JP2009228624A - 電動過給機付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願は電動過給機付き内燃機関に関し、簡素な構成でモータを効率よく冷却するとともに、過昇温時においても十分な冷却風をモータに供給できるようにする。
【解決手段】内燃機関9の吸気通路1中に上流側からモータ31及びモータ31に接続された過給機本体32及び電子制御式スロットルバルブ4を設け、モータ31よりも上流側と過給機本体32よりも下流側とをバイパス通路51で接続し、さらにバイパス通路51中に電磁弁52を介装する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータの駆動力により過給機を駆動して過給を行う電動過給機を備えた内燃機関に関する。
従来より、内燃機関(エンジン)の吸気通路中に吸気を過給するコンプレッサを介装し、このコンプレッサを排ガスのエネルギにより作動させて吸入空気量を増大させ、エンジントルクの向上を図る過給機(排気ターボチャージャ)が広く普及している。
また、近年においては、このように排ガスのエネルギを利用するもの以外にも、コンプレッサをモータで駆動するようにした電動過給機又は電動コンプレッサが種々提案されている。
以下、図5及び図6を用いてこのような電動コンプレッサによる過給システムを備えたエンジンの構成について説明すると、図5中の符号9は車両に搭載された内燃機関(エンジン)であって、図示するように吸気通路1及び排気通路101が接続されている。また、この吸気通路1には電動コンプレッサ(電動過給機)3及び電子制御スロットルバルブ4が介装され、一方排気通路101には、排ガスを浄化するための排気浄化触媒102等が改装されている。
ここで、電動コンプレッサ3は電動モータ(電動機)31とコンプレッサ本体32とから構成されており、モータ31が回転駆動することによりコンプレッサ本体32が一体に回転するようになっている。また、図5に示す例ではコンプレッサ本体32とモータ31との間にエンジン9へ吸気される空気中の塵埃を除去するためのエアクリーナ8が備えられている。
また、図示するようにモータ31はコンプレッサ本体32の上流側の吸気通路1の内部に設けられており、吸気通路1はモータ31の配設位置よりも下流側において一旦向きを変えた後、モータ31と一体に構成されたコンプレッサ本体32に向けて延在するように形成されている。
これにより、電動コンプレッサ3の作動時においては、吸気通路1内の吸気は、まずモータ31を冷却してからコンプレッサ本体32に達し、その後コンプレッサ本体32で圧縮されたのちエンジン9に送給されるようになっている。そして、このように構成することにより、モータ31を常に吸気により冷却することができ、モータ31の温度上昇を抑制することができる。
また、エンジン9の周辺には、上記の電動コンプレッサ3等以外にも、電動コンプレッサ3の駆動電力を供給するバッテリ10、モータを駆動するための駆動回路(ドライバ)11、吸気通路1内の実吸気圧を検出する吸気圧センサ(インマニ圧センサ又はマニ圧センサという)12等が設けられている。
ところで、スロットルバルブ4の上流には、電動コンプレッサ3と並列に上記電動コンプレッサ3をバイパスするバイパス通路14が設けられるとともに、このバイパス通路14上にリードバルブ2が介装されている。なお、リードバルブ2は吸気のエンジン9側への流れのみを許容し、逆方向の流れを禁止する一方向弁として構成されている。
これにより、エンジン9への過給が必要な時には上述の電動コンプレッサ3を介して吸気が過給される一方、エンジン9への過給が必要でない時(すなわち、自然吸気時またはNA時)には電動コンプレッサ3が作動せずに、リードバルブ2を介して自然吸気が行われる。
なお、過給が必要でないとき(自然吸気時)には、コンプレッサ3は完全に停止するのではなく、所定回転数(例えば5000rpm程度)のアイドル運転状態に保持される。このアイドル運転状態における所定回転数は、ブースト圧が生じない(0ブースト)範囲で極力高い回転数に設定される。
次に、上述のように構成された電動コンプレッサ3の作動について例えば図6に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、アクセルポジションセンサによりドライバのアクセル踏み込み量(アクセル開度)が検出されると、ECU20では上記アクセル開度が自然吸気時における最大出力開度(0ブースト開度)を超えたか否かを判定する(ステップS101)。そして、0ブースト開度を超えていない場合には、コンプレッサ3をアイドル回転とする(ステップS106)。
