JP2011190232A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を提供することである
【解決手段】内油相中に成分(A)トリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中に成分(B)キサンタンガムおよびカラギーナン、(C)ポリオキシエチレンの平均付加モル数が80〜100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有し、且つ全水中油型乳化化粧料中の成分(A)〜(C)の配合量が、成分(A)1〜5重量%、成分(B)0.05〜0.3重量%、成分(C)0.1〜1.0重量%であることにより、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感である、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、良好な乳化状態を有し高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感である水中油型乳化化粧料に関し、特に金属酸化物を含有するものに関するものである。
塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感である化粧料の形態として水中油型乳化化粧料が従来から提供されている。
この水中油型乳化化粧料を使用しやすい粘度に調節する目的で、あるいは系の安定性を保つ目的で増粘剤が使用されている。この増粘剤は製品使用時の感触に与える影響が大きく、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得るためにカルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマー等のイオン性水溶性高分子化合物が好まれて使用されている。
しかしながら、カルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマー等のイオン性水溶性高分子化合物は、耐塩性、耐イオン性が低いため、薬剤成分や塩類を多配合した場合、系の粘度低下等を引き起こすという欠点があった。
一般に顔料として用いられる酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属酸化物は着色、紫外線防御などの効果を得る目的で化粧料に配合されているが、イオン性水溶性高分子化合物で増粘させた水相に添加すると、顔料由来の金属イオンとイオン性水溶性高分子化合物の相互作用により、全体的あるいは局部的に粘度の低下や上昇が生じたり、金属酸化物同士の凝集が生じる等、イオン性水溶性高分子化合物の増粘効果による、みずみずしく、さっぱりとした使用感と、金属酸化物による本来の効果を、安定性を保ちながら提供をすることは困難であった。
これを解決する手段として、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを使用する系において、金属酸化物を無水ケイ酸で被覆した粉体を添加し、イオン性水溶性高分子化合物の相互作用を低減させた水中油型化粧料(特許文献1)が開示されている。また、金属酸化物を含有する水中油型化粧料に、無水ケイ酸を配合することにより離液を抑制する方法、及び製剤(特許文献2)が開示されているが、いずれも塗布後に、つっぱり感や乾燥感を生じ、みずみずしい使用感を得られない等の欠点があった。
更に、添加する粉末粒子を疎水性粉末粒子とした上で、特定のポリエーテル変性シリコーンを用いて、水中油型のエマルションを形成させることにより、疎水性粉末粒子を、その溶出成分を含めて、油相中に長時間止める技術(特許文献3)が開示されているが、高温や経時による変化の安定性は不十分である。
一方、粘度を調節するために用いられる他の水溶性高分子増粘剤として、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン等の植物性多糖類、キサンタンガム、デキストラン、カードラン等の微生物性多糖類が用いられている。
例えば、ι−カラギーナンとキサンタンガム及び/又はローカストビーンガムを併用することで水相を固形化させる技術(特許文献4)等があるが、多糖類を増粘剤として用いた場合、薬剤成分や各種塩類を同時配合した系での安定性は優れるものの、べたつき感がするなど使用性の面においては欠点があった。
これを解決する手段として、増粘剤として寒天ミクロゲルを使用する技術(特許文献5)、ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子を用い、寒天又はアガロースを少量添加することにより、ゲル化能が向上する技術(特許文献6)が開示されているが、いずれも塗布時に肌の上でみずみずしく、さっぱりとした使用感は不十分である。
また、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属酸化物はシリコーン等で表面を被覆して使用されている。また、トリエトキシカプリリルシランもよく用いられるようになった。(特許文献7,8)
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、硬化ヒマシ油に酸化エチレンを付加して得られる、安全性の高いノニオン界面活性剤である。
しかしながら、油相中にトリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中にキサンタンガムおよびカラギーナン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を併用することによって、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感である、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料が得られることは全く知られていない。
特許第3409194号公報 特開2010−6777号公報 特許第4276169号公報 特開平4−279509号公報 特開2009−203200号公報 特許第3816871号公報 特許第2729636号公報 特開2001−181136号公報
