JP2011156738A - サブマスターモールドの製造方法 - Google Patents

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光浩 暮石
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Abstract

【課題】比較的簡易に、緻密な微細パターンを有するサブマスターモールドを提供する。
【解決手段】微細パターンに対応する溝が設けられたインプリント用の元型モールド30からサブマスターモールド20を製造する方法において、前記サブマスターモールド用の基板1上にはハードマスク層が形成され、前記ハードマスク層上に形成され且つ元型モールドの微細パターンが転写されたレジスト層4に対して、酸素ガスを用いたドライエッチングを行う微細パターン寸法変動工程を有する。
【選択図】図1

Description

本発明はサブマスターモールドの製造方法に関し、特に、微細パターンを有するマスターモールドからサブマスターモールドを製造する方法に関する。
従来、ハードディスク等で用いられる磁気ディスクにおいては、磁気ヘッド幅を極小化し、情報が記録されるデータトラック間を狭めて高密度化を図るという手法が用いられてきた。その一方で、この磁気ディスクは高密度化がますます進み、隣接トラック間の磁気的影響が無視できなくなっている。そのため、従来手法だと高密度化に限界がきている。
最近、磁気ディスクのデータトラックを磁気的に分離して形成するディスクリートトラック型メディア(Discrete Track Recording Medium;以
下、DTRメディアという。)という、新しいタイプのメディアが提案されている。
DTRメディアとは、記録に不要な部分の磁性材料を除去(溝加工)して信号品質を改善しようとするものである。具体的には、溝加工した後に、その溝を非磁性材料で充填して、磁気ディスクドライブに要求されるオングストロームレベルの表面平坦性を実現したものである。そして、この微細な幅の溝加工を行う手法の1つとしてインプリント技術が用いられている。なお、このDTRメディアをさらに高密度化して発展させた、ビットパターンドメディア(信号をビットパターン(ドットパターン)として記録するメディア)という新しいタイプのメディアも提唱されてきており、このパターンドメディアのパターン形成においてもインプリント技術が有望視されている。
なお、このインプリント技術は大きく分けて2種類あり、熱インプリントと光インプリントとがある。熱インプリントは、微細パターンが形成されたモールドを被成形材料である熱硬化性樹脂に加熱しながら押し付け、その後で被成形材料を冷却・離型し、微細パターンを転写する方法である。また、光インプリントは、微細パターンが形成されたモールドを被成形材料である光硬化性樹脂に押し付けて紫外光を照射し、その後で被成形材料を離型し、微細パターンを転写する方法である。
ここで挙げた光インプリント用モールドにおいては、通常、微細パターンが設けられたマスターモールドそのものは用いられない。その代わりに、このマスターモールドの微細パターンを別の被成形材料に転写して形成された2次モールドや、この2次モールドの微細パターンを更に別の被成形材料に転写して形成された3次モールドなど、マスターモールドの微細パターンが転写されたサブマスターモールドが用いられる。このサブマスターモールドが変形・破損したとしても、マスターモールドが無事ならば、サブマスターモールドを作製することができる。
なお、ここでいう光インプリント用のサブマスターモールドの作製とは直接関係ないが、関連技術として、石英ガラスなどの透光性基板上に窒化クロム層を形成し、その上にレジストを塗布した後、電子線描画などを用いてレジストパターンを形成する技術が本出願人により開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1においては、このレジストパターンをマスクとして窒化クロム層に対してエッチング加工を行うことにより微細パターンを形成している。その後、窒化クロム層における微細パターンをマスクとして透光性基板に溝加工を施している。
また、通常、光インプリントを行う場合、液体状のレジスト層が用いられる。サブマス
ターモールド作製の際、この液体状レジスト層の上に、マスターモールドが載置される。その際、レジストが液体であることから、マスターモールドにおける溝以外の部分とサブマスターモールド基板との間に、レジスト層が残存してしまう(以降、レジスト残膜層ともいう)。このレジスト残膜層はハードマスク層への微細パターン形成の阻害要因となるおそれがある。そのため、このレジスト残膜層を除去すべく、特許文献2に記載されているように、レジスト残膜層に対してアッシングを行い、レジスト残膜層を除去することが行われる。
特開2005−345737号公報 特開2005−50468号公報
