JP2011156486A - 管路内付着物回収装置 - Google Patents

管路内付着物回収装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011156486A
JP2011156486A JP2010020911A JP2010020911A JP2011156486A JP 2011156486 A JP2011156486 A JP 2011156486A JP 2010020911 A JP2010020911 A JP 2010020911A JP 2010020911 A JP2010020911 A JP 2010020911A JP 2011156486 A JP2011156486 A JP 2011156486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deposit
pipe
recovery
diameter
pipeline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010020911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5298040B2 (ja
Inventor
Minoru Arai
穣 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority to JP2010020911A priority Critical patent/JP5298040B2/ja
Publication of JP2011156486A publication Critical patent/JP2011156486A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5298040B2 publication Critical patent/JP5298040B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

【課題】人が容易にアクセスできない細長い管路内面の付着物の回収を効率よく行う付着物回収装置を提供する。
【解決手段】管路内付着物回収装置の回収ヘッドにおいて、円錐カムにより直径が拡大縮小する付着物除去部材と、空気シリンダのシリンダロッドにより直径が拡大縮小する付着物案内部材を設ける。回収ヘッドを管路内に投入する際は、付着物除去部材と付着物案内部材が管路の内径よりも小さくなるように設定する。回収ヘッドを管路内に投入後に、付着物除去部材と付着物案内部材を管路の内径と同等になるよう拡大展開してから、管路内付着物回収作業を行うことによって、効率よく管路内の付着物を回収する。
【選択図】図4A

Description

本発明は管路内面の付着物を回収する回収装置に関するものである。
核燃料の再処理法の一つであるピューレックス法では多量の廃液が発生する。この廃液の中には使用前から燃料棒に元々存在していた元素に加え、核反応によって生じた様々な元素が存在する。この元素には放射性のあるものも含まれており、廃液をそのまま廃棄すると大量の放射性廃棄物が発生する。そのため、廃液を様々な方法で減量したり、再利用可能な成分を回収して再利用したりすることが行われている。
特に、ピューレックス法では使用済み燃料を硝酸で溶解して処理するため、廃液には硝酸が多量に含まれている。この廃液から硝酸を分離・回収して再利用するために、蒸発缶が使用され、蒸発缶内を減圧し廃液を加熱して硝酸成分をガス化して分離・回収している。
しかし、硝酸は強い酸であり様々な金属の腐食を加速させる。そのため、硝酸を回収するための蒸発缶には、硝酸によって腐食されにくいステンレス鋼が使用される。それでも、蒸発缶を長期にわたって使用すると硝酸と接する部分が腐食によって減肉し、減肉が著しく進行すると蒸発缶に穴が開き廃液の漏洩が発生して、使用不可能になってしまう。
また、蒸発缶の腐食は一様には進行せず、温度分布などの影響のため場所によって腐食の進行速度が異なる。とりわけ、リン酸ジルコニウムなど特定の物質が付着すると、ステンレス鋼の腐食が著しく加速されるいわゆる孔食が発生し、その部分だけ急速に減肉することによって蒸発缶の耐用期間を縮める原因となる。
そこで、核燃料再処理施設の酸回収用蒸発缶に対して、定期的にカメラを投入して目視検査や超音波探傷検査などを行うことで、健全性を確認している。しかしながら、目視検査などで蒸発缶内に付着物が発見されてもその組成が判別できず、従って付着物を発見しても孔食を加速するものかを判断できなかった。蒸発缶内では円形断面の伝熱管が鉛直に設けられており、伝熱管の外側に加熱のための蒸気が導入され、伝熱管の内側に処理される廃液が入る。よって伝熱管路内面の腐食の監視および防止が問題となる。
しかし、蒸発缶内は放射性物質で汚染されており、人の接近が困難である。また、伝熱管の内径は20〜30ミリメートルと細く、その本数は蒸発缶一基につき数百本あるため容易に人手によって清掃や洗浄等を行えない。そこで、まず管路内の付着物のサンプルを採取・回収し、有害な物質か否かを判定することが必須となる。
