JP2011155500A - モニタ制御装置及び音響システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自然かつ明瞭にステージ上のモニタ音声を放音するモニタ制御装置及び音響システムを提供する。
【解決手段】マイク11〜14により集音された個々の楽器音・歌唱音等はステージ上のそれぞれ実音源位置AL1〜AL4に対し、ステージ端に設置したアレイスピーカ100を対称軸とした鏡像位置を中心とした音波波面を合成するようにアレイスピーカ100から放音することにより、ステージ上の演奏者にはあたかも壁で音が反射するが如く知覚される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステージ上の演奏者に対して自然なモニタ環境を提供するモニタ制御装置及び音響システムに関する。
ステージ上での演奏を観客に拡声する場合、個々の楽器の発する音又は声などを音源近傍のマイクで集め、それぞれの音声信号を適当な割合で加算した上で観客に向けたスピーカから放射する。同様に演奏者に対しても演奏の補助として、それぞれの音声信号を適当な割合で加算したモニタ音声を演奏者近傍に設置されたモニタスピーカから放射する。このような音響システムは従来から一般的に用いられている。ここで、モニタ音声とは、ステージ上での演奏に対し、観客に聴かせる音とは別に、演奏者が演奏する際に参考とする音であり、モニタスピーカとは、その音を演奏者に対して放射するスピーカである。
上述の音響システムでは、観客に対しての拡声は、ステージの左右近辺に観客に対して設置したスピーカが行うのが一般的である。演奏者が多い場合は各演奏者のステージ上の位置に合わせて左右のスピーカから放射される音の音圧に差をつけ、あたかもステージ上の各演奏者の位置から音がしているかの如く知覚させる方法、すなわちパンニングも行われている。しかしながら、左右のスピーカから放射された音が距離に応じて減衰すること及びそれらの音の伝播時間が生ずることにより、観客の位置に応じて左右のスピーカからの音に音圧差や時間差が生ずる。そのため、意図したとおりのパンニング効果が得られる位置はステージ左右近辺に設置されたスピーカから等距離にある中央線上のみであり、それ以外の位置で音を聴いている観客は、その観客に近い位置にあるスピーカから音が放射されているように知覚する。この課題を解決する方法として、例えば非特許文献1には、WFS(Wave Field Synthesis)技術によりアレイスピーカを用いて音の波面を合成するシステムが記載されている。WFS技術は、横1列に配置したアレイスピーカを用いて個々のスピーカユニットから放射される音を重ね合わせることにより音の波面を合成し、音の波面の中心点に音源位置を知覚させる技術である。アレイスピーカから発生させる音の波面の中心点を仮想音源と呼ぶ。
一方、上述の音響システムでは、ステージ上の演奏者に対してそれぞれ適切なモニタ音声を放射するために、各演奏者の近傍にモニタスピーカを演奏者毎に配置し、各モニタスピーカに適切なモニタ信号を出力する必要がある。しかしながら、各演奏者には各モニタスピーカから放射されるモニタ音声が混ざり合って聞こえるため、結果的に、演奏者は明瞭なモニタ音声を聞き取ることができない。これを解決する方法として、例えば特許文献1には、モニタ信号の内容を自由に設定できるとともに、1つのアレイスピーカから各演奏者に対して任意のモニタ音声を指向性の高い音響ビームとして提供することができる装置が記載されている。
特開2006−295233号公報
ベルクハウト、ド ブリース、フォーゲル(A. J. Berkhout, D. de Vries, and P. Vogel)著、「アコースティック コントロール バイ ウェーブフィールド シンセシス (Acoustic control by wave field synthesis)」(オランダ)、第93(5)版、ジャーナル・オブ・ジ・アコウスティカル・ソサイエティ・オブ・アメリカ(J. Acoust. Soc)、1993年5月、p.2764−2778
しかしながら、特許文献1に記載の装置においては、例えばギターを弾く演奏者が複数いる場合等、つまり、同じ音色の複数個の楽器から同時に音が発せられる場合、各演奏者がモニタする同じ音色の楽器の音は混合音としてアレイスピーカから放射されるため、各演奏者はその混合音の中から自分の楽器の音を聞き分けるのが困難である。
一方、ステレオヘッドホン及びステレオミキサを用いてモニタ音声を提供するシステムが知られている。このシステムでは、ステレオヘッドホン及びステレオミキサを用いることによりパンニング効果を起こすことができるため、演奏者は音を明瞭に聞き分けることができるが、演奏者ごとにステレオのモニタ信号を生成する必要があり、システム構成が複雑となる。また、機材の設定及び操作の手間が増えるほか、ヘッドホンを装着することにより演奏者のステージ上での活動も制限される。さらには、例えば、演奏者が頭部を回転するとそれに伴って音像定位位置も移動するため演奏者は実際の音源の位置とは異なる位置に音源を知覚することもある。
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、ステージ上の演奏者にとって明瞭で聞き取りやすいモニタ音声を生成することができるモニタ制御装置及び音響システムを提供することを目的とする。
本発明のモニタ制御装置は、音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、前記音源の位置を受け付ける音源位置受け付け手段と、前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、前記音源及び前記アレイスピーカ装置の位置関係に基づき前記音声信号を遅延及び増幅することにより、前記音源の位置と関連付けられた位置を中心点とする音声波面を前記アレイスピーカ装置に発生させるための信号を生成する信号生成手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、演奏者は、アレイスピーカから放射された音を、音響的にアレイスピーカ位置にあると仮定された壁からの反射音(疑似反射音)として知覚することができる。演奏者の発する音と比較して疑似反射音は時間的に遅れて耳に届くゆえ、ステージ上の演奏者には演奏者の発する直接音が増強されたように知覚される。
本発明のモニタ制御装置は、前記音源の位置と関連付けられた位置は、前記アレイスピーカ装置の横軸を対称軸として前記音源の位置と対称な位置であることを特徴とする。
本発明にあっては、アレイスピーカと音源との距離に応じて、ステージの対称位置にある鏡像空間内に仮想音源が配置される。
