JP2011176083A - 発光装置 - Google Patents
発光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011176083A JP2011176083A JP2010038436A JP2010038436A JP2011176083A JP 2011176083 A JP2011176083 A JP 2011176083A JP 2010038436 A JP2010038436 A JP 2010038436A JP 2010038436 A JP2010038436 A JP 2010038436A JP 2011176083 A JP2011176083 A JP 2011176083A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light emitting
- overcoat layer
- glass
- mol
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/26—Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/31—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process
- H01L2224/32—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process of an individual layer connector
- H01L2224/321—Disposition
- H01L2224/32151—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/32221—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/32225—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/4805—Shape
- H01L2224/4809—Loop shape
- H01L2224/48091—Arched
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/481—Disposition
- H01L2224/48151—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/48221—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/48225—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
- H01L2224/48227—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/73—Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
- H01L2224/732—Location after the connecting process
- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
- H01L2224/73265—Layer and wire connectors
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/181—Encapsulation
Landscapes
- Led Device Packages (AREA)
Abstract
【課題】発光素子からの光を効率よく利用でき、また基板の変性による反射率の低下を抑制することのできる発光装置を提供する。
【解決手段】発光素子8から発せられた光を反射する反射層6が形成された基板2と、反射層6の上に形成されたオーバーコート層7と、オーバーコート層7を介して基板2上に搭載された発光素子8と、を有し、オーバーコート層7が、ガラス粉末焼結体からなり、発光素子8の屈折率n1とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が0.6以下であることを特徴とする発光装置1。
【選択図】図1
【解決手段】発光素子8から発せられた光を反射する反射層6が形成された基板2と、反射層6の上に形成されたオーバーコート層7と、オーバーコート層7を介して基板2上に搭載された発光素子8と、を有し、オーバーコート層7が、ガラス粉末焼結体からなり、発光素子8の屈折率n1とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が0.6以下であることを特徴とする発光装置1。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光ダイオード等の発光素子を搭載した発光装置に関する。
近年、発光ダイオード素子(チップ)の高輝度、白色化に伴い、照明、各種ディスプレイ、大型液晶TVのバックライト等として発光ダイオード素子を用いた発光装置が使用されている。このような発光装置には、一般に、素子から発せられる光を効率よく取り出すことが求められる。
しかしながら、発光素子から基板内に入射した光は、そのほとんどが基板内を拡散放射するため、基板の前方に反射する光の割合を十分に高められないという問題があった。
しかしながら、発光素子から基板内に入射した光は、そのほとんどが基板内を拡散放射するため、基板の前方に反射する光の割合を十分に高められないという問題があった。
そこで、発光素子から発光する光を可能な限り前方に反射させることを目的として、基板表面に光反射層を施す試みがされている。このような光反射層としては、高い反射率を有する銀反射層が用いられている。
しかしながら、銀は腐食されやすいため、露出状態で放置すると、銀反射層の表面で酸化や硫化が発生して光反射率が低下し、十分な光取出し効率を得られない。
そこで、光反射層の表面を、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂で被覆して、光反射率の低下を防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、銀は腐食されやすいため、露出状態で放置すると、銀反射層の表面で酸化や硫化が発生して光反射率が低下し、十分な光取出し効率を得られない。
そこで、光反射層の表面を、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂で被覆して、光反射率の低下を防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、これらの樹脂で銀反射層を被覆しても、その封止性が十分でないため、腐食性の気体または液体が樹脂自体を通過したり、または樹脂と基板との界面から気体または液体が侵入するおそれがある。このため、銀反射層の酸化または硫化による光反射率の低下を十分に防止できない。
そこで、光反射層の上面に、ガラスによる被覆層を設けて光反射層を保護することが検討されている。ガラスによる保護層は、樹脂による保護層と比較して封止性に優れるうえ、光の透過率が高く、光反射層に到達する光量が増すため、高い反射率を得ることができる。
また、近年の発光ダイオード素子は、高輝度化に伴って発熱量が増加し、その温度が過度に上昇するため、高出力の発光素子を搭載した発光装置には、発光素子から発生する熱を速やかに放散する良好な放熱性を得られることも求められる。光反射層の保護層としてガラス層を設けた場合、ガラスは熱伝導性に優れるため、樹脂層を設けた場合よりも、高い放熱性を得ることができる。
また、近年の発光ダイオード素子は、高輝度化に伴って発熱量が増加し、その温度が過度に上昇するため、高出力の発光素子を搭載した発光装置には、発光素子から発生する熱を速やかに放散する良好な放熱性を得られることも求められる。光反射層の保護層としてガラス層を設けた場合、ガラスは熱伝導性に優れるため、樹脂層を設けた場合よりも、高い放熱性を得ることができる。
しかしながら、このようなオーバーコート層を設けた場合、一般に、発光ダイオード等の発光素子は、ガラスよりも屈折率が高いため、オーバーコート層上の発光素子から放射された光が、発光素子より屈折率の低いオーバーコートガラスとの界面に入射すると、その入射光の一部が界面反射し、オーバーコートガラス内に効率良く入射されない場合がある。
発光素子とオーバーコートガラスとの接触面で界面反射される光量が増すと、オーバーコートガラス側に進入する光量が減少する。したがって、発光素子から供給される光を効率的に利用できず、十分な発光輝度を得られないという問題がある。
発光素子とオーバーコートガラスとの接触面で界面反射される光量が増すと、オーバーコートガラス側に進入する光量が減少する。したがって、発光素子から供給される光を効率的に利用できず、十分な発光輝度を得られないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、発光素子から供給される光の損失が少なく、光の利用効率が高められ、また基板の変性による反射率の低下を抑制することのできる発光装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明の発光装置により、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の発光装置は、発光素子から発せられた光を反射する反射層が形成された基板と、前記反射層の上に形成されたオーバーコート層と、前記オーバーコート層を介して前記基板上に搭載された発光素子と、を有し、前記オーバーコート層が、ガラス粉末焼結体からなり、前記発光素子の屈折率n1と前記オーバーコート層の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が0.6以下であることを特徴とする。