このような人の接近が困難な管路内の付着物等を回収するため、従来から様々な回収装置が提案されてきた。たとえば特許文献1に記載されている回収装置は、ばね、ワイヤーなどを組み合わせた機構で構成され、磁石によって管路内の異物を吸着して回収する。
また、特許文献2に記載されている回収装置は、装置を管路内に差し込んでから、ブラシ状の付着物除去部材を展開して管路内面に押し付け、これによって管路内面から剥がされた付着物を負圧源によって吸引・回収する。この回収装置は付着物除去部材を折りたたみ、挿入時に回収装置が管の内径の内側に収まるようにしているので、管路内に挿入しやすい利点がある。
特開平7−112167号公報 特開平10−66942号公報
上記のように、人の接近が困難な管路内の付着物等を回収する回収装置が提案されてきたが、蒸発缶の伝熱管などに適用するには課題が残されている。
例えば特許文献1の装置では磁性のある物質以外は回収できず、また回収対象が管内の面に面積をもつて付着していたとしても、スポット的にのみ異物を吸着・回収するため、十分な量のサンプルを回収しづらいという問題がある。
また、特許文献2の装置では、蒸発缶の伝熱管は長さ数メートルで内径が20〜30ミリメートルであるため、負圧源に結合する付着物回収用ホースは長く細いものに限られ、圧力損失が大きくなり吸引力が制限される。さらに、大気圧によって潰されない高い剛性のホースを使う必要があるため、操作性が悪くなる。また、ホースに詰まりが生じるとホース部分を交換しなければならない。また、前回以前の使用の際にホース内に付着した物質のサンプル混入を防止するため、使用するたびにホース内を確実に清掃しなければならない等、様々な問題点がある。
本発明は以上のような点を考慮してなされたものであり、蒸発缶の伝熱管のような細く長い管路内の付着物を効率よく回収し、操作性が良くかつメンテナンスが簡便な回収装置を提供するものである。
本発明は、管路内に挿入され付着物を管路内面から除去する回収ヘッドを備え、該回収ヘッドは付着物を除去する除去手段と、前記付着物を収納する回収容器と、除去した前記付着物を前記回収容器に案内する案内手段を有する管路内付着物回収装置において、前記回収ヘッドに、前記除去手段の直径および前記案内手段の直径を拡大縮小する直径可変手段を設け、前記除去手段および前記案内手段の直径を、管路投入前は管路内径よりも小さく設定し、管路投入後に管路内径とほぼ同じか又は管路内径以上に拡大することを特徴とする。
また、回収ヘッドはほぼ鉛直な管路内に挿入されることを特徴とする。
また、除去手段の直径可変手段は、管路半径方向に移動して管路内面に離接可能な付着物除去部材を有することを特徴とする。
また、除去手段の直径可変手段は、管路内面に接触する外縁部を有するテーパ形弾性体と、前記環状外縁部に設けられたヒモ状部材からなる付着物除去部材を有し、前記ヒモ状部材に張力を与えて前記付着物除去部材直径を拡大縮小させることを特徴とする。
また、除去手段の直径可変手段は、流体圧により膨張収縮して管路内面に離接可能な中空弾性体からなる付着物除去部材を有することを特徴とする。
また、回収ヘッドは管路内にエアを注入するエアチューブを有することを特徴とする。
また、案内手段の直径可変手段は、管路内面に接触する外縁部を有するテーパ形弾性体と、前記外縁部に設けられたヒモ状部材からなる付着物案内部材を有し、前記ヒモ状部材に張力を与えて前記付着物案内部材直径を拡大縮小させることを特徴とする。
また、回収ヘッドは管路内に水を注入する水チューブを有することを特徴とする。
また、回収容器の少なくとも一部は透水性であることを特徴とする。
さらに、回収容器は付着物に対して識別容易な色を選択可能に構成されていることを特徴とする。
本発明は、管路内に挿入され付着物を管路内面から除去する回収ヘッドを備え、回収ヘッドは付着物を除去する除去手段と、付着物を収納する回収容器と、除去した付着物を前記回収容器に案内する案内手段を有する管路内付着物回収装置において、回収ヘッドの除去手段の直径および前記案内手段の直径を拡大縮小自在に構成し、除去手段および案内手段の直径を、管路投入前は管路内径よりも小さく設定し、管路投入後に管路内径とほぼ同じか又は管路内径以上に拡大するという構成により、人が容易にアクセスできない細長い管路内面の付着物の回収を効率よく行うという、従来にない独自の効果を有する。
蒸発缶を示す斜視図 蒸発缶の加熱部を示す模式図 本発明の実施例1である管路内付着物回収装置の模式図 本発明の実施例1の回収ヘッドの縦断面図 本発明の実施例1の回収ヘッドの縦断面図 本発明の実施例1の回収ヘッドの付着物除去部材の横断面図 本発明の実施例1の回収ヘッドの付着物除去部材の横断面図 本発明の実施例1の付着物案内部材の構造を示す斜視図 本発明の実施例1の付着物案内部材の構造を示す斜視図 本発明の実施例2の回収ヘッドの縦断面図 本発明の実施例3の回収ヘッドの縦断面図 本発明の実施例3の回収ヘッドの縦断面図
