本発明の目的は、高さの低いアンテナを提供することである。
本発明の目的は、請求項1に記載のアンテナによって解決される。
本発明のアンテナは、高さが低いという利点を有する。グランド面およびアンテナ面は、少しの距離をおいて配置され、少なくとも1つのバーによって接続される。更に、フィードライン(または給電線)は、グランド面とアンテナ面との間で横方向に誘導される。
従属クレームは、アンテナの更なる実施形態に関する。アンテナの更なる実施形態は、プレートで作られたアンテナ面、およびそのプレートからストラップとして折り曲げられた少なくとも1つのバーを有して成る。この実施形態は、安価で製造が容易である。
アンテナの更なる実施形態は、アンテナプレートの構造を簡素化させる、アンテナプレートから折り曲げられたバーによって構成される、フィードコンタクトを有して成る。
アンテナのもう1つの実施形態は、導体ストリップとして構成されたフィードラインを有して成る。導体ストリップは、信頼性のある電気接続部を提供し、ほとんど空間を必要としない。
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナの電気的機能を向上させる、中央対称軸に基づいて軸方向に対称的に配置される2つのハーフを有するアンテナ面を有して成る。
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナの電気的品質を向上させる、対称軸に沿って配置されるフィードラインを有して成る
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナの電気的特性および機能を向上させる、対称軸に基づいて軸方向に対称的に配置されるバーを有して成る。
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナ面とグランド面との間で、電気的短絡接続部として、1つのバーを有して成り、バーは、開口部を有し、フィードラインは、開口部を通って、外側からグランド面とアンテナ面との間の領域へ誘導される。フィードラインは、グランド面に配置される。この実施形態は、ほとんど空間を必要とせず、シンプルな構造を有する。
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナの機能に対して向上した電気的特性を示す三角形の形状であるアンテナ面を有して成る。
アンテナの更なる実施形態は、アンテナの電気的機能を向上させるV字形のスリットを有する、アンテナ面を有して成る。
アンテナのもう1つの実施形態は、V字の形状である境界線によって規定される前側部を有する、アンテナ面を有して成る。
アンテナのもう1つの実施形態は、アンテナ面のスリットおよび境界線が、平行で、かつ対称軸に基づいて対称的に配置されている、アンテナ面を有して成る。この実施形態は、アンテナ機能のための向上した送信特性および受信特性を示す。
アンテナは、以下の図面に基づいて説明される。
図1は、アンテナ面2およびグランド面3を有して成るアンテナ1の概略図を表す。描かれた実施形態において、グランド面3は、アンテナ面2よりも大きな面積を有する。グランド面3は、矩形領域を有し、アンテナ面2は、グランド面3の上方かつグランド面3の中央に配置される。アンテナ面2は、グランド面3に対して平行に配置され、アンテナ面2は、少なくとも1つのバー4、5、6によってグランド面3に接続される。アンテナの図示した実施形態は、3つのバー4、5、6を有するアンテナ面2を有して成る。
アンテナ面2は対称軸8を有し、対称軸8は、アンテナ面2を、対称軸8に対して軸方向に対称的な2つの対称ハーフ9、10に分ける。アンテナ面2は、V字形の前方ライン7を有する前側部12を含む。アンテナ面2は、三角形の前側部12と隣り合う、矩形の後側領域11を含む。後側領域11は、後方リム13を含み、後方リム13にて、第2バー5および第3バー6は、ストラップとしてアンテナ面2から折り曲げられる。図示した実施形態において、第2バー5および第3バー6は、アンテナ面2と1つの要素として具体化される。第2バー5および第3バー6は、打ち抜かれ、アンテナ面2に対して所定の角度で折り曲げられる。図示した実施形態において、その角度は、アンテナ面2に対して90°である。アンテナ面2は、基本的に平面的な平面である。第2バー5および第3バー6は、対称軸8の対向する側に配置される、矩形の平面的なストリップとして具体化される。第2バー5および第3棒上部6との間で、開口部を規定する自由空間14は、対称軸8に対して軸方向に対称的に配置される。
