JP2011204414A - 捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置 - Google Patents

捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 正負の集電板と電極芯材との接合部付近での電極芯材の箔折れが起こりにくい捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置を提供すること。
【解決手段】 正極芯材に正極合材層を形成された正極塗工部と正極合材層を形成されていない正極非塗工部とを有する正極板と,負極芯材に負極合材層を形成された負極塗工部と負極合材層を形成されていない負極非塗工部とを有する負極板とを,それらの間にセパレータをはさんだ状態で捲回する。その捲回の途中で捲回を一旦停止して部分捲回体とし,その捲回の停止時に押圧部材を当該部分捲回体の正極非塗工部または負極非塗工部に押圧することにより,凹部を形成するとともに,押圧された箇所の正極非塗工部群または負極非塗工部群を束状にする。正極集電体または負極集電体の挟持部を凹部に挿入して束状の正極非塗工部群または負極非塗工部群を挟持して接合する。
【選択図】図6

Description

本発明は,捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置に関する。さらに詳細には,正負の集電板と電極芯材との接合部付近での電極芯材の箔折れが起こりにくい捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置に関するものである。
電池,特に捲回電極体型電池は,ハイブリッド車両や電気自動車等の車両,あるいはその他の電子機器など,多岐にわたる分野で利用されている。このような捲回電極体型電池は,正極板と負極板と電解質とを備えるものである。また,正極板と負極板とを絶縁するために,これらの間にセパレータを設けることが一般的である。
これらの電池の形状として,円筒型や角型などがある。これらの電池に用いられる電極体として,正極板および負極板を積層した状態で渦巻状に捲回した捲回電極体がある。この捲回電極体から集電を行うために,以下のような方式がある。正負の電極芯材を互いに異なる向きに突出させるとともに,それらの突出部を正負それぞれの集電板に接合するのである。
正負の電極芯材から効率よく集電を行うために,電極芯材の突出部を束状に束ねて正負の集電板に挟み込む方式を採用した電池がある(特許文献1の図8等参照,特許文献2の図14等参照)。この方式では,複数の枚数の電極芯材を束にする必要がある。束ねる前には,突出している電極芯材は,等間隔の隙間をあけて並んでいる。その隙間は,正極合材層と,負極合材層と,セパレータの厚みの合計に等しい。その隙間の程度は,100μm程度しかない。そして,その隙間に治具を挿入して電極芯材にくせをつけることにより電極芯材を束にする技術が,特許文献1(段落[0016]および図5参照)および特許文献2(段落[0010]および図6参照)に開示されている。
特開平10−270048号公報 特開平10−106536号公報
しかし,治具の先端部分が電極芯材の先端部分に引っかかることにより,図1に示すように,電極芯材の先端部分付近が折れ曲がることがある。このような電極芯材の折れが生ずると,その部分の機械的強度が弱くなる。電極芯材に折れ目がついている箇所では,図1に示すように,折れ目の外側の箇所にある程度の亀裂が入る。したがって電流の伝達経路となる部分の断面積は他の部分の断面積と比べると小さい。そのため,その箇所の電気抵抗は高い。すなわち,失われる電気的エネルギーは大きい。さらに,その箇所で必要以上に発熱するおそれもある。
また,電極芯材の折れが生ずると,電極芯材が破れるおそれがある。電極芯材が破れると,その箇所では集電を行うことができない。いうまでもなく,このような電池の電池性能は低い。また,その箇所から金属粉が発生するおそれもある。金属粉は,内部短絡の原因ともなりうるものである。
本発明は,前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,正負の集電板と電極芯材との接合部付近での電極芯材の箔折れが起こりにくい捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の捲回電極体型電池の製造方法は,帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,正極板と負極板とを絶縁するセパレータとを,正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに負極非塗工部を幅方向の他方に突出させつつ捲回して捲回電極体とする捲回工程と,捲回電極体から突出した正極非塗工部に正極集電体を取り付けるとともに,捲回電極体から突出した負極非塗工部に負極集電体を取り付ける集電体取付工程とを有する捲回電極体型電池の製造方法である。その捲回工程では,捲回の途中で,捲回を一旦停止し,停止中に捲回済み部分の正極非塗工部および負極非塗工部の少なくとも一方の一部を半径方向外側から押圧部材で押圧することにより,凹部を形成するとともに,押圧された箇所の非塗工部群を束状に集中した非塗工部束部とする凹部形成工程を複数回繰り返して行い,集電体取付工程では,正極集電体または負極集電体として,凹部形成工程で形成された凹部の位置に対応する位置に非塗工部束部を挟持する挟持部を有するものを用い,凹部に挟持部を挿入し,挟持部で非塗工部束部を挟持することにより正極非塗工部または負極非塗工部に正極集電体または負極集電体を取り付ける。かかる捲回電極体型電池の製造方法では,正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分が折れるおそれがほとんどない。
上記に記載の捲回電極体型電池の製造方法において,凹部形成工程は,捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に凹部が配置されるように凹部を形成する工程であるとよい。正極集電体もしくは負極集電体の形状を簡単なものとすることができるからである。また,取付箇所を多くとることができるため,効率的に集電することができるからである。
