JP2011148371A - 車両用吸気冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デザイン性を損なうことなく、通常走行における空気抵抗が増加することもなく、インタークーラの冷却性能を高めることができるようにする。
【解決手段】エンジンルーム1aの上部に配設されているインタークーラ14に対し、フロントグリル3から取り入れた冷却風をインタークーラダクト18を介して供給するに際し、フロントグリル3に配設されているフィン部23b(23c)を過給機15の過給圧Ptに基づいて可変させることで、インタークーラ14に供給する冷却風量を制御する。駐停車時は過給圧Ptが低いため、フィン部23b(23c)の表面が車体前方に指向する閉状態にあるので、インテーク部21の開口面積が狭められ、良好なデザイン性を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、インタークーラに供給する冷却風を、フロントグリルに配設されているフィンを可変動作させることで制御する車両用吸気冷却装置に関する。
従来、過給機付きエンジンでは、過給機で圧縮されて高温となった吸気を冷却するために、吸気系にインタークーラを介装するものが多く、このインタークーラをエンジン上部に配設する、いわゆる上置型では、フロントフードに、外気を導入する空気取り入れ口を開口し、この空気取り入れ口から冷却風を直接導入して冷却する空冷式が知られている。
しかし、フロントフードに空気取り入れ口を開口すると空気抵抗が増加するため、例えば特許文献1(特開2007−145281号公報)に開示されているように、車体前部に配設されているフロントグリルの上部に空気取り入れ口を配設し、この空気取り入れ口とインタークーラとを、フロントフードとエンジンルームの上部との間に設けたダクトを介して連通し、冷却風を車体前部から取り入れるようにしているものも知られている。
特開2007−145281号公報
ところで、車体前部から冷却風を効率よく取り入れようとした場合、車体前部に開口する空気取り入れ口の開口面積を大きくする必要があるが、空気取り入れ口の開口面積を大きくすれば、その分、空気抵抗が増加してしまうため、燃費が悪化してしまう問題がある。更に、空気取り入れ口の開口面積を大きくすると、この空気取り入れ口が前方から容易に視認されてしまうため、デザイン上も好ましくない。
そのため、空気取り入れ口の高さ方向を狭くし、幅方向を広くすることで開口面積を確保し、インタークーラに対し、充分な冷却性能を得ることのできる冷却風を供給して、エンジンの目標性能(最高出力、最大トルク)を発揮させるようにしている。
しかし、空気取り入れ口の高さ方向を制限すると、急加速時のように過給圧を急に高めた場合に、インタークーラに対して充分な冷却風を供給することが困難となり、より高いエンジン性能を得るには限界がある。
本発明は、上記事情に鑑み、デザイン性を損なわず、通常走行における空気抵抗が増加することもなく、急加速時などにおけるインタークーラの冷却性能を高めて、エンジン性能をより高くすることのできる車両用空気冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明による車両用吸気冷却装置は、エンジンルームの前部に配設されて外部から冷却風をエンジンルームへ導くフロントグリルと、エンジンルームの上部に配設されて該エンジンルームに搭載されているエンジンの吸気通路を通り過給機で加圧された吸気を冷却するインタークーラと、前記エンジンルームの上部に配設されて前記フロントグリルから取り入れた冷却風を前記インタークーラへ導くインタークーラダクトとを有し、前記フロントグリルに臨まされている前記インタークーラダクトのインテーク部と、前記インテーク部に配設されて該インテーク部の開口面積を可変するフィンと、前記フィンに連設されているアクチュエータと、前記アクチュエータを介して前記フィンを前記過給機で過給されて昇温する吸気温度を示すパラメータに基づいて動作させる制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、インタークーラダクトのインテーク部に配設されているフィンを、過給機で過給されて昇温する吸気温度を示すパラメータに基づいて可変させてインテーク部の開口面積を可変させるようにして、インタークーラに供給する冷却風を制御するようにしたので、駐停車時等のように、吸気温度を示すパラメータが低い場合は、フィンにてインテーク部の開口面積が狭めることができ、フロントグリルのデザイン性が損なわれることがない。更に、インテーク部の開口面積を狭めることで、走行時の空気抵抗が減少するため、燃費を改善することができる。