本発明のモニタ制御装置は、音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、前記音源に向かう方向に放音する第1のアレイスピーカ及び該音源とは逆方向に放音する第2のアレイスピーカを有する横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、前記音源の位置を受け付ける音源位置受け付け手段と、前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、前記音源及び前記アレイスピーカ装置の位置関係に基づき前記音声信号を遅延及び増幅する信号生成手段とを備え、前記信号生成手段は、前記アレイスピーカ装置の横軸を対称軸として前記音源の位置と対称な位置を中心点とする第1の音声波面を前記第1のアレイスピーカに発生させるための第1の信号を生成し、前記音源の位置を中心点とする第2の音声波面を前記第2のアレイスピーカに発生させるための第2の信号を生成することを特徴とする。
本発明にあっては、第1のアレイスピーカは演奏者に向けられるため、2系統アレイスピーカを対象軸とした観客席である鏡像空間内の仮想音源を中心とした波面を発生し、疑似反射音が演奏者に対して放射される。さらに、第2のアレイスピーカは観客席に向けられるため、演奏者の位置に仮想音源が配置され、当該仮想音源を中心とした波面が観客席に対して放射される。
本発明のモニタ制御装置において、前記音源の位置と関連付けられた位置と前記アレイスピーカ装置を構成する複数のスピーカそれぞれとの距離に基づき前記音声信号に対する遅延量及び増幅率を算出する算出手段を更に備え、前記信号生成手段は、前記算出手段によって算出された遅延量及び増幅率にしたがって前記音声信号を遅延及び増幅する遅延部及び増幅部を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、信号生成手段は、算出手段が算出した遅延量及び増幅率にしたがって音声信号を遅延及び増幅することができる。
本発明のモニタ制御装置は、音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、前記音源の位置を受け付ける第1の音源位置受け付け手段と、外部装置が捕捉した前記音源の位置を受け付ける第2の音源位置受け付け手段と、前記第1又は第2の音源位置受け付け手段から音源の位置を受け取り、該音源の位置と関連付けられた位置と前記アレイスピーカ装置を構成する複数のスピーカそれぞれとの距離に基づき前記音声信号に対する遅延量及び増幅率を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記遅延量及び前記増幅率にしたがって前記音声信号を遅延及び増幅することにより、前記音源の位置と関連づけられた位置を中心点とする音声波面を前記アレイスピーカ装置に発生させるための信号を生成する信号生成手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、外部装置が捕捉した音源位置を受け付ける音源位置受け付け手段を備えるため、音源位置を自動的に取得できる。
本発明のモニタ制御装置において、前記外部装置は、音源に装着された無線タグ又は音源に装着されたGPS受信機が取得した音源の位置、画像認識装置が取得した音源の位置又は照明装置が照らす音源の位置を捕捉することを特徴とする。
本発明にあっては、モニタ制御装置は、音源に装着された無線タグ又は音源に装着されたGPS受信機が取得した音源の位置、画像認識装置が取得した音源の位置又は照明装置が照らす音源の位置を受け付けるため、正確な音源位置を自動的に取得できる。
本発明の音響システムは、上述したモニタ制御装置が生成した信号を増幅して前記アレイスピーカ装置に出力する増幅器を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、増幅器の増幅率を調整することにより音量差を実現することができる。
本発明の音響システムは、上述したモニタ制御装置が生成した第1及び第2の信号を増幅して前記第1及び第2のアレイスピーカの各々に出力する第1及び第2の増幅器を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、観客側に放音する音量とステージ上に放音する音量に差を設ける必要があるとき、アレイスピーカ系統別に増幅率を調整することにより音量差を実現することができる。
本発明のモニタ制御装置及び音響システムによれば、ステージ上の演奏者にとって明瞭で聞き取りやすいモニタ音声を生成することができる。
演奏会でステージ上での演奏を演奏者自らがモニタする状況を示す説明図である。 実施の形態1におけるアレイスピーカの外観図である。 実施の形態1に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。 ステージ、アレイスピーカ、及び、アレイスピーカを対称軸としてステージと対称位置にある鏡像空間を示す説明図である。 第1系統の実音源位置を中心とした波面及び実音源位置に対応する仮想音源位置を中心とした波面を示す説明図である。 演奏会でステージ上での演奏を観客に対して拡声する状況を示す説明図である。 実施の形態2におけるアレイスピーカの外観図である。 実施の形態2に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。 仮想音源が割り当てられた演奏者の位置(実音源位置)を中心とした波面を示す説明図である。 ステージ、アレイスピーカ、及び、アレイスピーカを対称軸としてステージと対称位置にある鏡像空間を示す説明図である。 実施の形態3に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。 実施の形態4に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。 変形例5に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して実施の形態1を具体的に説明する。
図1は、演奏会でステージ上での演奏を演奏者自らがモニタする状況を示す説明図である。
図1において、アレイスピーカ100は、ステージと観客席との境界近傍のステージ側に据え付けられている。図1において、アレイスピーカ100を挟んで左側はステージであり、右側は観客席である。ステージ上には実音源となる4人の演奏者A1〜A4がいる。また、図中には表記しないが、別室又は観客席内に設置された音響ブース内で操作者が実施の形態1に係るモニタ制御装置を操作しているとする。演奏者A1〜A4の近傍にはそれぞれマイク11〜14が設置されている。尚、マイク11〜14は、それぞれ、演奏者A1〜A4と同じ位置にあるものとみなしてよい。
図2は、実施の形態1におけるアレイスピーカ100の外観図である。このうち、図2(A)は、アレイスピーカ100の平面図であり、図2(B)は、正面図であり、図2(C)は、右側面図である。より具体的には、図2(A)は、アレイスピーカ100の上側から見た外観図であり、図2(B)は、演奏者A1〜A4から見たアレイスピーカ100の外観図であり、図2(C)は、アレイスピーカ100の側面側から見た外観図である。
