JP2011202710A - 潤滑剤封入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軌道面へグリースを満遍なく行き亘らせると共に、軌道面に潤滑油を確実に供給可能な量のグリースを列間部まで到達可能とする潤滑剤封入方法を提供する。
【解決手段】内方部材2(内輪構成体2a,2b)及び外方部材4、複列の軌道面6,8間へ組み込まれた複数の玉20、各列の玉を保持する保持器22を備えた複列玉軸受の内部への潤滑剤封入方法であって、保持器は、複数のポケット22pと、隣り合うポケット間に設けられた複数の柱部22bが周方向に配され、柱部は、軸方向に対して傾斜状をなし、その外周部に潤滑剤導入溝22jを有しており、内方部材を軸方向に対して軸受外方へ引っ張り、軌道面と玉との間に潤滑剤を導入する空間Sを形成しつつ、潤滑剤封入手段のノズル部80を柱部の大径側端部(大径円環部22dの軸方向端面22g)と密着させ、潤滑剤導入溝を経由して保持器の外径部よりも大径側へノズル部からグリースを封入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複列(一例として、2列)の玉軸受(例えば、自動車や鉄道車両などの各種車両の車輪を支持するための複列のハブユニット軸受)の製造技術の改良に関し、具体的には、当該複列玉軸受の内部に対する潤滑剤(一例として、グリース)の封入方法の改良に関する。
複列(一例として、2列)の玉軸受は、例えば、自動車の車輪を回転自在に支持するハブユニットにおいて、その軸受部の構成部材として適用される。このような自動車の車輪を支持する複列の玉軸受(ハブユニット軸受)には、例えば、内方部材(外周部に軌道面を有する環状部材)及び外方部材(内周部に軌道面を有する環状部材)の回転可否、フランジの有無や数、あるいは内方部材の分離構成有無などの組み合わせの相違による各種の型式(タイプ)があり、その使用条件や使用目的などに応じて任意のタイプが使い分けられている。図6から図9には、このような複列玉軸受(ハブユニット軸受)の構成例がそれぞれ示されており、かかる軸受は、相対回転可能に対向して配置された内方部材2及び外方部材4、これら部材2,4の複列の軌道面6,8間に転動可能に組み込まれた複数の転動体(玉)20、及び各列の転動体(玉)20を1つずつ回転自在に保持する保持器22を備え、内方部材2が2つの内輪構成体2a,2bを1つに組み付けた構成となっている。
図6は、内方部材2及び外方部材4がいずれもフランジを有さないハブユニット軸受の一例を示し、図7から図9は、外方部材4にフランジ4fを配設したハブユニット軸受の一例をそれぞれ示している。また、図7は、内方部材2を静止輪、外方部材4を回転輪とした軸受構成、図8及び図9はこれとは逆に、内方部材2を回転輪、外方部材4を静止輪とした軸受構成の一例をそれぞれ示している。なお、図7に示すハブユニット軸受は自動車の従動輪を支持するタイプ、図6,8,9は従動輪及び駆動輪のいずれも支持可能なタイプとしてそれぞれ構成されている。
そして、これらの複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対しては、従来から内方部材2、外方部材4、転動体(玉)20、及び保持器22が相互に接触する部分の摩擦や摩耗の減少、焼付き防止、あるいは疲れ寿命の延長などを目的として、潤滑が行われている。このような潤滑は、軸受内部に潤滑剤を封入することにより行っており、その際に使用される潤滑剤の種類によって、油潤滑とグリース潤滑に大別することができる。
一般的に、油潤滑には、潤滑剤の流動性や軸受に対する冷却効果が高く、グリース潤滑よりも潤滑性能に優れているという特長がある一方で、その性質上、軸受内部へ封入した潤滑油が軸受外部へ漏洩し易いという欠点がある。これに対し、グリース潤滑には、軸受外部への漏洩を抑制することができ、軸受及びその周辺構造を簡略化できるとともに、メンテナンスフリーであるという特長がある。このため、例えば、自動車の車輪を支持する複列玉軸受(ハブユニット軸受)の場合には、その優れたメンテナンス性を考慮し、グリース潤滑が広く行われている(特許文献1参照)。
