JP2011162146A - 自動車用ドア構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドアインナーパネル11の車内側に内装用のドアトリム12が取付けられ、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に、遮音性シート20を設けた自動車用ドア構造であって、ドアインナーパネル11の車内側に、そのドアインナーパネル11から遮音性シート20側に向かって延びる突出部材11aが設けられるとともに、突出部材11aに嵌め込まれる嵌合部材30を遮音性シート20の外周端車外側に固定して、突出部材11a及び嵌合部材30からなる嵌合構造を介して遮音性シート20をドアインナーパネル11に止着してなる。
【選択図】図1
Description
これによれば、透明なフィルムFを介してシーラーRの接着状態を容易に視覚することができる。また、遮音性シートSによって、ドアインナーパネル11に形成された作業用穴Hが塞がれるとともに優れた防水及び防音効果が得られる。
その上、遮音性シートSの外周端部にリング状の透明なフィルムFの内周端部を溶着する必要があるため透明なフィルムFの分、コストがかかってしまう。
なお、インナーウェザーストリップ15は、取付基部16と昇降するドアガラスGに車内側から摺接する上下のシールリップ部17,18と、そのシールリップ部17,18を支持するとともに取付基部16から下側に向けて延設された支持部19とから形成され、取付基部16の上面には複数のリップ部16aと位置決め用突起16bが形成され、ドアトリム12の上部に形成された略コ字状の凹部13に挿入され、位置決め用突起16bが段差部13aに当接して位置決めされるようになっている。またドアトリム12はクリップCによってドアインナーパネル11に固定されている。
また、図11に示した態様にかえて、図12に示したように、先端が折曲したドアトリム22に、上下にシールリップ部27,28を有するインナーウェザーストリップ25の取付基部26を爪等の金具29を介して取付けるものであってもよい。
これによれば、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に遮音性シート20を介して2つの空間X,Yができるので、ドアインナーパネル11の車内側にフェルト,ウレタン,パッド材,遮音カバー等を設けたものと比較して遮音性が向上するとともに、上側から下側にのれん状に垂らすだけで遮音性シート20を設けることができるので組付作業が簡単である。
ドアトリム12,22から遮音性シート20がはみ出すと、見栄えが悪くなるとともに、遮音性も低下してしまう。
前記ドアインナーパネル(11)の車内側に、そのドアインナーパネル(11)から前記遮音性シート(20)側に向かって延びる突出部材(11a)が設けられるとともに、前記突出部材(11a)に嵌め込まれる嵌合部材(30)を前記遮音性シート(20)の外周端車外側に固定して、前記突出部材(11a)及び前記嵌合部材(30)からなる嵌合構造を介して前記遮音性シート(20)を前記ドアインナーパネル(11)に止着してなることを特徴とする。
前記ドアトリム(12)の車外側に、そのドアトリム(12)から前記遮音性シート(20)側に向かって延びる突出部材(12a)が設けられるとともに、前記突出部材(12a)に嵌め込まれる嵌合部材(30)を前記遮音性シート(20)の外周端車内側に固定して、前記突出部材(12a)及び前記嵌合部材(30)からなる嵌合構造を介して前記遮音性シート(20)を前記ドアトリム(12)に止着してなることを特徴とする。
ここで、リブ(33)が遮音性シート(20)に当接するとは、前記遮音性シート(20)と前記嵌合部材(30)が別体の構造の場合において、前記嵌合部材(30)側に設けられたリブ(33)が遮音性シート(20)に当接することを示し、またリブ(33)が遮音性シート(20)に連設するとは、前記遮音性シート(20)と前記嵌合部材(30)が一体成形された構造の場合において、前記嵌合部材(30)側に設けられたリブ(33)も遮音性シート(20)に連設された一体的な構造であることを示している。
さらに、ドアインナーパネルに対する遮音性シートの止着は、ドアインナーパネルに突設した突出部材と、遮音性シートの車外側に固定した嵌合部材とを嵌合させるだけであり、従来例で示したように、嵌合部材に遮音性シートの端部を挟む込ませる必要はないので取付作業も簡易であり、皺も発生することなく確実に止着させることができる。
