JP2011210992A - リソグラフィーシステム、及びリソグラフィーシステムの制御方法、それを用いたデバイスの製造方法及び物品の製造方法 - Google Patents

リソグラフィーシステム、及びリソグラフィーシステムの制御方法、それを用いたデバイスの製造方法及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】システム全体の生産性を低下させず、各リソグラフィー装置の維持管理コストを削減し、特性及び精度を均一にする。
【解決手段】少なくとも2台のリソグラフィー装置と、該リソグラフィー装置に対して基板若しくは原版を搬送する搬送ユニットと、リソグラフィー装置と搬送ユニットとの動作を制御する制御モジュールとを備えるリソグラフィーシステムであって、少なくとも2台のリソグラフィー装置のいずれかが調整処理を実施する場合、制御モジュールは、調整処理を実施する際の基準となる基準部材を少なくとも2台のリソグラフィー装置で共用し、搬送ユニットにより、基準部材をリソグラフィー装置に対して搬送させる(ステップS509)。
【選択図】図5

Description

本発明は、リソグラフィーシステム、及びリソグラフィーシステムの制御方法、それを用いたデバイスの製造方法及び物品の製造方法に関するものである。
半導体露光装置等のリソグラフィー装置は、ナノメートル単位の位置合わせ精度やパターン転写性能が求められる。したがって、リソグラフィー装置を構成する各部位では、高い精度が要求され、その精度を継続的に維持する必要がある。この各種精度は、経時変化や外乱等の要因で徐々に低下する場合があり、ユーザーは、定期不定期を問わず、リソグラフィー装置に対して精度確認、及びキャリブレーション等の調整処理を実施させる。
ここで、例えば、縮小投影露光方式による半導体露光装置では、生産性を向上させるために、同一フロア内において複数台の露光装置を同時に稼働させることが多い。一方、近年、露光装置に代えてインプリント技術を応用したインプリント装置の半導体製造用途への応用も期待されている。しかしながら、光硬化法を用いたインプリント装置では、原版(モールド、テンプレート)に形成された微細パターンに紫外線硬化樹脂が十分に充填されるまでの時間が従来の投影型露光装置で1ショットを露光する時間と比較しても長い。即ち、単一のインプリント装置では、スループットを向上させることが難しい。そこで、この場合も複数台のインプリント装置を同一フロア内に集合させて、恒温チャンバーや搬送ロボットの共有を図ることでフットプリントや生産性を確保する構成、即ち、クラスター化が要求されている。
このようなクラスター構成を採用するリソグラフィーシステムでは、個々の装置での精度確認及び調整処理が必須である。従来、個々の装置に対して精度確認及び調整処理が必要なときは、ウエハ等の基板、又はレチクル、モールド等の原版等の基準となる基準マテリアルを各装置内に適宜搬入し実施している。このとき、例えば、特許文献1は、複数の工具を複数の露光装置で共有することで、効率的な管理を行う露光装置を開示している。
特開2009−26879号公報
例えば、クラスター構成で複数の露光装置を運用する場合、通常、各装置で使用する基準マテリアルはそれぞれ異なるため、少なくとも装置台数と同数の基準マテリアルが必要となる。したがって、複数の基準マテリアル(上記特許文献1に記載の工具を含む)を配備するためのコストが増加し、管理上のコストも増加する。これに対して、単純に各装置に単一の基準マテリアルを使用すれば、特性や精度が微妙に異なるものとなり、装置間のミックスアンドマッチが低下する要因となる。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、システム全体の生産性を低下させず、各装置の維持管理コストを削減し、特性及び精度を均一にするリソグラフィーシステム、及びリソグラフィーシステムの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも2台のリソグラフィー装置と、該リソグラフィー装置に対して基板若しくは原版を搬送する搬送ユニットと、リソグラフィー装置と搬送ユニットとの動作を制御する制御モジュールとを備えるリソグラフィーシステムであって、少なくとも2台のリソグラフィー装置のいずれかが調整処理を実施する場合は、制御モジュールは、調整処理を実施する際の基準となる基準部材を少なくとも2台のリソグラフィー装置で共用し、搬送ユニットにより、基準部材をリソグラフィー装置に対して搬送させることを特徴とする。
本発明によれば、システム全体の生産性を低下させず、各リソグラフィー装置の維持管理コストを削減しつつ、特性及び精度を均一にすることができる。
本発明の実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るインプリント装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るリソグラフィーシステムを示す構成図である。 基準マテリアルの一例を示す概略図である。 第1実施形態に係るマテリアル搬送工程を示すフローチャートである。 非定期的な調整処理を実施するタイミングを示すグラフである。 定期的な調整処理を実施する間隔を示す表である。 第2実施形態に係るマテリアル搬送工程を示すフローチャートである。 クラスター制御部が管理するキューテーブルを示す表である。
以下、本発明を実施するための形態について図面等を参照して説明する。
(露光装置)
まず、本発明を適用するリソグラフィー装置の一例として露光装置について説明する。図1は、露光装置の構成を示す概略図である。本実施形態における露光装置は、ステップアンドリピート方式を採用した、2つの基板ステージを有するスキャニングステッパーであり、レチクルに形成された回路パターンを被処理基板であるウエハに露光するものである。なお、図1において、投影光学系の光軸に平行にZ軸を取り、該Z軸に垂直な平面内で走査露光時のウエハの走査方向にY軸を取り、該Y軸に直交する非走査方向にX軸を取って説明する。露光装置100は、まず、照明光学系101と、レチクル102を保持するレチクルステージ103と、投影光学系104と、ウエハ105を保持する2つの基板ステージ106、107とを備える。