近年において、先に述べたDTRメディアの微細パターンの寸法は、性能向上への要請から、緻密化が進んでいる。具体的には、微細パターンの周期構造は30nm程度にまで緻密化されている。その一方で、特許文献1に記載の微細パターン形成方法だと、30nmよりも小さい周期構造を形成するためには相当の労力を要することになる。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、比較的簡易に、従来よりも緻密な微細パターンを有するサブマスターモールドを提供することにある。
本発明の第一の態様は、微細パターンに対応する溝が設けられたインプリント用の元型モールドからサブマスターモールドを製造する方法において、前記サブマスターモールド用の基板上にはハードマスク層が形成され、前記ハードマスク層上に形成され且つ元型モールドの微細パターンが転写されたレジスト層に対して、酸素ガスを用いたドライエッチングを行う微細パターン寸法変動工程を有することを特徴とする。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載の発明において、前記微細パターン寸法変動工程の前に、前記サブマスターモールド用の基板上に、導電層および酸化防止層を含むハードマスク層を形成し、前記ハードマスク層上にパターン形成用レジスト層を形成する工程と、光インプリントまたは熱インプリントにより、前記元型モールドの微細パターンを前記レジスト層に転写する工程と、を有し、前記微細パターン寸法変動工程の後に、前記微細パターンが転写された前記レジスト層をマスクとして、前記ハードマスク層に対してエッチングを行う工程を有することを特徴とする。
本発明の第三の態様は、第一または第二の態様に記載の発明において、前記基板は透光性石英基板であり、前記レジスト層への微細パターン転写には光インプリントが用いられ、前記レジスト層は光硬化性樹脂からなり、前記ハードマスク層に対するエッチングには、塩素ガスが用いられることを特徴とする。
本発明の第四の態様は、第一ないし第三の態様のいずれかに記載の発明において、前記ハードマスク層は、TaHf層および窒化クロム層を含むことを特徴とする。
本発明によれば、比較的簡易に、従来よりも緻密な微細パターンを有するサブマスターモールドを提供できる。
本実施形態に係るサブマスターモールドの製造工程を説明するための断面概略図である。 別の実施形態に係る台座構造を有するサブマスターモールドの製造工程を説明するための断面概略図である。 実施例および比較例により得られたサブマスターモールドについて、走査型電子顕微鏡を用いて観察した結果を示す図であり、(a)は実施例、(b)は比較例におけるサブマスターモールドの表面を示す写真である。
本発明者らは、インプリント用マスターモールドからサブマスターモールドを製造する際に、従来よりも緻密な微細パターンを形成する手段について種々検討した。
その検討の際、本発明者らは、レジスト残膜層の存在に着目した。そして、このレジスト残膜層に対してというよりも、微細パターンが転写されたレジスト層自体に対して、酸素を用いたドライエッチングを行った。すると、レジスト残膜層の除去に加えて、レジスト層の微細パターン部分の寸法を、さらに小さいものへと自在に変化させることを見出した。その結果、酸素ガスによるドライエッチングという簡易な工程によって、従来では達成が困難であるレベルの緻密さを有する微細パターンが得られることを想到した。
<実施の形態1>
以下、本発明を実施するための形態を、本実施形態に係る光インプリントによりサブマスターモールド20を製造する方法を示す図1に基づき説明する。
まず図1(a)に示すように、サブマスターモールド20のための基板1を用意する。
この基板1は、サブマスターモールド20として用いることができるのならば従来のものでも良いが、光インプリントを行う場合は被転写材への光照射の観点から透過性基板であることが好ましい。この透過性基板1としては、石英基板などのガラス基板が挙げられる。
また、基板1の形状についてであるが、円盤形状であるのが好ましい。レジストを塗布する際、円盤基板1を回転させながらレジストを均一に塗布することができるためである。なお、円盤形状以外であっても良く、矩形、多角形、半円形状であってもよい。
本実施形態においては、円盤形状の石英基板1を用いて説明する。
次に、図1(b)に示すように、前記石英基板1をスパッタリング装置に導入する。そして本実施形態においては、タンタル(Ta)とハフニウム(Hf)の合金からなるターゲットをアルゴンガスでスパッタリングし、タンタル−ハフニウム合金からなる導電層2を成膜し、基板1上に形成される溝に対応する微細パターンを有するハードマスク層7の内の下層(導電層2)とするのが好ましい。タンタル−ハフニウム合金が好ましい理由としては、塩素系ガスを用いたドライエッチング処理によりエッチング加工が可能な材料であること、マスク製造の際の電子線描画時にチャージアップを防止するために必要な導電性を持たせることができること、そしてそれによってアライメント時のコントラストを大きくとることができることが挙げられる。
