JP2011148006A - パンチプレスのバリ取りツール - Google Patents

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Abstract

【課題】 パンチプレスにおいて板材に打ち抜き加工や切断加工で成形された長孔や切断部分のバリを、同じパンチプレスでの工程として除去できるパンチプレスのバリ取りツールを提供する。
【解決手段】 このパンチプレスのバリ取りツール6は、互いに対向して配置される上型7および下型8を有する。これら上型7および下型8は、それぞれボール保持部材22,32、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されボール保持部材22,32の対向面に互いに対向して突出するボール23,33を有する。これら上下一対のボール23,33の一部が板材Wの前記長孔Aに嵌まり、上下のボール23,33で板材Wを挟んだ状態で板材Wが移動することにより、前記長孔Aの長手方向に沿って形成されているバリaを連続的に取って行くようにされている。長孔Aに限らず、板材Wの切断部分の沿うバリも、上記と同様に連続的に取って行くものとする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、パンチプレスによる打ち抜き加工で板材に発生したバリを取るパンチプレスのバリ取りツール、バリ取り方法、およびパンチプレスに関する。
パンチプレスで板材に打ち抜き加工を行うと、ダイクリアランスに起因して板材の打ち抜き部裏面に必ずバリが発生する。従来、このように板材の裏面に発生したバリを除去するのに、後工程で人手によるサンダーがけを行ったり、あるいはバリ取り機でバリ取りする工程が必要であった。
このバリ取り工程の通過が必要なため、加工製品の納期がかかり、コストが増大する要因の一つとなっていた。
このような後工程によるバリ取りに代わって、パンチプレスでバリ取りを行う方法として、次に示す各技術が提案されている。
その一つは、パンチ金型の下面またはダイ金型の上面にバフシート等の研磨部材を設けて、両金型で板材のパンチ加工孔部を挟んだ状態で金型を回転させることにより、板材のバリを除去するものである(特許文献1)。
他の一つは、パンチ金型の下面側またはダイ金型の上面側にボールを転がり自在に設けて、これら両金型で板材のパンチ加工孔部を挟圧することにより、板材のバリを除去するものである(特許文献2)。
なお、板材のバリ取り用ではないが、パンチ金型の下面側およびダイ金型の上面側にボールを設け、両金型で板材を挟むことにより、板材をローリング加工する技術もある(特許文献3)。
特許3469929号公報 実開平3−42320号公報 特表2003−527965号公報
しかし、特許文献1のように、パンチ金型の下面やダイ金型の上面にバフシート等の研磨部材を設け、両金型で板材を挟んで金型を回転させる方法は、板材が薄い場合には有効であっても、板材が厚くなるとバリ取り効果が得られない。
また、特許文献2のように、パンチ金型の下面側またはダイ金型の上面側にボールを転がり自在に設け、これら両金型で板材のパンチ加工孔部を挟圧する方法は、パンチ加工孔が丸孔の場合には有効であっても、長孔になるとバリ取りは不可能である。
この発明の目的は、パンチプレスで板材に打ち抜き加工された長孔におけるバリを、同じパンチプレスでの工程として除去することができるパンチプレスのバリ取りツール、およびバリ取り方法を提供することである。
この発明の他の目的は、バリ取り用の型となるボールを損傷させることがなく、ボールに耐久性を持たせることができるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、板材に長孔を打ち抜き加工した後、その長孔に生じているバリを、同じパンチプレスでの工程として除去することができるバリ取り方法およびパンチプレスを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、パンチプレスで板材に切断加工した切断部分に沿って生じているバリを、同じパンチプレスでの工程として除去することができるパンチプレスのバリ取りツールを提供することである。
この発明のパンチプレスのバリ取りツールは、パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有する。これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有する。このバリ取りツールは、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された長孔の長手方向に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものである。