照明光学系101は、光源部であるレーザー発振装置108を備え、転写用の回路パターンが形成された後述のレチクル102を照明する装置である。ここで、光源として使用可能なレーザーは、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのF2エキシマレーザー等である。なお、レーザーの種類は、エキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレーザーを使用しても良いし、レーザーの個数も限定されない。また、光源部にレーザーを使用する場合、レーザー発振装置108からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザーをインコヒーレント化するインコヒーレント光学系を使用することが好ましい。更に、光源部に使用可能な光源は、レーザーに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプ等のランプも使用可能である。
レチクル102は、例えば、石英ガラス製の原版であり、転写されるべき回路パターンが形成されている。また、レチクルステージ103は、レチクルステージガイド109上でXY方向に移動可能に支持され、レチクル102を不図示のレチクルチャックを介して吸着保持するステージ装置である。
投影光学系104は、照明光学系101からの露光光で照明されたレチクル102上のパターンを所定倍率(例えば、1/4、若しくは1/5)でウエハ105上に投影露光する。投影光学系104としては、複数の光学要素のみから構成される光学系や、複数の光学要素と少なくとも一枚の凹面鏡とから構成される光学系(カタディオプトリック光学系)が採用可能である。若しくは、投影光学系104として、複数の光学要素と少なくとも一枚のキノフォーム等の回折光学要素とから構成される光学系や、全ミラー型の光学系等も採用可能である。なお、レチクルステージガイド109及び投影光学系104は、床面(基盤面)上に載置された不図示の鏡筒定盤に支持されている。
ウエハ105は、表面上にレジスト(感光剤)が塗布された、単結晶シリコン等からなる被処理基板である。2つの基板ステージ106、107は、それぞれ3次元方向に駆動可能なステージで装置であり、微動ステージ110と粗動ステージ111とを備える。微動ステージ110は、x、y、z、ωx、ωy、ωzの各方向に微小な駆動可能なステージであり、ウエハチャック112を介してウエハ105を吸着保持する。また、粗動ステージ111は、微動ステージ110を保持しつつ、x、y、ωzの各方向に駆動可能なステージであり、床面上に載置されたステージ定盤113上に設置されている。
また、露光装置100は、ウエハ105の位置決めを実施するためのアライメント検出系と、レチクル102やウエハ105を露光装置100内に搬出入するための搬送系と、不図示の制御装置とを備える。アライメント検出系は、アライメントスコープ114と、フォーカスセンサ115とを有する。アライメントスコープ114は、ウエハ105等のx、y方向の位置ズレの計測を実施するための計測装置である。また、フォーカスセンサ115は、ウエハ105等のz位置の計測を実施するための計測装置である。なお、上記と同様に、露光装置100は、不図示であるが、レチクル102の位置決めを実施するためのレチクルアライメント検出系も有する。
搬送系は、レチクル102を搬出入させるためのレチクル搬送系116と、ウエハ105を搬出入させるためのウエハ搬送系117とを有する。レチクル搬送系116は、第1搬送ロボット118と、第2搬送ロボット119とを有し、所定のレチクル搬入口に載置されるレチクルPod120とレチクルステージ103と間における搬送を実施する。ここで、レチクルPod120は、複数枚のレチクル102を内部に保持するキャリアである。ウエハ搬送系117は、第3搬送ロボット121と、第4搬送ロボット122とを有し、所定のウエハ搬入口に載置されるウエハキャリア123と基板ステージ106、107との間における搬送を実施する。ここで、ウエハキャリア123は、前扉を備えた容器であるFOUP(Front Opening Unified Pod)等、複数枚のウエハ105を内部に保持するキャリアである。
制御装置は、露光装置100の各構成要素の動作、及び調整処理等を制御する制御手段である。この制御装置は、不図示であるが、露光装置100の各構成要素に回線により接続された、磁気記憶媒体等の記憶手段を有するコンピュータ、又はシーケンサ等で構成され、プログラム、若しくはシーケンスにより、各構成要素の制御を実行する。更に、この制御装置は、本露光装置100を後述のリソグラフィーシステムに適用する場合、後述のクラスターゲートウェイユニット306に対してネットワーク316を介して通信可能に接続される。
次に、露光装置100による露光処理について略説する。最初に、ウエハ搬送系117は、被処理対象のウエハ105をウエハキャリア123からウエハチャック112まで搬送する。また、レチクル搬送系116は、当該ロットに採用するレチクル102をレチクルPod120からレチクルステージ103まで搬送する。次に、レチクル102は、レチクルアライメント検出系で位置決めされた後、レチクルステージ103の駆動により投影光学系104上の所定の位置まで移動する。同様に、ウエハ105は、アライメント検出系で位置決めされた後、基板ステージ106(107)の駆動により投影光学系104直下の所定の位置に配置される。次に、照明光学系101は、レチクル102に対して照射光を照射させる。同時に、露光装置100は、レチクル102に形成された回路パターンがウエハ105の所定の位置に転写されるように、レチクルステージ103と基板ステージ106(107)とを投影光学系104の倍率比の速度で同期駆動させる。ここで、露光装置100は、精度良く回路パターンを転写させるために、直前にアライメント検出系で計測した結果を利用し、予め基板ステージ駆動目標値に反映する。その後、露光装置100は、順次基板ステージ106(107)とレチクルステージ103とを駆動し、露光処理を繰り返すことによって、ウエハ105の全面に渡り回路パターンを転写する。
