JP2011167330A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】医用画像において病変部が容易に特定され、診断を容易にすることができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】生体組織に対して超音波のスキャンを行ないエコー信号を取得する超音波プローブと、同一音線上の時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて生体組織の弾性データを作成する弾性データ作成部と、前記弾性データ又は該弾性データから作成される弾性画像EGに基づいて特定される病変部を指示する指示表示Iを、予め取得された医用画像データに基づいて作成される医用画像Gbに表示する指示表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図9
【解決手段】生体組織に対して超音波のスキャンを行ないエコー信号を取得する超音波プローブと、同一音線上の時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて生体組織の弾性データを作成する弾性データ作成部と、前記弾性データ又は該弾性データから作成される弾性画像EGに基づいて特定される病変部を指示する指示表示Iを、予め取得された医用画像データに基づいて作成される医用画像Gbに表示する指示表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図9
Description
本発明は、同一音線上の時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて生体組織の弾性データを作成することができる超音波診断装置に関する。
Bモード画像と、生体組織の硬さ又は軟らかさを表す弾性画像とを合成して表示する超音波診断装置が、例えば特許文献1などに開示されている。この特許文献1では、生体組織の弾性に応じた色相からなるカラーの弾性画像が、白黒のBモード画像上に表示され、生体組織の硬さ又は軟らかさを把握することができるようになっている。例えば、腫瘍は正常な組織と比べて硬くなっていることから、弾性画像を見ることにより、腫瘍の有無を把握することができる。
また、X線CT(Computed Tomography)装置で得られるX線CT画像やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置で得られるMRI画像などの医用画像と超音波画像とを並べて表示することができる超音波診断装置が特許文献2に開示されている。
ところで、前記弾性画像においては病変部と確認できるものの、前記医用画像においては病変部とは明確に確認できない場合がある。従って、医用画像において病変部を容易に特定し、診断を容易にすることが望まれている。
上述の課題を解決するためになされた第1の観点の発明は、生体組織に対して超音波のスキャンを行ないエコー信号を取得する超音波プローブと、同一音線上の時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて生体組織の弾性データを作成する弾性データ作成部と、前記弾性データ又は該弾性データから作成される弾性画像に基づいて特定される病変部を指示する指示表示を、予め取得された医用画像データに基づいて作成される医用画像に表示する指示表示制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
第2の観点の発明は、第1の観点の発明において、前記病変部の位置は、前記指示表示制御部が生体組織の弾性に基づいて特定することを特徴とする超音波診断装置である。
第3の観点の発明は、第1又は2の観点の発明において、前記弾性データは、前記二つのエコー信号に基づいて作成された生体組織の弾性に関する物理量データであり、該物理量データに基づいて、前記指示表示制御部が前記病変部の位置を特定することを特徴とする超音波診断装置である。
第4の観点の発明は、第1又は2の観点の発明において、前記弾性データは、前記二つのエコー信号に基づいて作成された生体組織の弾性画像データであり、該弾性画像データに基づいて、前記指示表示制御部が前記病変部の位置を特定することを特徴とする超音波診断装置である。
第5の観点の発明は、第1の観点の発明において、前記弾性画像において病変部の位置を特定するための操作者の指示を入力する操作部を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
