JP2011151728A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タッチパネルを備えた撮像装置において、MF機能により調節を行う場合であっても簡単な操作により鮮鋭度の高い画像を得られるようにする。
【解決手段】 画像を表示する表示部の表面に設けられ、前記撮像範囲内における焦点検出領域の位置の指定を受け付けるタッチパネルと、撮影者の操作に応じてフォーカスレンズを光軸方向に移動させるマニュアルフォーカスの場合、前記撮影者の操作に応じて移動させた前記フォーカスレンズ位置を基準に前記フォーカスレンズを予め決められた範囲移動させながら前記焦点検出領域における被写体像の合焦状態を示す焦点信号を抽出し、当該焦点信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節する焦点調節手段とを備えた撮像装置を提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は手動操作で焦点調節を行う機能を有する撮像装置及びその制御方法に関する。
従来から、撮像装置の表示部にタッチパネルが配置され、表示部の画面上で撮影者が主被写体をタッチすると、その位置を検出して主被写体に合わせたフォーカス調整を行うものがあった(例えば、特許文献1)。
一方で、撮影者がビューファインダーに表示された被写体像を見ながら、手動操作によってフォーカスレンズの位置を移動して焦点調節を行うマニュアルフォーカス機能を備えた撮像装置が存在する。このようなマニュアルフォーカス機能を用いて撮影が行なわれる場合、実際に撮影される画像の解像度に比べてビューファインダーのサイズや表示解像度が低い場合が多い。そのためビューファインダー上ではピントが合った画像であると判断されても、実際に撮影された画像ではピントが合っていない場合があり、正確な焦点調節が困難であった。そこで、特許文献2ではマニュアルフォーカス操作後にピントの微調整を行う撮像装置が提案されている。
特開平9−018773号公報 特開2004−094130号公報
しかしながら、特許文献1の場合には、指定された画面上の位置にピントを合わせるには、フォーカスレンズの可動範囲の全域にわたってレンズを移動させて合焦位置を見つける必要があるため、フォーカス調整に時間がかかってしまう。
また、特許文献2の場合には、測距点が中央に固定されているため、撮影者の望む画面内での位置でピントを微調整することができなかった。
本発明はかかる実情に鑑み、マニュアルフォーカスでもタッチパネルの操作に応じた制御を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の技術的特徴としては、フォーカスレンズを介して入射した被写体像を撮像し前記被写体の画像を取得する撮像手段と、画像を表示する表示部の表面に設けられ撮像範囲内における焦点検出領域の位置の指定を入力させるタッチパネルを備えた撮像装置の制御方法であって、撮影者の操作に応じて前記フォーカスレンズを移動させるマニュアルフォーカスの場合、前記撮影者の操作に応じて移動させた前記フォーカスレンズの位置を基準に予め決められた範囲、前記フォーカスレンズを移動させながら前記焦点検出領域における焦点信号を抽出するステップと、当該焦点信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節する焦点調節ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、撮影者に対してより簡単な操作によってマニュアルフォーカス機能を操作できる撮像装置及びその制御方法を提供することが可能となる。
本発明の実施例1および2に係わる電子カメラの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係わる電子カメラの撮影準備から撮影までの流れを示すフローチャートである。 ピント微調整動作のサブルーチンのフローチャートである。 焦点信号の状態とピント微調整動作の振る舞いを示した説明図である。 サーチ範囲の中心を撮影準備開始時点でのレンズ位置とする構成において、連続してピント微調整動作を実施した場合の振る舞いを示した説明図である。 本発明の実施例1および2に係わる電子カメラのフォーカスモード切り替え動作を示したサブルーチンのフローチャートである。 本発明の実施例1および2に係わる電子カメラのタッチパネル操作に関する説明図である。 本発明の実施例1および2に係わる電子カメラの焦点検出領域設定サブルーチンのフローチャートである。 実施例1、2のピント微調整動作のサーチ範囲とフォーカスレンズの動作を示した説明図である。 合焦判定の内容を示すフローチャートである。 無限端方向の単調減少を求める動作のフローチャートである。 至近端方向の単調減少を求める動作のフローチャートである。 焦点信号の判定の概念を説明するための図である。 通常範囲の焦点調節動作サブルーチンの流れを示したフローチャートである。 タッチ時の焦点検出領域設定に関する説明図である。 ピント微調整時と通常範囲の焦点調節動作のサーチ範囲の違いを示した説明図である。 本発明の実施例2に係わる電子カメラの撮影準備から撮影までの流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係わる電子カメラのダブルタッチ、ホールド操作検出サブルーチンのフローチャートである。 本発明の実施例2に係わる電子カメラのピント微調整範囲の違いを示した説明図である。 本発明の実施例2に係わる電子カメラの焦点検出領域設定に関する説明図である。
本発明を実施するための形態の一例は、以下の実施例1、2に示す通りである。
(実施例1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施例1について説明する。
<電子カメラの構成>
図1は本発明を適用できる実施例1に係る電子カメラ(撮像装置)の構成を示すブロック図である。101はズーム機構を含む撮影レンズ、102は光量を制御する絞り及びシャッタ部、103はAE処理部である。104は撮像素子上に焦点を合わせるためのフォーカスレンズ部、105は画像信号より焦点信号を算出し、フォーカスレンズ部104を制御する焦点調節処理部である。ここで、焦点信号とは、画像信号からバンドパスフィルタなどを通して高周波成分が抽出された信号であって、画像のコントラストに対応し、ピントが合うほど高い値となる。よって、焦点信号はフォーカスレンズ部104の合焦状態を示す値である。106は被写体に対して光を照射する発光装置であるストロボである。また、107はプリ発光により自動で調光して、ストロボ106の発光制御を行うEF処理部である。
