JP2011171610A - 圧電セラミックス膜の製造方法、圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電セラミックス膜形成用組成物 - Google Patents

圧電セラミックス膜の製造方法、圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電セラミックス膜形成用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の特性の圧電セラミックス膜を容易に製造できる圧電セラミックス膜の製造方法、圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電セラミックス膜形成用組成物を提供する。
【解決手段】Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ前記配位子が溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物により圧電セラミックス前駆体膜を形成する工程と、前記圧電セラミックス前駆体膜を加熱して結晶化する工程と、を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体噴射ヘッド等に使用される圧電素子等を構成する圧電セラミックス膜の製造方法、圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電セラミックス膜形成用組成物に関する。
液体噴射ヘッドに用いられる圧電素子としては、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層(圧電セラミックス膜)を、2つの電極で挟んで構成されたものがある。このような圧電素子は、例えば撓み振動モードのアクチュエーター装置として液体噴射ヘッドに搭載される。液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。
このような圧電素子を構成する圧電セラミックス膜として用いられる圧電材料には高い圧電特性が求められており、代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が挙げられる(特許文献1参照)。そして、圧電セラミックス膜の成膜方法としては、有機金属化合物を溶媒に溶解したコロイド溶液を被対象物上に塗布した後、これを加熱して結晶化するゾル−ゲル法やMOD(Metal Organic Deposition)法等の化学溶液法が知られている。
このような化学溶液法で圧電セラミックス膜を製造すると、焼成温度等の製造条件の違いによって、製造される圧電セラミックス膜の圧電特性等の特性が変わるため、所望の特性の圧電セラミックス膜を得るためには製造条件を厳密に管理する必要があるという問題がある。例えば、ウェハー等の基板全面に圧電セラミックス膜を製造する場合、ウェハーの中心部と端部とでは加熱時の温度が数度異なる傾向があるため、得られる圧電セラミックス膜の特性にばらつきが生じてしまい、均一な圧電セラミックス膜が得難い。
特開2001−223404号公報
本発明はこのような事情に鑑み、所望の特性の圧電セラミックス膜を容易に製造できる圧電セラミックス膜の製造方法、圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電セラミックス膜形成用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ前記配位子が溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物により圧電セラミックス前駆体膜を形成する工程と、前記圧電セラミックス前駆体膜を加熱して結晶化する工程と、を有することを特徴とする圧電セラミックス膜の製造方法にある。
かかる態様では、Zr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物を用いることにより、有機金属化合物であるZr,Ti及びPbを有する錯体の熱分解反応や酸化反応等の反応経路が単純になるため、焼成温度等の製造条件を厳密に管理しなくても、容易に所望の特性の圧電セラミックス膜を製造することができる。したがって、例えば、ウェハー等の基板全面に圧電セラミックス膜を製造する場合において、ウェハーの中心部と端部等の位置で加熱時の温度が多少異なっていても、均一な特性を有する圧電セラミックス膜を製造することができる。
また、前記配位子がアルコキシアルコキシ基を有する炭素数3〜6のアルコールであることが好ましい。これによれば、基板等への塗布性が良好で圧電セラミックス膜を良好に形成することができ、また、安定性が良好な圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて、圧電セラミックス膜を製造することができる。
そして、前記溶媒が2−メトキシエタノール又はブトキシエタノールであってもよい。これによれば、扱いが容易で手に入りやすい2−メトキシエタノール及びブトキシエタノールを用いた圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて、圧電セラミックス膜を製造することができる。
また、ポリエチレングリコール及びジエタノールアミンを含有しないことが好ましい。これによれば、Zr、TiやPbに配位する作用が強いポリエチレングリコールやジエタノールアミンを含有しない圧電セラミックス膜形成用組成物を用いるため、Zr、Ti及びPbにポリエチレングリコールやジエタノールアミンも配位することによる、錯体の熱分解反応や酸化反応等の反応経路の複雑化が防止される、すなわち、副反応が防止されるため、所望の特性の圧電セラミックス膜を確実に製造することができる。
上記圧電セラミックス膜形成用組成物は、圧電セラミックス膜のBサイトを構成し得る金属濃度の合計が0.1〜1.0mol/kgであることが好ましい。これによれば、圧電セラミックス膜のクラックの発生の抑制や製造工程の簡素化を図ることができる。
また、前記圧電セラミックス前駆体膜を加熱して結晶化する工程の反応経路が一つであることが好ましい。これによれば、焼成温度等の製造条件を厳密に管理しなくても、容易に所望の特性の圧電セラミックス膜を確実に製造することができる。