(インプリント装置)
次に、本発明を適用するリソグラフィー装置の一例としてインプリント装置について説明する。図2は、インプリント装置の構成を示す概略図である。本実施形態におけるインプリント装置は、半導体デバイス製造工程に使用される、被処理基板である基板上に対してモールドの凹凸パターンを転写する加工装置であり、インプリント技術の中でも光硬化法を採用した装置である。なお、図2において、モールドに対する紫外線の照射軸に平行にZ軸を取り、該Z軸に垂直な平面内で、後述の塗布機構に対して基板ステージが移動する方向にY軸を取り、該Y軸に直交する方向にX軸を取って説明する。インプリント装置200は、まず、照明系ユニット201と、モールド202を保持するヘッドマウント203と、ウエハ204を保持する基板ステージ205と、塗布装置206とを備える。
照明系ユニット201は、インプリント処理の際に、モールド202に対して紫外線を照射する照明手段である。照明系ユニット201は、光源と、該光源から射出された紫外線をインプリントに適切な光に調整するための複数の光学素子から構成される。モールド(テンプレート)202は、ウエハ204に対する対向面に、所定の凹凸パターン(例えば、回路パターン)が三次元状に形成された型材である。凹凸パターンの表面は、ウエハ204の表面との密着性を保つために、高平面度に加工されている。なお、モールド202の材質は、石英等、紫外線を透過させることが可能な材料である。
ヘッドマウント203は、不図示であるが、モールド202を保持し、固定するヘッドと、該ヘッドを駆動する駆動機構と、複数のスコープとを備えた転写機構である。前記駆動機構は、具体的には、ウエハ204上に形成された紫外線硬化樹脂にモールド202を押し付けるために、ヘッドをz、ωx、ωyの各方向に駆動可能な駆動系である。駆動機構に採用するアクチュエータとしては、リニアモータやエアシリンダが採用可能である。若しくは、紫外線硬化樹脂からモールド202を引き離す離型動作の際に、硬化した紫外線硬化樹脂が破壊しないように高精度に離型動作を行うために、粗動作及び微動作を分割して実施するアクチュエータであっても良い。前記スコープは、モールド202に形成されたアライメントマークと、ウエハ204上に形成されたアライメントマークとを光学的に観察し、両者の相対位置関係を計測する位置計測手段である。なお、スコープは、モールド202とウエハ204との相対位置関係が計測できれば良いので、両者を画像観察する結像光学系を内部に構成したものでも良いし、又は、両者の干渉信号やモアレ(干渉縞)等の相乗効果による信号を検知するものでも良い。
ウエハ204は、例えば、単結晶シリコンからなる被処理基板であり、被処理面には、成形部となる紫外線硬化樹脂207が塗布される。また、基板ステージ205は、3次元方向に駆動可能なステージで装置であり、微動ステージ208と粗動ステージ209とを備える。微動ステージ208は、微動アクチュエータ210によりx、y、z、ωx、ωy、ωzの各方向に微小な駆動可能なステージであり、不図示のウエハチャックを介してウエハ204を吸着保持する。また、粗動ステージ209は、微動ステージ208を保持しつつ、粗動アクチュエータ211によりx、y、ωzの各方向に駆動可能なステージであり、床面上に載置されたステージ定盤212上に設置されている。
塗布装置206は、ウエハ204上の所定の領域に紫外線硬化樹脂207を塗布する塗布手段である。紫外線硬化樹脂207は、紫外線を受光することにより硬化する性質を有する樹脂(インプリント樹脂)であり、製造する半導体デバイスの種類により適宜選択される。以下、簡単のために、紫外線硬化樹脂を単に「樹脂」と表記する。
また、インプリント装置200は、ウエハ204の位置決めを実施するためのアライメント検出系と、モールド202やウエハ204をインプリント装置200内に搬出入するための搬送系と、不図示の制御装置とを備える。アライメント検出系は、アライメントスコープ213と、フォーカスセンサ214とを有する。アライメントスコープ213は、ウエハ204等のx、y方向の位置ズレの計測を実施するための計測装置である。フォーカスセンサ214は、ウエハ204等のz位置の計測を実施するための計測装置である。搬送系は、モールド202を搬出入させるための不図示のモールド搬送系と、ウエハ204を搬出入させるためのウエハ搬送系215とを有する。モールド搬送系は、上記露光装置100におけるレチクル搬送系116と同様に、搬送ロボットを有し、所定の位置に載置されるモールドストッカーとヘッドマウント203と間における搬送を実施する。ここで、モールドストッカーは、複数枚のモールド202を内部に保管するキャリアである。ウエハ搬送系215は、第1搬送ロボット216と、第2搬送ロボット217とを有し、所定のウエハ搬入口に載置されるウエハキャリア218と基板ステージ205との間における搬送を実施する。なお、ウエハキャリア218は、上記露光装置100におけるウエハキャリア123と同一である。
制御装置は、インプリント装置200の各構成要素の動作、及び調整処理等を制御する制御手段である。この制御装置は、不図示であるが、インプリント装置200の各構成要素に回線により接続された、磁気記憶媒体等の記憶手段を有するコンピュータ、又はシーケンサ等で構成され、プログラム、若しくはシーケンスにより、各構成要素の制御を実行する。更に、この制御装置は、本インプリント装置200を後述のリソグラフィーシステムに適用する場合、後述のクラスターゲートウェイユニット306に対してネットワーク316を介して通信可能に接続される。
