JP2011144072A - 精製されたシリコンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドリングが容易な洗浄液を用いて、少ないシリコンのロスでアルミニウムを効果的に低減できる精製方法により精製されたシリコンの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の精製されたシリコンの製造方法は、アルミニウムを含むシリコン塊を粉砕してシリコン粒子を得る粉砕工程(S10)、及び当該シリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する洗浄工程(S30)、をこの順に備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、精製されたシリコンの製造方法に関する。
ICチップの封止材用フィラーや太陽電池用シリコンなどの原料として、金属シリコンが用いられる。このような金属シリコンの製造方法として、ハロゲン化ケイ素を金属アルミニウムにより還元する方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記方法により得られる還元シリコンには、不純物として多くのアルミニウムが含まれることから、太陽電池用シリコンなどの原料として供するためには、不純物を低減させる処理が必要となる。特許文献2には、このような不純物を含む金属シリコンの精製方法として、まず金属シリコンを粉砕した後、その粉砕物から特定の粒径のシリコン粒子を採取し、そのシリコン粒子をフッ化水素酸中に浸漬して酸洗浄する、金属シリコンの精製方法が開示されている。
特開平2−64006号公報 特開平2008−50180号公報
しかしながら、特許文献2に開示された金属シリコンの精製方法では、酸洗浄工程でフッ化水素酸中に不純物と同時にシリコンも酸溶出してしまい、シリコンのロスによる精製シリコンの収率低下の問題があった。また、フッ化水素酸は毒性が高く、ハンドリングし難いという問題があった。
本発明は、ハンドリングが容易な洗浄液を用いて、少ないシリコンのロスでアルミニウムを効果的に低減できる精製方法により精製されたシリコンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る精製されたシリコンの製造方法は、アルミニウムを含むシリコン塊を粉砕してシリコン粒子を得る粉砕工程、及び当該シリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する洗浄工程、をこの順に備える。
本発明において、上記洗浄工程に供される上記シリコン粒子の粒径は、1mm以下であることが好ましい。
本発明において、上記洗浄工程では、好ましくは、上記シリコン粒子を塩酸中に3時間以上浸漬する。
本発明において、上記洗浄工程では、好ましくは、上記塩酸の濃度が5重量%以上である。
本発明において、上記洗浄工程では、好ましくは、上記塩酸の温度が20℃以上100℃未満である。
本発明の精製されたシリコンの製造方法によると、ハンドリングが容易な塩酸を用いて、少ないシリコンのロスでアルミニウムが効果的に低減された精製シリコンを提供することができる。
本発明の好ましい実施形態の精製されたシリコンの製造方法のフローチャートを表す。
本発明に係る精製されたシリコンの製造方法は、アルミニウムを含むシリコン塊を粉砕してシリコン粒子を得る粉砕工程、及び当該シリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する洗浄工程、をこの順に備える。以下、本発明に係る精製されたシリコンの製造方法について好ましい実施形態を例示して詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態の精製されたシリコンの製造方法のフローチャートを表す。図1に表す実施形態の精製されたシリコンの製造方法は、アルミニウムを含むシリコン塊を粉砕してシリコン粒子を得る粉砕工程(S10)、その後粉砕したシリコン粒子を分級し、後段に供給する所望の粒径を有するシリコン粒子を採取する分級工程(S20)、そして所望の粒径を有するシリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する洗浄工程(S30)を備える。洗浄工程(S30)は、シリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する酸浸漬工程(S31)の後に、好ましくは、シリコン粒子を水洗する水洗工程(S32)、さらにその後シリコン粒子を乾燥させる乾燥工程(S33)を備える。
(粉砕工程)
粉砕工程(S10)に供されるシリコン塊(以下、本明細書においては「原料シリコン塊」とも言う)は、アルミニウムを含むものであり、好ましくは210重量ppm以上のアルミニウムを含有する。アルミニウムの含有量が210重量ppm未満であると、金属シリコン中にアルミニウムが固溶した状態で存在する可能性が高く、その場合、本発明に係る精製による効果が低く好ましくない。一方、アルミニウムの含有量が1重量%以上であると、本発明による精製の効果が顕著となりより好ましく、6重量%以上であるとさらに顕著となりさらに好ましい。