なお、導電層2の材料としては、この種の導電層として従来から用いられる導電材料であってもよい。一例を挙げれば、上記のようなTaを主成分とする化合物が挙げられる。この場合、TaHf、TaZr、TaHfZrなどのTa化合物やその合金が好適である。一方、ハフニウム(Hf)とジルコニウム(Zr)の少なくとも一方の元素又はその化合物(例えばHfZrなど)を選択することもでき、さらにこれらの材料をベース材料として、例えばB、Ge、Nb、Si、C、N等の副材料を加えた材料を選択することもできる。本実施形態においては、タンタル−ハフニウム(TaHf)合金からなる導電層2について説明する。
次に、本実施形態においては、酸化防止の観点から前記導電層2に対して大気暴露は行わず、クロムターゲットをアルゴンと窒素の混合ガスでスパッタリングして窒化クロム層3を成膜し、微細パターンを有するハードマスク層7の内の上層(導電層用酸化防止層3)とするのが好ましい。この理由は以下の通りである。
窒化クロム層3が導電層2上面に形成されることにより、下層である導電層2の酸化を防止することができる。具体的には、ハードマスク層7形成後に大気暴露される際、およびレジスト塗布工程におけるベーク処理の際に、タンタル−ハフニウム合金からなる導電層2の代わりに前記窒化クロム層3表面が主に酸化される。窒化クロム層3表面が酸化されている状態にて塩素系ガスでドライエッチングを行うと、導電層2の表面が酸化している場合に比べてはるかに大きなエッチング速度が得られる。しかも、マスク残存ハードマスク層除去前モールド10からサブマスターモールド20を作製する工程において、レジスト層4の除去で用いられるアンモニア水や過水硫酸などを用いて洗浄を行ったとしても、窒化クロム層3は十分な耐性を有する。
なお、酸化防止層3の材料としては、上述のように窒化クロム(CrN)が好ましいが、それ以外でも酸化防止層として使用できる化合物であればよい。例えばモリブデン化合物、酸化クロム(CrO)、SiC、アモルファスカーボン、Alを用いてもよい。本実施形態においては、窒化クロム(CrN)からなる酸化防止層3について説明する。
こうして図1(b)に示すように、タンタル−ハフニウム合金層2を下層とし、窒化クロム層3を上層としたハードマスク層7を、石英基板1上に形成する。なお、本実施形態における「ハードマスク層」は、単一または複数の層からなり、パターンに対応する溝が形成される予定の部分を保護することができ、基板上への溝のエッチングに用いられる層状のもののことを指すものとする。
このハードマスク層に対して適宜洗浄・ベーク処理を行った後、図1(c)に示すように、前記ハードマスク層に対して光インプリント用のレジストを塗布し、レジスト層4を形成して本実施形態におけるインプリント用サブマスターモールド20の製造に用いられるマスクブランクスを作製する。光インプリント用のレジストとしては、光硬化性樹脂とりわけ紫外線硬化性樹脂が挙げられるが、光硬化性樹脂の内、後で行われるエッチング工程に適するものであればよい。なお、この光硬化性樹脂は、液状であることが好ましい。後述するように、微細パターンが形成されたマスターモールド(または元型となるサブマスターモールド、以降、元型モールド30ともいう)をレジスト上に載置したとき、元型モールド30の微細パターンに合わせてレジストが容易に変形し、後の露光にて微細パターンを精度良く転写することができるためである。
また、この時のレジスト層4の厚さは、窒化クロム層3のエッチングが完了するまでマスクとなる部分のレジストが残存する程度の厚さであることが好ましい。基板1に溝が形成される部分の窒化クロム層3を除去する際、この部分の窒化クロム層3のみならずレジスト層4も少なからず除去されていくためである。
このレジスト層4に対して適宜ベーク処理を行った後、図1(d)に示すように、このレジスト層4の上に、微細パターンが形成された元型モールド30を配置する。この時、レジスト層4が液状であるならば、元型モールド30を載置するだけでよい。また、レジスト層4が固体形状の場合は、元型モールド30をレジスト層4に対して押圧して微細パターンを転写できる程度に軟らかいレジスト層4であればよい。
その後、UV光照射装置を用いて、前記レジスト層4に対して元型モールド30の微細パターンを転写する。このときUV光の露光は元型モールド30側から行うのが通常であ
るが、マスクブランクスの基板1が透光性基板である場合は、基板1側から行ってもよい。この微細パターンはミクロンオーダーであってもよいが、近年の電子機器の性能という観点からはナノオーダーであってもよいし、最終製品の性能を考えると、その方が好ましい。