本発明の他の態様は、上記態様の圧電セラミックス膜の製造方法により製造された圧電セラミックス膜と、前記圧電セラミックス膜に電圧を印加する電極とを有することを特徴とする圧電素子にある。かかる態様では、所望の圧電特性の圧電セラミックス膜を有する圧電素子となる。また、Zr,Ti及びPbを含有する圧電セラミックス膜を具備するので、圧電特性(歪み量)も優れている。
本発明の他の態様は、上記態様の圧電素子を、ノズル開口に連通する圧力発生室内の液体を前記ノズル開口から吐出させるための圧力を発生させる圧力発生手段として具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。かかる態様では、吐出特性に優れた液体噴射ヘッドとなる。
また、同一ウェハー内で製造された複数の前記圧電素子を有する液体噴射ヘッドとしてもよい。これによれば、中心部と端部等のウェハーの位置で加熱時の温度が多少異なる傾向がある同一のウェハー上に製造した複数の圧電素子を有する液体噴射ヘッドとしても、各圧電素子の圧電体層(圧電セラミックス膜)の圧電特性が均一になるので、吐出特性に優れた液体噴射ヘッドとなる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。かかる態様では、吐出特性に優れた液体噴射装置となる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の圧電素子を有することを特徴とするセンサーにある。これによれば、感度特性に優れたセンサーとなる。
また、本発明の他の態様は、Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ前記配位子が溶媒と同じものであることを特徴とする圧電セラミックス膜形成用組成物にある。これによれば、Zr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ溶媒と同じものとすることにより、有機金属化合物であるZr,Ti及びPbを有する錯体の熱分解反応や酸化反応等の反応経路が単純になるため、焼成温度等の製造条件を厳密に管理しなくても、容易に所望の特性の圧電セラミックス膜を製造することができる。したがって、例えば、ウェハー等の基板全面に圧電セラミックス膜を製造する場合において、ウェハーの中心部と端部等の位置で加熱時の温度が多少異なっていても、均一な特性を有する圧電セラミックス膜を製造することができる。
実施例1のDSC測定結果を示す図である。 実施例1の昇温レート500℃/minでの重量減少率を示す図である。 実施例1の昇温レート500℃/minでのFT-IR測定結果を示す図である。 実施例1の昇温レート500℃/minでのGC-MS測定結果を示す図である。 (100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅を示す図である。 比較例1のDSC測定結果を示す図である。 活性化エネルギーを求める図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るセンサーの概略構成を示す図である。
(実施形態1)
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、強誘電体薄膜等の圧電セラミックス膜を形成するのに用いられる組成物であり、Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒を有し、当該錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で、且つ、この配位子は溶媒と同じものである。
このように、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物においては、Zr,Ti及びPbを有する錯体を有し、これら錯体の配位子が同一である。配位子の種類に特に限定はないが、アルコキシアルコキシ基を含むカーボン数が3〜6個のアルコールが好ましい。なお、アルコキシアルコキシ基とは、−OR1OR2(R1、R2は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。)で表される基である。アルコキシアルコキシ基を有する配位子とすると、単純アルコキシ基に比べ加水分解を受け難く溶液としての安定性が良好であり、また、アルコールは基板等への塗布性が良好で且つ溶液としての安定性とを兼ね備えるためである。配位子の具体例としては、2メトキシエタノール、3メトキシ1プロパノール、1メトキシ2プロパノール、2エトキシエタノール、2プロポキシエタノール、2ブトキシエタノール、2イソプロポキシエタノール、1エトキシ2プロパノール、2ブトキシエタノール、2イソブトキシエタノール、3メトキシ1ブタノール等が挙げられる。
なお、Zr,Ti及びPbを有する錯体は、1分子中に1種類の金属を有する錯体でもよく、また、配位子を介して金属が結合する等して1分子中に複数種の金属を有する錯体でもよい。具体的には、例えば、Zrを有する錯体とTiを有する錯体とPbを有する錯体を含有する圧電セラミックス膜形成用組成物としてもよく、Zr,Ti及びPbの全てを1分子中に有する錯体を含有する圧電セラミックス膜形成用組成物としてもよく、また、Zr及びTiを1分子中に有する錯体とPbを有する錯体とを含有する圧電セラミックス膜形成用組成物でもよく、そして、Zr及びPbを1分子中に有する錯体とTi及びPbを1分子中に有する錯体とを含有する圧電セラミックス膜形成用組成物でもよく、さらに、これら種々の錯体を組み合わせて含有する圧電セラミックス膜形成用組成物でもよい。
そして、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物においては、溶媒が上記錯体の配位子と同一である。ここで、溶媒とは、圧電セラミックス膜を構成する金属、具体的には、Pb、Ti及びZrに配位していない成分であって、圧電セラミックス膜を形成する際の加熱工程で、分解等して圧電セラミックス膜内に残存しない成分をいう。溶媒の種類に特に限定はなく、錯体の配位子と同一であればよいが、例えば、2−メトキシエタノールや2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等が好ましい。なお、Zr,Ti及びPbの配位子が同一で、この配位子と溶媒が同一なので、溶媒は実質的に一種類のみからなる。