なお、複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対して油潤滑、あるいはグリース潤滑のいずれを行う場合であっても、当該軸受には、軸受内部(内方部材2と外方部材4で囲まれた空間)を外部から封止して密封状態(気密状態、及び液密状態)に保つための密封装置(各種のシールやシールドなど)24を設け、前記軸受内部に封入された潤滑油やグリースが軸受外部へ漏洩(飛散)することを防止している。また、かかる密封装置24を設けることで、軸受外部から異物(例えば、泥水、塵埃)が内部に侵入することも併せて防止している。
複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対してグリース潤滑を行うに当たっては、当該軸受の軸方向端面部(以下、軸受平面部という)から所定の封入手段のノズル部(ポンプ装置のグリース吐出ノズルなど)から軸受内部へグリースを封入する。その際、グリースの封入量が多過ぎる(例えば、軸受の回転を考慮した動的空間容積に近い量のグリースを封入する)と、封入したグリースが軸受外部へ漏洩する虞がある。このため、グリースは、軸受内部の動的空間容積に比べて若干少ない量が軸受内部へ封入される。
特開2008−128421号公報
ここで、軸受内部へグリースを封入する際、その封入位置が前記軸受平面部寄りであると、封入時のグリース漏れが生じ易い。なお、ハブユニット軸受の密封装置(一例として、シール)は、泥水などの異物の浸入防止を主目的として設計されているため、軸受内部から外部へのグリース漏洩防止効果(耐久性)は、軸受外部から内部への異物浸入防止効果ほど高くはない。したがって、前記軸受平面部近傍に封入時のグリースが付着していると、グリース封入後に密封装置を装着した場合であっても、グリースが軸受外部へ漏洩する虞がある。また、軌道面へグリースが十分に行き亘らず潤滑性能の悪化を招いたり、軌道面に潤滑油(グリースから滲出される油)を供給する列間部のグリース量が不足し、グリース寿命の低下を招いたりする虞がある。
このような封入手段に代えて、例えば、軸受構成部品の表面などにあらかじめグリースを塗布しておき、当該部品を使用して軸受を組み立てることで軸受内部へのグリース封入を行うことも一つの方策として考えられるが、この場合にはグリースがアキシアル隙間の測定や音響検査の障害となり、軸受の品質保証上問題となるばかりでなく、飛散したグリースが組み立て場周辺へ付着することによる作業環境の悪化やグリース封入量の減少(不足)などの不都合を生じさせることも想定される。
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、軸受内部へ封入した潤滑剤(一例として、グリース)の外部漏洩の防止を図りつつ、軌道面へグリースを満遍なく行き亘らせるとともに、当該軌道面に潤滑油(グリースから滲出される油)を確実に供給可能な量のグリースを列間部まで到達させることを可能とする複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対する潤滑剤の封入方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係る潤滑剤封入方法は、相対回転可能に対向配置された内方部材及び外方部材と、これら内方部材及び外方部材にそれぞれ形成されて相互に対向する複列の軌道面間へ転動可能に組み込まれた複数の玉と、各列の玉を回転自在に保持する保持器を備えた複列玉軸受を潤滑すべく、当該軸受の内部へ潤滑剤を封入する。前記保持器は、前記玉を収容して回転自在に保持する複数のポケットと、隣り合うポケット間に設けられた複数の柱部が周方向に配され、当該柱部は、軸方向に対して一方側が大径、他方側が小径となる傾斜状をなし、その外周部に大径側周縁から小径側へ向けて凹状に連続する潤滑剤導入溝を有しており、前記内方部材を軸方向に対して軸受外方へ引っ張り、前記軌道面と前記玉との間に潤滑剤を導入するための空間を形成しつつ、潤滑剤封入手段のノズル部を前記柱部の大径側端部と密着させ、前記潤滑剤導入溝を経由して前記保持器の外径部よりも大径側へ前記ノズル部から潤滑剤を封入する。