この構成のバリ取りツールによると、上下のボールで板材を挟みつけながら、板材を移動させることにより、バリが長手方向の一部ずつボールで押し潰され、長孔の長手方向に沿うバリを連続的に取って行くことができる。上下のボールは回転自在に支持されているため、板材の移動により自由に回転し、板材の円滑な移動が行える。この場合に、板材のバリの突出側となる下面側だけでなく、上面側もボールで押えるので、連続的なバリ取りが確実かつ円滑に行える。このように、パンチプレスで打ち抜き加工により板材に形成された長孔に生じるバリを、同じパンチプレスの工程として、連続的に除去することができる。
このバリ取りツールは、板材の上記長孔の長手方向に沿う両側縁を同時にバリ取りする他に、ボール径に対して幅の広い長孔ないし開口の縁部に沿って、その縁部のバリ取りを行う場合や、板材製品の外周を加工した場合における、その外周に沿うバリ取りにも使用することができる。
長孔の長手方向に沿う両側縁を同時にバリ取りする場合は、次の構成とすることで行える。すなわち、前記上下のボールは、前記ボール保持部材から突出した部分の径が、前記長孔の幅よりも大きく、上下一対のボールの一部が板材の前記長孔に嵌まり上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより前記長孔の長手方向に沿って両側縁に形成されているバリを連続的に取って行くためのものとする。
この発明において、板材の下側に突出したバリを、前記ボールの押し付けで前記長孔の内側へ塑性変形させることにより、前記下側に突出したバリを取るものであっても良い。この構成の場合、ボールを損傷させることがなく、ボールに耐久性を持たせることができる。
この発明のパンチプレスのバリ取り方法は、板材に平面方向に延びて形成された長孔の開口縁に生じているバリを取る方法であって、パンチプレスを用い、このパンチプレスの上型および下型として、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されたボールを有するものを用い、上下のボールで板材を挟んだ状態で、板材を前記長孔の長手方向に移動させることにより、板材に形成された長孔の長手方向に沿って生じているバリを連続的に取って行くことを特徴とする。
この方法によると、パンチプレスで打ち抜き加工により板材に形成された長孔に生じるバリを、同じパンチプレスでの工程として、連続的に、しかも長孔が鋭角に形成されたものであっても、円滑に除去することができる。
この発明のパンチプレスは、板材にパンチ加工を行うパンチ加工手段と、板材を前記パンチ加工手段のパンチ位置へ送る板材送り機構と、上金型を複数設置可能な上側の工具支持体と、上金型と対応する下金型を複数設置可能な下側の工具支持体と、上側の工具支持体および下側の工具支持体の上金型および下金型を前記パンチ加工手段のパンチ位置に割り出す金型割出手段と、前記パンチ加工手段、板材送り機構、および金型割出手段を制御する加工制御手段とを備えたものである。
前記複数の上金型および下金型のうちの少なくとも一つは、板材に孔を開けるためのパンチ金型およびダイ金型である。他の少なくとも一つは、バリ取りツールの上型および下型となるものであって、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材およびこのボール保持部材に回転自在に支持され上下のボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールとを有する。
前記加工制御手段は、前記金型割出手段に前記パンチ金型およびダイ金型を割り出させて板材送り手段により板材を移動させながら、パンチ加工手段により板材に平面方向に延びる長孔を形成させ、次に前記金型割出手段に前記バリ取りツールを割り出させて、パンチ加工手段により上下のボールで板材を挟んだ状態で、板材送り手段により板材を前記長孔に沿って移動させることより、前記パンチ金型およびダイ金型により形成された長孔の開口縁に生じているバリを連続的に取って行くように制御するものとする。
この構成のパンチプレスによると、板材に長孔を打ち抜き加工した後、その長孔に生じているバリを、同じパンチプレスでの工程として除去することができる。
上記の説明は、いずもれ長孔の長手方向に沿って生じているバリを取る場合の使用例であるが、この発明のパンチプレスのバリ取りツールは、板材に形成された切断部分に沿って生じているバリを連続的に取って行く場合にも使用できる。
すなわち、この発明におけるパンチプレスのバリ取りツールは、パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有し、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されこれらボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された切断部分に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものであっても良い。
パンチプレスで、ニブリングやその他の連続的なパンチ孔の加工により、板材に切断加工を行うことがある。このような切断加工による板材の切断部分に沿って生じているバリを取る場合にも、この発明のバリ取りツールは、上下のボールで板材を挟みつけながら、板材を移動させることにより、バリが長手方向の一部ずつボールで押し潰され、切断部分に沿うバリを連続的に取って行くことができる。
この発明のパンチプレスのバリ取りツールは、パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有し、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されこれらボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された長孔の長手方向に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものであるため、パンチプレスで打ち抜き加工により形成された長孔に生じるバリを、同じパンチプレスでの工程として、連続的に、かつ円滑に除去することができる。
前記上下のボールを、前記ボール保持部材から突出した部分の径が、前記長孔の幅よりも大きく、上下一対のボールの一部が板材の前記長孔に嵌まり上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより前記長孔の長手方向に沿って両側縁に生じているバリを連続的に取って行くためのものとした場合は、長孔の両側縁に生じているバリを同時に除去することができる。
このバリ取りツールが、板材の下側に突出したバリを、ボールの押し付けで前記長孔の内側へ塑性変形させることにより、前記下側に突出したバリを取るものである場合は、ボールを損傷させることがなく、ボールに耐久性を持たせることができる。
この発明のパンチプレスのバリ取り方法は、板材に平面方向に延びて形成された長孔の開口縁に生じているバリを取る方法であって、パンチプレスを用い、このパンチプレスの上型および下型として、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されたボールを有するものを用い、上下のボールで板材を挟んだ状態で、板材を前記長孔の長手方向に移動させることにより前記長孔の長手方向に沿って形成されているバリを連続的に取って行く方法であるため、パンチプレスで打ち抜き加工により板材に形成された長孔に生じるバリを、同じパンチプレスでの工程として、連続的に、かつ円滑に除去することができる。
この発明のパンチプレスによると、板材に長孔を打ち抜き加工した後、その長孔に生じているバリを、同じパンチプレスでの工程として除去することができる。
この発明における他のパンチプレスのバリ取りツールは、パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有し、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されこれらボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された切断部分に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものであるため、パンチプレスで連続打ち抜き等の切断加工により形成された切断部分に生じるバリを、同じパンチプレスでの工程として、連続的に、かつ円滑に除去することができる。
この発明の一実施形態にかかるバリ取りツールを備えたパンチプレスの概略構成を示す平面図である。 同パンチプレスの概略構成を示す側面図である。 同パンチプレスにおけるバリ取りツールの設置状態を示す縦断面図である。 (A)は同バリ取りツールの上型を示す斜視図、(B)は同バリ取りツールの下型における下型本体上部材を示す斜視図である。 (A)は同バリ取りツールの下型を昇降させる下型昇降手段の概略構成を示す平面図、(B)は同下型昇降手段の概略構成を示す正面図である。 同下型昇降手段により下型を下降させた状態を示す断面図である。 バリ取りツールによるバリ取り動作の平面図である。 同バリ取りツールによるバリ取り動作を示す断面図である。 同バリ取りツールによる他のバリ取り動作を示す断面図である。 同バリ取りツールによる他のバリ取り箇所を示す平面図である。 同バリ取りツールによるさらに他のバリ取り動作を示す断面図である。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図8と共に説明する。図1はこの実施形態のバリ取りツールを備えたパンチプレスの概略構成を示す平面図、図2はその側面図である。このパンチプレスは、フレーム1における上フレーム部1aおよび下フレーム部1bに、工具支持体である上下のタレット2,3が互いに同心の垂直軸心回りに回転自在に支持されている。これら上下のタレット2,3には、複数のパンチ金型4およびダイ金型5と、バリ取りツール6の上型7および下型8とが円周方向に並べて設置されている。バリ取りツール6の上下型7,8は、円周方向の1箇所のみに設けても、数種類のものを複数箇所に設けても良い。各パンチ金型4およびバリ取りツール6の上型7は、パンチ位置Pに割り出された状態で、ラム9により昇降駆動される。ラム9は、ガイド部材を介して上フレーム部1aに昇降自在に支持され、パンチ加工手段10で昇降駆動される。パンチ加工手段10は板材Wのパンチ加工を行う加工手段となるものである。