前記オーバーコート層を覆うように形成された樹脂層の屈折率n3と、前記オーバーコート層の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n3−n2|は、0.3以下であることが好ましい。
前記オーバーコート層の熱膨張率は、30×10−7/℃以上70×10−7/℃以下であることが好ましい。また、前記オーバーコート層の熱伝導率は、0.5W/m・K以上であることが好ましい。また、前記ガラス粉末のガラス転移点(Tg)は、700℃以下であることが好ましい。また、前記オーバーコート層の厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
本発明によれば、発光素子からオーバーコート層との界面に入射した光が、界面反射するのを抑制することで、発光素子から供給される光の損失が少なく、高い発光輝度を得ることのできる発光装置とすることができる。また、基板の変性による反射率の低下を抑制することができるため、長期間にわたって、発光輝度の低下が抑制された発光装置とすることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の発光装置は、発光素子から発せられた光を反射する反射層が形成された基板と、この前記反射層の上に形成されたオーバーコート層と、このオーバーコート層を介して前記基板上に搭載された発光素子と、を有し、該オーバーコート層が、ガラス粉末焼結体からなり、発光素子の屈折率n1とオーバーコート層の屈折率n2との屈折率差(n1−n2)の絶対値|n1−n2|が0.6以下であることを特徴とする。
本発明の発光装置は、発光素子から発せられた光を反射する反射層が形成された基板と、この前記反射層の上に形成されたオーバーコート層と、このオーバーコート層を介して前記基板上に搭載された発光素子と、を有し、該オーバーコート層が、ガラス粉末焼結体からなり、発光素子の屈折率n1とオーバーコート層の屈折率n2との屈折率差(n1−n2)の絶対値|n1−n2|が0.6以下であることを特徴とする。
本発明によれは、発光素子の屈折率(n1)とオーバーコート層の屈折率(n2)との屈折率差の絶対値を0.6以下とすることで、発光素子からオーバーコート層に向けて放射された光が、発光素子とオーバーコート層との界面において、発光素子内部に界面反射される光量を低減することができる。すなわち、これらの界面において、発光素子からオーバーコート層内に入射する光量を増大させることができるため、発光素子から供給される光の損失量を低減することができる。
図1は、本発明の発光装置1の一例を示す断面図である。発光装置1は、略平板状の基板2を有している。この基板2の一方の主面(図中上側)は、発光素子が搭載される搭載面2aとなっており、この搭載面2aには、長手方向両端部から所定の間隔を設けて、発光素子と電気的に接続される接続端子3が設けられている。
また、基板2の他方の主面は、発光素子の搭載されない非搭載面2bとされており、搭載面2aにおける接続端子3と略対応する位置に、外部回路と電気的に接続される外部電極端子4が設けられている。そして、基板本体2の内部に、これら接続端子3と外部電極端子4とを電気的に接続する貫通導体5が設けられている。
また、基板2の他方の主面は、発光素子の搭載されない非搭載面2bとされており、搭載面2aにおける接続端子3と略対応する位置に、外部回路と電気的に接続される外部電極端子4が設けられている。そして、基板本体2の内部に、これら接続端子3と外部電極端子4とを電気的に接続する貫通導体5が設けられている。
基板2の搭載面2aの略中央部には、発光素子からの光を反射させるための反射層6aが設けられており、この反射層6aの上に、反射層6a全面を覆うようにオーバーコート層7aが設けられている。また、搭載面2aの長手方向両端部にも、発光素子から放射される光を反射させるための反射層6bが夫々設けられており、この反射層6bの上に、反射層6b全面を覆うようにオーバーコート層7bが設けられている。これにより、発光素子搭載用基板10が構成されている。発光素子8は、オーバーコート層7a上に接着剤を用いて固定されており、発光素子8上面の図示しない電極が、ボンディングワイヤ9によって接続端子3に電気的に接続されている。そして、オーバーコート層7a、7b、発光素子8及びボンディングワイヤ9を覆うようにモールド材11が設けられて発光装置1が構成されている。(以下、反射層6a及び6bを反射層6と示し、オーバーコート層7a及び7bをオーバーコート層7と示すことがある。)
図2は、図1のオーバーコート層周辺を拡大して示す図である。
反射層6は、例えば銀、銀パラジウム合金又は銀白金合金等の金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを、スクリーン印刷等の方法により基板2上に印刷して形成することができる。
反射層6に用いる金属粉末としては、高反射率を有するものが好ましく、特に銀を好ましく用いることができる。
反射層6は、例えば銀、銀パラジウム合金又は銀白金合金等の金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを、スクリーン印刷等の方法により基板2上に印刷して形成することができる。
反射層6に用いる金属粉末としては、高反射率を有するものが好ましく、特に銀を好ましく用いることができる。
発光素子8は、既に述べたように、この反射層6を覆うように設けられたオーバーコート層7aの表面略中央部に載置されている。
発光素子8とオーバーコート層7aは、発光素子8の屈折率n1と前記オーバーコート層7aの屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が、0.6以下とされている。
このようにすることで、発光素子8からオーバーコート層7aに向けて放射される光L1が、発光素子8とオーバーコート層7aとの界面S1において、発光素子8内部に界面反射される光L2の割合が低減され、オーバーコート層7aに入射する光L3の量が増大される。
すなわち、屈折率差の絶対値が0.6以下という、比較的近い屈折率を有する発光素子8とオーバーコート層7aとを隣接させることにより、発光素子8とオーバーコート層7aとの界面S1で界面反射が生じる最小値、すなわち臨界角θc(arcsin n2/n1)の値が大きくなる。
このため、発光素子8から、オーバーコート層7aとの界面S1に入射する入射光のうち、臨界角θcよりも小さい角度で入射する光L1の割合が高められ、この界面S1において、発光素子8内部に界面反射される光L2の割合が低減される。したがって、発光素子8から供給される光の損失量を低減することができる。また、オーバーコート層7aに入射した光L3は、反射層6によって上方に反射されるため、この入射光L3の量が増すことにより、発光装置1の発光輝度を向上させることができる。
発光素子8とオーバーコート層7aは、発光素子8の屈折率n1と前記オーバーコート層7aの屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が、0.6以下とされている。
このようにすることで、発光素子8からオーバーコート層7aに向けて放射される光L1が、発光素子8とオーバーコート層7aとの界面S1において、発光素子8内部に界面反射される光L2の割合が低減され、オーバーコート層7aに入射する光L3の量が増大される。
すなわち、屈折率差の絶対値が0.6以下という、比較的近い屈折率を有する発光素子8とオーバーコート層7aとを隣接させることにより、発光素子8とオーバーコート層7aとの界面S1で界面反射が生じる最小値、すなわち臨界角θc(arcsin n2/n1)の値が大きくなる。
このため、発光素子8から、オーバーコート層7aとの界面S1に入射する入射光のうち、臨界角θcよりも小さい角度で入射する光L1の割合が高められ、この界面S1において、発光素子8内部に界面反射される光L2の割合が低減される。したがって、発光素子8から供給される光の損失量を低減することができる。また、オーバーコート層7aに入射した光L3は、反射層6によって上方に反射されるため、この入射光L3の量が増すことにより、発光装置1の発光輝度を向上させることができる。
上述した発光素子8の屈折率n1とオーバーコート層7aの屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|は、オーバーコート層7aに用いるガラス粉末の種類、及び発光素子8の種類を適宜選択することにより、調整することができる。
発光素子8としては、例えば炭化ケイ素、サファイア、ケイ素等を基板とする発光ダイオードを用いることができる。
オーバーコート層7a及び7bは、下記に例示するようなガラス粉末の焼結体で構成されている。
オーバーコート層用のガラス粉末は、ガラス転移点(Tg)が400℃以上700℃以下のものであることが好ましい。
ガラス粉末のガラス転移点(Tg)が700℃を超える場合、このガラス粉末を焼成して緻密な焼結体を得るために、900℃以上の高温を要するおそれがある。この場合、オーバーコート層7を、反射層6として好適に用いられる銀反射層と同時に焼成したときに、銀反射層が変形するおそれがある。
オーバーコート層用ガラス粉末として、ガラス転移点(Tg)が700℃以下のものを用いることにより、銀反射層の変形を生じさせることなく、オーバーコート層用ガラスペーストと銀反射層とを同時に焼成することができる。
ガラス粉末のガラス転移点(Tg)が700℃を超える場合、このガラス粉末を焼成して緻密な焼結体を得るために、900℃以上の高温を要するおそれがある。この場合、オーバーコート層7を、反射層6として好適に用いられる銀反射層と同時に焼成したときに、銀反射層が変形するおそれがある。
オーバーコート層用ガラス粉末として、ガラス転移点(Tg)が700℃以下のものを用いることにより、銀反射層の変形を生じさせることなく、オーバーコート層用ガラスペーストと銀反射層とを同時に焼成することができる。
