JP2011194848A - 微細凹凸金型に付着したアクリル系光硬化樹脂の除去方法 - Google Patents

微細凹凸金型に付着したアクリル系光硬化樹脂の除去方法 Download PDF

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淳一 永瀬
Takanari Kawazoe
隆也 川副
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Abstract

【課題】微細凹凸構造が形成された金型の一部表面に付着したアクリル系光硬化樹脂を除去する方法を提供する。
【解決手段】メタノール、ベンジルアルコール、ギ酸、ギ酸メチルのうち少なくとも1種以上を主成分とする液体中に、アクリル系光硬化樹脂が表面の一部に付着した金型を浸漬し、該微細凹凸金型から付着物を除去する。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細凹凸金型に付着したアクリル系光硬化樹脂の除去方法に関する。
近年、金型上の微細な構造を樹脂や半導体基板等の被加工部材に対して簡便に反転転写する微細加工技術が開発され、注目を集めている(非特許文献1参照)。この技術は、ナノインプリントあるいはナノエンボッシングなどと呼ばれ、加工寸法は金型の微細構造と一致し、マイクロメートルオーダーから10nm以下の構造までの転写が報告されている。ナノインプリントの原理は非常にシンプルであり、例えば、次のように行われる。まず、基板(例えば半導体ウエハ)上に種々の樹脂を塗布した被加工部材を準備する。樹脂としては、例えば、光硬化性、熱可塑性、熱硬化性などのものを利用可能である。この被加工部材に対して所望の凹凸パターンが形成された金型を接触させた後に、両者の間に樹脂を充填させ、紫外線照射、もしくは加熱/冷却工程を経て樹脂を硬化させる。その後、金型を離型することにより、樹脂にパターンが反転転写される。
ナノインプリントで用いる金型は、欠陥があれば転写されるもの全てに欠陥を作りこんでしまうことから無欠陥である必要がある。しかし、金型に欠陥がなくても金型を引き剥がすときに金型に硬化した樹脂が付着してしまうときには転写された熱硬化樹脂もしくは光硬化樹脂の凹凸パターンに欠陥部分を生じてしまう場合がある。そのため該金型は、通常、微細凹凸構造が形成された側の表面が離型剤によって処理されている(特許文献1)。また、金型に残った光硬化樹脂の除去方法として、これまでにAFM探針での物理的な除去や電子ビームガスアシストエッチングまたは収束イオンビームガスエッチングで除去する方法が知られており(特許文献2)、また、溶剤に浸漬させることによる除去方法が開発されている(特許文献3)。
特開2007−326367号公報 特開2008−194838号公報 特開平11−21482号公報
Stephan Y.Chou et.Al., Appl.Phys.Lett,Vol.67,Issue 21,pp.3114-3116(1995)
ナノインプリントで用いる金型は、欠陥があれば転写されるもの全てに欠陥を作りこんでしまうことから無欠陥である必要がある。そのため、通常、微細凹凸構造が形成された側の表面が離型剤によって処理されている(特許文献1)。剥離剤等により欠陥損失は減少させることはできるが、欠損欠陥は完全になくすことはできていない。
また、特許文献2に記載されている、AFM探針での物理的な除去や電子ビームガスアシストエッチングまたは収束イオンビームガスエッチングで除去する方法では、やわらかいアルミやアルミナ、アルミ合金でできた金型を傷つける恐れがあるという問題があった。一方、特許文献3に記載されている、アルミに付着した塗膜の剥離方法は、塗膜は電着塗装によるアクリル樹脂には有効と考えられるが、硬化時に不溶化するために除去が困難なアクリル系光硬化樹脂に関する記載はなく、さらに微細凹凸構造に付着したアクリル系光硬化樹脂を除去する方法について記載はない。
本発明者は、上述した如き従来技術の課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アルミまたはアルミ合金からなり表面にアルミナ層を有する微細凹凸金型からアクリル系光硬化樹脂を除去する方法を提供するものであり、メタノール、ベンジルアルコール、ギ酸、ギ酸メチルのうち少なくとも1種以上を成分とする剥離剤を使用することを特徴とする該微細凹凸金型からのアクリル系光硬化樹脂の除去方法である。
本発明によれば、微細凹凸構造を有する金型表面に付着したアクリル系光硬化樹脂を除去することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明でいうところの微細凹凸構造とは、たとえば略円錐形状、角錐形状等の突起(凸部)が複数並んだ、いわゆるモスアイ構造である。突起間の間隔が可視光の波長以下であるモスアイ構造は、空気の屈折率から材料の屈折率へと連続的に屈折率が増大していくことで有効な反射防止の手段となることが知られている。
