JP2011195408A - 複合シート及びその製造方法 - Google Patents

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康弘 中谷
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Abstract

【課題】 本発明は、優れたガスバリア性及び水蒸気バリア性を有する複合シート並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の複合シートは、黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有しており、上記薄片化黒鉛と上記層状珪酸塩とが不規則に重なり合っているので、層状珪酸塩による優れたガスバリア性を備えていると共に、薄片化黒鉛による優れた水蒸気バリア性も備えており、様々な用途に用いることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複合シート及びその製造方法
近年、炭素骨格を有し且つ形状異方性の高い物質として、黒鉛をその層面間で剥離し、層面(グラフェン)の重なりが数十層以下になるまで薄片化した薄片化黒鉛が注目されており、薄片化黒鉛は非常に大きな表面積を有するため、薄片化黒鉛の添加で各種機能が発現すると期待されている。
又、従来から、高度なバリア性を有するバリア材が所望されており、種々検討がなされている。例えば、特許文献1には、プラスチック基材(I)上に、コーティング膜層(II)を設けた構成のガスバリア性フィルムにおいて、コーティング膜層(II)が、少なくとも下記の非水溶性樹脂微粒子(A)、金属酸化物(B)を含有し、コーティング膜層(II)が(B)金属酸化物を主とするマトリックスに、成分(A)が分散した構造となっているガスバリア性フィルムが開示されている。
しかしながら、上記ガスバリア性フィルムは、コーティング膜によるものであり、ピンホールやクラックなどの欠陥が避けられず、そのためにガスバリア性が低下するという問題点を有している。
更に、特許文献2には、粘土のみ又は粘土と添加剤からなる膜を製造する方法であって、粘土が液体に分散した所定の固液比の粘土ペーストを作製し、この粘土ペーストを物体の表面に塗布し、これを乾燥し、剥離する粘土膜の製造方法が開示されている。
しかしながら、得られた粘度膜は、水素や酸素についてバリア性に優れているものの、水蒸気バリア性が低いという問題点を有する。
特開2009−269217号公報 特開2006−265088号公報
本発明は、優れたガスバリア性及び水蒸気バリア性を有する複合シート及びその製造方法を提供する。
本発明の複合シートは、黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有しており、上記薄片化黒鉛と上記層状珪酸塩とが不規則に重なり合っていることを特徴とする。
本発明において用いられる黒鉛化合物としては、黒鉛、黒鉛層間化合物の何れであってもよい。なお、黒鉛に官能基が化学的に結合してしても、或いは、黒鉛に官能基が弱い相互作用により疑似的に結合していてもよい。
黒鉛としては、粒子全体で単一の多層構造を有する黒鉛が好ましく、例えば、天然黒鉛、キッシュ黒鉛、高配向性熱分解黒鉛などが挙げられる。天然黒鉛とキッシュ黒鉛は、各層面(基本層)が略単一の方位を有する単独の結晶であり、高配向性熱分解黒鉛の各層面(基本層)は異なる方位を有する多数の小さな化粧の集合体である。
黒鉛層間化合物は、上記黒鉛の層面間にインターカレーターを挿入することによって形成されている。黒鉛層間化合物における黒鉛の層面間に挿入されるインターカレーターとしては、特に限定されず、例えば、酸、酸化剤、金属、金属塩、気体、ハロゲン化合物などが挙げられ、高圧条件を用いることなく黒鉛層間化合物を生成することができるので、酸と酸化剤との混合物が好ましい。インターカレーターは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