このように、Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、当該錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ配位子と溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物とすることにより、圧電セラミックス膜を形成する際の反応経路が単純に、例えば反応経路が単一になる。詳述すると、圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて圧電セラミックス膜を形成する際に、有機金属化合物であるZr、TiやPbを有する錯体の熱分解反応や酸化反応等が起こるが、本発明においては、配位子が同一で且つ溶媒と同じものであるので、副反応等が防止でき、反応経路が単純になる。したがって、例えば圧電セラミックス膜を形成する際の乾燥・脱脂・焼成等の加熱温度に多少の差が生じても同一の反応のみが起こるため、加熱温度等の製造条件を厳密に管理しなくても、容易に所望の特性の圧電セラミックス膜を製造することができる。例えば、ウェハー等の基板全面に圧電セラミックス膜を製造する場合、基板の中心部と端部等の位置で加熱時の温度が多少異なる傾向があるが、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いれば、多少の温度差があっても同一の反応が生じるため、基板全面に均一な特性を有する圧電セラミックス膜を製造することができる。
一方、各錯体の配位子同士や溶媒が多種類であると、金属(Ti,Pb,Zr)に様々な形で配位した種々の錯体が圧電セラミックス膜形成用組成物に存在することになる。このような種々の錯体を含有する圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて圧電セラミックス膜を製造すると、種々の錯体、配位子及び配位子が分解したものがそれぞれ反応するため反応経路が複雑化する。したがって、加熱温度等の製造条件によって生じる反応が変化しやすいため、製造条件によって得られる圧電セラミックス膜の配向性等の特性にばらつきが生じてしまう。
なお、各錯体の配位子同士や溶媒が完全に同一であると、反応経路を完全に一つにすることができるため好ましいが、各錯体の配位子同士や溶媒は完全に同一でなくても、反応経路がある程度単純化されるため、本発明の効果を発揮することができる。例えば、Tiの配位子とZrの配位子と溶媒が同一で、この配位子がPbに50モル%未満程度配位し残りはその他の配位子がPbに配位しているものであってもよい。勿論、その他の配位子、すなわち、揃えた配位子とは異なる構造の配位子は少ないほうが好ましく、例えば、金属(Ti,Pb,Zr)の配位子の総量の20モル%以下程度とすることが好ましい。
また、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、Zr、Ti及びPbを含むため、これを加熱し結晶化して得られる圧電セラミックス膜は、Zr、Ti及びPbを含むペロブスカイト構造を有する複合酸化物である。なお、ペロブスカイト構造、すなわち、ABO3型構造のAサイトは酸素が12配位しており、また、Bサイトは酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっている。そして、AサイトにPbが、BサイトにZrやTiが位置している。圧電セラミックス膜を形成する金属材料として、上記Zr、Ti及びPbのみを含有する圧電セラミックス膜形成用組成物の場合は、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)を製造することができる。また、ニオブ、ニッケル、マグネシウム、ランタン等の金属をさらに含有する圧電セラミックス膜形成用組成物とすると、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)(Mg,Nb)O3)等からなる圧電セラミックス膜を製造することができる。もちろん、Zr,Ti及びPb以外の金属を圧電セラミックス膜形成用組成物に含有させる場合は、その金属の配位子も、Zr,Ti及びPbを有する錯体の配位子や溶媒と同一にする。
また、圧電セラミックス膜形成用組成物の保存安定性を良好にするために、ポリエチレングリコールやジエタノールアミンを含有させることは可能だが、ポリエチレングリコールやジエタノールアミン以外の物質をPb、Zr及びTiの配位子とする場合、ポリエチレングリコールやジエタノールアミンはPb、Zr及びTiへの配位性能が高く、Pb、Zr及びTiに配位してしまうので、ポリエチレングリコールやジエタノールアミンは含有しないことが好ましい。なお、ポリエチレングリコールまたはジエタノールアミンをPb、Zr及びTiに配位させて、ポリエチレングリコールまたはジエタノールアミンを溶媒として用いて圧電セラミックス膜形成用組成物としても、本発明の効果を発揮することができる。
そして、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物の濃度に特に限定はないが、圧電セラミックスのBサイトを構成し得る金属、すなわち、Ti及びZrの濃度の合計が、0.1〜1.0mol/kgであることが好ましい。1.0mol/kg以下とすると膜厚が厚くなることによる圧電セラミックス膜のクラックの発生を抑制することができ、また、0.1mol/kg以上とするとある程度膜厚を厚くできるので、積層する工程の簡素化ができるためである。なお、各金属の割合に特に限定はなく、圧電セラミックス膜が製造できればよいが、例えば、モル比で、Pb:Zr:Ti=1.0〜1.3:0.3〜0.8:0.7〜0.2で、Zr+Tiは1.0とする。