原料シリコン塊としては、アルミニウムが含まれているものであれば特に限定されないが、たとえば、ハロゲン化ケイ素を金属アルミニウムで還元して得られる還元シリコンが適している。その他、いわゆるイレブンナイン以上の高純度のシリコンと金属アルミニウムとの混合融液を冷却凝固させて得られるシリコン塊も本発明の製造方法で用いられる原料シリコン塊として適している。混合融液に混合される金属アルミニウムとしては、通常アルミニウムとして市販されている電解還元アルミニウム、あるいは電解還元アルミニウムを偏析凝固法、三層電解法などの方法によって精製して得られる高純度アルミニウムが用いられる。不純物による汚染が少ない原料シリコン塊が得られる点で、純度99.9重量%、さらには99.95重量%以上の高純度アルミニウムが好ましく用いられる。本明細書における金属アルミニウムの純度は、金属アルミニウム100重量%から、鉄、銅、ガリウム、チタン、ニッケル、ナトリウム、マグネシウムおよび亜鉛の合計含有量を差引いて求められる純度である。
粉砕工程(S10)において、原料シリコン塊を粉砕しシリコン粒子を得る。原料シリコン塊の粉砕方法としては、粉砕機を用いた機械作業による粉砕方法と、ハンマーを用いた手作業による粉砕方法とがある。粉砕機としては、衝撃式粉砕機、打撃式粉砕機、圧力式粉砕機等公知のいずれの粉砕機をも用いることができる。
(分級工程、洗浄工程)
粉砕工程(S10)により得られたシリコン粒子は、好ましくは分級工程(S20)を経て、洗浄工程(S30)に供される。洗浄工程(S30)に供されるシリコン粒子は、好ましくは粒径1mm以下、さらに好ましくは粒径50μm以上1mm以下のシリコン粒子である。粒径1mm以下であることにより、原料シリコン塊内部に存在するアルミニウム等の不純物が、粉砕粒子表面に露出されやすくなり、洗浄工程(S30)において効果的に不純物が除去されるので好ましい。なお、粒径50μm未満では、洗浄工程(S30)において、洗浄液とともにシリコン粒子が流れやすくロスしてしまう可能性があり、またシリコン粒子のハンドリングが困難であり好ましくない。
上述のような所望の粒径のシリコン粒子を得る方法として、粉砕工程(S10)においてシリコン粒子の粒径が所望の範囲内となるように粉砕処理を行ってもよいし、粉砕工程(S10)後にさらに分級工程(S20)を施し、分級工程(S20)において所望の範囲内の粒径を有するシリコン粒子を採取してもよい。分級工程(S20)においては、従来から公知の方法が何れも採用可能であり、たとえば、サイクロン等の分級機、または篩を用いて分級を行うことができる。
たとえば、粒径50μm以上1mm以下のシリコン粒子を得るために、原料シリコン塊を粉砕工程(S10)において粒径1mm以下に粉砕した後、分級工程(S20)においてその得られた粉砕物から、50μmより小さい粒径の微粒子を分級除去して、50μm以上1mm以下のシリコン粒子を採取し、これを洗浄工程(S30)に供する。
<酸浸漬工程>
洗浄工程(S30)では、まず、シリコン粒子を塩酸中において浸漬処理することにより酸洗浄する酸浸漬工程(S31)を行なう。酸洗浄液としての塩酸の濃度は、好ましくは5重量%以上であり、比較的速いアルミニウム除去速度が得られるという点で、さらに好ましくは18重量%以上である。塩酸濃度5重量%未満では、アルミニウム除去効率が著しく低いため好ましくない。酸洗浄液としての塩酸の温度は、好ましくは20℃以上100℃未満である。液温20℃未満では、アルミニウムの除去速度が遅く、精製効率が悪いため好ましくない。液温100℃以上では、酸洗浄液が沸騰し、浸漬処理時の液はねや多量のミスト発生などの作業上の問題が発生する可能性があるため好ましくない。塩酸中での浸漬処理の時間は、好ましくは3時間以上で、より好ましくは7時間以上である。浸漬処理が3時間未満では、アルミニウム除去が十分でないため好ましくない。
酸浸漬工程(S31)においては、アルミニウム以外にも、粉砕によってシリコン粒子の表面に露出された鉄、銅、ガリウム、チタン、ニッケル、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛等の不純物が塩酸中に溶解せしめられると共に、塩酸がシリコン粒子内部に浸透して、シリコン粒子内の不純物が塩酸中に溶出せしめられる。
塩酸による酸洗浄を実施するに際しては、従来から公知の方法が何れも採用可能であって、何等限定されるものではないが、具体的には、たとえば、内面がフッ素樹脂コーティングされた容器を用い、そこにシリコン粒子と塩酸を投入し、そしてフッ素樹脂コーティングされた容器ごと湯浴内で加温して、シリコン粒子が容器の底に沈降しない程度の速度で攪拌することにより行なわれる。シリコン粒子および塩酸を投入する容器としては、酸腐食しないものであれば使用することができる。また、浸漬中は攪拌以外にも、たとえば超音波により洗浄する方法を採用することもできる。
酸浸漬工程(S31)が終了した後、得られたシリコンスラリーに対して、酸洗浄されたシリコン粒子を取り出すべく、好ましくはろ過操作を行なう。このようなろ過操作には、従来から公知の方法が何れも採用され得るものであるが、一般に、ろ過速度及び固液分離能に優れている遠心ろ過装置を用いたろ過操作が、好ましく採用される。
このように、酸浸漬工程(S31)が終了したシリコン粒子に対して、ろ過操作が実施されることにより、塩酸中に溶解または溶出せしめられた不純物や微細な不溶成分として析出した不純物が、分離、除去されることになる。
<水洗工程、乾燥工程>
上述のろ過操作が終了したシリコン粒子を、好ましくは水洗工程(S32)に供し、さらに乾燥工程(S33)に供する。この水洗工程(S32)により、酸浸漬工程(S31)後のろ過操作によって分離、除去されなかった不純物、金属シリコン粒子表面に付着する不純物が、有利に確実に洗い流されて、得られるシリコン粒子の純度が有利に高められることになる。ここで使用される洗浄水としては、特に限定されるものではないが、たとえば、純水、イオン交換水、飲料水などが好ましい。このような洗浄水を使用することにより、水中に含まれる新たな不純物の混入を回避することができる。