アレイスピーカ100は、ステージと観客席の境界付近からステージよりの床の上に据え付けられる横長のスピーカである。アレイスピーカ100の横の長さは、ステージの幅位の長さ(例えば、約10m)であるのが望ましい。したがって、アレイスピーカ100は、ステージの幅位の長さの細長いキャビネット内に設置される。アレイスピーカ100は、演奏者用のモニタスピーカであるn個(本図では、9個)のスピーカユニット511〜51nを有しており、スピーカユニット511〜51nは演奏者A1〜A4に向けられたバッフル板500に組み込まれている。バッフル板500とは、複数の穴が設けられた平面板であって、スピーカユニット511〜51nはそれらの穴に取り付けられる。各スピーカユニット511〜51nの形は円であり、その大きさは、例えば直径10cm〜30cm位である。アレイスピーカ100の高さは、例えば40cm〜50cm位である。ステージ上の演奏者A1〜A4は、ステージの床の上に据え付けられたアレイスピーカ100から放射されるモニタ音声を聴き取る。尚、各スピーカユニット511〜51nの形は円としたが、これに限るものでなく、楕円、四角等の他の形であってもよい。
図3は、実施の形態1に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。
尚、本図は、音響システムを構成する主要なユニットの数を限定せずに、一般化した数(n及びm)を用いて表現したものである。
図3に示すように、音響システムは、m個のマイク11〜1m、モニタ制御装置10、及びアレイスピーカ100を備える。モニタ制御装置10は、レベル調整部2、信号処理部(信号生成手段)3、制御部(算出手段)6、位置情報保持部7、操作部8及びアンプ(増幅器)41〜4nを備える。レベル調整部2は、m個のレベル調整モジュール21〜2mを備え、信号処理部3は、m×n個の遅延・増幅モジュール311〜3mn及びn個の加算部711〜71nを備える。操作部8は、操作者が音響システムの操作を行うためのユニットであり、位置情報入力部(音源位置受け付け手段及びスピーカ位置受け付け手段)81及び音量調整部82を備える。位置情報入力部81は、操作者によって入力される演奏者A1〜A4の位置である実音源位置AL1〜AL4及びアレイスピーカ100の位置を含む位置情報を入力する。位置情報保持部7は、操作部8から受け取った位置情報を一旦保持するメモリであり、操作部8から受け取った位置情報を制御部6に出力する。一方、音量調整部82は、操作者による操作にしたがって、レベル調整モジュール21〜2mの各々に対して増幅率を出力し、各音声信号が適切な音量でかつ音量バランスで観客席に拡声されるようにする。
アレイスピーカ100は、n個のスピーカユニット511〜51nから構成されるアレイスピーカ系統51を備える。スピーカユニット511〜51nは、アンプ41〜4nから入力する信号にしたがってモニタ音声を演奏者A1〜Amに対して放射する。
レベル調整モジュール21は、演奏者A1のマイク11から入力した音声信号を増幅した後に、第1系統の信号として遅延・増幅モジュール311〜31nに出力する。レベル調整モジュール22は、演奏者A2のマイク12から入力した音声信号を増幅した後に、第2系統の信号として遅延・増幅モジュール321〜32nに出力する。レベル調整モジュール2mは、演奏者Amのマイク1mから入力した音声信号を増幅した後に、第m系統の信号として遅延・増幅モジュール3m1〜3mnに出力する。すなわち、第1系統〜第m系統の信号のそれぞれは、スピーカユニット511〜51nの数であるn個に分岐され、遅延・増幅モジュール311〜31n、321〜32n、・・・、3m1〜3mnに入力される。
遅延・増幅モジュール311〜31nは、入力したn個の第1系統の信号を遅延させ増幅する。遅延・増幅モジュール321〜32nは、入力したn個の第2系統の信号を遅延させ増幅する。遅延・増幅モジュール3m1〜3mnは、入力したn個の第m系統(m
3)の信号を遅延させ増幅する。このように、遅延・増幅モジュール311〜31n、321〜32n、・・・、3m1〜3mnのそれぞれは、n個に分割された第1系統〜第m系統の信号を遅延させ増幅するが、その遅延量及び増幅率は、制御部6により算出される。すなわち、遅延・増幅モジュール311〜31n、321〜32n、・・・、3m1〜3mnは、制御部6により算出された遅延量及び増幅率にしたがって第1系統〜第m系統の信号を個別に遅延し増幅する。制御部6による遅延量及び増幅率の算出方法については後述する。
加算部711は、遅延・増幅モジュール311〜3m1の出力信号を加算し、第1チャンネルの信号として出力する。加算部712は、遅延・増幅モジュール312〜3m2の出力信号を加算し、第2チャンネルの信号として出力する。加算部71nは、遅延・増幅モジュール31n〜3mnの出力信号を加算し、第nチャンネルの信号として出力する。このように、信号処理部3は、nチャンネルの信号のそれぞれをn個のアンプ41〜4nに出力する。アンプ41〜4nは、入力したnチャンネルの信号を増幅し、増幅後の信号をアレイスピーカ100に内蔵されているn個のスピーカユニット511〜51nに出力する。スピーカユニット511〜51nは、アンプ41〜4nから入力した信号にしたがって演奏者A1〜Amに対してモニタ音声を放射する。尚、以降、演奏者がA1〜A4の4名である場合を例にして説明する。
操作部8は、操作者が音響システムの操作を行うためのユニットであり、位置情報入力部81及び音量調整部82を備える。
位置情報保持部7は、操作部8から演奏者A1〜A4の位置である実音源位置AL1〜AL4及びアレイスピーカ100の設置位置を取得し、制御部6に出力する。
図4は、ステージ、アレイスピーカ100、及び、アレイスピーカ100を対称軸としてステージと対称位置にある鏡像空間を示す説明図である。ここで、対称軸とは、図4におけるアレイスピーカ100内に表示されている破線部のことである。さらに図2を参照すると、対称軸とは、アレイスピーカ100を構成する円形のスピーカユニット511〜51nの各々の略中心を横方向に全てつないだ仮想的な線を意味する。
図4に示すように、ステージ上では、演奏者A1〜A4が発する音に加えて、鏡像空間から疑似的に再現された反射音(以下、「疑似反射音」と呼ぶ。)が聞こえることになる。図4において、AL1〜AL4は演奏者A1〜A4の位置、すなわち、実音源位置を示し、AL1′〜AL4′は鏡像空間内の仮想音源の位置を示す。仮想音源位置AL1′〜AL4′は、実音源位置AL1〜AL4の対称な点に位置する。ここで、制御部6が実音源位置AL1〜AL4に基づいて仮想音源位置AL1′〜AL4′を算出する方法について述べる。例えば、AL1(ここでは点Aと呼ぶ)からアレイスピーカ100の長辺方向(ここではY軸と呼ぶ)に対して垂直に直線を引き、そのままY軸を交差して、Y軸の向こう側まで線を伸ばす。その直線がY軸と交わったところを点Bとする。その線上で点Aから点Bまでの長さと、点Bから、ある点までの長さが同じになるように、Y軸に関して点Aとは反対側に、その線上である点をとる。その点をCとすると、点Cは点AからY軸に関して対称な点となり、その位置はAL1′となる。これによって、AL1からAL1′が算出される。AL2〜AL4からAL2′〜AL4′の算出方法も同様である。