次に、インプリント装置200による転写処理について略説する。最初に、ウエハ搬送系215は、被処理対象のウエハ204をウエハキャリア218からウエハチャックまで搬送し、ウエハ204を保持した基板ステージ205は、塗布装置206の直下へ移動する。その後、塗布装置206は、ウエハ204上の所定の領域に樹脂207を塗布する。また、モールド搬送系は、当該ロットに採用するモールド202をモールドストッカーからヘッドマウント203まで搬送し、ヘッドに固定する。次に、ウエハ204は、アライメント検出系で位置決めされた後、基板ステージ205の駆動によりヘッドマウント203の直下の所定の位置に配置される。次に、ヘッドマウント203は、モールド202をz軸方向に駆動することにより、ウエハ204上の樹脂207にモールド202を押印する。このとき、樹脂207は、モールド202が押し付けられることによりモールド202に形成された凹凸パターンに沿って流動する。この状態で、照明系ユニット201は、モールド202の背面(上面)から紫外線を照射し、モールド202を透過した紫外線により、樹脂207が硬化する。この樹脂207が硬化した後、次に、ヘッドマウント203は、モールド202をウエハ204から離型させる。これにより、ウエハ204の表面には、モールド202のパターンに倣った3次元形状の樹脂207の層が形成される。その後、インプリント装置200は、順次基板ステージ205を駆動し、転写処理を繰り返すことによって、ウエハ204の全面に渡り凹凸パターンを転写する。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態に係る、上記リソグラフィー装置を複数台(少なくとも2台)配置したクラスター構成によるリソグラフィーシステムについて説明する。本実施形態において、「クラスター構成」とは、同様のリソグラフィー装置を複数台同一フロア内に集合させて、恒温チャンバーや搬送ロボット等の外部装置を共有することでフットプリントや生産性を確保するための構成を示す。図3は、クラスター構成によるリソグラフィーシステムを示す構成図である。ここで、本システムに適用するリソグラフィー装置は、上記露光装置100と仮定して説明する。リソグラフィーシステム300は、4台の露光装置301〜304と、ウエハやレチクル等の基板類(以下、「マテリアル」と表記する)を搬送する搬送ユニット305と、クラスターゲートウェイユニット306とを備える。なお、リソグラフィーシステム300において、露光装置(リソグラフィー装置)の設置台数は、限定しない。
露光装置301〜304は、上記のように、レチクルPod120を載置するレチクル搬入口308と、ウエハキャリア123を載置するウエハ搬入口309とをそれぞれ備える。レチクル搬入口308及びウエハ搬入口309は、それぞれ露光装置外部とのマテリアル310の受け渡しを行うインターフェイスとしての機能を有する。したがって、レチクルPodやウエハキャリアを使用しない場合は、それに準ずる保持台としても良い。搬送ユニット305は、各露光装置301〜304と後述のクラスターゲートウェイユニット306との間でマテリアル310を搬送するための搬送機構であり、搬送部311と、該搬送部311の搬送路となる搬送ガイド312とを備える。搬送部311は、搬送ガイド312に沿って移動可能な搬送手段であり、不図示であるが、各種マテリアルを同時に複数枚収容(保持)可能とする収容部と、後述する基準マテリアルの現在位置情報を記憶する記憶部とを備える。該記憶部は、磁気記憶媒体等で構成される記憶装置であり、後述のクラスターゲートウェイユニット306に対して、回線(無線、有線を問わない)にて接続されている。以下のマテリアル搬送工程では、搬送部311は、後述のクラスター制御部313からの搬送命令と、前記現在位置情報とに基づいて動作する。
クラスターゲートウェイユニット306は、クラスター構成を管理し、リソグラフィーシステム300の外部に構成される上位構成装置との通信、即ち、データの入出力を可能とするインターフェイスを有する装置である。このクラスターゲートウェイユニット306は、ソフト構成上最上位に位置づけられ、下位に構成される複数の露光装置を個別に管理するオンラインホストとは異なり、全ての露光装置を単一の露光装置とみなして管理する。即ち、オンラインホストは、上位構成装置と通信を行うためのインターフェイスを持たず、かつ、下位の露光装置を外部に対して隠蔽しない。これに対して、クラスターゲートウェイユニット306は、更にオンラインホスト等の上位構成装置との通信を可能にしつつ、下位の露光装置を、上位構成のオンラインホストに対して隠蔽することが可能である。このクラスターゲートウェイユニット306は、まず、クラスター制御部313と、表示部314と、入力部315とを備え、搬送ユニット305と、ネットワーク316を介した各露光装置301〜304とに対して通信可能に接続されている。更に、クラスターゲートウェイユニット306は、不図示であるが、単数若しくは複数枚のマテリアル310を一時的又は恒久的に保管する保管部と、リソグラフィーシステム300の外部との間でマテリアル310の受け渡しを行う受渡部を有する。
クラスター制御部(以下、単に「制御部」と表記する)313は、クラスター構成、即ち、各露光装置301〜304、搬送ユニット305、及びクラスターゲートウェイユニット306内の搬送機構におけるマテリアル搬送工程を管理する制御モジュールである。この制御部313は、不図示であるが、磁気記憶媒体等の記憶装置を有するコンピュータ又はシーケンサ等で構成され、リソグラフィーシステム300の制御方法の実施形態であるマテリアル搬送工程をプログラム、若しくはシーケンスとして実行する。表示部314は、ユーザーに対し、各種マテリアルの搬送状況や、搬送時に発生したエラー等を表示する表示装置である。また、入力部315は、ユーザーが、後述するメンテナンス用コマンドの設定変更等を行う入力装置である。