凸部の形状は、高さ方向と直交する方向の凸部断面積が最表面から深さ方向に連続的に増加する形状、すなわち、凸部の高さ方向の断面形状が、三角形、台形、釣鐘型等の形状である。
凸部間の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下が好ましい。陽極酸化アルミナの金型を用いて凸部を形成した場合、凸部間の平均間隔は100nm程度となることから、200nm以下がより好ましく、150nm以下が特に好ましい。
凸部間の平均間隔は、凸部の形成のしやすさの点から、20nm以上が好ましい。凸部間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する凸部間の間隔(凸部の中心から隣接する凸部の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部の高さは、平均間隔が100nmの場合は、80〜500nmが好ましく、120〜400nmがより好ましく、150〜300nmが特に好ましい。凸部の高さが80nm以上であれば、反射率が十分低くなり、かつ反射率の波長依存性が少ない。凸部の高さが500nm以下であれば、凸部の耐擦傷性が良好となる。
凸部の高さは、電子顕微鏡によって倍率30000倍で観察したときにおける、凸部の最頂部と、凸部間に存在する凹部の最低部との間の距離を測定した値である。
凸部のアスペクト比(凸部の高さ/凸部間の平均間隔)は、0.8〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。凸部のアスペクト比が1.0以上であれば、反射率が十分に低くなる。凸部のアスペクト比が5.0以下であれば、凸部の耐擦傷性が良好となる。
前記微細凹凸構造を形成する方法として、例えば、アルミまたはアルミ合金からなるアルミニウム基材の表面に、複数の細孔(凹部)を有する陽極酸化アルミナ層を形成する方法が挙げられ、下記の工程(a)〜(e)を有する方法が好ましい。
(a)アルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、アルミニウム基材の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)前記(c)工程と(d)工程を繰り返し行い、複数の細孔を有する陽極酸化アルミナ層がアルミニウムの表面に形成された金型本体を得る工程。
本発明で対象とするアルミまたはアルミ合金は、アルミニウムの純度が99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上が特に好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析により可視光を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりすることがある。
アルミニウム基材の形状としては、ロール状、円管状、平板状、シート状等が挙げられる。また、アルミニウム基材は、表面状態を平滑化にするために、機械研磨、羽布研磨、化学的研磨、電解研磨処理(エッチング処理)などで研磨されることが好ましい。また、アルミニウム基材は、所定の形状に加工する際に用いた油が付着していることがあるため、陽極酸化の前にあらかじめ脱脂処理されることが好ましい。
金型本体の前記微細凹凸構造が形成された側の表面を、表面に存在する官能基(A)と反応し得る官能基(B)を有する離型剤で処理する。官能基(A)とは、後述の離型剤が有している反応性の官能基(B)と反応して、化学結合を形成し得る基を意味する。
官能基(A)としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、エポキシ基、エステル基、等が挙げられ、後述の離型剤が反応性の官能基(B)として有することが多い加水分解性シリル基との反応性がよい点から、水酸基が特に好ましい。官能基(A)はアルミ、アルミ合金、アルミナ層がもともと有しているものでも良く、導入したものでも良い。
官能基(B)とは、官能基(A)と反応して化学結合を形成し得る基または該基に容易に変換し得る基を意味する。官能基(A)が水酸基の場合の官能基(B)としては、加水分解性シリル基、シラノール基、チタン原子若しくはアルミニウム原子を含む加水分解性基、等が挙げられ、水酸基との反応性がよい点から、加水分解性シリル基またはシラノール基が好ましい。加水分解性シリル基とは、加水分解によってシラノール基(Si−OH)を生成する基であり、Si−OR(Rはアルキル基である。)、Si−X(Xはハロゲン原子である。)等が挙げられる。