上下のタレット2,3は、フレーム1に設置された金型割出手段45により、希望の金型がパンチ位置Pに割り出される。金型割出手段45は、上下のタレット2,3を、例えば共通のモータ(図示せず)により、チェーン等の駆動伝達系を介して互いに同期回転させるものである。パンチ加工手段10は、サーボモータ11とその回転を直線運動に変換する運動変換機構12とからなる。
板材送り機構13は、テーブル14上に載せられた板材Wの任意箇所をパンチ位置Pへ送る手段である。この板材送り機構13は、前後(Y方向)移動するキャリッジ15に、左右(X方向)移動するクロススライド16を設置し、板材Wの端部を把持するワークホルダ17をクロススライド16に取付けたものとしてある。
このパンチプレスの全体、例えば上記板材送り機構13、金型割出手段45、およびパンチ加工手段10は、コンピュータ式の数値制御装置等から加工制御手段46によって制御される。加工制御手段46には、所定の制御を行う孔開け後バリ取付制御手段47が、加工プログラムによって構成されている。孔開け後バリ取付制御手段47の内容については後に説明する。
図3は、上下のタレット2,3に取付けられたバリ取りツール6の上型7および下型8の縦断面図を示す。これら上型7および下型8は、パンチ加工により板材Wに平面方向に延びて形成された長孔Aの開口縁に生じているバリaを除去するのに使用される金型である。
上型7は、図4(A)に斜視図で示すように、下面側で開口するガイド孔20aを有する円筒状の上型本体20と、その上型本体20のガイド孔20aに昇降自在に挿入されたガイド部材21と、このガイド部材21に固定されたボール保持部材22と、このボール保持部材22に回転自在に支持されて下方に突出するボール23とを有する。ガイド部材21は、上型本体20の下端に設けられたストッパ24(図3)で抜け止めされると共に、前記ガイド孔20a内に挿入されたコイルばね25で下向きに付勢されている。
上型7は、上タレット2の工具孔18に昇降自在に嵌入しており、上型本体20の外周に設けられたキー26を工具孔18のキー溝18aに係合させることで、上タレット2に対して回り止めされている。この上型7は、パンチ位置P(図1)において、上型本体20の上端のT型の連結部20bを介してラム9に連結される。
図3において、下型8は、下型保持台27を介して下タレット3に固定される下型外ケース29と、この下型外ケース29内に昇降自在に支持された下型本体30と、この下型本体30の上部材31Aに固定されたボール保持部材32と、このボール保持部材32に回転自在に支持されて上方に突出するボール33とを有する。図4(B)には、下型本体30の上部材31Aの斜視図を示す。
上下型7,8のボール23,33は、図3に示すように、それらのボール保持部材22,23の対向面に互いに対向して突出するように配置される。また上下型7,8のボール23,33のボール保持部材32から突出した部分の径は、板材Wにパンチ加工されたバリ取り対象である長孔Aの幅よりも大きいものとされている。
上型7のボール23とボール保持部材23とは、フリーベアリングにより構成され、ボール保持部材23となるケース内にボール23が回転自在でかつ抜け止め状態に、一部突出して設けられている。下型8のボール33およびボール保持部材32も、上型7と同じくフリーベアリングにより構成される。これら上下のフリーベアリングは、同じ構成のものを用いても良い。ボール23,33は、例えば鋼球とされる。
下型本体30の下部材31Bは、下型外ケース29に設けられたガイド孔29aに昇降自在に嵌合しており、これにより下型本体30が下型外ケース29に対して昇降自在に支持されている。下型本体30の下部材31Bには、下型外ケース29に前記ガイド孔29aと平行に設けられたボルト挿通孔34を貫通するボルト35が螺着されている。このボルト35の頭部35aと前記ボルト挿通孔34の拡径部34aとの間に介在させたコイルばね36により、下型本体30が下方に付勢されている。
パンチ位置Pにおける下タレット3の下方位置には、バリ取りツール6がバリ取りを行うときに、下型8を所定の高さまで上昇させる下型昇降手段37が設けられている。図5(A),(B)に平面図および正面図で示すように、この下型昇降手段37は、反力受け材38の上に一対のガイド部材39,40により、例えば下タレット3の半径方向と直交する方向に進退ガイドされる進退部材41と、この進退部材41を進退駆動するアクチュエータ42とで構成される。進退部材41の上面は、上側水平面部41aおよび下側水平面部41cと、上側水平面部41aから下側水平面部41cへと下降傾斜する傾斜面部41bとを有する。アクチュエータ42は流体シリンダからなり、そのピストンロッドの先端を連結部材43で進退部材41の後端に連結してある。この進退部材41の上面に、下型本体30の下部材31Bの下端に設けられたカムフォロワ44が摺接させられる。