以下では、核燃料再処理に伴う廃液処理装置の蒸発缶内の付着物回収装置を例にして本発明の実施例を説明する。
本発明の実施例1について以下に述べる。図1は核燃料再処理に伴う廃液処理装置における蒸発缶2の斜視図である。蒸発缶2は加熱部27と気液分離部28に分かれている。図2は、加熱部27の縦断面を模式的に表したものである。
加熱部27の中は、ほぼ鉛直に配置された多数のステンレス鋼製の伝熱管29と伝熱管29の上下端の位置にある仕切板31によって分割されている。伝熱管29の外側に面する空間には、廃液37を加熱する水蒸気が導入される。水蒸気は加熱水蒸気入口32から入り、伝熱管29を介して廃液37を加熱した後に凝縮して水となり、凝縮水出口33から排出される。
一方、伝熱管29の内側には、核燃料の処理に伴って発生する硝酸を含む廃液37が廃液供給口34から流入し、加熱されて主に硝酸を含む蒸気が分離される。硝酸を含む蒸気は過熱部上部管路38を通って気液分離部28に導入され、硝酸蒸気は硝酸蒸気出口36から排出される。残余の廃液は濃縮廃液出口35から排出される。この際に伝熱管29内面のステンレス鋼は熱と硝酸により腐食が進行する。
また、廃液には、核反応による生成物などの処理対象の核燃料棒に由来する様々な元素の化合物が含まれる。よって、廃液37に含まれる化合物の濃度や温度条件によっては、伝熱管29内面に化合物が析出し、付着物となることがある。
付着物を回収するために、本発明による管路内付着物回収装置を用いる。管路内付着物回収装置は、蒸発缶2のメンテナンスの際に、加熱部上部管路38の上側に設けられた図2に破線で示すアクセス通路39を通して、加熱部27に投入される。加熱部上部管路38とアクセス通路39の間には、図示しない開閉可能な扉が設けられており、メンテナンス時にはこの扉を開放する。なお、メンテナンス時には蒸発缶2内の廃液37は除去されている。
図3は、蒸発缶2の加熱部27内に設置された管路内の付着物回収装置1を示す模式図である。付着物回収装置1のマニピュレータ4は、制御集合ケーブル5によって吊られた状態で、アクセス通路39から加熱部上部管路38内に投入される。制御集合ケーブル5は蒸発缶2外部に設けられた図示しない回収装置制御手段と集合ケーブル送り機構に接続され、集合ケーブル送り機構によってマニピュレータ4の高さ方向の位置を自在に設定する。
制御集合ケーブル5は、回収装置制御手段からの電力線と信号線を有しており、マニピュレータ4に電力を供給し、また回収装置制御手段との間でマニピュレータ4の制御に必要な信号の送受信が可能となっている。
マニピュレータ4は複数の回転関節6と伸縮関節7を有する。各関節は回収装置制御手段から供給される電力と制御信号により、角度または長さを可動範囲の任意の値に制御可能となっている。
マニピュレータ4は3本のマニピユレータ支持アーム40を有する。各マニピュレータ支持アーム40は、回転関節6を1箇所、伸縮関節7を1箇所ずつ有している。回収装置制御手段は、マニピュレータ支持アーム40の回転関節6の回転角度と、伸縮関節7の長さを適切に制御して、三本のマニピュレータ支持アーム40を加熱部上部管路38の内面に押圧してマニピュレータ4を支持し、その位置と姿勢を安定させる。
マニピュレータ4はさらに作業用アーム43を有する。作業用アーム43の先端には滑車10が取り付けられ集合ケーブル9が掛けられている。集合ケーブル9は滑車10より先の集合ケーブル9の長さを制御可能に構成されている。集合ケーブル9の上方には集合ケーブル送り機構が設けられ、集合ケーブル9にたるみが発生したり過剰な張力が働いたりしないように、集合ケーブル9の送り出し長さを自動的に設定する。
作業用アーム43に取付けられたビデオカメラ12で撮像した映像は回収装置制御手段のモニタに表示される。作業者は回収装置制御手段の操作盤により、作業用アーム前方の映像を見ながら作業用アーム43を操作して、任意の伝熱管29に回収ヘッド3を投入することができる。
次に、回収ヘッド3について図4A、4B、図5A、5B、および図6A、6Bを用いて説明する。
図4A、図4Bは回収ヘッド3の縦断面図を示す。回収ヘッドボディ8の外径は伝熱管29の内径よりも小さく構成されている。回収ヘッド3は集合ケーブル9によって吊り下げられている。集合ケーブル9には、回収ヘッド3に対して回収装置制御手段からの電力線および信号線のほか、細管からなるエアチューブ13と水チューブ14が結束されている。回収ヘッドボディ8の上端に近い部分の側面には集合ケーブル9から分岐した水チューブ14の出口があり、伝熱管29内に水を噴射可能になっている。
回収ヘッドボディ8内にはエアシリンダ15が内蔵され、集合ケーブル9から分岐したエアチューブ13からエアシリンダ15に圧縮空気が供給される。エアシリンダ15内の空気圧が高い状態では図4Aに示すようにピストン16およびシリンダロッド17は下方に下がつた状態となる。逆に、エアシリンダ15内の空気圧が低い状態では図4Bに示すように、ピストン16およびシリンダロッド17は上方に上がった状態となる。