次に、各露光装置301〜304において、精度確認及び調整処理に使用する基準マテリアルについて説明する。図4は、基準マテリアルの一例を示す概略図である。基準マテリアル400は、例えば、表面上に複数のショット領域401が構成された単結晶シリコン又は石英ガラス等の材質からなる基準部材である。ショット領域401には、各露光装置301〜304内におけるアライメント計測で使用されるアライメントマーク402が形成される。なお、本実施形態では、各露光装置301〜304のうち、少なくとも2台の露光装置においては、ある基準マテリアル400を共用とする。即ち、この基準マテリアル400の準備に際して、ショット領域401にアライメントマーク402を形成した後に、別途計測装置にてアライメントマークの設定値からのズレ量(誤差成分)を計測する。更に、基準マテリアル400の表面形状も計測し、設定値からのズレ量を算出する。この計測結果及び算出結果は、基準マテリアル400の固有値データとして基準マテリアル400と共に制御部313にて管理され、各露光装置301〜304における後述の調整処理で参照される。これにより、露光装置301〜304毎に、それぞれ基準マテリアル400を準備する必要がない。なお、ショット領域401は、基準マテリアル400の外周部と重なっても良く、また、アライメントマーク402は、ショット領域401内に複数形成されていても良い。また、基準マテリアル400は、規定の平面度を有すれば、表面上にショット領域401やアライメントマーク402を形成しない場合もある。
次に、リソグラフィーシステム300によるマテリアルの搬送工程について説明する。図5は、本実施形態に係るマテリアル搬送工程を示すフローチャートである。なお、以下のステップS502〜S509に示す基準マテリアルの搬送工程では、露光装置301からの調整処理(性能維持のためのキャリブレーション(自己補正)等を含む)の実施要求があるものと仮定する。即ち、他の露光装置302〜304のいずれかの露光装置から調整処理の実施要求がある場合においても同様の搬送工程となる。まず、制御部313は、処理を開始すると(ステップS501)、露光装置301(302〜304)から基準マテリアル400の搬出要求があるかどうかを判断する(ステップS502)。ここで、搬出要求がある場合(Y)、制御部313は、搬送部311に基準マテリアル400を保持するための空きスペースがあるかどうかを判断する(ステップS503)。ここで、制御部313は、空きスペースがないと判断した場合(N)、搬送部311内に収容されているマテリアルをクラスターゲートウェイユニット306内に一時待避させて、基準マテリアル400を保持するスペースを確保する(ステップS504)。この場合、搬送部311内のマテリアルを一時待避させる場所は、いずれかの露光装置のレチクル搬入口308又はウエハ搬入口309でも良く、搬送部311の待機場所から一番近い場所を選択することが望ましい。次に、制御部313は、ステップS504の完了後、又はステップS503で空きスペースがあると判断した場合(Y)、露光装置301の設置場所に搬送部311を移動し、基準マテリアル400を搬出させる(ステップS505)。ここで、搬出された基準マテリアル400は、搬送部311に収容したままとする。一方、ステップS502において、制御部313は、搬出要求がないと判断した場合(N)、そのままステップS506へと移行する。
次に、制御部313は、更に搬送部311に新たな基準マテリアル400aを保持するための空きスペースがあるかどうか判断する(ステップS506)。ここで、制御部313は、空きスペースがあると判断した場合(Y)、搬送部311に基準マテリアル400aを搭載させる(ステップS507)。次に、制御部313は、ステップS507の完了後、又はステップS506で空きスペースがないと判断した場合(N)、露光装置301から基準マテリアル400aの搬入要求があるかどうかを判断する(ステップS508)。なお、露光装置301からの搬入要求のタイミングについては後述する。ここで、露光装置301から搬入要求があった場合でも、制御部313が、プロセス処理への影響があり、トータルスループットの低下が予測されると判断した場合、露光装置301に対して、搬入要求を破棄してプロセス処理を継続するように指令する。ステップS508において、制御部313は、搬入要求があると判断した場合(Y)、搬送部311を移動させ、搬送部311に搭載された基準マテリアル400aを露光装置301に搬入させる(ステップS509)。ここで、露光装置301は、基準マテリアル400aを使用して調整処理(調整処理工程)を実施する。
露光装置301は、調整処理を実施する際、基準マテリアル400aと共に管理されている基準マテリアル400a固有のオフセット値を参照する。まず、ユーザーは、予め基準マテリアル400aをクラスターゲートウェイユニット306内に準備する際、基準マテリアル400aの上記固有値データを制御部313に転送しておく。このとき、制御部313は、予め転送された固有値データと、その固有値データを有する基準マテリアル400aとを結びつけ、その基準マテリアル400が露光装置301に搬入される際に、固有値データを露光装置301に転送する。そして、露光装置301は、基準マテリアル400aを計測して調整処理を実施する際、その計測結果に対して固有値データを加味し、基準マテリアル400aの特性を示すオフセット値(オフセット情報)として参照する。これにより、露光装置301は、基準マテリアル400aの誤差成分による影響を抑えつつ、調整処理の実施が可能となる。
なお、制御部313が、ステップS506にて搬送部311に空きスペースがないと判断し(N)、かつ、ステップS508にて搬入要求があると判断した場合は、一旦ステップS504と同様な工程を実施し、搬送部311に空きスペースを確保する。一方、ステップS508において、制御部313が、搬入要求がないと判断した場合(N)、露光処理301は、上記調整処理を実施しない。