水洗工程(S32)における水洗方法は、特に限定されることはなく、たとえば、上記ろ過操作が実施された遠心ろ過装置内のシリコン粒子に、直接洗浄水をかけることによってスラリー状とし、さらにこのスラリーに対してろ過操作を繰り返すことにより実施することができる。水洗時間は、好ましくは2時間以上で、さらに好ましくは8時間以上である。水洗2時間未満では、水洗が不十分で、シリコン粒子の表面や内部に酸が残留するため好ましくない。
水洗処理が施されたシリコン粒子を、その後、好ましくは乾燥工程(S33)に供する。乾燥工程(S33)における乾燥方法は、何ら限定されることはなく、従来から公知の方法にしたがって行なうことができる。たとえば、温度制御した乾燥機の中で乾燥させる方法や自然乾燥などが挙げられる。乾燥時間は、乾燥方法により、シリコン結晶内部の結晶水が十分に除去されるように適宜に決定され得る。好ましくは8時間以上で、さらに好ましくは24時間以上である。乾燥8時間未満では、シリコン結晶内部の結晶水が十分に除去されない場合があるため好ましくない。
以上の洗浄工程(S30)により、シリコン粒子中に存在するアルミニウムが効果的に除去され、精製されたシリコン粒子が作製される。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
(実施例1〜5)
高純度ポリシリコン(株式会社トクヤマ製)に、5重量%の含有量となるように金属アルミニウムを添加して溶解し、融液を冷却固化することによって、アルミニウム含有シリコン鋳塊を作製した。次に、大気雰囲気中で室温にてアルミニウム含有シリコン鋳塊を粉砕した後(粉砕工程)、粒径1mm超かつ4mm以下、粒径0.5mm超かつ1mm以下、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を分級採取した(分級工程)。粒径0.5mm超かつ1mm以下のシリコン粒子を実施例1、実施例3及び実施例5、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を実施例2、粒径1mm超かつ4mm以下のシリコン粒子を実施例4とした。
次に、各実施例のシリコン粒子を洗浄工程に供した。具体的には、酸浸漬工程において、各実施例のシリコン粒子を90℃の36重量%塩酸中において8時間(実施例1、実施例2、実施例4)、4時間(実施例3)、1時間(実施例5)酸浸漬を行なった。その後、ろ過装置にてろ過操作を行ない、ろ過装置内のシリコン粒子に対して水洗工程の水洗処理を10時間行なった。水洗処理は、ろ過装置内のシリコン粒子に純水をかけてスラリー状とし、このスラリーに対してろ過操作を繰り返し行なった。水洗工程の後、乾燥工程において乾燥処理を行なった。乾燥処理は、90℃に温度制御した送風乾燥機の中で24時間乾燥した。乾燥工程後、すなわち洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度を、発光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、型番:SPS 4000)を用いてICP−発光分析法で化学分析した。また、シリコン重量について洗浄工程前に対する洗浄工程後の歩留まりを算出した。すなわち、ここでの歩留まりは、洗浄工程前のシリコン粒子中のシリコン重量をWb(Si)、洗浄工程後のシリコン粒子中のシリコン重量をWa(Si)とした場合、以下の式(1)により算出される値である。
歩留まり(%)=Wa(Si)/Wb(Si)×100(%) (1)
ここで、洗浄工程前のシリコン重量Wb(Si)は、シリコン粒子の全重量から配合したアルミニウム重量を差引いて算出した値である。また、洗浄工程後のシリコン重量Wa(Si)は、洗浄工程後のシリコン粒子の全重量から上述の化学分析により求めたアルミニウム濃度分のアルミニウム重量を差引いて算出した値である。
実施例1において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.23重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例2において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.23重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例3において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.24重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例4において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.32重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例5において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.29重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。表1に結果を表す。
(実施例6〜10)
高純度ポリシリコンに、10重量%の含有量となるように金属アルミニウムを添加したこと以外は、実施例1〜5と同様にしてシリコン粒子を作製し、粒径1mm超かつ4mm以下、粒径0.5mm超かつ1mm以下、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を分級採取した。粒径0.5mm超かつ1mm以下のシリコン粒子を実施例6、実施例8及び実施例10、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を実施例7、粒径1mm超かつ4mm以下のシリコン粒子を実施例9とした。
