JP2011182560A - ステータコイルの製造装置及びその製造方法 - Google Patents

ステータコイルの製造装置及びその製造方法 Download PDF

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智之 八田
Masayuki Ikemoto
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Abstract

【課題】変形のない立体的なステータコイルを当初より形成する。
【解決手段】ステータコイルの製造装置20は、基台20a上方に設けられたノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工してコイル辺部13とコイルエンド部14が連続するステータコイル12をノズル21の前方及び周囲の空間に形成し、形成途中のステータコイル12を載置可能な支持テーブル91が基台20aに設けられる。支持テーブル91は、移動可能であって、かつ鉛直軸を中心として回転可能である。ステータコイルの製造方法は、形成途中のステータコイル12を基台20aに設けられた支持テーブル91に載置し、ワイヤの折り曲げ加工時に形成途中のステータコイル12が移動又は回転する方向と同じ方向に形成途中のステータコイル12が載置された支持テーブル91を移動又は回転させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワイヤを折り曲げ加工してステータに用いられるコイルを製造するステータコイルの製造装置及びその製造方法に関するものである。
従来、自動車等に用いるモータ、ジェネレータ、モータジェネレータ等の回転電機のステータは、ステータコアにコイルを配置して製造している。このコイルは、ステータコアの軸方向に平行に設けた複数のスロット内において、直線状に配置するコイル辺部と、ステータコアの軸方向両端面の外方において、周方向に配置するコイルエンド部とを繋いで形成されている。そして、特に略四角断面形状を有する角線を用いてコイルを形成する場合には、複数のコイル辺部を、ステータコアの軸方向一端面の外方と軸方向他端面の外方に配置するコイルエンド部によって交互に繋いだ波巻形状を有するコイルを用いることが多い。この波巻コイルは、多数本のマグネットワイヤを束ねてループ状に形成したコイルとは違い、ステータコアのスロット内に配置する前に、所定の波巻形状に形成しておく必要がある。
この波巻コイルの製造方法としてワイヤをコイル辺部とコイルエンド部とを繋ぐ屈曲部ごとに順次折り曲げ加工して2次元平面上でワイヤを矩形波状に折り曲げ、コイル辺部とコイルエンド部が交互に繋がる平面的に展開されたステータコイルを得、その後その展開ステータコイルを丸めて立体的な波巻きステータコイルを得るステータコイルの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この波巻きステータコイルの製造方法によれば、波巻きステータコイルのコイル辺部とコイルエンド部との間の境界屈曲部を順次形成するため、製造装置及び曲げ作業を簡素化することができるとしている。
特開2009−273352号公報(段落番号[0033]、[0034])
しかし、ワイヤを略矩形波形状に折り曲げて展開ステータコイルを得る工程と別にその展開ステータコイルを丸める工程を備えることは、その展開されたステータコイルを丸める為の金型又は治具を別に必要とし、その丸める程度が異なればその形状に適した複数の金型又は治具を準備する必要があって、その管理負担が増加する不具合があった。特に、近年ではコイルエンド部のステータコアの軸方向端面の外方における配置を適切にするために、ステータコアの軸方向端面の外方へ突出するコイル辺部にクランク部や湾曲部を別途成形し、それらに繋がるコイルエンド部を径方向にずらすようなことが行われる。このようなクランク部や湾曲部はコイル辺部とコイルエンド部とを繋ぐ屈曲部における折り曲げ方向に直交するため、平面的な展開ステータコイルを形成する際にこれらのクランク部や湾曲部を形成することはできず、展開ステータコイルを丸める際に形成する必要があった。このため、そのコイルを丸める際の金型又は治具の種類が増加し及びそれらの構造が更に複雑化する未だ解決すべき課題が残存していた。