アクチュエータ42による進退部材41の進退駆動で、図3のように、カムフォロワ44が進退部材41の上側水平面部41aで受けられる状態では、下型8はバリ取りに必要な所定の高さまで持ち上げられる。また、図6のように、カムフォロワ44が進退部材41の下側水平面部41cで受けられる状態では、下型8が下降する。これにより、下タレット2の回転により、下型8がパンチ位置Pから離れて位置するときに、下型8のボール33が板材Wの下面に摺接することが回避される。
この構成のパンチプレスによると、パンチ金型4とダイ金型5とによるパンチ加工で、図7のような長孔Aを板材Wに形成した場合に、その長孔Aの開口縁に沿って生じるバリa(図3)の除去が、同じパンチプレスで以下のように行われる。
先ず、上下タレット2,3を回転駆動して、バリ取りツール6の上下型7,8をパンチ位置Pに割り出す。次に、板材送り機構13のワークホルダ17で把持した板材Wを、その長孔Aの一端部がパンチ位置Pに来るように移動させる。次に、ラム9の駆動により上型7を所定高さまで下降させると共に、下型昇降手段37の駆動により下型8を所定高さまで上昇させる。これにより、図8(A),(B)のように上下一対のボール23,24の一部が長孔Aに嵌まり込むように、これら上下のボール23,33で板材Wを挟み付けて、板材Wの下側に突出したバリaを長孔Aの内側へ塑性変形させる。なお、図8において、バリaは強調して大きく図示してある。
この状態で、図7のように、ボール23,33が長孔Aの長手方向に相対移動するように、板材Wを板材送り機構13で移動させる。これにより、長孔Aの長手方向に沿って形成されているバリaを連続的に、かつ円滑に取って行くことができる。また、長孔Aが鋭角に形成されたものであっても、円滑なバリ取りが行える。
上記バリ取り動作において、上型7側のボール23はコイルばね25により下側に付勢されているので、板材Wの厚み変動に左右されることなく、長孔Aの長手方向に沿って均等なバリ取りを行うことができる。
なお、バリ取りツール6の上下型7,8として、上下のボール23.33のボール径の異なる複数種類のものを、上下のタレット2,3に設置しておけば、タレット2,3で所望のバリ取りツール6をパンチ位置Pに割り出すことにより、孔幅の異なる各種長孔Aのバリ取りを、同じパンチプレスで行うことができる。
このように、このパンチプレスのバリ取りツール6は、上型7および下型8に、それぞれボール23,33を回転自在に設け、これら上下のボール23,33で板材Wを挟んだ状態で板材Wを移動させることにより、長孔Aのバリaを連続的に取って行くものとしたため、パンチプレスで打ち抜き加工により板材Wに形成された長孔Aに生じたバリaを、同じパンチプレスにより連続的に、しかも長孔Aが鋭角に形成されたものであっても、円滑に取ることができる。
また、板材Wの下側に突出したバリaを、上下のボール23,33の押し付けで長孔Aの内側へ塑性変形させることにより、下側に突出したバリaを取るようにしているので、ボール23,33を損傷させることがなく、ボール23,33に耐久性を持たせることができる。
なお、このバリ取りツール6は、上記のように板材Wの上記長孔Aの長手方向に沿う両側縁を同時にバリ取りする他に、図9に示すように、ボール径に対して幅の広い長孔Aないし開口の縁部に沿って、その縁部のバリ取りを行う場合や、パンチ加工で板材Wの外周を加工した場合に、その外周に沿うバリを除去するバリ取りにも使用することができる。その場合、上下のボール23,33で板材Wを挟み付けた状態で、板材Wをその開口縁ないし外周縁にボール23,33が沿うにように移動させる。
板材外周の加工の例として、例えば、図10に示すように、板材Wに形成された切断部分Bに沿って生じているバリを連続的に取って行く場合にも使用できる。切断部分Bは、このパンチプレスでパンチ金型4およびダイ金型5(図2)を用い、ニブリングやその他の連続的なパンチ孔の加工による切断加工で形成された部分である。
図11は、板材Wの切断部分Bに沿うバリaを取る様子を示す。上下のボール23,33で板材Wを挟み付けた状態で、板材Wをその切断部分Bにボール23,33が沿うにように移動させる。これにより、切断部分Bに生じているバリaを連続的に取ることができる。
また、上記実施形態では上型7および下型8が、それぞれ上型本体20および下型本体30とは別にボール保持部材22,32を有するものとしたが、上型本体20および下型本体30がボール保持部材となるものであっても良い。
図2の加工制御手段46における孔開け後バリ取り制御手段47は、上記の各例のような長孔Aの加工、およびその後のバリ取り行うように、パンチプレスの全体を制御する加工プログラムである。すなわち、この孔開け後バリ取り制御手段47は、金型割出手段45にパンチ金型4およびダイ金型5を割り出させて板材送り手段13により板材Wを移動させながら、パンチ加工手段10により板材Wに平面方向に延びる長孔Aを形成させ、次に、金型割出手段45にバリ取りツール6を割り出させて、パンチ加工手段10により上下のボール23,33で板材Wを挟んだ状態で、板材送り手段13により板材Wを長孔Aに沿って移動させることより、前記パンチ金型4およびダイ金型5により形成された長孔Aの開口縁に生じているバリaを連続的に取って行くように制御するものである。