制御部6は、位置情報保持部7から取得した実音源位置AL1〜AL4及びアレイスピーカ100の設置位置に応じて、第1系統〜第4系統の信号の実音源位置AL1〜AL4に対応する仮想音源位置AL1′〜AL4′を求める。次いで、制御部6は、第1系統〜第4系統の信号に設定する遅延量及び増幅率であって、仮想音源位置AL1′〜AL4′の各々を中心とする波面を生成するのに要する遅延量及び増幅率を算出する。
制御部6は、第1系統〜第4系統の信号を個別に遅延させ増幅する遅延・増幅モジュール311〜31n、・・・、341〜34nに対する遅延量及び増幅率を算出する。遅延・増幅モジュール311〜31n、・・・、341〜34nは、これらの遅延量及び増幅率にしたがって第1系統〜第4系統の信号を個別に遅延させ増幅する。その結果、実音源位置AL1〜AL4に対応する仮想音源位置AL1′〜AL4′を中心とする波面を生成するための音がアレイスピーカ100から放射される。
次に、上記構成による実施の形態1の動作について説明する。ここでは、図1及び図3を参照して説明する。
まず、操作者は、演奏者A1〜A4の動きに応じて、演奏者A1〜A4の位置である実音源位置AL1〜AL4を位置情報入力部(音源位置受け付け手段及びスピーカ位置受け付け手段)81に入力する。位置情報入力部81は、例えばグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を用いたものでよい。操作者はグラフィカルユーザインタフェースを操作して、予め入力されているステージの平面図又は立体図に対してマウス、タッチペン等のポインティングデバイスで演奏者の位置を指し示すことにより演奏者A1〜A4の位置を入力する。尚、マイク11〜14の位置を実音源位置AL1〜AL4として入力してもよい。また、操作者は、アレイスピーカ100の位置も位置情報入力部81に入力する。また、操作者は、音量調整部82を操作して第1系統〜第4系統の信号の音量を調整して、マイク11〜14が集音した音声が適切な音量及び音量バランスで演奏者A1〜A4に対して拡声されるように操作する。
操作部8にて設定された実音源位置AL1〜AL4は位置情報保持部7に一旦保持された後に、制御部6に送られる。制御部6は、上述した算出方法を用いて、取得した実音源位置AL1〜AL4に対応する仮想音源位置AL1′〜AL4′を鏡像空間内に求め、仮想音源位置AL1′〜AL4′の各々を中心とした波面を生成するために要する信号の遅延量td および増幅率Gを個別に算出する。
遅延・増幅モジュール311〜31nは、遅延量td および増幅率Gにしたがって、マイク11から入力した音声信号を個別に遅延させ増幅するが、それらの遅延量td および増幅率Gは、仮想音源位置AL1′と、アレイスピーカ100を構成する各スピーカユニット511〜51nの位置との距離に基づいて算出される。具体的には、遅延量td および増幅率Gは、仮想音源と各スピーカユニット511〜51n間の距離をdとすると、以下の式により算出される。
遅延量 td =d/c cは音速
増幅率 G=dr rは距離減衰定数(0>r>−2)
図5は、第1系統の実音源位置AL1を中心とした波面及び実音源位置に対応する仮想音源位置AL1′を中心とした波面を示す説明図である。
図5において、AL1〜AL4は演奏者A1〜A4の位置、すなわち、実音源位置を示し、AL1′は鏡像空間に相当する観客席における仮想音源の位置を示す。仮想音源位置AL1′は、実音源位置AL1に対応する。また、図5において、破線は実音源位置AL1を中心とした波面を示し、2点破線は仮想音源位置AL1′を中心とした波面を示す。
図5に示すように、ステージ上の演奏者A1には、実音源位置AL1から発せられる波面に加えて、仮想音源位置AL1′から発せられる波面がアレイスピーカ100を経て伝わる。すなわち、演奏者A1は、アレイスピーカ100から発せられた音を、音響的に、アレイスピーカ100の位置にあると仮定した壁からの反射音として知覚する。上述したように、この反射音は疑似反射音である。演奏者A1の発する音と比較して疑似反射音は時間的に遅れて演奏者A1の耳に届くゆえ、ハース効果によりステージ上の演奏者A1には演奏者A1の発する直接音、すなわち実音源からの直接音が増強されたように知覚され、自然なモニタ環境が実現できる。ここでハース効果とは、先行音効果とも呼ばれ、概ね20ms以内の時間差で2つの似通った信号が耳に到達した場合、先行する音が知覚されるという効果であるが、後に届く音も聴感上直接音の音圧を上げる役割を果たす。一般的に反射音は直接音より後に耳に届くが、初期の反射音すなわち直接音が耳に到達してから概ね20ms以内に耳に到達する反射音は聴感上直接音の音圧を上げる働きをし、結果的に初期反射音が多い環境の方が大きな音に聞こえる。実施の形態1では疑似的にハース効果を実現し、演奏者A1の発する音が大きく聞こえるようにする。
また、実音源位置AL1〜AL4である演奏者A1〜A4の位置に対してそれぞれ異なる仮想音源位置AL1′〜AL4′が割り当てられるゆえ、たとえ各楽器の音色が似ていて、又は、各楽器の音量バランスが適切でなかったとしても、カクテルパーティ効果により、各楽器音を分離して聞き分けることができる。ここでカクテルパーティ効果とは、音源の位置や音質的特徴などを手掛かりに特定の音を選択的に聞くことができるという聴覚心理上の効果である。音源位置はこの効果の実現に大きな役割を果たしていると考えられ、実施の形態1では実音源からの直接音による音像定位を目標としているので、音源位置は実音源位置として知覚され、カクテルパーティ効果を引き起こすことができる。また、仮想音源からアレイスピーカ100までの距離を経た波面を再現するゆえ、従来の拡声用スピーカに近づいたときと異なり、アレイスピーカ100に近づいても音圧が急激に高まることがなく、聴覚に危険を及ぼす可能性を低下させることができる。さらに、同様の理由により、マイク11〜14が従来のモニタ用スピーカに近づいたときと比較して他の楽器音の回り込み量の変化を相対的に低減させることができ、いわゆるハウリングの防止に効果がある。また、演奏者A1〜A4が演奏位置を変えると仮想音源位置も変わるため、ステージ上の音場も変化し、演奏者A1〜A4の神経高揚に有効である。
また、従来の音響システムを用いると、電気的に信号が伝送され放音されるゆえ、直接音よりモニタスピーカからのモニタ音声の方が先行して聞こえることが少なくない。それゆえ、モニタ音声はモニタスピーカに定位し、モニタスピーカから発せられる混合音として知覚され、個々の楽器音を区別することが困難になる。個々の楽器音を聞き取りやすくモニタするにはそれぞれの音量や音質を適切に管理する必要があり、その許容範囲は実施の形態1のものと比較して大幅に狭い。それゆえ、操作者はモニタ信号の管理・調整を適切に行う必要があり、大きな負担であった。さらに、従来の方式では演奏者が多くなれば必要なモニタ信号の系統数も増加し、それぞれの混合比を調整する操作者の負担も増加していたが、実施の形態1によればモニタ信号の系統数が増えることはないため、調整者の負担は従来の方式のように増加することはない。このため、実施の形態1によれば、モニタ信号の管理・調整に費やしていた操作者の負担を軽減することができる。
なお、従来からステージ上に反響板を設置することにより同様の効果が得られることが知られている。しかし、反響板は大型で設置が困難であるうえ、視覚をさえぎるゆえ、ステージと観客席の間などには設置できない。これに対して、実施の形態1によれば大型の反響板と同等の効果を小型のアレイスピーカ100で実現することができる。
実施の形態2
以下、図面を参照して実施の形態2を具体的に説明する。
図6は、演奏会でステージ上での演奏を観客に対して拡声する状況を示す説明図である。
図6において、アレイスピーカ200は、ステージと観客席の境界近傍のステージ側に据え付けられている。図6において、アレイスピーカ200を挟んで左側はステージであり、右側は観客席である。ステージ上には実音源となる4人の演奏者A1〜A4が存在する。さらに、実施の形態1とは異なり、観客席には観客の一部として、例えば、観客B1〜B3が存在する。また、図中には表記しないが、別室又は観客席内に設置された音響ブース内で操作者が実施の形態2に係るモニタ制御装置を操作しているとする。演奏者A1〜A4の近傍にはそれぞれマイク11〜14が設置されている。尚、マイク11〜14は、それぞれ、演奏者A1〜A4と同じ位置にあるものとみなしてよい。
図7は、実施の形態2におけるアレイスピーカ200の外観図である。このうち、図7(A)は、アレイスピーカ200の背面図であり、図7(B)及び図7(C)は、正面図であり、図7(D)は、右側面図である。より具体的には、図7(A)はアレイスピーカ200の背面から見た外観図であり、図7(B)及び(C)は、演奏者側から見たアレイスピーカ200の外観図であり、図7(D)は、アレイスピーカ200の側面側から見た外観図である。
アレイスピーカ200は、ステージと観客席の境界付近からステージよりの床の上に据え付けられている横長のスピーカである。アレイスピーカ200の横の長さは、ステージの幅程度の長さ(例えば、約10m)であるのが望ましい。したがって、アレイスピーカ200は、ステージの幅位の長さの細長いキャビネット内に設置される。アレイスピーカ200は、演奏者用のモニタスピーカであるn個(本図では、9個)のスピーカユニット511〜51n及び観客用のn個(本図では、9個)のスピーカユニット521〜52nを有しており、スピーカユニット511〜51nは演奏者A1〜A4に向けられたバッフル板700に組み込まれ、スピーカユニット521〜52nは観客席に向けられたバッフル板710に組み込まれている。バッフル板700及び710とは、複数の穴が設けられた平面板であって、スピーカユニット511〜51n及び521〜52nはそれらの穴に取り付けられる。各スピーカユニット511〜51n及び521〜52nの形は円であり、その大きさは、例えば直径10cm〜30cm位である。アレイスピーカ200の高さは、例えば40cm〜50cm位である。実施の形態2では、スピーカユニット511〜51nによってアレイスピーカ系統51が構成され、スピーカユニット521〜52nによってアレイスピーカ系統52が構成される。ステージ上の演奏者A1〜A4は、アレイスピーカ系統51から放射されるモニタ音声を聴き取り、観客B1〜B3は、アレイスピーカ系統52から放射される音声を聴き取る。尚、各スピーカユニット511〜51n及び521〜52nの形は円としたが、これに限るものでなく、楕円、四角等の他の形であってもよい。
図8は、実施の形態2に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。
尚、本図は、音響システムを構成する主要なユニットの数を限定せずに、一般化した数(n及びm)を用いて表現したものである。
図8に示すように、音響システムは、m個のマイク11〜1m、モニタ制御装置20、及びアレイスピーカ200を備える。モニタ制御装置20は、レベル調整部90、信号処理部9、制御部6、位置情報保持部7、操作部8及び2×n個のアンプ411〜41n及び421〜42nを備える。レベル調整部90は、m個のレベル調整モジュール91〜9mを備え、信号処理部9は、m×n個の遅延・増幅モジュール311〜3mn及び2×n個の加算部711〜71nと721〜72nを備える。加算部711〜71nは、遅延・増幅モジュール311〜3m1、312〜3m2、・・・、31n〜3mnの出力信号をそれぞれ加算し、アンプ411〜41nに出力する。同様に、加算部721〜72nは、遅延・増幅モジュール311〜3m1、312〜3m2、・・・、31n〜3mnの出力信号をそれぞれ加算し、アンプ421〜42nに出力する。
アレイスピーカ200は、n個のスピーカユニット511〜51nから構成されるアレイスピーカ系統(第1のアレイスピーカ)51及びn個のスピーカユニット521〜52nから構成されるアレイスピーカ(第2のアレイスピーカ)系統52を備える。アレイスピーカ系統51は演奏者用のアレイスピーカ200であり、アレイスピーカ系統52は観客用のアレイスピーカ200である。アレイスピーカ系統51を構成するスピーカユニット511〜51nは、アンプ411〜41nから入力する信号にしたがってモニタ音声を演奏者A1〜Amに対して放射する。一方、アレイスピーカ系統52を構成するスピーカユニット521〜52nは、アンプ421〜42nから入力する信号にしたがって音声を観客に対して放射する。
レベル調整モジュール91は、演奏者A1のマイク11から入力した音声信号を増幅した後に、第1系統の信号として遅延・増幅モジュール311〜31nに出力する。レベル調整モジュール92は、演奏者A2のマイク12から入力した音声信号を増幅した後に、第2系統の信号として遅延・増幅モジュール321〜32nに出力する。レベル調整モジュール9mは、演奏者Amのマイク1mから入力した音声信号を増幅した後に、第m系統の信号として遅延・増幅モジュール3m1〜3mnに出力する。すなわち、第1系統〜第m系統の信号のそれぞれは、スピーカユニットの数であるn個に分岐され、遅延・増幅モジュール311〜31n、321〜32n、・・・、3m1〜3mnに入力される。遅延・増幅モジュール311〜3mnは、上述した遅延量td および増幅率Gにしたがって、マイク11〜1mから入力した音声信号を個別に遅延させ増幅し、アレイスピーカ200を構成する複数のスピーカユニット511〜52nのそれぞれに対応するアンプ411〜42nに出力する。
実施の形態2においては、レベル調整部90は、演奏者A1〜A4のマイク11〜14から入力した音声信号に対して、演奏者用のアレイスピーカ系統51のレベル調整及び観客用のアレイスピーカ系統52のレベル調整の2系統のレベル調整を行う。また、実施の形態2においては、アレイスピーカ系統51及び52を構成するスピーカユニット511〜51n及び521〜52nに対して個別のアンプ411〜41n及び421〜42nが設けられる。
実施の形態1と同様にアレイスピーカ系統51は演奏者A1〜A4に向けられる。アレイスピーカ系統51は、アレイスピーカ200を対象軸とした鏡像空間に相当する観客席における仮想音源位置を中心とした波面を発生することによって、疑似反射音を演奏者A1〜A4に対して放射する。一方、アレイスピーカ系統52は観客席に向けられるため、演奏者A1〜A4の位置に仮想音源が配置され、仮想音源を中心とした波面が観客席に対して放射される。ここで、空間の対称性から、アレイスピーカ200を対称軸とした対称点に仮想音源を配置することは、同一音源に対して同じ距離を設定し、同じ遅延量及び同じ増幅率の組み合わせを設定することに等しい。ゆえに、アレイスピーカ系統51及び52のそれぞれに対応するスピーカユニット511〜51n及び521〜52nは、信号処理部9により生成された信号を出力するが、観客席内の仮想音源とスピーカユニット511〜51nの距離及びステージ内の仮想音源とスピーカユニット521〜52nの距離が同じゆえ、信号処理部9に設定される遅延量td 及び増幅率Gは共用でき、時分割処理などを行うことにより演算量や処理時間を削減することができる。
このようにすることで、第1系統の信号は、アレイスピーカ200によって、演奏者A1に対して疑似反射音として放射される一方、観客に対しては演奏者A1の位置を中心とする波面を生成する音波として出力される。第2系統〜第4系統の信号に対しても上記と同様の処理が施され、それぞれの仮想音源位置を中心とする波面を生成する音波としてアレイスピーカ200から出力される。
図9は、仮想音源が割り当てられた演奏者A1の位置(実音源位置AL1)を中心とした波面を示す説明図である。
図9に示すように、観客席の広い範囲において、実際にはアレイスピーカ200から観客B1〜B3に対して放射されている音であるにもかかわらず、観客は、演奏者A1から直接音が届いているかのごとく知覚する。
図10は、ステージ、アレイスピーカ200、及び、アレイスピーカ200を対称軸としてステージと対称位置にある鏡像空間を示す説明図である。ここで、対称軸とは、図10におけるアレイスピーカ200内に表示されている破線部のことである。さらに図7を参照すると、対称軸とは、アレイスピーカ200の筐体内部の横方向の略中心線である。
図10に示すように、実施の形態1と同様に、ステージ上の演奏者A1〜A4には、演奏者A1〜A4の発する音の他にアレイスピーカ200から疑似反射音が聞こえる。演奏者A1〜A4の発する音と比較して疑似反射音は時間的に遅れて耳に届くゆえ、ハース効果によりステージ上の演奏者A1〜A4には演奏者A1〜A4の発する直接音が増強されたように知覚される。また、いずれの演奏者A1〜A4に対してもそれぞれ仮想音源が割り当てられるゆえ、カクテルパーティ効果により、たとえ演奏音が似通っていたとしても独立の演奏音として知覚される。また、独立の演奏音として楽器音が聞き取りやすくなるゆえ、従来のステージモニタを使用せずとも良好なモニタ環境が実現でき、操作者の負担を軽減することができる。なお、演奏者側に向けられたスピーカから観客席側への音の回り込みや、観客席側に向けられたスピーカから演奏者側への音の回り込みが生じるが、それぞれの側から見た仮想音源位置はそれぞれの側に向けられたスピーカの再生する波面の仮想音源位置と同位置とみなすことができるので大きな影響はない。
実施の形態3
以下、図面を参照して実施の形態3を具体的に説明する。
図11は、実施の形態3に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。
尚、本図は、音響システムを構成する主要なユニットの数を限定せずに、一般化した数(n及びm)を用いて表現したものである。
実施の形態3においては、実施の形態2と異なり、レベル調整部90は、演奏者A1〜Amのマイク11〜1mから入力した音声信号に対して、演奏者用のアレイスピーカ系統51のレベル調整と観客用のアレイスピーカ系統52のレベル調整を共通に行う。また、実施の形態3においては、実施の形態2と異なり、アレイスピーカ系統51及び52を構成するスピーカユニット511〜51n及び521〜52nに対し個別のアンプ411〜41n及び421〜42nが設けられ、アンプ411〜41n及び421〜42nの増幅率はアレイスピーカ系統別に調整できるものとする。
図11に示すように、音響システムは、m個のマイク11〜1m、モニタ制御装置30、及びアレイスピーカ200を備える。モニタ制御装置30は、レベル調整部90、信号処理部3、制御部6、位置情報保持部7、操作部8及び2×n個のアンプ411〜41n及び421〜42nを備える。レベル調整部90は、m個のレベル調整モジュール91〜9mを備え、信号処理部3は、m×n個の遅延・増幅モジュール311〜3mn及びn個の加算部711〜71nを備える。
加算部711は、遅延・増幅モジュール311〜3m1の出力信号を加算し、アンプ411及び421に出力する。加算部712は、遅延・増幅モジュール312〜3m2の出力信号を加算し、アンプ412及び422に出力する。加算部71nは、遅延・増幅モジュール31n〜3mnの出力信号を加算し、アンプ41n及び42nに出力する。
アレイスピーカ200は、n個のスピーカユニット511〜51nから構成されるアレイスピーカ系統51及びn個のスピーカユニット521〜52nから構成されるアレイスピーカ系統52を備える。アレイスピーカ系統51は演奏者用のアレイスピーカであり、アレイスピーカ系統52は観客用のアレイスピーカである。アレイスピーカ系統51を構成するスピーカユニット511〜51nは、アンプ411〜41nから入力する信号にしたがってモニタ音声を演奏者A1〜Amに対して放射する。一方、アレイスピーカ系統52を構成するスピーカユニット521〜52nは、アンプ421〜42nから入力する信号にしたがって音声を観客に対して放射する。
レベル調整モジュール91は、演奏者A1のマイク11から入力した音声信号を増幅した後に、第1系統の信号として遅延・増幅モジュール311〜31nに出力する。レベル調整モジュール92は、演奏者A2のマイク12から入力した音声信号を増幅した後に、第2系統の信号として遅延・増幅モジュール321〜32nに出力する。レベル調整モジュール9mは、演奏者Amのマイク1mから入力した音声信号を増幅した後に、第m系統の信号として遅延・増幅モジュール3m1〜3mnに出力する。このように、第1系統〜第m系統の信号のそれぞれは、スピーカユニットの数であるn個に分岐され、遅延・増幅モジュール311〜31n、321〜32n、・・・、3m1〜3mnに入力される。遅延・増幅モジュール311〜3mnは、上述した遅延量td および増幅率Gにしたがって、マイク11〜1mから入力した音声信号を個別に遅延させ増幅し、アレイスピーカ200を構成する複数のスピーカユニット511〜52nのそれぞれに対応するアンプ411〜42nに出力する。
操作者は音量調整部82を操作して、レベル調整モジュール91〜9mの各々に対する増幅率を設定し、各音声信号が適切な音量でかつ音量バランスで観客席に拡声されるようにする。ここで適切な音量バランスとは、演奏する音楽の内容に依存するが、一般的に似通った音量であることが多い。この場合、観客に提供するのと同じ音量バランスでステージ上に放音してもほぼ均一に他の音源を聞き取ることができる。ただし、観客側に放音する音量とステージ上に放音する音量に差を設ける必要がある場合がある。この場合、アレイスピーカ系統別にアンプ411〜41n及び421〜42nの増幅率を調整することにより音量差を実現することができる。また、レベル調整が必要なアレイスピーカ200の系統数が半分になるゆえ、操作者の負担が大幅に削減されるうえ、信号処理部3の構成を大幅に簡略化することができる。
実施の形態4
以下、図面を参照して実施の形態4を具体的に説明する。
図12は、実施の形態4に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。
尚、本図は、音響システムを構成する主要なユニットの数を限定せずに、一般化した数(n及びm)を用いて表現したものである。
実施の形態4においては、実施の形態3と異なり、アレイスピーカ系統51を構成するスピーカユニット511〜51n及びアレイスピーカ系統52を構成するスピーカユニット521〜52nにおいて、系統ごとに対応するスピーカユニットを接続する。
図12に示すように、音響システムは、m個のマイク11〜1m、モニタ制御装置40及びアレイスピーカ400を備える。モニタ制御装置40は、レベル調整部90、信号処理部3、制御部6、位置情報保持部7、操作部8及びアンプ41〜4nを備える。レベル調整部90は、m個のレベル調整モジュール91〜9mを備え、信号処理部3は、m×n個の遅延・増幅モジュール311〜3mn及びn個の加算部711〜71nを備える。加算部711は、遅延・増幅モジュール311〜3m1の出力信号を加算し、アンプ41に出力する。加算部712は、遅延・増幅モジュール312〜3m2の出力信号を加算し、アンプ42に出力する。加算部71nは、遅延・増幅モジュール31n〜3mnの出力信号を加算し、アンプ4nに出力する。遅延・増幅モジュール311〜3mnは、上述した遅延量td および増幅率Gにしたがって、マイク11〜1mから入力した音声信号を個別に遅延させ増幅し、アレイスピーカ400を構成する複数対のスピーカユニット511〜51n及び521〜52nのそれぞれに対応するアンプ41〜4nに出力する。
アレイスピーカ400は、n個のスピーカユニット511〜51nから構成されるアレイスピーカ系統51及びn個のスピーカユニット521〜52nから構成されるアレイスピーカ系統52を備える。アレイスピーカ系統51は演奏者用のアレイスピーカであり、アレイスピーカ系統52は観客用のアレイスピーカである。アレイスピーカ系統51を構成するスピーカユニット511〜51n及びアレイスピーカ系統52を構成するスピーカユニット521〜52nは、アンプ41〜4nから入力する信号にしたがって、演奏者A1〜Amに対してモニタ音声を放射し、観客に対して音声を放射する。
実施の形態4は、アレイスピーカ系統51を構成するスピーカユニット511〜51n及びアレイスピーカ系統52を構成するスピーカユニット521〜52nにおいて、系統ごとに対応するスピーカユニットを接続するものである。すなわち、スピーカユニット511及び521、スピーカユニット512及び522、・・・、スピーカユニット51n及び52nをそれぞれ接続する。ここで、アレイスピーカ系統52が観客側に放射する音声の音量と、アレイスピーカ系統51がステージ上に放射する音声の音量に差を設ける必要がある場合がある。この場合、系統別にスピーカの入力電圧に対する能率を調整することにより音量差を実現することができる。調整方法としては、能率の異なるスピーカを選択すること、減衰器を挿入すること等が挙げられる。その結果、実施の形態4においても、実施の形態2により得られる効果と同様の効果が得られる。さらに、実施の形態3と比較した場合、アンプの数は半分となるため、装置構成を簡略化することができる。
変形例
本発明は上述した実施形態に限らず、他の態様でも実施することが可能である。以下に変形例として幾つかの実施の態様を示す。
(変形例1)
上述した実施の形態においては、4つの入力信号系統に対して波面を出力する場合を例にしたが、入力信号系統は任意の数に設定可能である。
(変形例2)
上述した実施の形態においては、入力信号系統はマイク11〜14を用いて直接音を集音する形態をとったが、入力信号は電子的に信号を出力する楽器であってもよい。この場合、演奏者A1〜A4近傍に設置した通常のスピーカからの音声を直接音として扱い、アレイスピーカ100、200又は400から演奏音を放射すれば、上述の実施形態により得られる効果と同様の効果を得られる。
(変形例3)
上述した実施の形態においては、入力信号系統はマイク11〜14を用いて直接音を集音する形態をとったが、入力信号は電子的に信号を出力する楽器であってもよい。この場合、直接音は実音源位置からは放出されないが、観客側からは設定した仮想音源位置から楽器音が放出されているように知覚される。一方、ステージ上からはアレイスピーカ100、200又は400の位置に対し線対称となる鏡像空間上に位置する仮想音源から楽器音が放出されているように知覚される。
(変形例4)
上述した実施の形態においては、操作者は、操作部8の位置情報入力部81が提供する平面図に対して実音源位置の平面座標情報(X−Y軸座標)を設定したが、それに加えて実音源位置の高さ情報(Z軸座標)を設定してもよい。これにより、実音源位置が3次元座標で表現された位置情報として設定される。すなわち、実音源である演奏者A1〜A4がステージ上のアレイスピーカ100、200又は400よりもかなり高い位置にいる場合には、実音源位置の3次元座標点と、実音源位置の平面座標点と、アレイスピーカ100、200又は400の平面座標点により構成される3角形の斜辺の長さが、実音源位置とアレイスピーカ100、200又は400との距離に相当する。例えば、操作部8にて設定された実音源位置AL1〜AL4の3次元位置情報は位置情報保持部7に一旦保持された後に、制御部6に送られる。制御部6は、上記の距離及び上述の式に基づいて、取得した実音源位置AL1〜AL4に対応する仮想音源位置AL1′〜AL4′を鏡像空間内に求めた上で仮想音源位置AL1′〜AL4′の各々を中心とした波面を生成するために要する信号の遅延量td および増幅率Gを算出する。次いで、遅延・増幅モジュール311〜31n、・・・、341〜34nは、これらの遅延量及び増幅率にしたがって第1系統〜第4系統の信号を遅延させ増幅し、その結果、他の実施の形態及び変形例と同様に、実音源位置AL1〜AL4に対応する仮想音源位置AL1′〜AL4′を中心とする波面を生成するための音がアレイスピーカ100、200又は400から放射される。
(変形例5)