また,本発明に係る捲回電極体型電池は,帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,正極板と負極板とを絶縁するセパレータとが,正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに負極非塗工部を幅方向の他方に突出させた状態で捲回された捲回電極体と,捲回電極体から突出した正極非塗工部に取り付けられた正極集電体と,捲回電極体から突出した負極非塗工部に取り付けられた負極集電体とを有する捲回電極体型電池において,突出している正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材が束状に集中している複数の非塗工部束部が形成されており,正極集電体または負極集電体に,非塗工部束部の正極芯材または負極芯材を挟持する挟持部が設けられており,挟持部と捲回中心とを含む断面にて,非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する正極芯材または負極芯材のうち挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する正極芯材または負極芯材のうち挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも大きいものである。かかる捲回電極体型電池では,正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分に折れが生じていない。
上記に記載の捲回電極体型電池において,捲回中心と挟持部とを含む断面にて,非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する正極芯材または負極芯材のうち挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する正極芯材または負極芯材のうち挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも5°以上大きいものであってもよい。正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分に折れが生じていないことに変わりないからである。
上記に記載の捲回電極体型電池において,正極集電体および負極集電体の少なくとも一方は複数の挟持部を有するものであり,捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に挟持部が配置されているものであるとよい。正極集電体もしくは負極集電体の形状を簡単なものとすることができるからである。また,取付箇所を多くとることができるため,効率的に集電することができるからである。
また,本発明に係る捲回電極体型電池は,帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,正極板と負極板とを絶縁するセパレータとが,正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに負極非塗工部を幅方向の他方に突出させた状態で捲回された捲回電極体と,捲回電極体から突出した正極非塗工部に取り付けられた正極集電体と,捲回電極体から突出した負極非塗工部に取り付けられた負極集電体とを有する捲回電極体型電池において,正極非塗工部および負極非塗工部の少なくとも一方の一部に,半径方向外側から捲回中心に向かう凹部が形成されており,正極集電体または負極集電体の一部が,凹部に挿入された状態で正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材に取り付けられた取付部を有し,取付部と捲回中心とを含む断面にて,凹部のすぐ内側に位置する正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材と,凹部のすぐ内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,凹部のすぐ外側に位置する正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材と,凹部のすぐ外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも大きいものである。かかる捲回電極体型電池では,正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分に折れが生じていない。
上記に記載の捲回電極体型電池において,取付部と捲回中心とを含む断面にて,凹部のすぐ内側に位置する正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材と,凹部のすぐ内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,凹部のすぐ外側に位置する正極非塗工部の正極芯材または負極非塗工部の負極芯材と,凹部のすぐ外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも5°以上大きいものであってもよい。正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分に折れが生じていないことに変わりないからである。
上記に記載の捲回電極体型電池において,複数の凹部が形成されており,捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に凹部が配置されているものであるとよい。正極集電体もしくは負極集電体の形状を簡単なものとすることができるからである。また,取付箇所を多くとることができるため,効率的に集電することができるからである。
また本発明は,上記に記載の捲回電極体型電池を備える車両にも及ぶ。
また本発明は,上記に記載の捲回電極体型電池を備える機器にも及ぶ。
また,本発明に係る電極捲回装置は,捲回するための巻取り部と,巻取り部に帯状の正極板を供給するための正極供給部と,巻取り部に帯状の負極板を供給するための負極供給部と,巻取り部にセパレータを供給するためのセパレータ供給部とを有する電極捲回装置において,正極板もしくは負極板の非塗工部を捲回中心の向きに押圧する押圧部材を有し,捲回の途中で,捲回を一旦停止して部分捲回体とするとともに,その捲回の停止時に押圧部材を部分捲回体の非塗工部に押圧して凹部を形成するものである。かかる電極捲回装置により捲回された捲回電極体は,正極集電体と電気的接続を行う正極芯材もしくは負極集電体と電気的接続を行う負極芯材の先端部分に折れが生じにくい。
本発明によれば,正負の集電板と電極芯材との接合部付近での電極芯材の箔折れが起こりにくい捲回電極体型電池とその製造方法及び車両及び機器及び電極捲回装置が提供されている。