次に、制御部313は、露光装置301からプロセス用マテリアルの搬送要求があるかどうか判断する(ステップS510)。ここで、制御部313は、搬送要求があると判断した場合(Y)、次に、搬送部311にプロセス用マテリアルを保持するための空きスペースがあるかどうか判断する(ステップS511)。ここで、制御部313は、空きスペースがないと判断した場合(N)、搬送部311内に収容されている基準マテリアル400aを一時待避させて、プロセス用マテリアルを保持するスペースを確保する(ステップS512)。この場合も、基準マテリアル400aの待避場所は、クラスターゲートウェイユニット306、若しくは、いずれかの露光装置のレチクル搬入口308又はウエハ搬入口309とし、搬送部311の待機場所から一番近い場所を選択することが望ましい。次に、制御部313は、ステップS512の完了後、又はステップS511で空きスペースがあると判断した場合(Y)、プロセス用マテリアルの搬送処理を実行する(ステップS513)。ここで、制御部313は、露光装置301からのプロセス用マテリアル(処理用基板)の搬入要求に基づき、クラスターゲートウェイユニット306から露光装置301へとプロセス用マテリアルを搬送する。プロセス用マテリアルが搬入された露光装置301は、露光処理(プロセス処理)を実施し、処理状況を随時制御部313に報告する。露光処理終了後、露光装置301は、制御部313に対して処理済みのプロセス用マテリアルの搬出要求を行う。露光装置301から搬出要求を受けた制御部313は、搬送部311により露光装置301からクラスターゲートウェイユニット306へとプロセス用マテリアルを搬送する。露光装置301からのプロセス用マテリアルの搬出が完了した後、ステップS512にて基準マテリアル400aを待避先に一時待避させている場合は、制御部313は、再度、待避先の基準マテリアル400aを搬送部311内に収容する(ステップS514)。
次に、制御部313は、ステップS513(ステップS514)の完了後、又はステップS510でプロセス用マテリアルの搬送要求がないと判断した場合(N)、各露光装置301〜304にて全ての露光処理が終了しているかを判断する(ステップS515)。ここで、制御部313は、全ての露光処理が終了していると判断した場合(Y)、搬送部311内に収容されている基準マテリアル400aを予め指定した待避先に待避させ(ステップS516)、マテリアル搬送工程を完了する(ステップS517)。一方、ステップS515において、制御部313は、全ての露光処理が終了していないと判断した場合(N)、ステップS502に戻り、再度、次の露光処理のためのマテリアル搬送工程を開始する。
次に、リソグラフィーシステム300内の露光装置301(302〜304)からの基準マテリアル400aの搬入要求のタイミングのうち、非定期的な調整処理を実施する場合のタイミングについて説明する。図6は、露光装置301(302〜304)が非定期的に調整処理を実施するタイミングを示すグラフである。露光装置301は、プロセス用マテリアルに対する露光処理の前、露光処理の間、又は露光処理の後に自己計測を逐一実施し、該自己計測時の計測値を露光処理時の補正オフセット量として自己補正を行う機能を有する。しかしながら、補正オフセット量は、一連の露光処理に伴って増加(ドリフト)する場合がある。したがって、露光装置301は、この状態をそのままにしておくと最終的に自己計測が不可能となり、自己補正ができなくなる。そこで、露光装置301は、露光処理時の補正オフセット量の絶対値が予め規定された閾値CMaxに到達すると、性能維持のための調整処理を実施する必要があると判断する。
図6において、縦軸は、露光処理時の補正オフセット量の絶対値Cであり、横軸は、時間tである。ここで、時間t、t、tは、それぞれ調整処理の実施が必要なタイミングを示す。このとき、露光装置301は、まず、基準マテリアル400aを使用した調整処理が必要であると判断すると、制御部313に対して基準マテリアル400aの搬入要求を行う。この搬入要求に基づいて、制御部313は、図5に示すフローチャートに従ってマテリアル搬送シーケンスを実行し、露光装置301に対して基準マテリアル400aを搬送する。露光装置301は、基準マテリアル400aの搬入を受け、補正オフセット量の絶対値Cが予め規定された追い込み目標値CTargetに到達するまで基準マテリアル400aによる追い込み計測、及び自己補正を実施する。そして、補正オフセット量の絶対値CがCTargetに到達すると、露光装置301は、追い込み計測を終了し、制御部313に対して基準マテリアル400aの搬出要求を行う。
次に、リソグラフィーシステム300内の露光装置301(302〜304)からの基準マテリアル400aの搬入要求のタイミングのうち、定期的な調整処理を実施する場合の間隔について説明する。図7は、露光装置301(302〜304)が定期的に調整処理を実施する間隔を示す表である。図7は、予め調整処理を実施する間隔を明確にしたメンテナンス用コマンドの一覧として表され、管理用Noと、実行間隔(実行時間)と、実行コマンドと、必要な基準マテリアル400aの種類との情報を含む。この情報は、制御部313が一元的に管理すると共に、各露光装置も有し、該各露光装置の特性やユーザーによる指定により適宜設定可能である。制御部313は、この情報に基づいて、前回のメンテナンス用コマンドの実行から規定の時間が経過した後、露光装置301のプロセス用マテリアルを使用した露光処理を一時中断させ、メンテナンス用コマンドを実行する。ここで、露光装置301は、例えば、図7に示す管理用No.2等のように、基準マテリアル400aを必要とするメンテナンス用コマンドを実行する場合は、制御部313に対して基準マテリアル400aの搬入要求を行う。制御部313は、この搬入要求に基づいて図5に示すフローチャートに従ってマテリアル搬送工程を実行し、露光装置301に対して基準マテリアル400aを搬送する。露光装置301は、基準マテリアル400aの搬入を受け、予め規定された管理用No.に対応する実行コマンドを実行し、基準マテリアル400aによる計測を行うことで、露光装置301の精度確認、若しくは調整処理を実施する。