このような本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、Zrのアルコキシドと、Tiのアルコキシドを、目的とする配位子と同一の溶媒中で混合し、配位子を交換する反応を生じる共に交換された配位子を留去できる温度であって酸化分解反応等が起こらない温度、例えば120〜160℃程度で加熱する。これにより、Zrに配位しているアルコキシド及びTiに配位しているアルコキシドと溶媒とを交換し、Zr及びTiに目的とする配位子が配位した錯体が形成されると共に、Zr及びTiに配位していたアルコキシドにより生成したアルコールを留去する。次いで、この溶液に酢酸鉛を添加し、例えば120〜160℃程度で加熱する。これにより、Pbに配位している酢酸と溶媒とを交換し、Pbに目的とする配位子が配位した錯体が形成されると共に、Pbに配位していた酢酸を留去する。なお、さらに必要に応じて溶媒で希釈または溶媒を一部除去することにより、圧電セラミックス膜形成用組成物の金属濃度を調整することができる。このように、1種類の溶媒を用い、加熱してこの溶媒をZr、Ti、Pbに配位させると共に、この溶媒、Zr、Ti、Pb及び配位子以外の成分を留去することにより、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を製造することができる。上述した例では、目的とする配位子と同一の溶媒が主溶媒(例えば、溶媒全体の50質量%好ましくは80質量%以上を占める)であるが、目的とする配位子と同一ではない溶媒、具体的には、生成される水やエステルが残存してもよい。なお、加熱温度は、配位子の配位の強さ、揮発性や分解性を考慮して調整すればよい。また、上述した例では、ZrやTiの原料の例としてアルコキシドを、また、Pbの原料の例として酢酸鉛を例示したが、これに限定されず、例えば、金属アルコキシド、有機酸塩、βジケトン錯体、ハロゲン化物等でもよい。
なお、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて圧電セラミックス膜を製造する方法に特に制限はないが、有機金属化合物を反応させる、例えば、圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布乾燥し、さらに高温で焼成して結晶化することで金属酸化物からなる圧電セラミックス膜を得る、ゾル−ゲル法やMOD(Metal Organic Deposition)法等の化学溶液法により製造することができる。具体的には、例えば、まず圧電セラミックス膜形成用組成物を被対象物上にスピンコート法、ディップコート法、インクジェット法等で塗布し圧電セラミックス前駆体膜を形成する(塗布工程)。次いで、この圧電セラミックス前駆体膜を所定温度(例えば140〜200℃程度)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電セラミックス前駆体膜を所定温度(例えば300〜500℃程度)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。なお、ここで言う脱脂とは、圧電セラミックス前駆体膜に含まれる有機成分を、例えば、NO2、CO2、H2O等として離脱させることである。
次に、圧電セラミックス前駆体膜を所定温度(例えば600〜800℃程度)に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、例えば0.1〜2.0μmの圧電セラミックス膜を形成する(焼成工程)。
これらの乾燥工程、脱脂工程や、焼成工程で加熱されることにより、Zr,Ti及びPb等の金属の錯体は反応するが、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて圧電セラミックス膜を製造すると、圧電セラミックス膜を形成する金属の配位子及び溶媒が揃っているため、揃っていない場合に比べて、反応が単純化する、例えば、反応経路が一つになるため、加熱温度等の製造条件が多少ずれても、目的とする圧電セラミックス膜を形成することができる。なお、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装置やホットプレート等が挙げられる。また、上記では一定時間所定温度に保持した状態で、乾燥・脱脂・焼成行う方法を例示したが、昇温し続けてもよい。
また、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返すことにより、複数層の圧電セラミックス膜からなるものとしてもよい。
以下、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて製造した圧電セラミックス膜について、下記実施例等に基づいてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
<圧電セラミックス膜形成用組成物の製造>
ジルコニウムテトライソプロポキシド(Zr(O−i−Pr)4)0.061モル及びチタニウムテトライソプロポキシド(Ti(O−i−Pr)4)0.061モルを2メトキシエタノール溶媒中で混合し、125℃で加熱攪拌した。これにより、溶媒である2メトキシエタノールとアルコキシドのアルコール交換反応が生じ、生成したイソプロパノール(IPA)を常圧留去した。ここに酢酸鉛(Pb(CH3COO)2)0.143モルを添加し、125℃で加熱攪拌した。これにより、溶媒と酢酸の反応が生じ、生成した酢酸を常圧留去した。その後、得られた溶液を2メトキシエタノールで圧電セラミックスのBサイトを構成し得る金属の濃度の合計が0.5mol/kgになるように濃度調整して、圧電セラミックス膜形成用組成物とした。なお、この圧電セラミックス膜形成用組成物においては、Pb、Zr及びTiの配位子及び溶媒は、2メトキシエタノールであり、各金属の配位子と溶媒とが同一になる。
<圧電セラミックス膜形成用組成物熱分解反応の分析>
この圧電セラミックス膜形成用組成物の示差走査熱量測定(DSC測定)を昇温レートを50℃/min、100℃/min、300℃/min及び500℃/minに変えて行い、昇温レートを変えた際の温度と熱流との関係を求めた。結果を図1に示す。また、熱重量測定(TG測定)により重量減少率も測定した。更に、ガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC-MS)により、熱分解反応の際に発生したガス種の同定および定量を行なった。そして、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)で、この反応に伴う構造の変化を分析した。結果の一例として、昇温レートを500℃/minとしたものについて、重量減少率をDSC測定結果と共に図2に、FT−IRを図3に、また、発生したガス種、ガス量を図4に示す。