本発明の目的は、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を提供することである。
より詳細には、油相中にトリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中にキサンタンガムおよびカラギーナン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を併用することによって、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行っていたところ、油相中にトリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中にキサンタンガムおよびカラギーナン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を併用することによって、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を得ることが可能であることを見出した。本発明は、係る知見に基づいて開発されたものである。
本発明によれば、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明に係る水中油型乳化化粧料は、クリーム状、乳液状等の形態で提供でき、特にファンデーション、化粧下地、コンシーラー、コントロールカラー、アイシャドウ、及びチークカラーといったメイクアップ化粧料として好適に提供できる。
成分(A)に用いられるトリエトキシカプリリルシランは、(CHCHO)Si(CHCHで示される化合物であり、シランカップリング反応により粉体へ処理される。
トリエトキシカプリリルシランの被覆量は特に限定されないが、被覆処理される金属酸化物に対して通常0.5〜30重量%、特に1〜15重量%であることが好ましい。なお、被覆処理方法としては、特に制限されず、従来公知の方法を適宜選択して行うことができる。
成分(A)に用いられる金属酸化物としては、具体的には例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン・酸化鉄複合顔料、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン等が挙げられ、形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状、花弁状等)や結晶形態としては特に制限されず、着色、紫外線防御などの化粧効果を付与可能な点から、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄が好ましい。
金属酸化物の粒子径は、平均一次粒子径が2nm〜30μmまでを自由に選択することができるが、乳化安定性の観点から10nm〜1μmが特に好ましい。
なお、本発明において平均一次粒子径とは、一般的に用いられる方法で測定される一次粒子の径を意味するものであるが、具体的には透過型電子顕微鏡写真から、粒子の長軸と短軸の相加平均として求められるものである。
トリエトキシカプリリルシランで被覆された金属酸化物の市販品としては、OTS−2 TiO2(トリエトキシカプリリルシラン2%、酸化チタン98%)、OTS−2 RED R−516−L(トリエトキシカプリリルシラン2%、ベンガラ98%)、OTS−2 YELLOW LLXLO(トリエトキシカプリリルシラン2%、黄酸化鉄98%)、OTS−2 BLACK BL−100(トリエトキシカプリリルシラン2%、黒酸化鉄98%)(以上、大東化成工業株式会社製)、ALS−T−400(5%)(トリエトキシカプリリルシラン5%、酸化チタン76.95%、水酸化アルミニウム10.45%、ステアリン酸7.6%)、ALT−T−300(12%)(トリエトキシカプリリルシラン12%、酸化チタン73.48%、水酸化アルミニウム14.52%)、ALIS−Z−031(6%)(トリエトキシカプリリルシラン2.0%、酸化亜鉛94.0%、イソステアリン酸4.0%)(以上、三好化成株式会社製)等が挙げられる。これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明の化粧料に用いられる、トリエトキシカプリリルシランで被覆された金属酸化物の配合量は、本水中油型乳化化粧料の具体的な形態や用途、さらには金属酸化物の種類等に応じて適宜選択することが可能であり、特に限定されるものではない。通常、全水中油型乳化化粧料に対して1〜5重量%で良く、この含有量が全水中油型乳化化粧料に対して1重量%未満では、着色、紫外線防御などの化粧効果が得られないため、金属酸化物を配合するメリットが少ない。5重量%を超えると粉体の過剰配合により、水中油型乳化化粧料において、みずみずしさが無くなる等、使用性に問題が生ずる場合がある。
成分(B)に用いられるキサンタンガムとは、澱粉等の炭水化物をキサントモナス属菌等の微生物を用いた発酵により得られる多糖類である。キサンタンガムとしては、精製、乾燥及び粉末化した市販品として、エコーガム、エコーガムBT、エコーガムF、エコーガムGM、エコーガムRD、エコーガムSF、エコーガムT、エコーガムTF、モナートガムGS、ケルデント(以上、大日本住友製薬株式会社製)、キサンタンガム(メルク・ジャパン株式会社製)、サンエース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)、ネオソフトXK(太陽化学株式会社製)などが挙げられ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(B)に用いられるカラギーナンは、紅藻類から熱アルカリで抽出することによって得られるD−ガラクトース及び3,6−アンヒドロガラクトース等からなる多糖類である。カラギーナンには、水ゲル形成タイプ、蛋白質反応タイプ、及び増粘タイプがあるが、本発明においては増粘タイプが使用可能である。市販品としては、カラギーナン、ゲニュゲル、ゲニュビスコ J−J(以上、コペンハーゲンペクチン社)、タカラゲン G−30、タカラゲン G−50(以上、株式会社タカラゲン社製)等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(B)のキサンタンガムおよびカラギーナンの合計配合量は、全水中油型乳化化粧料に対して0.05〜0.3重量%が好ましく、0.05重量%未満では乳化安定性効果が弱い場合あり、また0.3重量%を超えると、ぬめり、べたつきが生じ、さっぱりとした使用感が得られない。