なおこの際、元型モールド30とマスクブランクスとの間の位置ずれによる転写不良を防止するため、アライメントマーク用の溝を基板上に設ける準備を行ってもよい。
微細パターン転写後、図1(e)に示すように、元型モールド30をマスクブランクスから取り外す。そして、窒化クロム層3上にあるレジストの残膜層4aを除去することになる。
その際、本実施形態においては、レジスト残膜層4aのみならずレジスト層4全体に対して、酸素ガスを用いたドライエッチングを行う。このドライエッチングにより、レジスト残膜層4aが除去されることはもとより、図1(e)(f)に示すように、レジスト層4が形成されている部分がエッチングにより削られていき、その部分の寸法が小さくなる。レジスト残膜層4aの削除の段階で、レジスト層4の寸法を小さくしておくことにより、サブマスターモールド20の基板1により小さな寸法の凸部を設けることができる。そして、将来的には、転写先メディアに対してより小さな幅の溝を施すことができる。
酸素ガスを用いたエッチングを行うには、具体的に以下のように行う。基板上にレジストパターンが形成された基板1を、ドライエッチング装置に導入する。そして、酸素ガス雰囲気下でレジスト層4全体に対してドライエッチングを行う。これにより、レジスト残膜層4aを除去すると同時に、レジスト層4の微細パターンの寸法をさらに小さくする。この酸素ガスに対し、添加ガスとして希ガス(He、Ar、Xeなど)を含ませてもよい。
こうして、図1(f)に示すように、所望の微細パターンに対応するレジストパターンを形成する。なお、レジストが形成されなかった部分において、基板1上に溝が形成される。
(第1のドライエッチング)
次に、基板上にレジストパターンが形成された基板1を、ドライエッチング装置に導入する。この際、実質的に酸素を含まない塩素ガスによる第1のドライエッチングを行い、レジスト層4が除去された部分の導電層2および酸化防止層3を除去する。この際、BClのような還元性ガスを用いながらドライエッチングを行ってもよい。
これにより、図1(g)に示すように、微細パターンを有するハードマスク層7を形成する。なお、この時のエッチング終点は、反射光学式の終点検出器を用いることで判別する。
なお、「実質的に酸素を含まない」とは「エッチング装置内の酸素含有量が5%以下となる程度に酸素を含まない」ことを指すものとする。また、実質的に酸素を含まないガスを用いてドライエッチングを行うことを、単にドライエッチングともいう。
(第2のドライエッチング)
続いて、第1のドライエッチングで用いられたガスを真空排気した後、同じドライエッチング装置内で、フッ素系ガスを用いた第2のドライエッチングを、石英基板1に対して行う。この際、前記ハードマスク層7をマスクとして石英基板1をエッチング加工し、図1(f)に示す微細パターンに対応した溝を基板に施す。その後、アルカリ溶液や酸溶液にてレジスト層4を除去する。
ここで用いられるフッ素系ガスとしては、C(例えば、CF、C、C)、CHF3、これらの混合ガス又はこれらに添加ガスとして希ガス(He、Ar、
Xeなど)を含むもの等が挙げられる。
こうして図1(h)に示すように、微細パターンに対応する溝加工が石英基板1に施され、微細パターンを有するハードマスク層7が石英基板1の溝以外の部分上に形成され、過水硫酸などの酸溶液を用いてレジスト除去することによって、サブマスターモールド20のための残存ハードマスク層除去前モールド10が作製される。
(第3のドライエッチング)
このように作製された残存ハードマスク層除去前モールド10に対し、引き続いて残存ハードマスク層除去前モールド10上に残存するハードマスク層7をドライエッチングにて除去する工程(残存ハードマスク層除去工程)を行い、それによって図1(i)に示すサブマスターモールド20を作製する。
第3のドライエッチングの基本的な手順については、上述の第1ドライエッチングと同様である。
以上の第3のドライエッチングを経て、前記溝形成部分以外の部分のハードマスク層7を除去した後、必要があれば基板1の洗浄等を行う。このようにしてサブマスターモールド20を完成させる。
なお、本実施形態においては、第1〜第3のドライエッチングを行ったが、導電層、酸化防止層以外のハードマスク層構成物質に応じて、別途ドライエッチングを、第1〜第3のドライエッチングの間に追加しても良い。
また、図2に示すように、サブマスターモールド20を台座構造にするのならば、以下の工程を残存ハードマスク層除去前モールド10形成後、残存ハードマスク層除去工程前に行ってもよい。
すなわち、上記石英に溝加工を施した残存ハードマスク層除去前モールド10上に台座構造用レジスト6を塗布し、紫外光による露光と現像を行う(図2(a))。そして、上記レジストパターンを形成した残存ハードマスク層除去前モールド10について、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合液にてウェットエッチングを行い、さらに所定の酸洗浄によりレジストを除去する(図2(b))。こうして、台座構造を有する残存ハードマスク層除去前モールド10を作製し(図2(c))、上述のように還元性ガスが導入されたドライエッチングを経てサブマスターモールド20を作製してもよい。