酸としては、例えば、硝酸、塩酸、硫酸、カルボン酸、クロム酸、リン酸、ヨウ素酸などが挙げられる。酸化剤としては、例えば、硝酸カリウム、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、過マンガン酸塩などが挙げられる。金属としては、例えば、カリウム、ナトリウムなどが挙げられる。金属塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸銅、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。気体としては、例えば、水素などが挙げられる。ハロゲン化合物としては、例えば、塩化ヨウ素、塩化臭素、臭化ヨウ素、フッ化ヨウ素、フッ化臭素、フッ化塩素、フッ素、塩素、塩化アルミニウムなどが挙げられる。
黒鉛の層面間にインターカレーターを挿入して黒鉛層間化合物を製造する方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、黒鉛をインターカレーターの溶液に分散させて、分散液中において黒鉛とインターカレーターとを反応させて黒鉛層間化合物を製造する方法、黒鉛と気体状のインターカレーターとを高圧下にて反応させて黒鉛層間化合物を製造する方法、酸化剤を用いてHummers−Offeman法によって黒鉛層間化合物を製造する方法などが挙げられ、酸化剤を用いてHummers−Offeman法によって黒鉛層間化合物を製造する方法が好ましい。
上述の要領で製造された黒鉛層間化合物に薄層化処理を施して原料黒鉛よりも薄層化させておくことが好ましい。黒鉛層間化合物に施す薄層化処理としては、例えば、黒鉛層間化合物にマイクロ波又は超音波を照射する方法、黒鉛層間化合物に物理的に応力を加えて黒鉛層間化合物を粉砕する方法などが挙げられる。
黒鉛化合物において、レーザー光回折法により粒度分布を測定した場合に50%体積平均径として得られる値は、小さいと、黒鉛化合物を薄片化して得られる薄片化黒鉛において異方性が得られないことがあり、大きいと、黒鉛化合物の層面間に五員環を含有する環状化合物が侵入しにくくなり、黒鉛化合物の薄片化が進行しにくいことがあるので、0.1〜50μmが好ましい。
なお、レーザー光回折法により粒度分布を測定した場合に50%体積平均径として得られる値が20μm未満である黒鉛化合物は、例えば、SECカーボン社から商品名「SNO−15」などのSNOシリーズにて、中越黒鉛工業所から商品名「CX−3000」にて、伊藤黒鉛社からCNP−シリーズにて、XGSience社から商品名「XGnP−5」にて市販されている。
次に、黒鉛化合物を薄片化する方法としては、黒鉛化合物を構成している層面を剥離させて薄片化黒鉛とすることができれば、特に限定されず、例えば、(1)黒鉛化合物と、一級アミン、ヒドラジン及びアンモニアからなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素化合物と、水とを混合してpHが10〜14である混合液とし、上記黒鉛化合物を薄片化する薄片化黒鉛の製造方法、(2)黒鉛化合物と五員環を含有する環状化合物とを含む被処理液を振とうさせて、上記黒鉛化合物を薄片化する薄片化黒鉛の製造方法、(3)黒鉛化合物とアルカリ金属の水酸化物と水とを混合してpHが7〜10である混合液とし、上記黒鉛化合物を薄片化する薄片化黒鉛の製造方法などが挙げられる。
上記(1)の薄片化黒鉛の製造方法を説明する。窒素化合物としては、一級アミン、ヒドラジン及びアンモニアからなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素化合物が用いられる。一級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エタノールアミンなどが挙げられる。なお、窒素化合物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
黒鉛化合物と窒素化合物と水とを混合して混合液を作製する方法としては、特に限定されず、例えば、黒鉛化合物を水に分散させて黒鉛化合物分散液を作製すると共に、窒素化合物を水に溶解させて窒素化合物水溶液を作製し、黒鉛化合物分散液と窒素化合物水溶液とを均一に混合して混合液を作製する方法、窒素化合物を水に溶解させて窒素化合物水溶液を作製し、この窒素化合物水溶液に黒鉛化合物を添加して均一に混合して混合液を作製する方法などが挙げられる。
黒鉛化合物と窒素化合物と水とを混合させて混合液を作製するにあたって、得られる混合液のpHが10〜14となるように黒鉛化合物と窒素化合物と水の混合割合を調整する必要がある。