この点を解消するためには、ワイヤをコイル辺部とコイルエンド部とを繋ぐ屈曲部ごとに順次折り曲げ加工すると同時に、クランク部や湾曲部も順次形成して当初より3次元空間的に立体的なステータコイルを形成することが考えられる。しかし、当初よりステータコイルを立体的なものとすると、そのステータコイルを空間中で形成することになる。このため、ワイヤを折り曲げ加工して得られた屈曲部やクランク部や湾曲部に形成途中のステータコイルの自重が作用してその加工部位が変形し、所望の形状のステータコイルを得ることが困難になることが考えられる。
本発明の目的は、変形のない立体的なステータコイルを当初より形成し得るステータコイルの製造装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明のステータコイルの製造装置は、基台上方に設けられたノズルの前端から前方に突出したワイヤを折り曲げ加工してコイル辺部とコイルエンド部が連続するステータコイルをノズルの前方及び周囲の空間に形成するものである。
その特徴ある構成は、形成途中のステータコイルを載置可能な支持テーブルが基台に設けられ、その支持テーブルはステータコイルの位置に合わせて高さが調整可能に構成されたところにある。
そして、その支持テーブルは、移動可能であって、かつ鉛直軸を中心として回転可能に設けられることが好ましい。
本発明のステータコイルの製造方法は、基台上方に設けられたノズルの前端から前方に突出したワイヤを折り曲げ加工してコイル辺部とコイルエンド部が連続するステータコイルをノズルの前方及び周囲の空間に形成する方法である。
その特徴ある点は、形成途中のステータコイルを基台に設けられた支持テーブルに載置し、ステータコイルの位置に合わせて支持テーブルの高さを調整するところにある。
この場合、ワイヤの折り曲げ加工時に形成途中のステータコイルが移動又は回転する方向と同じ方向に形成途中のステータコイルが載置された支持テーブルを移動又は回転させることが好ましい。
本発明のステータコイルの製造装置及びその製造方法では、ノズルより繰り出されたワイヤを折り曲げ加工して当初より立体的なステータコイルをノズルの前方及び周囲の空間に形成するけれども、形成途中のステータコイルを支持テーブルに載置して、ステータコイルの位置、特に最も下側になっている部分の高さに合わせて支持テーブルの高さを調整するので、その形成途中のステータコイルにおける自重をその支持テーブルにより支持することができる。よって、ワイヤを折り曲げ加工して得られた屈曲部やクランク部や湾曲部に形成途中のステータコイルの自重が作用することを防止することができる。
そして、ワイヤの折り曲げ加工時には形成途中のステータコイルは水平方向に移動又は回転することになるけれども、支持テーブルを移動可能であってかつ回転可能に設け、形成途中のステータコイルが移動又は回転する方向と同じ方向にそのステータコイルが載置された支持テーブルを移動又は回転させるようにすれば、折り曲げ加工中における折り曲げ加工部位に形成途中のステータコイルの自重や慣性力が作用することを防止することができる。よって、ワイヤを折り曲げ加工して所望の形状の屈曲部やクランク部や湾曲部を確実に形成することができ、変形のない立体的なステータコイルを当初より得ることができる。
本発明実施形態のステータコイルの製造装置を示す側面図である。 その製造装置の正面図である。 その製造装置の上面図である。 その右の折り曲げ機を用いて湾曲したコイルエンド部を形成している状態を示す図である。 その中央折り曲げ機を用いて屈曲部を形成している状態を示す図である。 その右の保持具を用いてクランク部を形成している状態を示す図である。 得られたステータコイルの斜視図である。 ステータコアに複数のステータコイルが挿通されて得られたステータを示す斜視図である。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図8に回転電機のステータ10を示す。このステータ10は円筒状を成すステータコア11とステータコイル12を備え、ステータコア11は放射状に並んで内径方向に突出する複数のティース(磁極)11a及びその間に開口する複数のスロット11bを有する。ステータコイル12は、円筒状のステータコア11の内周の軸方向に延びるスロット11bに挿入されるコイル辺部13と、そのステータコア11の軸方向にスロット11bより突出しステータコア11の外周に沿うコイルエンド部14とが円周方向に連続して形成される。そして、このステータコイル12をステータコア11に挿通し、それらのコイル辺部13を各スロット11bに収めることによりステータ10が得られる(図8には、ステータコア11に複数のコイル12が挿通されたものを示す)。
図1に、本発明のステータコイルの製造装置20を示す。この製造装置20は、ワイヤ16を折り曲げ加工してステータコイル12を自動的に製造するものであって、そのワイヤ16は、巻芯治具を用いることなく空中で折り曲げられるとその形状を維持できるような、その外径がある程度大きい太線が用いられる。この実施の形態におけるワイヤ16は、表面に絶縁皮膜が形成された断面矩形の角線である。ワイヤ16を角線とすれば、ステータ10におけるコイル12の占積率を高めることが期待できる。けれども、このワイヤ16は角線に限らず、ステータ10等の仕様或いは製作工程に応じて、断面円形のいわゆる丸線であっても良い。ここで、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が水平前後方向、Y軸が水平横方向、Z軸が垂直方向に延びるものとして本発明のステータコイルの製造装置20について説明する。
本発明のステータコイルの製造装置20は、基台20a上方に設けられたノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工するものである。従って、主要な構成部として、基台20aに取付けられ供給源17から延びるワイヤ16が挿通された真直ぐなノズル21と、そのX軸方向に延びるノズル21にワイヤ16を供給してノズル21の前端からそのワイヤ16を繰り出すワイヤ送り装置22を備える。ノズル21は断面矩形の角線からなるワイヤ16が挿通可能な真直ぐな角筒状のものであって、その全長は得ようとするステータコイル12のコイル辺部13より長く形成される。ノズル21の後部は取付部材20bの上部に取付けられ、取付部材20bの下端は基台20aに固定される。この取付部材20bによりノズル21は基台20aの上方空間に固定される。ワイヤ16はリール17に巻回され、このリール17がワイヤ16の供給源となる。このリール17はコイルの製造装置20と別な場所の例えばノズル21の後方の床の上等に置かれる。
ワイヤ送り装置22は、ノズル21の後端近傍に設けられてワイヤ16を固定支持する固定機構23と、その固定機構23の後方に設けられワイヤ16をノズル21の延長線上に送る送り機構24とを備える。そして、この固定機構23を解放して送り機構24によりワイヤ16をノズル21方向である前方に移動させることによりノズル21にワイヤ16を供給し、これによりノズル21の前端からそのワイヤ16を繰り出し可能に構成される。一方、送り機構24によりワイヤ16を解放した状態で後退させる際に固定機構23によりワイヤ16を掴むことにより一旦繰り出されたワイヤ16がその送り機構24とともに後退することを防止することができ、後退した送り機構24によりワイヤ16を再び掴んだ状態で固定機構23を解放し、ワイヤ16を掴んだ送り機構24を再び前方に移動することにより、供給源21から供給されたワイヤ16をノズル21に順次繰り出すことができるように構成される。なお、図1における符号20cは、供給源であるリール17から繰り出されたワイヤ16を真直ぐに伸ばす癖取り装置である。
また、図1〜図3に示すように、このコイルの製造装置20は、そのノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工する加工機を備える。この実施の形態における加工機は、ノズル21の上方に設けられてそのノズル21に対して3軸方向に各々移動する中央移動台30と、ノズル21を挟むようにノズル21のY軸方向両側に設けられそのノズル21に対して3軸方向に各々移動する左右の移動台50,60と、中央移動台30に設けられノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をノズル21を含む水平面内において折り曲げ可能な中央折り曲げ機40と、左右の移動台50,60に設けられノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をノズル21を含む鉛直面内において折り曲げ可能な左右の折り曲げ機70,80とを備える。
各移動台30,50,60はそれぞれ移動装置31,51,61を介して基台20aに取付けられる。中央の移動装置31は中央の支柱36(図1)を介して基台20aに取付けられ、図2では、左の移動装置51が左の支柱56を介して、右の移動装置61が右の支柱66を介して基台20aに取付けられる場合を示す。この各移動装置31,51,61は、それぞれX軸、Y軸、及びZ軸方向伸縮アクチュエータ32〜34,52〜54,62〜64の組み合わせによりそれぞれ構成される。そして、それらの各伸縮アクチュエータ32〜34,52〜54,62〜64におけるX軸サーボモータ32a,52a,62a、Y軸サーボモータ33a,53a,63aびZ軸サーボモータ34a,54a,64aは、これらの各移動装置31,51,61をそれぞれ制御する図示しないコントローラの制御出力に接続される。そして、中央移動装置31は中央移動台30を基台20aに固定されたノズル21に対して3軸方向に任意に移動可能に構成され、左右の移動装置51,61は、ノズル21の両側に位置する左右の移動台50,60を3軸方向に任意に移動可能に構成される。
図2の拡大図に示すように、中央移動台30に設けられる中央折り曲げ機40は、ワイヤ16の折り曲げ内側端部を支持する鉛直に設けられたローラシャフト41と、このローラシャフト41のまわりを回動しそのシャフト41に沿って角線からなるワイヤ16を折り曲げるベンダ42と、このベンダ42を旋回させる図示しない旋回駆動機構とを備える。この旋回駆動機構には図示しないコントローラの制御出力が接続され、コントローラの指令により旋回駆動機構がベンダ42をローラシャフト41を中心とする円弧状の軌跡を持って旋回させると、ノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をそのノズル21を含む水平面内において折り曲げ可能に構成される。
図2及び図3に示すように、左右の移動台50,60に設けられた左右の折り曲げ機70,80は、ノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をノズル21を含む鉛直面内において折り曲げ可能なものである。この左右の折り曲げ機70,80は対称構造であり、図2の左に示された折り曲げ機70を代表して説明すると、この左の折り曲げ機70は、図1の拡大図に示すように、ノズル21に直交して装置の幅方向に延びる軸を回転中心として左の移動台50に回転可能に設けられた回転台71と、その回転台71に装置のY軸方向に延びて設けられノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16を上下から挟む一対のピン72,73と、回転台71を回転させて回転台71とともに回転する一対のピン72,73によりワイヤ16を折り曲げる折り曲げモータ74(図2及び図3)を有し、折り曲げモータ74は図示しないコントローラの制御出力に接続される。ワイヤ16を挟む一対のピン72,73の一方72は回転台71の回転中心に位置し、その回転台71が回転すると一方のピン72を回転中心として他方のピン73が円弧状に移動し、一対のピン72,73により挟まれたワイヤ16を一方のピン72に沿って他方のピン73が折り曲げるように構成される。
また、図1〜図3に示すように、左右の移動台50,60には、ノズル21の前端から真直ぐ繰り出されたワイヤ16をノズル21の前端から所定の間隔を空けて保持する保持具76,86がそれぞれ設けられる。これらの保持具76,86にはワイヤ16を収容可能な溝76a,86aがそれぞれ形成され、ノズル21から直線状に繰り出されたワイヤ16にそのノズル12に直交する装置の幅方向から接近してそれらの溝76a,86aにワイヤ16を収容することにより、そのワイヤ16を保持することができるように構成される。そして、左右の移動台50,60を制御するコントローラは、ワイヤ16を保持した保持具76,86をワイヤ16の中心軸から上方又は下方に偏倚するように左右の移動台50,60を移動させ、これによりそのワイヤ16をクランク状に折り曲げることができるように構成される。
また、本発明のステータコイルの製造装置20には、形成途中のステータコイル12を載置可能な支持テーブル91が基台20aに設けられる。この支持テーブル91は、基台20aに設けられたXYテーブル装置92における可動テーブル92a上に回転サーボモータ93を介して鉛直軸を中心として回転可能に設けられる。XYテーブル装置92は第1サーボモータ92b及び第2サーボモータ92cにより可動テーブル92aを水平面内において任意に移動可能に構成され、このXYテーブル装置92自体は昇降装置94を介して基台20aに取付けられる。図3に示すように、この実施の形態における支持テーブル91は形成途中のステータコイル12を載置する上面が平坦に仕上げられた円盤であって、可動テーブル92aは方形状の板材からなる。図4〜図6に示すように、支持テーブル91は、可動テーブル92aに設けられた回転サーボモータ93における鉛直方向に延びる回転軸93aに取付けられ、回転サーボモータ93を駆動してその回転軸93aが回転することにより水平面内で回転するように構成される。なお、図4〜図6における符号91aは、円盤状の支持テーブル91の周囲を下方から支えてその支持テーブル91が傾くことを防止する支持ローラである。
図2に示すように、昇降装置94は、基台20aの内部に設けられXYテーブル装置92と複数の連結棒95を介して連結されたリング部材96を備える。連結棒95は基台20aの上板20dを貫通して上下動可能に設けられ、基台20aの内部にはそのリング部材96を昇降させる昇降用サーボモータ97が設けられる。その昇降用サーボモータ97は上板20dに固定支柱98を介して固定された取付板99に固定され、その回転軸に連結された雄ねじ97bがリング部材96に螺合される。そして、昇降用サーボモータ97を駆動して雄ねじ97bを回転させることによりリング部材96は昇降し、リング部材96を昇降させると、そのリング部材96に連結棒95を介して連結されたXYテーブル装置92自体がZ軸方向に昇降するように構成される。回転サーボモータ93、XYテーブル装置92における第1及び第2サーボモータ92b,92c、並びに昇降用サーボモータ97には、図示しないコントローラからの制御出力が接続され、コントローラからの指令により支持テーブル91は3軸方向に移動し、かつ鉛直軸を中心として回転するように構成される。
次に、このような製造装置を用いた本発明のステータコイルの製造方法について説明する。
本発明のステータコイルの製造方法は、ノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工して、ステータコイル12を得るものである。図7に得ようとするステータコイル12を示す。このステータコイル12は、第1コイル辺部13aと、その第1コイル辺部13aの下端に一端が連結する真っ直ぐな第1コイルエンド部14aと、その第1コイルエンド部14aの他端に下端が接続する第2コイル辺部13bと、その第2コイル辺部13bの上端に一端が連続する湾曲した第2コイルエンド部14bとを有する。そして、第1及び第2コイル辺部13a,13bと第1及び第2コイルエンド部14a,14bの間の接続箇所にそれぞれ曲折部15a〜15dが形成される。これらの屈曲部15a〜15dは中央折り曲げ機40により形成され、図5に示すように、ベンダ42をローラシャフト41を中心とする円弧状の軌跡を持って旋回させ、ノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をそのノズル21を含む水平面内において折り曲げることにより形成される。
また、このステータコイル12には、第1コイルエンド部14aを径方向内側に偏倚させる湾曲部13cがステータコア11の軸方向に延びてスロット11b(図8)より突出するコイル辺部13a,13bの下側に形成され、第2コイルエンド部14bを径方向外側に偏倚させるクランク部13dがスロット11b(図8)より突出するコイル辺部13a,13bの上側に形成される。湾曲部13c及び湾曲した第2コイルエンド部14bの形成は左右の折り曲げ機70,80のいずれかを用いて行われ、いずれの折り曲げ機70,80を用いるかは、既に形成されたステータコイル12に保持具76,86や折り曲げ機70,80が干渉するか否かにより決定され、既に形成されたステータコイル12に保持具76,86や折り曲げ機70,80が干渉しない側におけるものが使用される。
図2における右の折り曲げ機80を用いて湾曲した第2コイルエンド部14bを形成する場合を説明すると、図4に示すように、ノズル21の先端から繰り出されたワイヤ16の長手方向における複数箇所をそれぞれ鈍角に折り曲げることによりこの湾曲した第2コイルエンド部14bを形成する。具体的には、予めワイヤ16を所定の長さ繰り出しておき、その繰り出されたワイヤ16の先端からノズル21までの複数箇所を折り曲げ機80により僅かに折り曲げながらその折り曲げ機80をノズル21側に移動することにより行うか、或いは、折り曲げ機80によりワイヤ16を僅かに折り曲げた後ワイヤ送り装置22によりワイヤ16を僅かに繰り出すことを繰り返し、ワイヤの複数箇所がそれぞれ鈍角に折り曲げられて湾曲した第2コイルエンド部14bを得る。
また、クランク部13dの形成は保持具76,86により行われる。右の移動台60に設けられた右の保持具86によるものを説明すると、図6に示すように、ノズル21の前端から真直ぐ繰り出されたワイヤ16をノズル21の前端から所定の間隔を空けて保持具86により保持する。その後、ワイヤ16を保持した保持具86を、ワイヤ16の中心軸から偏倚するように移動台60をZ軸方向に移動させる。すると、保持具86とノズル21との平行状態は維持されることから、保持具86とノズル21の先端との間に位置するワイヤ16がノズル21の延長線に対して傾斜し、これによりそのワイヤ16はクランク状に折り曲がり、クランク部13dが形成される。
また、本発明のステータコイルの製造方法は、形成途中のステータコイル12を基台20aに設けられた支持テーブル91に載置し、ステータコイル12の位置に合わせて支持テーブル91の高さを調整することを特徴とする。そして、ワイヤ16の折り曲げ加工時に形成途中のステータコイル12が移動又は回転する方向と同じ方向に形成途中のステータコイル12が載置された支持テーブル91を移動又は回転させることもできる。例えば、図4に示すように、湾曲した第2コイルエンド部14bを形成するために、ワイヤ16を僅かに折り曲げながらノズル21からワイヤ16を繰り出すと、形成途中のステータコイル12は第2コイルエンド部14bの湾曲に沿って実線矢印で示すように回転することになる。このため、XYテーブル装置92によりその形成途中のステータコイル12が載置された支持テーブル91を破線矢印で示すように移動させ、回転する形成途中のステータコイル12をその支持テーブル91上で転動させる。これにより、その第2コイルエンド部14bを形成する際に、その加工部位に形成途中のステータコイル12の自重が作用することを防止する。
また、図5に示すように、屈曲部15a〜15dを形成するには、ノズル21の前端から繰り出されたワイヤ16をそのノズル21を含む水平面内において折り曲げるけれども、形成途中のステータコイル12もその時そのローラシャフト41を中心として回転することになる。このため、回転サーボモータ93を駆動して、その形成途中のステータコイル12が載置された支持テーブル91をローラシャフト41を中心として回転する形成途中のステータコイル12と同一の方向に同一の回転速度で破線矢印で示すように回転させ、その支持テーブル91に載置された形成途中のステータコイル12を屈曲部15a〜15dの形成とともに回転させてその屈曲部15a〜15dの形成部位近傍のワイヤ16にねじりトルクが加わることを防止する。
また、図6に示すように、クランク部13dを形成するために、ワイヤ16を保持した保持具86をZ軸方向に移動させると、形成途中のステータコイル12も、その保持具86と同じ方向に移動することになる。このため、昇降用サーボモータ97を駆動して雄ねじ97bを回転させ(図2)、リング部材96を昇降させてXYテーブル装置92とともに支持テーブル91を昇降させ、その支持テーブル91を形成途中のステータコイル12と同じようにZ軸方向に昇降させてステータコイル12の位置に合わせて支持テーブル91の高さを調整する。これにより、クランク部13dを形成する際に、その加工部位に形成途中のステータコイル12の自重が作用することを防止することができる。
更に、図6のクランク部13dを形成した後、ノズル21の前端からワイヤ16を破線矢印で示すように繰り出してコイル辺部13aとするけれども、このワイヤ16の繰り出しに際して、XYテーブル装置92によりその形成途中のステータコイル12が載置された支持テーブル91をワイヤが繰り出される方向であって、その繰り出し速度と同じ速度で移動させる。これにより、ワイヤ16の繰り出し時においても形成途中のステータコイル12を支持テーブル91により支持し、その繰り出されるワイヤ16に形成途中のステータコイル12における自重や慣性力が作用することを防止することができる。
このように、ノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工して、クランク部13d、第1コイル辺部13a、湾曲部13c、第1屈曲部15a、第1コイルエンド部14a、第2屈曲部15b、湾曲部13c、第2コイル辺部13b、クランク部13d、第3屈曲部15c、第2コイルエンド部14b、第4下曲折部15dを順次形成することにより、図7に示すステータコイル12を形成することができる。そして、最終的に第1又は第2コイル辺部13a,13bのいずれか一方を延長して巻き終わりとすることにより、コイル辺部13とコイルエンド部14が連続するステータコイル12をノズル21の前方及び周囲の空間に形成することができる。
なお、形成途中のステータコイル12が支持テーブル91の所望の位置に載置されていない場合には、昇降装置94により支持テーブル91を一旦下降させてその形成途中のステータコイル12を空中に浮かせ、その状態で支持テーブル91を水平方向に所望の位置にまで移動させ、その後昇降装置94により支持テーブル91を再び上昇させることにより、形成途中のステータコイル12を支持テーブル91の所望の位置に載置することができる。そして、所望の形状のステータコイル12が形成されると、図示しないカッタ装置によりワイヤ16を切断し、所望の形状に形成されたステータコイル12をコイルの製造装置20から取り出し、一連のステータコイル12の製造を完了する。
上述したように、本発明のステータコイルの製造装置及びその製造方法では、ノズル21の前端から前方に突出したワイヤ16を折り曲げ加工してステータコイル12を製造するので、巻芯治具やプレス型等を用いることなくステータコイル21を製造することが可能になり、従来必要とされたプレス型の管理負担を無くすことができる。そして、図示しないコントローラにより加工機を制御して、その加工機が折り曲げるワイヤ16の曲げ加工点や湾曲の程度を変更するようにすれば、形状の異なる複数種類のステータコイル12を得ることが可能になり、コントローラによりその加工機を制御するようにすればステータコイル12の製造における自動化が可能になる。このため、ステータコイル12の生産性を著しく高めることが可能になる。ここで、ノズル21より繰り出されたワイヤ16を加工機により折り曲げてステータコイル12を形成するけれども、そのステータコイル12のコイル辺部13より長いノズル21を用いることにより、そのノズル21の前方及び周囲の空間に、加工機により折り曲げられ又は湾曲させられたワイヤ16からなる立体的なステータコイル12を直接形成することができる。
そして、形成途中のステータコイル12を支持テーブル91に載置して、ステータコイル12の位置に合わせてその支持テーブル91の高さを調整するので、その形成途中のステータコイル12における自重をその支持テーブル91により支持することができる。よって、ワイヤ16を折り曲げ加工して得られた屈曲部15a〜15dやクランク部13dや湾曲部13cに形成途中のステータコイル12の自重が作用することを防止することができる。ワイヤ16の折り曲げ加工時には、形成途中のステータコイル12は移動又は回転することになるけれども、支持テーブル91を移動可能であってかつ回転可能に設け、形成途中のステータコイル12が移動又は回転する方向と同じ方向にそのステータコイル12が載置された支持テーブル91を移動又は回転させることにより、折り曲げ加工中における屈曲部15a〜15dやクランク部13dや湾曲部13cに形成途中のステータコイル12の自重や慣性力が作用することを防止することができる。よって、屈曲部15a〜15dやクランク部13dや湾曲部13cが形成途中のステータコイル12の自重や慣性力により変形するようなことはなく、所望の形状の屈曲部15a〜15dやクランク部13dや湾曲部13cを確実に形成することができ、変形のない所望の形状を有する立体的なステータコイル12を当初より得ることが可能となる。
12 ステータコイル
13 コイル辺部
14 コイルエンド部
16 ワイヤ
20 ステータコイルの製造装置
20a 基台
21 ノズル
91 支持テーブル

Claims (4)

  1. 基台(20a)上方に設けられたノズル(21)の前端から前方に突出したワイヤ(16)を折り曲げ加工してコイル辺部(13)とコイルエンド部(14)が連続するステータコイル(12)を前記ノズル(21)の前方及び周囲の空間に形成する製造装置であって、
    形成途中の前記ステータコイル(12)を載置可能な支持テーブル(91)が前記基台(20a)に設けられ、前記支持テーブル(91)は前記ステータコイル(12)の位置に合わせて高さが調整可能に構成されたことを特徴とするステータコイルの製造装置。
  2. 支持テーブル(91)は、移動可能であって、かつ鉛直軸を中心として回転可能に設けられた請求項1記載のステータコイルの製造装置。
  3. 基台(20a)上方に設けられたノズル(21)の前端から前方に突出したワイヤ(16)を折り曲げ加工してコイル辺部(13)とコイルエンド部(14)が連続するステータコイル(12)を前記ノズル(21)の前方及び周囲の空間に形成する製造方法であって、
    形成途中の前記ステータコイル(12)を前記基台(20a)に設けられた支持テーブル(91)に載置し、前記ステータコイル(12)の位置に合わせて前記支持テーブル(91)の高さを調整することを特徴とするステータコイルの製造方法。
  4. ワイヤの折り曲げ加工時に形成途中のステータコイル(12)が移動又は回転する方向と同じ方向に前記形成途中のステータコイル(12)が載置された支持テーブル(91)を移動又は回転させる請求項3記載のステータコイルの製造方法。
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