<圧電セラミックス膜の製造>
この圧電セラミックス膜形成用組成物を使用し、プラチナ被覆シリコン基板上にスピンコート法により圧電セラミックス薄膜を形成した。その手法は以下のとおりである。まず、圧電セラミックス膜形成用組成物を基板上に滴下し、1000rpmで基板を回転させて圧電セラミックス前駆体膜を形成した(塗布工程)。次に140℃で3分間、400℃で3分間加熱した(乾燥及び脱脂工程)。その後、酸素雰囲気中で700℃で5分間焼成して結晶化させた。この工程を6回繰り返し、厚さ約1.2μmの圧電セラミックス膜を形成した。
なお、上記工程中、脱脂工程の温度を、200℃、250℃、300℃、350℃及び400℃として、圧電セラミックス膜を製造した。得られた圧電セラミックス膜をパナリティカル社製の「X’PERT」を用い、X線源にCuKα線を使用し、室温で粉末X線回折パターンを求め、(100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅を求めた。結果を図5に示す。
(実施例2)
ジルコニウムテトライソプロポキシド(Zr(O−i−Pr)4)0.061モル及びチタニウムテトライソプロポキシド(Ti(O−i−Pr)4)0.061モルを2ブトキシエタノール溶媒中で混合し、125℃で加熱攪拌した。これにより、溶媒である2ブトキシエタノールとアルコキシドのアルコール交換反応が生じ、生成したイソプロパノール(IPA)を常圧留去した。ここに酢酸鉛(Pb(CH3COO)2)0.143モルを添加し、125℃で加熱攪拌した。これにより、溶媒と酢酸の反応が生じ、生成した酢酸を常圧留去した。その後、得られた溶液を2ブトキシエタノールで0.5mol/kgに濃度調整して、圧電セラミックス膜形成用組成物とした。なお、この圧電セラミックス膜形成用組成物においては、Pb、Zr及びTiの配位子及び溶媒は、2ブトキシエタノールであり、各金属の配位子と溶媒とが同一になる。
(比較例1)
<圧電セラミックス膜形成用組成物の製造>
2−n−ブトキシエタノール1000mLに、酢酸鉛三水和物(Pb(CH3COO)2・3H2O)0.6モルとジルコニウムアセチルアセトナート(Zr(CH3COCHCOCH34)0.26モルを加え、150℃で2時間、加熱撹拌を行った。この溶液に、チタニウムテトライソプロポキシド(Ti(O−i−Pr)4)0.24モルを加え、150℃で2時間、さらに撹拌を行った。次いで、この溶液に0.0005モルの水と2−n−ブトキシエタノールとの混合物を滴下し、充分に攪拌して加水分解させた。その後、安定化剤として、イミノジエタノールを1.5モル添加した後、充分に攪拌して均質なゾルとして、比較例1の圧電セラミックス膜形成用組成物とした。なお、この比較例1の圧電セラミックス膜形成用組成物においては、錯体の主な配位子及び溶媒は、2−n−ブトキシエタノール、水、イミノジエタノールである。
<圧電セラミックス膜形成用組成物熱分解反応の分析>
この比較例1の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて、実施例1の<圧電セラミックス膜形成用組成物熱分解反応の分析>と同様に、DSC測定及びGC−MS測定を行なった。DSC測定結果を図6に示す。
<圧電セラミックス膜の製造>
また、この比較例1の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて、実施例1の<圧電セラミックス膜の製造>と同様の操作を行った。(100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅については、図5に示す。
この結果、実施例1では図1に示すように、昇温レートを変化させる、すなわち、反応速度を変化させても、熱分解反応に由来するピークの形状はほぼかわらず、ピークの数が同じで、ピークの再現性があり、シフトの連続性があった。よって、反応経路が一定であることがわかった。
また、図5に示すように、実施例1では脱脂温度を200℃、250℃、300℃、350℃及び400℃と変化させても、得られた圧電セラミックス膜の(100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅の差は0.022と小さく、ほぼ一定でばらつきがみられず、脱脂温度にかかわらず、均一な特性を有する圧電セラミックス膜が製造されていた。すなわち、製造条件の変動に対して、結晶性等の特性の変動が少ないという効果を奏することが確認された。
また、重量減少率の測定結果から、実施例1では、150℃付近で熱分解反応が開始し、250℃付近から分解反応速度が早くなっていた。また、FT−IRやGC−MSの測定結果から、150〜400℃で酢酸メトキシエチルとメチルセロソルブがほぼ同時に分解により別々に生成していることが分かった。このことからも、実施例1の圧電セラミックス膜形成用組成物において、錯体の主な配位子及び溶媒は2メトキシエタノールであること及び原料の酢酸鉛に配位していた酢酸も若干残存していることが分かる。なお、この酢酸は、DSC測定結果からも分かるように、反応パスに影響をあたえていない。
したがって、実施例1では、反応及び生成物は熱履歴、すなわち、加熱条件によらず、一定であることが分かった。
一方、比較例1では、図6に示すように、昇温レートを変化させる、すなわち、反応速度を変化させると、熱分解反応に由来するピークの形状が大きく変わり、ピークの数が異なり、ピークの再現性やピークシフトの連続性がなく、反応速度により反応経路が変わることが確認された。したがって、製造条件が異なると、異なる反応が生じるため、得られる圧電セラミックス膜の特性がばらつくことが分かる。
また、図5に示すように、比較例1では、加熱温度を変化させると、得られた圧電セラミックス膜の(100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅の差は0.126と実施例1と比較して顕著に大きく、加熱条件が変わると、得られる圧電セラミックス膜の特性がばらつき、均一な圧電セラミックス膜が得られないことが確認された。