一方、0ブースト開度を超えた場合には、アクセル開度から要求過給圧を求める(ステップS102)。次に、ECU20では検出されたアクセル開度情報に基づいてエンジン9に要求される吸入空気量を演算するとともに、必要とされる吸入空気量に見合うようにコンプレッサ3の回転数やスロットルバルブ4の開度を演算する。そして、ECU20ではこれらの演算結果に基づいて、実過給圧が要求過給圧となるまでモータ31を算出された回転数で駆動するとともに、スロットルバルブ4を全開とする(ステップS103)。
一方、モータ31の温度を検出又は推定し(ステップS104)、モータ31の温度が所定温度(上限値)以上となったか否かを判定する(ステップS105)。そして、モータ31の温度が所定温度以上となった場合は、モータ回転数をアイドル回転数に抑制し(ステップS106)、所定温度未満の場合はそのままリターンする。
ここで、ステップS104〜S106について補足して説明すると、電動コンプレッサ3では、モータ31を連続で高速作動させるとモータ巻線やコンプレッサ3の回転軸を支持するベアリング温度が上昇し、耐久性が低下するおそれがある。このため、ECU20ではモータ温度(より詳しくはモ一タ巻線や軸ベアリングの温度)を常に監視して、当該温度が上限値以上となると、モータの作動を制限し(コンプレッサ回転数を極低速、即ちモータをアイドル状態とする)、これによりモータ31の温度低下を図るようにしている。
また、例えば下記の特許文献1には、タービンとコンプレッサとを備えた通常のターボチャージャにモータを接続したハイブリッド式の排気ターボチャージャ(電動機付きターボチャージャ)に関する技術が開示されている。そして、上記特許文献1においては、コンプレッサよりも下流側からコンプレッサ上流側に吸気を戻すバイパス通路を設け、このバイパス通路内にモータを介装した技術が開示されている。
そして、この特許文献1の技術では、モータ温度が所定温度以上となると、上記バイパス通路を開放することで、バイパス通路に過給された吸気を戻してモータを冷却するように構成されている。
特開2004−3420号公報
しかしながら、図5に示す従来の技術では、通常使用時には吸気を冷却風として常にモータ31の冷却を行うことができるが、モータ31の過昇温時にはモータ31の作動が制限されるため十分な吸気流量が確保できず、大きな冷却効果を得ることができないという課題がある。また、特許文献1では、モータを冷却するために専用の通路を設けており、重量増及びコスト増を招くという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成でモータを効率よく冷却するとともに、過昇温時においてモータの作動が制限された状態であっても十分な冷却風をモータに供給できるようにした、電動過給機の制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明の電動過給機付き内燃機関は、内燃機関の吸気通路中に介装され該吸気通路中の吸気を加圧する過給機本体と、該過給機本体よりも上流側の該吸気通路中に介装され該過給機本体を駆動するモータと、該モータよりも上流側と該過給機本体よりも下流側とを接続するバイパス通路と、該バイパス通路中に介装された電磁弁と、該過給機本体よりも下流側における該吸気通路と該バイパス通路との接続部よりもさらに下流側に介装された電子制御式のスロットル弁とを有することを特徴としている(請求項1)。
また、該モータの温度を検出する温度センサと、該電磁弁及び該スロットル弁の作動を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達したことが検出されると、該電磁弁を開弁して該過給機から送給される該吸気の一部を該バイパス通路を介して該モータに送給し自己冷却を行うのが好ましい(請求項2)。
また、該制御手段は、該過給機本体による該吸気の非過給時に該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達していないことが検出されると、該モータの作動を制限するとともに該電磁弁を開弁して該バイパス通路を介して該吸気を取り込むのが好ましい(請求項3)。