なお、102の絞り及びシャッタ部、104のフォーカスレンズ部の詳細に関しては、図示していない。しかし、レンズなどの光学要素、絞り・シャッタといったメカ要素、及びそれらを動かすためのアクチュエータや、それらを制御するための駆動回路、D/A変換器等、制御対象を動作させるための必要な各種装置を含んでいるものとする。
また、108はフォーカスレンズ部104を介して入射した被写体の反射光である被写体像を電気信号に光電変換して画像信号を出力する撮像素子である。109は撮像素子108の出力ノイズを除去するCDS回路やA/D変換前に行う非線形増幅回路を含むA/D変換部、110は画像処理部、111はWB(ホワイトバランス)処理部である。112はフォーマット変換部、113は高速な内蔵メモリ(例えばランダムアクセスメモリなど、以下、DRAM)である。114はメモリカードなどの記録媒体とそのインターフェースからなる画像記録部、115は撮影シーケンスなどシステムを制御するシステム制御部である。116は画像表示用メモリ(以下、VRAM)、117は画像表示、操作補助のための表示やカメラ状態の表示の他、撮影時には撮影画面と撮像範囲内における焦点検出領域に対応する領域を表示する表示部である。118はタッチパネルで表示部117の表面に装着されている。タッチパネルに触れた際の座標情報はシステム制御部115より読み出され、表示部117の表示内容に連動して処理することで物理的な操作部材を操作するように扱うこともできる。119はシステムに電源を投入するためのメインスイッチである。120はAFやAE等の撮影スタンバイ動作(撮影準備動作)を行うためのスイッチ(以下、SW1)、121はスイッチSW1の操作後、撮影を行う撮影スイッチ(以下、SW2)である。上記DRAM113は一時的な高速バッファとして、あるいは画像の圧縮伸張における作業用メモリなどに使用される。122は撮影レンズのズーム動作を指示するズームレバーである。
<フォーカスモード切替処理>
図6および図7を用いてタッチパネルを使ったAF(オートフォーカス機能)/MF(マニュアルフォーカス機能)モード切替およびMFモードにおけるフォーカスレンズの制御について説明する。ここで、AFモードとは、撮像範囲内の焦点検出領域に含まれる被写体像の合焦状態を示す焦点信号に基づいて自動的にフォーカスレンズの位置を調節するモードである。また、MFモードとは、撮影者の操作に応じてフォーカスレンズを移動させ合焦状態を調節するモードである。
まず図6のフローチャートのS300においてモード選択ボタンがタッチされたか否かを判断する。この際、図7の(a)に示すように表示部117上にライブ画像とともに現在のフォーカスモード設定名を示すボタン表示がなされており、本実施例ではこのボタンをモード選択ボタンと呼ぶ。(図7(a)の右上にあるボタンで、現在の設定はAFモード)この画面表示において、図7(a)のように右上のボタン表示をタッチすることで、タッチパネル118に触れた際の座標情報をシステム制御部115より読み出す。そして、GUI表示上のボタンの領域内であるか否かを判断する。タッチされた座標がボタンの表示領域内である場合にはGUI表示上のボタンが押されたものと判断し、そうでない場合には押されていないと判断する。本実施例中におけるGUI表示上のボタン操作は先に述べた処理を実施することで実現されている。次に図7(a)にてモード選択ボタンが押された場合、図6のS301にて現在のモード設定を一時的に記憶する。 次にステップS302でAF/MF選択画面を表示する。実際の表示は図7(b)のようになり、左下にAFモードに設定するボタン、右下にMFモードに設定するボタンがそれぞれ表示され、撮影者に対してAFモード、MFモードの選択をさせることになる。次に、ステップS303ではMFモードボタンにタッチされたか否かを判断する。ステップS303にてMFモードがタッチされたことが検出された場合にはステップS310に進みフォーカスモードをMFモードに設定する。次にステップS311にてMFモード用の表示に切り替える。具体的には図7(b)から図7(c)に示すように表示が切り替わる。この場合、図7(c)のようにモード選択ボタン上の表示は”MF”となり、左下にはピント位置を無限遠方向に移動させるための遠くボタン、右下にはピント位置を至近方向に移動させるための近くボタンが表示される。
ステップS303にてMFモードボタンがタッチされていない場合には、ステップS304に進む。ステップS304ではAFモードボタンがタッチされたか否かを判断する。タッチされている場合にはステップS308にてフォーカスモードをAFモードに設定し、次にステップS309にてAFモード用の表示に切り替える。具体的には図7(a)の表示になる。
ステップS304にてAFモードボタンがタッチされていない場合には、ステップS305に進む。ステップS305ではモード選択ボタンがタッチされたか否かを判断する。タッチされている場合にはステップS306に進み、ステップS301で記憶したフォーカスモードに再度設定し、ステップS307にてステップS307に従ったモードの画面に遷移する。たとえば本実施例で説明した順序に従うと図7(b)でモード選択ボタンを押した場合には図7(a)のように直前の設定であるAFモードに切り替わる。
ステップS305でモード選択ボタンがタッチされていない場合には再度ステップS303に戻ることになる。すなわち、図7(b)の画面が表示されている状態ではモード選択ボタン、AFモードボタン、MFモードボタンの入力を受け付け、それぞれに応じた設定に切り替えることが可能となっている。
以上がフォーカスモードの選択の流れである。
<撮影準備動作及び撮影動作>
図2は本発明の実施例1に係わる電子カメラの撮影準備動作および撮影動作を示したフローチャートである。この図2のフローチャートは図1で示したシステム制御部115によって実行されるものとする。
まずステップS100にてタッチパネル118がタッチされたか否かを判断する。ステップS100にてタッチされていない場合にはステップS115に進み、SW1(120)が押されていなければステップS100に戻る。
一方で、ステップS100にてタッチパネル118がタッチされた場合にはステップS101に進み、表示部117に表示されているボタンUIがタッチされたか否かを判断する。ボタンUIがタッチされた場合には次にステップS109にて、タッチされたボタンがモード選択ボタンであるか否かを判断する。ここでモード選択ボタンが押された場合には、次のステップS110のフォーカスモード切替処理を実施する。この処理は先ほど図6および図7を用いて説明した処理である。