また、オーバーコート層用ガラス粉末の軟化点(Ts)は、700℃以上900℃以下のものであることが好ましい。
オーバーコート層用ガラス粉末の軟化点(Ts)が900℃を超えると、銀反射層と同時に焼成したときに、銀反射層の変形を生じさせるおそれがある。
一方、オーバーコート層用ガラス粉末の軟化点(Ts)が700℃未満であると、オーバーコート層7の焼成時に、ガラスの粘性が過度に低下し、オーバーコート層7の平坦性が低下するおそれがある。
オーバーコート層用ガラス粉末の軟化点(Ts)が900℃を超えると、銀反射層と同時に焼成したときに、銀反射層の変形を生じさせるおそれがある。
一方、オーバーコート層用ガラス粉末の軟化点(Ts)が700℃未満であると、オーバーコート層7の焼成時に、ガラスの粘性が過度に低下し、オーバーコート層7の平坦性が低下するおそれがある。
一方、一般に、軟化点の低いガラス粉末は、銀と同時に焼成すると、溶融状態のガラス粉末中に銀イオンが拡散し、さらにこれがコロイド化して、ガラス粉末焼結体が黄色、または赤色などに発色する、所謂銀発色と呼ばれる現象が生じることがある。この現象は、ガラス粉末の軟化点が低いほど生じやすい。
オーバーコート層7用のガラス粉末焼結体に発色が生じると、オーバーコート層7の反射率が低下する。したがって、銀と同時に焼成しても、発色を生じないガラス粉末を用いることが好ましい。
オーバーコート層7用のガラス粉末焼結体に発色が生じると、オーバーコート層7の反射率が低下する。したがって、銀と同時に焼成しても、発色を生じないガラス粉末を用いることが好ましい。
このようなガラス粉末として、例えば、SiO2が62mol%以上84mol%以下、B2O3が10mol%以上25mol%以下、Al2O3が0mol%以上5mol%以下、MgOが0mol%以上10mol%以下、Na2OとK2Oから選ばれる少なくとも一方が合計で0mol%以上5mol%以下からなり、SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計が62mol%以上84%mol%以下であり、CaO、SrO、BaOのいずれかを含有する場合にその含有量の合計が5%mol以下であるホウケイ酸ガラスを用いることが好ましい。
オーバーコート層7用のガラス粉末として、上記組成のガラス粉末を用いることにより、反射層6としての銀反射層(以下、銀反射層6と示す。)と同時に焼成した場合でも、銀反射層6を変形させることなく、緻密な焼結体を得ることができる。また、銀反射層6と同時に焼成しても、焼結体が発色せず、オーバーコート層7の反射率を低下させることもない。
SiO2はガラスのネットワークフォーマとなるものであり、化学的耐久性、とくに耐酸性を高くするために必須の成分である。SiO2の含有量が62mol%未満の場合、耐酸性が不十分となるおそれがある。一方、SiO2の含有量が84mol%を超える場合、ガラスの軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
B2O3はガラスのネットワークフォーマとなるものである。B2O3の含有量が10mol%未満の場合、軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがあり、またガラスが不安定となるおそれもある。一方、B2O3の含有量が25mol%を超えると、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性が低下するおそれもある。
B2O3の含有量は、好ましくは12mol%以上である。
B2O3の含有量は、好ましくは12mol%以上である。
Al2O3は、ガラスの安定性、化学的耐久性を高めるために5mol%以下の範囲で添加してもよい。Al2O3の含有量が5mol%を超える場合、ガラスの透明性が低下するおそれがある。また、Al2O3の含有量が5mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2O、K2Oは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させるために、合計した含有量が5mol%を超えない範囲で添加することができる。Na2OおよびK2Oの含有量の合計が5mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気絶縁性も低下するおそれがある。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が5mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2O、K2Oは、そのいずれか1以上を含有することが好ましく、Na2OおよびK2Oの合計した含有量が0.9mol%以上であることが好ましい。
Na2O、K2Oは、そのいずれか1以上を含有することが好ましく、Na2OおよびK2Oの合計した含有量が0.9mol%以上であることが好ましい。
また、SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計は、62mol%以上84%mol%以下である。
SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計が62mol%未満の場合、化学的耐久性が不十分になるおそれがある。一方、SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計が84mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計が62mol%未満の場合、化学的耐久性が不十分になるおそれがある。一方、SiO2の含有量とAl2O3の含有量の合計が84mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
MgOは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させると共に、ガラスの安定性を高めるために10mol%を超えない範囲で添加してもよい。
MgOの含有量が10mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
MgOの含有量は、好ましくは8mol%以下である。
MgOの含有量が10mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
MgOの含有量は、好ましくは8mol%以下である。
CaO、SrO、BaOは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させると共に、ガラスの安定性を高めるために、合計した含有量が5mol%を超えない範囲で添加してもよい。CaO、SrO、BaOの含有量の合計が5mol%を超えると、耐酸性が低下するおそれがある。また、CaO、SrO、BaOの含有量の合計が5mol%を超えると、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
なお、オーバーコート層7に用いるガラス粉末は、必ずしも上記成分のみからなるものに限定されず、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有することができる。なお、この実施形態では鉛酸化物は含有していない。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は10mol%以下であることが好ましい。
また、オーバーコート層7に用いるガラス粉末は、上記含有比率を有するものに限定されず、これとは異なる含有比率を有するガラス粉末を用いることもできる。
また、オーバーコート層7に用いるガラス粉末は、上記含有比率を有するものに限定されず、これとは異なる含有比率を有するガラス粉末を用いることもできる。
オーバーコート層7は、その耐酸性が100μg/cm2以下であることが好ましく、より好ましくは30μg/cm2以下であり、更に好ましくは5μg/cm2以下であり、特に好ましくは1μg/cm2以下である。
オーバーコート層7の耐酸性が100μg/cm2を超えると、反射層6のメッキ処理溶液中にオーバーコート層7のガラス成分が溶出し、発光素子搭載用基板10の製造の際に、連続運転が妨げられたり、オーバーコート層7が白濁し、反射率が低下したりするおそれがある。
なお、オーバーコート層7の耐酸性は、pH1.68、温度85℃のシュウ酸塩緩衝液700cm3の中に浸漬し、1時間経過後の質量減少量を測定することにより評価したものである。
オーバーコート層7の耐酸性が100μg/cm2を超えると、反射層6のメッキ処理溶液中にオーバーコート層7のガラス成分が溶出し、発光素子搭載用基板10の製造の際に、連続運転が妨げられたり、オーバーコート層7が白濁し、反射率が低下したりするおそれがある。
なお、オーバーコート層7の耐酸性は、pH1.68、温度85℃のシュウ酸塩緩衝液700cm3の中に浸漬し、1時間経過後の質量減少量を測定することにより評価したものである。
オーバーコート層7に用いる他のガラス粉末としては、例えば、オーバーコート層7の反射率を高められるものとして、SiO2が78mol%以上83mol%以下、B2O3が16mol%以上18mol%以下、Na2OとK2Oから選ばれる少なくとも一方が合計で0.9mol%以上4mol%以下、Al2O3が0mol%以上0.5mol%以下、CaOが0mol%以上0.6mol%以下からなるもの(以下、「ガラスA」と示す。)が好ましい。
以下に、「ガラスA」の組成について説明する。
SiO2はガラスのネットワークフォーマとなるものである。SiO2の含有量が78mol%未満の場合、化学的耐久性が低下するおそれがある。一方、SiO2の含有量が83mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
SiO2の含有量は、好ましくは80mol%以上である。また、SiO2の含有量は、好ましくは82mol%以下、より好ましくは81mol%以下である。
