JP2011153228A - 液状封止樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
無機充填材の詰まりやボイドなどの問題の無い、COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】
耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物であって、液状封止樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂(B)硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)前記無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤を含み、無機充填材の含有量が10重量%以上80重量%以下であり、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下である液状封止樹脂組成物。
【選択図】 なし
無機充填材の詰まりやボイドなどの問題の無い、COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】
耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物であって、液状封止樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂(B)硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)前記無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤を含み、無機充填材の含有量が10重量%以上80重量%以下であり、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下である液状封止樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物および、その液状封止樹脂組成物を用いて組み立てられた半導体装置に関する。
近年、家庭用テレビや携帯端末などを中心とする薄型表示体機器をはじめ、特に軽量かつコンパクト性を求められる情報処理機器などにおいて、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられた半導体装置が多用されるようになった。
COF方式あるいはSOF方式とは、耐熱性フィルム上に形成された極めて微細な回路上に、半導体素子あるいはその他の電子部品を搭載する半導体装置の製造方式である。
この方式は、ロール形態で半導体装置を生産することも可能であることから、生産スペースの節約や生産性の向上が可能になり、さらに従来のような重くて硬い基板(例えば、ガラス/エポキシ基板)に代わって、軽くて軟らかいフィルム上に半導体装置を組み立てられることから、軽量化への寄与や多様な形状への対応性も高いという特徴がある。さらに、耐熱性フィルム上へ形成される回路は、近年では20μmピッチもの極微細なものも量産可能になってきたことから、上記方式で組み立てられた半導体装置の小型化や高集積化も可能になってきた。
この方式は、ロール形態で半導体装置を生産することも可能であることから、生産スペースの節約や生産性の向上が可能になり、さらに従来のような重くて硬い基板(例えば、ガラス/エポキシ基板)に代わって、軽くて軟らかいフィルム上に半導体装置を組み立てられることから、軽量化への寄与や多様な形状への対応性も高いという特徴がある。さらに、耐熱性フィルム上へ形成される回路は、近年では20μmピッチもの極微細なものも量産可能になってきたことから、上記方式で組み立てられた半導体装置の小型化や高集積化も可能になってきた。
すなわちCOF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立ては、軽量かつコンパクトな半導体装置を、高い生産性で効率良く製造することが出来る点で、従来の半導体装置の製造方式とは大きく異なっており、このような利点から応用分野も広がってきている。
さらに、COF方式あるいはSOF方式では、従来の方式に比べ更に回路を微細化できる可能性も高いことから、将来この方式で製造される半導体装置の高集積化が一層進むものと考えられている。
さらに、COF方式あるいはSOF方式では、従来の方式に比べ更に回路を微細化できる可能性も高いことから、将来この方式で製造される半導体装置の高集積化が一層進むものと考えられている。
このようなCOF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てにおいて、信頼性の向上のために半導体素子あるいはその他の電子部品との間に「アンダーフィル材」と呼ばれる液状封止樹脂組成物を充填していることが知られている(例えば、特許文献1)。すなわち、半導体素子あるいはその他の電子部品の接続部を熱的ストレスや湿気あるいは異物の進入などから保護している。
従来の一般的な半導体装置の組み立てにおいても、上記と同じ理由でアンダーフィル材が用いられている(例えば、特許文献2〜7)。しかし、これらのアンダーフィル材をそのままCOF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てに用いた場合は、極めて微細な回路へ充填する際に、アンダーフィル材に含まれる無機充填材が詰まることによって、充填材の分離や未充填ボイドなどの問題が発生するため適用が困難であった。
極めて微細な回路へ充填する際の上記のような問題を解消するものとして、回路のギャップサイズに対して無機充填材のサイズを規定するものも提案されている(例えば、特許文献8)。このものは、回路のギャップサイズに対して無機充填材のサイズを所定の条件下において規定することで、無機充填材の詰まり防止と充填速度との両立を図かったものである。しかし、COF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てにおいて大きな利点である微細化の進展に伴い、いっそうサイズの小さい無機充填材を適用する必要がある。その為、無機充填材の含有量を一定量とした場合には、アンダーフィル材の粘度上昇を避けることができず充填速度が低下するので、結果的にCOF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てにおける もう一つの大きな利点である高い生産性の維持が損なわれてゆく事になるという問題があった。
一方、COF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てにも好適に適用可能なアンダーフィル材として、無機充填材含有量を10質量%以下と規定することで微細回路への充填を容易にするもの(例えば、特許文献9)や、ケチミン構造化合物を添加することで微細回路でのマイグレーション発生を抑え、信頼性を向上できるものも提案されている(例えば、特許文献10)。しかし、これらのアンダーフィル材では無機充填材の含有量をできるだけ高くして(通常約30〜80%程度)、半導体素子やその他の電子部品への熱的・機械的衝撃を緩和して半導体装置の信頼性を高めるという、元来アンダーフィル材に対して求められてきた機能を十分発揮することができなかった。
無機充填材の含有量アップと分散性や流動性との両立を図るものとして、塩基性物資を用いて特殊な方法で表面処理した無機充填材であって、且つ所定値以上の粗粒をカットした表面微塩基性無機充填材を用いたものも提案されている(例えば、特許文献11)。ここで提案された無機充填材は、表面を特定の薬剤を用いて処理し表面に微塩基性を持たせ、且つ粗粒をカットすることで分散や流動を高くし、高充填を可能とするものであった。