上記のようにインプリント用のサブマスターモールド20を台座構造にすることにより、サブマスターモールド20とパターンが転写されるメディアとの間の接触面積が低減される。さらには、台座構造によってサブマスターモールド20と転写先メディアとの間に隙間ができる。この隙間に大気が入り込むことにより、または離型補助用治具などをこの隙間から挿入することにより、サブマスターモールド20と転写先メディアとの間の離型性を向上させることができる。
以上のような本実施形態に係るサブマスターモールド20の製造方法においては、以下の効果を得ることができる。すなわち、微細パターンが転写されたレジスト層自体に対して、酸素を用いたドライエッチングを行うことにより、レジスト層の微細パターン部分の寸法を、さらに小さいものへと自在に変化させることができる。その結果、従来では達成が困難であるレベルの緻密さを有する微細パターンが、比較的容易に得られる。
なお、本実施形態においては、光インプリントを用いるが故に発生するレジスト残膜層を除去する工程に伴って微細パターンの寸法変動を行った。しかしながら、本実施形態はレジスト残膜層を除去する場合に限ることなく、微細パターンが転写されたレジスト層の寸法を変動させるためにも使用することができる。具体的には、残膜層が残らないような固体シート状のレジスト層や、熱インプリントなどで形成されたレジスト層にも応用することができる。
また、本実施形態においては導電層および酸化防止層を設けているが、これら両方の層をもうけるのではなく、単にクロム化合物層を設けた場合であったり、導電層のみを設けた場合であったりしても、上述のようなレジスト層における微細パターンの寸法変動方法は適用できる。
さらに、このようなサブマスターモールド20は熱インプリントにも光インプリントにも用いることができ、さらにはナノインプリント技術にも応用することができる。特に、インプリント技術を用いて作製されるDTRメディアに本実施形態を好適に応用することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を挙げたが、上記の開示内容は、本発明の例示的な実施形態を示すものである。本発明の範囲は、上記の例示的な実施形態に限定されるものではない。本明細書中に明示的に記載されている又は示唆されているか否かに関わらず、当業者であれば、本明細書の開示内容に基づいて本発明の実施形態に種々の改変を加えて実施し得る。
次に実施例を示し、本発明について具体的に説明する。もちろんこの発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例>
本実施例においては、基板1として円盤状合成石英基板(外径150mm、厚み0.7mm)を用いた(図1(a))。この石英基板1をスパッタリング装置に導入した。そして、タンタル(Ta)とハフニウム(Hf)の合金(Ta:Hf=80:20原子比)からなるターゲットをアルゴンガスでスパッタリングし、7nmの厚みのタンタル−ハフニウム合金からなる導電層2を成膜した(図1(b))。
その後、大気暴露は行わず、クロムターゲットをアルゴンと窒素の混合ガスでスパッタリングし、窒化クロム層3(クロム:窒素=35:65原子比)を2.5nmの厚みで成膜した。こうしてタンタル−ハフニウム合金層2と窒化クロム層3とを有するハードマスク層7の上に、光硬化樹脂のレジスト膜4(東洋合成社製PAK−01)をスピンコートにより45nmの厚みに塗布し、ベーク処理を行った(図1(c))。
次に、ライン30nmかつスペース60nmの周期構造のラインアンドスペースパターンが設けられている元型モールド30を光硬化性レジスト層4に載置し、紫外線露光を行った(図1(d))。その後、レジスト層4を現像して、微細パターンをレジスト層4に転写した(図1(e))。その後、酸化クロム層3上にあるレジスト層4に対して、酸素ガスおよびアルゴンによるドライエッチング(O:Ar=1:3(流量比))を行った。これによりレジスト残膜層4aを除去し、さらにはレジスト層の微細パターンの寸法を小さくすることにより、所望のレジストパターンを形成した(図1(f))。
次に、レジストパターンを有するハードマスク層7が形成された基板1をドライエッチング装置に導入し、BClガスとClガスとを同時に導入しながら、実質的に酸素を含まないドライエッチング(BCl:Cl=1:5(流量比))を行った。そして、タンタル−ハフニウム合金膜(導電層2)と窒化クロム層3の積層からなる微細パターン
を有するハードマスク層7を形成した(図1(g))。