第6の観点の発明は、第1〜5のいずれか一の観点の発明において、前記超音波プローブによるスキャン領域の位置を特定するスキャン領域特定部を備え、前記指示表示制御部は、前記スキャン領域の位置情報に基づいて特定される前記病変部の位置に対応する位置を前記医用画像において特定して、前記指示表示を前記医用画像に表示することを特徴とする超音波診断装置である。
第7の観点の発明は、第6の観点の発明において、前記スキャン領域特定部は、前記超音波プローブの位置及び傾きに基づいてスキャン領域の特定を行うことを特徴とする超音波診断装置である。
第8の観点の発明は、第1〜7のいずれか一の観点の発明において、同一断面についての前記弾性画像及び前記医用画像が、並べて表示されることを特徴とする超音波診断装置である。
上記観点の発明によれば、病変部を指示する指示表示が前記医用画像に表示されるので、この医用画像において病変部が容易に特定され、診断を容易にすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、Bモードデータ作成部4、物理量データ作成部5、表示制御部6、表示部7、操作部8、制御部9、記憶部10、磁気発生部11及び磁気センサ12を備える。
前記超音波プローブ2は、生体組織に対して超音波のスキャンを行ないエコー信号を取得する。この超音波プローブ2を生体組織の表面に当接させた状態で圧迫とその弛緩を繰り返すなどして生体組織を変形させながら超音波の送受信を行なって取得されたエコー信号に基づいて、後述のように弾性画像が作成される。
また、前記超音波プローブ2には、磁気検出コイルからなる前記磁気センサ12が設けられている。そして、この磁気センサ12により、磁気発生コイルからなる前記磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。ちなみに、前記磁気検出コイル及び前記磁気発生コイルは、互いに直交する三つのコイルで構成され、前記磁気検出コイルの検出信号に基づいて、前記超音波プローブ2の位置及び傾きを検出することができるようになっている。
前記磁気センサ12の検出信号は、前記表示制御部6へ入力されるようになっている。前記磁気センサ12の検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示制御部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示制御部6へ入力されてもよい。
前記送受信部3は、前記超音波プローブ2を所定の走査条件で駆動させて音線毎の超音波の走査を行なう。また、前記送受信部3は、前記超音波プローブ2で受信したエコーについて、整相加算処理等の信号処理を行なう。前記送受信部3で信号処理されたエコーデータは、前記Bモードデータ作成部4及び前記物理量データ作成部5に出力される。
ちなみに、前記送受信部3は、Bモード画像を作成するためのBモード画像用走査と、弾性画像を作成するための弾性画像用走査とを別に行なう。弾性画像用走査としては、被検体における弾性画像を作成する領域(弾性画像作成領域)について、同一音線上に二回以上の走査を行なう。
前記Bモードデータ作成部4は、前記送受信部3から出力されたエコーデータに対し、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行い、Bモードデータを作成する。Bモードデータは、前記表示制御部6へ出力される。
前記物理量データ作成部5は、前記送受信部3から出力されたエコーデータに基づいて、生体組織における各部の弾性に関する物理量のデータ(以下、「物理量データ」と云う)を作成する。もう少し詳しく説明すると、この物理量データ作成部5は、生体組織における各部の弾性に関する物理量として、例えば前記超音波プローブ2による圧迫とその弛緩などによって生じた生体組織における各部の変形による変位(以下、単に「変位」と云う)を算出する。前記物理量データ作成部5は、図2に示すように時間的に異なる例えば二つのフレーム(i),(ii)に属する同一音線上における二つのエコーデータに基づいて変位を算出する。より詳細には、前記弾性データ作成部5は、前記二つのエコーデータにそれぞれ相関ウィンドウW1,W2(図示省略)を設定し、これら相関ウィンドウW1,W2間で相関演算を行なって変位を算出する(例えば、特開2008−126079号参照)。一対の前記相関ウィンドウW1,W2からは一画素分の変位のデータが得られ、この変位のデータを一フレーム分作成することにより、生体組織における各部の変位のデータからなる物理量データが一フレーム分得られる。得られた物理量データは、前記表示制御部6へ出力される。本例において、前記物理量データ作成部5は、本発明における弾性データ作成部の実施の形態の一例である。また、本例において、前記物理量データは、本発明における弾性データの実施の形態の一例である。