V字形前方ライン7は、3つの縁部にて、前方突端部15および2つの側方突端部16、17を有する。前方突端部15は、対称軸8上に配置される。第1側方突端部16および第2側方突端部17は、対称軸8に対して等距離で、対称軸8に関して対向する側に配置される。平行な側方リム18、19は、側方突端部16、17から後方突端部20、21へと誘導される。第1後方突端部20および第2後方突端部21は、対称軸8に対して等距離隔てた、対称軸8に関して対向する側で、後側領域11の対向する縁部にて配置される。第1後方突端部20および第2後方突端部21は、アンテナ面2の後方リム13に配置される。
第2バー5および第3バー6は、第1後方突端部20および第2後方突端部21から所定の距離のところに配置される。第2バー5および第3バー6は、矩形の形状を有する。自由空間14の開口部も、矩形の形状を有する。図示した実施形態において、アンテナ面2は、V字形前方ライン7に対して平行に配置される、V字形スリット22を有する。更に、V字形スリット22は、対称軸8に対して対称的に配置され、それによって、スリット22の縁部に配置されるスリット22の更なる前方突端部23が、対称軸8上に配置される。スリット22の端部に配置されるスリット22の更なる後側突端部24、25は、対称軸8に対して等距離で、対称軸8の対向する側に配置される。
アンテナの使用される実施形態に応じて、アンテナ面2において、スリット22を提供する必要はなく、あるいは異なる形状の1つのスリットまたは種々のスリットを提供することも可能である。
図示した実施形態において、アンテナ面2としてのアンテナプレートからストラップとして同様に打ち抜かれ、折り曲げられる第1バー4は、対称軸8に対して軸方向に対称的に配置される。第1バー4の面は、対称軸8に対して垂直かつアンテナ面2に対して垂直に配置される。第1バー4が、プレートから打ち抜かれ、折り曲げられると、アンテナ面2は、第1バー4に隣接する開口部26を有し、開口部26は、同様に対称軸8に対して軸方向に対称的に配置される。
第2バー5および第3バー6が、アンテナプレート2の後側領域11から打ち抜かれ、折り曲げられると、アンテナ面2は、後側部にて矩形凹所27を有し、矩形凹所27は、アンテナ面の面内に配置され、かつ同様に対称軸8に対して軸方向に対称的に配置される。
アンテナ面2は導電材料で作られ、例えば金属プレートである。使用される実施形態に応じて、支持プレートも存在し、そこに導電性フィルムが、アンテナ面2を形成するように配置されてよい。
グランド面3も導電材料で作られてよく、例えば金属プレートである。更に、グランド面3も、導電性フィルムで覆われる支持プレートで作られてよい。
グランド面3には、グランド面3とアンテナ面2との間で、横方向に第1バー4へと誘導されるフィードライン28が配置される。第1バー4は、アンテナ面2のフィードコンタクトを配置する。フィードライン28は、対称軸8に沿って配置される導電体であり、かつグランド面3に関しては電気的に絶縁されている。フィードライン28は、第2バー5と第3バー6との間で、自由空間14を通って誘導される。フィードライン28は、アンテナ面2に電気的に接続されている第1バー4によって、電気的に接続される。フィードライン28は、マイクロストリップラインとして構成されてよい。
フィードライン28は、電気絶縁材料で覆われてよく、あるいは少なくとも電気絶縁層が、グランド面3とフィードライン28との間に配置されてよい。
図示した実施形態において、アンテナ面2の短絡部5と短絡部6との間で、自由空間14を通って誘導されるフィードライン28は、アンテナの性能をほとんど劣化させない。
第2バー5および第3バー6は、導電性アンテナ面2を導電性グランド面3と接続する。第2バー5、6は、アンテナ面2とグランド面3との間で、短絡部を配置する。