また、実施例1では、全温度範囲で同一の物質が分解により生成していたことがGC−MS測定で確認されたが、比較例1では、限定的な温度で生成していた。具体的には、酢酸が150〜325℃付近で、アセチルアセトンが220〜255℃付近で、ジエタノールアミンが150〜200℃及び225〜350℃付近で、また、ポリエチレングリコールが150〜200℃及び350〜400℃付近で生成していた。したがって、比較例1では、温度域によって、分解性生物が異なっており、温度が異なると、異なる反応がおこっていることが、確認された。
したがって、比較例1では、反応及び生成物は熱履歴、すなわち、加熱条件を変えると、変わることが分かった。
ここで、実施例1と比較例1の圧電セラミックス膜形成用組成物に関して、反応速度と反応温度の関係(k=反応速度定数)を示すアレニウスの式k=Aexp(−Ea/RT)、ln(k)=−Ea/RT+ln(A)から、温度の逆数に対し、ln(k)をプロットすると、その傾きより活性化エネルギーが求められる。そして、本明細書では、示差走査熱量分析を行なったのでその結果を用いて、kを昇温レート、Tをピークトップ(反応速度最大点)としてプロットする(Kissingerプロット)ことにより、圧電セラミックス膜形成用組成物の熱分解反応の活性化エネルギーを求めた。プロットした結果を図7に示す。この結果、活性化エネルギーは、実施例1では0.32eV、比較例1では0.63eVであった。したがって、実施例1は、活性化エネルギーが顕著に低く、同じ反応が安定的に生じることが分かった。
(実施形態2)
以下、図8及び図9を参照して、本発明の上記圧電セラミックス膜形成用組成物により形成された圧電セラミックス膜を圧電素子に適用した液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドについて詳細に説明する。図8は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図9は、図8の平面図(図9(a))及びそのA−A′線断面図(図9(b))である。
図8及び図9に示すように、本実施形態の流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面には二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のリザーバー部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバーの一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10には、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられていることになる。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウム等からなる絶縁体膜55が形成されている。
さらに、この絶縁体膜55上には、第1電極60と、厚さが2μm以下、好ましくは0.3〜1.5μmの薄膜の圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて、圧電素子300を構成している。本実施形態の圧電体層70は、実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物、具体的には、Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、当該錯体の配位子が同一で且つ溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて化学溶液法で形成されている。
なお、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁体膜55を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、上述したように、圧電体層70が、実施形態1のZr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、当該錯体の配位子が同一で且つ溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物により形成されているため、図8に示すように複数の圧電素子300を有する場合であっても、各圧電素子300の圧電体層70同士の結晶性等の特性が均一なので、吐出特性が一定した安定したインクジェット式記録ヘッドとなる。例えば、インクジェット式記録ヘッドが有する各圧電素子300の圧電体層70についてX線回折広角法(XRD)によって測定した(100)面に由来するX線の回折ピークの半価幅の差を0.05度以下とすることができる。ここで、X線回折広角法によって圧電体層70を測定すると、(100)面、(110)面及び(111)面等に相当する回折強度のピークが発生する。そして、「半価幅」とは、X線回折広角法により測定されたX線回折チャートで示されるロッキングカーブの各結晶面に相当するピーク強度の半価での幅のことを言う。なお、(100)面の半価幅は、圧電体層70の厚さ方向の結晶格子のズレを示しており、圧電体層70の厚さ方向の結晶格子の大きさが揃っていた方が圧電体層70の変位特性は優れているため、圧電体層70の結晶格子の大きさのズレを示す(100)面の半価幅が、小さいほど、変位特性が優れることになる。また、Zr,Ti及びPbを有するため、圧電特性も優れる。
このような圧電素子300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、絶縁体膜55及びリード電極90上には、リザーバー100の少なくとも一部を構成するリザーバー部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このリザーバー部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバー100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、リザーバー部31のみをリザーバーとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、絶縁体膜55等)にリザーバー100と各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってリザーバー部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のリザーバー100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバー100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部のインク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、リザーバー100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
