JP2011214617A - 油圧制御装置 - Google Patents

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雅路 山口
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智己 石川
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直幸 深谷
Kazunori Ishikawa
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Abstract

【課題】ライン圧を最低要求圧と最高要求圧とに設定可能としつつライン圧を低めに抑えることができる油圧制御装置の提供。
【解決手段】油圧制御装置50は、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧に基づく推力により一方向に移動すると共に当該一方向に移動するほど調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャ516と、第1プランジャ516と同軸に配置されると共に信号圧入力ポート514に供給された信号圧としてのシャトルバルブ55からの最大油圧Pmaxに基づく推力により上記一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャ517と、第1プランジャ516と第2プランジャ517との間に配置されるスプリング518とを有するプライマリレギュレータバルブ51を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、油圧発生源からの油圧を調圧してライン圧を生成するレギュレータバルブを備え、当該ライン圧に基づく油圧を変速装置の油圧供給対象に供給する油圧制御装置に関する。
従来、この種の油圧制御装置として、オイルポンプからの油圧をプライマリレギュレータバルブによりライン圧に調圧し、当該ライン圧を変速制御部に供給するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この油圧制御装置のプライマリレギュレータバルブは、スプリングにより一方向に付勢されるスプールを他方向に付勢するためのフィードバック圧が供給されるフィードバックポートと、リニアソレノイドバルブからスプールを上記一方向に付勢するための信号圧としてのスロットル圧が供給されるスロットルポートと、オイルポンプからの油圧をライン圧に調圧するための調圧ポートとを有する。そして、この油圧制御装置では、ライン圧を変速制御部に向けて導くライン圧油路がオイルポンプと調圧ポートとを連通する油路から分岐されると共に、ライン圧油路からフィードバックポートに向けてフィードバック圧を供給するフィードバック油路が分岐されている。このようにプライマリレギュレータバルブに油圧源と調圧ポートとを連通する油路から分岐したライン圧油路を介してフィードバック圧を供給することで、フィードバック圧に対するオイルポンプの影響を小さくすることができるので、ライジングの少ない安定したライン圧を得ることができる。
特開2004−36671号公報
ところで、上述のような油圧制御装置では、一般にオイルポンプが車両に搭載されたエンジンにより駆動されることから、ライン圧を適宜低下させることによりオイルポンプの負荷すなわちエンジンへの抵抗を減らしてエンジンの燃費向上を図ることができる。ただし、レギュレータバルブのライン圧設定特性は、一般に、信号圧(スロットル圧)が値0であるときにライン圧を最低要求圧とすると共に信号圧に対してリニア(一次関数的)にライン圧を設定して信号圧が最大値であるときにライン圧を最高要求圧とするような特性に定められる。従って、一般的なレギュレータバルブでは、ある信号圧に対応したライン圧を低下させようとすると、信号圧に対するライン圧の傾きを小さくする必要が生じ、その結果、ライン圧を最高要求圧に設定し得なくなるおそれがある。
そこで、本発明は、ライン圧を最低要求圧と最高要求圧とに設定可能としつつライン圧を低めに抑えることができる油圧制御装置の提供を主目的とする。
本発明による油圧制御装置は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による油圧制御装置は、
油圧発生源からの油圧を調圧してライン圧を設定するレギュレータバルブを備え、前記ライン圧に基づく油圧を変速装置の油圧供給対象に供給する油圧制御装置において、
前記レギュレータバルブは、前記油圧発生源の油圧出力口と連通する調圧ポートと、作動油を流出させるための流出ポートと、前記ライン圧を設定するための信号圧が供給される信号圧入力ポートと、フィードバック圧が供給されるフィードバックポートと、前記フィードバックポートに供給された前記フィードバック圧に基づく推力により一方向に移動すると共に該一方向に移動するほど前記調圧ポートから前記流出ポートへの作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャと、前記第1プランジャと同軸に配置されると共に前記信号圧入力ポートに供給された信号圧に基づく推力により前記一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャと、前記第1プランジャと前記第2プランジャとの間に配置されるスプリングとを含み、前記信号圧入力ポートに供給される前記信号圧が所定圧未満であるときには前記スプリングにより前記第1プランジャと前記第2プランジャとの当接が妨げられると共に前記信号圧入力ポートに供給される前記信号圧が所定圧以上であるときには前記第1プランジャと前記第2プランジャとが当接して該信号圧が高いほど前記他方向に移動するように構成されていることを特徴とする。