さらに、成分(B)のキサンタンガムおよびカラギーナンの成分割合が重量比で3:2〜2:3が好ましい。
成分(C)に用いられる、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のポリオキシエチレン平均付加モル数は、好ましくは80〜100であり、さらに好ましくは100である。市販品としてNIKKOL HCO−80、NIKKOL HCO−100(以上、日光ケミカルズ株式会社製)等が挙げられ,これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(C)に用いられる、ポリオキシエチレン平均付加モル数が80〜100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量としては、0.1〜1.0重量%で十分安定な水中油型乳化化粧料が得られる
本発明に使用される油性成分としては、化粧品一般に使用される固形油、半固形油、液状油、揮発性油、活性剤等が使用できる。動物油、植物油、鉱物油、合成油を問わず、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルキルグリセリルエーテル類、エステル類、シリコーン油類、フッ素系油類、親油性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、オリブ油、ヤシ油、アボカド油、ヒマシ油、サフラワー油、硬化油、ミンク油、馬油等の油脂類。ラノリン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、キャンデリラロウ等のロウ類。流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、セレシン、ポリエチレン、ポリブテン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素類。ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸類。バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル類。オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸イソセチル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等のエステル類。高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン等のシリコーン類。パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、フッ素変性シリコーン等のフッ素油類。縮合リシノレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ソルビタン等の親油性界面活性剤が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の乳化組成物は、更に水溶性有機溶媒を含有することができる。水溶性有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量200〜1540)等のグリコール類、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール、トリス(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)ホスフェート等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
さらに、本発明の水中油型乳化化粧料には、通常の化粧品原料として使用されるものならば、特に限定しないが、例えば動植物抽出物、アミノ酸およびペプチド、ビタミン類、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、殺菌・防腐剤、紫外線吸収剤、pH調整剤等を本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。
以下、実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施中の%はすべて重量%を意味する。
[評価項目およびその評価方法]
(1)使用感(のびのなめらかさ、みずみずしさ、さっぱり感)
女性専門パネル15人により、使用感に関する評価項目について下記の評価基準に基づき評価を行った。
1.のびのなめらかさ
◎:非常にのびがなめらか。
○:のびがなめらか。
△:ややのびがなめらか。
×:のびが悪い。
2.みずみずしさ
◎:非常にみずみずしい。
○:みずみずしい。
△:ややみずみずしい。
×:みずみずしくない。
3.さっぱり感
◎:非常にさっぱりしている。
○:さっぱりしている
△:ややさっぱりしている。
×:さっぱり感がない。
(2)乳化安定性
化粧下地を50℃及び室温でそれぞれ1カ月間放置し、その安定性を外観観察で評価した。
○:外観異常なし。
×:油相が分離している。
なお、表1〜3における「使用感」は、水中油型乳化化粧料調製翌日の使用感評価を記載し、また「乳化安定性」は、50℃及び室温で1カ月間放置した水中油型乳化化粧料の乳化安定性を評価した。
また、表1〜3に記載のHLB値とは、一般に界面活性剤の性質を評価するのに用いられる方法で、これはエチレンオキサイド付加型非イオン系界面活性剤について、親油基に付加された親水基が無限に長く親水性が最も大きい仮想的な化合物を考えてこの化合物のHLB値を20と定め、また、親水基の全く無い親油性の化合物についてこのHLB値を0として、それらとの相対値として親油性と親水性のバランスを表す指標である。