又、走行時において吸気温度を示すパラメータが高くなった場合は、フィンを開動作させさせることで、インテーク部の開口面積が広がり、インタークーラに供給する冷却風が増加するため、インタークーラの冷却性能が高くなり、エンジン性能をより高めることができる。
第1実施形態によるエンジンルームを透視的に見た車体前部の平面図 同、車両用空気冷却装置の構成図 同、プライマリフィン部とセカンダリフィン部とが閉状態の車体正面図 同、プライマリフィン部が開状態、セカンダリフィン部が閉状態の車体正面図 同、プライマリフィン部とセカンダリフィン部とが開状態の車体正面図 同、冷却風制御ルーチンを示すフローチャート 第2実施形態による車両用空気冷却装置の構成図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6に本発明の第1実施形態を示す。図1の符号1は車体であり、この車体1の前部にエンジンルーム1aが設けられている。又、図2、図3に示すように、このエンジンルーム1aの前部に、車幅方向へ延在するフロントバンパ2が設けられ、このフロントバンパ2の上部にフロントグリル3が設けられ、このフロントグリル3に、外気をエンジンルーム1aに導入する空気取り入れ口3aが形成されている。又、このフロントグリル3の車幅方向左右にヘッドランプ4が配設されている。
又、エンジンルーム1aの上部が、開閉自在なフロントフード5にて覆われている。尚、図1はフロントフード5を透視した状態でエンジンルーム1aが記載されている。
このエンジンルーム1aにエンジン本体6が縦置きに搭載されている。このエンジン本体6は、本実施の形態では過給機付水平対向4気筒エンジンであり、エンジン本体6に設けられているクランク軸(図示せず)が車幅方向中央であって、車体前後方向に延在されている。尚、符号7はエアコンコンプレッサ、8はオルタネータであり、何れもエンジン本体6に固設されている。又、フロントグリル3とエンジン本体6との間にラジエータ9が配設され、このラジエータ9の前方にエアコンのコンデンサ10が配設されている。
又、エンジン本体6の上部に、各気筒の吸気ポート(図示せず)に下流端を連通する吸気マニホルド11が設けられ、この吸気マニホルド11の上流端がエアチャンバ12に集合されている。このエアチャンバ12はエンジン本体6の上部車幅方向中央に配設されており、このエアチャンバ12に、スロットル弁を内装するスロットル通路(図示せず)の下流端が連通され、このスロットル通路の上流側が吸気通路13を介してエアクリーナ(図示せず)に連通されている。
又、吸気通路13のスロットル通路直上流側にインタークーラ14が介装され、更に、その上流側に、ターボ過給機15のコンプレッサ15aが介装されている。このコンプレッサ15aが排気通路16に介装されているタービン15bに連結されている。エンジン回転数が上昇すると排気ガス排出量が増加し、タービン15bの回転数が増加するため、コンプレッサ15aによる過給圧が増加し、エンジン本体6に供給される吸気量が増加する。尚、図示しないがタービン15bの直下流には、タービン15bを通過する排気流量を制御する過給圧コントロール弁が介装されている。この過給圧コントロール弁によりタービン15bに供給する排気流量を制御することで、過給圧の過剰な上昇が防止される。
又、コンプレッサ15aで加圧された高温の吸気はインタークーラ14を通過する際に冷却された後、スロットル通路、エアチャンバ12、吸気マニホルド11を経て各気筒に供給される。
インタークーラ14はエンジン本体6の後部上方に平置された状態でエンジン本体6に固定されている。このインタークーラ14は平面視矩形状で、厚みの薄い箱形をしており、その上面に走行風取り入れ口14aが形成され、走行風取り入れ口14aから流入した走行風(冷却風)はインタークーラ14内を通過する際に、吸気を冷却して底面から排出される。
このインタークーラ14の走行風取り入れ口14aに流入する走行風(冷却風)は、車両前端側からインタークーラダクト18に導かれ、インタークーラ14へ供給される。図2に示すように、インタークーラダクト18は、エンジンルーム1aの上面を閉塞しているフロントフード5とエンジンルーム1aの上部との間に配設されている。
このインタークーラダクト18は、インタークーラ14に固設されて、走行風取り入れ口14aを覆うシュラウド部19と、フロントフード5の内面に配設されているインナーダクト部20と、フロントグリル3に固設されて空気取り入れ口3aに臨まされているインテーク部21とに分割されている。フロントフード5を開けると、インナーダクト部20がフロントフード5と一体に上方へ移動し、シュラウド部19及びインテーク部21から分離される。又、フロントフード5を閉めると、インナーダクト部20にてシュラウド部19とインテーク部21との間が連通される。