この油圧制御装置は、フィードバックポートに供給されたフィードバック圧に基づく推力により一方向に移動すると共に当該一方向に移動するほど調圧ポートから流出ポートへの作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャと、第1プランジャと同軸に配置されると共に信号圧入力ポートに供給された信号圧に基づく推力により上記一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャと、第1プランジャと第2プランジャとの間に配置されるスプリングとを含むレギュレータバルブを備える。そして、このレギュレータバルブは、信号圧入力ポートに供給される信号圧が所定圧未満であるときにはスプリングにより第1プランジャと第2プランジャとの当接が妨げられると共に、信号圧入力ポートに供給される信号圧が所定圧以上であるときには第1プランジャと第2プランジャとが当接して当該信号圧が高いほど他方向に移動するように構成されている。これにより、信号圧入力ポートに供給される信号圧が所定圧未満であれば、スプリングにより第1プランジャと第2プランジャとの当接が妨げられて第1プランジャの他方向への移動が抑制されるので、ライン圧が比較的低めに抑えられることになる。また、信号圧入力ポートに供給される信号圧が所定圧以上であれば、第1プランジャと第2プランジャとが当接して信号圧が高いほど他方向に移動することから、信号圧の高まりに応じて調圧ポートから流出ポートへの作動油の流入が抑制され、それによりライン圧を要求最高圧まで高めることが可能となる。従って、この油圧制御装置では、ライン圧を最低要求圧と最高要求圧とに設定可能としつつ、信号圧が値0であるときにライン圧を最低要求圧とすると共に信号圧に対してリニアにライン圧を設定して信号圧が最大値であるときにライン圧を最高要求圧とするような特性をもったレギュレータバルブを用いた場合に比べて、同一の信号圧(最低要求圧および最高要求圧に対応した信号圧を除く)に対応したライン圧を低めに抑えることができる。
また、前記油圧制御装置は、前記ライン圧を設定するための信号圧として利用される油圧を生成するソレノイドバルブを備えてもよく、前記ソレノイドバルブにより生成される油圧は、前記ライン圧を設定するための信号圧以外の他の用途に利用されてもよい。このようにソレノイドバルブを複数の用途に兼用することで、油圧制御装置のコストアップやサイズアップを抑制することができる。そして、この油圧制御装置では、ソレノイドバルブにより生成される油圧が他の用途のために高められたときであっても、それに応じてライン圧が必要以上に高められるのを抑制することができる。
更に、前記油圧制御装置は、前記ライン圧を調圧して出力するソレノイドバルブを複数備えると共に、当該複数のソレノイドバルブにより生成される油圧のうちの最大油圧を出力する最大圧選択バルブを備えるものであってもよく、前記レギュレータバルブの前記信号圧入力ポートには、前記最大圧選択バルブからの油圧が前記信号圧として供給されてもよい。これにより、複数のソレノイドバルブにより生成される油圧の中の最大油圧に合わせたライン圧を設定することが可能となる。
また、前記変速装置は、変速比を複数段に変更可能とするための複数の油圧式摩擦係合要素を含むものであってもよく、前記複数のソレノイドバルブは、それぞれ前記ライン圧を調圧して前記複数の油圧式摩擦係合要素の中の対応する要素への油圧を生成するリニアソレノイドバルブであってもよい。
また、前記油圧制御装置は、前記レギュレータバルブの前記流出ポートからの油圧を減圧して出力する第2のレギュレータバルブを更に備えるものであってもよく、前記レギュレータバルブは、前記第1プランジャと前記第2プランジャとが当接していないときに前記第2のレギュレータバルブに要求される出力油圧の最低値よりも高いライン圧を設定可能に構成されたものであってもよい。これにより、第2のレギュレータバルブに要求される出力油圧の最低値をより確実に確保することが可能となる。
本発明の実施例に係る油圧制御装置50を含む動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の概略構成図である。 動力伝達装置20の概略構成図である。 動力伝達装置20に含まれる自動変速機30の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表した作動表である。 自動変速機30を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する共線図である。 油圧制御装置50を示す系統図である。 プライマリレギュレータバルブ51のライン圧設定特性の例示する説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る油圧制御装置50を含む動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の概略構成図であり、図2は、動力伝達装置20の概略構成図である。これらの図面に示す自動車10は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関である動力発生源としてのエンジン12と、エンジン12を運転制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)14と、図示しない電子制御式油圧ブレーキユニットを制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)15と、流体伝動装置(発進装置)23や有段の自動変速機30、これらに作動油(作動流体)を給排する油圧制御装置50、これらを制御する変速用電子制御ユニット(以下、「変速ECU」という)21等を有し、エンジン12のクランクシャフト16に接続されると共に動力発生源としてのエンジン12からの動力を左右の駆動輪DWに伝達する動力伝達装置20とを備える。
図1に示すように、エンジンECU14には、アクセルペダル91の踏み込み量(操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accや車速センサ99からの車速V、クランクシャフト16の回転を検出する図示しないクランクシャフトポジションセンサといった各種センサ等からの信号、ブレーキECU15や変速ECU21からの信号等が入力され、エンジンECU14は、これらの信号に基づいて何れも図示しない電子制御式スロットルバルブや燃料噴射弁、点火プラグ等を制御する。
