JP2004209717A - 繊維強化成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の繊維強化成形品(I)は、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を2n+2(nは正の整数)層以上有し、それら繊維強化層は、n+1−i(iは0以上n以下の整数)番目の層と、n+2+i番目の層の連続繊維の配列方向がほぼ同一となるように積層されており、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線はほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差し、これにマトリクス樹脂また貴金属が含まれている繊維強化層体(II)を有するものである。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばパソコンやOA機器、携帯電話等の部品や筐体部分として用いられる軽量、高強度・高剛性、高寸法精度が要求される用途に適した繊維強化成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品などの電気・電子機器等の分野においは、その携帯化が進むにつれ、より小型、軽量化が要求されている。その要求を達成するために、機器を構成する部品、特に筐体には小型、軽量薄肉化を達成しつつ、外部から荷重がかかった場合に筐体が大きく撓んで内部部品と接触、破壊を起こさないようにする必要があるため、従来に増して、より高強度・高剛性化が必要である。さらに内部部品との隙間もぎりぎりまで小さくなっており、内部部品との干渉を避けるため、筐体形状の寸法精度を確保することも必要である。
【0003】
ところで、筐体の中でも特に携帯用のノートパソコン用筐体においては、極めて高いレベルで軽量、強度・剛性、寸法精度が要求されており、これまでの熱可塑性樹脂ペレットによる射出成形品では上記要求値を満足できなくなりつつあり、マグネシウム合金を筐体材料に用いたものが一部市場に出回り始めている。
【0004】
ただ、マグネシウム合金のチクソモールディングは、複雑形状への対応が困難、薄肉で投影面積の大きな形状への対応が困難、成形後の加工が不可欠、さらに発火しやすい材料のため安全管理を強化する必要がある等の問題がある。また、金属材料を使用すると樹脂に比較して軽量性の面では不利である。また、製造コストの面から見ても繊維強化樹脂の射出成形に対して、高温(通常の射出成形が300℃程度が上限であるのに対し、マグネシウムのチクソモールディングは600℃程度に溶融する必要がある)、高速度(通常の射出成形が200mm/秒程度が上限であるのに対し、マグネシウムのチクソモールディングは2000mm/秒程度で射出する必要がある。これはマグネシウムの凝固速度は樹脂に比べ速いため、極めて短時間で金型に充填する必要があるためである)での成形が必要となるため、成形設備が大がかりとなり不利である。
【0005】
また、強化繊維を含む熱可塑性樹脂を射出成形する方法も提案されているが、射出成形用の強化繊維を含む熱可塑性樹脂においては、金型内に繊維を含む樹脂を均一に充填させる必要があるため繊維長が数μmから10mm程度のものが用いられるが、繊維長が短い場合は得られる成形品の強度は不十分である。10mm程度の繊維長を有する樹脂ペレットを用いても、スクリューで混練される過程において繊維は切断され1mm前後まで短くなり、ペレットで保有している初期強度が著しく減じられる。また、繊維を含む熱可塑性樹脂は繊維を含まない材料に比べて著しく流動性が劣るため、薄肉成形を行う場合、金型内に樹脂を送り込むために射出圧力を高くしたり、樹脂の溶融温度を高くしたりすることが必要となり、結果として成形品内に残留応力が生じやすく、成形品自体にねじれ、反りが発生しやすいといった問題があった。また樹脂流動により、強化繊維の均一な分散が乱され、成形物内での強度のバラツキが発生しやすいという問題があった。さらに、上述したマグネシウム合金に比較して、強度・剛性が劣るという問題もある。
【0006】
そこで、特許文献1には、一方向に連続な強化繊維を含む熱可塑性樹脂シート又はそれを積層したシートと熱可塑性樹脂が一体化してなる複合射出成形物が開示されているが、熱可塑性樹脂シート又はそれを積層したシートの成形処方によっては、シート自体に大きなねじれ、反りが発生し、射出成形物の寸法精度が著しく劣る要因ともなる。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−272134号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、軽量、薄肉、高強度・高剛性でかつ、高寸法精度が要求される用途に適した繊維強化成形品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明は、