以上のように、本発明のリソグラフィーシステム300によれば、プロセス用マテリアルの搬送への影響を抑えながら、各リソグラフィー装置の調整処理を実施させるので、システム全体の生産性を維持できる。また、調整処理に使用する基準マテリアル400(400a)を各リソグラフィー装置にて共用できるので、各リソグラフィー装置の維持管理コストを削減しつつ、特性及び精度を均一にすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る、上記リソグラフィー装置を複数台配置したクラスター構成によるリソグラフィーシステムについて説明する。本実施形態のリソグラフィーシステムは、第1実施形態と同一構成であり、以下、各構成要素には、リソグラフィーシステム300と同一の符号を付して説明する。また、本実施形態においても、本システムに適用するリソグラフィー装置は、上記露光装置100と仮定し、説明のために、リソグラフィーシステム300には、6台の露光装置(露光装置No.1〜6)を配置するものとする。本実施形態の特徴は、ある露光装置(例えば、露光装置No.4)が、プロセス処理中に調整処理が必要と判断した場合、制御部313は、すぐさま調整処理を実施させず、露光装置No.4における第1のロットと第2のロットとの間内で実施させる点にある。なお、ここで「ロット(Lot)」とは、複数枚のウエハに対して同様の露光処理を実施する一単位を示す。
図8は、本実施形態に係る各種マテリアルの搬送工程を示すフローチャートである。図8に示す搬送工程は、例えば、図5に示す一連の搬送工程におけるステップS513での露光処理の最中に、ある露光装置から調整処理の要求があった場合に適用する。まず、制御部313は、例えば、露光装置No.4から調整処理の要求かあると本搬送工程を開始し(ステップS801)、露光処理No.4においてプロセス用マテリアルに対してロットの処理中であるかどうかを判断する(ステップS802)。ここで、制御部313は、第1ロットの処理中であると判断した場合(Y)、露光装置No.4に対してそのまま第1ロットの処理を継続させ、該第1ロットが終了するまで待機する(ステップS803)。次に、制御部313は、露光装置No.4において次の対象のロットである第2ロットがキューイングされているかどうかを判断する(ステップS804)。ここで、制御部313は、第2ロットがキューイングされていると判断した場合(Y)、該第2ロットを露光処理可能な他の露光装置があるかどうかを判断する(ステップS805)。ここで、制御部313は、第2ロットを露光処理可能な他の露光装置があると判断した場合(Y)、第2ロットを最も早く露光処理可能な他の露光装置のキューに第2ロットを挿入する設定変更処理を実行する(ステップS806)。次に、制御部313は、搬送部311により露光装置No.4に対して基準マテリアル400aを搬入させ、露光装置No.4は調整処理を実施し(ステップS807)、搬送工程を終了する(ステップS808)。同時に、第2ロットを新たに受け持つ他の露光装置は、第2ロットの露光処理を実施する。なお、制御部313は、ステップS802にてロットの処理中ではない(N)、ステップS804にてキューイングされていない(N)、若しくはステップS805にて他の露光装置がない(N)と判断した場合、露光装置No.4にそのまま調整処理を実施させる。
図9は、図8のステップS806において設定変更されるキューテーブルを示す表であり、特に、図9(a)は、設定変更前のキューテーブルであり、図9(b)は、設定変更後のキューテーブルである。このキューテーブルは、各露光装置の稼働状況及び稼働履歴を含む稼動情報である。ここで、1Lotは、25枚のウエハで構成され、各露光装置のキューに1Lotが積まれていると仮定する。例えば、図9(a)に示すように、露光装置No.4が、制御部313に対して調整処理が必要であると要求した場合、制御部313は、露光装置No.4の第2ロットであるLotHを最も早く露光処理可能な他の露光装置を判断する。ここで、図9(a)によれば、他の露光装置の中で、現在露光処理中のロットを最も早く終了するのは、露光装置No.2の第1ロットであるLotDであるので、制御部313は、他の露光装置として露光装置No.2を認定する。次に、制御部313は、図9(b)に示すように、露光装置No.2のキュー内のLotDとLotEとの間に、LotHを挿入する。そして、露光装置No.4は、調整処理を実施し、一方、露光装置No.2は、LotDに対する露光処理の終了後、LotHに対する露光処理を実施する。
このように、本実施形態では、リソグラフィーシステム300内の各露光装置が露光処理を実施している間に、ある露光装置が、調整処理が必要と判断した場合は、その調整処理を1つのロット中では実施しない。これにより、1つのロット内における各ウエハに対する処理特性を均一にすることができる。また、調整処理が必要と判断した露光装置が、現在処理中のロットの次にも新たなロット処理を控えている場合は、リソグラフィーシステム300内の他の露光装置に次のロットを割り当てる。この場合、ロットを割り当てる位置は、現在処理中のロットの直後とする。これにより、システム全体の生産性を低下させず、かつ、ロット処理の順序に対する影響を抑えつつ、調整処理を実施することによるロット処理の停滞を防止することができる。
(デバイスの製造方法)
次に、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、ウエハを現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
(物品の製造方法)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。更に、該製造方法は、パターンが形成された基板をエッチングする工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子等の他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりに、パターンが形成された基板を加工する他の処理を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