前記表示制御部6は、図3に示すように、Bモード画像データ作成部61、弾性画像データ作成部62、合成部63、表示画像制御部64、スキャン領域特定部65及び指示表示制御部66を有している。
前記Bモード画像データ作成部61は、前記Bモードデータを、図示しないスキャンコンバータ(Scan Converter)により、エコーの信号強度に応じた輝度情報を有するBモード画像データに変換する。また、前記弾性画像データ作成部62は、前記スキャンコンバータにより、前記物理量データを変位に応じた色相情報を有するカラー弾性画像データに変換する。前記Bモード画像データにおける輝度情報及び前記カラー弾性画像データにおける色相情報は所定の階調(例えば256階調)からなる。
前記合成部63は、前記Bモード画像データ及び前記カラー弾性画像データを加算処理することによって合成し、前記表示部7に表示する超音波画像の画像データを作成する。そして、前記表示画像制御部64は、前記合成部63で作成された画像データを、白黒のBモード画像BGとカラーの弾性画像EGとが合成された合成画像CGとして前記表示部7に表示する(図8参照)。本例では、前記弾性画像EGは、関心領域R内に半透明で(背景のBモード画像が透けた状態で)表示される。
また、前記表示画像制御部64は、前記記憶部10に予め記憶されたX線CT画像データやMRI画像データなどの他の画像診断装置で得られた医用画像データに基づく医用画像を前記表示部7に表示するようになっている。
前記スキャン領域特定部65は、前記磁気センサ12の検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置を算出する。また、前記スキャン領域特定部65は、前記磁気センサ12の検出信号に基づいて前記超音波プローブ2の傾きを算出する。前記超音波プローブ2の位置及び傾きの情報を、「プローブ情報」と云うものとする。前記スキャン領域特定部65は、前記プローブ情報に基づいて、前記超音波プローブ2によるスキャン領域の前記三次元空間における位置情報を算出するようになっている。算出された前記位置情報は、図示しないRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリや、HDD(Hard Disk Drive)などで構成される前記記憶部10に記憶される。前記スキャン領域特定部65は、本発明におけるスキャン領域特定部の実施の形態の一例である。
ちなみに、前記メモリには、前記Bモードデータ作成部4から出力された音線毎の前記Bモードデータ及び前記物理量データ作成部5から出力された音線毎の前記物理量データが格納される。ここで、前記超音波プローブ2で得られたエコーデータであって、前記Bモード画像データ及び前記カラー弾性画像データに変換される前のデータ(前記Bモードデータ及び前記物理量データ)をローデータ(Raw Data)と云うものとする。前記メモリに格納されるBモードデータ及び物理量データは、ローデータである。
前記ローデータ(Bモードデータ及び物理量データ)は、前記記憶部10に記憶されるようになっていてもよい。
なお、前記メモリ及び前記記憶部10には、前記ローデータの代わりに、または前記ローデータと共に、前記Bモード画像データ及び前記カラー弾性画像データを記憶するようにしてもよい。
前記指示表示制御部66は、腫瘍などの病変部を特定して、この病変部を指示する指示表示Iを、前記医用画像に表示する。前記指示表示制御部66は、生体組織の弾性に基づいて病変部の位置を特定する。詳細は後述する。前記指示表示制御部66は、本発明における指示表示制御部の実施の形態の一例である。
前記操作部8は、操作者が指示や情報を入力するためのボタンやキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。
前記制御部9は、CPU(CentRal Processing Unit)で構成され、前記記憶部10に記憶された制御プログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部における機能を実行させる。
前記記憶部10は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などで構成される。この記憶部10には、前記制御プログラムの他、前記ローデータなどが記憶されている。また、前記記憶部10には、前記X線CT画像データや前記MRI画像データなどの他の画像診断装置(図示省略)で得られた三次元の医用画像データが記憶されている。前記X線CT画像データや前記MRI画像データは、本発明における医用画像データの実施の形態の一例である。