(1)連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が2n+2(nは正の整数)層以上積層され、これらの繊維強化層は、n+1−i(iは0以上n以下の整数)番目の層と、n+2+i番目の層の連続繊維の配列方向がほぼ同一となるように積層されており、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差している繊維強化層体(前記繊維強化層の複数積層体)(II)を含んでいることを特徴とする繊維強化成形品(I)である。
(2)連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が2n+1層以上積層され、これらの繊維強化層は、n−j(jは0以上(n−1)以下の整数))番目の層と、n+2+j番目の層の連続繊維の連続繊維の配向方向がほぼ同一となるように積層されており、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差している繊維強化層体(II)を含んでいることを特徴とする繊維強化成形品(I)である。
(3)前述した繊維強化成形品において、繊維強化層の曲げ弾性率(単位はGPa)を比重で除した比曲げ弾性率が30以上であることを特徴とする。
(4)前述した繊維強化成形品(I)において、繊維強化層体(II)の平均厚みが2mm以下であることを特徴とする。
(5)前述した繊維強化成形品(I)において、繊維強化層体(II)の積層方向への反りが繊維強化層体(II)の長手方向の寸法に対して1%以内であることを特徴とする。
(6)前述した繊維強化成形品(I)において、繊維強化層の連続繊維が少なくとも炭素繊維を含むことを特徴とする。
(7)前述した繊維強化成形品(I)において、繊維強化層体(II)は、マトリクス樹脂または金属が含まれているものであることを特徴とする。
(8)前述した繊維強化成形品(I)において、電気・電子機器用筐体であることを特徴とする。
【0010】
ここで、繊維強化層の曲げ弾性率(単位はGPa)を比重で除した比曲げ弾性率が30以上であること、繊維強化層体(II)が平均厚み2mm以下であることが好ましい。また、繊維強化層体(II)の積層方向への反りが繊維強化層体(II)の長手方向の寸法に対して1%以内であることや、繊維強化層の連続繊維が少なくとも炭素繊維を含むことが好ましい。さらに、電気・電子機器用筐体であることも好ましい態様である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、その一実施例に係る図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施例に係る繊維強化成形品(I)の斜視図、図2は、繊維強化成形品(I)の分解斜視図である。
【0013】
図1および図2において、本発明の繊維強化成形品(I)は、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を4層有し、これにマトリクス樹脂または金属が含まれた繊維強化層体(II)と、分散した炭素繊維で強化された熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂部材(III)とから構成されている。ここで、繊維強化層体(II)と樹脂部材(III)との複合構成としている理由は、筐体等には内部部品を固定するためにボス部やリブ部等の複雑形状部分を含む部分が必要であり、熱可塑性樹脂組成物の射出成形ではこのような複雑形状を容易に成形できるメリットがあるためである。ただ、剛性・強度等が問題ないのであれば、強化繊維を含む必要もなく、逆に分散した強化繊維を含んだ樹脂であっても、剛性・強度が未達であれば、連続繊維による繊維強化層体(I)を樹脂部材(II)の代わりに用いても構わない。この場合は、ボス部やリブ部の複雑形状部分のみ別部品で準備しておき、接着、融着等により取り付ければよい。
【0014】
ところで、連続繊維による繊維強化層は金属とは異なり、繊維方向には強く、繊維方向以外の方向には弱いといった方向により力学的特性が異なる異方性材料である。一例を挙げると炭素繊維による繊維強化層は繊維方向の曲げ弾性率に対し、繊維方向と直角方向の曲げ弾性率は約1/5程度である。このような材料を筐体に用いる場合、ある方向では強度的に満足できていてもそのほかの方向では満足できないということが起こり得る。このため、繊維強化層の繊維方向を強度が要求される方向に適切に配列することが必要となる。