上記実施形態では、特に半導体デバイスの製造に適用する場合としたが、本発明は、半導体製造関連装置、液晶パネル製造関連装置等、半導体デバイスに限定されない各種製造装置にも適用することができる。
300 リソグラフィーシステム
301 露光装置
302 露光装置
303 露光装置
304 露光装置
305 搬送機構
313 クラスター制御部
400 基準マテリアル
400a 基準マテリアル

Claims (12)

  1. 少なくとも2台のリソグラフィー装置と、該リソグラフィー装置に対して基板、若しくは原版を搬送する搬送ユニットと、前記リソグラフィー装置と前記搬送ユニットとの動作を制御する制御モジュールとを備えるリソグラフィーシステムであって、
    前記少なくとも2台のリソグラフィー装置のいずれかが調整処理を実施する場合、
    前記制御モジュールは、前記調整処理を実施する際の基準となる基準部材を前記少なくとも2台の前記リソグラフィー装置で共用し、前記搬送ユニットにより、前記基準部材を前記リソグラフィー装置に対して搬送させることを特徴とするリソグラフィーシステム。
  2. 前記制御モジュールが全ての前記リソグラフィー装置を単一のリソグラフィー装置とみなして動作するクラスター構成を採用することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィーシステム。
  3. 前記クラスター構成を管理し、上位構成装置との通信を可能とするインターフェイスを有するクラスターゲートウェイユニットを備え、
    前記制御モジュールは、前記クラスターゲートウェイユニットに構成されることを特徴とする請求項2に記載のリソグラフィーシステム。
  4. 前記搬送ユニットは、前記基準部材の現在位置情報を記憶する記憶部を有し、
    前記制御モジュールからの処理用基板の搬送命令と、前記現在位置情報とに基づいて、前記搬送ユニットに収容されている前記基準部材を外部に一時待避させ、前記基準部材の待避の後、前記処理用基板を、前記リソグラフィー装置に搬入、又は前記リソグラフィー装置から搬出し、前記処理用基板の搬入、又は搬出の完了後、再度、一時待避させた前記基準部材を前記搬送ユニットに収容することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリソグラフィーシステム。
  5. 前記制御モジュールは、前記基準部材の特性を表すオフセット情報と共に、前記基準部材の搬送を管理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリソグラフィーシステム。
  6. 前記制御モジュールは、全ての前記リソグラフィー装置の稼働状況及び稼働履歴を含む稼動情報を管理し、該稼動情報に基づいて、前記調整処理、及び前記基準部材の搬送を制御することを特徴とする請求項1〜5に記載のリソグラフィーシステム。
  7. 前記制御モジュールは、前記調整処理の実施を要求した前記リソグラフィー装置が、第1ロットのプロセス処理中である場合、該リソグラフィー装置に対して前記第1ロットの処理を継続させ、前記第1ロットの終了後に前記調整処理を実施させることを特徴とする請求項6に記載のリソグラフィーシステム。
  8. 前記制御モジュールは、前記調整処理の実施を要求したリソグラフィー装置が、前記第1ロットの次のプロセス処理の対象である第2ロットを有する場合、前記調整処理の実施を要求したリソグラフィー装置ではない他の前記リソグラフィー装置の中で、プロセス処理中のロットが最も早く終了する装置に、前記第2ロットを割り当てることを特徴とする請求項7に記載のリソグラフィーシステム。
  9. 前記基準部材は、前記リソグラフィー装置において計測される基準となるマーク又はパターンが形成された基板、若しくは原版、若しくは規定の平面度を有する基板であることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィーシステム。
  10. 少なくとも2台のリソグラフィー装置と、該リソグラフィー装置に対して基板、若しくは原版を搬送する搬送ユニットとを備えるリソグラフィーシステムの制御方法であって、
    前記少なくとも2台のリソグラフィー装置のいずれかに調整処理を実施させる調整処理工程と、
    前記調整処理工程を実施する際の基準となる基準部材を前記少なくとも2台の前記リソグラフィー装置で共用し、前記搬送ユニットにより前記基準部材を前記リソグラフィー装置に対して搬送させる搬送工程と、
    を有することを特徴とするリソグラフィーシステムの制御方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のリソグラフィーシステムを用いたデバイスの製造方法であって、
    リソグラフィー装置は、露光装置であり、
    前記露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光された基板を現像する工程と、
    を備えることを特徴とするデバイス製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のリソグラフィーシステムを用いた物品の製造方法であって、
    リソグラフィー装置は、インプリント装置であり、
    前記インプリント装置を用いて基板上に樹脂のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された基板を加工する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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