SiO2はガラスのネットワークフォーマとなるものである。SiO2の含有量が78mol%未満の場合、化学的耐久性が低下するおそれがある。一方、SiO2の含有量が83mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
SiO2の含有量は、好ましくは80mol%以上である。また、SiO2の含有量は、好ましくは82mol%以下、より好ましくは81mol%以下である。
B2O3はガラスのネットワークフォーマとなるものである。
B2O3の含有量が16mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、B2O3の含有量が18mol%を超えると、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性が低下するおそれもある。
B2O3の含有量は、好ましくは17mol%以下である。
B2O3の含有量が16mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、B2O3の含有量が18mol%を超えると、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性が低下するおそれもある。
B2O3の含有量は、好ましくは17mol%以下である。
Al2O3は、ガラスの安定性、化学的耐久性を高めるために0.5mol%以下の範囲で添加してもよい。Al2O3の含有量が0.5mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。Al2O3の含有量が0.5mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2O、K2Oは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させるために添加されるものであり、Na2OまたはK2Oの少なくともいずれか一方を含有することが必要である。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計が0.9mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気絶縁性も低下するおそれがある。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは1.0mol%以上、より好ましくは1.5mol%以上である。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは3mol%以下、より好ましくは2mol%以下である。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計が0.9mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気絶縁性も低下するおそれがある。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは1.0mol%以上、より好ましくは1.5mol%以上である。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは3mol%以下、より好ましくは2mol%以下である。
CaOは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させると共に、ガラスの安定性を高めるために0.6mol%を超えない範囲で添加してもよい。
CaOの含有量が0.6mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス移転点(Tg)が過度に低くなるおそれがあり、また結晶化を促進するため、透明なガラスを得られないおそれがある。また、CaOの含有量が0.6mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
CaOの含有量が0.6mol%を超える場合、軟化点(Ts)やガラス移転点(Tg)が過度に低くなるおそれがあり、また結晶化を促進するため、透明なガラスを得られないおそれがある。また、CaOの含有量が0.6mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
また、他のガラス粉末としては、例えば、SiO2が72mol%以上78mol%以下、B2O3が13mol%以上18mol%以下、Na2OとK2Oから選ばれる少なくとも一方が合計で0.9mol%以上4mol%以下、MgOが2mol%以上10mol%以下からなるもの(以下、ガラスBと示す。)も、オーバーコート層7の反射率を高められるため好ましい。
以下に、「ガラスB」の組成について説明する。
SiO2はガラスのネットワークフォーマとなるものである。SiO2の含有量が72mol%未満の場合、化学的耐久性が低下するおそれがある。一方、SiO2の含有量が78mol%を超える場合、ガラスの軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
SiO2の含有量は、好ましくは73mol%以上である。また、SiO2の含有量は、好ましくは76mol%以下である。
SiO2はガラスのネットワークフォーマとなるものである。SiO2の含有量が72mol%未満の場合、化学的耐久性が低下するおそれがある。一方、SiO2の含有量が78mol%を超える場合、ガラスの軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。
SiO2の含有量は、好ましくは73mol%以上である。また、SiO2の含有量は、好ましくは76mol%以下である。
B2O3はガラスのネットワークフォーマとなるものである。
B2O3の含有量が13mol%未満の場合、ガラスの軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、B2O3の含有量が18mol%を超えると、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性が低下するおそれもある。
B2O3の含有量は、好ましくは17mol%以下である。
B2O3の含有量が13mol%未満の場合、ガラスの軟化点(Ts)やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、B2O3の含有量が18mol%を超えると、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性が低下するおそれもある。
B2O3の含有量は、好ましくは17mol%以下である。
MgOは、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)を低下させると共に、ガラスの安定性を高めるために添加される。
MgOの含有量が2mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)が過度に高くなるおそれがあり、またガラスが不安定となるおそれがある。一方、MgOの含有量が10mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
MgOの含有量は、好ましくは4mol%以上である。また、MgOの含有量は、好ましくは8mol%以下、より好ましくは6mol%以下である。
MgOの含有量が2mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス点移転(Tg)が過度に高くなるおそれがあり、またガラスが不安定となるおそれがある。一方、MgOの含有量が10mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
MgOの含有量は、好ましくは4mol%以上である。また、MgOの含有量は、好ましくは8mol%以下、より好ましくは6mol%以下である。
Na2O、K2Oは、軟化点(Ts)やガラス移転点(Tg)を低下させるために添加されるものであり、Na2OまたはK2Oの少なくともいずれか一方を含有することが必要である。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計が0.9mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス移転点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気絶縁性も低下するおそれがある。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは1.0mol%以上、より好ましくは1.5mol%以上である。まt、Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは3mol%以下である。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計が0.9mol%未満の場合、軟化点(Ts)やガラス移転点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気絶縁性も低下するおそれがある。また、Na2OおよびK2Oの含有量の合計が4mol%を超える場合、銀発色が生じやすくなるおそれがある。
Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは1.0mol%以上、より好ましくは1.5mol%以上である。まt、Na2OおよびK2Oの含有量の合計は、好ましくは3mol%以下である。