上述した実施の形態においては、位置情報入力部81に対し、操作者が手動で実音源の位置情報である演奏者A1〜A4の位置情報及びアレイスピーカ位置情報を入力したが、操作者の入力負担の軽減及び正確な位置情報の入力の観点から、演奏者A1〜A4の位置情報については、自動的に検出し取得する構成をとってもよい。図13は、変形例5に係るモニタ制御装置を備える音響システムの一例を示すブロック図である。図13において、変形例5は、他の実施形態及び変形例とは異なり、演奏者A1〜A4の位置を捕捉して位置情報を取得し、その取得結果を実音源位置として制御部6に出力する捕捉位置情報入力部130を備える。例えば、各演奏者A1〜A4に無線タグを装着させ、各無線タグが演奏者A1〜A4の位置情報を捕捉位置情報入力部130に送信する構成にしてもよい。また演奏者A1〜A4にGPS(Global Positioning System)受信機を装着させ、GPS受信機が取得した位置情報を、GPS受信機を識別する識別情報とともに捕捉位置情報入力部130に送信する構成にしてもよい。または、画像認識装置が検出した演奏者A1〜A4の位置を捕捉位置情報入力部130に送信する構成にしてもよい。例えば、ステージ全体を見渡せる位置にカメラを設置し、カメラから送られてくる映像を画像認識装置が解析して演奏者A1〜A4の位置を特定し、その結果を捕捉位置情報入力部130に送信する。画像認識装置を利用した場合、演奏者A1〜A4は無線タグ、GPS受信機等の機器を装着する必要がない。
(変形例6)
上述した実施の形態においては、入力信号系統はレベル調整部2を経て直接、信号処理部3に入力されたが、この系統に音響効果付加手段を追加してもよい。例えば、イコライザ回路、ダイナミクス回路などのエフェクト回路を挿入し、音源位置から上記音響効果を付加した音が放出されているかのように制御することができる。
(変形例7)
上述した実施の形態においては、ステージ上での音楽演奏に適用した例であったが、他の例としては、講演や討論会などにも適用することができる。要するに、上述した実施形態においては、1つ又は複数の音源から集音された音響信号に対して、それぞれの実音源位置から増強して出るがごとく拡声するようにしているので、一人又は複数人で会話や演奏をおこなう場合、自然で聴きやすい音場を生成する音響システムを提供することができる。
(変形例8)
上述した実施の形態においては、照明装置と捕捉位置情報入力部130を連動して動作させてもよい。例えば、照明装置が照らす位置を実音源位置とみなして、その位置を捕捉位置情報入力部130に送信する構成にしてもよい。
11〜1m マイク
2 レベル調整部
10 モニタ制御装置
21〜2m レベル調整モジュール
3 信号処理部
311〜3m1 遅延・増幅モジュール
312〜3m2 遅延・増幅モジュール
31n〜3mn 遅延・増幅モジュール
6 制御部
7 位置情報保持部
8 操作部
81 位置情報入力部
82 音量調整部
41〜4n アンプ
100 アレイスピーカ
511〜51n スピーカユニット
130 捕捉位置情報入力部

Claims (8)

  1. 音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、
    前記音源の位置を受け付ける音源位置受け付け手段と、
    前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、
    前記音源及び前記アレイスピーカ装置の位置関係に基づき前記音声信号を遅延及び増幅することにより、前記音源の位置と関連付けられた位置を中心点とする音声波面を前記アレイスピーカ装置に発生させるための信号を生成する信号生成手段と
    を備えることを特徴とするモニタ制御装置。
  2. 前記音源の位置と関連付けられた位置は、前記アレイスピーカ装置の横軸を対称軸として前記音源の位置と対称な位置であることを特徴とする請求項1記載のモニタ制御装置。
  3. 音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、前記音源に向かう方向に放音する第1のアレイスピーカ及び該音源とは逆方向に放音する第2のアレイスピーカを有する横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、
    前記音源の位置を受け付ける音源位置受け付け手段と、
    前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、
    前記音源及び前記アレイスピーカ装置の位置関係に基づき前記音声信号を遅延及び増幅する信号生成手段と
    を備え、
    前記信号生成手段は、前記アレイスピーカ装置の横軸を対称軸として前記音源の位置と対称な位置を中心点とする第1の音声波面を前記第1のアレイスピーカに発生させるための第1の信号を生成し、前記音源の位置を中心点とする第2の音声波面を前記第2のアレイスピーカに発生させるための第2の信号を生成することを特徴とするモニタ制御装置。
  4. 前記音源の位置と関連付けられた位置と前記アレイスピーカ装置を構成する複数のスピーカそれぞれとの距離に基づき前記音声信号に対する遅延量及び増幅率を算出する算出手段を更に備え、
    前記信号生成手段は、前記算出手段によって算出された遅延量及び増幅率にしたがって前記音声信号を遅延及び増幅する遅延部及び増幅部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のモニタ制御装置。
  5. 音源から入力したモニタすべき音声信号から生成した信号に基づいて、横置き型のアレイスピーカ装置に放音させるモニタ制御装置において、
    前記アレイスピーカ装置の位置を受け付けるスピーカ位置受け付け手段と、
    前記音源の位置を受け付ける第1の音源位置受け付け手段と、
    外部装置が捕捉した前記音源の位置を受け付ける第2の音源位置受け付け手段と、
    前記第1又は第2の音源位置受け付け手段から音源の位置を受け取り、該音源の位置と関連付けられた位置と前記アレイスピーカ装置を構成する複数のスピーカそれぞれとの距離に基づき前記音声信号に対する遅延量及び増幅率を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記遅延量及び前記増幅率にしたがって前記音声信号を遅延及び増幅することにより、前記音源の位置と関連づけられた位置を中心点とする音声波面を前記アレイスピーカ装置に発生させるための信号を生成する信号生成手段と
    を備えることを特徴とするモニタ制御装置。
  6. 前記外部装置は、音源に装着された無線タグ又は音源に装着されたGPS受信機が取得した音源の位置、画像認識装置が取得した音源の位置又は照明装置が照らす音源の位置を捕捉することを特徴とする請求項5記載のモニタ制御装置。
  7. 請求項1、2、5又は6に記載のモニタ制御装置が生成した信号を増幅して前記アレイスピーカ装置に出力する増幅器を備えることを特徴とする音響システム。
  8. 請求項3に記載のモニタ制御装置が生成した第1及び第2の信号を増幅して前記第1及び第2のアレイスピーカの各々に出力する第1及び第2の増幅器を備えることを特徴とする音響システム。
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