ブレーキECU15には、ブレーキペダル93が踏み込まれたときにマスタシリンダ圧センサ94により検出されるマスタシリンダ圧や車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14や変速ECU21からの信号等が入力され、ブレーキECU15は、これらの信号に基づいて図示しないブレーキアクチュエータ(油圧アクチュエータ)等を制御する。動力伝達装置20の変速ECU21は、トランスミッションケース22の内部に収容される。変速ECU21には、複数のシフトレンジの中から所望のシフトレンジを選択するためのシフトレバー95の操作位置を検出するシフトレンジセンサ96からのシフトレンジSRや車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14やブレーキECU15からの信号等が入力され、変速ECU21は、これらの信号に基づいて流体伝動装置23や自動変速機30等を制御する。なお、エンジンECU14、ブレーキECU15および変速ECU21は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート(何れも図示せず)等を備える。そして、エンジンECU14、ブレーキECU15および変速ECU21は、バスライン等を介して相互に接続されており、これらのECU間では制御に必要なデータのやり取りが随時実行される。
動力伝達装置20は、トランスミッションケース22の内部に収容される流体伝動装置23や、オイルポンプ(機械式ポンプ)29、自動変速機30等を含む。流体伝動装置23は、ロックアップクラッチ付きの流体式トルクコンバータとして構成されており、図2に示すように、フロントカバー18を介してエンジン12のクランクシャフト16に接続されるポンプインペラ24や、タービンハブを介して自動変速機30のインプットシャフト(入力部材)31に固定されるタービンランナ25、ポンプインペラ24およびタービンランナ25の内側に配置されてタービンランナ25からポンプインペラ24への作動油(ATF)の流れを整流するステータ26、ステータ26の回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ27、ダンパ機構を有するロックアップクラッチ28等を含む。流体伝動装置23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との回転速度差が大きいときにはステータ26の作用によりトルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると流体継手として機能する。ロックアップクラッチ28は、ポンプインペラ24(フロントカバー18)とタービンランナ25(タービンハブ)とを連結するロックアップと当該ロックアップの解除とを実行可能なものである。そして、自動車10の発進後、所定のロックアップオン条件が成立すると、ロックアップクラッチ28によりポンプインペラ24とタービンランナ25とがロック(直結)され、エンジン12からの動力がインプットシャフト31に機械的かつ直接的に伝達されるようになる。この際、インプットシャフト31に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構により吸収される。
油圧発生源としてのオイルポンプ29は、ポンプボディとポンプカバーとからなるポンプアッセンブリと、ハブを介して流体伝動装置23のポンプインペラ24に接続された外歯ギヤとを備えるギヤポンプとして構成されており、油圧制御装置50に接続される。エンジン12が運転されているときには、当該エンジン12からの動力により外歯ギヤが回転し、それによりオイルポンプ29によってストレーナを介してオイルパン(何れも図示省略)に貯留されている作動油が吸引されると共に当該オイルポンプ29から吐出される。従って、エンジン12の運転中には、オイルポンプ29により流体伝動装置23や自動変速機30により要求される油圧を発生させたり、各種軸受などの潤滑部分に作動油を供給したりすることができる。
自動変速機30は、4段変速の有段変速機として構成されており、図2に示すように、ラビニヨ式遊星歯車機構32と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための3つのクラッチC1,C2およびC3と2つのブレーキB1およびB3とワンウェイクラッチF2とを含む。ラビニヨ式遊星歯車機構32は、外歯歯車である2つのサンギヤ33a,33bと、自動変速機30のアウトプットシャフト(出力部材)37に固定された内歯歯車であるリングギヤ34と、サンギヤ33aに噛合する複数のショートピニオンギヤ35aと、サンギヤ33bおよび複数のショートピニオンギヤ35aに噛合すると共にリングギヤ34に噛合する複数のロングピニオンギヤ35bと、互いに連結された複数のショートピニオンギヤ35aおよび複数のロングピニオンギヤ35bを自転かつ公転自在に保持すると共にワンウェイクラッチF2を介してトランスミッションケース22に支持されたキャリア36とを有する。そして、自動変速機30のアウトプットシャフト37は、ギヤ機構38および差動機構39を介して駆動輪DWに接続される。
第1油圧式摩擦係合要素としてのクラッチC1は、インプットシャフト31とラビニヨ式遊星歯車機構32のサンギヤ33aとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC2は、インプットシャフト31とラビニヨ式遊星歯車機構32のキャリア36とを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC3は、インプットシャフト31とラビニヨ式遊星歯車機構32のサンギヤ33bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。第2油圧式摩擦係合要素としてのブレーキB1は、ラビニヨ式遊星歯車機構32のサンギヤ33bをトランスミッションケース22に固定すると共にサンギヤ33bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧クラッチである。ブレーキB3は、ラビニヨ式遊星歯車機構32のキャリア36をトランスミッションケース22に固定すると共にキャリア36のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧クラッチである。これらのクラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB3は、油圧制御装置50による作動油の給排を受けて動作する。図3に、自動変速機30の各変速段とクラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB3ならびにワンウェイクラッチF2の作動状態との関係を表した作動表を示し、図4に自動変速機30を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する共線図を示す。自動変速機30は、クラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB3を図3の作動表に示す状態とすることで前進1〜4速の変速段と後進1段の変速段とを提供する。