前記潤滑剤封入手段において、ノズル部は、円筒状をなし、前記保持器の柱部の大径側端部との密着側の環状端部に、前記柱部と同数かつ同間隔で周方向に沿って配された複数の潤滑剤吐出口を備えている。軸受内部へ潤滑剤を封入するに当たっては、前記潤滑剤吐出口と前記柱部の潤滑剤導入溝の位相を合わせた状態で、当該潤滑剤吐出口から潤滑剤を吐出させる。
本発明に係る潤滑剤封入方法によれば、軸受内部へ封入した潤滑剤(一例として、グリース)の外部漏洩の防止を図りつつ、軌道面へグリースを満遍なく行き亘らせるとともに、当該軌道面へ潤滑油(グリースから滲出される油)を確実に供給可能な量のグリースを列間部まで到達させることができる。この結果、軌道面を長期に亘って良好な潤滑状態に保つとともに、グリースの長寿命化を図ることができ、複列玉軸受(ハブユニット軸受)を一定の精度で安定して回転させ続けることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る潤滑剤封入方法を説明するための図であって、(a)は、複列玉軸受(ハブユニット軸受)を組み立て、内方部材と外方部材の間を外部へ開放した状態(密封装置の未装着状態)を示す要部断面図、(b)は、内方部材を引っ張ってグリース導入空間を形成するとともに、潤滑剤封入手段のノズル部を保持器の柱部の大径側端部(大径円環部の軸方向端面)と密着させ、軸受内部へグリースを封入させる状態を示す要部断面図、(c)は、保持器の構成を示す要部斜視図である。 保持器接触面上に潤滑剤吐出口を開口させたノズル部の構成を示す図であって、(a)は、保持器との密着側(潤滑剤吐出口)を示す斜視図、(b)は、同図(a)の縦断面図である。 保持器接触面の凹部(段部)に潤滑剤吐出口を開口させたノズル部の構成を示す図であって、(a)は、保持器との密着側(潤滑剤吐出口)を示す斜視図、(b)は、同図(a)の縦断面図である。 保持器接触面の凹部(溝)に潤滑剤吐出口を開口させたノズル部の構成を示す図であって、(a)は、保持器との密着側(潤滑剤吐出口)を示す斜視図、(b)は、同図(a)の縦断面図である。 保持器接触面の突出部に潤滑剤吐出口を開口させたノズル部の構成を示す図であって、(a)は、保持器との密着側(潤滑剤吐出口)を示す斜視図、(b)は、同図(a)の縦断面図である。 本発明の潤滑剤封入対象となる複列玉軸受(フランジを有さず、従動輪及び駆動輪のいずれも支持可能なハブユニット軸受)の構成を示す要部断面図である。 本発明の潤滑剤封入対象となる複列玉軸受(内方部材を静止輪、外方部材をフランジ付き回転輪とし、従動輪を支持するハブユニット軸受)の構成を示す要部断面図である。 本発明の潤滑剤封入対象となる複列玉軸受(内方部材を回転輪、外方部材をフランジ付き静止輪とし、従動輪及び駆動輪のいずれも支持可能なハブユニット軸受)の構成を示す要部断面図である。 本発明の潤滑剤封入対象となる複列玉軸受(内方部材を回転輪、外方部材をフランジ付き静止輪とし、従動輪及び駆動輪のいずれも支持可能なハブユニット軸受)の構成を示す要部断面図である。
以下、本発明の潤滑剤封入方法について、添付図面を参照して説明する。なお、本発明に係る潤滑剤封入方法は、各種の複列玉軸受を潤滑すべく、その内部に潤滑剤を封入するための方法として適用することができるが、ここでは、図6から図9に示すような自動車の車輪を回転自在に支持するためのハブユニット軸受(以下、単に軸受ともいう)を潤滑すべく、当該ハブユニット軸受の内部へ潤滑剤を封入する場合を一例として想定し、説明する。その際、ハブユニット軸受の内部へ封入される潤滑剤は、潤滑油及びグリースのいずれであってもよいが、ここでは、グリースが封入される場合を一例として想定する。
