JP2011176761A - 固体撮像装置及びカメラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】光照射量が少ない場合でも出力リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能な固体撮像装置及びカメラシステムを提供する。
【解決手段】本発明の固体撮像装置は、単位セル100と、列信号線111と、第1の電流源112と、電源供給部とを備え、電源供給部は、リセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続された画素電源線125を有し、FD部106をリセットする時に、単位セル100から列信号線111に信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を、画素電源線125を介して供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置及びカメラシステムに関するものである。
近年、CCD型イメージセンサに代わる固体撮像装置としてMOS型イメージセンサが注目されている。これは、MOS型イメージセンサがCMOSプロセスで製造できるため既存の設備を利用でき、安定供給が可能であること、及び高速読み出し可能なため高速化・高解像度化できることなど、多くの利点を有しているためである。
一般的なMOS型の固体撮像装置の構成及び駆動方法について、例えば特許文献1に開示されている。
特開2008−067344号公報
一般的な固体撮像装置について、図13及び図14を用いて説明する。図13は、一般的な固体撮像装置の全体構成を示す図である。
この固体撮像装置には、単位セル100が複数配列されている。なお、図13では図の簡略化のために、単位セル100が2行×2列で配列されているが、これに限定されず、任意の数の単位セル100が行方向及び列方向に配置されうる。
複数の単位セル100には、それぞれ光電変換素子(画素)としてのフォトダイオード101、転送トランジスタ102、FD(フローティングディフュージョン)部106、リセットトランジスタ103、読み出しトランジスタ104、及び選択トランジスタ105が配置されている。
複数の単位セル100には、列信号線111、読み出しトランジスタ104の負荷となる第1の電流源112、CDS(Correlated Double Sampling)回路113、水平選択トランジスタ114、水平信号線121、水平選択回路123及び増幅回路124が接続されている。
列信号線111は、第1の電流源112を介してグランドに接続される。列信号線111は、単位セル100の選択時(信号読み出し時)には、読み出しトランジスタ104及び第1の電流源112と共にソースフォロア回路を構成する。読み出しトランジスタ104の出力は、CDS回路113に出力される。
固体撮像装置に入射した光は、フォトダイオード101で信号電荷に変換される。フォトダイオード101で発生した信号電荷は、転送パルスφTXに応じて転送トランジスタ102により転送され、FD部106に一時的に蓄積される。選択パルスφSELに応じて選択トランジスタ105で選択された単位セル100の信号電荷は電圧に変換され、列信号線111を経てCDS回路113に出力される。さらに、水平選択回路123によって水平選択トランジスタ114を選択的に導通して、水平信号線121に信号電圧を出力させる列信号線111が選択され、信号電圧は増幅回路124を経て外部に出力される。FD部106に蓄積された電荷の除去(リセット)は、リセットパルスφRSに応じてリセットトランジスタ103で行われ、FD部106は画素電源線125を介して接続された電圧源126が供給するリセット電位にリセットされる。また、垂直選択回路122は、転送トランジスタ102、選択トランジスタ105、及びリセットトランジスタ103に対応する駆動パルスを供給して駆動を行う。
次に固体撮像装置の動作について説明する。図14は、図13の固体撮像装置の動作タイミングを示すタイミングチャートである。図14において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。選択パルスφSELは、所定の行の選択トランジスタ105を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル100のFD部106の電位、電位Vlは所定の単位セル100と接続された列信号線111の電位を表している。以下、所定の単位セル100を例にして動作タイミングを説明するが、他の単位セル100についても同様に動作させることができる。
時刻t0では、選択パルスφSELの電位は“L”レベルに設定され、リセットパルスφRSの電位は“H”レベルに設定される。このとき、転送パルスφTXは“L”レベルであり、フォトダイオード101とFD部106とは電気的に遮断されている。この状態では、選択トランジスタ105はオフ状態であり、読み出しトランジスタ104の出力は、列信号線111には読み出されない。また、リセットトランジスタ103はオン状態であり、FD部106の電位は、リセットレベルに設定される。
時刻t1では、選択パルスφSELの電位が“H”レベルに変化し、リセットパルスφRSの電位が“L”レベルに変化する。この状態では、リセットトランジスタ103はオフ状態となり、選択トランジスタ105はオン状態となる。その結果、読み出しトランジスタ104は、リセットレベルを列信号線111に出力する動作を開始する。
時刻t2では、転送パルスφTXの電位が“H”レベルに変化し、転送トランジスタ102がオン状態となる。その結果、フォトダイオード101の信号電荷(電子)がFD部106に転送される。読み出しトランジスタ104のゲートの電位は、画素に入射する光の量に比例して低下し、これに伴って列信号線111の電位が低下する。
時刻t3では、転送パルスφTXの電位が“L”レベルに変化し、転送トランジスタ102がオフ状態となり、フォトダイオード101の信号電荷(電子)の転送を終了する。
時刻t4では、選択パルスφSELの電位が“L”レベルに変化し、リセットパルスφRSの電位が“H”レベルに変化して、選択トランジスタ105はオフ状態となり、FD部106の電位が再びリセットレベルに設定される。
CDS回路113からは、FD部106を画素電源線125の電位にリセットした時の列信号線111の電位と、光照射量に応じた電子がフォトダイオード101からFD部106に転送された時の列信号線111の電位との差分に応じた電位が出力される。
各列のCDS回路113からの出力は、水平選択回路123によって制御されている水平選択トランジスタ114を介して列毎に順次水平信号線121に読み出され、増幅回路124で増幅されて出力される。
以上の動作を、単位セル100の行ごとに順次行うことで、XY方向にアレイ状に配列された各画素の信号が出力され、2次元の画像データが生成される。
しかしながら、上記固体撮像装置は、光照射量が少ない時に出力リニアリティの劣化を引き起こすことがあり、これが固定パターンノイズによる画質劣化に繋がる。その理由を以下に説明する。
画素電源線125の電位をVddとすると、FD部106をリセットした時のFD部106の電位Vfdrst
Figure 2011176761
である。
読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作していると、読み出しトランジスタ104のドレイン・ソース間を流れる電流量Ids
Figure 2011176761
で示される。ここで、VfdはFD部106の電位、Vlは列信号線111の電位、Vthは読み出しトランジスタ104のしきい値電圧、βは読み出しトランジスタ104のトランスコンダクタンス係数である。
読み出しトランジスタ104のソース・ドレイン間を流れる電流は、定電流源(第1の電流源112)で一定の値に決められており、定電流源の電流値をIbiasとすると、FD部106をリセットした時の列信号線111の電位Vl1rstは、
Figure 2011176761
であらわされる。
次に、フォトダイオード101で発生した電子をFD部106に転送すると、FD部106の電位は電子の数に応じて変化する。この時のFD部106の電位Vfdsig
Figure 2011176761
であらわされる。ここで、Nはフォトダイオード101で発生した電子の数、qは電子一つあたりの電荷量、CはFD部106の容量である。この時の列信号線111の電位Vl1sigは、
Figure 2011176761
となる。
ここで、式(3)及び式(5)は、読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作しているとした時の値である。読み出しトランジスタ104が飽和領域ではなくリニア領域で動作しているとすると、読み出しトランジスタ104のソース・ドレイン間を流れる電流Ids
Figure 2011176761
で示される。これより、読み出しトランジスタ104がリニア領域にある時の、FD部106をリセットした時の列信号線111の電位Vl2rst及びフォトダイオード101で発生した電子をFD部106に転送した時の列信号線111の電位Vl2sigを求めると、
Figure 2011176761
及び
Figure 2011176761
となる。