さて、本例の超音波診断装置1の作用について説明する。前記超音波診断装置1では、同一断面の超音波画像と医用画像とを前記表示部6にともに表示させる。同一断面の超音波画像と医用画像とを前記表示部6に同時に表示させるにあたっては、先ず超音波画像の座標系と、医用画像の座標系との位置合わせを行なう。ちなみに、本例では前記スキャン領域の位置情報は、前記磁気発生部10を原点とする座標系における位置情報なので、前記超音波画像Gaの座標系は、前記磁気発生部10を原点とする座標系である。ただし、このように磁気発生部10を原点とする座標系に限られるものではない。
具体的に、前記位置合わせを行なう時のフローについて図4に基づいて説明する。先ず、ステップS1では、前記超音波プローブ2によって被検体への超音波のスキャンを行なってエコー信号を取得し、図5に示すように前記表示部7にリアルタイムの超音波画像Gaを表示する。この超音波画像Gaは、Bモード画像BGであってもよいし、Bモード画像BGと弾性画像EGとが合成された合成画像CGであってもよい。図5では、前記超音波画像GaとしてBモード画像BGが表示されている。
前記超音波プローブ2によるスキャン時には、前記磁気センサ12の検出信号が前記表示制御部6へ入力される。この表示制御部6の前記スキャン領域特定部65は、前記磁気センサ12から入力された検出信号に基づいて前記プローブ情報を算出し、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記スキャン領域の座標を算出する。
次に、ステップS2では、前記表示制御部5は、図6に示すように、前記記憶部10に記憶された医用画像データに基づく医用画像Gbを前記表示部7に表示する。前記表示制御部5は、前記医用画像Gbを、前記Bモード画像Gaと並べて前記表示部7に表示する。
次に、ステップS3では、前記超音波画像Gbの座標系と医用画像Gbの座標系との位置合わせを行なう。具体的には、操作者は前記表示部7に表示された超音波画像Gaと医用画像Gbとを見比べながら、前記操作部8を操作して、リアルタイムの前記超音波画像Gaと同じ断面の医用画像Gbを表示させる。同一断面か否かは、例えば操作者が特徴的な部位を参照するなどして判断する。ちなみに、ここでは前記超音波プローブ2によるスキャン面は、医用画像Gbのスライス面と平行であるものとする。
操作者は、同一断面の超音波画像Gaと医用画像Gbとが表示されると、前記操作部8のトラックボール等を用いて、超音波画像Gaの任意の点を前記表示部7上において指定する。また、操作者は、前記超音波画像Gaにおいて指定された点と同一位置と思われる点を、前記医用画像Gbにおいても指定する。ここで、X線CT画像及びMRI画像などの医用画像データは位置情報を有している。従って、上述のように、前記超音波画像Gaと前記医用画像Gbとで同一位置と思われる点を指定すると、これら超音波画像Gaの座標系と医用画像Gbの座標系の対応位置が特定され、両座標系の座標変換が可能になる。
ちなみに、前記超音波画像Gaにおける任意の点の指定は、前記ステップS1において前記超音波画像Gaが表示された時に行ってもよい。この場合には、ステップS1において任意の点が指定された超音波画像Gaの断面と同じ断面の医用画像Gbを、前記ステップS3において表示し、この医用画像Gbにおいて同一点の指定を行なう。
以上の位置合わせが完了すると、現在のスキャン面と同一断面の医用画像を自動的に表示することが可能になる。位置合わせが完了した後のフローについて図7に基づいて説明する。先ず、ステップS10では、所望の断面についての前記超音波画像Ga及び前記医用画像Gbを表示する。具体的には、操作者が前記超音波プローブ2によって生体組織への圧迫とその弛緩を繰り返すなどして生体組織を変形させながら超音波のスキャンを行なうと、このスキャン面について、前記表示画像制御部64は、図8に示すように合成画像CGからなるリアルタイムの超音波画像Gaを前記表示部7に表示する。また、前記スキャン領域特定部65が前記磁気センサ12からの検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記スキャン領域の座標を算出すると、前記表示画像制御部64は、算出された座標を医用画像データの座標系に座標変換して、前記スキャン面と同一断面の医用画像Gbを表示する。操作者は、前記超音波プローブ2の位置及び角度を調節することにより、所望の断面についての前記超音波画像Ga及び前記医用画像Gbを表示させる。
次に、ステップS11では、前記指示表示制御部66が生体組織の弾性に基づいて病変部の位置を特定する。本例では、前記指示表示制御部66は、前記物理量データに基づいて病変部を特定する。具体的には、前記指示表示制御部66は、物理量データにおいて、所定の閾値以下の変位になっており、所定の硬さ以上になっている部分を病変部として特定する。