また、オーバーコート層7に用いるガラス粉末としては、上述した「ガラスA」、「ガラスB」の成分のみからなるものに限定されず、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有することができる。なお、この実施形態では鉛酸化物は含有していない。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は、10mol%以下であることが好ましい。
オーバーコート層7に用いるガラス粉末は、上記したようなガラス組成を有するガラスを溶融法によって製造し、乾式粉砕法や湿式粉砕法によって粉砕することにより得ることができる。湿式粉砕法の場合、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
オーバーコート層7に用いるガラス粉末の50%粒径(D50)は0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。ガラス粉末の50%粒径が0.5μm未満の場合、ガラス粉末が凝集しやすく、取り扱いが困難となると共に、粉末化に要する時間が長くなりすぎるおそれもある。一方、ガラス粉末の50%粒径が4μmを超える場合、ガラス軟化温度の上昇や焼結不足が発生するおそれがある。粒径の調整は、例えば粉砕後に必要に応じて分級することにより行うことができる。
なお、本明細書において、50%粒径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定したものをいう。
なお、本明細書において、50%粒径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定したものをいう。
また、ガラス粉末の最大粒径は20μm以下であることが好ましい。最大粒径が20μmを超えると、ガラス粉末の焼結性が低下し、焼結体中に未溶解成分が残留して、オーバーコート層7の反射率を低下させるおそれがある。
ガラス粉末の最大粒径は、より好ましくは10μm以下である。
ガラス粉末の最大粒径は、より好ましくは10μm以下である。
なお、オーバーコート層7は、ガラス焼結体中にセラミックスフィラーを含有させたものとすることも可能である。この場合、オーバーコート層7用ガラスペーストは、ガラス粉末とセラミックフィラーとからなる組成物として形成する。
セラミックスフィラーとしては、従来から用いられるものを特に制限なく用いることができる。
このようなセラミックスフィラーとしては、例えばアルミナ粉末、ジルコニア粉末、チタニア粉末、またはこれらの混合物を好適に用いることができる。セラミックスフィラーの50%粒径(D50)は、例えば0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。
このようなセラミックスフィラーとしては、例えばアルミナ粉末、ジルコニア粉末、チタニア粉末、またはこれらの混合物を好適に用いることができる。セラミックスフィラーの50%粒径(D50)は、例えば0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。
オーバーコート層7にセラミックスフィラーを含有させる場合、ガラス粉末とセラミックスフィラーとを、例えばオーバーコート層用ガラス粉末が60体積%以上80体積%以下、セラミックスフィラーが20体積%以上40体積%以下となるように配合、混合することによりガラスセラミックス組成物を得ることができる。
オーバーコート層7は、上述したガラス粉末、または組成物に、例えばバインダーを加えてペースト化し、これを基板2にスクリーン印刷して焼成することにより形成することができる。
オーバーコート層7の厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。オーバーコート層7の厚みが10μm未満の場合、発光素子8のオーバーコート層7との接触面と、反射層6との間の距離が短すぎて、発光素子8から基板2側に放射された光を効率的に前方に反射させることができず、高い反射率を得られない。一方、オーバーコート層7の厚みが50μmを超える場合、オーバーコート層7自体の体積が過大となり、オーバーコート層7の熱伝導性が著しく低下するおそれがある。
オーバーコート層7の厚みは、より好ましくは20μm以上30μm以下である。
オーバーコート層7の厚みは、より好ましくは20μm以上30μm以下である。
オーバーコート層7の熱膨張率は、30×10−7/℃以上70×10−7/℃以下であることが好ましい。
オーバーコート層7の熱膨張率が70×10−7/℃を超えると、発光装置1周辺の温度変化に伴って、基板2とオーバーコート層7との間の膨張差が大きくなり、オーバーコート層7に応力が加わって微細なクラックが発生するおそれがある。この場合、反射層6を酸化あるいは硫化させる物質の侵入を防止できないおそれがある。
一方、オーバーコート層7の熱膨張率が30×10−7/℃未満の場合にも、基板2とオーバーコート層7との熱膨張差によって、オーバーコート層7に応力が加わり、微細なクラックが発生するおそれがある。
オーバーコート層7の熱膨張率が70×10−7/℃を超えると、発光装置1周辺の温度変化に伴って、基板2とオーバーコート層7との間の膨張差が大きくなり、オーバーコート層7に応力が加わって微細なクラックが発生するおそれがある。この場合、反射層6を酸化あるいは硫化させる物質の侵入を防止できないおそれがある。
一方、オーバーコート層7の熱膨張率が30×10−7/℃未満の場合にも、基板2とオーバーコート層7との熱膨張差によって、オーバーコート層7に応力が加わり、微細なクラックが発生するおそれがある。
オーバーコート層7の熱伝導率は、0.5W/mK以上であることが好ましい。オーバーコート層7の熱伝導率が0.5W/mK未満であると、発光素子8からの熱が発光装置1外部に十分に放散されず、十分な発光輝度を得られなくなる。
オーバーコート層7は、オーバーコート層7の周辺に3ppmの硫化水素ガスを導入し、温度40℃、相対湿度80%の雰囲気中に100時間放置(耐硫化水素試験)したときの、放置後の可視光反射率が、放置前の可視光反射率と比較して、その低下率が2%以内のものであることが好ましい。
オーバーコート層7が、耐硫化水素試験前と比較して、耐硫化水素試験後に可視光反射率が2%を超えて低下するものである場合、発光素子搭載用基板10周辺に腐食性の気体が存在すると、発光装置1によって得られる発光輝度が低下するおそれがある。
耐硫化試験後の可視光反射率の低下率は、下記式(1)によって求められる。
低下率(%)={1−(耐硫化試験後の可視光反射率/耐硫化試験前の可視光反射率)}×100 ・・・・(1)
オーバーコート層7が、耐硫化水素試験前と比較して、耐硫化水素試験後に可視光反射率が2%を超えて低下するものである場合、発光素子搭載用基板10周辺に腐食性の気体が存在すると、発光装置1によって得られる発光輝度が低下するおそれがある。
耐硫化試験後の可視光反射率の低下率は、下記式(1)によって求められる。
低下率(%)={1−(耐硫化試験後の可視光反射率/耐硫化試験前の可視光反射率)}×100 ・・・・(1)
基板2は、平板状の部材であれば、材質等は特に限定されないが、オーバーコート層7用のガラス粉末のペーストを、この基板2表面で焼成しても、変形しないものが好ましく、無機材料が好ましく用いられる。
無機材料の中でも、アルミナセラミックス、低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramic。以下、LTCCと示す。)、窒化アルミニウム等は、熱伝導性、放熱性、強度、および製造コスト等の点で優れており、好ましく用いられる。
上記の無機材料の中でも、特に、LTCCを基板2として採用した場合には、基板2、反射層6、およびオーバーコート層7とを一括して同時に焼成できるため、発光装置1を効率的に製造することができる。
無機材料の中でも、アルミナセラミックス、低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramic。以下、LTCCと示す。)、窒化アルミニウム等は、熱伝導性、放熱性、強度、および製造コスト等の点で優れており、好ましく用いられる。
上記の無機材料の中でも、特に、LTCCを基板2として採用した場合には、基板2、反射層6、およびオーバーコート層7とを一括して同時に焼成できるため、発光装置1を効率的に製造することができる。
LTCCからなる基板2は、以下のようにして製造することができる。
まず、グリーンシートを形成する。グリーンシートは、基板用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加してスラリーを調整し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで製造することができる。
まず、グリーンシートを形成する。グリーンシートは、基板用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加してスラリーを調整し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで製造することができる。
基板用ガラス粉末は、必ずしも限定されるものではないものの、ガラス転移点(Tg)が550℃以上700℃以下のものが好ましい。ガラス転移点(Tg)が550℃未満の場合、後述する脱脂が困難となるおそれがある。一方、ガラス転移点(Tg)が700℃を超える場合、収縮開始温度が高くなり、寸法精度が低下するおそれがある。
このような基板本体用ガラス粉末としては、例えばSiO2を57mol%以上65mol%以下、B2O3を13mol%以上18mol%以下、CaOを9mol%以上23mol%以下、Al2O3を3mol%以上8mol%以下、K2OとNa2Oから選ばれる少なくとも一方を合計で0.5mol%以上6mol%以下含有するものが好ましい。
基板用ガラス粉末は、上記したようなガラス組成を有するガラスを溶融法によって製造し、乾式粉砕法や湿式粉砕法によって粉砕することにより得ることができる。
湿式粉砕法の場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