続いて、ハードマスク層7に対するドライエッチングで用いられたガスを真空排気した後、同じドライエッチング装置内で、フッ素系ガスを用いたドライエッチング(CHF:Ar=1:9(体積比))を、石英基板1に対して行った。この際、前記ハードマスク層7をマスクとして石英基板1をエッチング加工し、図1(h)に示すように、微細パターンに対応した溝を基板に施した。
この時、基板1の溝の深さが70nmになるようエッチング時間を調整した。具体的には、230秒、エッチングを行った。ここでパターンの断面形状を確認するため、上記と同様に作製した評価用のブランクスを破断し、走査型電子顕微鏡によるパターン断面の観察を行ったところ、レジストパターンが消失し窒化クロム層3の表面が露出していた。窒化クロム層3の膜厚は、エッチング前の2.5nmに対して、約1nmに減少していたが、石英基板1の溝の幅が、上記タンタル−ハフニウム合金層2と窒化クロム層3とを有するハードマスク層7からなる微細パターンの幅とほとんど同じであること、および石英基板1の溝の深さが均一であることを確認した。
そして、濃硫酸と過酸化水素水からなる過水硫酸(濃硫酸:過酸化水素水=2:1(体積比))を用いてレジスト層4を除去し、本実施例におけるサブマスターモールド20の製造のための残存ハードマスク層除去前モールド10を得た(図1(h))。
その後、真空排気した上で、残存ハードマスク層除去前モールド10に対して、BClガスとClガスとを同時に導入しながら、実質的に酸素を含まないドライエッチング(BCl:Cl=1:4(流量比))を行った。そして、基板上のハードマスク層7を除去した、本実施例におけるサブマスターモールド20を作製した(図1(i))。
<比較例>
上述の実施例と比較するために、比較例においては、レジスト残膜層4aに対するドライエッチングを行わなかった。それ以外は実施例と同様の手法で、インプリント用のサブマスターモールドを作製した。
<評価>
実施例および比較例により得られたインプリント用のサブマスターモールド20について、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。その結果を図3に示す。図3(a)は実施例、(b)は比較例におけるインプリント用のサブマスターモールドの表面を示す写真である。
図3(a)に示す実施例においては、図3(b)に示す比較例に比べて緻密な微細パターンを形成することができた。
1 基板
2 導電層
3 酸化防止層
4 微細パターン形成用レジスト層
4a レジスト残膜層
10 残存ハードマスク層除去前モールド
20 サブマスターモールド
30 元型モールド
6 台座構造用レジスト層

Claims (4)

  1. 微細パターンに対応する溝が設けられたインプリント用の元型モールドからサブマスターモールドを製造する方法において、
    前記サブマスターモールド用の基板上にはハードマスク層が形成され、前記ハードマスク層上に形成され且つ前記元型モールドの微細パターンが転写されたレジスト層に対して、酸素ガスを用いたドライエッチングを行う微細パターン寸法変動工程を有することを特徴とするサブマスターモールドの製造方法。
  2. 前記微細パターン寸法変動工程の前に、
    前記サブマスターモールド用の基板上に、導電層および酸化防止層を含むハードマスク層を形成し、前記ハードマスク層上にパターン形成用レジスト層を形成する工程と、
    光インプリントまたは熱インプリントにより、前記元型モールドの微細パターンを前記レジスト層に転写する工程と、を有し、
    前記微細パターン寸法変動工程の後に、
    前記微細パターンが転写されたレジスト層をマスクとして、前記ハードマスク層および前記基板に対してエッチングを行う工程を有することを特徴とする請求項1に記載のサブマスターモールドの製造方法。
  3. 前記基板は透光性石英基板であり、
    前記パターン形成用レジスト層における微細パターン転写には光インプリントが用いられ、
    前記パターン形成用レジスト層は光硬化性樹脂からなり、
    前記ハードマスク層に対するエッチングには、塩素ガスが用いられることを特徴とする請求項1または2に記載のサブマスターモールドの製造方法。
  4. 前記ハードマスク層は、TaHf層および窒化クロム層を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のサブマスターモールドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011207163A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Hoya Corp モールド製造用マスクブランクス、モールド製造用レジスト付きマスクブランクスおよびモールドの製造方法

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