また、遮音性シートと嵌合部材を一体成形することにより、さらに部品点数の削減が可能となり、遮音性シートと嵌合部材をスポンジゴムによって成形することによって、遮音性シートの遮音性の向上と、嵌合部材の突出部材に対するシール性を同時に高めることができる。
また、リブの形状を内壁側から前記遮音性シートに向かって突出量を大きくすることによって、遮音性シート側のリブの面積が増加するので、内壁の倒れ込みをより確実に抑制できる。一方、内壁の先端側のリブの突出量は少なくなるので、突出部材に嵌合部材を挿入するときに内壁の先端が容易に広がることができ、作業性が向上する。
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る自動車用ドア構造を示す外観斜視図であり、図2はその要部を示す図1のX−X線拡大断面図である。
この自動車用ドア構造は、ドアインナーパネル11の車内側に内装用のドアトリム12が取付けられ、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間でドアDの中央部に、ドアインナーパネル11の車内側に形成された作業用穴Hを塞ぐ大きさの遮音性シート20を設けたドア構造である。なお、図1はドアDからドアトリム12を外して車内側からドアDを見た状態を示している。
突出部材11aは、ドアインナーパネル11の車内側に、そのドアインナーパネル11から遮音性シート20側に向かって延びる部材であり、この第1実施形態では、図2に示すように、車内側に向けて略L字形状に折り曲げられた作業用穴Hの開口端縁の部位としている。ここでは、突出部材11aは、作業用穴Hの開口端縁の全周にわたって設けられている。
また、組付時にドアハンドル,パワーウインド類のハーネス,ロックとドアパネルを組付けるためのスリットを遮音性シート20に入れ、取り出し易くしてもよい。
さらに、ドアインナーパネル11に対する遮音性シート20の止着は、ドアインナーパネル11に突設した突出部材11aと、遮音性シート20に固定した嵌合部材30とを嵌合させるだけであり、従来例で示したように、嵌合部材30に遮音性シート20の端部を挟む込ませる必要はないので取付作業も簡易であり、皺も発生することなく確実に止着させることができる。
また、突出部材11aを作業用穴Hの開口端縁の全周にわたって設け、遮音性シート20に固定された嵌合部材30を開口端縁の全周にわたって突出部材11aに嵌合させるので、遮音性シート20を作業用穴Hのシール部材として利用することができる。これにより、従来必要だったホールシールを無くすことができ、部品点数の削減が可能となる。
この場合には、嵌合部材30は、遮音性シート20の外周端の車内側(ドアトリム12側)に全周にわたって接着や溶着によって固定された断面略コ字形状であり、その開口部から、ドアトリム12にそのドアトリム12から遮音性シート20側に向かって延びる突出部材12aが差し込まれることによって嵌合部材30と突出部材12aが嵌合するように構成される。
また嵌合部材30を断面略L字形状(断面略T字形状でもよい)にして、車内側に延びる一端を突出部材12aとして形成した二又状の部位に封入するようにしてもよい。
本発明の第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。図5は本発明の第2実施形態に係る自動車用ドア構造を示す外観斜視図であり、図6はその要部を示す図5のB−B線拡大断面図である。
この自動車用ドア構造は、ドアDを構成し、自動車のベルトライン部内側となるドアインナーパネル11の上側から車内側にかけて内装用のドアトリム12が取付けられるとともに、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に、遮音性シート20を上側から下側にのれん状に垂らすように設けられたものである。これにより、ドアインナーパネル11の少なくとも中央付近は、遮音性シート20で覆われるように遮音性シート20が設けられる構造となる。
突出部材11aは、ドアインナーパネル11の車内側に、そのドアインナーパネル11から遮音性シート20側に向かって延びるように突出させた部材であり、この第2実施形態では、ドアインナーパネル11の左右両端及び下端に沿って外形が略U字状に設けられている。
ドアトリム12はクリップCによってドアインナーパネル11に対して固定されている。また、組付時にドアハンドル,パワーウインド類のハーネス,ロックとドアパネルを組み付けるためスリットを遮音性シート20に入れ、取り出し易くしてもよい。