離型剤としては、官能基(B)を有するシリコーン樹脂、官能基(B)を有するフッ素樹脂、官能基(B)を有するフッ素化合物等が挙げられ、加水分解性シリル基を有するフッ素化合物が特に好ましい。加水分解性シリル基を有するフッ素化合物の市販品としてはフルオロアルキルシラン、KBM−7803(信越化学工業社製)、「オプツール」シリーズ(ダイキン工業社製)、ノベックEGC−1720(住友3M社製)などが挙げられる。
離型剤による処理方法としては、下記の方法が挙げられ、金型本体の微細凹凸構造が形成された側の表面をムラなく離型剤で処理できる点から、方法(I)が特に好ましい。
(I)離型剤の希釈溶液に金型本体を浸漬する方法。
(II)離型剤またはその希釈溶液を、金型本体の微細凹凸構造が形成された側の表面に塗布する方法。
方法(I)としては、下記の工程(f)〜(j)を有する方法が好ましい。
(f)金型本体を水洗する工程。
(g)工程(f)の後、金型本体にエアーを吹き付け、金型本体の表面に付着した水滴を除去する工程。
(h)加水分解性シリル基を有するフッ素化合物をフッ素系溶媒で希釈した希釈溶液に、表面に官能基(A)を有する金型本体を浸漬する工程。
(i)浸漬した金型本体をゆっくりと溶液から引き上げる工程。
(j)必要に応じて、工程(i)よりも後段にて金型本体を乾燥させる工程。
以下に、各工程の詳細を説明する。
工程(f):
金型本体には、微細凹凸構造を形成する際に用いた薬剤(細孔径拡大処理に用いたリン酸水溶液、リソグラフィ法に用いた剥離液等)、不純物(埃等)等が付着しているため、水洗によってこれを除去する。
工程(g):
金型本体の表面に水滴が付着していると、工程(h)の希釈溶液が劣化するため、金型本体にエアーを吹き付け、目に見える水滴を除去する。
工程(h):
本工程において、加水分解性シリル基を有するフッ素化合物をフッ素系溶媒で希釈した希釈溶液に金型本体が浸漬される。希釈用のフッ素系溶媒としては、ハイドロフルオロポリエーテル、パーフルオロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ジクロロペンタフルオロプロパン等を用いることができる。加水分解性シリル基を有するフッ素化合物の濃度は、希釈溶液(100質量%)中、0.01〜0.5質量%が好ましい。浸漬時間は、1〜30分が好ましい。浸漬温度は、0〜50℃が好ましい。
工程(i):
浸漬した金型本体を溶液から引き上げる工程では、電動引き上げ機などを使用して、一定速度で金型本体を希釈溶液から引き上げることが好ましく、引き上げ時の揺動を抑えることが好ましい。このようにすることにより金型表面にムラが発生することを抑制することができる。金型の引き上げ速度は、1〜10mm/secの範囲から選択される所定の速度であることが好ましい。
工程(j):
工程(i)よりも後段にて金型本体を風乾させてもよく、乾燥機等で強制的に加熱乾燥させてもよい。乾燥温度は、50〜150℃が好ましい。また、乾燥時間は、5〜300分が好ましい。
離型剤による処理の後、前記金型本体を加熱加湿する。加熱加湿する方法としては、下記の工程(k)〜(l)を有する方法が好ましい。
(k)金型本体を加熱加湿する工程。
(l)必要に応じて、工程(k)よりも後段にて金型本体を乾燥させる工程。
以下に、各工程の詳細を説明する。
工程(k):
金型本体を加熱加湿下に放置することによって、フッ素化合物(離型剤)の加水分解性シリル基が加水分解されてシラノール基が生成し、該シラノール基と金型本体の表面の水酸基との反応が十分に進行し、フッ素化合物の定着性が向上する。加湿方法としては、飽和塩水溶液を用いた飽和塩法、水を加熱して加湿する方法、加熱した水蒸気を金型本体に直接吹付ける方法、などが挙げられる。工程(k)は恒温恒湿器中で行うことができる。加熱温度は、40〜150℃が好ましい。加湿条件は、相対湿度60%以上が好ましい。また、加温加湿化に放置する放置時間は、10分〜7日が好ましい。
工程(l):
工程(k)よりも後段にて金型本体を風乾させてもよく、乾燥機等で強制的に加熱乾燥させてもよい。乾燥温度は、50〜150℃が好ましい。乾燥時間は、5〜300分が好ましい。
金型本体の表面が離型剤で処理されたことは、金型本体の表面の水接触角を測定することによって確認できる。離型剤で処理された金型本体の表面の水接触角は、60゜以上が好ましく、90゜以上がより好ましい。水接触角が60゜以上であれば、金型本体の表面が離型剤で十分に処理され、離型性が良好となる。
以上説明した微細凹凸構造金型の製造方法にあっては、金型本体の微細凹凸構造が形成された側の表面の官能基(A)と反応し得る官能基(B)を有する離型剤で処理した後、金型本体を加熱加湿することで、離型剤を金型本体の表面に十分に定着させることができる。
本明細書において、アクリル系光硬化樹脂は重合性化合物および重合開始剤を含む。重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