トランジスタが飽和領域で動作するかリニア領域で動作するかは、トランジスタのゲート電圧、ドレイン電圧及びしきい値電圧によって決まり、
Figure 2011176761
を満たす時はリニア領域、
Figure 2011176761
を満たす時は飽和領域で動作する。
式(1)、式(4)、式(9)及び式(10)より、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作していれば、フォトダイオード101で発生した電子を転送した後も読み出しトランジスタ104は飽和領域で動作する。電子はマイナスの電荷を持っており、フォトダイオード101で発生した電子が転送された後のFD部106の電位は、FD部106をリセットした時の電位から低くなるためである。しかしながら、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104がリニア領域で動作していれば、電子を転送した後の読み出しトランジスタ104は、フォトダイオード101で発生する電子の量が少ない時はリニア領域で動作し、多い時は飽和領域で動作することになる。
一般的な固体撮像装置は、CDS回路113にて、FD部106をリセットした後の列信号線111の電位と、フォトダイオード101で発生した電子を転送した後の列信号線111の電位との差分をCDS回路113から出力する。従って、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作している時のCDS回路113からの出力電位Vo1は、式(3)及び式(5)より
Figure 2011176761
となる。ここで、Vbiasは任意の基準電位である。
また、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104がリニア領域で動作していれば、その時のCDS回路113からの出力電圧Vo2は、式(3)、式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)より、
Figure 2011176761
Figure 2011176761
となる。
ここで、式(11)を基に、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作する場合の、フォトダイオード101での発生電子数に対するCDS回路113の出力電位Vo1をグラフ化したものを図15に示す。また、式(12)を基に、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104がリニア領域で動作する場合の、フォトダイオード101での発生電子数に対するCDS回路113の出力電位Vo2をグラフ化したものを図16に示す。
図16より、FD部106をリセットした時に読み出しトランジスタ104がリニア領域で動作する場合、読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作するくらいまで発生電子数が多くならないと、発生電子数に対してCDS回路113の出力電位の増加が非線形となり、固体撮像装置の出力リニアリティが劣化することが分かる。また、リニア領域におけるトランジスタの特性は、一般的にトランジスタ毎のばらつきが大きいため、単位セル100ごとに出力がばらつく固定パターンノイズも増加してしまう。
読み出しトランジスタ104は、その1/fノイズが固体撮像装置のS/Nに大きな影響を与えることから、1/fノイズ低減のために、ゲート酸化膜厚を薄くしたり、埋め込みチャネル型にしたりするが、この影響でしきい値電圧Vthが低くなり、0V以下になることも多い。また、低消費電力化のために電源電圧を下げる場合でも、読み出しトランジスタ104の基板バイアス効果が小さくなるため、しきい値電圧Vthは低くなる。また、実際のトランジスタは、式(9)を満たす場合でもゲート電位がドレイン電位としきい値電圧Vthとを足した値に近い領域ではドレイン・ソース間電流は、ドレイン・ソース間電圧にも依存するようになる。
以上より、図13の固体撮像装置のように、FD部106のリセット電位と読み出しトランジスタ104のドレイン電位とが同電位であることは、読み出しトランジスタ104をリニア領域で動作させ、固体撮像装置の出力リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を引き起こすことがあると言える。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、光照射量が少ない場合でも出力リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能な固体撮像装置及びカメラシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、アレイ状に配列された複数の単位セルと、前記単位セルの列に対応して設けられ、対応する列の前記単位セルに共通に接続された列信号線と、前記列信号線に接続された電流源と、前記単位セルに電源電位を供給するための電源供給部とを備え、前記単位セルは、フォトダイオードと、前記フォトダイオードで発生した信号電荷を一時的に保持するためのFD(フローティングディフュージョン)部と、前記フォトダイオードと前記FD部との間に設けられ、前記フォトダイオードから前記FD部に電荷を転送するための転送トランジスタと、前記FD部と接続され、前記FD部の電位をリセットするためのリセットトランジスタと、ゲートが前記FD部に接続され、前記FD部の電位に応じた信号電圧を読み出すための読み出しトランジスタと、前記読み出しトランジスタと前記列信号線との間に設けられ、前記単位セルから前記列信号線に信号電圧を出力するための選択トランジスタとを有し、前記電源供給部は、前記リセットトランジスタ及び前記読み出しトランジスタに共通に接続された画素電源線を有し、前記FD部をリセットする時に、前記単位セルから前記列信号線に前記信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を、前記画素電源線を介して供給することを特徴とする。
本態様によれば、フォトダイオードの蓄積電子数が少ない場合においても読み出しトランジスタが飽和領域で動作するように、FD部のリセット電位を読み出しトランジスタのドレイン電位よりも低くすることが出来る。その結果、光照射量が少ない場合でも、読み出しトランジスタを飽和領域で動作させ、リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
ここで、前記電源供給部は、さらに、前記画素電源線に電源電位を供給するための電源と、前記電源と前記電源線との間に設けられたスイッチと、前記画素電源線と前記電源との間に、前記スイッチと並列になるように設けられた抵抗とを備えてもよい。
一般的にMOSプロセスにおいて抵抗は非常に小さな面積で生成可能であるため、チップサイズの小型化が可能となる。
また、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、アレイ状に配列された複数の単位セルと、前記単位セルの列に対応して設けられ、対応する列の前記単位セルに共通に接続された列信号線と、前記列信号線に接続された電流源と、前記単位セルに電源電位を供給するための電源供給部とを備え、前記単位セルは、フォトダイオードと、前記フォトダイオードで発生した信号電荷を一時的に保持するためのFD(フローティングディフュージョン)部と、前記フォトダイオードと前記FD部との間に設けられ、前記フォトダイオードから前記FD部に電荷を転送するための転送トランジスタと、前記FD部と接続され、前記FD部の電位をリセットするためのリセットトランジスタと、ゲートが前記FD部に接続され、前記FD部の電位に応じた信号電圧を読み出すための読み出しトランジスタとを有し、前記電源供給部は、前記リセットトランジスタ及び前記読み出しトランジスタに共通に接続された画素電源線を有し、少なくとも3つの電源電位を1つの前記単位セルに供給し、前記電源供給部は、前記FD部をリセットする時に、前記単位セルから前記列信号線に前記信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を、前記画素電源線を介して供給することを特徴とする。
本態様によれば、単位セルが選択トランジスタを有しない3トランジスタの構成を持つ場合において、光照射量が少ない場合のリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
ここで、前記電源供給部は、さらに、前記画素電源線に電源電位を供給するための電源と、前記電源と前記電源線との間に設けられたスイッチと、前記画素電源線と前記電源との間に、前記スイッチと並列になるように設けられた抵抗とを備えてもよい。
本態様によれば、チップサイズの小型化が可能となる。
また、本発明の一態様に係るカメラシステムは、上記固体撮像装置を備えることを特徴とする。
本態様によれば、光照射量が少ない場合のリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
本発明の第1側面によると、読み出しトランジスタのしきい値電圧によらずFD部をリセットした時の読み出しトランジスタの動作領域を飽和領域にすることができ、フォトダイオードの蓄積電荷数が少ない場合においてもリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加が抑制される。