図5は、上述のロックアップクラッチ28を含む流体伝動装置23や自動変速機30に対して作動油を給排する油圧制御装置50を示す系統図である。油圧制御装置50は、エンジン12からの動力により駆動されてオイルパンから作動油を吸引・吐出する上述のオイルポンプ29に接続されるものであり、オイルポンプ29からの作動油を調圧してライン圧PLを生成するプライマリレギュレータバルブ51や、プライマリレギュレータバルブ51からの第1ドレン圧を減圧してセカンダリ圧Psecを生成するセカンダリレギュレータバルブ52、シフトレバー95の操作位置に応じてプライマリレギュレータバルブ51からのライン圧PLの供給先を切り替えるマニュアルバルブ53、マニュアルバルブ53(プライマリレギュレータバルブ51)からのライン圧PLを調圧してクラッチC1へのC1ソレノイドバルブ圧Pslc1を生成するC1リニアソレノイドバルブSLC1、マニュアルバルブ53(プライマリレギュレータバルブ51)からのライン圧PLを調圧してクラッチC2へのC2ソレノイドバルブ圧Pslc2を生成するC2リニアソレノイドバルブSLC2、マニュアルバルブ53(プライマリレギュレータバルブ51)からのライン圧PLを調圧してブレーキB1へのB1ソレノイドバルブ圧Pslb1を生成するB1リニアソレノイドバルブSLB1等を含む。なお、油圧制御装置50に含まれるリニアソレノイドバルブSLC1,SLC2およびSLB1といった電子部品は、何れも変速ECU21により制御される。
マニュアルバルブ53は、シフトレバー95と連動して軸方向に摺動可能なスプールや、ライン圧PLが供給される入力ポート、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1の入力ポートと油路を介して連通するドライブレンジ出力ポート、クラッチC3の油圧入口と油路を介して連通するリバースレンジ出力ポート等を有する。運転者により前進走行シフトレンジであるドライブレンジやスポーツレンジ、2速エンジンブレーキレンジ等が選択されているときには、マニュアルバルブ53のスプールにより入力ポートがドライブレンジ出力ポートのみと連通され、これにより、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1にライン圧PL(Pd)が供給される。また、運転者によりリバース走行用のリバースレンジが選択されたときには、マニュアルバルブ53のスプールにより入力ポートがリバースレンジ出力ポートのみと連通され、これにより、クラッチC3にライン圧PL(Pr)が供給されて当該クラッチC3が係合する。そして、運転者によりパーキングレンジやニュートラルレンジが選択されたときには、マニュアルバルブ53のスプールにより入力ポートとドライブレンジ出力ポートおよびリバースレンジ出力ポートとの連通が遮断される。
C1リニアソレノイドバルブSLC1は、マニュアルバルブ53からのライン圧PL(Pd)を図示しない補機バッテリから印加される電流値に応じて調圧してC1ソレノイドバルブ圧Pslc1を生成する常開型リニアソレノイドバルブである。C2リニアソレノイドバルブSLC2は、マニュアルバルブ53からのライン圧PL(Pd)を図示しない補機バッテリから印加される電流値に応じて調圧してC2ソレノイドバルブ圧Pslc2を生成する常開型リニアソレノイドバルブである。実施例において、C2リニアソレノイドバルブSLC2により生成されたC2ソレノイドバルブ圧Pslc2は、油路を介してクラッチC2の油圧入口に直接供給される。B1リニアソレノイドバルブSLB1は、マニュアルバルブ53からのライン圧PL(Pd)を図示しない補機バッテリから印加される電流値に応じて調圧してB1ソレノイドバルブ圧Pslb1を生成する常閉型リニアソレノイドバルブである。実施例において、B1リニアソレノイドバルブSLB1により生成されたB1ソレノイドバルブ圧Pslb1は、油路を介してブレーキB1の油圧入口に直接供給される。なお、実施例の油圧制御装置50は、運転者により1速エンジンブレーキレンジ(Lレンジ)が選択されたのに伴って自動変速機30の第1速が設定された状態でタービンランナ25(エンジン12)側からアウトプットシャフト37にフリクショントルクを伝達するとき(1速エンジンブレーキ時)、およびリバース走行時に係合されるブレーキB3に対する油圧の供給元を切り替えるアプライバルブ54を含む。アプライバルブ54は、C2リニアソレノイドバルブSLC2の出力ポートと連通する第1入力ポートと、マニュアルバルブ53のリバースレンジ出力ポートと連通する第2入力ポートと、ブレーキB3の油圧入口と連通する出力ポートとを有し、1速エンジンブレーキ時にはC2リニアソレノイドバルブSLC2からのC2ソレノイドバルブ圧Pslc2がブレーキB3に供給されるようにすると共に、リバース走行時には、マニュアルバルブ53からのライン圧PL(Pr)がブレーキB3に供給されるようにする。
また、実施例では、コスト面や設計の容易さといった観点から、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC2およびSLB1として、同一サイズかつ同一の最高出力圧を有するものが採用されている。更に、実施例の自動変速機30では、第2速および第4速の設定時に係合されるブレーキB1のトルク分担比が第2速の設定時に同時に係合されるクラッチC1や第4速の設定時に同時に係合されるクラッチC2のトルク分担比に比べて小さくなっている。従って、自動車10の走行中、ブレーキB1に対応したB1リニアソレノイドバルブSLB1に要求される出力圧は、クラッチC1に対応したC1リニアソレノイドバルブSLC1やクラッチC2に対応したC2リニアソレノイドバルブSLC2に要求される出力圧に比べて低くなる。これにより、自動車10の通常走行時にB1リニアソレノイドバルブSLB1に最高出力圧が要求されることはなく、B1リニアソレノイドバルブSLB1への要求出力圧は、最高出力圧よりも充分に低い値である常用上限圧を上限とする範囲内に収まる。