ラジカル重合性結合を有するモノマーとしては、単官能モノマー、多官能モノマーが挙げられる。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド等の二官能性モノマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能モノマー;コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸の縮合反応混合物、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能以上のモノマー;二官能以上のウレタンアクリレート、二官能以上のポリエステルアクリレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
オリゴマーまたは反応性ポリマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、側鎖にラジカル重合性結合を有する上述のモノマーの単独または共重合ポリマー等が挙げられる。
アクリル系光硬化樹脂は、必要に応じて、帯電防止剤、離型剤、防汚性を向上させるためのフッ素化合物等の添加剤、微粒子、少量の溶媒を含んでいてもよい。
光硬化反応を利用する場合、光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
微細凹凸金型の表面にアクリル系光硬化樹脂を塗布しフィルムを被せる。フィルムを通してUV光を照射し、アクリル系光硬化樹脂を硬化させることによって、フィルム上に微細凹凸構造の硬化樹脂層を転写できる。しかしながら、フィルムを金型から剥離する際に、金型とアクリル系光硬化樹脂間の接着力がフィルムとアクリル系光硬化樹脂間の接着力より強力な場合、2P樹脂は硬化後、金型上に付着してしまう。離型処理を施していない金型を使用した場合や、繰返し転写によって離型効果が弱まった場合などでは、光硬化樹脂が離型せずに金型に付着する。
前記フィルムは、光透過性フィルムである。フィルムの材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
金型に付着したアクリル系光硬化樹脂の除去方法について以下に説明する。
アクリル系光硬化樹脂にアクリル系光硬化樹脂剥離組成物(剥離剤)を接触させた後、アクリル系光硬化樹脂が自然に剥離するか、或いは、エアーの吹き付けによって、簡単に剥離除去できる状態になるまで放置すればよい。本発明において、剥離剤としては、メタノール、ベンジルアルコール、ギ酸、ギ酸メチルを主成分とする剥離剤が用いられる。アクリル系光硬化樹脂に接触させる方法については特に限定はなく、通常、浸漬、塗布、スプレー、シャワー等の方法によって、アクリル系光硬化樹脂にアクリル系光硬化樹脂剥離組成物を接触させればよい。処理条件としては、大気中で、常温ないし加熱下で接触させれば良く、加熱することによって剥離を促進させることができる。加熱温度は、アクリル系光硬化樹脂剥離組成物の沸点以下の温度とすれば良い。接触時間は、各成分の濃度、処理温度、アクリル系光硬化樹脂の厚さ、種類、履歴、硬化方法等により一様ではないが、通常、30分間〜2時間程度とすればよい。剥離時間をより短縮するには、撹拌等の方法で該組成物を物理的に移動させるか、被剥離物を該組成物中で揺動すればよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(微細凹凸金型作製例)
50mm×50mm×厚さ0.3mmのアルミニウム板(純度99.99%)を、過塩素酸/エタノール混合溶液(1/4体積比)中で電解研磨したものを使用した。下記の工程(m)から工程(s)を行うことで微細凹凸金型を得た。
工程(m):
該アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で6時間陽極酸化を行った
工程(n):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に3時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
工程(o):
該アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
工程(p):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、32℃の5質量%リン酸水溶液に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った。
工程(q):