本発明の第2側面によると、高S/Nを実現する固体撮像装置において、構成する素子を増加させることなく、読み出しトランジスタのしきい値電圧によらずFD部をリセットした時の読み出しトランジスタの動作領域を飽和領域にすることができ、チップサイズを増加させることなく、フォトダイオードの蓄積電子数が少ない場合においてもリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加が抑制される。
本発明における第1の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。 本発明における第1の実施形態の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 本発明における第1の実施形態の変形例の固体撮像装置の全体構成を示す図である。 本発明における第1の実施形態の変形例の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 本発明における第2の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。 本発明における第2の実施形態の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 本発明における第3の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。 本発明における第3の実施形態の比較例の固体撮像装置の全体構成を示す図である。 本発明における第3の実施形態の比較例の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 アナログ−デジタル変換動作を示すタイミングチャートである。 本発明における第3の実施形態の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 本発明における第4の実施形態の撮像装置の全体構成を示す図である。 一般的な固体撮像装置の全体構成を示す図である。 一般的な固体撮像装置の動作タイミングチャートである。 CDS回路の出力電位とフォトダイオードで発生した電子数との関係を示す図である。 CDS回路の出力電位とフォトダイオードで発生した電子数との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態における固体撮像装置及びカメラシステムについて、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明における第1の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。図1中、図13と同様の構成要素については、同じ符号を付与している。
本実施形態の固体撮像装置は、XY方向にアレイ状に配列された複数の単位セル100と、列信号線111と、第1の電流源112と、CDS回路113と、水平選択トランジスタ114と、水平信号線121と、垂直選択回路122と、水平選択回路123と、増幅回路124と、画素電源線125と、第1の電源切り替えトランジスタ131と、第1の電圧源132と、第2の電源切り替えトランジスタ133と、第2の電圧源134とを備える。
単位セル100は、光電変換素子(画素)としてのフォトダイオード101と、フォトダイオード101で発生した信号電荷(電子)が転送され、フォトダイオード101で発生した信号電荷を一時的に保持しておくためのFD部106と、フォトダイオード101とFD部106との間に設けられ、フォトダイオード101からFD部106に電子を転送するための転送トランジスタ102と、FD部106と接続され、FD部106の電位をリセット(初期化)するためのリセットトランジスタ103と、ゲートがFD部106に接続され、FD部106の電位に応じた電圧信号を読み出すための読み出しトランジスタ(増幅トランジスタ)104と、読み出しトランジスタ104と列信号線111との間に設けられ、読み出しトランジスタ104の出力を選択し、単位セル100から列信号線111に電圧信号を出力するための選択トランジスタ105とを有する。
列信号線111は、単位セル100の列に対応して設けられ、対応する列の単位セル100に共通に接続される。
第1の電流源112は、列信号線111に接続されている。
CDS回路113は、列信号線111に接続されている。CDS回路113は、列信号線111毎に設けられ、対応する列信号線111における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差、つまりリセット動作時の電位(FD部106がリセット電位にある時の列信号線111への出力電位)と信号出力動作時の電位(FD部106に信号電荷が転送されている時の列信号線111への出力電位)との差に応じた信号を出力する。
水平選択トランジスタ114は、CDS回路113に接続されている。
水平信号線121は、各列の水平選択トランジスタ114に共通に接続されている。
垂直選択回路122は、単位セル100のトランジスタを制御する。
水平選択回路123は、水平選択トランジスタ114を制御する。
増幅回路124は、水平信号線121に接続されている。
画素電源線125は、単位セル100のリセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続され、単位セル100に電源電位を供給する。画素電源線125は、FD部106をリセットする時(リセット動作時)に、単位セル100から列信号線111に信号電圧を出力する時(信号出力動作時)の電源電位よりも低い電源電位を供給する。言い換えると、画素電源線125、第1の電源切り替えトランジスタ131、第1の電圧源132、第2の電源切り替えトランジスタ133、及び第2の電圧源134により構成される電源供給部は、リセット動作時に信号出力動作時の電源電位(グランド電位と異なる電源電位)よりも低い電源電位(グランド電位と異なる電源電位)を、画素電源線125を介して単位セル100に供給する。
第2の電源切り替えトランジスタ133は、第2の電圧源134と画素電源線125との間に設けられたスイッチであり、画素電源線125及び第2の電圧源134に接続されている。
第1の電源切り替えトランジスタ131は、第1の電圧源132と画素電源線125との間に設けられたスイッチであり、画素電源線125及び第1の電圧源132に接続されている。
第1の電圧源132は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。
第2の電源切り替えトランジスタ133は、第2の電圧源134と画素電源線125との間に設けられたスイッチであり、画素電源線125及び第2の電圧源134に接続されている。
第2の電圧源134は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。第1の電圧源132及び第2の電圧源134は、異なる電源電位の電源であり、第2の電圧源134が画素電源線125に供給する電源電位は、第1の電圧源132が画素電源線125に供給する電源電位よりも低く設定されている。
なお、図1の固体撮像装置は、CDS回路113毎に対応して設けられ、対応するCDS回路113の出力信号をA/D変換(アナログ−デジタル変換)する列A/D変換回路を備えている場合もある。すなわち、図1の固体撮像装置は、列毎に増幅回路(カラムアンプ)を持つ構成、列毎にAD変換回路を持ち、デジタル信号で外部出力を行う構成、及びアナログ信号のまま外部出力を行う構成のいずれかを用いることが出来る。
また、図1の単位セル100は、画素、転送トランジスタ、FD部、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ及び選択トランジスタを有する構造、いわゆる1画素1セル構造とともに、複数の画素を1つの単位セル内に含み、さらに、FD部、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ及び選択トランジスタのいずれか、あるいは、すべてを1つの単位セル内で共有する構造、いわゆる多画素1セル構造を用いることが出来る。すなわち、図1の単位セル100では、一つの画素に対応してリセットトランジスタ、読み出しトランジスタ及び選択トランジスタがひとつずつ設けられているが、隣接する複数の画素でリセットトランジスタ、読み出しトランジスタ及び選択トランジスタが共有化され、実質的に1画素あたりのトランジスタ数を少なくすることが出来る。
また、図1の固体撮像装置は、画素が半導体基板の表面、すなわち、トランジスタのゲート端子及び配線が形成された面と同じ面側に形成される構造とともに、画素が半導体基板の裏面、すなわちトランジスタのゲート端子及び配線が形成された面に対して裏面側に形成される、いわゆる、裏面照射型イメージセンサ(裏面照射型固体撮像装置)の構造を用いることも出来る。
図2は、図1に示す固体撮像装置の動作タイミングチャートである。
図2において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。選択パルスφSELは、所定の行の選択トランジスタ105を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル100のFD部106の電位、電位Vlは所定の単位セル100と接続された列信号線111の電位を表している。電源パルスφVDCEL1は、第1の電源切り替えトランジスタ131を制御するパルス信号を表している。電源パルスφVDCEL2は、第2の電源切り替えトランジスタ133を接続するパルス信号を表している。電位Vddpx、Vddrd及びVddrsはそれぞれ、画素電源線125の電位、第1の電源電位、及び第2の電源電位を表している。電位Vfdrst2及びVfdsig2はそれぞれ、リセットされた時のFD部106の電位、及びフォトダイオード101で発生した電子が転送された時のFD部106の電位である。
まず、選択パルスφSELが“H”レベルになると、選択パルスφSELと接続された選択トランジスタ105が全てオンする。
次にリセットパルスφRSが“H”レベルになることで、リセットパルスφRSが接続されたリセットトランジスタ103が全てオンし、該当する行のFD部106の電位Vfdは画素電源線125の電位Vddpxにリセットされるが、この時、電源パルスφVDCEL1及びφVDCEL2をそれぞれ“H”レベル、“L”レベルとしているので、画素電源線125の電位Vddpxは第2の電源電位Vddrsであり、FD部の電位Vfdrst2は、
Figure 2011176761
となる。
次にリセットパルスφRSを“L”レベルにした後に、φVDCEL1を“L”レベル、φVDCEL2を“H”レベルへと切り替え、画素電源線125の電位Vddpxは第1の電源電位Vddrdとなる。
次に転送パルスφTXが“H”レベルになると、転送パルスφTXに接続された転送トランジスタ102が全てオンし、該当する行のフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送される。転送された電子の数をN、電子一つあたりの電荷量をq、FD部106の容量をCとすると、FD部106の電位Vfdsig2
Figure 2011176761
で表される。
FD部106に転送された電気信号は、読み出しトランジスタ104と第1の電流源112とで構成されるソースフォロア回路で電圧信号として列信号線111に読み出される。そして、FD部106の電位Vfdを画素電源線125の電位Vddpxにリセットした時の列信号線111の電位Vlと、光照射量に応じて蓄積された電子がFD部106に転送された時の列信号線の電位Vlとの差分に応じた電位がCDS回路113から出力される。
各列のCDS回路113からの出力は、水平選択回路123によって制御されている水平選択トランジスタ114を介して列毎に順次水平信号線121に読み出され、増幅回路124で増幅されて出力される。
一般的な固体撮像装置に対し、第1の実施形態の固体撮像装置は、FD部106をリセットする時の画素電源線125の電位VddpxとFD部106の信号を読み出す時の画素電源線125の電位Vddpxとを切り替えられるようにすることで、FD部106をリセットする時の画素電源線125の電位Vddpxを低くしている。それにより、フォトダイオード101の蓄積電子数が少ない場合においても読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作するように、FD部106のリセット電位を読み出しトランジスタ104のドレイン電位よりも低くすることが出来る。
具体的には、式(9)、式(10)及び式(14)より、
Figure 2011176761
を満たすような第2の電源電位Vddrs及び第1の電源電位Vddrdに設定することで、フォトダイオード101の蓄積電子数が少ない場合でも、読み出しトランジスタ104を飽和領域で動作させ、リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
(第1の実施形態の変形例)
ここで、図1に示す構成では2つの電圧源を用いて、画素電源線125に供給する電位を切り替えているが、第1の電源電位Vddrdを供給する電圧源のみを用いて画素電源線125に供給する電位を切り替えることも可能である。その構成の固体撮像装置を、本発明における第1の実施形態の変形例として図3に示す。
図3は、本発明における第1の実施形態の変形例の固体撮像装置の全体構成を示す図である。図3中、図1と同様の構成要素については、同じ符号を付与している。
本変形例の固体撮像装置は、XY方向にアレイ状に配列された複数の単位セル100と、列信号線111と、第1の電流源112と、CDS回路113と、水平選択トランジスタ114と、水平信号線121と、垂直選択回路122と、水平選択回路123と、増幅回路124と、画素電源線125と、第1の電源切り替えトランジスタ131と、第1の電圧源132と、第2の電源切り替えトランジスタ133と、第2の電流源141と、トランジスタ142とを備える。
単位セル100は、フォトダイオード101と、フォトダイオード101で発生した信号電荷(電子)が転送され、フォトダイオード101で発生した信号電荷を一時的に保持しておくためのFD部106と、フォトダイオード101とFD部106との間に設けられ、フォトダイオード101からFD部106に電子を転送するための転送トランジスタ102と、FD部106と接続され、FD部106の電位をリセットするためのリセットトランジスタ103と、ゲートがFD部106に接続され、FD部106の電位に応じた電圧信号を読み出すための読み出しトランジスタ104と、読み出しトランジスタ104と列信号線111との間に設けられ、読み出しトランジスタ104の出力を選択し、単位セル100から列信号線111に電圧信号を出力するための選択トランジスタ105とを有する。
列信号線111は、単位セル100の列に対応して設けられ、対応する列の選択トランジスタ105に共通に接続される。
第1の電流源112は、列信号線111に接続されている。
CDS回路113は、列信号線111に接続されている。CDS回路113は、列信号線111毎に設けられ、対応する列信号線111における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差に応じた信号を出力する。
水平選択トランジスタ114は、CDS回路113に接続されている。
水平信号線121は、各列の水平選択トランジスタ114に共通に接続されている。
垂直選択回路122は、単位セル100のトランジスタを制御する。
水平選択回路123は、水平選択トランジスタ114を制御する。
増幅回路124は、水平信号線121に接続されている。
画素電源線125は、単位セル100のリセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続され、単位セル100に電源電位を供給する。画素電源線125は、FD部106をリセットする時に、単位セル100から列信号線111に信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を供給する。言い換えると、画素電源線125、第1の電源切り替えトランジスタ131、第1の電圧源132、第2の電源切り替えトランジスタ133、第2の電流源141、及びトランジスタ142により構成される電源供給部は、リセット動作時に信号出力動作時の電源電位(グランド電位と異なる電源電位)よりも低い電源電位(グランド電位と異なる電源電位)を、画素電源線125を介して単位セル100に供給する。
第1の電源切り替えトランジスタ131は、第1の電圧源132と画素電源線125との間に設けられたスイッチであり、画素電源線125及び第1の電圧源132に接続されている。
第1の電圧源132は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。
第2の電源切り替えトランジスタ133は、画素電源線125に接続される。第2電位供給トランジスタ142のソース電位は第2の電源切り替えトランジスタ133に接続されている。
トランジスタ142は、ゲート及びドレインに第1の電圧源132が接続され、第2の電流源141と対になってソースフォロア回路を成している。
図4は、図3に示す固体撮像装置の動作タイミングチャートである。
図4において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。選択パルスφSELは、所定の行の選択トランジスタ105を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル100のFD部106の電位、電位Vlは所定の単位セル100と接続された列信号線111の電位を表している。電源パルスφVDCEL1は、第1の電源切り替えトランジスタ131を制御するパルス信号を表している。電源パルスφVDCEL2は、第2の電源切り替えトランジスタ133を制御するパルス信号を表している。電位Vddpx、Vddrd及びVddrs2はそれぞれ、画素電源線125の電位、第1の電源電位、トランジスタ142のソース電位を表している。
選択パルスφSEL、リセットパルスφRS、転送パルスφTX、並びに電源パルスφVDCEL1及びφVDCEL2は、それぞれ図2に示す動作タイミングチャートと同じ信号であるが、図2中の第2の電源電位Vddrsがトランジスタ142のソース電位Vddrs2である。第2の電流源141の電流値をIvdcel、トランジスタ142のしきい値電圧をVth2、トランジスタ142のトランスコンダクタンス係数をβ2とすると、トランジスタ142のソース電位Vddrs2は、
Figure 2011176761
である。従って、式(16)及び式(17)より、
Figure 2011176761
を満たすパラメータに設定することで、フォトダイオード101での発生電子数が少ない場合でも、読み出しトランジスタ104を飽和領域で動作させ、リニアリティの劣化や固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
以上の通り、第1の電源電位Vddrdを供給する電圧源のみを用いて画素電源線125に供給する電位を切り替える構成においても、リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能である。
なお、第1の電源電位Vddrdを供給する電圧源を用いて第1の電源電位Vddrdと異なる電位Vddrs2を生成する方法は図3に示す回路以外にも多数考えられ、いずれも第1の実施形態と同様の効果を得ることができ、本変形例はその方法を特定するものではない。
(第2の実施形態)
図5は、本発明における第2の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。図5中、図1と同様の構成要素については、同じ符号を付与している。以下、第1の実施形態との違いを中心に説明し、それ以外の部分は第1の実施形態と同じである。
本実施形態の固体撮像装置は、XY方向にアレイ状に配列された複数の単位セル100と、列信号線111と、第1の電流源112と、CDS回路113と、水平選択トランジスタ114と、水平信号線121と、垂直選択回路122と、水平選択回路123と、増幅回路124と、画素電源線125と、電圧切り替えトランジスタ151と、電圧源152と、電圧降下用抵抗153とを備える。
単位セル100は、フォトダイオード101と、フォトダイオード101で発生した信号電荷(電子)が転送され、フォトダイオード101で発生した信号電荷を一時的に保持しておくためのFD部106と、フォトダイオード101とFD部106との間に設けられ、フォトダイオード101からFD部106に電子を転送するための転送トランジスタ102と、FD部106と接続され、FD部106の電位をリセットするためのリセットトランジスタ103と、ゲートがFD部106に接続され、FD部106の電位に応じた電圧信号を読み出すための読み出しトランジスタ104と、読み出しトランジスタ104と列信号線111との間に設けられ、読み出しトランジスタ104の出力を選択し、単位セル100から列信号線111に電圧信号を出力するための選択トランジスタ105とを有する。
列信号線111は、単位セル100の列に対応して設けられ、対応する列の選択トランジスタ105に共通に接続されている。
第1の電流源112は、列信号線111に接続されている。
CDS回路113は、列信号線111に接続されている。CDS回路113は、列信号線111毎に設けられ、対応する列信号線111における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差に応じた信号を出力する。
水平選択トランジスタ114は、CDS回路113に接続されている。
水平信号線121は、各列の水平選択トランジスタ114に共通に接続されている。
垂直選択回路122は、単位セル100のトランジスタを制御する。
水平選択回路123は、水平選択トランジスタ114を制御する。
増幅回路124は、水平信号線121に接続されている。
画素電源線125は、単位セル100のリセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続され、単位セル100に電源電位を供給する。画素電源線125は、FD部106をリセットする時に、単位セル100から列信号線111に信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を供給する。言い換えると、画素電源線125、電圧切り替えトランジスタ151、電圧源152、及び電圧低下用抵抗153により構成される電源供給部は、リセット動作時に信号出力動作時の電源電位(グランド電位と異なる電源電位)よりも低い電源電位(グランド電位と異なる電源電位)を、画素電源線125を介して単位セル100に供給する。
電圧切り替えトランジスタ151は、電圧源152と画素電源線125との間に設けられたスイッチであり、画素電源線125及び電圧源152に接続されている。
電圧源152は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。
電圧降下用抵抗153は、画素電源線125と電圧源152との間に、電圧切り替えトランジスタ151と並列になるよう挿入されている。
図6は、図5に示す固体撮像装置の動作タイミングチャートである。
図6において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。選択パルスφSELは、所定の行の選択トランジスタ105を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル100のFD部106の電位、電位Vlは所定の単位セル100と接続された列信号線111の電位を表している。電源パルスφVDCEL3は、電圧切り替えトランジスタ151を制御するパルス信号を表している。電位Vddpx、Vddrd及びVddrs3はそれぞれ、画素電源線125の電位、電圧源152が供給する電位、及び電源パルスφVDCEL3が“H”レベルの時の画素電源線125の電位である。電位Vfdrst3及びVfdsig3はそれぞれ、リセットされた時のFD部106の電位、及びフォトダイオード101で発生した電子が転送された時のFD部106の電位である。
まず、選択パルスφSELが“H”レベルになると、選択パルスφSELが接続された選択トランジスタ105が全てオンする。
次にリセットパルスφRSが“H”レベルになることで、リセットパルスφRSが接続されたリセットトランジスタ103が全てオンし、該当する行のFD部106は画素電源線125の電位にリセットされる。この時、電源パルスφVDCEL3が“H”レベルであるため、電圧源152から画素電源線125へ流れ込む電流は電圧降下用抵抗153を通る。画素電源線125を流れる電流量は、第1の電流源112の電流量に、複数配列されている第1の電流源112の総数を乗じた値である。第1の電流源112の電流量をIbias、第1の電流源112の総数をKとすると、画素電源線125を流れる電流量Itotalは、
Figure 2011176761
で表される。電圧降下用抵抗153の抵抗値をRとすると、抵抗による電圧降下でVddrs3
Figure 2011176761
となる。従って、FD部106をリセットした時のFD部106の電位Vfdrst3
Figure 2011176761
となる。
次に転送パルスφTXが“H”レベルになると、転送パルスφTXが供給される転送トランジスタ102が全てオンし、該当する行のフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送される。フォトダイオード101で発生した電子の数をN、電子一つあたりの電荷量をq、FD部106の容量をCとすると、FD部106の電位Vfdsig3
Figure 2011176761
で表される。
FD部106の電位は、読み出しトランジスタ104と第1の電流源112とで構成されるソースフォロア回路で列信号線111に読み出され、FD部106を画素電源線125の電位にリセットした時の列信号線111の電位と、光照射量に応じてフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送された時の列信号線111の電位との差分に応じた電位がCDS回路113から出力される。
各列のCDS回路113からの出力は、水平選択回路123によって制御されている水平選択トランジスタ114を介して列毎に順次水平信号線121に読み出され、増幅回路124で増幅されて出力される。
一般的な固体撮像装置に対し、第2の実施形態の固体撮像装置は、電圧切り替えトランジスタ151と並列に電圧降下用抵抗153を挿入し、FD部106をリセットする時のみ電圧切り替えトランジスタ151をオフすることで、FD部106をリセットする時の画素電源線125の電位を低くしている。それにより、フォトダイオード101での発生電子数が少ない場合においても読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作するように、FD部106のリセット電位を読み出しトランジスタ104のドレイン電位よりも低くすることが可能となる。具体的には式(16)及び式(21)より、
Figure 2011176761
を満たすパラメータに、電圧降下用抵抗153の抵抗値、第1の電流源112の電流値、第1の電流源112の数、及び読み出しトランジスタ104のしきい値電圧を設定することで、蓄積電子数が少ない場合でも、読み出しトランジスタ104を飽和領域で動作させ、リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
一般的にMOSプロセスにおいて電圧降下用抵抗153は非常に小さな面積で生成可能であるため、蓄積電子数が少ない場合でもリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えつつ、チップサイズの小型化が可能となる。
なお、MOSプロセスにおいて、電圧降下用抵抗153は、多結晶シリコン配線による抵抗、メタル配線による抵抗、トランジスタによる抵抗、及び拡散抵抗など様々な生成方法が考えられるが、本実施の形態における電圧降下用抵抗153はいずれの場合でも同様の効果が得ることができ、その方法は特定しない。
(第3の実施形態)
図7は、本発明における第3の実施形態の固体撮像装置の全体構成を示す図である。図7中、図1と同様の構成要素については、同じ符号を付与している。以下、第1の実施形態との違いを中心に説明し、それ以外の部分は第1の実施形態と同じである。
本実施形態の固体撮像装置は、XY方向にアレイ状に配列された複数の単位セル200と、列信号線111と、第1の電流源112と、CDS回路113と、水平選択トランジスタ114と、コンパレータ115と、カウンタ116と、水平信号線121と、垂直選択回路122と、水平選択回路123と、増幅回路124と、画素電源線125と、スイッチ部160と、電圧源162と、電圧切り替えトランジスタ163と、RAMP波発生回路300と、クロックジェネレータ400とを備える。
単位セル200は、フォトダイオード101と、フォトダイオード101で発生した信号電荷(電子)が転送され、フォトダイオード101で発生した信号電荷を一時的に保持しておくためのFD部106と、フォトダイオード101とFD部106との間に設けられ、フォトダイオード101からFD部106に電子を転送するための転送トランジスタ102と、FD部106と接続され、FD部106をリセットするためのリセットトランジスタ103と、ゲートがFD部106に接続され、FD部106の電位に応じた電圧信号を読み出すための読み出しトランジスタ104とを有する。
列信号線111は、単位セル200の列に対応して設けられ、対応する列の読み出しトランジスタ104に共通に接続されている。
第1の電流源112は、列信号線111に接続されている。
CDS回路113は、列信号線111に接続されている。CDS回路113は、列信号線111毎に設けられ、対応する列信号線111における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差に応じた信号を出力する。
コンパレータ115は、CDS回路113とRAMP波発生回路300とに接続され、CDS回路113の出力電位とRAMP波発生回路300の出力電位との大小を比較する。
カウンタ116は、コンパレータ115とクロックジェネレータ400とに接続されている。
コンパレータ115及びカウンタ116は、列信号線111毎つまりCDS回路113毎に設けられ、対応するCDS回路113の出力信号をアナログ−デジタル変換するAD変換回路を構成する。
水平選択トランジスタ114は、カウンタ116に接続されている。
水平信号線121は、各列の水平選択トランジスタ114に共通に接続されている。
垂直選択回路122は、単位セル200のトランジスタを制御する。
水平選択回路123は、水平選択トランジスタ114を制御する。
増幅回路126は、水平信号線121に接続されている。
画素電源線125は、単位セル200のリセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続されている。画素電源線125は、FD部106をリセットする時に、単位セル200から列信号線111に信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を供給する。画素電源線125は、3つの電源電位を1つの単位セル200に供給する。言い換えると、画素電源線125、スイッチ部160、電圧源162、及び電圧切り替えトランジスタ163により構成される電源供給部は、3つの電源電位を1つの単位セル200に供給し、リセット動作時に信号出力動作時の電源電位(グランド電位と異なる電源電位)よりも低い電源電位(グランド電位と異なる電源電位)を、画素電源線125を介して単位セル200に供給する。
電圧源162は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。
スイッチ部160は、行に対応して複数個設けられ、画素電源線125と電圧源162とをショートしたり切り離したりする。スイッチ部160は、異なる信号線により制御される第1の電圧源接続トランジスタ161及び第2の電圧源接続トランジスタ164から成る。
第1の電圧源接続トランジスタ161及び第2の電圧源接続トランジスタ164は、電圧源162と画素電源線125との間に設けられたスイッチである。
電圧切り替えトランジスタ163は、画素電源線125とグランドとの間に挿入されている。
ここで、本実施形態の固体撮像装置の効果を説明するため、図7の構成に対し第2の電圧源接続トランジスタ164がなく、第1の電圧源接続トランジスタ160のみで構成された固体撮像装置を比較例として提示し、図7の固体撮像装置と比較例の固体撮像装置とを比較する。
図8は、比較例の固体撮像装置の全体構成を示す図である。図8中、図7と同様の構成要素については、同じ符号を付与している。
本比較例の固体撮像装置は、XY方向にアレイ状に配列された複数の単位セル200と、列信号線111と、第1の電流源112と、CDS回路113と、水平選択トランジスタ114と、コンパレータ115と、カウンタ116と、水平信号線121と、垂直選択回路122と、水平選択回路123と、増幅回路124と、画素電源線125と、スイッチ部160と、電圧源162と、電圧切り替えトランジスタ163と、RAMP波発生回路300と、クロックジェネレータ400とを備える。
単位セル200は、フォトダイオード101と、フォトダイオード101で発生した信号電荷(電子)が転送され、フォトダイオード101で発生した信号電荷を一時的に保持しておくためのFD部106と、フォトダイオード101からFD部106に電子を転送させるための転送トランジスタ102と、FD部106をリセットするためのリセットトランジスタ103と、FD部106の電圧信号を読み出すための読み出しトランジスタ104とを有する。
列信号線111は、単位セル200の列に対応して設けられ、対応する列の読み出しトランジスタ104に共通に接続されている。
第1の電流源112は、列信号線111に接続されている。
CDS回路113は、列信号線11に接続されている。
コンパレータ115は、CDS回路113とRAMP波発生回路300に接続され、CDS回路113の出力とRAMP波発生回路300の出力電位との大小を比較する。
カウンタ116は、コンパレータ115とクロックジェネレータ400とに接続されている。
水平選択トランジスタ114は、カウンタ116に接続されている。
水平信号線121は、各列の水平選択トランジスタ114に共通に接続されている。
垂直選択回路122は、単位セル200のトランジスタを制御する。
水平選択回路123は、水平選択トランジスタ114を制御する。
増幅回路126は、水平信号線121に接続されている。
画素電源線125は、単位セル200のリセットトランジスタ103及び読み出しトランジスタ104に共通に接続されている。
電圧源162は、画素電源線125にグランド電位と異なる電源電位を供給する。
スイッチ部160は、行に対応して複数個設けられ、画素電源線125と電圧源162とをショートしたり切り離したりする。スイッチ部160は、第1の電圧源接続トランジスタ161のみで構成されている。
トランジスタ163は、画素電源線125とグランドの間に挿入されている。
図8の構成の固体撮像装置は、画素部の感度向上を目的に、画素部の開口率を上げるために選択トランジスタを除した1セル3トランジスタ構成のMOS型イメージセンサとして広く用いられている。
図9は、図8の固体撮像装置の動作タイミングチャートである。
図9において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル200のFD部106の電位、電位Vlは所定の単位セル200と接続された列信号線111の電位を表している。電源パルスφVDCEL4は、第1の電圧源接続トランジスタ161及びトランジスタ163を制御するパルス信号を表している。電位Vddpx、Vddrd及びVgndはそれぞれ、画素電源線125の電位、電圧源161が供給する電位及び、グランド電位である。
まず、リセットパルスφRSが“H”レベルになることで、リセットパルスφRSが供給されるリセットトランジスタ103が全てオンし、該当する行のFD部106は画素電源線125の電位Vddpxにリセットされる。
次に転送パルスφTXが“H”レベルになると、転送パルスφTXが供給される転送トランジスタ102が全てオンし、該当する行のフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送される。
FD部106の電位は、読み出しトランジスタ104と第1の電流源112とで構成されるソースフォロア回路で列信号線111に読み出され、FD部106を画素電源線125の電位にリセットした時の列信号線111の電位と、光照射量に応じて蓄積された電子がFD部106に転送された時の列信号線111の電位との差分に応じた電位がCDS回路113から出力される。
各列のCDS回路113からの出力は、コンパレータ115及びカウンタ116にてデジタル信号に変換される。
ここで、アナログ−デジタル変換動作タイミングの1例を図10に示す。
図10において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位、また、電位VCDSはCDS回路113の出力電位、電位VrampはRAMP波発生回路300の出力信号、クロックVclkはクロックジェネレータ400の出力パルス信号、カウント値Doutはカウンタ116からの出力デジタル値を表す。
クロックVclkに同期して、電位Vrampは線形に上昇し、時刻t10で電位Vrampが電位VCDSと同電位となる。クロックVclkの出力開始時には、コンパレータ115の出力は“L”レベルであるが、電位Vrampと電位VCDSとが同電位になると、“L”レベルから“H”レベルへと変化する。コンパレータ115の出力が“H”レベルになるとカウンタ116はカウントを停止する。
この時、カウンタ116が出力するカウント値DoutはクロックVclkの出力開始からコンパレータ115が反転するまでに出力されたクロック数であり、CDS回路113の出力電位が高くなるのに応じてカウント値Doutも大きくなる。すなわち、カウント値Doutは、CDS回路113の出力電位をデジタル変換した値である。
各列のカウンタ116からの出力は、水平選択回路123によって制御されている水平選択トランジスタ114を介して列毎に順次水平信号線121に読み出され、増幅回路126でバッファされて出力される。
FD部106の電位読み出しが完了した後、リセットパルスφRSと電源パルスφVDCEL4を“H”レベルにしてFD部106をグランド電位Vgndにすることで、ある任意の行の全ての読み出しトランジスタ104がオフし、ある任意の行は非選択状態となる。
この動作を、行ごとに順次行うことで、XY方向に配列された各画素の信号が出力され、2次元の画像データが生成される。
ここで、図8のMOS型イメージセンサにおける読み出しトランジスタ104の動作領域について考察してみると、FD部106のリセット電位が読み出しトランジスタ104のドレイン電圧と等しく、リニア領域で動作する可能性がある。従って、蓄積電子数が少ない時に、固定パターンノイズの増加や、出力リニアリティの劣化が起こりえる。
これに対して、図7に示された本実施形態の固体撮像装置は、スイッチ部160の電圧源接続トランジスタを第1の電圧源接続トランジスタ161と第2の電圧源接続トランジスタ164とに分割し、それぞれ電源パルスφVDCEL4及びVDCEL5で制御する。
図11に、本実施形態の固体撮像装置の動作タイミングチャートを示す。
図11において、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ103を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ102を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位セル200のFD部106の電位、電位Vlはある任意の単位セル200を含む列の列信号線111の電位を表している。電源パルスφVDCEL4は、第1の電圧源接続トランジスタ161及びトランジスタ163を制御するパルス信号、電源パルスφVDCEL5は、第2の電圧源接続トランジスタ164を制御するパルス信号を表している。電位Vddpx、Vddrd2、Vgnd及びVddrs4はそれぞれ、画素電源線125の電位、電源パルスφVDCEL4及びφVDCEL5がともに“L”レベルの時の画素電源線125の電位、グランド電位及び、電源パルスφVDCEL4が“L”レベルで、電源パルスφVDCEL5が“H”レベルの時の画素電源線125の電位である。電位Vfdrst4及びVfdsig4はそれぞれ、リセットされた時のFD部106の電位、及びフォトダイオード101で発生した電子が転送された時のFD部106の電位である。
まず、リセットパルスφRSが“H”レベルになることで、リセットパルスφRSが接続されたリセットトランジスタ103が全てオンし、該当する行のFD部106は画素電源線125の電位にリセットされるが、この時、電源パルスφVDCEL5が“H”レベルとなっているため、画素電源線125を流れる電流は第1の電圧源接続トランジスタ161のみに流れる。第1の電圧源接続トランジスタ161のon抵抗値をRon1とし、第1の電流源112の電流量をIbias、第1の電流源112の総数をKとすると、電位Vddrs4は、
Figure 2011176761
となる。従って、FD部106をリセットした時のFD部106の電位Vfdrst4
Figure 2011176761
である。
次にφTXが“H”レベルになると、転送パルスφTXが供給される転送トランジスタ102が全てオンし、該当する行のフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送される。蓄積された電子の数をN、電子一つあたりの電荷量をq、FD部106の容量をCとすると、FD部106の電位Vfdsig4
Figure 2011176761
で表される。
ここで読み出しトランジスタ104のドレイン電圧を求めると、FD部106のリセットが終わった後、電源パルスφVDCEL5は“L”レベルになるので、画素電源線125を流れる電流は、第1の電圧源接続トランジスタ161と第2の電圧源接続トランジスタ164との両方を流れる。従って、第2の電圧源接続トランジスタ164のon抵抗値をRon2とすると、電位Vddrd2
Figure 2011176761
である。
FD部106の電位は、読み出しトランジスタ104と第1の電流源112とで構成されるソースフォロア回路で列信号線111に読み出され、FD部106を画素電源線125の電位にリセットした時の列信号線111の電位と、光照射量に応じてフォトダイオード101で発生した電子がFD部106に転送された時の列信号線111の電位との差分に応じた電位がCDS回路113から出力される。
各列のCDS回路113からの出力は、例えば、図10に示したアナログ−デジタル変換方法によりデジタル信号に変換される。
各列のカウンタ116からの出力は、水平選択回路123によって制御されている水平選択トランジスタ114を介して列毎に順次水平信号線121に読み出され、増幅回路126で増幅されて出力される。
図8のような固体撮像装置に対し、本実施形態の固体撮像装置は、電圧源接続トランジスタを分割し、FD部106をリセットする時のみ電圧源162と画素電源線125との間の抵抗を高くすることで、FD部106をリセットする時の画素電源線125の電位を低くしている。それにより、フォトダイオード101での発生電子数が少ない場合においても読み出しトランジスタ104が飽和領域で動作するように、FD部106のリセット電位を読み出しトランジスタ104のドレイン電位よりも低くすることが可能となった。具体的には式(16)、式(26)及び式(27)より、
Figure 2011176761
を満たすパラメータに、第1の電圧源接続トランジスタ161及び第2の電圧源接続トランジスタ164のon抵抗値、読み出しトランジスタ104のドレイン・ソース間電流及びしきい値電圧、並びに第1の電流源112の数を設定することで、フォトダイオード101での発生電子数が少ない場合でも、読み出しトランジスタ104を飽和領域で動作させ、リニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることが可能となる。
本実施形態の固体撮像装置は、図8の固体撮像装置から電圧源接続スイッチを分割しているだけであり、チップサイズを増加させることなくリニアリティの劣化及び固定パターンノイズの増加を抑えることも可能となる。
(第4の実施形態)
図12は、本発明における第4の実施形態の撮像装置(カメラシステム)の全体構成を示す図である。
本実施形態の撮像装置は、大きく分けて固体撮像装置200、光学系240、DSP(Digital Signal Processor)250、液晶画面等の画像表示デバイス280及び画像メモリ290から構成されている。
光学系240は、被写体からの光を集光して固体撮像装置200の画素配列上に画像イメージを形成するレンズ241を備えている。
固体撮像装置200は、本発明の第1〜3の実施形態で説明した固体撮像装置である。固体撮像装置200は、フォトダイオード等の光感応素子及びMOSトランジスタ等を含む単位セルを2次元配列上に並べた撮像領域210と、撮像領域210の単位セルを行単位で選択し、単位セルのリセット及び信号読み出しを制御する垂直選択回路220と、垂直選択回路220に駆動パルスを供給するタイミング制御部230とを備えている。
なお、固体撮像装置200は、各列に設けられ、撮像領域210から読み出された画素信号をA/D変換するA/D変換回路、A/D変換された画素信号を保持するカラムデジタルメモリ、及びカラムデジタルメモリの各列を選択して保持されているデジタル画素信号の読み出しを駆動する水平走査部を備えていてもよい。
DSP250は、カメラシステム制御部260及び画像処理回路270を備えている。
画像処理回路270は、固体撮像装置200から出力されたデジタル画素信号を受けて、カメラ信号処理として必要な、ガンマ補正、色補間処理、空間補間処理、及びオートホワイトバランス等の処理を行う。また、画像処理回路270は、JPEG等の圧縮フォーマットへの変換、画像メモリ290への記録、及び画像表示デバイス280への表示用信号処理等を行う。