湿式粉砕法の場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
なお、基板本体用ガラス粉末は、必ずしも上記成分のみからなるものに限定されず、ガラス転移点等の諸特性を満たす範囲で他の成分を含有することもできる。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は10mol%以下であることが好ましい。
基板用ガラス粉末の50%粒径(D50)は0.5μm以上2μm以下であることが好ましい。基板用ガラス粉末の50%粒径が0.5μm未満の場合、ガラス粉末が凝集しやすく、取り扱いが困難となると共に、均一に分散させることが困難となる。一方、ガラス粉末の50%粒径が2μmを超える場合、ガラス軟化温度の上昇や焼結不足が発生するおそれがある。粒径の調整は、例えば粉砕後に必要に応じて分級することにより行うことができる。
セラミックスフィラーとしては、従来からLTCC基板の製造に用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えばアルミナ粉末、ジルコニア粉末、またはアルミナ粉末とジルコニア粉末との混合物を好適に用いることができる。セラミックスフィラーの50%粒径(D50)は、例えば0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。
このような基板本体用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを、例えば基板本体用ガラス粉末が30質量%以上50質量%以下、セラミックスフィラーが50質量%以上70 質量%以下となるように配合、混合することによりガラス粉末とセラミックスフィラーとからなるガラスセラミックス組成物を得ることができる。
また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加することによりスラリーを得ることができる。
また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加することによりスラリーを得ることができる。
バインダーとしては、例えばポリビニルブチラール、アクリル樹脂等を好適に用いることができる。可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等を用いることができる。また、溶剤としては、トルエン、キシレン、ブタノール等の芳香族系またはアルコール系の有機溶剤を用いることができる。さらに、分散剤やレベリング剤を使用することも可能である。
このスラリーをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで、グリーンシートを製造することができる。このようにして製造されたグリーンシートを、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して所定の寸法角に切断し、同時に所定位置に層間接続用のビアホールを打ち抜き形成することができる。
グリーンシートの表面に、導電金属のペーストをスクリーン印刷等の方法で印刷することにより、未焼成の導体パターンを形成する。また、前記した層間接続用のビアホール内に導体金属のペーストを充填することによって、未焼成の層間接続部を形成する。これにより、未焼成接続端子3A、未焼成外部電極端子4A、未焼成貫通導体5A、未焼成反射層6Aを形成する。金属ペーストとしては、例えば銅、銀、金等を主成分とする金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを用いることができる。
未焼成の導体パターンが形成されたグリーンシートを位置合わせしつつ複数枚重ね合わせて加熱および加圧して一体化した後、例えば500℃以上600℃以下の温度で1時間以上10時間以下保持することにより、グリーンシートに含まれる樹脂等のバインダーを分解・除去する脱脂を行う。その後、例えば850℃以上900℃以下の温度で20分以上60分以下保持することにより、グリーンシートを構成するガラスセラミックス組成物を焼成する。この焼成により、ガラスセラミックス基板内部および表面に形成された金属ペーストも同時に焼成され、接続端子3、外部電極端子4、貫通導体5、及び反射層6を有する基板2とすることができる。
脱脂温度が500℃未満もしくは脱脂時間が1時間未満の場合、バインダー等を十分に除去することができないおそれがある。一方、脱脂温度を600℃程度、脱脂時間を10時間程度とすれば、十分にバインダー等を除去することができ、これを超えるとかえって生産性等が低下するおそれがある。
焼成は、焼成温度が850℃未満、焼成時間が20分未満の場合、緻密なものが得られないおそれがある。一方、焼成温度を900℃程度、焼成時間を60分程度とすれば、十分に緻密なものが得られ、これを超えるとかえって生産性等が低下するおそれがある。
焼成は、特に860℃以上880℃以下の温度で行うことが好ましい。反射層6の形成に、銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合には、焼成温度が880℃を超えると、金属ペーストが過度に軟化して所定の形状を維持できなくなるおそれがある。
焼成は、特に860℃以上880℃以下の温度で行うことが好ましい。反射層6の形成に、銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合には、焼成温度が880℃を超えると、金属ペーストが過度に軟化して所定の形状を維持できなくなるおそれがある。
モールド材11は、上述した基板2、オーバーコート層7a及び7b、並びに発光素子8の表面全体を被覆するように設けられている。モールド材11としては、例えばシリコーン樹脂やエポキシ樹脂を用いることができ、特にシリコーン樹脂は、耐光性、耐熱性の点で優れているため好ましい。
このモールド材11に、蛍光体等を混合または分散させることにより、発光装置1として得られる光を、所望の発光色に適宜調整することができる。
発光色の調整としては、例えば、蛍光体をモールド材11に混合、分散させることにより、発光素子8から放射された光によって蛍光体が励起されて可視光を発光し、この可視光と発光素子8から放射される光とが混色して、発光装置1として所望の発光色を得ることができる。
また、発光素子8から放射される光と蛍光体から発光される可視光とが混色したり、または可視光同士が混色したりすることでも、発光装置1として所望の発光色を得ることができる。
蛍光体の種類は特に限定されるものではなく、発光素子から放射される光の種類や目的とする発光色に応じて適宜に選択される。
発光色の調整としては、例えば、蛍光体をモールド材11に混合、分散させることにより、発光素子8から放射された光によって蛍光体が励起されて可視光を発光し、この可視光と発光素子8から放射される光とが混色して、発光装置1として所望の発光色を得ることができる。
また、発光素子8から放射される光と蛍光体から発光される可視光とが混色したり、または可視光同士が混色したりすることでも、発光装置1として所望の発光色を得ることができる。
蛍光体の種類は特に限定されるものではなく、発光素子から放射される光の種類や目的とする発光色に応じて適宜に選択される。
このようにしてモールド材11から放射される光のうち、オーバーコート層7に向けて放射される光L4が、オーバーコート層7に入射し、反射層6に到達する割合を高めるには、モールド材11の屈折率n3とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差(n3−n2)の絶対値|n3−n2|を、0.3以下とすることが好ましい。
モールド材11の屈折率n3 とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n3−n2|が0.3を超える場合、モールド材11からオーバーコート層7に向けて放射される光L4が、モールド材11とオーバーコート層7との界面S2において、モールド材11側に界面反射される光L5の割合が高くなり、モールド材11からの光を十分に利用できず、発光輝度が低くなるおそれがある。
オーバーコート層7の表面を、屈折率差の絶対値|n3−n2|が0.3以下という、比較的近い屈折率を有するモールド材11で覆うことにより、モールド材11からオーバーコート層7に向けて放射された光L4のうち、オーバーコート層7に入射する光L6の割合が高められる。この入射光L6は、反射層6によって上方に反射されるため、より高い発光輝度を得ることが可能となる。
モールド材11の屈折率n3 とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n3−n2|が0.3を超える場合、モールド材11からオーバーコート層7に向けて放射される光L4が、モールド材11とオーバーコート層7との界面S2において、モールド材11側に界面反射される光L5の割合が高くなり、モールド材11からの光を十分に利用できず、発光輝度が低くなるおそれがある。
オーバーコート層7の表面を、屈折率差の絶対値|n3−n2|が0.3以下という、比較的近い屈折率を有するモールド材11で覆うことにより、モールド材11からオーバーコート層7に向けて放射された光L4のうち、オーバーコート層7に入射する光L6の割合が高められる。この入射光L6は、反射層6によって上方に反射されるため、より高い発光輝度を得ることが可能となる。
なお、蛍光体は、上記のようにしてモールド材11に混合・分散させる方法に限られず、例えばモールド材11の上に、別に蛍光体の層を設けるようにすることも可能である。
以上、本発明の発光装置1について一例を挙げて説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じて、その構成を適宜変更することができる。