図1に示すように、インテーク部21はプライマリインテーク部21aとセカンダリインテーク部21bとからなり、両インテーク部21a,21bが、車幅方向中心を挟んで左右に配設されている。インナーダクト部20の上流側はプライマリ開口部20aとセカンダリ開口部20bに分岐され、各開口部20a,20bがインテーク部21a,21bに各々連通される。更に、このインナーダクト部20の下流端が集合されてシュラウド部19に連通される。
図2に示すように、各インテーク部21a,21bはフロントグリル3に臨まされている。フロントグリル3は外枠部22を有し、この外枠部22内に車幅方向へ略水平に延在するフィン23が設けられている。フィン23は、中央に設けられたエンブレム取付部23aと、このエンブレム取付部23aを挟んで左右に設けられているプライマリフィン部23b及びセカンダリフィン部23cとに三分割されている。尚、エンブレム取付部23aにはエンブレム24が固設されている。
エンブレム取付部23aの上下方向が外枠部22に対しフレーム(図示せず)を介して固設されている。又、図2に示すように、各フィン部23b,23cは、縦断面が略コの字状に曲げ形成されており、この各フィン部23b,23cの幅方向両側面に支持部23dが形成されている。
この各フィン部23b,23cは、インテーク部21のプライマリインテーク部21aとセカンダリインテーク部21bに各々配設されている。更に、各フィン部23b,23cの互いに対向する側面に形成されている支持部23dがエンブレム取付部23aに回動自在に支持され、又、互いに離反する側の側面に形成されている支持部23dが外枠部22に回動自在に支持されている。この各支持部23dは、同一の水平位置で、且つ、各フィン部23b,23cの上部に設定されている。
又、この各フィン部23b,23cは、各アクチュエータ25にリンク機構26を介して個別に連設されている。尚、各フィン部23b,23cを動作させるアクチュエータ25、及びリンク機構26は共通しているため同一の符号を付して説明する。
リンク機構26は、各フィン部23b,23cの回動中心である支持部と同軸上に固設されているレバー26aと、先端がレバー26aの自由端に連設されているロッド26bとを有し、このロッド26bの後端がアクチュエータ25に連設されている。このアクチュエータ25は、ダイヤフラムアクチュエータであり、内装されているダイヤフラム25aにロッド26bの後端が連結されている。
アクチュエータ25は、このダイヤフラム25aにて、ダイヤフラム室25bとばね室25cとに区画されており、このばね室25cにダイヤフラムスプリング(図示せず)が介装されている。ダイヤフラム室25bは密閉され、ばね室25cは大気開放されている。ダイヤフラム25aは、ダイヤフラムスプリングの弾撥力を受けてダイヤフラム室25b側へ常時付勢されており、このダイヤフラム室25bに流通路27を介して、各フィン部23b,23cに対応するプライマリ切換弁28、セカンダリ切換弁29がそれぞれ連通されている。
この各切換弁28,29は、上述した流通路27に加えて、大気通路30と、正圧通路31とが接続された三方弁であり、更に、この正圧通路31の他端が吸気通路13のコンプレッサ15aの下流側に連通されている。尚、このコンプレッサ15aの下流側の吸気通路13に、吸気温度を示すパラメータの一例である過給圧Ptを検出する過給圧センサ33が配設されている。
この切換弁28,29に弁体28a,29aが内装されている。この各弁体28a,29aはステップモータ(図示せず)を有し、このステップモータの往復回動にて大気通路30と正圧通路31とを選択的に遮断する。尚、以下においては、ステップモータの回転方向を、弁体28a,29aが正圧通路31を遮断する側を正転とし、大気通路30を遮断する側を逆転とする。更に、切換弁28,29が「閉」のときは正圧通路31が遮断される状態を示し、「開」のときは正圧通路31の開放される状態を示すものとする。従って、ステップモータの正転動作で切換弁28,29が閉となり、ステップモータの逆転動作で切換弁28,29が開となる。