カメラシステム制御部260は、ユーザI/F(図示せず)で指定された各種の設定に従って、光学系240、固体撮像装置200及び画像処理回路270の制御を行い、撮像装置の全体動作を統合するマイクロコンピュータ等である。ユーザI/Fは、例えば、ズーム倍率の変更及びレリーズボタンなどのリアルタイム指示を入力として受け、カメラシステム制御部260は、レンズ241のズーム倍率変更、幕シャッタの走行及び固体撮像装置200のリセット走査の制御を行う。
以上、本発明の固体撮像装置について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、第3の実施形態の固体撮像装置において、並列に接続された2つの電圧源接続トランジスタを介して画素電源線に1つの電圧源を接続し、画素電源線に2つの電源電圧を供給するとした。しかし、図1の構成のように、異なる電源電位を供給する2つの電圧源と共にそれらに対応する形で2つの電源切り替えトランジスタを設け、対応する電源切り替えトランジスタを介して画素電源線に電圧源を接続し、画素電源線に2つの電源電圧を供給してもよい。同様に、図5の構成のように、電圧切り替えトランジスタを介して画素電源線に1つの電圧源を接続し、更に電圧切り替えトランジスタに並列に電圧降下用抵抗を接続し、画素電源線に2つの電源電圧を供給してもよい。
また、上記実施形態の固体撮像装置において、電源供給部は、3つの電源電位を1つの単位セルに供給するとした。しかし、フォトダイオードの蓄積電子数が少ない場合においても読み出しトランジスタが飽和領域で動作するように、FD部のリセット電位を読み出しトランジスタのドレイン電位よりも低くすることが出来れば、3つの電源電位に限られず、少なくとも3つの電源電位つまり4以上の電源電位が単位セルに供給されてもよい。
本発明は、固体撮像装置に利用でき、特にMOS型の固体撮像装置等に利用することができる。
100、200 単位セル
101 フォトダイオード
102 転送トランジスタ
103 リセットトランジスタ
104 読み出しトランジスタ
105 選択トランジスタ
106 FD部
111 列信号線
112 第1の電流源
113 CDS回路
114 水平選択トランジスタ
115 コンパレータ
116 カウンタ
121 水平信号線
122、220 垂直選択回路
123 水平選択回路
124 増幅回路
125 画素電源線
126 電圧源
131 第1の電源切り替えトランジスタ
132 第1の電圧源
133 第2の電源切り替えトランジスタ
134 第2の電圧源
141 第2の電流源
142 トランジスタ
151 電圧切り替えトランジスタ
152、162 電圧源
153 電圧降下用抵抗
160 スイッチ部
161 第1の電圧源接続トランジスタ
163 電圧切り替えトランジスタ
164 第2の電圧源接続トランジスタ
200 固体撮像装置
210 撮像領域
230 タイミング制御部
240 光学系
241 レンズ
250 DSP
260 カメラシステム制御部
270 画像処理回路
280 画像表示デバイス
290 画像メモリ
300 RAMP波発生回路
400 クロックジェネレータ

Claims (11)

  1. アレイ状に配列された複数の単位セルと、
    前記単位セルの列に対応して設けられ、対応する列の前記単位セルに共通に接続された列信号線と、
    前記列信号線に接続された電流源と、
    前記単位セルに電源電位を供給するための電源供給部とを備え、
    前記単位セルは、
    フォトダイオードと、
    前記フォトダイオードで発生した信号電荷を一時的に保持するためのFD(フローティングディフュージョン)部と、
    前記フォトダイオードと前記FD部との間に設けられ、前記フォトダイオードから前記FD部に電荷を転送するための転送トランジスタと、
    前記FD部と接続され、前記FD部の電位をリセットするためのリセットトランジスタと、
    ゲートが前記FD部に接続され、前記FD部の電位に応じた信号電圧を読み出すための読み出しトランジスタと、
    前記読み出しトランジスタと前記列信号線との間に設けられ、前記単位セルから前記列信号線に信号電圧を出力するための選択トランジスタとを有し、
    前記電源供給部は、前記リセットトランジスタ及び前記読み出しトランジスタに共通に接続された画素電源線を有し、前記FD部をリセットする時に、前記単位セルから前記列信号線に前記信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を、前記画素電源線を介して供給する
    固体撮像装置。
  2. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記列信号線における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差に応じた信号を出力するCDS回路を、前記列信号線毎に備える
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記電源供給部は、さらに、
    前記画素電源線に電源電位を供給するための異なる電源電位の第1の電源及び第2の電源と、
    前記第1の電源と前記電源線との間に設けられた第1のスイッチと、
    前記第2の電源と前記電源線との間に設けられた第2のスイッチとを備える
    請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記電源供給部は、さらに、
    前記画素電源線に電源電位を供給するための電源と、
    前記電源と前記電源線との間に設けられたスイッチと、
    前記画素電源線と前記電源との間に、前記スイッチと並列になるように設けられた抵抗とを備える
    請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  5. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記CDS回路の出力信号をアナログ−デジタル変換するためのAD変換回路を、前記CDS回路毎に備える
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  6. アレイ状に配列された複数の単位セルと、
    前記単位セルの列に対応して設けられ、対応する列の前記単位セルに共通に接続された列信号線と、
    前記列信号線に接続された電流源と、
    前記単位セルに電源電位を供給するための電源供給部とを備え、
    前記単位セルは、
    フォトダイオードと、
    前記フォトダイオードで発生した信号電荷を一時的に保持するためのFD(フローティングディフュージョン)部と、
    前記フォトダイオードと前記FD部との間に設けられ、前記フォトダイオードから前記FD部に電荷を転送するための転送トランジスタと、
    前記FD部と接続され、前記FD部の電位をリセットするためのリセットトランジスタと、
    ゲートが前記FD部に接続され、前記FD部の電位に応じた信号電圧を読み出すための読み出しトランジスタとを有し、
    前記電源供給部は、前記リセットトランジスタ及び前記読み出しトランジスタに共通に接続された画素電源線を有し、少なくとも3つの電源電位を1つの前記単位セルに供給し、
    前記電源供給部は、前記FD部をリセットする時に、前記単位セルから前記列信号線に前記信号電圧を出力する時の電源電位よりも低い電源電位を、前記画素電源線を介して供給する
    固体撮像装置。
  7. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記列信号線における任意の異なる二つのタイミングにおける電位差に応じた信号を出力するCDS回路を、前記列信号線毎に備える
    請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記電源供給部は、さらに、
    前記画素電源線に電源電位を供給するための異なる電源電位の第1の電源及び第2の電源と、
    前記第1の電源と前記電源線との間に設けられた第1のスイッチと、
    前記第2の電源と前記電源線との間に設けられた第2のスイッチとを備える
    請求項6又は7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記電源供給部は、さらに、
    前記画素電源線に電源電位を供給するための電源と、
    前記電源と前記電源線との間に設けられたスイッチと、
    前記画素電源線と前記電源との間に、前記スイッチと並列になるように設けられた抵抗とを備える
    請求項6又は7に記載の固体撮像装置。
  10. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記CDS回路の出力信号をアナログ−デジタル変換するためのAD変換回路を、前記CDS回路毎に備える
    請求項7に記載の固体撮像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の固体撮像装置を備える
    カメラシステム。
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