従来の捲回電極体型電池の製造方法における正極芯材に治具を差し込む場合を示す概念図である。 本発明の捲回電極体型電池を説明するための断面図である。 本発明に係る捲回電極体の構造を説明するための展開図である。 本発明に係る正極板または負極板の構造を説明するための斜視断面図である。 本発明に係る捲回電極体型電池の捲回装置を説明するための概略構成図である。 押圧部材が捲回電極体の非塗工部を押圧する機構を説明するための斜視図である。 押圧部材により押圧された捲回途中の電極体を説明するための捲回軸方向から見た模式図である。 押圧部材により凹部を設けられた電極捲回体の非塗工部の端部の形状を捲回軸方向から見た図である。 本発明に係る正極集電板を説明するための斜視図である。 本発明に係るバッテリの正極集電板の付近を示す断面図である。 本発明に係るバッテリにおける正極集電板の挟持部が正極芯材束部を挟持している状態を説明するための模式図である。 従来における正極芯材束部を説明するための断面図である。 本発明に係る別のバッテリの正極集電板の付近を示す断面図である。 本発明に係る別の捲回装置の押圧部材の動きを説明するための斜視図である。 本発明に係る別の捲回装置の押圧部材の形状を説明するための斜視図(その1)である。 本発明に係る別の捲回装置の押圧部材の形状を説明するための斜視図(その2)である。 本発明に係るバッテリを備える車両を説明するための斜視投影図である。 本発明に係るバッテリを備えるハンマードリルを説明するための斜視投影図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電極捲回体を有する非水電解質リチウムイオン二次電池とその製造方法および車両および機器および電極捲回装置について,本発明を具体化したものである。
1.円筒型二次電池
本実施の形態に係るバッテリは,円筒型のリチウムイオン二次電池である。図2に,本形態のバッテリ100の断面図を示す。バッテリ100は,図2に示すように,電池容器101および蓋102により密閉された内部に,捲回電極体200と,正極集電板110と,負極集電板120とが内蔵されている。また,電池容器101の内部には電解液が注入されている。
捲回電極体200は,電解液中で充放電を繰り返し,発電に直接寄与するものである。正極集電板110は,捲回電極体200の正極芯材と接続された正極集電体である。その材質は,アルミニウムである。負極集電板120は,捲回電極体200の負極芯材と接続された負極集電体である。その材質は,銅である。
電池容器101の内部に注入された電解液は,有機溶媒に電解質を溶解させたものである。有機溶媒として例えば,プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC),ジメチルカーボネート(DMC),エチルメチルカーボネート(EMC)等のエステル系溶媒や,エステル系溶媒にγ−ブチラクトン(γ−BL),ジエトキシエタン(DEE)等のエーテル系溶媒等を配合した有機溶媒が挙げられる。また,電解質である塩として,過塩素酸リチウム(LiClO)やホウフッ化リチウム(LiBF),六フッ化リン酸リチウム(LiPF)などのリチウム塩を用いることができる。
2.捲回電極体
図3は,捲回電極体200の捲回構造を示す展開図である。捲回電極体200は,図3に示すように,内側から正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTの順に積み重ねた状態で捲回されたものである。ここで,セパレータSとセパレータTとは同じ材質のものである。上記の捲回順の理解のために符号をS,Tとして区別しただけである。
正極板Pは,正極芯材であるアルミ箔にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を含む正極合材を塗布したものである。正極活物質として,ニッケル酸リチウム(LiNiO),マンガン酸リチウム(LiMnO),コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物などが用いられる。負極板Nは,負極芯材である銅箔にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含む負極合材を塗布したものである。負極活物質として,非晶質炭素,難黒鉛化炭素,易黒鉛化炭素,黒鉛等の炭素系物質が用いられる。
図3に示すように正極板Pには,正極塗工部P1と,正極非塗工部P2とがある。正極塗工部P1は,正極芯材に正極合材を塗工した箇所である。正極非塗工部P2は,正極芯材に正極合材を塗工していない箇所である。したがって正極塗工部P1の厚みは,正極非塗工部P2の厚みよりも厚い。
負極板Nには,負極塗工部N1と,負極非塗工部N2とがある。負極塗工部N1は,負極芯材に負極合材を塗工した箇所である。負極非塗工部N2は,負極芯材に負極合材を塗工していない箇所である。したがって負極塗工部N1の厚みは,負極非塗工部N2の厚みよりも厚い。
セパレータS,Tは,正極板Pと負極板Nとを絶縁するためのものである。また,電解質であるリチウムイオンを透過させる性質のものである。
図3中の矢印Aは,正極板P,負極板N,セパレータS,Tの幅方向(図2でいえば縦方向)を示している。図3中の矢印Bは,正極板P,負極板N,セパレータS,Tの長手方向(図2の捲回電極体200の周方向)を示している。正極塗工部P1の幅方向の塗工幅は,負極塗工部N1の幅方向の塗工幅よりもやや狭い。電解液中のリチウムイオンの濃度が高い場合に,負極活物質にリチウムイオンを吸蔵させることによりその濃度の上昇を抑制するためである。電解液中のリチウムイオンの濃度が上昇しすぎると,リチウムがデンドライト状に析出することがある。そうすると,電池性能が低下する。
図4は,正極板P(もしくは負極板N)の斜視断面図である。図4中の括弧外の各符号は,正極の場合の各部を,括弧内の各符号は,負極の場合の各部を示している。図4中の矢印Aが示す方向は,図3中の矢印Aが示す方向と同じである。すなわち,正極板Pの幅方向である。図4中の矢印Bが示す方向は,図3中の矢印Bが示す方向と同じである。すなわち,正極板Pの長手方向である。
図4に示すように,正極板Pは,帯状の正極芯材PBの両面の一部に正極合材層PAが形成されたものである。図4中左側には,正極板Pの正極非塗工部P2が幅方向に突出している。正極非塗工部P2は,帯状に形成されている。正極非塗工部P2は,正極芯材PBの両面ともに正極活物質が塗布されていない領域である。したがって正極非塗工部P2では,正極芯材PBがむき出したままの状態にある。一方,図4中右側には,正極非塗工部P2に対応するような突出部はない。正極塗工部P1では,正極芯材PBの両面に一様の厚みで正極合材層PAが形成されている。
負極板Nは,図4の括弧内に示したように,帯状の負極芯材NBの両面の一部に負極合材層NAが形成されたものである。また,正極と同様に,負極塗工部N1および負極非塗工部N2がある。ただし,図3に示したように,捲回時には,正極非塗工部P2と負極非塗工部N2とは,反対向きに突出した状態で捲回されることとなる。
3.捲回電極体型電池の製造方法
本発明に係る捲回電極体型電池の製造方法について説明する。本発明に係る捲回電極体型電池の製造方法は,捲回工程に特徴のあるものである。そのためにまず,捲回工程に用いる捲回装置について説明する。
3−1.捲回装置
図5は,本発明に係るバッテリ100の捲回装置1000を示す概略構成図である。捲回装置1000は,図5に示すように,正極供給部1001と,負極供給部1002と,セパレータ供給部1003,1004と,巻取り部1005と,サーボモータ1006と,正極側押圧部材1007と,負極側押圧部材1008と,押圧部材制御装置1009とを有している。