直径可変手段は、カムと付着物除去部材からなる。すなわち、シリンダロッド17には円錐カム18が取り付けられ、円錐カム18によって付着物除去部材19が半径方向に変位する。
図5A、図5Bは回収ヘッド3および伝熱管29の断面図である。扇型の付着物除去部材19は図示しないガイド機構によって、回収ヘッド3の断面の半径方向にのみ変位可能なように拘束されている。さらに、図示しないばねによって断面の中心方向に向けて付勢されている。
よって、図4Aのようにシリンダロッド17が下がった状態では、図5Aのように付着物除去部材19は回収ヘッドボディ8の内部に収納された状態となる。一方、図4Bのように、シリンダロッド17が上がった状態では、図5Bのように付着物除去部材19は回収ヘッドボディ8の外側に突出して、外縁部が伝熱管29の内面と接触する。このように付着物除去部材19全体の直径が拡大縮小可能となる。
なお、付着物除去部材19の外縁部は、弾性のある合成樹脂で構成され、伝熱管29の内面と摩擦接触して管内面の付着物41を除去するのに好適な構造をしている。つまり、付着物除去部材19の外縁部の径が伝熱管29の内径とほぼ等しく、適度な弾性を持って伝熱管29の内面に密着する。付着物除去部材19の外縁部は、この他に天然繊維のブラシ状の構成や、スチールウールのように弾性と空隙を持った組織を外縁部に貼り付けた構造を用いることが出来る。
図4A、図4Bにおいて、回収ヘッドボディ8の下端近くにはLED照明を内蔵したビデオカメラ20が設置されており、回収装置制御手段に付属するモニタに映像が表示される。ビデオカメラ20の視野角の外縁部には伝熱管29内面が映るように設定され、モニタ映像によって伝熱管29内面の付着物41の状況を視覚的に知ることができる。また、後述する付着物受22および回収容器23への付着物41の回収状況を視覚的に確認することもできる。
回収ヘッドボディ8の下端には支柱21が取り付けられ、その先端に回収容器23が取り付けられている。回収容器23は円筒形であり、底部は透水性のあるフィルタ24となっており、回収容器23に水と付着物41の混合物が入った場合、付着物41の不溶性部分はフィルタ24によって回収される。フィルタ24の材料としては合成樹脂製の不織布や濾紙などが好適である。
図6A、図6Bに示す様に、回収容器23の上部には支柱21を取り囲むように付着物案内部材22が取り付けられている。回収容器23と付着物案内部材22の間は、隙間から回収した付着物41が漏れないように接続されている。図4Aの状態のときの付着物案内部材22の形状を図6Aに示し、図4Bの状態のときの付着物案内部材22の形状を図6Bに示す。図6Bは付着物案内部材22に外力が加わっていない状態である。
付着物案内部材22はナイロンやポリエチレンあるいはゴムなどの弾性復元力のある材料で裁頭円錐状のテーパ形弾性体として形成され、上面と下面はオープンな状態となっている。
付着物案内部材22の上側の外縁部の直径は伝熱管29の内径と同じか、やや大径となっており、付着物案内部材22を伝熱管29に挿入したときに、付着物案内部材22の上縁が伝熱管29の内面に密着するようになっている。
ここで、直径可変手段はヒモ状部材と付着物案内部材からなる。すなわち、図6A、図6Bに示すように、付着物案内部材22の上端の縁部分には弦25からなるヒモ状部材が複数張られており中央付近で交差している。弦25はシリンダロッド17の先端に接続されている。
図4Bのようにシリンダロッド17が上がった状態では、図6Bのように付着物案内部材22は弾性復元力により原形を保ったまま変形しないが、図4Aのようにシリンダロッド17が下がった状態では、シリンダロッド17の先端によって弦25が下方に押し込まれ、付着物案内部材22の上端縁部分は弦25に引っ張られてしぼんだ状態となる。よって、エアシリンダ15の空気圧を高くした状態では、図4Aに示すように、付着物除去部材19、付着物案内部材22とも伝熱管29の内径の範囲内に収まる。このように付着物案内部材22の直径は拡大縮小可能とされている。
よって、マニピュレータ4を操作して、伝熱管29外にある回収ヘッド3を、伝熱管29内に入れようとするときは、伝熱管29内面と回収ヘッド3が接触したとしても、その間に働く摩擦力が小さいため、回収ヘッド3および集合ケーブル9に作用する重力のみによって、容易に回収ヘッド3を伝熱管29内に投入することが可能である。
一方、回収ヘッド3を伝熱管29内に投入した後に、エアシリンダ15の空気圧を下げて図4Bに示す状態にすると、付着物除去部材19の外縁部と付着物案内部材22の上端の外縁部が伝熱管29の内面に密着した状態となる。この状態で集合ケーブル9を巻き上げていくと、付着物除去部材19で伝熱管29の内面の付着物41を除去することができる。さらに除去された付着物41が落下しても付着物案内部材22と回収容器23で確実に回収することが可能になる。つまり付着物案内部材22と回収容器23で一つの容器と考えると、非常に高い確率で回収容器内に付着物を回収することが出来る。