また、該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達したことが検出されると、該モータの回転数を所定の自己冷却速度に設定するのが好ましい(請求項4)。
さらには、該自己冷却速度が、該モータに対して冷却を実行しない場合の該モータ温度の上昇度合いの特性と、該モータを自己冷却した場合の該モータ温度の上昇度合いの特性とに基づいて設定されるのが好ましい(請求項5)。
本発明の電動過給機付き内燃機関によれば、内燃機関の吸気通路中に上流側からモータ及び該モータに接続された過給機本体及び電子制御式のスロットル弁を設け、モータよりも上流側と過給機本体よりも下流側とをバイパス通路で接続し、さらにバイパス通路中に電磁弁を介装するという構成により、バイパス通路に吸気バイパス機能と吸気戻し機能とを兼用させることができる。したがって、モータを冷却するためのみを目的にシステム等を新たに追加する必要がなく、簡素な構成とすることができる。したがって、コストの増大や重量増大を招くこともないという効果がある。
また、モータが過昇温状態ではない通常運転時においても、常にモータが吸気に晒されるので、モータを常時冷却することができるうえ、過昇温時にはさらに冷却のための吸気を供給することができるので、冷却効果に優れているという効果がある。
また、モータ常温時には、過給機本体による吸気の過給時に電磁弁を閉弁するとともにスロットル弁を全開とすることで過給圧を効率良く高めることができ、また、モータの温度が所定の上限温度に達すると電磁弁を開弁して吸気の一部をバイパス通路を介してモータに戻して自己冷却を行うことにより、モータで過給した吸気でモータを自己冷却することができる。
また、非過給域での運転時には、バイパス通路を介して吸気をバイパスさせてエンジンに供給することができ、モータが吸気抵抗となるのを回避することができる。
また、モータの自己冷却時には、モータ回転数をモータの温度上昇度合いの特性に基づいて最も効率のよい回転数に設定することにより、過昇温時に過給を行いながらモータを効率よく冷却することができる。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関について説明すると、図1はその全体構成を示す模式図である。
図1において、9は車両に搭載された内燃機関(エンジン)であって、このエンジン9には吸気通路1及び排気通路101が接続されている。このうち、吸気通路1には電動コンプレッサ(電動過給機)3及び電子制御スロットルバルブ4が介装され、また、排気通路には排気浄化触媒102が設けられている。また、電動コンプレッサ3の上流側にはエンジン9へ吸気される空気中の塵埃を除去するためのエアクリーナ8が備えられている。
ここで、電動コンプレッサ3は電動モータ(電動機)31とコンプレッサ本体32とから構成されており、モータ31が回転駆動することによりコンプレッサ本体32が一体に回転するようになっている。また、電動モータ31の駆動電力は過給機用ドライバ11を介してバッテリ10から供給されるようになっている。
また、モータ31はコンプレッサ本体32よりも上流側において吸気通路1の内部に設けられている。そして、吸気通路1はモータ31の配設位置よりも下流側において一旦向きを変えた後、モータ31と一体に構成されたコンプレッサ本体32に向けて延在するような形状に形成されている。
これにより、電動コンプレッサ3の作動時においては、吸気通路1内の吸気は、まずモータ31を冷却してからコンプレッサ本体32に達し、その後コンプレッサ本体32で圧縮されたのちエンジン9に送給されるようになっている。そして、このように構成することにより、モータ31を常に吸気により冷却することができ、モータ31の温度上昇を抑制することができるようになっている。
また、電動コンプレッサ3及びスロットルバルブ4は、制御手段としてのECU(電子制御ユニット)20によりその作動が制御されるようになっており、このECU20には、スロットルバルブ4の開度を検出するスロットルポジションセンサ5、ドライバによるアクセルペダル6の踏み込み量を検知する負荷センサとしてのアクセルポジションセンサ7、エンジン9の回転数を検出するエンジン回転数センサ(エンジン回転数検出手段)13、吸気通路内の実吸気圧を検出する吸気圧センサ(インマニ圧センサ又はマニ圧センサという)12、モータ31の温度を検出するモータ温度センサ33等のセンサが接続され、これらのセンサからの情報がECU20に入力されるようになっている。
このうちアクセルポジションセンサ7は、図示するようにアクセルペダル6の近傍に介装されており、ドライバのアクセルペダル6の踏み込み量(アクセル開度情報)を検出し、この検出情報を後述するECU20に出力するようになっている。また、このアクセルポジションセンサ7により検出されたアクセル開度情報は、ドライバが車両に要求している出力を代表するパラメータとして扱われる。つまり、このアクセル開度情報の時間変化量(時間増加量)から、ドライバが車両を加速しようとしているか否かの判定(加速判定)を行うようになっている。また、アクセル開度情報はエンジン9の負荷状態を示すパラメータの一つとして検出され、特に本実施形態ではアクセル開度をエンジン負荷として用いている。
また、スロットルポジションセンサ5は、スロットルバルブ4の実開度を検出するものであって、この実開度に基づいて、スロットルバルブ4のアクチュエータ4aの作動が制御されるようになっている。ここで、エンジン9へ吸入される吸入空気量はECU20においてアクセルポジションセンサ7で検出されたアクセル開度情報等に基づいて演算されるようになっており、この目標吸入空気量となるように、スロットルバルブ4の目標開度が設定されるようになっている。そして、スロットルポジションセンサ5で検出された実スロットル開度がECU20で設定された目標スロットル開度と一致するように、アクチュエータ4aの作動がフィードバック制御されるようになっている。
ところで、電動コンプレッサ3はスロットルバルブ4の上流に設けられており、必要に応じて吸気を過給することができるようになっている。また、過給が必要か否かはECU20に記憶されたマップにより決定されるようになっている。具体的にはアクセル開度及びエンジン回転数で決まる現在の運転状態が、予めマップ上に設定された過給域にあるか又は非過給域(NA域)にあるかでコンプレッサ3を作動させるか否かが決定される。
そして、ECU20では、エンジン運転状態が過給域にあると判定すると、アクセル開度に基づいて要求過給圧を求め、この要求過給圧となるように過給機ドライバ11を通じて電動モータ31の作動回転数を制御するようになっている。なお、過給機ドライバ11では、バッテリ10からの電流を制御することによって電動モータ31の回転数を制御するようになっている。また、後述の吸気圧センサ12からの情報に基づいてモータ31の回転数がフィードバック制御されるようになっている。
また、エンジン運転状態が非過給域であれば、過給が必要でないと判定される。このような非過給時(自然吸気時)には、コンプレッサ3は完全に停止するのではなく、所定回転数(例えば5000rpm程度)のアイドル運転状態に保持される。このアイドル運転状態における所定回転数は、ブースト圧が生じない(0ブースト)範囲で極力高い回転数に設定され、エンジン9にはピストンの下降により生じる負圧で吸気が供給される。そして、非過給域での運転時にはモータ31を停止させずにアイドル運転を行うことにより、アクセル踏み込みによりエンジン運転状態が過給域に移行したときに速やかにコンプレッサ本体32の回転数を上昇させることができ、過給圧の立ち上がりの遅れ(ターボラグ)を大幅に低減することができる。
また、上述したように、モータ31には、モータ31の温度を検出するモータ温度センサ33が設けられている。このモータ温度センサ31は、本実施形態ではモータ31の図示しない筐体に取り付けられており、モータ31の筐体温度を検出可能に構成されている。そして、温度センサ31により検出された温度情報はECU20に出力されるようになっている。なお、上述のような温度センサ33に代えてモータ31の巻線や軸ベアリング(ともに図示省略)等、モータ31の連続作動時に高温となりやすい場所の温度を検出又は推定するような手段を設けてもよい。また、コンプレッサ(過給機)3の全体の作動温度を検出又は推定するようにしてもよい。
ところで、図示するように、この吸気通路1には吸気をバイパスするためのバイパス通路51が設けられている。このバイパス通路51は、吸気通路1のモータ31よりも上流側と、過給機本体32よりも下流側であって且つスロットルバルブ4よりも上流側とを接続しており、その内部にはバイパス通路51を遮断する状態とバイパス通路51を連通する状態とを切替可能な電磁弁(バイパス弁)52が設けられている。
また、このバイパス弁52もECU20からの制御信号に基づいてその作動が制御されるようになっており、本実施形態では全閉(遮断)と全開(連通)との2つの状態のうちいずれか1つの状態に切り換えられるようになっている。
なお、このバイパス通路51は、過給機3の非作動時(アイドリング時)には、モータ31及びコンプレッサ本体32をバイパスしてエンジン9に吸気を供給する機能を有するとともに、モータ31の高温時には、過給機3を作動させて吸気の一部をモータ31の冷却のために戻すための吸気戻し通路としての機能も有している。
ここで、コンプレッサ3,スロットルバルブ4,バイパス弁52の作動制御について、図2及び図3を用いて簡単に説明する。
まず、図2に示す態様1について説明すると、この態様1はエンジン9が非過給域(又は部分過給域)であって、且つモータ31が所定の上限温度未満の状態に対応している。そして、この場合はモータ31はアイドル回転数(又は部分過給に応じた最適回転数)に制御される。具体的には、モータ31はアイドル回転数としては、予め所定値に設定された回転数を用いられる。また、このアイドル回転数に代えて、モータ31の最適回転数を用いてもよい。最適回転数とは、例えば負荷やエンジン回転数をパラメータとして実験的に求めた回転数をマップ化したものであって、ECU20に記憶されている。また、この最適回転数としては、燃焼が安定して消費電力が少なく、燃費及び出力効率が最良となる回転数が設定されるようになっている。
また、スロットルバルブ4の開度はやはりエンジン負荷とエンジン回転数とから求められるマップ値の開度に制御されるようになっている。
また、この場合には、バイパス弁52は全開に制御されるようになっている。そして、バイパス弁52を全開とすることにより、バイパス通路52を介して吸気が取り入れられ、エンジン9に吸気が供給されるようになっている。
つまり、このような部分負荷での運転時には、コンプレッサ本体32は吸気抵抗とならない程度の回転数で駆動されるものの、吸気通路1のコンプレッサ本体32よりも上流にはモータ31が設けられているため、運転状態によってはこのモータ31が吸気抵抗となるおそれがある。
このため、非過給域(又は部分過給域)においては、バイパス弁52を開くことにより、仮にモータ31やコンプレッサ本体32が吸気抵抗となったとしても吸気をモータ31及びコンプレッサ本体32に対してバイパスさせることにより、吸気抵抗を生じることなく吸気を取り入れることができるのである。なお、このときモータ31の駆動を制限(停止を含む)して節電効果を得ることも可能である。
また、態様2はエンジン9が過給域であって、且つモータ31が所定の上限温度未満の状態に対応している。この場合には、モータ31を負荷とエンジン回転数とで求められるマップ値に設定するとともに、要求過給圧が得られるまではスロットルバルブ4は全開に制御されるようになっている。
そして、このときはバイパス弁52を全閉とする。これにより、コンプレッサ3による過給圧がバイパス通路51を介して逃げて過給圧が低下してしまうような事態を回避しているのである。
また、態様3はモータ31が所定の上限温度以上の場合の態様を示している。ここで、所定の上限温度とは、これ以上の高温でモータ31を使用するとモータ31のベアリングの焼き付き等、モータ31の安定した作動が確保できなくなる温度である。
この場合、モータ温度が上記所定の上限温度以上の温度領域であることが検出されると、モータ31をアイドル回転数以上の所定速度(所定の自己冷却速度)に制限するとともに、バイパス弁52を開弁して吸気の一部をバイパス通路51を介して吸気通路1の上流側に戻すようになっている。そして、バイパス弁52を開くことにより、過給された吸気の一部をモータ31の上流側に戻し、この戻された吸気とエアクリーナ8を介して吸入された新気とによりモータ31を自己冷却するようになっている。
なお、このような制御を行うと、本来の過給圧が得られなくなるが、この過給圧低下を補うようにスロットルバルブ4で負荷調整を行いながらバイパス弁52を開弁することで、過給圧低下分だけ吸入空気量を確保するようにしている。つまり、上記所定速度をエンジン運転に必要な空気量以上の最も冷却効率の高い速度としてモータ31を増速回転させ、余剰の空気をバイパス通路経由でモータ31の上流に逆流させるのである。そして、このようなコンプレッサ32で過給された吸気をモータ31に戻して自己冷却を行うことにより、モータ31の温度の低減を図るようになっている。また、非過給運転時においてもモータ31をアイドル回転数以上の所定速度(所定の自己冷却速度)に設定し、過給圧上昇による過剰吸気をスロットルバルブ4で負荷調整を行う。
ここで、この自己冷却の際のモータ31を所定速度の設定について説明すると、この所定速度はモータ温度及び吸気温度が最低となるような(つまり冷却効率が最高となるような)モータ回転数であって、少なくとも図3に示すマップの点aにおける回転数以上の回転数であればよい。なお、好ましくは点aにおける回転数である。
ここで、図3のマップの横軸はモータ出力(ここでは風量及びモータ回転数と等価)であり、縦軸は温度変化(ΔT)である。つまり縦軸は温度の上昇度合いを示している。また、線b(破線)はモータ31に対して何ら冷却を実行しない場合の特性を示し、線c(実線)はモータ31を自己冷却した場合の特性を示している。
そして、線bと線cとが交叉する点a未満の領域においては、モータ31を自己冷却するべく回転駆動させたほうが温度変化が大きく、却って冷却効果が妨げられることがわかる。一方、点a以上の領域では、線bと線cとの大小関係が逆転しており、モータ31を回転駆動することにより温度変化を抑制することができることがわかる。したがって、この点a以上の領域でモータ31を駆動すればよい。ただし、線cに示す自己冷却の特性線であっても、モータ回転数が上昇すればモータの温度上昇変化ΔTが上昇する傾向には相違なく、このような傾向を考慮すれば、点aでモータ31を回転駆動するのが最も好ましい。この場合、モータ31を駆動するための電力消費もモータ31を自己冷却できる範囲内で最低とすることができる。また、図3に示すマップにおいては、エンジン運転環境及びエンジン運転条件の影響による補正(外気温補正,水温補正など)を考慮していないので、これらの補正を加えた上でモータ回転数を設定してもよい。
本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関は上述のように構成されているので、その作用について説明すると以下のようになる。
まず、アクセルポジションセンサ7からの情報によりドライバのアクセル踏み込み量(アクセル開度)が検出されると、ECU20では上記アクセル開度が自然吸気時における最大出力開度(0ブースト開度)を超えたか否かを判定する(ステップS1)。そして、0ブースト開度を超えていない場合には、コンプレッサ3をアイドル回転とする(ステップS8)。
一方、0ブースト開度を超えた場合には、アクセル開度から要求過給圧を求める。(ステップS2)。そして、ECU20ではモータの目標回転数を算出し、吸気圧センサ12からの情報に基づいて実過給圧が要求過給圧と判定されるまでモータ31を目標回転数で駆動する(ステップS3)。
次に、モータ31の温度を検出又は推定し(ステップS4)、モータ31の温度が所定温度(上限値)以上となったか否かを判定する(ステップS5)。そして、モータ31の温度が所定温度未満であると判定された場合(正常運転時)には、そのままリターンして、ステップS1以降の処理を所定の制御周期で繰り返し実行する。
一方、モータ31の温度が所定温度以上と判定された場合(過昇温判定時)には、過給を一旦停止するとともに、バイパス弁52を全開に切り換える(ステップS6)。その後、モータ回転数をアイドル回転数以上の所定回転数に制限するとともに、このときには、エンジントルクがドライバの要求トルクに極力近づくように、スロットルバルブ4の開度を本来の負荷−回転数マップで得られる開度よりも大きく設定してリターンする(ステップS7)。
以上詳述したように、本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関によれば、モータ温度が過度に上昇すると(所定温度以上となると)、バイパス弁52を全開とするとともに、モータ回転数をアイドル回転数よりも高い所定回転数で駆動することにより、モータ31で過給した吸気の一部をバイパス通路51を介してモータ31の上流側の吸気通路1に戻すことができる。したがって、モータ31で過給した吸気でモータ31を自己冷却することができる。また、所定回転数としては、モータ31の温度上昇率特性に基づいて最も効率のよい回転数に設定することにより、過昇温時に過給を行いながらモータ31を冷却することが可能となる。
また、この場合、モータ31の常温時よりも過給圧が低下することになるが、これを補うべくスロットルバルブ4開度を大きく設定することにより、エンジン9の出力低下を極力抑制でき、ドライバビリティに与える影響を低減することができる。
また、非過給域での運転時には、バイパス通路51を介して吸気をモータ31及びコンプレッサ32からバイパスさせてエンジン9に供給することができる。