【0015】
しかし、繊維強化層は、連続繊維のバインダーとして樹脂や金属を用いて一般的には加圧・加熱により成形を行っているため、ただ、闇雲に繊維方向を定めても各方向での熱収縮率や引っ張り強度等の違いにより繊維強化層にねじれや反りが発生してしまうという問題が生じる。このため、異方性を抑えつつ、かつ成形時にねじれや反り等が少なく、寸法安定性の高い繊維強化層体(II)を得るためには、図3(この場合はn=1)に示すように、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を2n+2(nは正の整数)層以上積層し、これらの繊維強化層は、n+1−i(iは0以上n以下の整数)番目の層と、n+2+i番目の層の連続繊維の配列方向がほぼ同一となるように積層し、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差するように積層すること必要である。
【0016】
また、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が2n+1層以上積層し、これらの繊維強化層は、n−j(jは0以上(n−1)以下の整数))番目の層と、n+2+j番目の層の連続繊維の連続繊維の配向方向がほぼ同一となるように積層し、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差するように積層することが必要である。
【0017】
図3は、図1の中の繊維強化層体(II)の積層方法を説明した斜視図である。
【0018】
図3において、本発明の繊維強化成形品(I)に用いられている繊維強化層体(II)は、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が4層積層されており、これらの繊維強化層は、1番目の層の繊維方向を0°とした場合、2、3番目の層は繊維方向をほぼ90°に、4番目の層は繊維方向をほぼ0°になるように積層されている。
【0019】
ここで、繊維強化層体(II)の繊維方向の規定は厳密に行う方が最も好ましいが、実際は、積層する際に多かれ少なかれ繊維方向に誤差が生じる。また、厳密に行うためには、積層するための時間や機械設備に多大なコストが発生してしまうため、実用上は規定の方向に対して±10°程度以内になるように積層することが好ましい。
【0020】
また、繊維強化層の積層数はここでは4層としているが特に限定するものではなく、繊維強化層体(II)の必要厚み、必要強度等によって適切に選定することが好ましい。ただ、積層数と繊維方向の配列方向は上記した条件により定めることが繊維強化層体(II)の反りが少なくなり、寸法精度を高くすることができ、結果として、該繊維強化層体(II)を含む繊維強化成形品(I)の寸法精度も高くなるため、好ましい。
【0021】
なお、特別にある特定方向のみ曲げ弾性率を向上させたい場合は、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を2n+2(nは正の整数)層以上積層し、それら繊維強化層は、n+1−i(iは0以上n以下の整数)番目の層と、n+2+i番目の層の連続繊維の配列方向がほぼ同一となるように積層し、曲げ弾性率を向上させたい方向に偏らせて連続繊維を配列させても比較的ねじれ、反りが抑制される。
【0022】
また、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を2n+1層以上有する場合は、それら繊維強化層は、n−j(jは0以上(n−1)以下の整数))番目の層と、n+2+j番目の層の連続繊維の連続繊維の配向方向がほぼ同一となるように積層し、曲げ弾性率を向上させたい方向に偏らせて連続繊維を配列させても比較的ねじれ、反りが抑制される。
【0023】
ここで連続繊維とは少なくとも10mm以上の連続した繊維が配列されている状態であって、必ずしも繊維強化層全体にわたって連続した繊維である必要はなく、途中で分断されていても特に問題はない。具体的な繊維の形態としては、フィラメント、クロス、UD、ブレイド、マルチフィラメントや紡績糸をドラムワインド等で一方向にひきそろえた形態の強化材等の形態が例示できるが、プロセス面の観点から、クロス、UDが好適に使用される。また、これらの強化形態は単独で使用しても、2種以上の強化形態を併用してもよい。
【0024】