そして、実施例の油圧制御装置50は、図5に示すように、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC2およびSLB1の出力ポートに接続されると共にC1ソレノイドバルブ圧Pslc1、C2ソレノイドバルブ圧Pslc2およびB1ソレノイドバルブ圧Pslb1の中の最大油圧Pmaxを出力するシャトルバルブ(最大圧選択バルブ)55を含む。そして、実施例のプライマリレギュレータバルブ51は、シャトルバルブ55からの最大油圧Pmaxを信号圧として入力し、当該最大油圧Pmaxに基づいてライン圧PLを設定するように構成されている。
油圧制御装置50に含まれるプライマリレギュレータバルブ51について詳細に説明する。実施例のプライマリレギュレータバルブ51は、図5に示すように、調圧ポート511と、作動油を流出させるための流出ポート512および513と、ライン圧PLを設定するための信号圧が供給される信号圧入力ポート514と、フィードバック圧が供給されるフィードバックポート515と、互いに対向するように同軸に配置されると共にそれぞれ軸方向に移動可能な第1プランジャ516および第2プランジャ517と、第1プランジャ516と第2プランジャ517との間に配置されるスプリング518とを含む。
プライマリレギュレータバルブ51の調圧ポート511は、油圧発生源としてのオイルポンプ29の吐出口(油圧出力口)と連通すると共にライン圧PLの供給対象への油路に接続されている。流出ポート512は、セカンダリレギュレータバルブ52の入力ポートと連通し、流出ポート513は、オイルポンプ29の吸入口と連通する。信号圧入力ポート514は、上述のシャトルバルブ55の出力ポートと連通しており、信号圧入力ポート514には、シャトルバルブ55からの最大油圧Pamxが信号圧として供給される。フィードバックポート515は、オイルポンプ29の吐出口と連通しており、フィードバックポート515には、オイルポンプ29により発生された油圧がオリフィスを介してフィードバック圧として供給される。ただし、フィードバックポート515と調圧ポート511あるいはそれに接続されたライン圧供給用の油路とを連通させてライン圧PLをフィードバック圧としてフィードバックポート515に供給してもよい。第1プランジャ516は、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧に基づく推力により一方向(図5中下方)に移動すると共に、図5中下方に移動するほど調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入量を増加させると共に、図5中下方に所定量以上移動すると、調圧ポート511を流出ポート512および513の双方と連通させるように構成されている。第2プランジャ517は、信号圧入力ポート514に供給された信号圧としての最大油圧Pmaxに基づく推力により上記一方向とは反対の他方向(図5中上方)に移動するように構成されている。プライマリレギュレータバルブ51の取付状態は、図7における左側半分の状態とされており、取付状態では、第1プランジャ516により調圧ポート511と流出ポート512および513との連通が遮断される。また、プライマリレギュレータバルブ51の取付状態では、第1プランジャ516と第2プランジャ517との間のスプリング518が若干圧縮された状態にあり、当該スプリング518の付勢力により第1プランジャ516と第2プランジャ517との当接が妨げられる。
次に、図5および図6を参照しながら、上述の油圧制御装置50におけるライン圧PLの設定について説明する。
オイルポンプ29がエンジン12からの動力により駆動され、オイルポンプ29により油圧が発生されると、調圧ポート511にオイルポンプ29からの油圧が供給されると共にプライマリレギュレータバルブ51のフィードバックポート515にオイルポンプ29からの油圧がフィードバック圧として供給される。そして、信号圧入力ポート514への信号圧(最大油圧Pmax)の供給の有無に拘わらず、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧に基づく推力により第1プランジャ516が図5中下方に移動して調圧ポート511と流出ポート512とを連通させ、調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入量に応じてオイルポンプ29からの油圧が調圧され、それにより調圧ポート511内でライン圧PLが設定されることになる。
また、シフトレバー95がドライブレンジ等にセットされたのに伴ってC1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1の少なくとも何れか一つにより油圧が生成されると、シャトルバルブ55からC1ソレノイドバルブ圧Pslc1、C2ソレノイドバルブ圧Pslc2およびB1ソレノイドバルブ圧Pslb1の中の最大油圧Pmaxが信号圧入力ポート514に信号圧として供給される。これにより、第2プランジャ517は、信号圧入力ポート514に供給された信号圧としての最大油圧Pmaxに基づく推力によりスプリング518の付勢力に抗して図5中上方(他方向)に移動する。更に、信号圧入力ポート514に供給される信号圧(最大油圧Pmax)が高まるにつれて第1および第2プランジャ516および517間のスプリング518が圧縮され、実施例では、信号圧入力ポート514に供給される信号圧が所定圧Prefに達すると、第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接する。すなわち、実施例のプライマリレギュレータバルブ51では、信号圧入力ポート514に供給される信号圧が所定圧Pref未満である間、スプリング518により第1プランジャ516と第2プランジャ517との当接が妨げられ、第1プランジャ516の図5中上方(他方向)への移動が抑制される。