図2は、アンテナ面2の上面図を表す。この図面では、凹所27および凹所27の対称軸8に関して対称的なアレンジメントをはっきりと見ることができる。アンテナ面2の第1バー4、第2バー5および第3バー6ならびにV字形スリット22ならびにV字形前方ライン7の対称的なアレンジメントも、図2に図示されている。
図3は、アンテナ面2の平面的な実施形態ならびに第1バー4、第2バー5および第3バー6のアレンジメントを示す、アンテナ面2の側方図を表す。図示した側方図では、第3バー6のみ見ることができる。第1バー4、第2バー5および第3バー6は、アンテナ面2から突出し、所定の角度でアンテナ面2から離れてグランド面3へと誘導される。図示した実施形態において、その所定の角度は90°である。第1バー4、第2バー5および第3バー6は、1つの部分として、アンテナ面2と同じ材料で作られ、第1バー4、第2バー5および第3バー6の厚さは、アンテナ面2の厚さと同じである。アンテナ面2は、接着、溶接またははんだ付けによってグランド面3に取り付けられてよい。第2バー5および第3バー6は、例えば導電性接着剤によって、導電するようにグランド面に接続されてよい。しかしながら、第1バー4は、例えば絶縁性接着剤によって、導電しないようにグランド面3に接続されてよい。第1バー4とグランド面3との間の電気接続は望ましくない。
使用される実施形態に応じて、グランド面3とアンテナ面2との距離は、例えば0.5mm〜4mmの間であってよい。図示した実施形態において、アンテナ面2とグランド面3との間に、更なる材料は存在しない。説明されるアンテナ1は、それが最小限の高さしか必要としないという利点を有する。アンテナは、それほど多くの帯域幅を犠牲にせずに、最小限の高さしか有さずに、金属グランド面に配置されることができる、デュアルバンドアンテナとして具体化されてよい。アンテナ1は、薄型デュアルバンドWIFIアンテナの配置を提供してよい。更に、提供されるアンテナは、フィードライン28それ自体が、アンテナの低い高さ内に含まれるという利点を有する。対称軸8に沿う導電性フィードライン28の提案されるアレンジメントは、アンテナの性能の低下をほとんどもたらさない。
提案されるアンテナ1は、2つの部分から成ってよい。第1に、アンテナの薄さは、三角形のアンテナ面を用いることによって達成される。アンテナ面の上部は、V字形スリット22を有し、それによって、アンテナの電気的機能の第2共振帯が形成される。この配置は、例えばWIFI2.4ギガヘルツ帯およびWIFI5ギガヘルツ帯にて動作するアンテナに対して、3mmの高さを可能にすることができる。
第2に、アンテナの上部の部分を用いて、グランド部に向かってフィード部を形成し、このフィード部に向かう接続部は、例えばグランド面にあるマイクロストリップライン、またはケーブル接続部を用いることによって形成されることができる。このフィードラインは、後方部の開口部を通ってアンテナ面へと誘導されるため、フィードラインのアンテナ性能への影響は最小限である。
提案されるアンテナは、2つの異なる周波数帯にて動作することができ、かつアンテナの高さ内にフィード接続部を含んでいる、薄型アンテナパターンが提供されるという利点を有する。
提案されるアンテナは、アンテナの使用できる高さが小さいことが要求される、種々の装置および用途にて用いられることができる。アンテナは、ワイヤレスローカルエリアネットワークを用いる特定のシステムである、WIFI用途に用いられることができる。アンテナは、携帯電話用途の周波数帯に向けて現在の配置を拡大縮小することによって、携帯電話用途に用いられることもできる。使用される実施形態に応じて、どのような材料も、アンテナ面2とグランド面3との間に配置されなくてよい。更なる実施形態において、誘電材料も、グランド面とアンテナ面との間に配置されてよく、それでもなお、フィードライン28は、グランド面とアンテナ面との間に配置される。使用される実施形態に応じて、フィード導体28をアンテナ面へと誘導するのに、異なる経路も用いられてよい。例えば、フィード導体28は、アンテナ面2に対向するグランド面の下側に配置され、グランド面3の開口部を通り、第1バー4の下方で開口部を通って、第1バー4へ誘導されてよい。
しかしながら、グランド面3の上側で、グランド面3とアンテナ面2との間にあるフィードライン28のアレンジメントは、フィードライン28がグランド面3およびアンテナ面2によって保護されるという更なる利点を有する。