具体的な連続繊維としては、例えばアルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維、黒鉛繊維などの単独で導電性を示す繊維の他に、ガラス繊維などの絶縁性繊維や、アラミド繊維、PBO繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維、およびシリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維が例示できる。これらの連続繊維は単独で用いても、また、2種以上併用しても良い。中でも、比強度、比剛性、軽量性のバランスの観点から炭素繊維、とりわけ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。
【0025】
繊維強化層体(II)のバインダーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチレンメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性PPE、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、変性PSU、ポリエーテルスルホン、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN)、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドしたマトリクス樹脂などであってもよい。更に耐衝撃性向上のために、上記樹脂にその他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。また、樹脂に限らず、アルミ等のマトリクス金属でもよい。
【0026】
繊維強化層体(II)を構成する連続繊維の割合は、成形性、力学特性の観点から20〜90体積%が好ましく、30〜80体積%がより好ましい。
【0027】
本実施例では、樹脂部材(III)は、分散した炭素繊維で強化された熱可塑性樹脂組成物からなるが、強化繊維としては、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維、黒鉛繊維、ガラス繊維、アルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維等も挙げられ、特に制限はしない。
【0028】
これらの強化繊維は1種または2種以上を併用しても良い。中でも、比強度、比剛性、軽量性のバランスの観点から炭素繊維、とりわけ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。樹脂部材(III)に使用される熱可塑性樹脂としては特に制限はなく、とりわけ、耐熱性、耐薬品性の観点からはPPS樹脂が、成形品外観、寸法安定性の観点からはポリカーボネート樹脂やスチレン系樹脂が、成形品の強度、耐衝撃性の観点からはポリアミド樹脂がより好ましく用いられる。樹脂部材(III)を構成する熱可塑性樹脂組成物は、かかる熱可塑性樹脂に強化繊維が均一に分散しており、成形性、強度、軽量性とのバランスの観点から、その好ましい組成としては、成分(A)熱可塑性樹脂25〜95重量%、さらに好ましくは35〜85重量%、成分(B)炭素繊維5〜75重量%、さらに好ましくは15〜65重量%である。さらに分散している強化繊維の繊維長についても特に制限はないが、強化繊維の強度を効率よく発現させるには、繊維長は長い方が好ましい。成形性とのバランスの観点から、数平均繊維長100〜1000μmの範囲内が好適に用いられる。
【0029】
ここで、数平均繊維長の測定方法は、樹脂部材(III)から分散している強化繊維のみを、無作為に少なくとも400本以上抽出し、その長さを1μm単位まで光学顕微鏡もしくは走査型電子顕微鏡にて測定してその平均長さを算出することにより行う。強化繊維の抽出方法としては、樹脂部材(III)の一部を切り出し、樹脂成分を溶解させる溶媒によりこれを十分溶解させた後、濾過などの公知な操作により強化繊維と分離することができる。ただし、樹脂部材(III)を切り出す位置については、ウェルド周辺、ゲート周辺、リブ部、ヒンジ部および成形品端部は避けるものとする。
【0030】
さらに、樹脂部材(III)を構成する熱可塑性樹脂には、要求される特性に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で他の充填材や添加剤を含有しても良い。例えば、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、カップリング剤などが挙げられる。
【0031】
樹脂部材(III)における、熱可塑性樹脂に強化繊維を分散させる方法については、特に制限はなく、例えば熱可塑性樹脂と強化繊維を溶融混練する公知の方法で製造できる。
【0032】