このように信号圧入力ポート514に供給される信号圧(最大油圧Pmax)が所定圧Pref未満である間には、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧に基づく推力とスプリング518から第1プランジャ516に印加される推力とに応じてライン圧PLが設定されることになるが、実施例では、信号圧入力ポート514に供給される信号圧が所定圧Pref未満である間、当該信号圧の大きさに拘わらずライン圧PLが最低要求圧に比較的近い概ね一定の圧力(図6参照)となるようにスプリング518の剛性(バネ定数)等が定められている。また、実施例のプライマリレギュレータバルブ51は、信号圧入力ポート514に供給される信号圧(最大油圧Pmax)が所定圧Pref未満であって第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接していないときに、流出ポート512からの油圧(第1ドレン圧)を減圧してセカンダリ圧Psecを生成するセカンダリレギュレータバルブ52に要求される出力油圧の最低値よりも高いライン圧を設定可能に構成される。これにより、セカンダリレギュレータバルブ52に要求される出力油圧の最低値をより確実に確保することが可能となる。
そして、信号圧入力ポート514に供給される信号圧(最大油圧Pmax)が所定圧Pref以上になると、第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接することから、当該信号圧が高まるにつれて第1および第2プランジャは図5中上方(他方向)に移動する。これにより、信号圧の高まりに応じて調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入が抑制されるので、フィードバックポート515に供給されるフィードバック圧を受ける第1プランジャ516の受圧面と信号圧入力ポート514に供給される信号圧を受ける第2プランジャ517の受圧面とを適宜設定しておくことで当該信号圧に概ね比例するようにライン圧PLを高め、最終的にはライン圧PLを要求最高圧まで高めることが可能となる。
この結果、実施例の油圧制御装置50では、プライマリレギュレータバルブ51の信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref未満であれば、信号圧としての最大油圧PmaxすなわちC1ソレノイドバルブ圧Pslc1、C2ソレノイドバルブ圧Pslc2およびB1ソレノイドバルブ圧Pslb1の何れかの大きさに拘わらず、スプリング518により第1プランジャ516と第2プランジャ517との当接が妨げられて第1プランジャ516の図5中上方(他方向)への移動が抑制されるので、ライン圧PLを比較的低めに、すなわち要求最低圧付近の概ね一定値に保つことができる。また、信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref以上であれば、第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接して信号圧としての最大油圧PmaxすなわちC1ソレノイドバルブ圧Pslc1、C2ソレノイドバルブ圧Pslc2およびB1ソレノイドバルブ圧Pslb1の何れかが高いほど第1および第2プランジャ516および517が図5中上方(他方向)に移動することから、信号圧の高まりに応じて調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入が抑制され、それによりライン圧PLを要求最高圧まで高めることが可能となる。従って、図6において二点鎖線で示すように信号圧が値0であるときにライン圧PLを最低要求圧とすると共に信号圧に対してリニアにライン圧PLを設定して信号圧が最大値であるときにライン圧PLを最高要求圧とするような特性をもったプライマリレギュレータバルブを用いた場合に比べて、ライン圧PLを最低要求圧と最高要求圧とに設定可能としつつ、同一の信号圧(最低要求圧および最高要求圧に対応した信号圧を除く)に対応したライン圧PLを低めに抑えることができる。
以上説明したように、実施例の油圧制御装置50は、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧としてのオイルポンプ29からの油圧に基づく推力により一方向に移動すると共に当該一方向に移動するほど調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャ516と、第1プランジャ516と同軸に配置されると共に信号圧入力ポート514に供給された信号圧としてのシャトルバルブ55からの最大油圧Pmaxに基づく推力により上記一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャ517と、第1プランジャ516と第2プランジャ517との間に配置されるスプリング518とを含むプライマリレギュレータバルブ51を備える。そして、プライマリレギュレータバルブ51は、信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref未満であるときにはスプリング518により第1プランジャ516と第2プランジャ517との当接が妨げられると共に、信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref以上であるときには第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接すると共に当該信号圧が高いほど他方向に移動するように構成されている。