表1に記載される本発明の水中油型乳化化粧料と、表2及び表3に示す比較品をそれぞれ調製し、その使用感(のびのなめらかさ、みずみずしさ、さっぱり感)と乳化安定性(50℃及び室温で1カ月間放置)について評価した。結果も併せて表1、表2及び表3に記載した。
Figure 2011190232
Figure 2011190232
Figure 2011190232
(製造方法)
A:成分9〜14を80℃に加熱し、成分1〜8を加えてホモミキサーにて均一に分散し、80℃に保温する。
B:成分15〜29をホモミキサーにて均一に混合し、80℃に加熱する。
C:BにAを添加し乳化する。
D:Cを68℃まで冷却し、成分30を添加する。
E:さらに30℃まで冷却し、乳液状の化粧下地を得る。
表1に示す結果のように、本発明である処方例1〜10の水中油型乳化化粧料は、のびのなめらかさ、さっぱり感、みずみずしさが有り、使用感の優れたものであり、安定性も優れたものであった。
表2及び表3に示す結果から、比較例1に示すように、表面未処理の金属酸化物を配合した場合は、乳化させた時点で凝集が起こり、水中油型乳化化粧料の形態をとることができなかった。また、比較例2〜3に示すとおり、トリエトキシカプリリルシラン以外の表面処理では、みずみずしさが劣っており、比較例2においては50℃での乳化安定性も悪いものであった。このことから、本発明においてはトリエトキシカプリリルシランの表面処理が必要である。また、比較例4は多糖類増粘剤であるローカストビーンガムを使用したものであるが、のびのなめらかさ、さっぱり感及び50℃での乳化安定性が悪いものであった。同様に、比較例5〜8では、キサンタンガムとカラギーナンの併用では無い例を示したが、使用感として満足できるものではなく、50℃での安定性も悪かった。比較例9〜10はカルボキシビニルポリマーを使用したものであるが、比較例1と同様に乳化させた時点で凝集が起こり、水中油型乳化化粧料の形態をとることができなかった。比較例11〜13では、ポリオキシエチレン平均付加モル数が80〜100でない非イオン界面活性剤を使用したが、常温及び50℃での乳化安定性が悪いものであった。比較例14〜15では内油相中にトリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物が0.6重量%、6.4重量%であるが、使用感、乳化安定性に十分なものではなかった。また、比較例16〜17では、キサンタンガム及びカラギーナンの配合量が0.04重量%、0.4重量%であるが、使用感、乳化安定性に満足なものではなかった。さらに、比較例18〜19では、ポリオキシエチレン平均付加モル数が100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量が0.05重量%、1.5重量%であるが、これらもまた使用感、乳化安定性に満足なものではなかった。
以上、処方例1から10で示すように、内油相中に成分(A)トリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中に成分(B)キサンタンガムおよびカラギーナン、(C)ポリオキシエチレン平均付加モル数が80〜100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有し、且つ全水中油型乳化化粧料中の成分(A)〜(C)の配合量が、成分(A)1〜5重量%、成分(B)0.05〜0.3重量%、成分(C)0.1〜1.0重量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料は、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料となった。
表4に示す組成で、水中油型乳化ファンデーションを調製した。
Figure 2011190232
(製造方法)
A:成分5〜10を80℃に加熱し、成分1〜4を加えてホモミキサーにて均一に分散し、80℃に保温する。
B:成分11〜19をホモミキサーにて均一に混合し、80℃に加熱する。
C:BにAを添加し乳化する。
D:Cを68℃まで冷却し、成分20を添加する。
E:さらに30℃まで冷却し、乳液状のファンデーションを得る。
得られた水中油型乳化ファンデーションは、のびのなめらかさ、さっぱり感、みずみずしさが有り、使用感の優れたものであり、安定性も優れたものであった。
本発明により、高温や経時による変化が少なく、塗布時に肌の上でなめらかにのび、みずみずしく、さっぱりとした使用感を得られる、金属酸化物を含有した水中油型乳化化粧料を提供することができる。

Claims (4)

  1. 内油相中に成分(A)トリエトキシカプリリルシラン被覆金属酸化物を含有し、外水相中に成分(B)キサンタンガムおよびカラギーナン、(C)ポリオキシエチレン平均付加モル数が80〜100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有し、且つ全水中油型乳化化粧料中の成分(A)〜(C)の配合量が、成分(A)1〜5重量%、成分(B)0.05〜0.3重量%、成分(C)0.1〜1.0重量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
  2. 成分(C)であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の、ポリオキシエチレン平均付加モル数が100であることを特徴とする請求項1に記載の水中油型乳化化粧料。
  3. キサンタンガムとカラギーナンの成分割合が重量比で3:2〜2:3である請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料。
  4. メイクアップ化粧料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項に記載の水中油型乳化化粧料。
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