JP2011183727A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成された用紙上のインクを加熱乾燥するときに画像濃度が変化して画質が劣化する。
【解決手段】記録ヘッド51の雰囲気温度を検知する温度センサ521と、記録ヘッド51で画像が形成された用紙10を加熱乾燥する加熱部200と、加熱部200の温度を検知する加熱部温度センサ522a〜522fと、温度センサ521で検知された雰囲気温度及び加熱部温度センサ522a〜522fで検知された加熱部522の温度に応じて記録ヘッド51を駆動するときの駆動電圧を補正して記録ヘッド51を駆動するヘッド駆動制御部508とを備えている。
【選択図】図11

Description

本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置(インクジェット記録装置)が知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。
このような画像形成装置(以下、単に「インクジェット記録装置」ともいう。)においては、記録ヘッドは、インクをノズルから用紙に吐出させて記録を行なう関係上、インクが乾燥する前に紙面が擦られると画像品質が低下することになる。特に、ライン型画像形成装置にあっては、用紙を高速搬送しながら画像形成を行うためにインクの乾燥が十分でないまま次の用紙が排紙されるおそれが高くなる。
従来、用紙上のインクを乾燥させるために加熱乾燥(加熱定着)を行うことが知られている(特許文献1)。
また、滴吐出制御に関して、装置の雰囲気温度を検知して、雰囲気温度に応じて滴吐出タイミングを制御することが知られている(特許文献2)。
特開2003−72059号公報 特開2001−113693号公報
上述したような加熱定着を行った場合、用紙を瞬時に加熱することで、用紙表面上のインクの拡散が十分に行われない状態で水分が蒸発するため、加熱しない場合に比べてインクによる用紙地肌の隠蔽状態の程度が変わることで加熱の有無及び加熱の程度によって画像濃度が変化するという課題がある。
ここで、雰囲気温度に応じて吐出制御を行ったとしても、ヘッドの吐出を制御する雰囲気温度の検出はヘッド近傍にセンサを配置して、その温度情報に応じた吐出制御が行なわれるため、ヒータの加熱の程度を的確に反映できず、センサでの検出温度とヒータ温度には差異が生じることとなる。
その結果、ヒータが高温であるにもかかわらず、雰囲気温度に合わせた比較的小さな滴の吐出が行なわれると、インクが十分に拡散しないうちに乾燥が起こるために本来必要なドット径よりも小径となり、画像品質が悪化することになる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、加熱定着を行う場合の画像品質の低下を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドで画像が形成された用紙を加熱乾燥する加熱手段と、
前記加熱手段の温度を検知する加熱部温度検知手段と、
前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいて前記記録ヘッドを駆動する駆動波形を補正して前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動制御手段と、を備えている
構成とした。
ここで、
前記記録ヘッドは、複数のヘッドがノズル配列方向に配列されて構成され、
前記複数のヘッドのそれぞれの位置に対応して複数の前記加熱部温度検知手段が設けられ、
各加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいて対応する前記ヘッドを駆動する駆動波形を補正する
構成とできる。
また、前記記録ヘッドの雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは吐出に用いる液体の温度を検知する温度検知手段を有し、
いずれかの前記温度検知手段で検知された温度と前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度との両方に基づいて前記記録ヘッドを駆動する駆動波形の補正を行なう構成とできる。
この場合、前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度が予め定めた所定温度以上のときには、前記雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは前記液体の温度を検知する温度検知手段のいずれかで検知された温度と前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度とに基づいた前記補正を行い、
前記所定温度未満のときには前記雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは前記液体の温度を検知する温度検知手段のいずれかで検知された温度に基づいた補正を行い、前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいた補正を行わない構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、加熱手段の温度に応じて記録ヘッドを駆動する駆動波形を補正して記録ヘッドを駆動する構成としたので、加熱定着を行う場合の画像品質の低下を抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成を説明する概略構成図である。 同じく要部平面説明図である。 同じく加熱部の説明に供する要部平面説明図である。 同じく制御部の概要を説明するブロック説明図である。 インク粘度とドット径の説明に供する説明図である。 インク粘度が低くなったときのドット径との関係の説明に供する説明図である。 インク粘度が高くなったときのドット径との関係の説明に供する説明図である。 吐出時インク温度とドット径の関係の一例を示す説明図である。 ドット径と画像濃度の関係の一例を示す説明図である。 加熱部温度と画像濃度の関係の一例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態におけるヘッド駆動電圧の補正処理の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態の説明に供するセンサ位置と温度の関係の一例を示す説明図である。 同実施形態におけるヘッド駆動電圧の補正処理の説明に供するフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する概略構成図、図2は同じく要部平面説明図、図3は同じく加熱部の説明に供する要部平面説明図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体1と、用紙10を積載し給紙する給紙トレイ2と、印刷された用紙10を排紙積載する排紙トレイ3と、用紙10を給紙トレイ2から排紙トレイ3まで搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4によって搬送される用紙10に液滴を吐出し印字する記録ヘッドを構成するヘッドモジュールアレイ50を含む画像形成ユニット5と、印刷終了後又は所要のタイミングで画像形成ユニット5の各ヘッドモジュールアレイ50の複数のヘッドの維持回復を行う維持回復機構であるヘッドクリーニング装置6と、ヘッドクリーニング装置6を開閉する搬送ガイド部7と、画像形成ユニット5のヘッドモジュールアレイ50にインクを供給する図示しないサブタンクやメインタンクで構成されるインク供給系とを備えている。
装置本体1は、図示しない前後側板及びステーなどで構成されており、給紙トレイ2上に積載されている用紙10は、分離ローラ21及び給紙ローラ22によって1枚ずつ搬送ユニット4に給紙される。
搬送ユニット4は、搬送駆動ローラ41Aと搬送従動ローラ41Bと、これらのローラ41A、41B間に掛け回された無端状の搬送ベルト43とを備えている。この搬送ベルト43の表面には複数の吸引穴43a(図3)が形成されており、搬送ベルト43の下部には用紙10を吸引する吸引ファン44が配置されている。また、搬送駆動ローラ41A、搬送従動ローラ41B上部には、それぞれ搬送ガイドローラ42A、42Bが図示しないガイドに保持されて、自重にてベルト43に当接している。
搬送ベルト43は、搬送駆動ローラ41Aが図示しないモータにより回転されることで周回移動し、用紙10は搬送ベルト43上に吸引ファン44により吸い付けられ、搬送ベルト43の周回移動によって搬送される。なお、搬送従動ローラ41B、搬送ガイドローラ42A、42Bは搬送ベルト43に従動して回転する。なお、搬送ユニット43に関する構成の詳細については後述する。
搬送ユニット4の上部には、用紙10に印字する液滴を吐出する2つのヘッドユニットからなる記録ヘッド51で構成される画像形成ユニット5が矢示A方向(及び逆方向)に移動可能に配置されている。この画像形成ユニット5は、維持回復動作時(クリーニング時)にはクリーニング装置6上方まで移動され、画像形成時には図1の位置に戻される。
画像形成ユニット5は、搬送ベルト43上に吸着保持されて搬送される用紙10に対して4色分のインク(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の液滴を吐出するライン型記録ヘッド51Y、51M、51C、51Kを構成するヘッドモジュールアレイ50を有している。
ここで、ヘッドモジュールアレイ50は、図2に示すように、共通ベース部材53上に、複数のノズルを配列したノズル列を有する複数のヘッド101を用紙搬送方向と交差する(ここでは直交する)方向に千鳥状に配置したものであり、各色の記録ヘッド51は2列の千鳥状配列の複数(この例では6個)のヘッド101によって構成している。なお、ヘッド101の配列方向(用紙搬送方向と直交する方向)を「ノズル配列方向」という。そして、各列のヘッド101にインクを分配して供給する分岐部材54が一体に設けられている。分岐部材54には図示しないサブタンクからインクが供給され、サブタンクにはメインタンクからインクが供給される。
搬送ユニット4の下流側には用紙10を排紙トレイ3に排紙する搬送ガイド部7が設けられている。搬送ガイド部7にて案内されて搬送される用紙10は排紙トレイ3に排紙される。排紙トレイ3は、用紙10の幅方向を規制する対のサイドフェンス31と用紙10の先端を規制するエンドフェンス32を備えている。
維持回復機構(ヘッドクリーニング装置)6は、画像形成ユニット5の各記録ヘッド51Y、51M、51C、51Kの各ヘッド101に対応するキャップ部材62及び図示しないがワイパ部材と、キャップ部材62でヘッド101のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングした状態でノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ63が配置されている。
また、この画像形成装置においては、印刷終了後、液滴を吐出する記録ヘッド51の各ヘッド101のノズル面をヘッドクリーニング装置6のキャップ部材62でキャッピングした状態でノズルからインクを吸引する場合、あるいは、記録ヘッド51の各ヘッド101のノズル面に付着したインクをワイピング部材で清掃する場合は、図1にも示すように、印刷停止後、搬送ユニット4全体が搬送従動ローラ41Bを支点に矢印B方向に回動し、画像形成ユニット5との間の空間を画像形成時よりも大きくすることで、画像形成ユニット5の移動スペースを確保するようにしている。このとき、ヘッドクリーニング装置6上部に配置されている搬送ガイド部7の搬送ガイド板71も支点72にて矢印C方向上方に回動され、ヘッドクリーニング装置6の上方が開放される。
そして、搬送ユニット4と搬送ガイド部7がそれぞれ解放(解除)された後に、画像形成ユニット5が、後述する加熱部200を避ける位置まで上昇した後、もしくは加熱部200と一体に、用紙通紙方向(矢示A方向)に移動し、ヘッドクリーニング装置6上方で停止され、キャップ部材62などが上昇して記録ヘッド51の各ヘッド101のクリーニング動作(維持回復動作)に移行する。
さらに、画像形成ユニット5の下流側には、画像が形成された用紙10を加熱乾燥する加熱手段としての加熱部200を配置している。
この加熱部200は、ヒータ201とリフレクタ202で構成される。加熱部200に搬送された用紙10は、ヒータ201の熱によりインクが乾燥され、インク付着によるカールや画像のにじみが軽減された後、排紙トレイ3に排紙される。
また、画像形成ユニット5には記録ヘッド51の雰囲気温度及び湿度を検出する温度検知手段としての温湿度センサ521を設けている。
さらに、加熱部200には、ヒータ201の温度を検知する加熱部温度検知手段としての加熱部温度センサ522a〜522fを設けている。センサの数は6個に限らず数が多いほど正確な温度分布測定が可能となる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図4に示すブロック説明図を参照して説明する。
この制御部500は、この装置全体の制御を司る本発明に係るヘッド駆動制御を行う手段を兼ねるCPU501と、CPU501が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、ヘッドモジュール50の各記録ヘッド51を構成するヘッド101を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含むヘッド駆動制御部508と、記録ヘッド51の各ヘッド101を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、画像形成ユニット5を移動させる画像形成ユニット移動モータ510を駆動するための画像形成ユニット移動モータ駆動部511と、搬送ベルト移動モータ512を駆動するための搬送ベルト移動モータ駆動部513と、吸引ファン44に対する吸引ファンモータ514を駆動する吸引ファン駆動部515と、各種センサからの情報を入力するI/O516を有している。
ここで、I/O516にはセンサ情報として、前述した温湿度センサ521、加熱部温度センサ522a〜522fなど各種センサからの各種検知信号が入力される。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル517が接続されている。
ここで、制御部500は、パーソナルコンピュータ(以下PCと称す)等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データを含む印刷データ等をケーブル或いはネットを介してホストI/F506で受信する。
そして、CPU501は、ホストI/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にてデータの並び替え処理等(場合によっては、画像処理の一部の処理)を行ってヘッド駆動制御部508に画像データを転送する。なお、画像出力するための印刷データのビットマップデータ(印刷ラスタデータ)への変換は、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開し印刷データのビットマップデータ(印刷ラスタデータ)を作成した上で、該印刷ラスタデータをこの装置に転送するようにしている。
ヘッド駆動制御部508は、印刷ラスタデータを受け取ると、このドットパターンデータ(印刷ラスタデータ)を、クロック信号に同期して、ヘッドドライバ509にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ509に送出する。
このヘッド駆動制御部508は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROM(ROM502で構成することもできる。)と、このROMから読出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
また、ヘッドドライバ509は、ヘッド駆動制御部508からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド駆動制御部508からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にヘッドユニット51のアクチュエータ手段に印加してヘッドを駆動し、画像データを印刷してドットパターンを形成する。
また、この制御部500のヘッド駆動制御部508は、温湿度センサ521が検知した雰囲気温度に基づいてヘッド駆動電圧を補正する制御を行う。なお、ヘッド駆動電圧の補正は、予め複数の駆動波形を格納しておき、検知された雰囲気温度に対応するヘッド駆動波形を選択することによって行うことができる。
なお、ヘッドからインクを吐出するときには、インク温度を検知してその温度に応じたヘッド駆動波形を選択してインクの吐出制御を行うことが理想であることから、ヘッドの液室内に温度センサを設けてインクの温度を直接検知して吐出制御に用いる構成もある。ただし、ヘッドの液室内に温度センサを設けることは、ヘッド製造工程の複雑化やコストの増大を招くため、本実施形態では、ヘッドの雰囲気温度を検知して、ヘッド周辺の温度を略インク温度とする構成を採用している。
このように、雰囲気温度をインク温度とする場合には、装置の使用による放熱等を考慮して、あらかじめ実験等によって求められている雰囲気温度とインク温度の相関関係から求めた補正係数を用いて温度補正を行う。通常、インク温度が上昇するとインク粘度は減少し、温度が低下するとインク粘度は増加する。そのため、吐出に要するエネルギーは低温になるに従って増大する。インク吐出は、圧電型ヘッドであれば、ヘッドに設けられた圧電素子に印加する駆動波形の電圧値を可変(補正)して制御を行うことができる。低温では粘度の増大したインクを吐出するために電圧値を増加させ、高温では粘度が低いため電圧値を減少させる。また、複数設けられたヘッド間の濃度差を解消するためには、画像濃度が低くなる傾向のあるヘッドでは電圧値を増加させ吐出量を増加する補正を行う。
また、ヘッド駆動制御部508は、加熱部温度センサ522で検知される加熱部200の温度に基づいて同様にしてヘッド駆動波形の電圧値を補正する制御を行う。
次に、本発明の第1実施形態について説明する。
まず、ノズル配列方向解像度をd1、用紙搬送方向の解像度をd2とする場合、通常、理想的なドット形成状態で、図5に示すように、ベタ画像の埋まりを考慮して、ある一定のドットの重なり範囲を持つ状態でドットが形成されるようにする。
温度の上昇によってインクが低粘度化し、吐出量が増加すると、用紙着弾後のドット滲みが大きくなり、ドットの形成状態は、図6に示すように、重なり部分が増加したものとなる。そのため、細線などの画像に太りが生じ、高精細画像の形成が困難となる。また逆に、インクが高粘度化し、吐出量が減少すると、ドット滲みが少なくなり、図7に示すように、各ドット間に空隙の生じたドット形成状態となり、ベタ濃度が低下した状態となる。
つまり、図8に示すように、吐出時のインク温度が高くなるほどインク粘度が低粘度化してドット径は大きくなる関係にある。
また、ドット径と濃度の関係は、例えば図9に示すよう、ドット径が大きくなるほど濃度(I.D)は濃くなる。
一方、ヒータ201で印刷直後に急速にインクの乾燥を行った場合は、ドットの拡散が十分でない状態でインクの水分が蒸発するために、ドット径の縮小が起こることで、図7に示すような状態と類似の状態となり画像濃度が低下する傾向にある。
つまり、加熱部200の温度と濃度との関係は、例えば図10に示すように、加熱部温度が高くなるに従って濃度が低下する。
したがって、雰囲気温度から得られるインク温度に基づいて吐出制御を行う(駆動電圧値を補正する)ことで、インク温度にかかわらずドット径を揃えることができるが、これだけでは、加熱手段を設けることによるドット径の変動には対応することができない。
そこで、本実施形態では、制御部500には、図8に示すような吐出インク温度とドット径の情報から予め補正テーブルを有し、温度センサ521からの温度情報に基づいて、雰囲気温度からインク温度を算出し、インク温度によらずドット径が一定となるように、ヘッド駆動時の電圧倍率Eを算出する。さらに、加熱部200の温度によってドット径が変動することが予測されるため、図10に示すような加熱部温度とドット径の相関からヒータにより変動するドット径を算出し、加熱部200によるドット径変動があることを想定しさらに補正を加えたヘッド駆動電圧倍率Eoを算出して、ヘッドの駆動制御を行うようにしている。
これにより、印刷時のインク温度によるドット径変動と、加熱部によるドット径変動を加味した制御を行うことができ、常に狙いのドット径を用紙上に形成することが可能となる。なお、加熱部温度がある一定温度以下の場合には画像の変動が認識できない範囲となる場合があることから、加熱部温度による補正を行わないようにすることで、制御に要する時間を短縮することができる。
なお、ここでは温度センサ521からの温度情報と、加熱部200の温度情報から補正を行なう例を示しているが、温度センサ521からの温度情報を用いずに加熱部200の温度情報のみから補正を行なってもよい。例えば、インクを事前に加温する構成等を採用した場合には、インク温度はほぼ一定となるため雰囲気温度による影響は小さく、ドット径は加熱部200の温度が支配的になる。このような場合は、加熱部200の温度情報のみから補正を行い、駆動制御を行なうことが好ましい。
そこで、この第1実施形態におけるヘッド駆動電圧補正処理について図11のフロー図を参照して説明する。
まず、温度センサ521から雰囲気温度情報を得る。そして、この雰囲気温度情報Nと、電源投入からの経過時間や、印刷履歴情報などから、あらかじめ定められたテーブルを参照してヘッド51内のインク温度を算出する。その後、インク温度とドット径の相関から狙いのドット径となるように予め格納保持しているヘッド駆動波形電圧倍率テーブルを参照し、補正電圧倍率Eを算出する。
次いで、加熱部200(ヒータ201)を使用しているか否かを判別し、加熱部200を使用している場合には、加熱部温度センサ522a〜522fにより加熱部200の温度情報を得る。そして、加熱部200の温度が予め定めた所定温度(閾値)以上か否かを判別する。
ここで、加熱部200の温度が予め定めた所定温度(閾値)以上であれば、予め定められたドット径と加熱部温度の相関より、使用中の加熱部温度によるドット径の変化量を算出し、さらに電圧とドット径の相関情報に基づく電圧倍率テーブルから、加熱部200によるドット径変化をキャンセルする補正電圧倍率Eoを算出する。
そして、滴吐出時には、インク温度による補正倍率Eに加熱部温度による補正倍率Eoを加えてヘッド駆動電圧(印加電圧)とする。なお、補正有無を決定する加熱部の温度閾値に関しては予め設定しているが、任意に可変できる構成とすることもできる。
このように、記録ヘッドの雰囲気温度及び加熱手段の温度に応じて記録ヘッドを駆動する駆動電圧を補正して記録ヘッドを駆動する構成としたので、加熱定着を行う場合の画像品質の低下を抑制することができる。
なお、前述のとおり、雰囲気温度の影響が少ない場合には、雰囲気温度情報の取得から補正電圧倍率Eの算出までを行なわず、ヒータ温度情報のみから補正電圧倍率Eoを算出してもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
まず、前述したように、加熱部200には加熱部温度センサ522a〜522fの6個のセンサを設けている。ここで、ヒータの仕様もしくは経時劣化により、加熱部200の端部と中央部で、図12に示すように、センサ位置による温度分布が生じる場合がある。また、加熱部200の端部と中央部に限らず、インクミスト付着による顔料の固着凝集汚れにより温度ムラが生じる場合もある。リフレクタ202によりある程度の平均化は行えるが、温度分布の変化が大きい場合はリフレクタ202による均一化にも限界があり、熱照射範囲で一定の温度を得られない場合がある。
上述した画像形成装置のように複数のヘッド101を配列してライン型ヘッドを構成した場合、ヘッド毎に吐出特性に差があるときには、画像にヘッド毎の濃度差が生じてしまうため、通常全てのヘッドにおいて等しい画像濃度となるようにヘッド駆動電圧の補正を行う。ヘッド101毎の吐出特性はランク情報としてヘッドに記憶、もしくは記録してあり、制御部500はヘッド101のランクに応じて目的のドット径となるように電圧倍率補正を行い、各ヘッドで同じ吐出状態となるように補正を行っている。
なお、補正値は製造工程において設定してあり、さらに状況に応じてユーザがメンテナンスの一環としてヘッド間の濃度補正を行うことが可能としている。
ところが、加熱部200の用紙幅方向における温度分布にムラが生じると、ヘッド間濃度差を解消した状態でインクを吐出しても、吐出後のヒータ部の温度ムラにより乾燥状態が均一とならずに、画像濃度ムラとして認識される場合がある。
そこで、加熱部温度センサ522の場所と対応する位置のヘッド101に対し、個別に電圧倍率補正を実施することで、ヘッド間の濃度ムラを解消することができる。
この第2実施形態におけるヘッド駆動電圧補正処理について図13のフロー図を参照して説明する。
まず、雰囲気温度情報からインク温度を算出し、全ヘッド共通の補正倍率Eを算出する。
その後、加熱部200の使用の有無を判別する。加熱部200を使用しているときには、すべての加熱部温度センサ522の温度情報を取り込み、加熱部200のn個(この例では6個)の加熱部温度センサ522の温度情報から得られる加熱部200の温度の中に予め定めた所定温度(閾値)以上のものがあるか否かを判別する。
そして、所定温度(閾値)以上のものがある場合は、すべての加熱部温度センサ522から得られた温度が、予め定めた均一温度範囲内に入るか否かを判別する。
ここで、すべての加熱部温度センサ522から得られた温度が予め定めた均一温度範囲内に入るときには、各加熱部温度センサ522から得られた温度の平均値を加熱部温度とし、その温度に応じた補正電圧倍率値Eoを算出する。
これに対し、すべての加熱部温度センサ522から得られた温度が予め定めた均一温度範囲内に入らないときには、各加熱部温度センサ522のセンサ位置に対応したヘッド101それぞれに対し、対応する加熱部温度センサ522で得られた温度に対する補正倍率Doを算出する。
そして、滴吐出時には、インク温度による補正倍率Eに加熱部温度による補正倍率Eoを加えてヘッド駆動電圧(印加電圧)とする。なお、補正有無を決定する加熱部の温度閾値に関しては予め設定しているが、任意に可変できる構成とすることもできる。
なお、前述したとおり、雰囲気温度の影響が少ない場合には、雰囲気温度情報の取得から補正電圧倍率Eの算出までを行なわず、ヒータ温度情報のみから補正電圧倍率Eo、Doを算出してもよい。
このようにして、加熱部の温度分布に応じて個々のヘッドのヘッド駆動電圧を補正することによって、より適切な補正を行うことができる。
なお、上記実施形態においてはライン型画像形成装置に本発明を適用した例で説明しているが、本発明はシリアル型画像形成装置にも同様に適用することができる。
4 搬送ユニット
5 画像形成ユニット
43 搬送ベルト
50 ヘッドモジュール
51、51Y、51M、51C、51K 記録ヘッド
101 ヘッド
200 加熱部
201 ヒータ
202 リフレクタ

Claims (4)

  1. 液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドで画像が形成された用紙を加熱乾燥する加熱手段と、
    前記加熱手段の温度を検知する加熱部温度検知手段と、
    前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいて前記記録ヘッドを駆動する駆動波形を補正して前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動制御手段と、を備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録ヘッドは、複数のヘッドがノズル配列方向に配列されて構成され、
    前記複数のヘッドのそれぞれの位置に対応して複数の前記加熱部温度検知手段が設けられ、
    各加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいて対応する前記ヘッドを駆動する駆動波形を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記記録ヘッドの雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは吐出に用いる液体の温度を検知する温度検知手段を有し、
    いずれかの前記温度検知手段で検知された温度と前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度との両方に基づいて前記記録ヘッドを駆動する駆動波形の補正を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度が予め定めた所定温度以上のときには、前記雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは前記液体の温度を検知する温度検知手段のいずれかで検知された温度と前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度とに基づいた前記補正を行い、
    前記所定温度未満のときには前記雰囲気温度を検知する温度検知手段、もしくは前記液体の温度を検知する温度検知手段のいずれかで検知された温度に基づいた補正を行い、前記加熱部温度検知手段で検知された前記加熱手段の温度に基づいた補正を行わないことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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