また、ステップS109にてタッチされたボタンがモード選択ボタンでないと判断された場合にはステップS111に進み、タッチされたボタンが遠くボタンであるか否かを判断する。ここで、遠くボタンおよび近くボタンはMFモード時のみ表示され、AFモードでは表示されていない。したがって、ここで、このいずれかのボタンがタッチされているか否かは表示部117にボタンUIが表示され、かつ、タッチパネル118が該当するボタンの領域内でタッチされた場合にそのボタンがタッチされたと判断する。
ステップS111で遠くボタンがタッチされた場合にはステップS112に進み、システム制御部115は無限遠方向にピント位置が移動するようにフォーカスレンズ部104に対して一定量の制御信号を出力する。一方で、S111で遠くボタンがタッチされていない場合にはステップS113に進み、近くボタンがタッチされたか否かを判断する。このときタッチされていなければステップS100に戻り、タッチされている場合には遠いボタンをタッチした場合と同様にシステム制御部115は至近方向にピント位置が移動するようにフォーカスレンズ部104に対して一定量の制御信号を出力する。したがって図7(c)のように、MFモードの状態において撮影者が遠くボタンもしくは近くボタンをタッチことによってピント位置を撮影者の操作にしたがって移動させることが可能となり、タッチパネルを用いたマニュアルフォーカス機能が実現される。
次に、ステップS101にてボタンUIタッチされていない場合、すなわち、表示部117に表示されているライブ画像の任意の位置にタッチされた場合には次のステップS102に進む。ステップS102ではタッチ後のフォーカスモードがMFモードであるか否かを判断する。MFモードで無い場合には次のステップS103のAE処理を行う。ステップS103ではAE処理部103で画像処理部110の出力を用いてAE処理を行う。この処理により絞りや電子シャッタなどの露出条件を焦点調節動作に適した状態に設定する。次にステップS104でタッチされたタッチパネル上の座標を基準に撮像素子108より得られた画像信号のうち、焦点信号を抽出する領域(焦点検出領域)を決定し焦点調節処理部105に設定する。この焦点検出領域の設定についての詳細は後述する。そしてステップS105にて通常範囲の焦点調節動作を実施する。この通常範囲の焦点調節動作は所定の範囲でフォーカスレンズ位置を移動させて焦点信号を取得し、その焦点信号を元に合焦位置を特定する処理である。この処理についても詳細は後述する。
一方で、ステップS102にてMFモードである場合にはステップS106に進む。ステップS106ではAE処理を行う。処理内容としてS103と同様である。次にステップS107にて焦点検出領域の設定を行う。この処理についてもS104の内容と同様である。ステップS108ではピントの微調整動作を実施する。このピント微調整動作はステップS105と同様に、焦点信号を元に合焦位置を算出するための処理であるが、合焦位置を特定する際のサーチ範囲がS105の通常範囲の焦点調節動作よりも狭く設定されている点が大きく異なる。ピント微調整動作の詳細についても個別に説明する。
ここまでの処理を図7(d)、図7(e)を用いて説明する。先に述べたマニュアルフォーカス操作により撮影者の操作にしたがってピントの位置を調整した後、ピントを微調整したい位置を図7(d)のようにタッチすることで図7(e)のようにピントの微調整が実施される。
このように、ステップS102〜S108で示したようにSW1(120)を押す以前のライブ画表示状態で、ボタンUI以外の領域をタッチした場合は、フォーカスモードに応じてタッチ時の挙動が異なるようにシステム制御部115が焦点調節動作を切り替える。これにより、撮影者がピントを合わせたいもしくはピントを微調整したいと思うものをタッチするだけで、焦点検出領域の設定とフォーカスモードに応じた焦点調節動作を実施することが可能となる。このため、より少なく簡単な操作でピント合わせ機能もしくピント微調整機能を提供することが可能となる。以上、説明してきた流れがSW1(120)を押す前までの処理になる。
次に、SW1(120)を押した後の処理について説明する。
ステップS115ではSW1(120)が押されたか否かを判断する。ステップS115にてSW1(120)が押されていない場合の処理については先に述べたとおりである。ステップS115にてSW1(120)が押されていた場合にはステップS116に進む。ステップS116では現在のフォーカスモードがMFモードであるか否かを判断し、MFモードの場合にはS119に進み、本露光用AE処理を実施する。この処理ではAE処理部103にて画像処理部110の出力を用いて本露光(撮影)用のAE処理を行う。この処理により絞りや露光時間などの露出条件を撮影に適した状態に設定する。次にステップS120に進みSW2(121)の状態を調べる。その際、SW2(121)が押されている場合には次のステップS121に進み撮影処理が行われる。この撮影処理では撮像素子108により光電変換されたアナログ信号を109のA/D変換部にデジタル信号に変換し、WB処理部111にてホワイトバランスを調整する。そして画像処理部110にて適切な出力画像信号信号を生成し、その信号をフォーマット変換部112にてJPEG等の所定の形式に変換した後に画像記録部114にてSDカードやCFカードなどの記録媒体上に生成したデータを書き込み保存する。つまり、ステップS116でMFモードの場合にはSW1(120)を押す前に確定しているフォーカスレンズ位置にて撮影処理が実施されることになる。また、S120にてSW2(121)が離されて場合にはS100に戻る。
一方で、S116にてMFモードでない場合には撮影のための焦点調節および露出制御を実施すべくS117以降の処理が実施される。ステップS117ではS103、S106同様、AE処理が実施される。
次にステップS118にてS105と同様の通常範囲の焦点調節動作が実施される。次のS119にて本露光用AE処理を実施する。以降のS120、S121の処理は先に述べたとおりとなる。このようにSW1(120)を押した後の処理については、その時点でのフォーカスモードの設定に応じて実施される処理が異なる。
以上がAFモードおよびMFモード時におけるSW1(120)を押す以前の状態での動作と、SW1(120)を押した後の動作の基本的な流れとなる。以降、図2のフローチャートのうち、詳細な説明を省いた点について個別に説明していく。
<焦点検出領域設定処理>
次に図2のS104、S107で説明した指定座標での焦点検出領域の設定について図8および図15を用いて説明する。