孔開け後バリ取り制御手段47は、長孔Aの加工およびその後のバリ取りだけでなく、図10のような切断部分Bの切断加工およびその後に切断部分Bに沿って生じているバリaを連続的に取って行く場合にも、長孔Aの加工のおよびその後のバリ取りの場合と同様な制御を行うものとされる。
つまり、孔開け後バリ取り制御手段47は、金型割出手段45にパンチ金型4およびダイ金型5を割り出させて板材送り手段13により板材Wを移動させながら、パンチ加工手段10により板材Wに切断部分Bを加工させ、次に、金型割出手段45にバリ取りツール6を割り出させて、パンチ加工手段10により上下のボール23,33で板材Wを挟んだ状態で、板材送り手段13により板材Wを切断部分Bに沿って移動させることより、前記パンチ金型4およびダイ金型5により形成された切断部分Bに生じているバリaを連続的に取って行くように制御するものとされる。
2,3…工具支持体(タレット)
6…バリ取りツール
7…上型
8…下型
22,32…ボール保持部材
23,33…ボール
W…板材
A…長孔
B…切断部分
a…バリ

Claims (6)

  1. パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有し、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されこれらボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された長孔の長手方向に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものであるパンチプレスのバリ取りツール。
  2. 前記上下のボールは、前記ボール保持部材から突出した部分の径が、前記長孔の幅よりも大きく、上下一対のボールの一部が板材の前記長孔に嵌まり上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより前記長孔の長手方向に沿って両側縁に生じているバリを連続的に取って行くためのものである請求項1記載のパンチプレスのバリ取りツール。
  3. 板材の下側に突出したバリを、前記ボールの押し付けで前記長孔の内側へ塑性変形させることにより、前記下側に突出したバリを取るものである請求項1または請求項2記載のパンチプレスのバリ取りツール。
  4. 板材に平面方向に延びて形成された長孔の開口縁に生じているバリを取る方法であって、パンチプレスを用い、このパンチプレスの上型および下型として、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されたボールを有するものを用い、上下のボールで板材を挟んだ状態で、板材を前記長孔の長手方向に移動させることにより前記長孔の長手方向に沿って形成されているバリを連続的に取って行くことを特徴とするパンチプレスのバリ取り方法。
  5. 板材にパンチ加工を行うパンチ加工手段と、板材を前記パンチ加工手段のパンチ位置へ送る板材送り機構と、上金型を複数設置可能な上側の工具支持体と、上金型と対応する下金型を複数設置可能な下側の工具支持体と、上側の工具支持体および下側の工具支持体の上金型および下金型を前記パンチ加工手段のパンチ位置に割り出す金型割出手段と、前記パンチ加工手段、板材送り機構、および金型割出手段を制御する加工制御手段とを備えたパンチプレスであって、
    前記複数の上金型および下金型のうちの少なくとも一つは、板材に孔を開けるためのパンチ金型およびダイ金型であり、他の少なくとも一つは、バリ取りツールの上型および下型となるものであって、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材およびこのボール保持部材に回転自在に支持され上下のボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、
    前記加工制御手段は、前記金型割出手段に前記パンチ金型およびダイ金型を割り出させて板材送り手段により板材を移動させながら、パンチ加工手段により板材に平面方向に延びる長孔を形成させ、次に前記金型割出手段に前記バリ取りツールを割り出させて、パンチ加工手段により上下のボールで板材を挟んだ状態で、板材送り手段により板材を前記長孔に沿って移動させることより、前記パンチ金型およびダイ金型により形成された長孔の開口縁に生じているバリを連続的に取って行くように制御するものであるパンチプレス。
  6. パンチプレスで使用されるバリ取りツールであって、互いに対向して配置される上型および下型を有し、これら上型および下型は、それぞれボール保持部材、およびこれらボール保持部材に回転自在に支持されこれらボール保持部材の対向面に互いに対向して突出するボールを有し、上下のボールで板材を挟んだ状態で板材が移動することにより、板材に形成された切断部分に沿って生じているバリを連続的に取って行くためのものであるパンチプレスのバリ取りツール。
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