これにより、信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref未満であれば、スプリング518により第1プランジャ516と第2プランジャ517との当接が妨げられて第1プランジャ516の他方向への移動が抑制されるので、ライン圧PLが比較的低めに抑えられることになる。また、信号圧入力ポート514に供給される信号圧としての最大油圧Pmaxが所定圧Pref以上であれば、第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接して信号圧が高いほど他方向に移動することから、信号圧の高まりに応じて調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入が抑制され、それによりライン圧PLを要求最高圧まで高めることが可能となる。従って、実施例の油圧制御装置50では、図6において二点鎖線で示すようなライン圧設定特性をもったレギュレータバルブを用いた場合に比べて、ライン圧PLを全体に低めに抑えることが可能となるので、オイルポンプ29の負荷すなわちエンジン12への抵抗を減らしてエンジン12の燃費向上を図ることができる。
また、実施例の油圧制御装置50では、ライン圧PLを設定するための信号圧がC1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1の何れか一つにより生成され、これらのリニアソレノイドバルブSLC1、SLC2およびSLB1により生成される油圧は、何れも本来ライン圧PLを設定するための信号圧以外の他の用途に利用されるものである。このように、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1を複数の用途に兼用することで油圧制御装置50のコストアップやサイズアップを抑制することができる。また、上述のようなライン圧設定特性を有するプライマリレギュレータバルブ51を用いることにより、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1の何れかにより生成される油圧が他の用途すなわちクラッチC1,C2およびブレーキB1等の何れかの係合のために高められたときであっても、それに応じてライン圧PLが必要以上に高められるのを抑制することができる。
更に、油圧制御装置50は、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1により生成される油圧のうちの最大油圧Pmaxを出力する最大圧選択バルブとしてのシャトルバルブ55を含み、プライマリレギュレータバルブ51の信号圧入力ポート514には、シャトルバルブ55からの最大油圧Pmaxが信号圧として供給される。これにより、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1により生成される油圧の中の最大油圧Pmaxに合わせたライン圧PLを設定することが可能となる。
また、実施例の油圧制御装置50は、プライマリレギュレータバルブ51の流出ポート512からの油圧(第1ドレン圧)を減圧して出力するセカンダリレギュレータバルブ52を含むことから、プライマリレギュレータバルブ51は、第1プランジャ516と第2プランジャ517とが当接していないときにセカンダリレギュレータバルブ52に要求される出力油圧の最低値よりも高いライン圧PLを設定可能に構成されている。これにより、セカンダリレギュレータバルブ52に要求される出力油圧の最低値をより確実に確保することが可能となる。
なお、プライマリレギュレータバルブ51は、それぞれライン圧PLを調圧してクラッチC1,C2およびブレーキB1といった複数の油圧式摩擦係合要素の中の対応する要素への油圧を生成するC1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1を信号圧設定用のソレノイドバルブとするものに限られない。すなわち、プライマリレギュレータバルブ51は、オイルポンプ29側(例えば一定のモジュレータ圧)からの作動油を調圧して出力するリニアソレノイドバルブにより駆動されるものであってもよい。また、プライマリレギュレータバルブ51に第2プランジャ517を図5中上方(他方向)に付勢する第2のスプリングを設けてもよい(図5における二点鎖線参照)。これにより、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1の中の何れか一つに対応した複数のリニアソレノイドバルブSLC1,SLC2およびSLB1により生成される油圧の最大油圧Pmaxよりも常に高いライン圧PLを設定することが可能となる。更に、シャトルバルブ55の最大油圧Pmaxの選択対象には、ライン圧PLを調圧して出力するデューティソレノイドバルブ(オンオフバルブ)により生成される油圧が含まれてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施例では、油圧発生源としてのオイルポンプ29からの油圧を調圧してライン圧PLを設定するプライマリレギュレータバルブ51が「レギュレータバルブ」に相当し、自動変速機30のクラッチC1,C2やブレーキB1といった変速装置の油圧供給対象に油圧を供給する油圧制御装置50が「油圧制御装置」に相当し、オイルポンプ29の吐出口と連通する調圧ポート511が「調圧ポート」に相当し、作動油を流出させるための流出ポート512および513が「流出ポート」に相当し、ライン圧PLを設定するための信号圧が供給される信号圧入力ポート514が「信号圧入力ポート」に相当し、フィードバック圧が供給されるフィードバックポート515が「フィードバックポート」に相当し、フィードバックポート515に供給されたフィードバック圧に基づく推力により一方向に移動すると共に当該一方向に移動するほど調圧ポート511から流出ポート512への作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャ516が「第1プランジャ」に相当し、第1プランジャ516と同軸に配置されると共に信号圧入力ポート514に供給された信号圧に基づく推力により一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャ517が「第2プランジャ」に相当し、第1プランジャ516と第2プランジャ517との間に配置されるスプリング518が「スプリング」に相当する。また、ライン圧PLを設定するための信号圧として利用される油圧を生成したり、それぞれライン圧PLを調圧して複数の油圧式摩擦係合要素の中の対応する要素への油圧を生成したりするC1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1が「ソレノイドバルブ」や「リニアソレノイドバルブ」に相当し、C1リニアソレノイドバルブSLC1、C2リニアソレノイドバルブSLC2およびB1リニアソレノイドバルブSLB1が「ソレノイドバルブ」により生成される油圧のうちの最大油圧Pmaxを出力するシャトルバルブ55が「最大圧選択バルブ」に相当し、クラッチC1,C2およびブレーキB1が「油圧式摩擦係合要素」に相当し、プライマリレギュレータバルブ51の流出ポート512からの油圧を減圧して出力するセカンダリレギュレータバルブ52が「第2のレギュレータバルブ」に相当する。