まず、ステップS400にてタッチパネル118のタッチされた座標をシステム制御部115が読み出す。次にステップS401にて取得したタッチ座標を中心として、図15のCASE4のように焦点検出領域のサイズと位置を決定する。本実施例中では焦点検出領域のサイズを表示領域の縦横それぞれ20%とし、焦点検出領域の中心にタッチ座標が配置されるように位置を決定するものとする。次にステップS402にてステップS401で決定した焦点検出領域の位置が、水平方向において、表示領域を超えてしまっていないかをチェックする。つまり、タッチした位置が表示領域の境界付記である場合には図15のCASE5のように、実際に設定する位置が表示領域を超えてしまう場合が考えられる。このような条件に該当する場合にはステップS403にて表示領域外に超えている分だけ焦点検出領域位置を表示領域の内側にシフトさせる。一方でS402にて該当しない場合にはステップS404にて焦点検出領域位置が垂直方向に表示領域をオーバーしていないかチェックする。ここで、図15のCASE6のように垂直方向に表示領域を超えている場合には、ステップS405に進み、焦点検出領域が表示領域を超えている分だけ表示領域の内側に焦点検出領域の位置をシフトさせる。一方で、S404にて焦点検出領域が表示領域をオーバーしていない場合にはステップS406に進み焦点調節処理部105に決定した焦点検出領域の位置とサイズを設定し、焦点信号の算出に備える。
これら一連の処理により、ライブ画像が表示部117に表示されている状態でタッチパネル118をタッチすることで、撮影者がピントを合わせたいライブ画像中の任意の被写体に対して、より少ない簡単な操作で簡単に焦点検出領域を設定することが可能となる。
以上が、本実施例におけるタッチパネル118をタッチした際の焦点検出領域設定処理となる。
<ピント微調整動作>
次に図2のステップS108で示したピント微調整動作について図3のフローチャートを元に説明する。まずステップS200にてピント微調整を行う際の中心位置を記録する。本実施例中ではこの中心位置をピント微調整動作の開始時点でのフォーカスレンズ位置とする。つまり、MFモードで撮影者の操作によりフォーカスレンズが制御されている状態であれば、ボタンUI以外の領域をタッチした時点のフォーカスレンズ位置は撮影者によって操作されたフォーカスレンズ位置と一致している。次に、ステップS201ではピント微調整動作で合焦位置を探し出すためにフォーカスレンズを移動させる範囲(サーチ範囲)を算出する。本実施例中では図9に示すようにMF操作によって決定されたレンズ位置を中心として前後の所定の範囲をサーチ範囲とする。具体的には記録画像の片側焦点深度に相当するフォーカスレンズのパルス数を基準として、ステップS200で記憶した中心位置の前後3深度を実際のサーチ範囲としている。なお、このサーチ範囲の決定方法は本実施例で示した方法に限定されるものではない。例えば、表示部117の表示解像度を基準とした片側焦点深度に相当するフォーカスレンズのパルス数を中心位置の前後に設定する方法も考えられる。これにより表示部117におけるピント微調整時のピント変動による表示の違和感を解消することが可能である。次にステップS202ではフォーカスレンズの位置を移動させながら焦点調節処理部105で生成される焦点信号とフォーカスレンズ位置とを対応させる動作(本実施例中ではスキャン動作と呼ぶ)を開始する位置へフォーカスレンズを移動させる。本実施例中ではサーチ範囲の無限側の端にフォーカスレンズを移動させる(図9の(1))。次にステップS203でフォーカスレンズ位置がスキャン開始位置に到達したか否かを判断し、到達している場合には次に次のステップS204に進み、到達していない場合は再度ステップS203に戻る。次にステップS204では焦点信号の算出を開始する。その際、焦点信号を算出するための焦点検出領域については、図2のステップS107にて焦点調節処理部105に設定されているものが使用される。ステップS205では撮影画面内に設定される焦点検出領域の焦点信号とフォーカスレンズの位置をシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。次にステップS206では次の焦点信号の取得位置にフォーカスレンズを移動させる。続くステップS207ではフォーカスレンズ位置がスキャン終了位置にあるかどうかを調べ、スキャン終了位置であればステップS208に進み、スキャン終了位置でない場合にはステップS205に戻る。このようにして、スキャン終了位置までの所定間隔で焦点信号とフォーカスレンズの位置を対応付けて記憶していく。次にステップS208では焦点信号の算出を停止する。
次に、図3のステップS209における合焦判定のサブルーチンについて、図10〜図13を参照しながら説明する。
焦点信号は遠近競合などの特殊な場合を除けば、横軸にフォーカスレンズ位置、縦軸に焦点信号をとると、その形は図13に示すような山状になる。そこで、焦点信号が山状になっているか否かを、焦点信号の最大値と最小値の差、一定値(SlopeThr)以上の傾きで傾斜している部分の長さ、傾斜している部分の勾配から判定することにより、合焦判定を行うことができる。合焦判定における判定結果は、以下に示すように○×△で出力される。
○:焦点信号のピーク位置から、被写体の焦点調節が可能である。
×:被写体のコントラストが不十分。
△:スキャンした距離範囲外の距離に被写体が位置する。
(合焦位置の方向に応じて△NEAR、△FARがある。)
ここで、図13に示すように、山の頂上(A点)から傾斜が続いていると認められる点をD点、E点とし、D点とE点の幅を山の幅L、A点とD点の焦点信号の差SL1とA点とE点の焦点信号の差SL2の和(SL1+SL2)をSLとする。
図10は、図3のステップS209における合焦判定のサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
まずステップS1000において、焦点信号の最大値maxと最小値min、及び最大値maxを与えるスキャンポイントioを求める。次のステップS1001では、焦点信号の山の幅を表す変数L、山の勾配を表す変数SLをともに零に初期化する。続くステップS1002では、最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における遠側端の位置か否かを調べ、遠側端位置でないならばステップS1003へ進み無限遠方向への単調減少を調べる。遠側端位置であったならば、この処理をスキップしステップS1004に進む。
ここで、ステップS1003における無限遠方向への単調減少を調べる処理について説明する。図11にそのフローチャートを示す。