さらに、ドアインナーパネル11に対する遮音性シート20の止着は、ドアインナーパネル11に突設した突出部材11aと、遮音性シート20に固定した嵌合部材30とを嵌合させるだけであり、従来例で示したように、嵌合部材30に遮音性シート20の端部を挟む込ませる必要はないので取付作業も簡易であり、皺も発生することなく確実に止着させることができる。
また、遮音性シート20をドアインナーパネル11側に止着するようにしたが、これにかえて、遮音性シート20をドアトリム12側に止着するようにしてもよい。
さらには、図7に示すように、嵌合部材30が一端に固定されたフィルムFの他端を遮音性シート20に固定して、嵌合部材30を突出部材11aに嵌合させるようにしてもよい。フィルムFが透明フィルムであれば、これを通して嵌合部材30と突出部材11aの嵌合の状態を容易に視認することができる。このような嵌合部材30の固定態様は第1実施形態にも適用される。
これによれば、部品点数の削減が可能となり、また、遮音性シート20と嵌合部材30をスポンジゴムによって成形することによって、遮音性シート20の遮音性の向上と、嵌合部材30の突出部材11aに対するシール性を同時に高めることができる。
また、図13(b)に示すように、遮音性シート20に対して嵌合部材30を別体にしたものを取付け、両者をスポンジゴム(発泡ゴム)で成形してもよい。また、遮音性シート20に対する嵌合部材30の取付位置は、図2〜図4,図6で示したように、遮音性シート20の端部から内側に入った部位に限らず、図13(b)に示すように、遮音性シート20の端部にしてもよい。嵌合部材30は、遮音性シート20の内面に対して略垂直に延びる内壁30aと、内壁30aと略平行に延びると共に内壁30aよりも遮音性シート20の外縁側に設けられる外壁30bと、内壁30aと外壁30bとを連結する底壁30cを備えた断面略コ字状である。そして、内壁30aの一端側と外壁30bの一端側にそれぞれ内方に向けて突出するリップ31,31が設けられ、内壁30aの他端側と外壁30bの他端側が底壁30cで連結され、底壁30cの外方面を遮音性シート20の面に平行にした状態で遮音性シート20の端部に取付けられている。
これによれば、嵌合部材30の内壁30a側に遮音性シート20に当接又は連設するリブ33を設けるので、嵌合部材30の内壁30aの倒れ込みを防止でき、突出部材11aと嵌合部材30との間のシール性を確保することができる。
リブ33は、内壁30aの先端から遮音性シート20に向かうにつれて内壁30aの内方側の壁面30Mからの突出量が大きくなるように形成されている。
このように、リブ33の形状を内壁30a側から遮音性シート20に向かって突出量を大きくすることによって、遮音性シート20側のリブ33の面積が増加するので、内壁30aの倒れ込みをより確実に抑制できる。一方、内壁30aの先端側のリブ33の突出量は少なくなるので、突出部材11aに嵌合部材30を挿入するときに内壁30aの先端が容易に広がることができ、作業性が向上する。
なお、リブ33については、嵌合部材30の延びる方向に沿ってその全周に設けても、間隔をおいて複数配置するようにしてもよい。また、遮音性シート20と嵌合部材30を別体にする場合には、リブ33を嵌合部材30とともに押出成形することによって簡単に設けることができる。
これによれば、嵌合部材30の外壁30bの外縁側壁面30Nに当接すると共に遮音性シート20の車内側面20Aまたは車外側面20Bに当接する補強部材35を設けることによって、外壁30bの外縁側への倒れ込みを抑制できるので、突出部材11aと嵌合部材30との間のシール性を向上できる。また、補強部材35を設けることによって、遮音性シート20の外縁の剛性を高めることができる(変形を抑制できる)ので、嵌合部材30を突出部材11aに嵌合させるときの作業性が向上する。
嵌合部材30が、作業用穴Hの開口端縁の全周にわたって設けられる場合は、図16に示すように、上下左右の4箇所に補強部材35を部分的に設けることによって遮音性シート20の縮みを抑制することができる。すなわち、上部に設けられた補強部材35は、遮音性シート20の重力によるズレや倒れ込みを防止、下部に設けられた補強部材35は、上部の補強部材35とともに遮音性シート20の上下方向の縮みを抑制し、左右に設けられた補強部材35は、遮音性シート20の前後方向の縮みを抑制する。遮音性シート20の縮みをより確実に抑制するには、下部に設けられる補強部材35を上部に設けられた補強部材35の真下に位置させ、左右の補強部材35,35を、上下に設けられた補強部材35,35を結ぶ線に直角な線上に位置させる必要がある。