ただし、実施例等の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載された発明の主要な要素との対応関係は、実施例等が課題を解決するための手段の欄に記載された発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例等はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、油圧制御装置の製造産業において利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、14 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、15 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、16 クランクシャフト、18 フロントカバー、20 動力伝達装置、21 変速用電子制御ユニット(変速ECU)、22 トランスミッションケース、23 流体伝動装置、24 ポンプインペラ、25 タービンランナ、26 ステータ、27 ワンウェイクラッチ、28 ロックアップクラッチ、29 オイルポンプ、30 自動変速機、31 インプットシャフト、32 ラビニヨ式遊星歯車機構、33a,33b サンギヤ、34 リングギヤ、35a ショートピニオンギヤ、35b ロングピニオンギヤ、36 キャリア、37 アウトプットシャフト、38 ギヤ機構、39 差動機構、50 油圧制御装置、51 プライマリレギュレータバルブ、52 セカンダリレギュレータバルブ、53 マニュアルバルブ、54 アプライバルブ、55 シャトルバルブ、91 アクセルペダル、92 アクセルペダルポジションセンサ、93 ブレーキペダル、94 マスタシリンダ圧センサ、95 シフトレバー、96 シフトレンジセンサ、99 車速センサ、511 調圧ポート、512,513 流出ポート、514 信号圧入力ポート、515 フィードバックポート、516 第1プランジャ、516 第2プランジャ、517 第2プランジャ、518 スプリング、B1,B3 ブレーキ、C1,C2,C3 クラッチ、F2 ワンウェイクラッチ、SLC1 C1リニアソレノイドバルブ,SLC2 C2リニアソレノイドバルブ,SLB1 B1リニアソレノイドバルブ。

Claims (5)

  1. 油圧発生源からの油圧を調圧してライン圧を設定するレギュレータバルブを備え、前記ライン圧に基づく油圧を変速装置の油圧供給対象に供給する油圧制御装置において、
    前記レギュレータバルブは、前記油圧発生源の油圧出力口と連通する調圧ポートと、作動油を流出させるための流出ポートと、前記ライン圧を設定するための信号圧が供給される信号圧入力ポートと、フィードバック圧が供給されるフィードバックポートと、前記フィードバックポートに供給された前記フィードバック圧に基づく推力により一方向に移動すると共に該一方向に移動するほど前記調圧ポートから前記流出ポートへの作動油の流入量を増加させるように構成された第1プランジャと、前記第1プランジャと同軸に配置されると共に前記信号圧入力ポートに供給された信号圧に基づく推力により前記一方向とは反対の他方向に移動するように構成された第2プランジャと、前記第1プランジャと前記第2プランジャとの間に配置されるスプリングとを含み、前記信号圧入力ポートに供給される前記信号圧が所定圧未満であるときには前記スプリングにより前記第1プランジャと前記第2プランジャとの当接が妨げられると共に、前記信号圧入力ポートに供給される前記信号圧が所定圧以上であるときには前記第1プランジャと前記第2プランジャとが当接すると共に該信号圧が高いほど前記他方向に移動するように構成されていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の油圧制御装置において、
    前記ライン圧を設定するための信号圧として利用される油圧を生成するソレノイドバルブを更に備え、
    前記ソレノイドバルブにより生成される油圧は、前記ライン圧を設定するための信号圧以外の他の用途にも利用されることを特徴とする油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載の油圧制御装置において、
    前記ライン圧を調圧して出力するソレノイドバルブを複数備えると共に、当該複数のソレノイドバルブにより生成される油圧のうちの最大油圧を出力する最大圧選択バルブを更に備え、
    前記レギュレータバルブの前記信号圧入力ポートには、前記最大圧選択バルブからの油圧が前記信号圧として供給されることを特徴とする油圧制御装置。
  4. 請求項3に記載の油圧制御装置において、
    前記変速装置は、変速比を複数段に変更可能とするための複数の油圧式摩擦係合要素を含み、
    前記複数のソレノイドバルブは、それぞれ前記ライン圧を調圧して前記複数の油圧式摩擦係合要素の中の対応する要素への油圧を生成するリニアソレノイドバルブであることを特徴とする油圧制御装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の油圧制御装置において、
    前記レギュレータバルブの前記流出ポートからの油圧を減圧して出力する第2のレギュレータバルブを更に備え、
    前記レギュレータバルブは、前記第1プランジャと前記第2プランジャとが当接していないときに前記第2のレギュレータバルブに要求される出力油圧の最低値よりも高いライン圧を設定可能に構成されていることを特徴とする油圧制御装置。
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