図6から図9には、本発明の潤滑剤封入方法により潤滑剤が封入される複列玉軸受(ハブユニット軸受)の構成をそれぞれ一例として示している。各図に示すように、これらのハブユニット軸受は、相対回転可能に対向配置された内方部材2及び外方部材4と、これら内方部材2及び外方部材4にそれぞれ形成されて相互に対向する複列の軌道面6,8間へ転動可能に組み込まれた複数の玉20と、各列の玉20を回転自在に保持する保持器22を備えている。
内方部材2は、分離可能な2つの環状体(以下、内輪構成体という)2a,2bを1つに組み付けて構成されている。これらの内輪構成体2a,2bには、外方部材4の内周部に形成された複列(2列)の軌道面8と対向する軌道面6が外周部にそれぞれ形成されているとともに、他方の内輪構成体(内輪構成体2aに対する内輪構成体2b、もしくは内輪構成体2bに対する内輪構成体2a)との組み付け側の内周部を全周に亘って縮径させてなる凹部(一例として、溝)2cが設けられている。なお、内方部材2(内輪構成体2a,2b)及び外方部材4は、いずれも静止部材(いわゆる静止輪)もしくは回転部材(いわゆる回転輪)として構成することが可能である。静止輪は、車体構成部材(例えば、懸架装置のナックル(図示しない)など)に固定されて静止状態に維持されるのに対し、回転輪は、車輪構成部材(例えば、車輪のディスクホイール(図示しない)など)が固定されて当該車輪構成部材とともに回転する。
保持器22は、図1(c)に示すように、玉20を1つずつ収容して回転自在に保持する複数のポケット22pと、隣り合うポケット22p間に設けられた複数の柱部22bが周方向に配され、当該柱部22bは、軸方向(図6から図9の左右方向)に対して一方側が大径、他方側が小径となる傾斜状をなしている。これらのポケット22p及び柱部22bは、所定間隔を空けて対向する一対の大径円環部22dと小径円環部22fで連結されており、当該小径円環部22fには、その内周縁に縮径方向へ突出する複数の爪部22aが設けられている。なお、保持器22は、小径円環部22f(爪部22a)がハブユニット軸受の列間側(別の捉え方をすれば、2つの内輪構成体2a,2bの組み付け側)、大径円環部22dがその反対側に位置付けられるように、各列の軌道面6,8間へ1つずつ組み込まれ、ポケット22pに保持した玉20とともに、当該軌道面6,8間で回転する。
そして、本実施形態において、柱部22bには、その外周部に大径側周縁から小径側へ向けて凹状に連続する溝(以下、潤滑剤導入溝という)22jが形成されている。このような潤滑剤導入溝22jを柱部22bに形成することで、ハブユニット軸受の内部へ潤滑剤(一例として、グリース)を封入する際、当該潤滑剤導入溝22jがガイドとなり、グリースを当該ハブユニット軸受の軸方向端面部(軸受平面部)近傍に付着させることなく、スムーズに軌道面6,8や列間部へ封入させることが可能となる。潤滑剤導入溝22jの構成(大きさ、断面形状、深さなど)は特に限定されず、グリースを軸受平面部近傍に付着させることなく、スムーズに軌道面6,8や列間部へ封入させることが可能であれば、任意の構成で構わない。例えば、断面形状を略V字状や略U字状、矩形状や台形状などとした潤滑剤導入溝が想定可能である。
また、保持器22は、図1(a)に示すように、大径円環部22dの軸方向端面22gがポケット22pに保持した玉20の球面と略面一の位置関係となるように構成されているとともに、そのポケット22pは、玉20を保持するポケット面が当該玉20の直径よりも若干大きな直径寸法の凹球面状に形成されている。このため、保持器22は、大径円環部22dの内周縁部のうち、各ポケット22pに対応する部位が半月状に除肉されている(図1(c)に示す部位(除肉部)22c参照)。これにより、ポケット22pに保持された玉20をスムーズに回転させることができる。
内方部材2(内輪構成体2a,2b)及び保持器22をこのような構成とすることにより、保持器22の爪部22aを内輪構成体2a,2bの凹部2cに係合させることで、2つの内輪構成体2a,2bが組み付けられる。すなわち、ハブユニット軸受の組立時には、外方部材4、玉20及び保持器22のセットに対して、内方部材2(内輪構成体2a,2b)の凹部2cに保持器22の爪部22aが係合するまで当該内輪構成体2a,2bを前記セットに挿入する(嵌め込む)。これにより、ハブユニット軸受の組立後は、当該凹部2cと爪部22aが係合し、玉20の動きが抑制されることで、2つの内輪構成体2a,2bを非分離状態に組み付けることができ、これらの抜け防止を図ることができる。
ここで、爪部22aの数、大きさ、配設間隔などは特に限定されず、任意に設定することができる。また、爪部22aの数、大きさ、配設間隔は、各列に組み込まれる2つの保持器22で同一としてもよいし、異なっていても構わない。さらに、爪部22aの形成方法、保持器22の本体と一体構成であるか別体構成であるかも問わない。なお、爪部22aを周方向の全周に亘って連続する突条として形成することも想定可能である。
これに対し、凹部(溝)2cは、保持器22の爪部22aを係合させることが可能であれば、その構成(大きさ、形状、深さなど)は特に限定されない。すなわち、保持器22の爪部22aと内方部材2(内輪構成体2a,2b)の凹部2cは、相互に係合可能となるように構成されている限り、任意の構成で構わない。
また、内方部材2(内輪構成体2a,2b)の軌道面6の溝底径より僅かに大径としたカウンター部が玉20に引っ掛かり、2つの内輪構成体2a,2bの分離を防ぐ、いわゆるカチコミ方式でも適用可能である。
なお、2つの内輪構成体2a,2bが1つに組み付けられ、ハブユニット軸受が組み立てられた状態において、複列(2列)の各玉20は、互いに所定の接触角を成して内方部材2(内輪構成体2a,2b)と外方部材4の軌道面6,8にそれぞれ接触しつつ、転動可能に組み込まれている。この場合、2つの接触点を結んだ作用線(図示しない)は、各軌道面6,8に直交し且つ各転動体20の中心を通り、ハブユニット軸受の中心線上の1点(作用点)で交差する。すなわち、ハブユニット軸受は、背面組合せ形(DB)の軸受として構成されている。これにより、各種の荷重(ラジアル荷重、アキシアル荷重、モーメント荷重など)を負荷する高い剛性を維持可能な構成となっている。
このような構成をなすハブユニット軸受には、その内部(内方部材2(内輪構成体2a,2b)及び外方部材4で囲まれた空間)へ潤滑剤(一例として、グリース)が封入され、内方部材2(内輪構成体2a,2b)、外方部材4、玉20、及び保持器22が相互に接触する部分の摩擦や摩耗の減少、焼付き防止、あるいは疲れ寿命の延長などが図られている。
以下、軸受内部へのグリース封入方法について、図6に示すような内方部材2及び外方部材4がいずれもフランジを有さない複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対してグリースを封入する場合を一例として取り上げ、説明する。図7から図9に示すような複列玉軸受(ハブユニット軸受)に対しても同様に適用可能である。
なお、封入されるグリースは、ハブユニット軸受に要求される潤滑性能などに応じ、各種のグリースを任意に選択して使用すればよいため、その具体的な種類は特に限定されない。例えば、基油として、鉱油、あるいはシリコーン油及びジエステル油等の合成油などを用いることができるとともに、増ちょう剤として、リチウム石鹸等の金属石鹸、ウレアあるいはフッ素化合物などを用いることができ、これらの基油と増ちょう剤を任意に組み合わせてグリースの成分とすればよい。必要に応じ、各種の添加剤(例えば、酸化防止剤、防錆剤及び極圧剤など)をグリースに対して添加してもよい。
かかるグリースを封入するに当たっては、まず、内方部材2(内輪構成体2a,2b)、外方部材4、保持器22に保持された玉20を一体とし、ハブユニット軸受を組み立てる。すなわち、保持器22の爪部22aを内輪構成体2a,2bの凹部2cと係合させ、2つの内輪構成体2a,2bを1つに組み付ける(図1(a)に示す状態)。この状態においては、密封装置24を装着せず、ハブユニット軸受は、内方部材2(内輪構成体2a,2b)と外方部材4の間の両側が外部へ開放された状態としておく。なお、密封装置24は、グリースの封入完了後に装着すればよい。
この状態から内方部材2(図1(a)においては、内輪構成体2a)を軸方向に対して軸受外方(同図の左方(矢印方向))へ引っ張り、当該内方部材2(内輪構成体2a)を外方部材4に対して引張方向へ位置ずれさせる。その際、内方部材2(内輪構成体2a)の軌道面6に沿って玉20も外方部材4に対して引張方向へ位置ずれする。これにより、軌道面6,8と玉20との間にグリースを導入するための空間(以下、グリース導入空間という)Sを形成する(図1(b)の状態)。なお、内方部材2(内輪構成体2a)を引っ張る方法としては、例えば、当該内方部材2(内輪構成体2a)をコレットチャックで把持する方法などが想定できる。ただし、軸受完成品(組立完了後のハブユニット軸受)の脱磁は容易でないため、磁気は使用しない。内方部材2(内輪構成体2a)を引っ張る際の引張力は、後述する潤滑剤封入手段のノズル部50から作用される押し付け力以上で、軌道面6,8や玉20に傷を付けたり、内輪構成体2aの凹部2cと係合させた保持器22の爪部22aが破損しない程度に設定すればよい。
次いで、グリース導入空間Sを形成しつつ、内方部材2(内輪構成体2a,2b)と外方部材4の間の開放部分へ前記潤滑剤封入手段のノズル部50を位置付け、ノズル部50が保持器22の柱部22bの大径側端部(別の捉え方をすれば、大径円環部22dの軸方向端面22g)と密着するまで、前記開放部分へ当該ノズル部50を挿入する。
そして、柱部22bに形成した潤滑剤導入溝22jを経由して保持器22の外径部よりも大径側へノズル部50からグリースを封入する(図1(b)に示す矢印参照)。封入されたグリースは、潤滑剤導入溝22jがガイドとなって軸受内部を流動する。その際、軸受内部にはグリース導入空間Sが形成されているため、潤滑剤導入溝22jにガイドされたグリースを当該グリース導入空間Sで自在に流動させることができ、かかるグリースを軌道面6,8へ満遍なくスムーズに行き亘らせることができ、列間部まで確実にグリースを到達させることができる。これにより、軌道面6,8に潤滑油(グリースから滲出される油)を確実に供給可能な量のグリースを列間部へ封入することが可能となる。
グリース封入時は軸受内部を大気開放にし、グリースの吐出に伴う軸受内圧の上昇を防止することで吐出量を安定させるが、本実施形態においては、グリース封入に当たって内輪構成体2aを軸受外方へ引っ張ることで、1つに組み付けられていた他方の内輪構成体2bとの間に僅かな隙間ができ、当該隙間を介して大気開放されるため、グリースを吐出しても軸受内圧は上昇しない。なお、軸受内部へのグリースの封入は、ノズル部50を柱部22bの大径側端部(大径円環部22dの軸方向端面22g)と密着させた状態で行うとともに、封入されたグリースはスムーズに潤滑剤導入溝22jにガイドされるため、当該グリースをハブユニット軸受の軸方向端面部(軸受平面部)近傍に付着させることもない。可能ならば、ノズル部50を回転させながら内方部材2と外方部材4の間の開放部分から引き抜くことで、グリースの切れが良くなり、グリース封入量が安定する。したがって、グリースの封入完了後に、内方部材2(内輪構成体2a)と外方部材4の間に密封装置24を装着させることにより、封入したグリースが軸受外部へ漏洩(飛散)することを確実に防止することが可能となる。
この結果、軌道面6,8を長期に亘って良好な潤滑状態に保つとともに、グリースの長寿命化を図ることができ、ハブユニット軸受を一定の精度で安定して回転させ続けることが可能となる。
上述した軸受内部へのグリースの封入は、所定の潤滑剤封入手段を用いて行う。かかる潤滑剤封入手段としては、例えば、ハブユニット軸受の大きさ、より具体的にはその内部空間の大きさに応じてグリースの封入量(吐出量)を設定可能で、当該設定量のグリースを加圧してノズル部50の吐出口52から吐出することが可能な定量型のポンプ装置などを適用すればよい。ノズル部50は、グリースを封入するハブユニット軸受とのコネクタとして機能し、潤滑剤封入手段(ポンプ装置など)のグリース供給源と接続された供給管などを備え、当該供給管の開口部として吐出口52を有している。
