JP2011163525A - エアダンパ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一端を閉鎖し、他端を開放したシリンダ2と、このシリンダ2の内周面20aに摺接するシール部材10を取り付けたピストン3と、このピストン3から延設したピストンロッド4とからなり、シール部材10を、ピストンロッド4側から、シリンダ2の内周面20aとの間に隙間が形成されるようにシリンダ2の内径よりも小径に形成した円筒部11と、この円筒部11に連なり漸次拡径してシリンダ2の内周面20aに摺接するように形成した拡径部12と、円筒部11の内周側に形成した、ピストン3に形成した小径段部30に遊嵌する環状突部13とからなる可撓性を有する筒状部材で構成する。
【選択図】図1
Description
一方、ピストン51をシリンダ2の開放側へ移動する際には、図6(c)に示すように、第一シール部材52の外周を介して、シリンダ2の入口側の空気が流れ込み、さらに、その空気は、嵌合部とピストン51の奥端部間に形成した空気の流路51aからシリンダ2の閉鎖側の空間へ流れ込むことによって、小さい抵抗力で容易にピストン51を移動させることができる。
一方、伸長させる際には、シール部材の拡径部が撓んで、シール部材の外周側及び前記シール部材の内周側が空気の流通経路になるようにして、ピストンの移動に対する抵抗力を小さくすることができる。
そして、シール部材の内周側に形成される空気の流通経路は、シール部材の円筒部の内周側に形成した環状突部が、ピストンに形成した小径段部に遊嵌することによって形成されたものであるため、シール部材の動作が安定しており、確実な緩衝力を得ることができる。
また、シール部材を1個の可撓性を有する筒状部材で構成するようにしているため、構造が簡単で、部品点数が少なく、容易に組み立てることができ、製造コストを低廉にできる。
このエアダンパ1は、一端を閉鎖し、他端を開放したシリンダ2と、このシリンダ2の内周面20aに摺接するシール部材10を取り付けたピストン3と、このピストン3から延設したピストンロッド4とからなり、シール部材10を、ピストンロッド4側から、シリンダ2の内周面20aとの間に隙間が形成されるようにシリンダ2の内径よりも小径に形成した円筒部11と、この円筒部11に連なり漸次拡径してシリンダ2の内周面20aに摺接するように形成した拡径部12と、円筒部11の内周側に形成した、ピストン3に形成した小径段部30に遊嵌する環状突部13とからなる可撓性を有する筒状部材で構成するようにしている。
また、開放端側も、ピストンロッド4の通過と空気が流通する空間を有するように構成してあれば、蓋部材を嵌合することもできる。
そして、ピストン3はその周面に、シリンダ2の内周面20aに摺接するシール部材10を取り付けるための小径段部30を形成している。
前段部31、小径段部30及び後段部32は、一体構造としても構わないが、本実施例においては、図2(b)に示すように、シール部材10の取り付けを容易に行うことができるように、前段部31及び小径段部30を、後段部32側と別体に成形し、小径段部30側の端面に取付孔33を開口するとともに、後段部32の端面に取付孔33に嵌合する突出ピン34を形成するようにして、一体化するようにしている。
取付孔33の内径と突出ピン34の外径との公差は、ピストンロッド4のシリンダ2の軸方向の移動によって容易に抜けないように、中間嵌め、又は、締まり嵌めの範囲となるようにしている。
また、突出ピン34に雄ネジを、取付孔33に雌ネジを形成し、突出ピン34を取付孔33に螺合するようにしても構わない。
これによって、一体に成形された前段部31及び小径段部30を、シール部材10の内周側の空間10Aに挿入し、取付孔33をシール部材10の環状突部13側の端面に位置させ、後段部32の突出ピン34を取付孔33に嵌入するという簡単な手順でシール部材10をピストン3に取り付けることができる。
また、ピストンロッド4は、ピストン3がシリンダ2内のシリンダ閉鎖側の最奥に位置するときでも、その一端がシリンダ2の開放端から外部に突出する長さを有し、その端部には、例えば、他の部材に接続する接続部4bを形成することができる。
ピストンロッド4の形状は、シリンダ2内に挿通可能なように、シリンダ2の内径より若干小径の円筒形状や、角柱形状とすることができるが、本実施例においては、図1(b)に示すように、ピストンロッド4の外周面に、シリンダ2の内周面20aに摺接する軸方向に延びる複数本のリブ4aを形成するようにしている。