次に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法の一例について、図10〜図14を参照して説明する。なお、図10〜図14は、圧力発生室の長手方向の断面図である。
まず、図10(a)に示すように、シリコンウェハーである流路形成基板用ウェハー110の表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO2)等からなる二酸化シリコン膜を熱酸化等で形成する。次いで、図10(b)に示すように、弾性膜50(二酸化シリコン膜)上に、酸化ジルコニウム等からなる絶縁体膜55を、反応性スパッタ法や熱酸化等で形成する。
次に、図11(a)に示すように、DCスパッタ法等で白金やイリジウム等からなる第1電極60を絶縁体膜55の全面に亘って形成する。
次いで、第1電極60上全面に亘って、圧電体層70を積層する。圧電体層70の製造方法は、上述したように実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いたものであれば、特に限定されない。具体的な製造方法は、実施形態1に記載した方法と同様であり、圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布乾燥し、これを乾燥・脱脂した後、焼成して結晶化させることにより圧電セラミックス膜(圧電体層70)を製造することができる。塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を複数回繰り返すことにより、複数層の圧電セラミックス膜からなる圧電体層70を形成する具体例を以下に説明する。
まず、図11(b)に示すように、第1電極60上に、実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物をスピンコート法などを用いて、塗布して圧電体前駆体膜71を形成する(塗布工程)。
次いで、この圧電体前駆体膜71を所定温度に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電体前駆体膜71を所定温度に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。次に、図11(c)に示すように、圧電体前駆体膜71を所定温度、例えば600〜800℃程度に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、圧電体膜72を形成する(焼成工程)。
次に、図12(a)に示すように、圧電体膜72上に所定形状のレジスト(図示無し)をマスクとして第1電極60及び圧電体膜72の1層目をそれらの側面が傾斜するように同時にパターニングする。
次いで、レジストを剥離した後、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返して複数の圧電体膜72からなる圧電体層70を形成することで、図12(b)に示すように複数層の圧電体膜72からなる所定厚さの圧電体層70を形成する。例えば、塗布溶液の1回あたりの膜厚が0.1μm程度の場合には、例えば、10層の圧電体膜72からなる圧電体層70全体の膜厚は約1.1μm程度となる。
本実施形態においては、配位子及び溶媒が揃っている圧電セラミックス膜形成用組成物を用いているので、加熱する際に、種々の錯体、配位子及び配位子が分解等する副反応等が防止でき、反応経路が単純になるため、加熱温度等の製造条件が多少異なっていても、ほぼ同一の圧電特性を有する面内で均一な圧電セラミックス膜を製造することができる。
このように圧電体層70を形成した後は、図13(a)に示すように、圧電体層70上に白金等からなる第2電極80をスパッタリング法等で形成し、各圧力発生室12に対向する領域に圧電体層70や第2電極80をそれぞれパターニングして、第1電極60と圧電体層70と第2電極80からなる圧電素子300を形成する。なお、圧電体層70や第2電極80のパターニングでは、所定形状に形成したレジスト(図示なし)を介してドライエッチングすることにより一括して行うことができる。
その後、必要に応じて、600℃〜800℃の温度域でポストアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極80との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を改善することができる。
次に、図13(b)に示すように、例えば、金(Au)等からなるリード電極90を形成後、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を介して各圧電素子300毎にパターニングする。
次に、図13(c)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の圧電素子300側に、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤35を介して接合した後に、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚さに薄くする。
次に、図14(a)に示すように、流路形成基板用ウェハー110上に、マスク膜52を新たに形成し、所定形状にパターニングする。そして、図14(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜52を介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電素子300に対応する圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15等を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面のマスク膜52を除去した後にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー110等を図8に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIとする。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、流路形成基板10として、シリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、基板(流路形成基板10)上に第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を順次積層した圧電素子300を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子にも本発明を適用することができる。
また、これら実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図15は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図15に示すインクジェット式記録装置IIにおいて、インクジェット式記録ヘッドIを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態2では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、本発明は、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに搭載される圧電素子に限られず、超音波発信機等の超音波デバイス、超音波モーター、赤外センサー、超音波センサー、感熱センサー、圧力センサー、焦電センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー等の各種センサー等の圧電素子にも同様に適用することができる。また、本発明は強誘電体メモリー等の強誘電体素子や、マイクロ液体ポンプ、薄膜セラミックスコンデンサー、ゲート絶縁膜等にも同様に適応することが出来る。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物により形成した圧電セラミックス膜を適用した圧力センサーの一例について、図16に示す圧力センサーの概略図を用いて説明する。図16に示すように、圧力センサー400は、第1電極60及び第2電極80の間に圧電セラミックス膜からなる圧電体層70が設けられ、第1電極60及び第2電極80にコンデンサーが接続されている。なお、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80は、上記実施形態2と同様の方法で製造することができる。
このような圧力センサーに、圧力により図中に矢印で示すように力が加わると、その力に応じて圧電体層70から電荷が発生し、この発生した電荷がコンデンサーに送られる。そして、コンデンサーにおいてこの電荷の電位を測定することにより、圧力センサーに加えられた力(圧力)の大きさを求めることができる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 リザーバー部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 リザーバー、 120 駆動回路、 121 接続配線、 300 圧電素子、 400 圧力センサー

Claims (12)

  1. Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ前記配位子が溶媒と同じものである圧電セラミックス膜形成用組成物により圧電セラミックス前駆体膜を形成する工程と、
    前記圧電セラミックス前駆体膜を加熱して結晶化する工程と、を有することを特徴とする圧電セラミックス膜の製造方法。
  2. 前記配位子がアルコキシアルコキシ基を有する炭素数3〜6のアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の圧電セラミックス膜の製造方法。
  3. 前記溶媒が2−メトキシエタノール又はブトキシエタノールであることを特徴とする請求項2に記載の圧電セラミックス膜の製造方法。
  4. ポリエチレングリコール及びジエタノールアミンを含有しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜の製造方法。
  5. 圧電セラミックス膜のBサイトを構成し得る金属濃度の合計が0.1〜1.0mol/kgであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜の製造方法。
  6. 前記圧電セラミックス前駆体膜を加熱して結晶化する工程の反応経路が一つであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載する圧電セラミックス膜の製造方法により製造された圧電セラミックス膜と、前記圧電セラミックス膜に電圧を印加する電極とを有することを特徴とする圧電素子。
  8. 請求項7に記載する圧電素子を、ノズル開口に連通する圧力発生室内の液体を前記ノズル開口から吐出させるための圧力を発生させる圧力発生手段として具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  9. 同一ウェハー内で製造された複数の前記圧電素子を有することを特徴とする請求項8に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 請求項8または9に記載する液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項7に記載する圧電素子を有することを特徴とするセンサー。
  12. Zr,Ti及びPbを有する錯体と溶媒とを有し、錯体のZr,Ti及びPbの配位子が同一で且つ前記配位子が溶媒と同じものであることを特徴とする圧電セラミックス膜形成用組成物。
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