すなわち、図2に示すように、ステップモータが正転動作し、弁体28a,29aにて正圧通路31を遮断する閉状態になると、大気通路30が開き、アクチュエータ25のダイヤフラム室25bに大気通路30から大気が導入される。すると、ダイヤフラム25aは、ばね室25cに配設されているダイヤフラムスプリング(図示せず)の弾撥力で、ダイヤフラム室25b側へ押圧される。その結果、このダイヤフラム25aに基端が固設されているロッド26bがレバー26aを介して、各フィン部23b,23cを反時計回り方向(垂立方向)へ回動させ、両フィン部23b,23cを略垂立状態とし、その表面を車体前方に指向させる。両フィン部23b,23cの表面が車体前方に指向されると、フロントグリル3に臨まされている各インテーク部21a,21bの下端との間の開口高さがh1と狭くなる。
一方、ステップモータが逆転動作し、弁体28a,29aにて大気通路30を遮断する開状態になると、正圧通路31が開き、アクチュエータ25のダイヤフラム室25bに、ターボ過給機15のコンプレッサ15aで加圧された吸気(正圧)が流入される。すると、この正圧にてダイヤフラム25aはダイヤフラムスプリング(図示せず)の付勢力に抗してばね室25c側へ押圧され、ロッド26b、レバー26aを介して、両フィン部23b,23cを、図2の一点鎖線で示すように、支持部23dを中心に上方へ回動させ、フロントグリル3に臨まされている各インテーク部21a,21bの下端との間の開口高さをh2に広げる。尚、以下においては、便宜的に各フィン部23b,23cの表面が車体前方に指向されている状態を「閉」、下側が上方へ回動されている状態を「開」とする。
上述したように、両フィン部23b,23cが閉状態のときは、フロントグリル3に臨まされている各インテーク部21a,21bの下端との間の高さがh1と狭くなるため、インタークーラ14に供給する走行風量は減少する。しかし、エンジンルーム1a内に流入する風量も減少するため、相対的に空気抵抗が減少し燃費が改善される。
一方、各フィン部23b,23cが開状態では、空気抵抗は増加するが、空気取り入れ口3aからインタークーラダクト18を経てインタークーラ14に取り入れられる走行風量は増加するため、インタークーラ14の冷却性能が上昇する。そのため、本実施形態では、後述するように、各フィン部23b,23cの開閉を、過給された吸気の温度と因果関係を有する過給圧Ptに基づいて制御し、インタークーラ14の冷却性能を損なうことなく、車体の空気抵抗を極力低減することができるようにした。
各切換弁28,29に設けられている弁体28a,29aは、制御手段としてのエンジン制御装置(ECU)36からの信号に基づいて動作される。このECU36で実行する弁体28a,29aの制御動作は、具体的には、図6に示す冷却風制御ルーチンに従って行われる。
このルーチンでは、先ず、ステップS1で過給圧センサ33で検出した過給圧Ptを読込み、ステップS2、ステップS3で、過給圧Ptと、予め設定した下しきい値PL及び上しきい値PHとを比較する。ターボ過給機15のコンプレッサ15aで過給された吸気の温度は、過給圧Ptの上昇に従い高くなるため、過給圧Ptの上昇に応じて、インタークーラ14へ供給する空気量を可変させる。
下しきい値PLは、両フィン部23b,23cを閉状態にしても、インタークーラ14に供給する走行風(冷却風)によって、インタークーラ14の冷却性能を充分に保証することのできる上限許容値であり、又、上しきい値PHは、両フィン部23b,23cの双方を開状態にしないとインタークーラ14の冷却性能が充分に発揮させることのできない下限許容値であり、これらは、予め実験などに基づいて設定される。更に、PL≦Pt<PHは、プライマリフィン部23bのみを開状態にすることで、インタークーラ14の冷却性能を充分に保証することのできる領域である。尚、本実施形態では、下しきい値PLを300[mmHg]、上しきい値PHを500[mmHg]に設定しているが、これに限定されるものではない。
そして、過給圧Ptが下しきい値PL未満の場合(Pt<PL)、ステップS4へ分岐し、又、過給圧Ptが下しきい値PL以上で且つ上しきい値PH未満の場合(PL≦Pt<PH)、ステップS6へ進み、又、過給圧Ptが上しきい値PH以上の場合(Pt≧PH)、ステップS7へ進む。
ステップS4へ進むと、プライマリ切換弁28のステップモータに対して閉信号を出力し、続く、ステップS5でセカンダリ切換弁29のステップモータに対して閉信号を出力する。
両切換弁28,29のステップモータに閉信号が出力されると、このステップモータが正転し、弁体28a,29aが正圧通路31を遮断する。すると、アクチュエータ25のダイヤフラム室25bに大気通路30から大気が導入され、ばね室25cに配設されているダイヤフラムスプリング(図示せず)の付勢力でダイヤフラム25aがダイヤフラム室25b方向へ押圧される。その結果、このダイヤフラム25aに立設されているロッド26bが、レバー26aを介して、各フィン部23b,23cを、図2の反時計回り方向へ回動させて、同図に実線で示すように、その表面を車体前方に指向させる。