さらに、付着物41の性質によっては水チューブ14から水を伝熱管29内面に供給して、付着物41を濡らし軟化させることによって、付着物41の除去効率を高めることができる。余分な水は透水性のあるフィルタ24から効率よく排出可能である。
なお、適度な弾性が保てるのであれば付着物案内部材22自体を透水性のある材質とすれば、排水性がさらに改善するため、水チューブ14からの給水量を増やしても付着物案内部材22から水が溢れにくくなるので、より使い勝手が向上する。また、弾性体で作成した付着物案内部材22に透水性がない場合でも、側面の一部に穴を開け、その部分を透水性のあるフィルタでふさぐことで、付着物案内部材22の側面からも排水が可能となり、透水性の改善をすることも可能である。
なお、付着物案内部材22、回収容器23、回収容器23底のフィルタ24の色を複数の色の中から選んで組み合わせ可能にしておく。これらの選定した色は、回収する付着物の色に応じて識別容易なものとする。これによって、回収する管路内の付着物41の色が既知の場合には、ビデオカメラ20での付着物41の回収状況の監視がしやすくなる。
また、本実施例の構成ではチューブ等のメンテナンスがしづらい部分が、放射性物質に曝されないので、回収ヘッド3の十分な除洗とフィルタ類の交換等をすれば、容易に再利用が可能である。
本発明の実施例2を図7に示す。これは付着物除去部材49が、実施例1の付着物案内部材22と同一の原理で動作するものであり、付着物除去部材49の直径が拡大縮小可能に構成される。図7において、シリンダロッド17が下がれば、付着物案内部材22、付着物除去部材49とも径が小さくなり、シリンダロッド17が上がれば付着物案内部材22、付着物除去部材44とも径が大きくなり、伝熱管29の内面に密着する。付着物除去部材49を付着物41の除去に十分なまでに剛性を上げれば、実施例1の付着物除去部材19と同様の効果を発揮する。
本発明の実施例3を図8に示す。直径可変手段は中空弾性体の付着物除去部材からなる。すなわち、付着物除去部材50が中空のゴム弾性体から形成され、エアホース13から供給される空気の圧力が上昇すると付着物除去部材50が膨張し、伝熱管29の内面に接触するようになるものである。なお、エアホース13から供給される空気圧が高いときにシリンダロッド17が図上方向に上がるようになっている点が実施例1、実施例2と異なるが、付着物案内部材22の効果は同様である。このように付着物除去部材50の直径が拡大縮小可能に構成される。
なお、以上の実施例は蒸発缶の伝熱管に適用する例であるが、他の管路設備についても、路内の付着物を回収するために、本発明は広い範囲で適用可能である。
1 付着物回収装置
3 回収ヘッド
4 マニピュレータ
5 制御集合ケーブル
9 集合ケーブル
13 エアチューブ
14 水チューブ
15 エアシリンダ
16 ピストン
17 シリンダロッド
18 円錐カム
19、50 付着物除去部材
22 付着物案内部材
23 回収容器
24 フィルタ
25 弦
29 伝熱管
37 廃液
41 付着物

Claims (10)

  1. 管路内に挿入され付着物を管路内面から除去する回収ヘッドを備え、該回収ヘッドは付着物を除去する除去手段と、前記付着物を収納する回収容器と、除去した前記付着物を前記回収容器に案内する案内手段を有する管路内付着物回収装置において、
    前記回収ヘッドに、前記除去手段の直径および前記案内手段の直径を拡大縮小する直径可変手段を設け、前記除去手段および前記案内手段の直径を、管路投入前は管路内径よりも小さく設定し、管路投入後に管路内径とほぼ同じか又は管路内径以上に拡大することを特徴とする管路内付着物回収装置。
  2. 請求項1において、前記回収ヘッドはほぼ鉛直な管路内に挿入されることを特徴とする管路内付着物回収装置。
  3. 請求項1または2において、前記除去手段の直径可変手段は、管路半径方向に移動して管路内面に離接可能な付着物除去部材を有することを特徴とする管路内付着物回収装置。
  4. 請求項1または2において、前記除去手段の直径可変手段は、管路内面に接触する外縁部を有するテーパ形弾性体と、前記環状外縁部に設けられたヒモ状部材からなる付着物除去部材を有し、前記ヒモ状部材に張力を与えて前記付着物除去部材直径を拡大縮小させることを特徴とする管路内付着物回収装置。
  5. 請求項1または2において、前記除去手段の直径可変手段は、流体圧により膨張収縮して管路内面に離接可能な中空弾性体からなる付着物除去部材を有することを特徴とする管路内付着物回収装置。
  6. 請求項4において、前記回収ヘッドは管路内にエアを注入するエアチューブを有することを特徴とする管路内付着物回収装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記案内手段の直径可変手段は、管路内面に接触する外縁部を有するテーパ形弾性体と、前記外縁部に設けられたヒモ状部材からなる付着物案内部材を有し、前記ヒモ状部材に張力を与えて前記付着物案内部材直径を拡大縮小させることを特徴とする管路内付着物回収装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記回収ヘッドは管路内に水を注入する水チューブを有することを特徴とする管路内付着物回収装置。