また、バイパス通路51に、吸気バイパス機能(非過給域での運転時)と、吸気戻し機能(過昇温での運転時)とを兼用させることができるので、モータ31を冷却するためのみを目的に新たなシステム等を追加する必要がなく、簡素な構成とすることができる。このため、コストの増大や重量増大を招くこともない。
また、過昇温状態ではない通常運転時においても、常にモータ31が吸気に晒されるので、モータ31を常時冷却することができるうえ、過昇温時にはさらに冷却のための吸気を供給することができるので、冷却効果に優れているという効果がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば上述の実施形態ではバイパス通路に全開状態と全閉状態とに切替可能な電磁弁を設けた場合について説明したが、開度を任意に調整可能な電磁弁を設けてもよい。この場合には、モータ31が所定温度以上となった場合に、モータ温度に応じて開度を変更して、モータ31に送給する風量を変更できるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の要部構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の作動態様について説明する図である。 本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の作用について説明する図である。 本発明の一実施形態に係る電動過給機付き内燃機関の作用について説明するフローチャートである。 従来の技術について説明する図である。 従来の技術について説明する図である。
符号の説明
1 吸気通路
2 リードバルブ
3 電動コンプレッサ(電動過給機)
4 電子制御式スロットルバルブ
5 スロットルポジションセンサ
6 アクセルペダル
7 アクセル開度センサ(負荷センサ)
9 エンジン(内燃機関)
12 実吸気量検出手段を構成する吸気圧センサ
13 エンジン回転数センサ
31 モータ
32 コンプレッサ本体(過給機本体)
33 モータ温度センサ(温度センサ)
51 バイパス通路
52 バイパス弁(電磁弁)

Claims (5)

  1. 内燃機関の吸気通路中に介装され該吸気通路中の吸気を加圧する過給機本体と、
    該過給機本体よりも上流側の該吸気通路中に介装され該過給機本体を駆動するモータと、
    該モータよりも上流側と該過給機本体よりも下流側とを接続するバイパス通路と、
    該バイパス通路中に介装された電磁弁と、
    該過給機本体よりも下流側における該吸気通路と該バイパス通路との接続部よりもさらに下流側に介装された電子制御式のスロットル弁とを有する
    ことを特徴とする、電動過給機付き内燃機関。
  2. 該モータの温度を検出する温度センサと、
    該電磁弁及び該スロットル弁の作動を制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、
    該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達したことが検出されると、該電磁弁を開弁して該過給機から送給される該吸気の一部を該バイパス通路を介して該モータに送給し自己冷却を行う
    ことを特徴とする、請求項1記載の電動過給機付き内燃機関。
  3. 該制御手段は、
    該過給機本体による該吸気の非過給時に該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達していないことが検出されると、該モータの作動を制限するとともに該電磁弁を開弁して該バイパス通路を介して該吸気を取り込む
    ことを特徴とする、請求項2記載の電動過給機付き内燃機関。
  4. 該温度センサにより該モータの温度が所定の上限温度に達したことが検出されると、該モータの回転数を所定の自己冷却速度に設定する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の電動過給機付き内燃機関。
  5. 該自己冷却速度が、
    該モータに対して冷却を実行しない場合の該モータ温度の上昇度合いの特性と、
    該モータを自己冷却した場合の該モータ温度の上昇度合いの特性とに基づいて設定される
    ことを特徴とする、請求項4記載の電動過給機付き内燃機関。
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