過給圧Ptが下しきい値PL未満の状態は、ターボ過給機15の非動作状態が含まれ、従って、アイドル状態、イグニッションスイッチがOFFのエンジン停止状態では、各フィン部23b,23cの表面が車体前方に指向している。この状態を車体正面側から見ると、図3に示すように、エンブレム取付部23aと両フィン部23b,23cとが一体化されて車幅方向へ延出している通常のフィン23を形成している。従って、少なくとも車両が停車している状態では、フィン23にてフロントグリル3の空気取り入れ口3aが狭められているため、良好な外観を得ることができる。両フィン部23b,23cの表面が車体前方へ指向されている状態は、過給圧Ptが下しきい値PL未満の通常走行時であっても同様であり、従って、空気取り入れ口3aが狭められて、エンジンルーム1aに導入される走行風量が低減されるため、空気抵抗が低減され、燃費を改善することができる。
尚、過給圧Ptが下しきい値PL未満であって、両フィン部23b,23cの表面が車体前方へ指向された状態であっても、空気取り入れ口3aから走行風(冷却風)が、インタークーラダクト18を経てインタークーラ14の走行風取り入れ口14aに導かれ、インタークーラ14を通過する吸気を冷却する。更に、この状態は、過給圧Ptが下しきい値PL未満の比較的低圧の状態であるため、インタークーラ14の冷却能力が低下することはない。換言すれば、吸気の冷却が適正となり、過冷却を未然に防止することができる。
又、過給圧Ptが、下しきい値PL以上で且つ上しきい値PH未満と判断されて(PL≦Pt<PH)、ステップS2,S3からステップS6へ進むと、プライマリ切換弁28のステップモータに対して開信号を出力した後、ステップS5へ戻る。
プライマリ切換弁28のステップモータに開信号が出力されると、このステップモータが逆転動作し、弁体28aにて大気通路30が遮断されると共に正圧通路31が開放される。すると、プライマリ切換弁28に連通するアクチュエータ25のダイヤフラム室25bに、ターボ過給機15のコンプレッサ15aで過給された吸気が正圧通路31を経て導入され、ダイヤフラム25aはダイヤプラムスプリング(図示せず)の付勢力に抗して、ばね室25c側へ押圧される。
すると、このダイヤフラム25aに連設するロッド26bがレバー26aを介してプライマリフィン部23bの下側が、図2の一点鎖線で示すように上方へ回動し、各インテーク部21a,21bの下端との間の開口高さがh2と広げられる。一方、セカンダリフィン部23cは、上述したように、その表面が走行方向前方に指向されている。従って、これを車体正面側から見ると、図4に示すように、プライマリフィン部23bの下側が上方へ開口して、プライマリインテーク部21aの開口高さがh2に広げられる。一方、セカンダリフィン部23cの表面は車体前方へ指向されているため、セカンダリインテーク部21bの高さはh1に狭められている。
このように、PL≦Pt<PHの状態では、プライマリフィン部23bのみが開口されるため、プライマリフィン部23bが閉じられている状態に比し、インタークーラ14の走行風取り入れ口14aに導入される冷却風量が増加し、過給圧Ptに応じて昇温されている吸気を適正に冷却することができる。又、この状態では、セカンダリフィン部23cは閉じているため、空気抵抗の増加を抑制し、且つ、インタークーラ14の冷却能力の低下、及び過冷却を防止することができる。尚、過給圧Ptが下しきい値PL以上の状態は、ほとんどの場合、車両が走行している状態であるため、プライマリフィン部23bが開口されていても、車体正面側からフロントグリル3を直視することは困難であり、従って、外観上問題はない。
又、ステップS3で、過給圧Ptが上しきい値PH以上と判定されて(Pt≧PH)、ステップS7へ進むと、上述したステップS6と同様、プライマリ切換弁28のステップモータに対して開信号を出力して、ステップS8へ進む。すると、プライマリ切換弁28の弁体28aが大気通路30を遮断すると共に正圧通路31を開き、アクチュエータ25のダイヤフラム室25bに、ターボ過給機15で過給された吸気(正圧)が導入される。その結果、リンク機構26を介してプライマリフィン部23bの下側が、図2の一点鎖線で示すように上方へ回動し、プライマリインテーク部21aの開口高さがh2に広げられる。
又、ステップS8へ進むと、セカンダリ切換弁29のステップモータに開信号が出力される。すると、このステップモータが逆転動作し、弁体29aが正圧通路31を開放すると共に大気通路30を遮断する。その結果、セカンダリ切換弁29に連通するアクチュエータ25のダイヤフラム室25bに、ターボ過給機15のコンプレッサ15aで過給された吸気が正圧通路31を経て導入され、ダイヤフラム25aはダイヤプラムスプリング(図示せず)の付勢力に抗して、ばね室25c側へ押圧される。
このダイヤフラム25aにはロッド26bが固設されており、このロッド26bがレバー26aを介してセカンダリフィン部23cの下側を、図2の一点鎖線で示すように上方へ回動させる。これを車体正面側から見ると、図5に示すように、両フィン部23b,23cの下側が上方へ開口して、両インテーク部21a,21bの開口高さがh2に広げられる。
その結果、両フィン部23b,23cの開口により、空気取り入れ口3aが最大開口となり、この空気取り入れ口3aからインタークーラダクト18を経て、インタークーラ14の走行風取り入れ口14aに多量の走行風が導入されインタークーラ14の冷却能力が最大となり、インタークーラ14を通過する吸気は効率よく冷却される。
このように、本実施形態によれば、過給圧Ptが下しきい値PLよりも低い場合、すなわち、例えば駐停車中やアイドル運転時は、フロントグリル3に設けられている両フィン部23b,23cが閉状態に有るため、車両を車体正面から見た場合、図3に示すように、各フィン部23b,23cの表面が車体前方に配設されており、フィン23全体が車幅方向へ一体的に延在しているように見えるので、デザイン性を損なうことなく、良好な外観を得ることができる。
又、走行時は、過給圧Ptに応じてプライマリフィン部23bが開状態となり、更に、過給圧Ptの上昇によりセカンダリフィン部23cが開状態となって、走行風をインタークーラ14の走行風取り入れ口14aに供給するようにしているので、インタークーラ14の冷却能力を低下させることなく、走行時の空気抵抗の増加を抑制することができ、相対的に燃費を改善することができる。又、走行時に開状態となっている各フィン部23b,23cにて各インテーク部21a,21bの開口高さをh2と大きく確保することで、急加速、登坂走行等の高負荷運転時におけるインタークーラ14の冷却性能を高めることができ、相対的にエンジン性能をより高く設定することができる。
又、各フィン部23bを開閉動作させるアクチュエータ25は、吸気通路13から送給される過給圧Ptで動作するダイヤフラムアクチュエータであるため、各フィン部23b,23cの開度を、過給圧に応じて連続的に変化させることも可能である。
[第2実施形態]
図7に本発明の第2実施形態を示す。上述した第1実施形態では、各フィン部23b,23cに形成した支持部23dを、フィン部23b,23cの上部に形成し、この各フィン部23b,23cを、支持部23dを中心に上方へ回動させることで、この各フィン部23b,23cの下方の各インテーク部21a,21bの開口高さをh1からh2に広げるようにしている。
これに対し、本実施形態では、各フィン部23b,23cの両側面に形成されている支持部23dを、各フィン部23b,23cのやや下部側に設け、各フィン部23b,23cを開状態にすることで、この各フィン部23b,23cの上下に開口する各インテーク部21a,21bの高さを、h1,h3からh2,h4にそれぞれ広げるようにしたものである。
すなわち、図7に実線で示すように、各フィン部23c,23dが閉状態にあるとき、この各フィン部23c,23dの上端とフロントフード5との間、及び、各フィン部23c,23dの下端と各インテーク部21a,21bの下端との間の高さがh1,h3と、各々狭められた状態に設定されている。
この状態から、各アクチュエータ25のダイヤフラム室25bに、ターボ過給機15によって過給された吸気が導入されると、ダイヤフラム25aがばね室25c側へ押圧され、このダイヤフラム25aに連結するリンク機構26の構成要素であるロッド26bが、各フィン部23b,23cに連結されているレバー26aを、図7の時計回り方向へ押圧する。
すると、このレバー26aに連結されている各フィン部23b,23cが、レバー26aが固設されている支持点を中心に、図7の時計回り方向(水平方向)へ回転する。その結果、各フィン部23b,23cの上端と各インテーク部21a,21bの上端(図においてはフロントフード5の先端内面が兼用している)との間の高さがh1からh2に広げられ、又、各フィン部23b,23cの下端と各インテーク部21a,21bの下端との間の開口高さがh3からh4に広げられる。