しかし、このような方法で得られた表面微塩基性無機充填材の表面はプラス電荷を帯びていることから、プラス電荷を有する他の添加剤(密着助剤、分散剤、ブリード防止剤、着色剤など)を配合された液状樹脂組成物へ用いた場合には、再凝集が発生するため十分に凝集物生成を防ぐ事はできなかった。また表面電荷量は処理量により固定されることから、それを上回るマイナス電荷物質を配合すると、その効果が失われてしまい十分凝集を防止することは出来なかった。これらの事により、前記の方法ではCOF方式あるいはSOF方式での半導体装置の組み立てにおける無機充填材の回路間への詰まりによる分離や未充填ボイドなどの問題発生を避けることは出来なかった。
本発明が解決しようとする課題は、前述のような従来技術では実現が困難であったフィラー含有量が高く、且つ無機充填材の詰まりやボイドなどの問題の無い、COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物の提供を可能にし、またその液状封止樹脂組成物を用いて組み立てられた半導体装置の信頼性を向上することである。
本発明は以下の通りである。
(1)COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置において、耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物であって、
前記液状封止樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂(B)硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)前記無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤を含み、前記無機充填材の含有量が10重量%以上80重量%以下であり、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下であることを特徴とする液状封止樹脂組成物。
(2)(C)無機充填材が、溶融シリカ、結晶シリカ、又は合成シリカ粉末のいずれかである(1)に記載の液状封止樹脂組成物。
(3)(C)無機充填材の含有量が20重量%以上60%以下である(1)又は(2)に記載の液状封止樹脂組成物。
(4)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アミノ基を有するシランカップリング剤である(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(5)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、又は1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エンである(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(6)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アルミナ粉末である(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(7)(B)硬化剤がイミダゾール化合物を含む(1)〜(6)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)いずれか記載の液状封止樹脂組成物を充填する充填工程とを有することを特徴とする、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置の製造方法。
(1)COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置において、耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物であって、
前記液状封止樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂(B)硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)前記無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤を含み、前記無機充填材の含有量が10重量%以上80重量%以下であり、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下であることを特徴とする液状封止樹脂組成物。
(2)(C)無機充填材が、溶融シリカ、結晶シリカ、又は合成シリカ粉末のいずれかである(1)に記載の液状封止樹脂組成物。
(3)(C)無機充填材の含有量が20重量%以上60%以下である(1)又は(2)に記載の液状封止樹脂組成物。
(4)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アミノ基を有するシランカップリング剤である(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(5)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、又は1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エンである(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(6)(D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アルミナ粉末である(1)〜(3)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(7)(B)硬化剤がイミダゾール化合物を含む(1)〜(6)いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)いずれか記載の液状封止樹脂組成物を充填する充填工程とを有することを特徴とする、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置の製造方法。
本発明によれば、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置の信頼性を向上することができる液状封止樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置を得ることができる。
以下、本発明の液状封止樹脂組成物および半導体装置について説明する。
まず、液状封止樹脂組成物について説明する。
本発明の液状封止樹脂組成物は、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置に用いられるものであり、特に前記COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置の耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子、あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられるものである。
本発明の液状封止樹脂組成物は、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置に用いられるものであり、特に前記COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置の耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子、あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられるものである。