本発明の発光装置1によれば、発光素子8の屈折率n1とオーバーコート層7の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|を0.6以下とすることで、発光素子8からオーバーコート層7との界面に入射した光の界面反射を抑制することができる。したがって、発光素子8から供給される光の損失が少なく、高い発光輝度を得ることのできる発光装置1とするこができる。また、基板の変性による反射率の低下を抑制することができるため、長期間にわたって、発光輝度の低下が抑制された発光装置1とすることができる。
このような本発明の発光装置1は、例えば携帯電話や大型液晶ディスプレイ等のバックライト、自動車用あるいは装飾用の照明、その他の光源として好適に用いることができる。
このような本発明の発光装置1は、例えば携帯電話や大型液晶ディスプレイ等のバックライト、自動車用あるいは装飾用の照明、その他の光源として好適に用いることができる。
以下、本発明について実施例を参照してさらに詳細に説明する。
(実施例1〜20)
まず、オーバーコート層用のガラスセラミックス組成物を製造した。すなわち、表1に記載の割合となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより20時間粉砕して、実施例1〜20に用いるオーバーコート層用のガラス粉末1〜20を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
まず、オーバーコート層用のガラスセラミックス組成物を製造した。すなわち、表1に記載の割合となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより20時間粉砕して、実施例1〜20に用いるオーバーコート層用のガラス粉末1〜20を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
このようにして得られたオーバーコート層用ガラス粉末1〜20の平均粒径D50(μm)を、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(島津製作所社製、商品名:SALD2100)を用いて測定した。
また、ガラス粉末1〜20の軟化点(Ts)(℃)を、示差熱分析装置(ブルカーAXS社製、商品名:TG−DTA2000)を用いて昇温速度10℃/分の条件で1000℃まで昇温して測定した。平均粒径D50及び軟化点(Ts)の測定結果を表2に示す。なお、表2中「*1」は、軟化点(Ts)を測定できなかったことを示す。
また、ガラス粉末1〜20の軟化点(Ts)(℃)を、示差熱分析装置(ブルカーAXS社製、商品名:TG−DTA2000)を用いて昇温速度10℃/分の条件で1000℃まで昇温して測定した。平均粒径D50及び軟化点(Ts)の測定結果を表2に示す。なお、表2中「*1」は、軟化点(Ts)を測定できなかったことを示す。
次に、オーバーコート層用ガラス粉末1〜20の耐酸性試験を行った。
耐酸性試験は、ガラス粉末4gを金型に入れてプレスし、焼成して直径14mm、高さ15mmの焼結体を得た後、この焼結体をpH1.68、温度85℃のシュウ酸塩緩衝液700cm3の中に浸漬し、1時間経過後の質量減少量を測定することにより行った。なお、浸漬後の質量については、100℃で1時間乾燥した後に測定した。
焼結体の単位表面積あたりの質量減少量(μg/cm2)を表2示す。なお、表2中「*2」は、質量減少量を測定できなかったことを示す。
耐酸性試験は、ガラス粉末4gを金型に入れてプレスし、焼成して直径14mm、高さ15mmの焼結体を得た後、この焼結体をpH1.68、温度85℃のシュウ酸塩緩衝液700cm3の中に浸漬し、1時間経過後の質量減少量を測定することにより行った。なお、浸漬後の質量については、100℃で1時間乾燥した後に測定した。
焼結体の単位表面積あたりの質量減少量(μg/cm2)を表2示す。なお、表2中「*2」は、質量減少量を測定できなかったことを示す。
次に、オーバーコート層用ガラス粉末15〜20について、及びオーバーコート層用ガラス粉末15〜20とアルミナフィラー(昭和電工社製、商品名:AL−45H)とを表2に示す割合となるように配合、混合して作成した組成物についての、熱収縮開始温度を測定した。
なお、表中、ガラス粉末とアルミナフィラーとの混合割合は、質量%で表示したものである。
なお、表中、ガラス粉末とアルミナフィラーとの混合割合は、質量%で表示したものである。
熱収縮開始温度の測定は、ガラス粉末1〜14について、およびガラス粉末15〜20をアルミナフィラーと混合して組成物としたものについて、その一部を金型に入れてプレス成形したものを、890℃で60分保持して焼成し、直径5mm、長さ20mmの棒状に加工して10gの加重を加えたものを、熱膨張測定装置(ブルカーAXS社製、商品名:TD5000SA)を用いて昇温速度10℃/分で昇温し、試料が軟化、収縮を始める温度(収縮開始温度)Td(℃)を測定した。収縮開始温度の測定結果を表2に示す。なお、表2中「*3」は、収縮開始温度(Td)を測定できなかったことを示す。
上記のガラス粉末1〜14と、樹脂成分とを、ガラス粉末を60質量%、樹脂成分を40質量%の割合で配合し、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って、オーバーコート層用ガラスペースト1〜14を作製した。
また、ガラス粉末15〜20をアルミナフィラーと混合した組成物についても、ガラス粉末1〜14と同様に、ガラスセラミックス組成物を60質量%、樹脂成分を40質量%の割合で配合し、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って、オーバーコート層用ガラスペースト15〜20を作製した。
なお、樹脂成分は、エチルセルロースとαテレピネオールとを質量比85:15の割合で調合し分散したものを使用した。
また、ガラス粉末15〜20をアルミナフィラーと混合した組成物についても、ガラス粉末1〜14と同様に、ガラスセラミックス組成物を60質量%、樹脂成分を40質量%の割合で配合し、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って、オーバーコート層用ガラスペースト15〜20を作製した。
なお、樹脂成分は、エチルセルロースとαテレピネオールとを質量比85:15の割合で調合し分散したものを使用した。
次に、基板本体用グリーンシート2を製造した。
まず、SiO2を60.4mol%、B2O3を15.6mol%、Al2O3を6mol%、CaOを15mol%、K2Oを1mol%、Na2Oを2mol%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕して基板本体用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
まず、SiO2を60.4mol%、B2O3を15.6mol%、Al2O3を6mol%、CaOを15mol%、K2Oを1mol%、Na2Oを2mol%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕して基板本体用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
この基板本体用ガラス粉末が40質量%、アルミナフィラー(昭和電工社製、商品名:AL−45H)が60質量%となるように配合し、混合することによりガラスセラミックス組成物を製造した。このガラスセラミックス組成物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、バインダーとしてのポリビニルブチラール(デンカ社製、商品名:PVK#3000K)5g、さらに分散剤(ビックケミー社製、商品名:BYK180)を配合し、混合してスラリーを調製した。
このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥させ、焼成後の厚さが0.15mmとなる本体用グリーンシートを製造した。
一方、導電性粉末(大研化学工業社製、商品名:S550)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを質量比85:15の割合で配合し、固形分が85質量%となるように溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って金属ペーストを製造した。
本体用グリーンシート2の未焼成貫通導体6に相当する部分に孔空け機を用いて直径0.3mmの貫通孔を形成し、スクリーン印刷法により金属ペーストを充填して未焼成貫通導体ペースト層5を形成すると共に、未焼成接続端子導体ペースト層3、未焼成外部電極端子導体ペースト層4を形成した。このグリーンシートを重ね合わせ、熱圧着により一体化して、導体ペースト層付き本体用グリーンシート2を得た。
導体ペースト層付き本体用グリーンシート2の搭載面2aの中央部に、銀反射膜用ペースト層6をスクリーン印刷法によって形成した。その上に、オーバーコート層用ガラスペースト1〜20をスクリーン印刷法によって塗布してオーバーコート層7−1〜7−20を形成し未焼成発光素子搭載用基板とした。
なお、銀反射層6用ペーストは、銀粉末(大研化学工業社製、商品名:S400−2)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを質量比85:15の割合で配合し、固形分が85質量%となるように溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って金属ペーストを製造した。
上記で得られた未焼成発光素子搭載用基板1を、550℃で5時間保持して脱脂を行い、さらに870℃で30分間保持して焼成を行って発光素子搭載用基板10−1〜10−20を製造した。
上記のように、各発光素子搭載用基板10−1〜10−20上に形成されたオーバーコート層7−1〜7−20(オーバーコート層用ガラス粉末1〜20)について、反射率(%)を測定した。評価結果を表2に示す。なお、表2中「*4」は、反射率(%)を測定できなかったことを示す。