混合液をpH10〜14に調整する理由は明確には解明されていないが、黒鉛化合物の層面間に窒素化合物を挿入させることによって、窒素化合物の有する非共有電子対間の静電反発力によって黒鉛化合物の対向する層面を互いが離間する方向に変位させることにより黒鉛化合物の層面間の間隔が拡がり、黒鉛化合物における層面間の剥離の進行を促進し黒鉛化合物を薄片化して薄片化黒鉛の製造を効率的に行うことができると考えている。そして、混合液をpHが10〜14となるように調整することによって、黒鉛化合物の層面間への窒素化合物の進入が容易となり、その結果、上述の作用によって黒鉛化合物の層面間における剥離が円滑に行われて黒鉛化合物を薄片化して薄片化黒鉛を効率良く製造できると考えられる。
上述のように、黒鉛化合物と窒素化合物と水とを混合させてpHが10〜14の混合液を製造した後、この混合液を静置することによって黒鉛化合物の層面間における剥離を進行させ、黒鉛化合物を薄片化させて得られる薄片化黒鉛が水中に安定的に分散してなる薄片化黒鉛分散液を得ることができる。
次に、上記(2)の薄片化黒鉛の製造方法を説明する。先ず、上記黒鉛化合物と五員環を含有する環状化合物とを含有する被処理液を用意する。五員環を含有する環状化合物としては、特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール又はこれらの誘導体が挙げられ、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドンが好ましい。なお、五員環を含有する環状化合物は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
五員環を含有する環状化合物が官能基を有している場合、官能基の炭素数は、大きいと、黒鉛化合物の層面間に五員環を含有する環状化合物が進入しにくくなり、黒鉛化合物の薄片化が進みにくくなることがあるので、4以下が好ましい。
被処理液中における黒鉛化合物と五員環を有する環式化合物との含有割合は、黒鉛化合物が少ないと、黒鉛化合物に対して多量の溶媒を使用することとなり、環境負荷が大きくなることがあり、黒鉛化合物が多いと、黒鉛化合物の層面間に五員環を有する環式化合物が進入しにくくなることがあるので、黒鉛化合物100重量部に対して五員環を含有する環状化合物100〜100万重量部が好ましく、1000〜10万重量部がより好ましい。
黒鉛化合物と五員環を含有する環状化合物とを含有する被処理液を作製する方法としては、特に限定されず、例えば、黒鉛化合物を入れた容器内に五員環を含有する環状化合物を供給してもよいし、五員環を含有する環状化合物中に黒鉛化合物を供給してもよい。
そして、被処理液を振とうさせて黒鉛化合物を薄片化して、薄片化黒鉛が五員環を含有する環状化合物中に分散してなる薄片化黒鉛分散液を製造することができる。被処理液の振とう方法としては、特に限定されず、例えば、被処理液を入れた容器を手で上下方向又は左右方向に振ることによって容器内の被処理液を振とうする方法、被処理液を入れた容器を振とう装置に配設して容器を振とうさせて容器内の被処理液を振とうする方法などが挙げられる。
このように、被処理液を振とうすることによって黒鉛化合物が薄片化されて、薄片化黒鉛が五員環を含有する環状化合物中に分散してなる薄片化黒鉛分散液が得られる理由は明確には解明されていないが、黒鉛化合物が黒鉛である場合には以下のように推察される。五員環を有する環式化合物は、黒鉛化合物と分子構造が類似しているため、黒鉛化合物の層面間に進入し易く、五員環を含有する環状化合物が黒鉛の層面間に進入することによって、互いに隣接する層面間に働いているファンデルワールス結合を切断することができ、その結果、黒鉛の層面間同士の剥離を容易にし、黒鉛の薄片化を進行させているものと考えられる。
又、黒鉛化合物が黒鉛層間化合物又は官能基を有する黒鉛である場合にも、インターカレーターが挿入されていない層面間や、官能基を有していない層面間において、上述の現象が生じる結果、黒鉛化合物の薄片化をより効率良く行うことができるものと考えられる。
続いて、上記(3)の薄片化黒鉛の製造方法を説明する。アルカリ金属の水酸化物としては、特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。なお、アルカリ金属の水酸化物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