電気、電子機器の筐体を想定し、薄肉・軽量性の観点から、繊維強化成形品(I)に用いられる繊維強化層体(II)は、軽量、高強度・高剛性の機能を満足するため、曲げ弾性率(単位はGPa)を比重で除した比曲げ弾性率が30以上であることが好ましい。このような特性を満たす繊維強化層の構成としては、強化繊維としては炭素繊維、ケブラー繊維等を用い、バインダーにはエポキシ樹脂、ナイロン樹脂等を例示することができるが、特に限定するものではない。
【0033】
さらに繊維強化層体(II)の平均厚みは2mm以下であることがことが好ましく、1.2mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることがとりわけ好ましい。ここで、繊維強化層体(II)の平均厚みは、上記略平面部における均等に分布した少なくとも5点の測定値の平均値である。なお、平均厚みの測定に当たっては、リブ部、ヒンジ部、凸凹部など意図的に形状を付与した部位は除くものとする。また、小型、軽量薄肉化を達成しつつ、外部から荷重がかかった場合に筐体が大きく撓んで内部部品と接触、破壊を起こさないようにする必要があるため、高強度・高剛性化が必要である。さらに内部部品との隙間もぎりぎりまで小さくなっており、内部部品との干渉を避けるため、筐体形状の寸法精度も必要であり、繊維強化層体(II)の積層方向への反りが繊維強化層体(II)の長手方向の寸法に対して1%以内であることが好ましく、0.5%以内であることがより好ましく、0.2%以内であることがさらにより好ましい。
【0034】
繊維強化層体(II)の製造方法としては、特に限定されるものはなく、ハンドレイアップ成形法、スプレーアップ成形法、真空バック成形法、加圧成形法、オートクレーブ成形法、プレス成形法、トランスファー成形法などの熱硬化樹脂を使用した通常公知の方法、およびプレス成形、スタンピング成形法などの熱可塑性樹脂を使用した通常公知の方法が挙げられる。とりわけ、プロセス性、力学特性の観点から真空バック成形法、プレス成形法、トランスファー成形法などが好適に用いられる。
【0035】
また、樹脂部材(III)の製造方法としては、特に限定されるものはなく、射出成形、押出成形およびプレス成形などの通常公知の方法が挙げられ、とりわけ射出成形が生産性が高く工業的に好適であり、かつリブ部やボス部を有する複雑な形状の成形品を容易に量産できることから好適に用いられる。
【0036】
繊維強化層体(II)と樹脂部材(III)とを一体化させる手段としては、特に限定されるものではなく、繊維強化層体(II)を予め成形しておき樹脂部材(III)の成形と同時に両者を一体化させる手段(i)、樹脂部材(III)を予め成形しておき繊維強化層体(II)の成形と同時に両者を一体化させる手段(ii)、予め繊維強化層体(II)と樹脂部材(III)を別個に成形し、両者を一体化させる手段(iii)などの方法を用いることができる。また、一体化の具体的形式としては、接着、融着、溶着、嵌合、嵌め込みなどをとることができる。
【0037】
前記手段(i)の具体例としては、繊維強化層体(II)をプレス成形にて予め製造した後、所定のサイズに切断加工、後処理し、射出成形金型にインサートした後、樹脂部材(III)を射出成形することで一体化させる方法が例示できる。
【0038】
また、前記手段(ii)の具体例としては、樹脂部材(III)を射出成形にて予め製造、後処理したものをプレス金型にインサートし、次いで連続繊維の基材(プリプレグ)をレイアップし、真空バック成形することで一体化させる方法が例示できる。
【0039】
さらに、前記手段(iii)の具体例としては、プレス成形にて予め製造、所定のサイズに加工、後処理した繊維強化層体(II)と、射出成形にて予め製造、後処理した樹脂部材(III)を通常公知の接着剤にて接合することで一体化させる方法が例示できる。
【0040】
かかる工法で一体化された本発明の繊維強化成形品(I)は、金属材料では実現できない軽量性、高剛性が得られる。
【0041】
なお、本発明の繊維強化成形品(I)の製造方法は、これらの例示された手段、具体例によって限定されるものではない。
【0042】
かかる繊維強化成形品(I)の用途としては、例えば、パソコン、ディスプレイ、OA機器、携帯電話、携帯情報端末、ファクシミリ、コンパクトディスク、ポータブルMD、携帯用ラジオカセット、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、光学機器、オーディオ、エアコン、照明機器、娯楽用品、玩具用品、その他家電製品などの電気、電子機器の筐体及びトレイやシャーシなどの内部部材やそのケース、機構部品、自動車や航空機の電装部材、内部部品などが挙げられる。
【0043】