  9. 請求項8において、前記回収容器の少なくとも一部は透水性であることを特徴とする管路内付着物回収装置。
  10. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記回収容器は付着物に対して識別容易な色を選択可能に構成されていることを特徴とする管路内付着物回収装置。
JP2010020911A 2010-02-02 2010-02-02 管路内付着物回収装置 Expired - Fee Related JP5298040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010020911A JP5298040B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 管路内付着物回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010020911A JP5298040B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 管路内付着物回収装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011156486A true JP2011156486A (ja) 2011-08-18
JP5298040B2 JP5298040B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=44588942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010020911A Expired - Fee Related JP5298040B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 管路内付着物回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5298040B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102538472A (zh) * 2012-03-16 2012-07-04 中国恩菲工程技术有限公司 一种用于冶金炉的加料口装置
JP2016138432A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 清水建設株式会社 水底地盤貫入深度計測装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0261235A (ja) * 1988-08-26 1990-03-01 Sumiyoshi Heavy Ind Co Ltd 下水道内清掃装置
JPH02284099A (ja) * 1989-04-25 1990-11-21 Toshiba Corp 制御棒案内管洗浄装置
JPH02150079U (ja) * 1989-05-23 1990-12-25
JPH0368483A (ja) * 1989-08-07 1991-03-25 Toshiba Corp 配管内異物回収装置
JPH0824812A (ja) * 1994-07-14 1996-01-30 Ota Bankin Toso Kojo Kk 管内清掃具
JPH09268643A (ja) * 1996-04-02 1997-10-14 Kubota Corp 管内洗管方法と管内洗管用ピグ
JPH09290226A (ja) * 1996-04-30 1997-11-11 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 空調ダクト清掃装置
JP2006192395A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Tokyo Suido Service Kk 管路内面の洗浄装置
JP2007051842A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Nippon Mizushori Giken:Kk プラント洗浄方法,アスベスト除去方法および解体処理方法並びにミスト発生機

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0261235A (ja) * 1988-08-26 1990-03-01 Sumiyoshi Heavy Ind Co Ltd 下水道内清掃装置
JPH02284099A (ja) * 1989-04-25 1990-11-21 Toshiba Corp 制御棒案内管洗浄装置
JPH02150079U (ja) * 1989-05-23 1990-12-25