黒鉛化合物とアルカリ金属の水酸化物と水とを混合して混合液を作製する方法としては、特に限定されず、例えば、黒鉛化合物を水に分散させて黒鉛化合物分散液を作製すると共に、アルカリ金属の水酸化物を水に溶解させてアルカリ金属の水酸化物水溶液を作製し、黒鉛化合物分散液とアルカリ金属の水酸化物水溶液とを均一に混合して混合液を作製する方法、アルカリ金属の水酸化物を水に溶解させてアルカリ金属の水酸化物水溶液を作製し、このアルカリ金属の水酸化物水溶液に黒鉛化合物を添加して均一に混合して混合液を作製する方法などが挙げられる。
黒鉛化合物とアルカリ金属の水酸化物と水とを混合させて混合液を作製するにあたって、得られる混合液のpHが7〜10となるように黒鉛化合物とアルカリ金属の水酸化物と水の混合割合を調整する。黒鉛化合物が黒鉛(黒鉛が官能基を有する場合を含む)である場合には、混合液のpHを8〜10に調整することが好ましい。
混合液をpH7〜10に調整する理由は明確には解明されていないが、アルカリ金属の水酸化物由来のアルカリ金属イオンが黒鉛化合物の層面間に進入し、アルカリ金属イオンの有する正電荷同士の反発力によって、黒鉛化合物の対向する層面を互いが離間する方向に変位させることにより黒鉛化合物の層面間の間隔が拡がり、黒鉛化合物における層面間の剥離の進行を促進し黒鉛化合物を薄片化して薄片化黒鉛の製造を効率的に行うことができると考えている。そして、分散液をpHが7〜10に調整することによって、黒鉛化合物の層面間へのアルカリ金属の水酸化物由来のアルカリ金属イオンの進入が容易となり、その結果、上述の作用によって黒鉛化合物の層面間における剥離が円滑に行われて黒鉛化合物を薄片化して薄片化黒鉛を効率良く製造できると考えられる。
上述のように、黒鉛化合物とアルカリ金属の水酸化物と水とを混合させてpHが7〜10の混合液を製造した後、この混合液を静置することによって黒鉛化合物の層面間における剥離を進行させ、黒鉛化合物を薄片化させて得られる薄片化黒鉛が水中に安定的に分散してなる薄片化黒鉛分散液を得ることができる。
上述の(1)〜(3)のようにして薄片化黒鉛が作製される。これらの薄片化黒鉛と後述する層状珪酸塩とから混合物分散液が作製される。薄片化黒鉛は分散液から遠心分離法や吸引濾過などの汎用の要領で分離されてもよい。更に、薄片化黒鉛は、洗浄され乾燥されてもよい。薄片化黒鉛分散液をそのまま後述する混合物分散液の作製に用いてもよいし、別の溶媒に置換されてもよい。
得られた薄片化黒鉛の層面の面方向に沿った大きさは、0.01〜1000μmが好ましい。薄片化黒鉛の厚みは、100nm以下が好ましい。薄片化黒鉛のアスペクト比は、10〜500が好ましい。
薄片化黒鉛の層面の面方向に沿った大きさとは、薄片化黒鉛の面積が最も大きくなる方向から見た時に、薄片化黒鉛を包囲し得る最小径の真円の直径をいう。
薄片化黒鉛の厚みとは、薄片化黒鉛の面積が最も大きくなる方向から見た時の薄片化黒鉛の表面に対して直交する方向の薄片化黒鉛の最大寸法をいう。
薄片化黒鉛のアスペクト比とは、薄片化黒鉛の長さとなる方向に対して層面に沿い且つ直交する方向において最大の寸法を薄片化黒鉛の幅とした時に、薄片化黒鉛の長さを薄片化黒鉛の幅で除した値をいう。
なお、薄片化黒鉛の長さ、厚み及びアスペクト比は、FE−SEM又はAFMによって測定することができる。
一方、複合シートを構成している層状珪酸塩としては、天然物であっても合成物であってもよく、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物や、バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカなどが挙げられ、モンモリロナイト、膨潤性マイカが好ましい。なお、層状珪酸塩は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。又、層状珪酸塩として、表面が有機官能基で修飾された有機化クレイが用いられてもよい。
層状珪酸塩の形状は、平均長さが0.01〜1000μm、厚みが100nm以下、アスペクト比が10〜500である層状珪酸塩が好ましく、平均長さが0.1〜10μm、厚みが20nm以下、アスペクト比が50〜200である層状珪酸塩がより好ましい。