正極供給部1001は,帯状の正極板Pを巻き出して巻取り部1005に供給するためのものである。負極供給部1002は,帯状の負極板Nを巻き出して巻取り部1005に供給するためのものである。セパレータ供給部1003は,セパレータSを巻き出して巻取り部1005に供給するためのものである。セパレータ供給部1004は,セパレータTを巻き出して巻取り部1005に供給するためのものである。巻取り部1005は,供給された正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTを順に重ねつつ巻き取るためのものである。そのときのこれらの部材の重なり方は,図3に示したとおりである。また,サーボモータ1006により回転することができるようになっている。サーボモータ1006は,巻取り部1005を回転駆動するとともに,その回転を停止するための回転駆動装置である。
押圧部材(1007,1008)は,突出している正極非塗工部P2および負極側非塗工部N2に対応する位置にそれぞれ1つずつ対になって設けられている。正極側押圧部材1007は,捲回される正極板Pの正極非塗工部P2の一部を押圧するためのものである。負極側押圧部材1008は,捲回される負極板Nの負極非塗工部N2の一部を押圧するためのものである。正極側押圧部材1007の外形形状は,図6に示すように円筒形状である。正極側押圧部材1007の円筒形状の長さは,少なくとも正極非塗工部P2の幅方向全体にわたって円筒外面が存在する程度である。図6は,正極側押圧部材1007が部分捲回体201に凹部Xを形成した後に,わずかに部分捲回体201を矢印Cの向きに回転させた状態での様子を示す斜視図である。正極側押圧部材1007は,図6に示したように,支点1007aを中心に矢印Dの向きに首を振ることができるようになっている。図6には現れていないが,負極側押圧部材1008の形状および動きは正極側押圧部材1007と同様である。
このように正極側押圧部材1007および負極側押圧部材1008の押圧動作を制御するのが,押圧部材制御装置1009である。この押圧部材制御装置1009により,正極側押圧部材1007および負極側押圧部材1008は,捲回体の正極非塗工部P2を押圧した状態と押圧しない状態との2とおりの状態をとることができるようになっている。通常時には,押圧しない状態をとるようになっている。なお,正極側押圧部材1007と負極側押圧部材1008とは,独立して動くことができるようになっている。
3−2.捲回電極体型電池の製造工程
捲回電極体型電池の製造工程について説明する。まず,正極芯材PBの両面の一部に正極活物質を含む合材を塗工しつつ,その塗工層を乾燥させる。その際に,塗工した箇所が図4に示した正極塗工部P1となる箇所であり,塗工していない箇所が正極非塗工部P2となる箇所である。そしてその後,塗工した正極箔にプレスを施し,正極合材層PAの厚みを薄くする。そしてその正極板の中央を長手方向に裁断する。これにより,図4に示した正極板Pが作成される。負極板Nについても同様に作成する。
次に,図5に示した捲回装置1000を用いて捲回電極体200を作成する。前述したように,ここで巻き取る正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTの順は,図3に示したとおりである。また,図3に示したように,捲回体の一方の端部に正極非塗工部P2の一部が,他方の端部に負極非塗工部N2の一部が突出するように捲回するのである。
捲回体を作成するために,巻取り部1005を回転させる。正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTのうち,まずはセパレータTのみを巻取り部1005に供給して数周巻く。次に,セパレータTを数周巻き取り済みの巻取り部1005に,正極板P,セパレータS,負極板Nを順に図5に示したように巻取り部1005に供給する。そして,そのまま巻取り部1005の回転を予め定めた回転数だけ続けて,正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTの一部を部分捲回体とする。部分捲回体は,最終的に作成される捲回電極体200よりも捲回の巻数の少ない,捲回済み部分の捲回体である。部分捲回体の捲回がなされた後に巻取り部1005の回転を一旦停止させる。サーボモータ1006を用いているので,その回転停止位置を,高い精度で制御することができる。なお,この時点では,正極板P,セパレータS,負極板N,セパレータTを裁断しない。
この巻取り部1005が停止している最中に,押圧部材制御装置1009により,部分捲回体の半径方向外側から押圧部材1007を部分捲回体の正極非塗工部P2に押し当てる。押圧した後に,押圧部材1007による押圧をやめる。すなわち,押圧部材1007を元の位置に戻す。このように押圧部材1007を捲回体から離しても,図6に示したように,部分捲回体の凹部Xは形成された状態のままである。
この凹部形成工程により,部分捲回体201の一方の端部から突出している正極非塗工部P2には,図6に示すように凹部Xが設けられる。正極非塗工部P2に設けられる凹部Xは,正極塗工部P1のある側から正極非塗工部P2の端部に向かって深くなるような形状をしている。凹部Xの正極非塗工部P2は,捲回軸に対して角度がつくように凹んでいる。
凹部Xを部分捲回体201の一方の端部から見た図を図7に示す。図7に示すように,凹部Xはその箇所の内側,すなわち捲回中心のある側に向かって凹んでいる。図7には,正極非塗工部P2の正極芯材PBの先端部分が示されている。そのうち,正極芯材PBのうち,外側にあるものほど内側に向かって凹んでいる。内側にある正極芯材PBは,ほとんど凹んでいない。
続いて,巻取り部1005を半周分だけ回転させてそこで回転を停止する。これにより,凹部Xを形成された捲回体にさらに正極板P等が半周分だけ捲回されることとなる。そして押圧部材1007がその捲回体における凹部Xからみて捲回中心の反対側に凹部を形成する。これにより,捲回中心をはさんで対向する位置に凹部が形成された部分捲回体が作成される。
その後再び巻取り部1005を回転させる。一定数の回転がなされた後に,再び捲回を停止する。このようにして作成された部分捲回体に凹部Yを形成する。図8に示すように,凹部Yが形成される位置は,凹部Xのすぐ外側の位置である。すなわち,凹部Yの最も凹んでいる箇所Y1は,中心からみて箇所X1と同じ方向にある。これにより,中心からみて1列に並んで配置された複数の凹部が形成されることとなる。凹部Yの深さは,凹部Xと同程度である。ただし,部分捲回体の径の違いにより,若干形状は異なっている。以後,同様のことを繰り返し続ける。
このように,押圧部材1007で正極非塗工部P2を適宜押圧しつつ捲回する捲回工程により,列状に並んで配置されるように凹部が形成された捲回電極体200を作成することができる。これらの凹部を形成する位置は,サーボモータ1006の回転数の制御と,回転角度の制御とにより正確に定めることができる。
図8は,捲回電極体200を一方の端部の側から見た図である。図8に示すように,捲回電極体200には,中心穴1と,隙間2と,隙間3と,隙間4と,隙間5とが形成されている。これらの隙間の形成された順序は,隙間4,隙間2,隙間5,隙間3の順である。隙間2,3,4,5は,隣り合う正極芯材PBと正極芯材PBの層との間隔が,他の正極芯材PBと正極芯材PBの層との間隔よりも広い空間である。中心穴1の中心に中心Oがある。隙間2と,隙間3とは,中心Oからみて1列に形成されている。また,隙間4と,隙間5とは,中心Oからみて1列に形成されている。中心穴1と隙間2との間には,正極芯材PBの芯材束部211が形成されている。隙間2と隙間3との間には,正極芯材PBの芯材束部212が形成されている。隙間3の外側には,正極芯材PBの芯材束部213が形成されている。なお,図8では,中心Oからみて2方向に列状に配置された凹部が形成されている。
なお,負極の突出部にも同様に凹部が形成されている。その形成方法は正極の場合と同様である。
続いて,図9に示す正極集電板110を捲回電極体200に取り付ける。図9は,表側,すなわち図2でいうと図中上側からみた正極集電板110の斜視図である。図9中のO’は,正極集電板110の取付後には図8中のOと一致する中心である。正極集電板110は,図9に示すように,中心O’から挟持部111a,111bと,挟持部112a,112bと,挟持部113a,113bとが設けられている。すなわち,中心O’からみて挟持部が1列に並んで配置されている。これは,次に述べるように,中心Oから1列に並んで配置されている捲回電極体200の隙間と対応しているためである。すなわち,取り付け後には,中心Oからみて2方向に列状に挟持部が配置されることとなる。
このように,中心O’から外側に向かって隙間が1列に並んでいるため,挟持部を列状に配置した正極集電板110による集電が可能である。正極集電板110における挟持部111aは中心穴1の位置にちょうど収まるように,挟持部111bおよび挟持部112aは隙間2の位置にちょうど収まるように,挟持部112bおよび挟持部113aは隙間3の位置にちょうど収まるようにそれぞれ配置されている。また,図9における正極集電板110の反対側,すなわち図9中の左側も同様である。
正極集電板110の取り付けに際して,挟持部111aを中心穴1に,挟持部111bおよび挟持部112aを隙間2に,挟持部112bおよび挟持部113aを隙間3に挿入する。なお,挟持部113bは外周部6の外側に配置されることとなる。これにより,挟持部111a,111bは芯材束部211を,挟持部112a,112bは芯材束部212を,挟持部113a,113bは芯材束部213を,それぞれ挟むこととなる。
このように各挟持部が各芯材束部を挟むことにより,各挟持部が各芯材束部と接続された状態となる。すなわち,正極集電体110が捲回電極体200に接続された状態となるのである。ここで接続とは,両部材が電気的に接続されていることをいう。このように,各挟持部が各芯材束部と接続された箇所を取付部という。
続いて,超音波溶着,溶接,ろう接等の接合により,挟持部111a,111bが芯材束部211に,挟持部112a,112bが芯材束部212に,挟持部113a,113bが芯材束部213にそれぞれ接合される。このように接合を行うのは,なんらかの衝撃により挟持している箇所の挟持状態が解除されると,集電を行うことができなくなるおそれがあるからである。
続いて同様に,負極芯材束部を負極集電板120に接合する。負極集電板120は,図9に示した正極集電板110とほぼ同様の形状をしている。ただし,挟持部は,電極捲回体200の負極側の穴の位置に応じた位置に配置されることとなる。そのため,負極集電板120の各挟持部の位置は,正極集電板110の挟持部の位置と異なっている場合がある。なお,正極集電板110を電極捲回体200に接合する工程と,負極集電板120を電極捲回体200に接合する工程の順序は入れ替えてもよい。この集電体取付工程により,正極集電体110と負極集電体120とは電極捲回体200に取り付けられる。
次に,正極集電板110および負極集電板120を接合された捲回電極体200を,電池容器101に挿入する。次に,電池容器101の内部に電解液を注液する。その後,コンディショニングや種々の検査工程を経て,バッテリ100が製造される。
以上詳細に説明したように,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法では,捲回電極体200の捲回時に,押圧部材1007を押し当てることにより凹部を形成することとした。そのため,正極集電板110および負極集電板120を挿入するための隙間を容易に形成することができるようになった。そしてその際に,正極非塗工部P2や負極非塗工部N2を折り曲げるようなおそれはほとんどない。本発明では正極集電板110や負極集電板120の一部を差し込むための隙間が十分に広いためである。
4.製造された捲回電極体型電池
本形態に係る捲回電極体型電池の製造方法により製造されたバッテリ100における正極集電板110に沿う正極側の箇所の断面図を図10に示す。図10は,捲回中心である中心Oと,各挟持部とを含む断面を示す断面図である。正極芯材束部PXは,複数枚の正極非塗工部P2が束状となっている非塗工部束部である。図10の正極芯材束部PXは,図9に示した挟持部111が図8に示した束211を挟んだ状態で接合されている。正極芯材束部PYは,正極芯材束部PXの外側,すなわち中心Oから遠い位置で複数枚の正極非塗工部P2が束状となっている非塗工部束部である。図10の正極芯材束部PYは,図9に示した挟持部112が図8に示した芯材束部212を挟んだ状態で接合されている。
図10の正極芯材束部PXでは,その最内に位置する最内正極芯材PX1は,外側に,すなわち中心Oから遠ざかる向きにわずかに傾いている。また,正極芯材束部PXにおける最外に位置する最外正極芯材PX2は,内側に,すなわち中心Oに近づく向きに大きく傾いている。
図11は,バッテリ100の構造を説明するための図10に相当する模式図である。中心Oは,捲回電極体200の捲回中心となる軸である。図11に示すように,バッテリ100の正極集電板110には,正極芯材PBの束が差し込まれている。その正極芯材PBが束状になっている箇所として図11には,正極芯材束部PXおよび正極芯材束部PYが示されている。
正極芯材束部PXにおける最も内側の正極芯材PBが最内正極芯材PX1である。正極芯材束部PXにおける最も外側の正極芯材PBが最外正極芯材PX2である。正極芯材束部PYにおける最も内側の正極芯材PBが最内正極芯材PY1である。正極芯材束部PYにおける最も外側の正極芯材PBが最外正極芯材PY2である。
図11には,捲回電極体200の中心Oの他に,それに平行な直線I,J,Kが描かれている。直線Iは,捲回電極体200の最内正極芯材PX1における正極塗工部P1を通過する線である。直線Jは,捲回電極体200の最外正極芯材PX2における正極塗工部P1を通過する線である。直線Kは,捲回電極体200の最内正極芯材PY1における正極塗工部P1を通過する線である。
直線Iと最内正極芯材PX1のうち挟持部に挟まれていない部分とのなす角をθ1,直線Jと最外正極芯材PX2のうち挟持部に挟まれていない部分とのなす角をθ2,直線Kと最内正極芯材PY1のうち挟持部に挟まれていない部分とのなす角をθ3とする。そうすると,以下の式が成り立つ。
θ1≒θ3 ………(1)
θ2>θ1 ………(2)
θ2>θ3 ………(3)
θ1:直線Iと最内正極芯材PX1とのなす角
θ2:直線Jと最外正極芯材PX2とのなす角
θ3:直線Kと最内正極芯材PY1とのなす角
図11に示すように,直線Jと最外正極芯材PX2とのなす角θ2は,直線Iと最内正極芯材PX1とのなす角θ1よりも大きい。いいかえると,同じ正極芯材束部PXでみたときに,最も中心Oから遠い最外正極芯材PX2が内側,すなわち中心Oの側に傾く角度は,最も中心Oに近い最内正極芯材PX1が外側,すなわち中心Oの反対側に傾く角度よりも大きい。
このようになるのは,以下の理由による。図11に示した正極芯材束部の正極芯材PBと中心Oとのなす角の角度は,図7に示した正極芯材PBの凹みの大小と関係しているからである。すなわち,図11で角度θ2が大きいのは,図7で外側にある正極芯材PBほど大きく凹んでいるのに対応している。また,図11で角度θ1,θ3が大きくないのは,図7で内側にある正極芯材PBがほとんど凹んでないことに対応している。したがって,式(2)および式(3)が成り立つのである。なお,θ1およびθ3は,0°に近い角度である。また,押圧部材1007が押圧することによる凹み具合は,凹部Xでも凹部Yでもそれほど差がない。したがって,式(1)が成り立つ。
図11に示すように,直線Jと最外正極芯材PX2とのなす角θ2は,直線Kと最内正極芯材PY1とのなす角θ3よりも大きい。正極芯材束部PXと,それと隣り合う正極芯材束部PYとに着目すると,正極芯材束部PXの最外に位置する最外正極芯材PX2が内側に傾く角度は,正極芯材束部PYの最内に位置する最内正極芯材PY1が外側に傾く角度よりも大きい。
また,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法により製造されたバッテリ100では,直線Jと最外正極芯材PX2とのなす角θ2は,直線Iと最内正極芯材PX1とのなす角θ1よりも5°以上大きいはずである。また,直線Jと最外正極芯材PX2とのなす角θ2は,直線Kと最内正極芯材PY1とのなす角θ3よりも5°以上大きいはずである。
なお,以上で説明した内容については負極でも同様である。
以上詳細に述べたように,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法により製造されたバッテリ100は,次のようなものである。同じ正極芯材束部PXでみたときに,最も中心Oから遠い最外正極芯材PX2が内側に傾く角度は,最も中心Oに近い最内正極芯材PX1が外側に傾く角度よりも大きい。正極芯材束部PXと,それと隣り合う正極芯材束部PYとに着目すると,正極芯材束部PXの最外に位置する最外正極芯材PX2が内側に傾く角度は,正極芯材束部PYの最内に位置する最内正極芯材PY1が外側に傾く角度よりも大きい。負極についても同様である。
5.従来の捲回電極体型電池との比較
ここで,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法により製造されたバッテリ100と,従来の製造方法により製造されたバッテリ600との比較について説明する。従来のバッテリ600の製造方法では,背景技術の項で述べたように,捲回工程が終わって最終的に作成される捲回電極体が作成された後に,治具を用いて集電板差込用の穴を形成することとしている。本実施の形態の捲回電極体200のように隙間の大きいところがないので,治具挿入時に,正極芯材もしくは負極芯材を折り曲げてしまうことがあった。
従来の製造方法により製造されたバッテリ600の正極集電板に沿う直線による断面を図12に示す。バッテリ600では,正極芯材束部の最内正極芯材が中心軸Lとなす角の角度θ4は,最外正極芯材が中心軸Lとなす角の角度θ5とほぼ等しい。
これに対して本実施の形態のバッテリ100の製造方法では,捲回工程の途中で集電板差込用の穴を形成する。したがって,正負の電極芯材を折り曲げてしまうおそれはほとんどない。また,図11に示したように,正極芯材束部PXの最内正極芯材PX1が直線Iとなす角の角度θ1は,最外正極芯材PX2が直線Jとなす角の角度θ2より小さい。
6.変形例
6−1.集電板
ここで,本実施の形態の変形例について説明する。本実施の形態では,集電板の挟持部と,挟持部以外の部分とが一体であった。しかし,挟持部と,挟持部以外の部分とを別体とするようにしてもよい。つまり,図13に示すように,正極芯材PBの束を挟持する第1正極集電体(311等)と,第2正極集電体310とによる2段階での集電を行うのである。
図13は,バッテリ300の図10に相当する断面図である。図13に示すバッテリ300では,第2正極集電体310に図9に示したような挟持部111a,111b,挟持部112a,112b,挟持部113a,113bに相当する部分はない。その代わりに,第1正極集電体311が芯材束部211,212を挟持している。第1正極集電体311は,挟持部311a,311bを有している。第1正極集電体312は,挟持部312a,312bを有している。図13に示すように,挟持部311a,311bが,芯材束部211を挟持している。そして挟持部312a,312bが,芯材束部212を挟持している。
この場合にはまず,挟持部311a,311bが芯材束部111を挟持するようにする。その後,挟持部311a,311bと芯材束部111とを接合すればよい。その後に,第1正極集電体311と第2正極集電体310とを接合すればよい。他の第1正極集電体についても同様である。これらの接合には,前述したように超音波溶着,溶接,ろう接等の接合方法を用いればよい。また,上記の接合順序は入れ替えてもよい。
本実施の形態では,中心Oから外側に向かって隙間2,3を1列に並んで配置するようにした。複数の挟持部を1列に配置した正極集電板110や負極集電板120を用いるためである。したがって,捲回電極体に1列に並ぶように凹部を形成しないで,これとは異なった配置となるように凹部を形成する場合には,正負の集電体の形状もそれに応じて異なった形状のものとなる。そして一般に,このような集電板の形状は,正極集電板110の形状よりも複雑なものとなる。
6−2.押圧部材
本実施の形態では,円筒中心を傾けることにより押圧部材1007を捲回軸に対して首を振るように動かすこととした。しかし,図14に示すように,押圧部材1101を平行移動させるように動かしてもよい。図14では,矢印Eの向きに移動することにより,押圧部材1101が部分捲回体201を押圧した状態と押圧を解除した状態とをとることができるようになっている。このようにしても,凹部を形成できることに変わりないからである。
また,押圧部材の形状を変更してもよい。例えば,図15に示すような円錐形状の押圧部材1102を用いるようにしてもよい。また,図16に示すような押圧部材1103を用いるようにしてもよい。押圧部材1103は,その外形形状が凸面の軸対称形状である。また,外形が凹面の軸対称形状の押圧部材を用いてもよい。軸対称形状を有していれば,凹部を形成することができることに変わりないからである。また,押圧部材が全体にわたって軸対称形状を有していなくても,少なくとも正極芯材もしくは負極芯材と接触する部分が軸対称形状となっていれば,本発明の効果を奏する。ただし,押圧部材の形状に応じて,形成される凹部の形状は異なった形状となる。
7.車両及び機器
本形態のバッテリ100は,例えば,図17に示すように,車両400に搭載して使用することができる。この車両400は,エンジン440,モータ420を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両400は,車体490,エンジン440,これに取り付けられたモータ420,ケーブル450,コントロールユニット430及び複数のバッテリ100を自身の内部に有する組電池401を有している。
なお,車両としては,その動力源の全部あるいは一部に電池による電気エネルギーを使用している車両であれば良く,例えば,電気自動車,ハイブリッド自動車,プラグインハイブリッド自動車,ハイブリッド鉄道車両,フォークリフト,電気車椅子,電動アシスト自転車,電動スクータ等が挙げられる。
バッテリ100は,あるいは,図18に示すように,電池搭載機器に使用することもできる。この図に示すのは,本形態のバッテリ100を搭載したハンマードリル500である。このハンマードリル500は,バッテリ100,本体520を有する電池搭載機器である。なお,バッテリ100は,ハンマードリル500の本体520のうち底部521に着脱可能に収容されている。バッテリ100の電力供給により,動作部522は駆動する。
なお,電池搭載機器としては,電池を搭載しこれをエネルギー源の少なくとも1つとして利用する機器であれば良く,例えば,パーソナルコンピュータ,携帯電話,電池駆動の電動工具,無停電電源装置など,電池で駆動される各種の家電製品,オフィス機器,産業機器が挙げられる。また,バッテリ100以外にも,組電池状態としていない単電池で使用できる機器をも含む。
8.まとめ
以上詳細に説明したように,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法では,捲回電極体200の捲回時に,押圧部材1007を押し当てることにより凹部を形成することとした。そのため,正極集電板110および負極集電板120を挿入するための穴を容易に形成することができるようになった。そしてその際に,正極非塗工部P2や負極非塗工部N2を折り曲げるようなおそれはほとんどない。本発明では正極集電板110や負極集電板120の一部を差し込むための隙間が十分に広いためである。
以上詳細に述べたように,本実施の形態に係る捲回電極体型電池の製造方法により製造されたバッテリ100は,次のようなものである。同じ正極芯材束部PXでみたときに,最も中心Oから遠い最外正極芯材PX2が内側に傾く角度は,最も中心Oに近い最内正極芯材PX1が外側に傾く角度よりも大きい。正極芯材束部PXと,それと隣り合う正極芯材束部PYとに着目すると,正極芯材束部PXの最外に位置する最外正極芯材PX2が内側に傾く角度は,正極芯材束部PYの最内に位置する最内正極芯材PY1が外側に傾く角度よりも大きい。負極についても同様である。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,捲回電極体に形成される穴は,捲回中心から2方向に形成されているものに限らない。3方向もしくは4方向,またはそれ以上に形成されていてもよい。
100…バッテリ
110…正極集電板
111a,111b,112a,112b,113a,113b…挟持部
120…負極集電板
200…捲回電極体
201…部分捲回体
211,212,213…芯材束部
310…第2正極集電体
311,312,313…第1正極集電体
400…車両
500…ハンマードリル
1000…電極捲回装置
1001…正極供給部
1002…負極供給部
1003,1004…セパレータ供給部
1005…巻取り部
1007…正極側押圧部材
1008…負極側押圧部材
P…正極板
PA…正極合材層
PB…正極芯材
P1…正極塗工部
P2…正極非塗工部
PX,PY…正極芯材束部
PX1,PY1…最内正極芯材
PX2…最外正極芯材
N…負極板
NA…負極合材層
NB…負極芯材
N1…負極塗工部
N2…負極非塗工部
S,T…セパレータ
O…中心
I,J,K…直線
X,Y…凹部

Claims (11)

  1. 帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と前記正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と前記負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,前記正極板と前記負極板とを絶縁するセパレータとを,前記正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに前記負極非塗工部を幅方向の他方に突出させつつ捲回して捲回電極体とする捲回工程と,
    前記捲回電極体から突出した前記正極非塗工部に正極集電体を取り付けるとともに,前記捲回電極体から突出した前記負極非塗工部に負極集電体を取り付ける集電体取付工程とを有する捲回電極体型電池の製造方法において,
    前記捲回工程では,捲回の途中で,捲回を一旦停止し,停止中に捲回済み部分の前記正極非塗工部および前記負極非塗工部の少なくとも一方の一部を半径方向外側から押圧部材で押圧することにより,凹部を形成するとともに,押圧された箇所の非塗工部群を束状に集中した非塗工部束部とする凹部形成工程を複数回繰り返して行い,
    前記集電体取付工程では,前記正極集電体または前記負極集電体として,前記凹部形成工程で形成された凹部の位置に対応する位置に前記非塗工部束部を挟持する挟持部を有するものを用い,前記凹部に前記挟持部を挿入し,前記挟持部で前記非塗工部束部を挟持することにより前記正極非塗工部または前記負極非塗工部に前記正極集電体または前記負極集電体を取り付けることを特徴とする捲回電極体型電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の捲回電極体型電池の製造方法において,
    前記凹部形成工程は,
    前記捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に前記凹部が配置されるように前記凹部を形成する工程であることを特徴とする捲回電極体型電池の製造方法。
  3. 帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と前記正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と前記負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,前記正極板と前記負極板とを絶縁するセパレータとが,前記正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに前記負極非塗工部を幅方向の他方に突出させた状態で捲回された捲回電極体と,