本発明の液状封止樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)を含む。これにより、硬化後の封止樹脂脂組成物が耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れ、且つ半導体素子と基板とを強固に接着することができるので、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
前記エポキシ樹脂(A)としては、一分子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に分子量や構造は限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミンなどの芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイドなどの脂環式エポキシなどの脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。
さらに本発明の場合、芳香族環にグリシジル構造またはグリシジルアミン構造が結合した構造を含むものが耐熱性、機械特性、耐湿性という観点からより好ましく、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は信頼性、特に接着性という観点から使用する量を制限するほうがさらに好ましい。これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。本発明では液状封止樹脂組成物の態様のため、エポキシ樹脂(A)として最終的に常温(25℃)で液状であることが好ましいが、常温で固体のエポキシ樹脂であっても常温で液状のエポキシ樹脂に溶解させるなどして、結果的に常温で液状の状態であればよい。
本発明の液状封止樹脂組成物は、硬化剤(B)を含む。これによりエポキシ樹脂(A)を硬化させることができるものであれば特に限定はされないが、例えばアミン、フェノール類、酸無水物、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂などが挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。性状としては、熱硬化性液状封止樹脂組成物の流動性を確保するため液状の硬化剤が好ましく、例えばジアミノジエチルジフェニルメタンや液状ノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。これらは作業性の悪化が著しくならない限りにおいて、固形の硬化剤を溶解させて用いることもできる。
さらに硬化性の観点からイミダゾール類を、単独あるいは前記硬化剤と併用して用いるのが好ましい。イミダゾール類としては例えば、1,2−ジメチルイミダゾールや1−ベンジル−2−メチルイミダゾールや1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステルなどが挙げられる。また、固形のイミダゾール類を溶解させて適用してもよい。固形のイミダゾール類としては、例えば2−メチルイミダゾールや2−ウンデシルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリフェニルフォスフィンやテトラフェニルフォスフィンの誘導体やその塩などが挙げられるが、液状樹脂組成物に溶解して用いることが好ましい。
本発明の液状封止樹脂組成物は、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下である無機充填材(C)を含む。前記無機充填材の材質としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ粉末、溶融シリカ(溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ)、合成シリカ、結晶シリカなどのシリカ粉末などの酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素などの窒化物などを用いることができる。
無機充填材(C)の平均粒径を測定する方法としては、例えばレーザー回折光散乱法によって求めた粒度分布から算術計算によって得られた数値などを用いることができる。 また最大粒径を測定する方法は、前述のような粒度分布計測によって得られた累積分布において累積値99%に達する粒径値、あるいは湿式篩法によって所定サイズの目開きの篩いで篩った際の篩い上残渣の割合が0.1%以下となる粒径値などを用いることができるが、後者のほうが実質的に過大な粒径の無機充填材を含まないので、詰まり防止の観点からいっそう好ましい。
本願の実施例では、平均粒径はレーザー回折光散乱法によって測定し、最大粒径は湿式篩法によって測定した。
本願の実施例では、平均粒径はレーザー回折光散乱法によって測定し、最大粒径は湿式篩法によって測定した。
これらの無機充填材は、単独でも混合して使用しても良い。これらの中でも樹脂組成物の耐熱性、耐湿性、強度などを向上できることから溶融シリカ、結晶シリカ、又は合成シリカ粉末が好ましい。無機充填材の形状は、平均粒径と最大粒径の範囲を逸脱しない限り特に限定されないが、粘度や流動特性の観点から形状は球状であることが好ましい。無機充填材の含有量は、前記液状封止樹脂組成物全体の10重量%以上80重量%以下が好ましく、特に20重量%以上60重量%以下が好ましい。含有量が前記下限値以上であると半導体装置の信頼性を向上させる効果が高くなり、前記上限値以下であると半導体装置の隙間に流動する際の詰まりを抑制する効果が高くなる。
本発明の液状封止樹脂組成物は、無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)を含む。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤とは、液状封止樹脂組成物の他の原料と混在させる以外には特別な操作を施さなくても無機充填材の表面へ吸着、浸透あるいは反応を生じて、無機充填材表面の帯電を相殺し得る添加剤である。そのようなものとしては、例えば各種カップリング剤類、界面活性剤類などを挙げることができる。また、表面電荷の極性の異なる無機充填材を組み合わせて用いることで、相互に電荷を中和するという事も可能であり、その場合はどちらか一方が表面電荷を中和し得る添加剤と言える。ただし、その場合の無機充填材は、複数合わせた含有量が前記液状封止樹脂組成物全体の10重量%以上80重量%以下であり、またその大きさは平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下である一方の無機充填材に対し、電荷を中和し得る添加剤の大きさはその10分の1以下であることが無機充填材の表面への付着が容易になるので望ましい。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤とは、液状封止樹脂組成物の他の原料と混在させる以外には特別な操作を施さなくても無機充填材の表面へ吸着、浸透あるいは反応を生じて、無機充填材表面の帯電を相殺し得る添加剤である。そのようなものとしては、例えば各種カップリング剤類、界面活性剤類などを挙げることができる。また、表面電荷の極性の異なる無機充填材を組み合わせて用いることで、相互に電荷を中和するという事も可能であり、その場合はどちらか一方が表面電荷を中和し得る添加剤と言える。ただし、その場合の無機充填材は、複数合わせた含有量が前記液状封止樹脂組成物全体の10重量%以上80重量%以下であり、またその大きさは平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下である一方の無機充填材に対し、電荷を中和し得る添加剤の大きさはその10分の1以下であることが無機充填材の表面への付着が容易になるので望ましい。
特に、耐熱性、耐湿性、強度向上の観点から無機充填材として溶融シリカあるいは結晶シリカ、合成シリカ粉末を用いた場合には、無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤として、例えばN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、3-トリメトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランなどの各種塩基性カップリング剤や、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)あるいはその塩、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)あるいはその塩などの塩基性物質、アルミナ微粒子などを好適に用いることができる。なかでも、流動速度向上の観点から3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、3-トリメトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、アルミナ微粒子を用いることがいっそう好ましい。
本発明の液状封止樹脂組成物には、前記エポキシ樹脂(A)、アミン系硬化剤(B)など以外に、必要に応じて希釈剤、顔料、難燃剤、レベリング剤、消泡剤などの添加剤を用いることができる。ただし、それらの添加物によって無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤の働きが抑えられる場合は、適宜無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)の配合量を増やすなどすることで本発明の効果を維持できる。
前記液状封止樹脂組成物は、上述した各成分、添加剤などをプラネタリーミキサー、三本ロール、二本熱ロール、ライカイ機などの装置を用いて分散混練したのち、真空下で脱泡処理して製造することができる。
次に、半導体装置について説明する。
本発明の半導体装置はCOF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置である。特に、前記COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置の耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子、あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置であり、上述した液状封止樹脂組成物を用いて製造される。
本発明の半導体装置はCOF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置である。特に、前記COF方式あるいはSOF方式で組み立てられる半導体装置の耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子、あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置であり、上述した液状封止樹脂組成物を用いて製造される。
例えば、ポリイミドフィルムなどの耐熱フィルム上のスズメッキを施した銅配線上に金バンプを有する半導体素子を共晶接合したCOF方式の半導体装置に対し、半導体素子と耐熱フィルムとの間隙に液状封止樹脂組成物を充填する。充填する方法としては、毛細管現象を利用する方法が一般的である。具体的には、半導体素子の一辺に液状封止樹脂組成物を塗布した後、半導体素子と耐熱フィルムとの間隙に毛細管現象で流し込む方法、半導体素子の2辺に液状封止樹脂組成物を塗布した後、半導体素子と耐熱フィルムとの間隙に毛細管現象で流し込む方法、半導体素子の中央部にスルーホールを開けておき、半導体素子の周囲に液状封止樹脂組成物を塗布した後、半導体素子と耐熱フィルムとの間隙に毛細管現象で流し込む方法などが挙げられる。また、一度に全量を塗布するのではなく、2度に分けて塗布する方法なども行われる。塗布する際には十分な塗布速度を得るために熱板上などで加熱しながら行うこともできる。
次に、充填した前記液状封止樹脂組成物を硬化させる。硬化条件は、特に限定されないが、例えば100℃以上170℃以下の温度範囲で30分以上12時間以下で加熱を行うことにより硬化できる。さらに、例えば150℃で15分予備加熱した後、引き続き150℃で1時間加熱するような、段階的な加熱硬化を行っても良い。
特に、リール状態での半導体装置の製造においては、第一段階での加熱によって液状封止樹脂組成物の硬化反応を一定以上進行させて、液ダレや付着、搬送や再巻取り工程での剥離を防止する必要が有り、さらに硬化反応を進行させて信頼性を確保するため、少なくとも二段階以上の加熱硬化工程を要するのが一般的であるが、第一段階の加熱硬化によって前述の不具合を防止し、且つ十分な信頼性を確保できる場合は、第一段の加熱硬化で済ませることも可能である。このようにして、半導体素子と耐熱フィルムとの間が、液状封止樹脂組成物の硬化物で封止されている半導体装置を得ることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
1.液状封止樹脂組成物の製造
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)27重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)27重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)1.6重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)40重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)4.2重量%を最終の配合量となるように、まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
1.液状封止樹脂組成物の製造
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)27重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)27重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)1.6重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)40重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)4.2重量%を最終の配合量となるように、まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
2.半導体装置の製造
(COFパッケージA)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−25(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG25−B フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=カプトンEN、回路幅9μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔9μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が18μmmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージAを得た。
得られたCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
(COFパッケージA)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−25(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG25−B フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=カプトンEN、回路幅9μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔9μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が18μmmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージAを得た。
得られたCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
(実施例2)
実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
(COFパッケージB)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−40(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG40−B フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=カプトンEN、回路幅25μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔15μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が18μmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージBを得た。
得られたCOFパッケージBの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
(COFパッケージB)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−40(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG40−B フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=カプトンEN、回路幅25μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔15μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が18μmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージBを得た。
得られたCOFパッケージBの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
(実施例3)
実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
(COFパッケージC)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−50(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG50−C フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=エスパネックス、回路幅25μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔25μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が28μmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージCを得た。
得られたCOFパッケージCの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
(COFパッケージC)
半導体素子として(株)日立超LSI製JTEG Phase6−50(保護膜=窒化珪素、金バンプ870個付き、サイズ=1.6mm×15mm×0.6mm厚)を、日立超LSI製JKIT COF TEG50−C フレキシブル回路基板(耐熱フィルム=エスパネックス、回路幅25μm(0.2μm厚Snメッキ付き銅箔)/回路間隔25μm)上へ、半導体素子と耐熱フィルムとの間隔が28μmになるように超音波接合にて接合し、COFパッケージCを得た。
得られたCOFパッケージCの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、上記液状封止樹脂組成物を100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た
(実施例4)
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−1050 平均粒径0.25μm、最大粒径5μm)を40重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−1050 平均粒径0.25μm、最大粒径5μm)を40重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例5)
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−1030 平均粒径0.25μm、最大粒径3μm)を40重量%配合した他は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−1030 平均粒径0.25μm、最大粒径3μm)を40重量%配合した他は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例6)
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)36重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)36重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)2.2重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)20重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)5.6重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)36重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)36重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)2.2重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)20重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)5.6重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例7)
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)18重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)18重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)1重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)60重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)2.8重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)18重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)18重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)1重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)60重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)2.8重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例8)
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物(信越化学(株)製 KBE−9103)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物(信越化学(株)製 KBE−9103)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例9)
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(サンアプロ(株)製 DBU)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(サンアプロ(株)製 DBU)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(実施例10)
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、アルミナ粉末(米国サンゴバン社製 CAM−9010)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、アルミナ粉末(米国サンゴバン社製 CAM−9010)を0.1重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(比較例1)
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−3200 平均粒径1μm、最大粒径20μm)を40重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−3200 平均粒径1μm、最大粒径20μm)を40重量%配合した以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(比較例2)
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2100 平均粒径1μm、最大粒径20μm)を40重量%配合し、無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2100 平均粒径1μm、最大粒径20μm)を40重量%配合し、無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(比較例3)
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(比較例4)
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)45重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)45重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)2.7重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)7.2重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)45重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)45重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)2.7重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)7.2重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
(比較例5)
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)6.7重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)6.7重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)0.4重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)85重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)1重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDF−870GS)6.7重量%と芳香族アミン型エポキシ(ジャパンエポキシレジン(株)製 JER−630)6.7重量%、
硬化剤(B)として、1H−イミダゾール−1−プロパン酸−2−メチル−2−エチルヘキシルエステル((株)ADEKA製 アデカハードナーEH−2020)0.4重量%、
無機充填材(C)として、球状シリカ(アドマテクス(株)製、アドマファインSE−2030 平均粒径0.5μm、最大粒径3μm)85重量%、
無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤(D)として、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製 KBM−573)0.1重量%、
着色剤として、C.I.ソルベントブラック7(オリヱント化学工業(株)製 NUBIAN BLACK PA−9803)0.1重量%、密着助剤としてエポキシシランカップリング剤(信越化学(株)製 KBM−403E)1重量%を
まずエポキシ樹脂(A)と着色剤とをミキサーにて混合した。その後残りの成分を配合してさらにミキサーで混合した後、3本ロールで分散混練した。その混合物を真空脱泡して液状封止樹脂組成物を得た。
得られた液状封止樹脂組成物をCOFパッケージAの半導体素子と耐熱フィルムとの隙間に、100℃熱板上でディスペンサーを用いて充填し、150℃で15分間予備加熱した後、150℃で1時間本硬化して半導体装置を得た。
[評価項目]
得られた液状封止樹脂組成物および半導体装置について、以下の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
得られた液状封止樹脂組成物および半導体装置について、以下の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
1.充填性
充填性は、上記実施例および比較例により得られた半導体装置を耐熱フィルム側から平行に研磨することで、半導体素子と耐熱フィルム基板上との接続部を露出させ、接続部と接続部との隙間を30ヵ所SEM観察して無機充填材の詰まり発生数をカウントして評価した。