ちなみに、前記所定の閾値は、予めデフォルトとして設定されていてもよいし、操作者によって任意に設定することができるようになっていてもよい。
次に、ステップS12では、前記指示表示制御部66は、図9に示すように、ステップS11で特定された病変部を指示する指示表示Iを、前記超音波画像Ga及び前記医用画像Gbに表示する。本例では、前記指示表示Iは病変部の輪郭に沿って表示される実線になっている。
ここで、前記ステップS11で、前記物理量データにおいて前記病変部が特定されると、スキャン領域の位置情報に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記病変部の位置が特定される。従って、前記指示表示制御部66は、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記病変部の位置を、医用画像データの座標系に座標変換して医用画像における前記病変部の位置を特定し、前記指示表示Iを前記医用画像Gbに表示する。
本例によれば、病変部を指示する指示表示Iが前記医用画像Gbに表示されるので、この医用画像Gbにおいて病変部が容易に特定され、診断を容易にすることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。先ず、第一変形例について説明する。この第一変形例では、前記ステップS11において、前記指示表示制御部66は、弾性画像データに基づいて病変部を特定する。具体的には、前記指示表示制御部66は、前記弾性画像データにおいて、所定の閾値以下の変位に対応する色相情報を有し、所定の硬さ以上になっている部分を病変部として特定する。
本例では、前記弾性画像データは、本発明における弾性データの実施の形態の一例であり、前記弾性画像データ作成部62は、本発明における弾性データ作成部の実施の形態の一例である
前記弾性画像データにおいて特定される病変部の位置も、スキャン領域における位置であるため、前記ステップS12において、前記指示表示制御部66は、特定された病変部の位置を医用画像データの座標系に座標変換して、前記指示表示Iを前記医用画像Gbに表示する。
次に、第二変形例について説明する。この第二変形例では、操作者が弾性画像に基づいて病変部を特定する。すなわち、前記ステップS11において、操作者が前記表示部7に表示された超音波画像Gaを見ながら、弾性画像EGにおいて病変部と思われる部分の輪郭を、前記操作部8のトラックボール等を用いてなぞることにより病変部を特定する。操作部8における入力情報は、前記指示表示制御部66へ入力される。そして、ステップS12において、前記指示表示制御部66は、前記操作部8からの入力に基づいて、前記指示表示Iを前記超音波画像Gaに表示する。また、前記指示表示制御部66は、前記弾性画像EGにおいて特定された病変部の位置を医用画像データの座標系に座標変換して、前記指示表示Iを前記医用画像Gbに表示する。
次に、第三変形例について説明する。特に図示しないが、前記表示画像制御部64は、前記超音波画像Ga及び前記医用画像Gbとして、三次元の画像を表示し、この三次元の医用画像において、三次元の病変部を指示する指示表示Iを表示するようにしてもよい。
具体的に説明すると、例えば前記表示画像制御部64は、前記超音波画像Gaとして、Bモード画像データに基づく三次元の画像と弾性画像データに基づく三次元の画像とを合成した画像を作成して表示するとともに、前記医用画像Gbとして、医用画像データに基づく三次元の画像を作成して表示する。
ここで、弾性画像データに基づく三次元の画像の作成にあっては、前記物理量データ又は前記弾性データにおいて、所定の変位以下になっている部分(所定の硬さ以上になっている部分)のデータのみを抽出し、抽出された部分の三次元の弾性画像を作成する。抽出される部分は、病変部と同じ領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。
前記指示表示制御部66は、前記物理量データ又は前記弾性画像データに基づいて、所定の変位以下である三次元の領域を病変部として特定し、特定された領域を指示する指示表示Iを前記超音波画像Gaに表示する。また、前記指示表示制御部66は、前記物理量データ又は弾性画像データに基づいて特定された病変部の位置を、医用画像データの座標系に座標変換して、前記指示表示Iを前記医用画像Gbに表示する。ただし、前記磁気発生部11を原点とする座標系と前記医用画像データの座標系との位置合わせが予め行われているものとする。
本例では、前記指示表示Iは三次元の領域を指示するため、例えば背景画像が透けて見えるように半透明に着色する表示形態とすることなどが好ましい。ちなみに、上記実施形態においても、前記指示表示Iは、半透明に着色する表示形態になっていてもよい。