    前記捲回電極体から突出した前記正極非塗工部に取り付けられた正極集電体と,
    前記捲回電極体から突出した前記負極非塗工部に取り付けられた負極集電体とを有する捲回電極体型電池において,
    突出している前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の前記負極芯材が束状に集中している複数の非塗工部束部が形成されており,
    前記正極集電体または前記負極集電体に,前記非塗工部束部の前記正極芯材または前記負極芯材を挟持する挟持部が設けられており,
    前記挟持部と捲回中心とを含む断面にて,
    前記非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する前記正極芯材または前記負極芯材のうち前記挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する前記正極塗工部の前記正極芯材または前記負極塗工部の前記負極芯材とがなす角の角度が,
    当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する前記正極芯材または前記負極芯材のうち前記挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する前記正極塗工部の前記正極芯材または前記負極塗工部の前記負極芯材とがなす角の角度よりも大きいことを特徴とする捲回電極体型電池。
  4. 請求項3に記載の捲回電極体型電池において,
    捲回中心と前記挟持部とを含む断面にて,
    前記非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する前記正極芯材または前記負極芯材のうち前記挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も外側に位置する前記正極塗工部の前記正極芯材または前記負極塗工部の前記負極芯材とがなす角の角度が,
    当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する前記正極芯材または前記負極芯材のうち前記挟持部に挟持されていない部分と,当該非塗工部束部における捲回中心から最も内側に位置する前記正極塗工部の前記正極芯材または前記負極塗工部の前記負極芯材とがなす角の角度よりも5°以上大きいことを特徴とする捲回電極体型電池。
  5. 請求項3または請求項4に記載の捲回電極体型電池において,
    前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は複数の前記挟持部を有するものであり,
    前記捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に前記挟持部が配置されているものであることを特徴とする捲回電極体型電池。
  6. 帯状の正極芯材の少なくとも片側の面の一部に正極合材層が形成された正極塗工部と前記正極芯材の両面ともに正極合材層が形成されていない正極非塗工部とを備える正極板と,帯状の負極芯材の少なくとも片側の面の一部に負極合材層が形成された負極塗工部と前記負極芯材の両面ともに負極合材層が形成されていない負極非塗工部とを備える負極板と,前記正極板と前記負極板とを絶縁するセパレータとが,前記正極非塗工部を幅方向の一方に突出させるとともに前記負極非塗工部を幅方向の他方に突出させた状態で捲回された捲回電極体と,
    前記捲回電極体から突出した前記正極非塗工部に取り付けられた正極集電体と,
    前記捲回電極体から突出した前記負極非塗工部に取り付けられた負極集電体とを有する捲回電極体型電池において,
    前記正極非塗工部および前記負極非塗工部の少なくとも一方の一部に,半径方向外側から捲回中心に向かう凹部が形成されており,
    前記正極集電体または前記負極集電体の一部が,前記凹部に挿入された状態で前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の前記負極芯材に取り付けられた取付部を有し,
    前記取付部と捲回中心とを含む断面にて,
    前記凹部のすぐ内側に位置する前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の負極芯材と,前記凹部のすぐ内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,
    前記凹部のすぐ外側に位置する前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の負極芯材と,前記凹部のすぐ外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも大きいことを特徴とする捲回電極体型電池。
  7. 請求項6に記載の捲回電極体型電池において,
    前記取付部と捲回中心とを含む断面にて,
    前記凹部のすぐ内側に位置する前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の負極芯材と,前記凹部のすぐ内側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度が,
    前記凹部のすぐ外側に位置する前記正極非塗工部の前記正極芯材または前記負極非塗工部の負極芯材と,前記凹部のすぐ外側に位置する正極塗工部の正極芯材または負極塗工部の負極芯材とがなす角の角度よりも5°以上大きいことを特徴とする捲回電極体型電池。
  8. 請求項6または請求項7に記載の捲回電極体型電池において,
    複数の前記凹部が形成されており,
    前記捲回電極体の中心からみて少なくとも1方向に列状に前記凹部が配置されているものであることを特徴とする捲回電極体型電池。
  9. 請求項3から請求項8までのいずれかに記載の捲回電極体型電池を備えることを特徴とする車両。
  10. 請求項3から請求項8までのいずれかに記載の捲回電極体型電池を備えることを特徴とする機器。
  11. 捲回するための巻取り部と,
    前記巻取り部に帯状の正極板を供給するための正極供給部と,
    前記巻取り部に帯状の負極板を供給するための負極供給部と,
    前記巻取り部にセパレータを供給するためのセパレータ供給部とを有する電極捲回装置において,
    前記正極板もしくは前記負極板の非塗工部を前記捲回中心の向きに押圧する押圧部材を有し,
    捲回の途中で,
    捲回を一旦停止して部分捲回体とするとともに,
    その捲回の停止時に前記押圧部材を前記部分捲回体の非塗工部に押圧して凹部を形成するものであることを特徴とする電極捲回装置。
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