、51b:支持軸、51c:貫通穴、51d:段部、51e、51f:座金、52:収容部材、52a:収容部、52c:座金当接部、52d:ピン、53:付勢部材、54:操作部材、54a:操作部、54b:テーパー部、55:スプリング。

Claims (4)

  1. 車体に開閉可能に取り付けられ、ドア本体と、窓ガラスで被覆される窓領域とを有する車両用ドアにおいて、
    前記窓ガラスは、前記ドア本体に固定され前記窓領域の一部を覆う固定ガラスと、該ドア本体又は該固定ガラスに開閉可能に支持され該窓領域の残部を被覆する可動ガラスとからなり、
    更に、閉時には前記可動ガラスを前記固定ガラスと略同一平面を形成する内側位置に保持し、開時には該可動ガラスを該内側位置よりも車両外側の外側位置に移動させて、該可動ガラスを該可動ガラスの平面方向に移動可能とさせる開閉機構を備えることを特徴とする車両用ドア。
  2. 前記開閉機構は、
    前記可動ガラスの車体内側に固定された基部、及び該基部から車両内側に突出する支持軸を有する支持部材と、
    前記ドア本体に固定され前記支持軸を進退可能に収容する収容部材と、
    前記収容部材の内部に収容され、一端が該収容部材に支持され他端が前記支持軸に支持されて、前記可動ガラスが前記内側位置に向けて後退するように該支持軸を車体内側に付勢する付勢部材と、
    操作位置と非操作位置の間を移動可能に前記基部に保持され、該非操作位置に位置するときに、前記付勢部材により前記支持軸を車体内側に向けて後退させて前記可動ガラスを前記内側位置に位置させ、該操作位置に位置するとき、前記付勢部材に抗して前記可動ガラスが前記外側位置に向けて前進するように、前記支持軸を車両外側に移動させる操作部材と、を備える請求項1記載の車両用ドア。
  3. 前記可動ガラスの車体内側に対向する面の縁部であって、前記固定ガラスの縁部に係合する部分には、前記可動ガラスが閉止しているときに前記固定ガラスの縁部に当接する弾性部材からなる突条が設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア。
  4. 前記可動ガラスの閉止時に前記固定ガラスの前記可動ガラスと当接する縁部には、前記可動ガラスの前記突条に当接する部分に、樹脂フレームが固定されている請求項3記載の車両用ドア。
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