なお、反射率の測定は、分光器(オーシャンオプティクス社製、商品名:USB2000)と小型積分球(オーシャンオプティクス社製、商品名:ISP−RF)を用いて測定し、可視光域である400〜800nmの平均値を反射率(%)として算出した。
上記の発光素子搭載用基板10−1〜10−20に、発光ダイオード素子8を搭載して発光装置1を作成した。オーバーコート層7上に発光ダイオード素子8(昭和電工社製、商品名:GQ2CR460Z)を1つダイボンド材(信越化学工業社製、商品名:KER−3000−M2)により固定し、その図示しない電極をボンディングワイヤ9によって接続端子3に電気的に接続した。さらに封止剤(信越化学工業社製、商品名:CSR−1016A)をもちいて図1に示すモールド材11を構成するように封止して発光装置1を製造した(実施例1〜20)。封止剤には蛍光体(化学オプトニクス社製、商品名P46−Y3)を封止剤に対して20重量%含有したものを用いた。
次に、各実施例1〜20の発光装置1について、発光素子8及びオーバーコート層7−1〜7−20の屈折率を、屈折率測定装置(カルニュー光学工業社製、商品名:KPR−2)を用いて測定した。屈折率の測定は、光源をナトリウムランプ(Na−D線)として、波長589nmで行った。
なお、オーバーコート層7の屈折率の測定には、各オーバーコート層(7−1〜7−20)をガラスブロック(大きさ20mm×20mm、厚さ10mm)とし、その両面を鏡面研磨したものを用いて行った。評価結果を表3に示す。
なお、オーバーコート層7の屈折率の測定には、各オーバーコート層(7−1〜7−20)をガラスブロック(大きさ20mm×20mm、厚さ10mm)とし、その両面を鏡面研磨したものを用いて行った。評価結果を表3に示す。
次に、各実施例1〜20の発光装置1について、発光素子9(発光ダイオード素子)に対し、電圧/電流発生器(アドバンテスト社製、商品名:R6243)を用いて35mAを印加し、各発光装置1から得られる光の全光束量(ルーメン)を測定した。
全光束量の測定は、積分球(直径6インチ)内に発光装置1を設置し、全光束測定装置(スペクトラコープ社製、商品名:SOLIDLAMBDA・CCD・LED・MONITOR・PLUS)を用いて行った。測定結果を表3に示す。
全光束量の測定は、積分球(直径6インチ)内に発光装置1を設置し、全光束測定装置(スペクトラコープ社製、商品名:SOLIDLAMBDA・CCD・LED・MONITOR・PLUS)を用いて行った。測定結果を表3に示す。
表3より、実施例1〜20の発光装置1は、高い全光束を得られることが認められた。
1…発光装置、2…基板、2a…搭載面、2b…非搭載面、3…接続端子、4…外部電極端子、5…貫通導体、6a,6b…反射層、7a,7b…オーバーコート層、8…発光素子、9…ボンディングワイヤ、10…発光素子搭載用基板、L1,L3,L4,L6…入射光、L2,L5…反射光、S1〜S2…界面
Claims (6)
- 発光素子から発せられた光を反射する反射層が形成された基板と、
前記反射層の上に形成されたオーバーコート層と、
前記オーバーコート層を介して前記基板上に搭載された発光素子と、を有し、
前記オーバーコート層が、ガラス粉末焼結体からなり、前記発光素子の屈折率n1と前記オーバーコート層の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n1−n2|が0.6以下である
ことを特徴とする発光装置。 - 前記オーバーコート層を覆うように形成された樹脂層の屈折率n3と、前記オーバーコート層の屈折率n2との屈折率差の絶対値|n3−n2|が0.3以下である
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。 - 前記オーバーコート層の熱膨張率は、30×10−7/℃以上70×10−7/℃以下である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の発光装置。 - 前記オーバーコート層の熱伝導率は、0.5W/m・K以上である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の発光装置。 - 前記ガラス粉末のガラス転移点(Tg)は、700℃以下である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の発光装置。 - 前記オーバーコート層の厚みは、10μm以上50μm以下である
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の発光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010038436A JP2011176083A (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 発光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010038436A JP2011176083A (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 発光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011176083A true JP2011176083A (ja) | 2011-09-08 |
Family
ID=44688703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010038436A Withdrawn JP2011176083A (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 発光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011176083A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013022119A1 (en) | 2011-08-11 | 2013-02-14 | Yazaki Corporation | Connector and manufacturing method of connector |
JP2016031977A (ja) * | 2014-07-28 | 2016-03-07 | 旭硝子株式会社 | 発光素子用基板および発光装置 |
-
2010
- 2010-02-24 JP JP2010038436A patent/JP2011176083A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013022119A1 (en) | 2011-08-11 | 2013-02-14 | Yazaki Corporation | Connector and manufacturing method of connector |
JP2016031977A (ja) * | 2014-07-28 | 2016-03-07 | 旭硝子株式会社 | 発光素子用基板および発光装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5429038B2 (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
JP5071555B2 (ja) | 発光装置 | |
EP2362454B1 (en) | Substrate for mounting light-emitting element and light-emitting device | |
US9054287B2 (en) | Substrate for mounting light-emitting element, production process thereof and light-emitting device | |
US20110241049A1 (en) | Substrate for mounting light-emitting element and light-emitting device employing the substrate | |
JP5729375B2 (ja) | 発光装置 | |
EP2448025A1 (en) | Light-emitting device | |
JP5720454B2 (ja) | 発光素子搭載用基板とその製造方法および発光装置 | |
WO2012014853A1 (ja) | 発光素子用基板、発光装置及び発光素子用基板の製造方法 | |
JP5644771B2 (ja) | 発光素子用基板および発光装置 | |
JP2013254820A (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
JP2011176083A (ja) | 発光装置 | |
JP2011258866A (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
JP2011192980A (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
JP5812092B2 (ja) | 発光素子用基板および発光装置 | |
JP2013239546A (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
WO2012036132A1 (ja) | 発光素子搭載用基板および発光装置 | |
JP2015070088A (ja) | 発光素子用基板および発光装置 | |
JP2011176303A (ja) | 発光素子搭載用基板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130507 |