このように、本実施形態では、各フィン部23b,23cをインタークーラダクト18の各インテーク部21a,21bに臨ませ、この各フィン部23b,23cの回動により、各インテーク部21a,21bの開口面積を可変させるようにしたので、例えば過給圧Ptが上しきい値PHよりも高いときは、両フィン部23b,23cを水平方向へ回動させて各インテーク部21a,21bの開口面積を大きくすることで、より多くの走行風をインタークーラ14の走行風取り入れ口14aに供給することができる。その結果、インタークーラ14の冷却能力をより高め、エンジン性能を向上させることができる。換言すれば、インタークーラ14の冷却能力を高めることで、相対的にインタークーラ14の小型化を実現することが可能となる。
又、過給圧Ptが下しきい値PLより低い場合は、両フィン部23b,23cを垂直方向へ回動させて各インテーク部21a,21bの開口面積を狭くすることで、インタークーラ14に供給する走行風を制限することができる。その結果、インタークーラ14による吸気の過冷却を防止することができる。又、両フィン部23b,23cを垂直方向へ回動させると、両フィン部23b,23cの表面が車体前方へ指向するため、空気抵抗が減少するばかりでなく、フィン23全体が車幅方向へ一体的に延在しているように見えるので、駐停車時において外観が損なわれることがない。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば各切換弁28,29の切換動作を過給圧Ptに代えて、コンプレッサ15a下流の吸気温度に基づいて行うようにしても良い。更に、アクチュエータ25はソレノイド等の電動アクチュエータであっても良く、この場合、この電動アクチュエータはECU36からの制御信号に基づいて動作するため、各切換弁28,29や正圧通路31は不要となる。
1…車体、
1a…エンジンルーム、
3…フロントグリル、
5…フロントフード、
6…エンジン本体、
13…吸気通路、
14…インタークーラ、
15…ターボ過給機、
18…インタークーラダクト、
19…シュラウド部、
21…インテーク部、
21a…プライマリインテーク部、
21b…セカンダリインテーク部、
23…フィン、
23b…プライマリフィン部、
23c…セカンダリフィン部、
25…アクチュエータ、
25a…ダイヤフラム、
26…リンク機構、
33…過給圧センサ、
36…電子制御装置、
PH…上しきい値、
PL…下しきい値、
Pt…過給圧、
h1,h2,h3,h4…高さ

Claims (5)

  1. エンジンルームの前部に配設されて外部から冷却風をエンジンルームへ導くフロントグリルと、
    エンジンルームの上部に配設されて該エンジンルームに搭載されているエンジンの吸気通路を通り過給機で加圧された吸気を冷却するインタークーラと、
    前記エンジンルームの上部に配設されて前記フロントグリルから取り入れた冷却風を前記インタークーラへ導くインタークーラダクトと
    を有し、
    前記フロントグリルに臨まされている前記インタークーラダクトのインテーク部と、
    前記インテーク部に配設されて該インテーク部の開口面積を可変するフィンと、
    前記フィンに連設されているアクチュエータと、
    前記アクチュエータを介して前記フィンを前記過給機で過給されて昇温する吸気温度を示すパラメータに基づいて動作させる制御手段と
    を備えることを特徴とする車両用吸気冷却装置。
  2. 前記吸気温度を示すパラメータは過給圧である
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用吸気冷却装置。
  3. 前記制御手段は前記吸気温度を示すパラメータと予め設定されている下しきい値とを比較し、該パラメータが該下しきい値よりも低い場合、前記フィンを略垂立状態とする
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の車両用吸気冷却装置。
  4. 前記インテーク部がプライマリインテーク部とセカンダリインテーク部とを有し、
    前記フィンがプライマリフィン部とセカンダリフィン部とを有し、
    前記プライマリフィン部とセカンダリフィン部とが前記プライマリインテーク部とセカンダリインテーク部とに各々配設されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両用吸気冷却装置。
  5. 前記制御手段は前記吸気温度を示すパラメータに基づいて前記プライマリフィン部とセカンダリフィン部とを個別に動作させる
    ことを特徴とする請求項4記載の車両用吸気冷却装置。
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