図2から図5には、かかるノズル部50の構成例が示されており、当該ノズル部50は、円筒状をなし、保持器22の柱部22bの大径側端部(別の捉え方をすれば、大径円環部22dの軸方向端面22g)との密着側の環状端部(以下、円環部という)に周方向に沿って配された複数のグリースを吐出するための吐出口(以下、潤滑剤吐出口という)52を備えている。この場合、ノズル部50は、その外径が外方部材4の軸方向端部(例えば、図1(b)における左端部)の内径よりも僅かに小寸で、その内径が内方部材2(内輪構成体2a,2b)の軸方向端部(例えば、図1(b)における左端部、すなわち軌道面6の溝肩部)の外径よりも僅かに大寸に設定されており、当該外方部材4及び内方部材2(内輪構成体2a,2b)の軸方向端部といずれも微小な隙間を隔てて係合可能に構成されている。なお、グリースは、潤滑剤吐出口52から吐出されるが、その際には、各潤滑剤吐出口52から同時に同量のグリースを吐出させればよい。ただし、グリースの吐出タイミングや吐出量は、すべての潤滑剤吐出口52で同一でなくともよく、潤滑剤吐出口52ごとに変動させることも可能である。このように変動させることで、軸受内部へのグリース封入をより高精度に管理することが可能となり、上述したようなハブユニット軸受の潤滑性能の向上に一層寄与することが可能となる。
図2(a)及び(b)には、円環部を保持器22の柱部22bの大径側端部(大径円環部22dの軸方向端面22g)と密着可能な平面(以下、保持器接触面という)54とし、当該保持器接触面54上に潤滑剤吐出口52を開口させたノズル部50の構成を一例として示す。かかるノズル50においては、保持器22の柱部22bと同数の潤滑剤吐出口52を当該柱部22bと同間隔で周方向に沿って配している。軸受内部へグリースを封入するに当たっては、例えば、画像処理などの技術を用いて柱部22bに設けた潤滑剤導入溝22jと潤滑剤吐出口52の位相合わせを行うと、潤滑剤吐出口52からダイレクトに潤滑剤導入溝22jへ向けてグリースを吐出することができ、当該グリースをハブユニット軸受の軸方向端面部(軸受平面部)に付着させることなく、グリース導入空間Sで自在に流動させることが可能となる。
図3及び図4には、保持器接触面54に全周に亘って連続する凹部56を形成し、当該凹部56に潤滑剤吐出口52を開口させたノズル部50の構成をそれぞれ一例として示しており、図3(a)及び(b)においては、凹部56として周方向へ連続する保持器接触面54からの段部を形成し、その段面に潤滑剤吐出口52を開口させ、図4(a)及び(b)においては、凹部56として保持器接触面54に周方向へ連続する溝を形成し、その溝底に潤滑剤吐出口52を開口させている。このように、保持器接触面54に凹部(段部や溝)56を形成することで、潤滑剤吐出口52からグリースを吐出させた際、当該グリースを凹部(段部や溝)56に沿って回り込ませることが可能となる。このため、保持器22の柱部22bと同数の潤滑剤吐出口52を当該柱部22bと同間隔で周方向に沿って配さなくともグリースを潤滑剤導入溝22jへスムーズに誘導することが可能となる。すなわち、潤滑剤吐出口52の配設数と配設間隔はある程度自由に設定することができ、潤滑剤導入溝22jと潤滑剤吐出口52の位相合わせも特段必要としない。
図5(a)及び(b)には、保持器接触面54の外周縁部を全周に亘って連続して突出させ、その突出部58に潤滑剤吐出口52を開口させたノズル部50の構成を一例として示す。この場合、突出部58は、保持器接触面54における保持器22の柱部22bの大径側端部(大径円環部22dの軸方向端面22g)の外径よりも大寸の環状領域を、それ以外の環状領域よりも突出させて形成している。これにより、潤滑剤吐出口52をより一層グリース導入空間Sへ近づけた状態で、軸受内部へグリースを吐出することができる。したがって、突出部58の突出高さは、外方部材4(軌道面8の溝肩部)や玉20と接触することなく最大限突出するように調整すればよい。なお、かかるノズル50においても、保持器22の柱部22bと同数の潤滑剤吐出口52を当該柱部22bと同間隔で周方向に沿って配し、グリースを封入するに当たっては、画像処理などの技術を用いて柱部22bに設けた潤滑剤導入溝22jと潤滑剤吐出口52の位相合わせを行うことが好ましい。