層状珪酸塩の長さとは、層状珪酸塩の面積が最も大きくなる方向から見た時に、層状珪酸塩を包囲し得る最小径の真円の直径をいう。層状珪酸塩の平均長さとは、各層状珪酸塩の長さを相加平均した値をいう。
層状珪酸塩の厚みとは、層状珪酸塩の面積が最も大きくなる方向から見た時の層状珪酸塩の表面に対して直交する方向の層状珪酸塩の最大寸法をいう。層状珪酸塩の平均長さとは、各層状珪酸塩の長さを相加平均した値をいう。
層状珪酸塩のアスペクト比とは、層状珪酸塩の長さとなる方向に対して層状珪酸塩の表面に沿い且つ直交する方向において最大の寸法を層状珪酸塩の幅とした時に、層状珪酸塩の長さを層状珪酸塩の幅で除した値をいう。
なお、層状珪酸塩の長さ、厚み及びアスペクト比は、FE−SEM又はAFMによって測定することができる。
次に、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを分散媒体中に分散させた混合物分散液を作製する。薄片化黒鉛分散液から分離した薄片化黒鉛を用いる場合には、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを分散媒体中に分散させて混合物分散液を製造する。なお、分散媒体としては、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを分散させることができれば、特に限定されず、例えば、水、エチルアルコール、メチルアルコールなどのアルコール、酢酸エチル、トルエン、ジエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)などの汎用の媒体が挙げられ、水、アルコール、テトラヒドロフランが好ましい。なお、分散媒体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
混合物分散液の作製方法は、特に限定されず、例えば、薄片化黒鉛を分散媒体中に分散させてなる薄片化黒鉛分散液と、層状珪酸塩を分散媒体中に分散させてなる層状珪酸塩分散液とを混合することによって混合物分散液を製造する方法などが挙げられる。なお、混合物分散液中には、必要に応じてバンダーポリマー、分散助剤が含有されてもよい。
又、薄片化黒鉛分散液をそのまま用いる場合には、薄片化黒鉛分散液中に層状珪酸塩を供給して薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを水中に分散させて混合物分散液を作製すればよい。
混合物分散液中における薄片化黒鉛の含有量は、少ないと、得られる複合シートの水蒸気バリア性が低下し、多いと、相対的に層状珪酸塩の含有量が少なくなり、得られる複合シートの強度や成形性が低下するので、層状珪酸塩100重量部に対して5〜500重量部が好ましい。
更に、混合物分散液中における分散媒体の量は、少ないと、混合物分散液からの複合シートの製造が困難となることがあり、多いと、複合シートの強度が低下することがあるので、混合物分散液中、20〜98重量%が好ましい。
そして、上記混合物分散液から分散媒体を除去して、薄片化黒鉛及び層状珪酸塩を含む混合物をシート状に成形することによって複合シートを製造することができる。混合物分散液から分散媒体を除去して複合シートを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、混合物分散液から遠心分離、濾過などの汎用の方法を用いて分散媒体を低減した上で、薄片化黒鉛及び層状珪酸塩を含む混合物を支持体上にシート状に成形し、この状態で混合物中に含まれている分散媒体を除去して乾燥させて、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有してなる複合シートを製造する方法、混合物分散液を支持体上に塗布した後、薄片化黒鉛及び層状珪酸塩を含む混合物中に含まれている分散媒体を除去して乾燥させて、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有してなる複合シートを製造する方法などが挙げられる。
薄片化黒鉛及び層状珪酸塩を含む混合物中に含まれている分散媒体を除去する方法としては、特に限定されず、例えば、混合物を真空中に配設し、混合物中に含まれている分散媒体を減圧下にて蒸発、除去する方法、混合物を加熱して分散媒体を蒸発、除去する方法などが挙げられる。
このようにして得られた複合シートは、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とが不規則に且つ互いに重なり合った状態に形成されている。そして、薄片化黒鉛は、疎水性であって水蒸気バリア性に優れている一方、層状珪酸塩は、水蒸気バリア性に若干劣るものの、酸素、水素
などのガスバリア性に優れている。
従って、複合シートは、上述のように、薄片化黒鉛と層状珪酸塩とが不規則に重なり合っていることから、薄片化黒鉛及び層状珪酸塩は、それぞれが有する優れたバリア性を発揮しつつ、互いの欠点を補完し合い、よって、複合シートは、薄片化黒鉛及び層状珪酸塩のそれぞれが有する優れたバリア性、即ち、優れたガスバリア性及び水蒸気バリア性の双方を備えている。
本発明の複合シートは、黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有しており、上記薄片化黒鉛と上記層状珪酸塩とが不規則に重なり合っているので、優れたガスバリア性及び水蒸気バリア性の双方を備えている。
本発明の複合シートの製造方法は、黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを分散媒体中に分散させてなる混合物分散液から水を除去してシート状に成形することを特徴とするので、優れたガスバリア性及び水蒸気バリア性を有する複合シートを容易に製造することができる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
黒鉛化合物(SECカーボン社製 商品名「SNO−15」、レーザー光回折法により粒度分布を測定した場合に50%径として得られる値:15μm)を用意した。
次に、pHが10のアンモニア水溶液を用意し、このアンモニア水溶液18gに上記黒鉛化合物0.05gを供給して均一に混合してpH10の混合液を製造し、この混合液を25℃にて60分間に亘って静置して黒鉛化合物をその層面間から剥離し薄片化して薄片化黒鉛を生成し、この薄片化黒鉛が水中に分散してなる薄片化黒鉛分散液を得た。なお、薄片化黒鉛は、その層面の面方向に沿った大きさは、7.4μmであった。薄片化黒鉛の厚みは、24nmであった。
なお、薄片化黒鉛分散液中には、黒鉛化合物と推定される沈殿物が残っていたので沈殿物のない上方部分を採取し、薄片化黒鉛分散液とした。薄片化黒鉛分散液は目視にて略無色透明であった。薄片化黒鉛分散液に波長532nmのレーザー光を照射したところ、散乱光が確認できたため、薄片化黒鉛分散液中には高度に薄片化された薄片化黒鉛が分散していると推定された。
薄片化黒鉛分散液の上方部分から試験液を3cm3採取し、この試験液を25℃にて24時間に亘って静置したが沈殿物は生成しなかった。
得られた薄片化黒鉛分散液を濾過し薄片化黒鉛を分離して薄片化黒鉛を蒸留水で洗浄した後、薄片化黒鉛を蒸留水に分散させて薄片化黒鉛分散液を作製した。なお、薄片化黒鉛分散液中における薄片化黒鉛の含有量は3重量%であった。
天然モンモリオナイトである層状珪酸塩(クニミネ工業社製 商品名「クニピアP」、平均長さ:0.86μm、平均厚み:1.4nm)を蒸留水に分散させて層状珪酸塩分散液を作製した。なお、層状珪酸塩分散液中における層状珪酸塩の含有量は3重量%であった。
上記薄片化黒鉛分散液と上記層状珪酸塩分散液とを重量比で1:1となるように混合して混合物分散液を作製した。
次に、混合物分散液を濾過して薄片化黒鉛及び層状珪酸塩の混合物を分離した後、この混合物を表面が平滑面に形成された合成樹脂板上に均一な厚みとなるように層状に塗布し、混合物を60℃に加熱することによって乾燥させた。更に、混合物を大気雰囲気中において200℃にて2時間に亘って熱処理した後に窒素雰囲気中において800℃にて2時間に亘って熱処理することによって厚みが0.4mmの複合シートを得た。
(実施例2)
黒鉛化合物(SECカーボン社製 商品名「SNO−15」、レーザー光回折法により粒度分布を測定した場合に50%径として得られる値:15μm)を用意した。
次に、テトラヒドロフランを用意し、このテトラヒドロフラン18gに上記黒鉛化合物0.1gを供給して混合して被処理液を作製した。この被処理液を入れた容器を手で把持して上下方向に振ることによって容器内の被処理液を振とうさせて黒鉛化合物をその層面間から剥離し薄片化して薄片化黒鉛を生成し、この薄片化黒鉛がテトラヒドロフラン中に分散してなる薄片化黒鉛分散液を製造した。なお、薄片化黒鉛は、その層面の面方向に沿った大きさは、11.4μmであった。薄片化黒鉛の厚みは1.6nmであった。