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、これに限られるものではなく、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、前記磁気発生部11を原点とする座標系と前記医用画像データにおける座標系との位置合わせを行なう前に、所望の断面についての超音波画像を表示して病変部の特定を行なってもよい。この場合には、病変部の特定後に位置合わせを行なった上で、超音波画像と同一断面についての医用画像を表示し、この医用画像に前記指示表示Iを表示する。
また、前記指示表示Iの形態は、上記実施形態のものに限られるものではなく、例えば病変部の輪郭を破線で示すものなどであってもよい。
また、前記超音波画像Gaと並んで表示される前記医用画像Gbは、予め前記超音波診断装置1において取得され記憶されたローデータや、Bモード画像データ及び弾性画像データに基づく超音波画像であってもよい。
さらに、生体組織の弾性に関する物理量は、生体組織に対して与えた圧力の変化を生体組織の移動量の変化で除することによって算出された弾性率や、生体組織の移動量を空間微分して算出された歪であってもよい。
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
5 物理量データ作成部(弾性データ作成部)
8 操作部
62 弾性画像データ作成部(弾性データ作成部)
65 スキャン領域特定部
66 指示表示制御部
EG 弾性画像
Ga 超音波画像
Gb 医用画像
I 指示表示
2 超音波プローブ
5 物理量データ作成部(弾性データ作成部)
8 操作部
62 弾性画像データ作成部(弾性データ作成部)
65 スキャン領域特定部
66 指示表示制御部
EG 弾性画像
Ga 超音波画像
Gb 医用画像
I 指示表示
Claims (8)
- 生体組織に対して超音波のスキャンを行ないエコー信号を取得する超音波プローブと、
同一音線上の時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて生体組織の弾性データを作成する弾性データ作成部と、
前記弾性データ又は該弾性データから作成される弾性画像に基づいて特定される病変部を指示する指示表示を、予め取得された医用画像データに基づいて作成される医用画像に表示する指示表示制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。 - 前記病変部の位置は、前記指示表示制御部が生体組織の弾性に基づいて特定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記弾性データは、前記二つのエコー信号に基づいて作成された生体組織の弾性に関する物理量データであり、該物理量データに基づいて、前記指示表示制御部が前記病変部の位置を特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。 - 前記弾性データは、前記二つのエコー信号に基づいて作成された生体組織の弾性画像データであり、該弾性画像データに基づいて、前記指示表示制御部が前記病変部の位置を特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。 - 前記弾性画像において病変部の位置を特定するための操作者の指示を入力する操作部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。 - 前記超音波プローブによるスキャン領域の位置を特定するスキャン領域特定部を備え、
前記指示表示制御部は、前記スキャン領域の位置情報に基づいて特定される前記病変部の位置に対応する位置を前記医用画像において特定して、前記指示表示を前記医用画像に表示する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。 - 前記スキャン領域特定部は、前記超音波プローブの位置及び傾きに基づいてスキャン領域の特定を行うことを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
- 同一断面についての前記弾性画像及び前記医用画像が、並べて表示されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
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2010
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