まずステップS1100において、カウンタ変数iをioに初期化する。次のステップS1101では、スキャンポイントiにおける焦点信号の値d[i]と、iより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントi−1における焦点信号の値d[i−1]の差を一定値SlopeThrと比較する。d[i]−d[i−1]>=SlopeThrであれば、無限遠方向への単調減少が生じていると判定し、ステップS1102に進む。そして、焦点信号が一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ(山の幅)を表す変数L、単調減少区間における減少量を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
L=L+1
SL=SL+(d[i]−d[i−1])
一方、d[i]−d[i−1]>=SlopeThrでなければ、無限遠方向への単調減少は生じていないと判定し、無限遠方向への単調減少をチェックする処理を終了し、図10のステップS1004へ進む。
無限遠方向への単調減少をチェックする処理を継続する場合はステップS1103へ進み、i=i−1として、検出をする点を1スキャンポイント無限遠側に移す。次のステップS1104では、カウンタiがスキャンを行った所定範囲における遠側端位置の値(=0)になったかどうかをチェックする。カウンタiの値が0、すなわち単調減少を検出する開始点がスキャンを行った所定範囲における遠側端位置に達したならば、無限遠方向への単調減少をチェックする処理を終了し、図10のステップS1104へ進む。以上のようにしてi=ioから無限遠方向への単調減少をチェックする。
図10に戻り、ステップS1004では、最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における至近端の位置か否かを調べ、至近端位置でないならばステップS1005へ進み、至近方向への単調減少を調べる。至近端位置であったならば、この処理をスキップし、ステップS1006に進む。
ここで、ステップS1005における至近方向への単調減少を調べる処理について説明する。図12にそのフローチャートを示す。
まずステップS1200において、カウンタ変数iをioに初期化する。次のステップS1201では、スキャンポイントiにおける焦点信号の値d[i]と、iより1スキャンポイント分至近端よりのスキャンポイントi+1における焦点信号の値d[i+1]の差を一定値SlopeThrと比較する。d[i]−d[i+1]>=SlopeThrであれば、至近方向への単調減少が生じていると判定し、ステップS1202に進む。そして、焦点信号が一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ(山の幅)を表す変数L、単調減少区間における減少量を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
L=L+1
SL=SL+(d[i]−d[i+1])
一方、d[i]−d[i+1]>=SlopeThrでなければ、至近方向への単調減少は生じていないと判定し、至近方向への単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS1006へ進む。
至近方向への単調減少をチェックする処理を継続する場合はステップS1203に進み、i=i+1として、検出をする点を1スキャンポイント至近側に移す。次のステップS1204では、カウンタiがスキャンを行った所定範囲における至近端位置の値(=N)になったかどうかをチェックする。カウンタiの値がN、すなわち単調減少を検出する開始点がスキャンを行った所定範囲における至近端位置に達したならば、至近方向への単調減少をチェックする処理を終了し、図10のステップS1006へ進む。以上のようにしてi=ioから至近方向への単調減少をチェックする。
無限遠方向および至近方向への単調減少をチェックする処理が終了したならば、得られた焦点信号が山状になっているか否か、諸係数をそれぞれのしきい値と比較し、○×△の判定を行う。
再び図10に戻り、ステップS1006において、焦点信号の最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における至近端であるかを判定する。また、至近端スキャンポイントnにおける焦点信号の値d[n]と、nより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントn−1における焦点信号の値d[n−1]の差が、一定値SlopeThr以上であるかを判定する。両者を満たせばステップS1012へ進み、そうでなければステップS1007へ進む。ステップS1007では、焦点信号の最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における遠側端であるかを判定する。また、遠側端スキャンポイント0における焦点信号の値d[0]と、0より1スキャンポイント分至近端よりのスキャンポイント1における焦点信号の値d[1]の差が、一定値SlopeThr以上であるかを判定する。両者を満たせばステップS1011へ進み、そうでなければステップS1008へ進む。
ステップS1008では、一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さLが所定値Lo以上であるかを判定する。また、傾斜している部分の傾斜の平均値SL/Lが所定値SLo/Lo以上であり、かつ焦点信号の最大値maxと最小値minの差が所定値以上であるかを判定する。両者を満たせば、ステップS1009へ進み、そうでなければステップS1010へ進む。ステップS1009では、得られた焦点信号が山状となっていて、被写体の焦点調節が可能であるため判定結果を○としている。そして、合焦位置として取得した焦点信号の最大値と隣接する焦点信号より補間演算を行い、合焦位置を算出する。ステップS1010では、得られた焦点信号が山状となっておらず、被写体の焦点調節が不可能であるため判定結果を×としている。ステップS1011およびステップS1012では合焦位置がスキャンした距離範囲外の距離に被写体が位置する場合である。ステップS1011では範囲の遠側に合焦位置があることを示す△FAR、ステップS1012では範囲の近側に合焦位置があることを示す△NEARを判定結果としている。以上のようにして、図3のフローチャートにおけるステップS209合焦判定を行う。次にステップS210ではステップS209の合焦判定の結果を判断する。まず、判定結果が○、△NEAR、△FARのいずれかである場合にはステップS211に進み、×の場合にはステップS212に進む。判定結果と撮影位置の関係は以下のとおりである。
○:合焦位置
△FAR:サーチ範囲の遠側の端
△NEAR:サーチ範囲の近側の端
×:サーチ範囲の中心位置(=MF操作によるレンズ位置)
次にステップS211とステップS212ではそれぞれ判定結果に基づいた撮影位置にレンズを移動させる。ステップS213でフォーカスレンズが撮影位置に到達したかを判断し、到達しない場合にはステップS213に戻る。
以上がピント微調整動作の詳細である。
なお、上述の記載では、MFモードにおいて座標を指定された場合のピント微調整のサーチ範囲を、MF操作によって決定されたレンズ位置を中心とした前後の所定の範囲とした。しかしながら、MFモードにおいて、撮影者の操作に応じてフォーカスレンズを移動させ合焦状態を調節された後に座標の指定を受けたか、前記合焦状態を調整される前に座標の指定を受けたかに応じて制御を変更してもよい。すなわち、撮影者の操作に応じてフォーカスレンズを移動させ合焦状態を調節された後に座標の指定を受けた場合には、サーチ範囲を、MF操作によって決定されたレンズ位置を中心とした前後の所定の範囲とする。一方、撮影者のフォーカスレンズの移動の操作を受けずに、先に座標の指定を受けた場合、サーチ範囲を、現在のレンズ位置を中心とした前後の所定の範囲であり、合焦状態を調整された後の座標の指定の場合に比べて広い所定の範囲とする。
<焦点信号の状態とピント微調整動作の振る舞いについて>
次に、図2および図3で説明したピント微調整動作に関して、焦点信号の状態と実際のフォーカスレンズの制御について図4、図5を用いて説明する。
図4はある被写体に対して焦点信号とフォーカスレンズ位置を対応付けながらサンプリングした場合の焦点信号とフォーカスレンズ位置の関係を示している。ここで、実際のピントの状況は、焦点信号の山が最大となる位置で最も画像の鮮鋭度が高くなり、焦点信号の山の裾野付近、焦点信号が低いレベルでフラットになっている部分では画像の鮮鋭度は低くボケた状態となる。また図4のCASE1からCASE3は3つの状態でタッチパネル118に対してタッチ操作した場合のピント微調整動作を示している。
CASE1では、撮影者がMF操作により実際の合焦位置付近までフォーカスレンズを手動で移動させた後にタッチパネル118に対してタッチ操作した場合を示している。図中で示すとおり、サーチ範囲内に実際の合焦位置が含まれるため、図3で示したフローチャートに従い「撮影位置=合焦位置」となるようにフォーカスレンズが制御される。
CASE2では、撮影者がMF操作により実際の合焦位置の近傍までフォーカスレンズを手動で移動させた後にタッチ操作をした場合を示している。図中で示すとおり、サーチ範囲外に実際の合焦位置が存在しているため、焦点信号はサーチ範囲の端で登り止まっている。そのため図3で示したフローチャートに従い「撮影位置=登り止まっている側の端」となるようにフォーカスレンズが制御する。つまり、撮影者がMF操作をした結果を尊重し、限られた範囲内における最もピントの合った位置にフォーカスレンズを制御する。
CASE3では、撮影者がMF操作により実際の合焦位置からはずれ表示部117上でも画像がボケていることが確認できるような位置でタッチ操作をした場合を示している。図中で示すとおり、明らかにサーチ範囲外に実際の合焦位置が存在しており、焦点信号も基本的にフラットでノイズ等の影響による変化のみである。そのため図3で示したフローチャートに従い「撮影位置=MF操作によるレンズ位置」となるようにフォーカスレンズが制御する。つまり、微調整動作において合焦位置及び合焦位置の存在する方向が特定できない場合には、撮影者がMF操作をした結果を尊重し、元のMF操作後の位置にフォーカスレンズを制御する。
以上が、各種焦点信号の状態(=ピントの状態)に応じたピント微調整動作である。
ピントの微調整動作はタッチ操作に連動して実施される。したがって、撮影者がMF操作後に連続してタッチ操作を実施する場合もありうる。その際の動作について図5を用いて説明する。図5はピントがそれなりに合っている位置まで撮影者がMF操作によりフォーカスレンズを制御し、その後3回連続してタッチ操作を実施した際の動作を示している。この場合、焦点信号より合焦位置の方向が特定可能であるため、タッチ操作を継続するにつれて合焦位置方向にサーチ範囲が移動していく。(図5では3回目にて合焦となる)
一方で、合焦状態もしくは現在のフォーカスレンズ位置を基準としたサーチ範囲に合焦位置が含まれる状態でタッチ操作を行った場合も考えられる。この場合、サーチ範囲の中心はタッチ操作を実施した時点でのフォーカスレンズ位置である。そのため1度合焦位置を発見すると、その位置がサーチ範囲の中心として使用されつづけるため、MF操作により手動でフォーカスレンズ位置を移動させない限り合焦位置を中心としてピントの微調整動作が実施される。また、合焦位置の方向が特定できないくらいボケた状態からタッチ操作を実施した場合、ピント微調整動作では最終的にピント微調整動作に入る前の元の位置にフォーカスレンズが制御される。このため、連続してタッチ操作を実施したとしてもフォーカスレンズ位置はMF操作直後の位置が維持される。
以上述べてきたとおり、タッチ操作を起点としたピント微調整動作は、限定された範囲内でより鮮鋭度の高い方向にフォーカスレンズを微調整するか、もしくは指定された位置を変更しないようになっている。したがって、撮影される画像は、従来のMF操作のみで撮影された画像と同等もしくはそれ以上の鮮鋭度が期待できる。
<通常範囲の焦点調節動作>
次に図2のS105およびS118における通常範囲の焦点調節動作について図14を用いて説明する。なお、図14のステップS501〜S508については先ほど説明したピント微調整動作における図3のS202〜S209の動作と同じであるため説明は省略し、両者の異なる点を中心に説明する。
まず、ステップS500では合焦位置を探すための測距範囲を決定する。先に説明したピント微調整動作においてはマニュアルフォーカスで決定した現在のレンズ位置を中心位置として片側焦点深度に相当するフォーカスレンズのパルス数を基準に中心位置の前後3深度を実際のサーチ範囲としている(図16MF時のピント微調整範囲)。一方で、通常範囲の焦点調節動作では図16のように現在のレンズ位置によらず、予め決められたの範囲をサーチ範囲とする(図16下部の焦点調節時の測距範囲)。本実施例中では無限遠から50cmまでを対象とするようにしているが、焦点距離が変更可能な場合には、焦点距離に応じてサーチ範囲を変更可能にしても良い。このように、ピント微調整動作ではマニュアルフォーカスで決定したフォーカスレンズ位置近傍の限定された範囲をサーチ範囲とすることで、遠近競合に対して強くし撮影者が望む被写体に対してピントを合わせやすくする。この一方で、通常範囲の焦点調節動作ではより広範囲な領域をサーチ範囲とすることで、サーチ範囲内で最も有力なピント位置を選択することが可能となる。
次に、S209と同様処理であるS508の結果に応じてS509以降では実際の撮影位置を決定する。ステップS509にて合焦したか否かを判断する。具体的にはS508の処理結果として判定結果が○である場合には合焦と判断し、それ以外の結果では非合焦と判断する。S509にて合焦と判断した場合にはステップS510でフォーカスレンズの目標位置を合焦位置としてレンズを移動させる。一方でS509にて非合焦と判断した場合にはステップS511でフォーカスレンズの目標位置を所定の位置としてレンズを移動させる。本実施例中では非合焦時の目標位置を過焦点距離に設定するものとする。次にステップS512にてフォーカスレンズが目標位置に到達したか否かを判断し、到達していなければ到達するまで待ち続け、到達した場合には処理を終了する。
このように、合焦判定後の目標位置に関してもピンチ微調整動作と通常範囲の焦点調節動作では異なるように制御される。
以上の実施例1によれば、フォーカスモードがMFモードであっても、タッチパネルを備えたビューファインダーのタッチ操作により焦点検出領域の設定が可能である。これと共に、マニュアルフォーカス機能により確定したフォーカスレンズ位置を基準(上記では中心)とした狭い範囲での焦点調節動作とを実施することを可能とする。これは撮影者に対してピントを合わせたい被写体の指定と、実際のピント微調整動作の2つの処理を単一の撮影者の操作で実現し、簡単な操作によりマニュアルフォーカス機能によるピント位置を最大限尊重した鮮鋭度の高い画像を提供することが可能となる。
(実施例2)
以下、図面を参照しながら本発明の実施例2について説明する。本実施例ではタッチ操作以外に連続して同じ位置をタッチする「ダブルタッチ」、同じ位置を押し続ける「ホールド」の2つの操作を受け付けるようにした場合の例を示し、これらの操作にともなってMFモード時のピント微調整動作の制御が変わる例を示す。なお、本実施例に係わる電子カメラの構成は図1と同様である。
実施例2における撮影準備動作及び撮影動作の流れは図17のようになる。ステップS601が追加されている点以外は図2と同じであるため、同様の部分に関する説明は省略する。差分であるステップS601では実施例2の特徴であるダブルタッチ操作およびホールド操作を検出するための処理である。詳細な流れを図18を用いて説明する。まずステップS700にてダブルタッチフラグをFALSEにする。このダブルタッチフラグとは、タッチパネル118に対してダブルタッチ操作が実施されたか否かを判断するフラグである。次にステップS701ではホールドフラグをFALSEにする。このホールドフラグとは、タッチパネル118に対してホールド操作が実施されたか否かを判断するフラグである。次にステップS702ではタッチパネル118から指が離されたか否かを判断する。離された場合はステップS703に進み、予め決められた時間以内に再度タッチ操作が実施されてか否かを判断する。本実施例においては予め決められた時間を1秒とする。タッチされていない場合はそのまま処理を終了し、タッチされている場合にはダブルタッチ操作が実施されたものと判断しステップS704にてダブルタッチフラグをTRUEにし処理を終了する。
一方で、S702で最初のタッチ操作で指が離されていないと判断した場合には、ステップS705に進み一定時間タッチパネル118が押され続けたか否かを判断する。本実施例では押し続ける一定時間を1秒とする。一定時間押されていない場合(つまり、押され続けた時間が予め決められた時間未満の場合)にはそのまま処理を終了する。またステップS705にて一定時間以上タッチパネル118が押し続けられた場合には次のステップS706に進み、ホールドフラグをTRUEに設定し処理を終了する。
以上、説明してきた図18の処理を実行することにより、タッチ操作、ダブルタッチ操作、ホールド操作を検出することが可能となる。すなわち、タッチパネル118に対してダブルタッチ操作が行われた場合にはダブルタッチフラグのみがTRUE。ホールド操作が行われた場合にはホールドフラグのみがTRUE。従来どおりのタッチ操作では何れのフラグもFALSEのままとなる。これによりフラグの状態を判別することで以降説明する処理の中でどの操作が実施されていたかを判別すること可能となる。
次に、ダブルタッチ操作およびホールド操作により実施例1から処理が変わる部分を中心に説明する。
<焦点検出領域設定処理>
まず、図17のS608に関して、図8のステップS401の処理がタッチパネル118に対するホールド操作とタッチ操作で処理が切り替わるように制御される。具体的には、フォーカスモードがMFモードでタッチ操作が実施された場合には図20のCASE7に示すように実施例1と同様に表示領域の縦横20%を焦点検出領域として設定する。これに対し、ホールド操作が実施された場合、すなわち図18で説明したホールドフラグがTRUEの場合には図20のCASE8のように表示領域の縦横10%を焦点検出領域として設定するように処理を切り替える。
このようにタッチパネルに対する操作の違いを用いて焦点検出領域の設定を切り替えることを可能にすることにより、マニュアルフォーカス時のピント微調整の精度をより少ない操作で簡単に切り替えることが可能となる。つまり、通常時はタッチ操作時は、焦点検出領域を広めに設定する。これは、(1)焦点信号のS/Nと(2)距離の異なる複数の被写体が同一の焦点検出領域内に入り込むことによって生じる遠近競合の影響の2つのバランスを考慮した焦点検出領域を用いてピント微調整を実施するためである。これに対して、ホールド操作では焦点検出領域をタッチ時よりも小さい設定とすることで、より遠近競合に対する強さを優先したピント微調整を実施可能とする。したがって撮影者は撮影しようとする被写体に応じてピント微調整の方法をより少ない操作により切り替えることが可能となる。
<ピント微調整動作>
また、図17のS609に関して、図3のステップS201の処理がタッチパネル118に対するダブルタッチ操作とタッチ操作で処理が切り替わるように制御される。具体的には、フォーカスモードがMFモードでタッチ操作が実施された場合には実施例1と同様にマニュアルフォーカスで決定したレンズ位置を中心位置とし、その前後3深度を実際のサーチ範囲(図19ピント微調整範囲A)とする。これに対し、ダブルタッチ操作が実施された場合、すなわち図18で説明したダブルタッチフラグがTRUEの場合にははマニュアルフォーカスで決定したレンズ位置を中心位置とし、その前後6深度を実際のサーチ範囲(図19ピント微調整範囲B)とする。
このように操作の違いによりサーチ範囲を切り替えることで、撮影者に対して特定方向へのピントの手動操作以外の、簡単な操作によるピント操作手段を提供することが可能となる。つまり、タッチ操作では従来どおりのピント微調整を実施することができ、ダブルタッチ操作ではピントがある程度外れた位置からピント位置方向に素早くレンズを移動させることが可能となる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
実施例1、2のMFモードでは、タッチパネルの入力に基づいてフォーカスレンズが移動される構成であったが、不図示のフォーカスリングやボタンの手動操作に応じてフォーカスレンズが移動される構成であってもよい。例えば、MF時には、不図示の入力操作部に属する、一般的にはレンズの外周に設けられたフォーカスリングを撮影者が調整する。この場合、電子的な機構ではフォーカスリングの回転方向と回転量をシステム制御部115が検出し、検出情報によって焦点調節処理部105を駆動してフォーカスレンズ部104を制御してピント調整を行う。機械的な機構では、フォーカスリングが機械的にフォーカスレンズ部104と繋がっており、フォーカスリングを撮影者が回すことで機械的にフォーカスレンズ部104が動かされピント調整が行われる。
上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータはがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法も考えられる。
101 撮影レンズ
104 フォーカスレンズ部
105 焦点調節処理部
108 撮像素子
110 画像処理部
115 システム制御部
117 表示部
118 タッチパネル

Claims (11)

  1. フォーカスレンズを介して入射した被写体像を撮像し、被写体の画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段における撮像範囲内の焦点検出領域に含まれる被写体像の合焦状態を示す焦点信号を抽出し、当該焦点信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節する焦点調節手段と、
    画像を表示する表示部の表面に設けられ、前記撮像範囲内における焦点検出領域の位置の指定を受け付けるタッチパネルとを備え、
    前記焦点調節手段は、撮影者の操作に応じて前記フォーカスレンズを移動させるマニュアルフォーカスの場合、前記撮影者の操作に応じて移動させた前記フォーカスレンズの位置を基準に予め決められた範囲、前記フォーカスレンズを移動させながら前記タッチパネルで指定された焦点検出領域における焦点信号を抽出し、当該焦点信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記マニュアルフォーカスにおける撮影者の操作とは、前記フォーカスレンズを手動操作に応じて移動させるための前記タッチパネルへの入力であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記マニュアルフォーカスの場合には、前記撮像手段における撮像範囲内の焦点検出領域に含まれる被写体像の合焦状態を示す焦点信号に基づいて自動的に前記フォーカスレンズの位置を調節するオートフォーカスの場合よりも、前記焦点信号を取得するための前記焦点検出領域が小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記マニュアルフォーカスの場合には、前記タッチパネルへの指示の入力に応じて、前記フォーカスレンズを移動させる範囲、及び、前記焦点検出領域の大きさの少なくともいずれか一方を変更可能なことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記タッチパネルに対して指示された位置の近傍に予め決められた時間以内に再度、指示があった場合には、タッチパネルに対する単一の指示の場合とは前記フォーカスレンズを移動させる範囲を異ならせることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記タッチパネルに対して指示された位置の近傍に予め決められた時間以内に再度、指示があった場合には、タッチパネルに対する単一の指示の場合とは前記焦点検出領域の大きさを異ならせることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  7. 前記タッチパネルに対する指示が予め決められた時間以上、継続した場合には、予め決められた時間未満のタッチパネルに対する指示があった場合とは前記フォーカスレンズを移動させる範囲を異ならせることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  8. 前記タッチパネルに対する指示が予め決められた時間以上、継続した場合には、予め決められた時間未満のタッチパネルに対する指示があった場合とは前記焦点検出領域の大きさを異ならせることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  9. 前記タッチパネルに対する位置の指定を受けたことに応じて、前記撮影者の操作に応じて移動させた前記フォーカスレンズの位置を基準に予め決められた範囲、前記フォーカスレンズを移動させながら前記焦点検出領域における焦点信号を抽出することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記マニュアルフォーカスにおいて、前記撮影者の操作に応じた前記フォーカスレンズの位置の移動をせずに前記焦点検出領域の位置の指定を受けた場合には、前記撮影者の操作に応じた前記フォーカスレンズの位置の移動をした後に前記焦点検出領域の位置の指定を受けた場合と比べて、前記焦点信号を抽出する際の前記フォーカスレンズを移動させる範囲が広いことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. フォーカスレンズを介して入射した被写体像を撮像し前記被写体の画像を取得する撮像手段と、画像を表示する表示部の表面に設けられ撮像範囲内における焦点検出領域の位置の指定を入力させるタッチパネルを備えた撮像装置の制御方法であって、
    撮影者の操作に応じて前記フォーカスレンズを移動させるマニュアルフォーカスの場合、前記撮影者の操作に応じて移動させた前記フォーカスレンズの位置を基準に予め決められた範囲、前記フォーカスレンズを移動させながら前記焦点検出領域における焦点信号を抽出するステップと、
    当該焦点信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節する焦点調節ステップとを有することを特徴とする制御方法。
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