これにより、ピストン3の直動性を向上して、シール部材10のシリンダ2の内周面20aへの摺接状態を均一にでき、後述のシール部材10の動作を安定させることができるようにしている。
これにより、円筒部11の変形性能を向上させ、エアダンパ1を収縮させる際に、シール部材10の内周側の空間10Aの空気の圧力によって、内周面11bが押圧され、円筒部11の外周面が内周面20a側に向かって膨張し、シリンダ2の内周面20aに円筒部11の外周面が摺接するようにして、ピストン3の移動に対してより大きな抵抗力を与えることができるようにするとともに、エアダンパ1を収縮させる方向の負荷が解除された際に、シール部材10の内周側の空間10Aの空気の圧力によって、ピストン3が逆方向に押し戻されるのを防止するようにしている。
また、拡径部12は、エアダンパ1を収縮させる際に、シール部材10の内周側の空間10Aの空気の圧力によって摺接部12aをシリンダ2の内周面20aに押圧するようにする内周面12bと、エアダンパ1を伸長させる際に、シール部材10の内周側の空間10Aが負圧になることによって、拡径部12が撓んで、シリンダ2の開放端側の空気がシール部材10の外周側を円滑に流通するようにする外周面12cとを備えている。
これらの隙間のうち、隙間S2及び隙間S3は、ピストン3がシリンダ2内を移動するときに、ピストン3及びシール部材10の環状突部13の立設面同士が当接した状態になるが、完全にはシールされず、高圧側から低圧側への空気の流通が許容されるようにされている。
また、本実施例においては、環状突部13の外側立設面13aの箇所の外径D4を、円筒部11の外径D3よりも小径に形成することにより、高圧側から低圧側への空気の流通量を調節する(増加させる)ようにし、これにより、緩衝力の大きさを調整するようにしている。
なお、ピストン3及びシール部材10の環状突部13の立設面のいずれか又は両方に空気が流通する溝(図示省略)を形成することにより、高圧側から低圧側への空気の流通量を調節する(増加させる)ことができ、これにより、緩衝力の大きさを調整することができる。
さらに、シール部材10の内周側の空間10Aの空気の圧力によって、内周面11bが押圧され、円筒部11の外周面が内周面20a側に向かって膨張し、シリンダ2の内周面20aに円筒部11の外周面が摺接するようにして、ピストン3の移動に対してより大きな抵抗力が与えられるとともに、エアダンパ1を収縮させる方向の負荷が解除された際に、シール部材10の内周側の空間10Aの空気の圧力によって、ピストン3が逆方向に押し戻されるのが防止される。
2 シリンダ
20a 内周面
3 ピストン
30 小径段部
32a 立設面
4 ピストンロッド
4a リブ
10 シール部材
11 円筒部
11a 溝
12 拡径部
12a 摺接部
12b 内周面
12c 外周面
13 環状突部
13a 外側立設面
D1 環状突部の内径
D2 小径段部の外径
L1 環状突部の長さ
L2 小径段部の長さ
Claims (4)
- 一端を閉鎖し、他端を開放したシリンダと、該シリンダの内周面に摺接するシール部材を取り付けたピストンと、該ピストンから延設したピストンロッドとからなるエアダンパにおいて、シール部材を、ピストンロッド側から、シリンダの内周面との間に隙間が形成されるようにシリンダの内径よりも小径に形成した円筒部と、該円筒部に連なり漸次拡径してシリンダの内周面に摺接するように形成した拡径部と、前記円筒部の内周側に形成した、ピストンに形成した小径段部に遊嵌する環状突部とからなる可撓性を有する筒状部材で構成し、収縮させる際に、シール部材の拡径部がシリンダの内周面に摺接することにより、シール部材の内周側が空気の流通経路になるように、伸長させる際に、シール部材の拡径部が撓んで、シール部材の外周側が空気の流通経路になるようにしたことを特徴とするエアダンパ。
- 前記シール部材の環状突部の内径を、ピストンの小径段部の外周面との間に隙間が形成されるようにピストンの小径段部の外径よりも小径に形成するとともに、環状突部の軸方向の長さを、小径段部の軸方向の長さよりも短く形成したことを特徴とする請求項1記載のエアダンパ。
- 前記シール部材の円筒部の外周面に、軸方向に延びる複数本の溝を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のエアダンパ。
- 前記ピストンロッドの外周面に、シリンダの内周面に摺接する軸方向に延びる複数本のリブを形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のエアダンパ。
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