なお、薄片化黒鉛分散液中には、黒鉛化合物と推定される沈殿物が残っていたので沈殿物のない上方部分を採取し、薄片化黒鉛分散液とした。薄片化黒鉛分散液は目視にて透明度の高い黒銀色であり、薄片化黒鉛分散液中には高度に薄片化された薄片化黒鉛が分散していると推定された。
薄片化黒鉛分散液の上方部分から試験液を3cm3採取し、この試験液を25℃にて24時間に亘って静置したが沈殿物は生成しなかった。
得られた薄片化黒鉛分散液を濾過して薄片化黒鉛を分離し、薄片化黒鉛をメタノールで洗浄した後、薄片化黒鉛をメタノールに分散させて薄片化黒鉛分散液を作製した。なお、薄片化黒鉛分散液中における薄片化黒鉛の含有量は3重量%であった。
表面処理が有機官能基で修飾された有機化クレイである層状珪酸塩(ホージュン社製 商品名「エスベンE」、平均長さ:0.35μm、平均厚み:1.7nm)をメタノールに分散させて層状珪酸塩分散液を作製した。なお、層状珪酸塩分散液中における層状珪酸塩の含有量は3重量%であった。
上記薄片化黒鉛分散液と上記層状珪酸塩分散液とを重量比で1:1となるように混合すると共にこの混合液にポリビニルピロリドン(日本触媒社製 商品名「K−30」)を添加して均一に攪拌して混合物分散液を作製した。なお、混合物分散液中におけるポリビニルピロリドンの含有量は1.5重量%であった。上記混合物分散液を用いたこと以外は実施例1と同様にして厚みが0.3mmの複合シートを得た。
(実施例3)
黒鉛化合物(XGSience社製 商品名「XGnP−5」、レーザー光回折法により粒度分布を測定した場合に50%径として得られる値:5μm)を用意した。
次に、pHが9の水酸化ナトリウム水溶液を用意し、この水酸化ナトリウム水溶液18gに上記黒鉛化合物0.05gを供給して均一に混合してpH9の混合液を製造し、この混合液を25℃にて60分間に亘って静置して黒鉛化合物をその層面間から剥離し薄片化して、薄片化黒鉛が水中に分散してなる薄片化黒鉛分散液を得た。薄片化黒鉛分散液中には沈殿物は生じていなかった。なお、薄片化黒鉛は、その層面の面方向に沿った大きさは9.2μmであった。薄片化黒鉛の厚みは1.5nmであった。
薄片化黒鉛分散液から試験液を3cm3採取し、この試験液を25℃にて24時間に亘って静置したが沈殿物は生成しなかった。
得られた薄片化黒鉛分散液を濾過して薄片化黒鉛を分離し、薄片化黒鉛を蒸留水で洗浄した後、薄片化黒鉛を蒸留水に分散させて薄片化黒鉛分散液を作製した。なお、薄片化黒鉛分散液中における薄片化黒鉛の含有量は3重量%であった。この薄片化黒鉛分散液を用いたこと以外は実施例1と同様の要領で厚みが0.4mmの複合シートを得た。
(比較例1)
天然モンモリロナイトである層状珪酸塩(クニミネ工業社 商品名「クニピアP」)1gを蒸留水60gに供給し攪拌して層状珪酸塩が水中に分散してなる分散液を得た。この分散液をトレイ上に供給した上で、このトレイをオーブン内に供給して50℃にて5時間に亘って乾燥させた後、1000℃にて24時間に亘って熱処理を行い、厚さが約0.3mmの層状珪酸塩のみからなる層状珪酸塩シートを得た。
得られた複合シート及び層状珪酸塩シートの酸素透過性及び水蒸気透過性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(酸素透過性及び水蒸気透過性)
複合シート及び層状珪酸塩シートの酸素透過性及び水蒸気透過性を測定装置(GTR−テック社製 商品名「GTR−WV」)を用いて測定した。
Figure 2011195408

Claims (2)

  1. 黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含有しており、上記薄片化黒鉛と上記層状珪酸塩とが不規則に重なり合っていることを特徴とする複合シート。
  2. 黒鉛化合物を薄片化してなる薄片化黒鉛と層状珪酸塩とを含む混合物を分散媒体中に分散させてなる混合物分散液から分散媒体を除去して、上記薄片化黒鉛及び上記層状珪酸塩を含有する混合物をシート状に成形することを特徴とする複合シートの製造方法。
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