◎:詰まり発生数が、ゼロであったもの。
○:詰まり発生数が、1ヵ所以上、5ヵ所未満であったもの。
△:詰まり発生数が、5ヵ所以上、10ヵ所未満であったもの。
×:詰まり発生数が、10ヵ所以上であったもの。
充填性は、上記実施例および比較例により得られた半導体装置を耐熱フィルム側から平行に研磨することで、半導体素子と耐熱フィルム基板上との接続部を露出させ、接続部と接続部との隙間を30ヵ所SEM観察して無機充填材の詰まり発生数をカウントして評価した。
◎:詰まり発生数が、ゼロであったもの。
○:詰まり発生数が、1ヵ所以上、5ヵ所未満であったもの。
△:詰まり発生数が、5ヵ所以上、10ヵ所未満であったもの。
×:詰まり発生数が、10ヵ所以上であったもの。
2.流動性
流動性は、上記実施例および比較例により得られた液状封止樹脂組成物を用いて半導体装置を組み立てる際、ガラスヒーターを使用することで半導体素子と耐熱フィルムとの隙間が液状封止樹脂組成物で満たされる様子をCOFパッケージ底部から観測できるようにし、ガラスヒーターを100℃にしたときに半導体素子と耐熱フィルムとの隙間が液状封止樹脂組成物で全て満たされるまでの充填時間を計測して評価した。
◎:充填時間が、10s未満であったもの。
○:充填時間が、10s以上、30s未満であったもの。
△:充填時間が、30s以上、60s未満であったもの。
×:充填時間が、60s以上、
あるいはボイド発生などで充填が完了しなかったもの。
流動性は、上記実施例および比較例により得られた液状封止樹脂組成物を用いて半導体装置を組み立てる際、ガラスヒーターを使用することで半導体素子と耐熱フィルムとの隙間が液状封止樹脂組成物で満たされる様子をCOFパッケージ底部から観測できるようにし、ガラスヒーターを100℃にしたときに半導体素子と耐熱フィルムとの隙間が液状封止樹脂組成物で全て満たされるまでの充填時間を計測して評価した。
◎:充填時間が、10s未満であったもの。
○:充填時間が、10s以上、30s未満であったもの。
△:充填時間が、30s以上、60s未満であったもの。
×:充填時間が、60s以上、
あるいはボイド発生などで充填が完了しなかったもの。
3.信頼性
信頼性は、上記実施例および比較例により得られた半導体装置を熱衝撃処理(高温125℃、低温−45℃、繰り返し1000回)した後の導通抵抗を測定し、処理前の導通抵抗値との比率(導通抵抗上昇率)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:導通抵抗上昇率が、5%未満であったもの。
○:導通抵抗上昇率が、5%以上、10%未満であったもの。
△:導通抵抗上昇率が、10%以上、20%未満であったもの。
×:導通抵抗上昇率が、20%以上であったもの。
信頼性は、上記実施例および比較例により得られた半導体装置を熱衝撃処理(高温125℃、低温−45℃、繰り返し1000回)した後の導通抵抗を測定し、処理前の導通抵抗値との比率(導通抵抗上昇率)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:導通抵抗上昇率が、5%未満であったもの。
○:導通抵抗上昇率が、5%以上、10%未満であったもの。
△:導通抵抗上昇率が、10%以上、20%未満であったもの。
×:導通抵抗上昇率が、20%以上であったもの。
本発明は、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置の信頼性を向上できる液状封止樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置を得ることに利用することができる。
Claims (8)
- COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置において、耐熱性フィルム上の回路と、その回路上に搭載される半導体素子あるいはその他の電子部品との接続部が2個以上存在し、その接続部において耐熱性フィルムと半導体素子あるいはその他の電子部品との隙間が10μm以上50μm以下で、且つ隣接する接続部同士の間隔が5μm以上25μm以下の部位を有する半導体装置に用いられる液状封止樹脂組成物であって、
前記液状封止樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂(B)硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)前記無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤を含み、前記無機充填材の含有量が10重量%以上80重量%以下であり、平均粒径が0.1μmから0.5μmで、最大粒径が5μm以下であることを特徴とする液状封止樹脂組成物。 - (C)無機充填材が、溶融シリカ、結晶シリカ、又は合成シリカ粉末のいずれかである請求項1に記載の液状封止樹脂組成物。
- (C)無機充填材の含有量が20重量%以上60%以下である請求項1又は2に記載の液状封止樹脂組成物。
- (D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アミノ基を有するシランカップリング剤である請求項1〜3いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
- (D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、又は1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エンである請求項1〜3いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
- (D)無機充填材の表面電荷を中和し得る添加剤が、アルミナ粉末である請求項1〜3いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
- (B)硬化剤がイミダゾール化合物を含む請求項1〜6いずれか記載の液状封止樹脂組成物。
- 請求項1〜7いずれか記載の液状封止樹脂組成物を充填する充填工程とを有することを特徴とする、COF(チップ・オン・フィルム)方式あるいはSOF(システム・オン・フィルム)方式で組み立てられる半導体装置の製造方法。
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JP2010015849A JP2011153228A (ja) | 2010-01-27 | 2010-01-27 | 液状封止樹脂組成物および半導体装置 |
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JP2010015849A JP2011153228A (ja) | 2010-01-27 | 2010-01-27 | 液状封止樹脂組成物および半導体装置 |
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JP2010015849A Pending JP2011153228A (ja) | 2010-01-27 | 2010-01-27 | 液状封止樹脂組成物および半導体装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015140389A (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-03 | 株式会社アドマテックス | モールドアンダーフィル用封止材及びその製造方法 |
-
2010
- 2010-01-27 JP JP2010015849A patent/JP2011153228A/ja active Pending
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