前記工程(o)および工程(p)を合計で5回繰り返し、平均周期:100nm、深さ:240nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナ層が表面に形成された金型本体aを得た。
工程(r):
シャワーを用いて金型本体aの表面のリン酸水溶液を軽く洗い流した後、金型本体aを流水中に10分間浸漬した。
工程(s):
金型本体aにエアーガンからエアーを吹き付け、金型本体aの表面に付着した水滴を除去した。
(アクリル系光硬化樹脂を付着させた金型サンプル作製)
微細凹凸構造が形成された金型上にアクリル系硬化液Aを塗布し、基材フィルムである38μPETフィルムを被せた後、UV照射機(アイグラフィックス製、高圧水銀ランプ:積算光量400mJ/cm)によって硬化させた。金型からPETフィルムを剥離することで、微細凹凸構造が転写されたフィルムを得た。転写を200回繰り返すことで、金型の一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した。
(硬化液A)
TAS:コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物;45質量部
C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学(株)製);45質量部
X−22−1602:ラジカル重合性シリコーンオイル(信越化学工業社製);10質量部
Ir184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製「イルガキュア184」);3質量部
(微細凹凸金型からのアクリル系光硬化樹脂の除去)
一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した金型を、メタノール(99.9%メタノール)を張り込んだ槽に常温下で約1.5時間浸漬した。その後、槽から引き上げて表面に付着したメタノールを不織布で拭き取り、エアーを吹きつけて残ったメタノールを除去した。その結果、目視にてアクリル系光硬化樹脂が除去されたことを確認した。
実施例1のメタノールの代わりにベンジルアルコールを用いて、実施例1と同様に、一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した金型からの除去確認実験を行った。常温下で約1.5時間浸漬したことで、付着していたアクリル系光硬化樹脂を除去できることを確認した。
実施例1のメタノールの代わりにギ酸を用いて、実施例1と同様に、一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した金型からの除去確認実験を行った。常温下で約1.5時間浸漬したことで、付着していたアクリル系光硬化樹脂を除去できることを確認した。
実施例1のメタノールの代わりにギ酸メチルを用いて、実施例1と同様に、一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した金型からの除去確認実験を行った。常温下で約1.5時間浸漬したことで、付着していたアクリル系光硬化樹脂を除去できることを確認した。
実施例1のメタノールの代わりにベンジルアルコール30重量%、ギ酸20重量%、ジベンジルエーテル20重量%、ギ酸フェニルメチル10重量%、非イオン系界面活性剤20重量%を配合してなる組成物を用いて、実施例1と同様に、一部にアクリル系光硬化樹脂が付着した金型からの除去確認実験を行った。常温下で約20時間浸漬したことで、付着していたアクリル系光硬化樹脂を除去できることを確認した。
本発明によれば、アクリル系光硬化樹脂の転写に用いるアルミまたはアルミ合金製の金型に付着したアクリル系光硬化樹脂を除去することができる。よって金型を再利用することができるので、歩留まりの向上やコスト削減に繋がる可能性がある。

Claims (4)

  1. 表面に微細凹凸構造が形成されたアルミナ層を有する金型の表面の付着物を除去する方法であって、メタノール、ベンジルアルコール、ギ酸、ギ酸メチルのうち少なくとも1種以上を主成分とする液体中に、前記付着物が付着した前記金型を浸漬する工程を含むことを特徴とする該微細凹凸金型の付着物の除去方法。
  2. 前記付着物が、アクリル系光硬化樹脂である請求項1に記載の付着物の除去方法。
  3. 微細凹凸金型の形状が平板もしくは円筒である請求項1に記載の付着物の除去方法。
  4. 前記微細凹凸構造は、複数の微小な凸部が配列されてなるものであり、前記凸部は、前記凸部の高さを前記凸部間の平均間隔で除算したアスペクト比が0.8以上5.0以下であり、前期凸部の平均間隔が500nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の付着物の除去方法。
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