次に、各実施例のシリコン粒子を洗浄工程に供した。具体的には、酸浸漬工程において、各実施例のシリコン粒子を90℃の36重量%塩酸中において8時間(実施例6、実施例7及び実施例9)、4時間(実施例8)または1時間(実施例10)酸浸漬処理を行ない、さらにその後、水洗工程において水洗処理を行ない、乾燥工程において乾燥処理を行なった。そして、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度を、実施例1〜5と同様の方法で化学分析した。また、洗浄工程前に対する洗浄工程後のシリコン粒子中のシリコンの歩留まりを、実施例1〜5と同様の方法で算出した。
実施例6において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.11重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例7において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.10重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは99%であった。実施例8において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.11重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは99%であった。実施例9において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は1.6重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。実施例10において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は1.0重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは100%であった。表1に結果を表す。
(比較例1〜3)
実施例1〜5と同様にしてアルミニウム含有シリコン鋳塊を作製した。そして、実施例1〜5と同様にしてアルミニウム含有シリコン鋳塊を粉砕した後(粉砕工程)、粒径1mm超かつ4mm以下、粒径0.5mm超かつ1mm以下、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を分級採取した(分級工程)。粒径0.5mm超かつ1mm以下のシリコン粒子を比較例1、粒径100μm超かつ250μm以下のシリコン粒子を比較例2、粒径1mm超かつ4mm以下のシリコン粒子を比較例3とした。
次に、各比較例のシリコン粒子を洗浄工程に供した。酸浸漬工程において、洗浄液として90℃の10重量%フッ化水素酸を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様に処理した。そして、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度を、実施例1〜5と同様の方法で化学分析した。また、洗浄工程前に対する洗浄工程後のシリコン粒子中のシリコンの歩留まりを、実施例1〜5と同様の方法で算出した。
比較例1において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.22重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは89%であった。比較例2において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.24重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは58%であった。比較例3において、洗浄工程後のシリコン粒子中のアルミニウム濃度は0.32重量%、シリコン粒子中のシリコンの歩留まりは89%であった。表1に結果を表す。
Figure 2011144072
表1に表す結果からわかるように、実施例1〜10においては、シリコン粒子中のシリコンのロスが少なく、効果的にアルミニウムが除去されたシリコン粒子を作製することができた。一方、比較例1〜3においては、洗浄工程によるシリコン粒子中のシリコンのロスが大きかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (5)

  1. アルミニウムを含むシリコン塊を粉砕してシリコン粒子を得る粉砕工程、及び
    前記シリコン粒子を塩酸中に浸漬して酸洗浄する洗浄工程、をこの順に備える、精製されたシリコンの製造方法。
  2. 前記洗浄工程に供される前記シリコン粒子の粒径は1mm以下である、請求項1に記載の精製されたシリコンの製造方法。
  3. 前記洗浄工程において、前記シリコン粒子を塩酸中に3時間以上浸漬する、請求項1または2に記載の精製されたシリコンの製造方法。
  4. 前記洗浄工程において、前記塩酸の濃度が5重量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の精製されたシリコンの精製方法。
  5. 前記洗浄工程において、前記塩酸の温度が20℃以上100℃未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の精製されたシリコンの精製方法。
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