とりわけ、本発明の繊維強化成形品(I)はその優れた軽量性、高強度・高剛性、高寸法精度を生かして、電気、電子機器用の筐体や外部部材用に好適であり、さらには薄肉で広い投影面積を必要とするノート型パソコンや携帯情報端末などの筐体として好適である。かかる筐体として使用する場合、本発明の目的である軽量性、高強度・高剛性、高寸法精度の観点から、繊維強化層体(II)が筐体の天面の少なくとも一部を構成することが好ましく、天面の投影面積の50%以上を構成することがさらに好ましく、天面の投影面積の70%以上を構成することがとりわけ好ましい。
【0044】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前、後記の主旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て本発明の技術範囲に包含される。
(実施例1)
炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維含有率67重量%、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を、1番目の層の繊維方向を0°とした場合、2、3番目の層は繊維方向をほぼ90°に、4番目の層は繊維方向をほぼ0°になるように交差させて4層を積層し、プレス成形(金型温度130℃、圧力1MPa、硬化時間120分)し、300mm×300mm×厚み0.8mmの繊維強化層体(II)を得たところ、維強化層体(II)の積層方向への反りが極めて僅少(0.4mm)であった。すなわち、繊維強化層体(II)の積層方向への反り(0.4mm)が繊維強化層体(II)の長手方向(300mm)の寸法に対して0.13%であった。また、1番目の層の繊維方向の曲げ弾性率を測定したところ、100GPa、比重は1.55であった。なお、反りの測定には三次元測定器(ミツトヨ(株)製 Bright 707)を用いて行った。また、曲げ弾性率の測定はJIS K7171に記載されている方法にて測定した。
【0045】
次に長繊維ペレットであるTLP1146(東レ(株)製 炭素繊維含有量20%、ベースレジン:ポリアミド)の熱可塑性樹脂を用いて射出成形により樹脂部材(III)を成形した。
【0046】
次に繊維強化層体(II)と樹脂部材(III)とをエポキシ系接着剤(Nagase ChemteX製 エポキシ樹脂:AW136N、硬化剤:HY994)により接合し、繊維強化成形品(I)を得た。
【0047】
得られた繊維強化成形品(I)は所定寸法に対し、実成形品の寸法差は0.4mmであった。なお、実成形品の寸法測定には三次元測定器(ミツトヨ(株)製Bright 707)で行った。
(実施例2)
炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P8056S(東レ(株)製 炭素繊維含有率80重量%、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を、1番目の層の繊維方向を0°とした場合、2、5番目の層は繊維方向をほぼ60°に、3、4番目の層は繊維方向をほぼ−60°に6番目の層は繊維方向をほぼ0°になるように交差させて6層積層し、プレス成形(金型温度130℃、圧力1MPa、硬化時間120分)し、300mm×300mm×厚み0.8mmの繊維強化層体(II)を得たところ、維強化層体(II)の積層方向への反りが極めて僅少(0.5mm)であった。すなわち、繊維強化層体(II)の積層方向への反り(0.5mm)が繊維強化層体(II)の長手方向(300mm)の寸法に対して0.17%であった。また、1番目の層の繊維方向の曲げ弾性率を測定したところ、140GPa、比重は1.55であった。なお、反りの測定には三次元測定器(ミツトヨ(株)製 Bright 707)を用いて行った。また、曲げ弾性率の測定はJIS K7171に記載されている方法にて測定した。
【0048】
次に長繊維ペレット TLP1146(東レ(株)製 炭素繊維含有量20%、ベースレジン:ポリアミド)の熱可塑性樹脂を用いて射出成形により樹脂部材(III)を成形した。
【0049】
次に繊維強化層体(II)と樹脂部材(III)とをエポキシ系接着剤(Nagase ChemteX製 エポキシ樹脂:AW136N、硬化剤:HY994)により接合し、繊維強化成形品(I)を得た。
【0050】
得られた繊維強化成形品(I)は所定寸法に対し、実成形品の寸法差は0.5mmであった。なお、実成形品の寸法測定には三次元測定器(ミツトヨ(株)製Bright 707)で行った。
(比較例1)
炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維含有率67重量%、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を、1番目の層の繊維方向を0°とした場合、2番目の層は繊維方向をほぼ0°に、3、4番目の層は繊維方向をほぼ45°になるように4層積層し、プレス成形(金型温度130℃、圧力1MPa、硬化時間120分)し、300mm×300mm×厚み0.8mmの繊維強化層体(II)を得たが、維強化層体(II)の積層方向への反りが極めて大きかった。(5mm以上)すなわち、繊維強化層体(II)の積層方向への反り(5mm)が繊維強化層体(II)の長手方向(300mm)の寸法に対して1.7%であった。このため、樹脂部材(III)との接合はできなかった。
【0051】
実施例1、2、比較例1より以下のことが明らかになった。
【0052】
実施例1、2の繊維強化層体(II)は軽量、高剛性・高剛性である上、高い寸法安定性を達成し、電気・電子機器の筐体として好適であった。
【0053】
一方、比較例1の繊維強化層体(II)では、1層目の繊維強化層と4層目の繊維強化層の連続繊維の配列方向、および2層目と3層目の連続繊維の配列方向が同一でなく、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線が90°の角度をなして交差していないため、各方向の熱収縮率や引っ張り強度等が異なり、繊維強化層体(II)の積層方向への反りが極めて大きく、電気、電子機器の筐体形状をなすこともできなかった。
【0054】
【発明の効果】
本発明の繊維強化成形品(I)は、軽量、高剛性・高強度、高寸法精度を有し、パソコン、ディスプレイや携帯情報端末などの電気・電子機器の筐体に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る繊維強化成形品(I)の斜視図である。
【図2】図1の本発明の一実施例に係る繊維強化成形品(I)の分解斜視図である。
【図3】図1の中の繊維強化層体(II)の積層方法を説明した斜視図である。
【符号の説明】
I :繊維強化成形品(I)
II :繊維強化成形品(I)を構成する繊維強化層体(II)
III :繊維強化成形品(I)を構成する樹脂部材(III)
1a:繊維強化層の繊維方向(0°)
1b:繊維強化層の繊維方向(90°)
Claims (8)
- 連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が2n+2(nは正の整数)層以上積層され、これらの繊維強化層は、n+1−i(iは0以上n以下の整数)番目の層と、n+2+i番目の層の連続繊維の配列方向がほぼ同一となるように積層されており、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差している繊維強化層体(前記繊維強化層の複数積層体)(II)を含んでいることを特徴とする繊維強化成形品(I)。
- 連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層が2n+1層以上積層され、これらの繊維強化層は、n−j(jは0以上(n−1)以下の整数))番目の層と、n+2+j番目の層の連続繊維の連続繊維の配向方向がほぼ同一となるように積層されており、かつ、連続繊維の配列方向を積層方向に投影したとき複数本の投影線がほぼ360°/(2n+2)の角度をなして交差している繊維強化層体(II)を含んでいることを特徴とする繊維強化成形品(I)。
- 繊維強化層の曲げ弾性率(単位はGPa)を比重で除した比曲げ弾性率が30以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維強化成形品(I)。
- 繊維強化層体(II)の平均厚みが2mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の繊維強化成形品(I)。
- 繊維強化層体(II)の積層方向への反りが繊維強化層体(II)の長手方向の寸法に対して1%以内であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の繊維強化成形品(I)。
- 繊維強化層の連続繊維が少なくとも炭素繊維を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の繊維強化成形品(I)。
- 繊維強化層体(II)は、マトリクス樹脂または金属が含まれているものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の繊維強化成形品(I)。
- 電気・電子機器用筐体であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の繊維強化成形品(I)。
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