なお、図15(b)に示すものでは、補強部材35を、遮音性シート20の車外側の面20Bにおいては、嵌合部材30の底壁30cに接する位置まで延びるように設けることによって、嵌合部材30の底壁30cの変形を抑制して、嵌合部材30を突出部材11aに嵌合させるときの作業性がより向上するようにしている。
11a 突出部材
11b 二又状の部位
12 ドアトリム
12a 突出部材
13 凹部
13a 段差部
15 インナーウェザーストリップ
16 取付基部
16a リップ部
16b 位置決め用突起
17,18 シールリップ部
19 支持部
20 遮音性シート
20A 車内側の面
20B 車外側の面
22 ドアトリム
25 インナーウェザーストリップ
26 取付基部
27,28 シールリップ部
29 金具
30 嵌合部材
30a 内壁
30b 外壁
30c 底壁
30M 内壁の内方側の壁面
30N 外壁の外縁側の壁面
31 リップ
33 リブ
35 補強部材
C クリップ
D ドア
F フィルム
G ドアガラス
H 作業用穴
R シーラー
S 遮音性シート
Claims (9)
- ドアインナーパネルの車内側に内装用のドアトリムが取付けられ、ドアインナーパネルとドアトリムの間に、遮音性シートを設けた自動車用ドア構造であって、
前記ドアインナーパネルの車内側に、そのドアインナーパネルから前記遮音性シート側に向かって延びる突出部材が設けられるとともに、前記突出部材に嵌め込まれる嵌合部材を前記遮音性シートの外周端車外側に固定して、前記突出部材及び前記嵌合部材からなる嵌合構造を介して前記遮音性シートを前記ドアインナーパネルに止着してなることを特徴とする自動車用ドア構造。 - 前記突出部材は、前記ドアインナーパネルの車内側に形成された作業用穴の開口端縁であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドア構造。
- 前記突出部材は、前記開口端縁の全周にわたって設けられており、前記嵌合部材は、前記開口端縁の全周にわたって前記突出部材に嵌合していることを特徴とする請求項2に記載の自動車用ドア構造。
- 前記遮音性シートと前記嵌合部材はスポンジゴムによって一体成形されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の自動車用ドア構造。
- ドアインナーパネルの車内側に内装用のドアトリムが取付けられ、ドアインナーパネルとドアトリムの間に、遮音性シートを設けた自動車用ドア構造であって、
前記ドアトリムの車外側に、そのドアドリムから前記遮音性シート側に向かって延びる突出部材が設けられるとともに、前記突出部材に嵌め込まれる嵌合部材を前記遮音性シートの外周端車内側に固定して、前記突出部材及び前記嵌合部材からなる嵌合構造を介して前記遮音性シートを前記ドアトリムに止着してなることを特徴とする自動車用ドア構造。 - 前記嵌合部材が固定される前記遮音性シートの外周端は、前記遮音性シートの両端及び下端又は上端であることを特徴とする請求項1又は5に記載の自動車用ドア構造。
- 前記嵌合部材は、前記遮音性シートの内面に対して略垂直に延びる内壁と、前記内壁と略平行に延びると共に前記内壁よりも前記遮音性シートの外縁側に設けられる外壁とを備え、前記内壁の前記遮音性シートの内方側の壁面から前記内方側に向かって突出すると共に前記遮音性シートに当接又は連設するリブを設けることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の自動車用ドア構造。
- 前記リブは、前記内壁の先端から前記遮音性シートに向かうにつれて前記内壁の内方側の壁面からの突出量が大きくなるように形成されることを特徴とする請求項7に記載の自動車用ドア構造。
- 前記嵌合部材は、前記遮音性シートの内面に対して略垂直に延びる内壁と、前記内壁と略平行に延びると共に前記内壁よりも前記遮音性シートの外縁側に設けられる外壁とを備え、前記外壁の前記外縁側の壁面に当接すると共に前記遮音性シートの車内側の面または車外側の面のいずれか一方に当接する補強部材を設けることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一つに記載の自動車用ドア構造。
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