これら図2から図5に示すいずれのノズル部50であっても、保持器接触面54の全面が保持器22の柱部22bの大径側端部(大径円環部22dの軸方向端面22g)と密着する必要はなく、少なくともその内周側の面域が当該大径側端部(軸方向端面22g)と密着していればよい。なお、図2から図5では、潤滑剤吐出口52と保持器接触面54を一体の円筒部材(ノズル部50)として構成した場合を想定しているが、潤滑剤吐出口52を環状端部に開口させた円筒部材と保持器接触面54を有する円筒部材とをそれぞれ異径で別体成形し、これらの円筒部材を組み合わせることで、ノズル部50を構成してもよい。
そして、図2から図5に示すいずれのノズル部50を用いて軸受内部へグリースを封入した場合であっても、封入完了後には、当該ノズル部50を回転させながら内方部材2と外方部材4の間の開放部分から引き抜くことで、潤滑剤吐出口52からのグリースの切れがよくなり、当該グリースをハブユニット軸受の軸方向端面部(軸受平面部)近傍に付着させることもない。したがって、内方部材2と外方部材4の間に密封装置24を装着させることにより、封入したグリースが軸受外部へ漏洩(飛散)することをより一層確実に防止することが可能となる。
以上、本実施形態に係る潤滑剤封入方法によれば、軸受内部へ封入したグリースの外部漏洩の防止を図りつつ、軌道面6,8へグリースを満遍なく行き亘らせるとともに、当該軌道面6,8に潤滑油(グリースから滲出される油)を確実に供給可能な量のグリースを列間部まで到達させ、封入することができる。この結果、軌道面6,8を長期に亘って良好な潤滑状態に保つとともに、グリースの長寿命化を図ることができ、複列玉軸受(ハブユニット軸受)を一定の精度で安定して回転させ続けることが可能となる。
2 内方部材
2a,2b 内輪構成体
4 外方部材
6,8 軌道面
20 玉
22 保持器
22b 柱部
22d 保持器大径円環部
22g 大径円環部軸方向端面
22j 潤滑剤導入溝
22p ポケット
80 ノズル部
S 潤滑剤導入空間(グリース導入空間)

Claims (2)

  1. 相対回転可能に対向配置された内方部材及び外方部材と、これら内方部材及び外方部材にそれぞれ形成されて相互に対向する複列の軌道面間へ転動可能に組み込まれた複数の玉と、各列の玉を回転自在に保持する保持器を備えた複列玉軸受を潤滑すべく、当該軸受の内部へ潤滑剤を封入するための潤滑剤封入方法であって、
    前記保持器は、前記玉を収容して回転自在に保持する複数のポケットと、隣り合うポケット間に設けられた複数の柱部が周方向に配され、当該柱部は、軸方向に対して一方側が大径、他方側が小径となる傾斜状をなし、その外周部に大径側周縁から小径側へ向けて凹状に連続する潤滑剤導入溝を有しており、
    前記内方部材を軸方向に対して軸受外方へ引っ張り、前記軌道面と前記玉との間に潤滑剤を導入するための空間を形成しつつ、潤滑剤封入手段のノズル部を前記柱部の大径側端部と密着させ、前記潤滑剤導入溝を経由して前記保持器の外径部よりも大径側へ前記ノズル部から潤滑剤を封入することを特徴とする潤滑剤封入方法。
  2. 前記潤滑剤封入手段のノズル部は、円筒状をなし、前記保持器の柱部の大径側端部との密着側の環状端部に、前記柱部と同数かつ同間隔で周方向に沿って配された複数の潤滑剤吐出口を備えており、前記潤滑剤吐出口と前記柱部の潤滑剤導入溝の位相を合わせた状態で、当該潤滑剤吐出口から潤滑剤を吐出させることを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤封入方法。
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