JPH0368483A (ja) * 1989-08-07 1991-03-25 Toshiba Corp 配管内異物回収装置
JPH0824812A (ja) * 1994-07-14 1996-01-30 Ota Bankin Toso Kojo Kk 管内清掃具
JPH09268643A (ja) * 1996-04-02 1997-10-14 Kubota Corp 管内洗管方法と管内洗管用ピグ
JPH09290226A (ja) * 1996-04-30 1997-11-11 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 空調ダクト清掃装置
JP2006192395A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Tokyo Suido Service Kk 管路内面の洗浄装置
JP2007051842A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Nippon Mizushori Giken:Kk プラント洗浄方法,アスベスト除去方法および解体処理方法並びにミスト発生機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102538472A (zh) * 2012-03-16 2012-07-04 中国恩菲工程技术有限公司 一种用于冶金炉的加料口装置
JP2016138432A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 清水建設株式会社 水底地盤貫入深度計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5298040B2 (ja) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8636907B1 (en) Sealed magnetic filter for hazardous operations and easy clean service
JP5298040B2 (ja) 管路内付着物回収装置
JP2010236819A (ja) 熱交換器伝熱管洗浄装置
JP2017530323A (ja) 蒸気発生器内の機器操作方法および装置
JP4671847B2 (ja) 管路内面の洗浄装置
KR100659825B1 (ko) 열교환 파이프의 세척 방법 및 열교환 파이프로부터 침전물을 수집하기 위한 수집 장치
CN111330905A (zh) 清洗***
JP2007255856A (ja) 煙道配管の清掃用工具
KR20030079954A (ko) 홀로우 바디 내부에 위치된 표면의 방사성 오염을제거하기 위한 장치 및 방법
ES2560856T3 (es) Proceso de recuperación de productos químicos líquidos en un aparato de producción de productos químicos
JP5662454B2 (ja) 核燃料要素のクリーニングのための装置および方法
KR102613145B1 (ko) 피그볼을 사용하는 열교환기 튜브의 세관시 자동 피그볼 공급과 처리 및 친환경 자동 세관수 처리 및 재사용장치
JP3709515B2 (ja) 原子炉構造物の腐食抑制のモニタリング方法
JPH06285447A (ja) 管路の洗浄方法
JP2008253923A (ja) 復水濾過装置
JP4393613B2 (ja) 流水筒の管座の假止め止水治具と、この假止め止水治具を使用した管座に対する水路部材の脱着方法、及び海水冷却型復水器の細管洗浄用スポンジボールの捕集筒のスクリーン洗浄方法、並びに該捕集筒のスクリーン点検方法
CN214097263U (zh) 一种多功能磁粉探伤机
JP2016170132A (ja) 滞留水除去方法
CN206824265U (zh) 一种血液测试仪器的清洗装置
KR102613141B1 (ko) 반응기 튜브의 친환경 습식 자동 세관수 처리 및 재사용장치
US20140261246A1 (en) Localized vacuum removal of steam generator deposits
JP2007038159A (ja) ろ過装置及びろ過フィルタのコーティング方法
KR102613140B1 (ko) 열교환기 튜브의 친환경 습식 자동 세관수 처리 및 재사용장치
CN220137123U (zh) 一种用于水产养殖的水质检测设备
JP2006297381A (ja) 液体貯蔵タンクの移動式多機能清掃機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5298040

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees