以下に、開示するオペレータ選定装置及びオペレータ選定プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[実施例2に係るオペレータ選定装置の全体像]
次に、実施例2に係るオペレータ選定装置200について説明する。以下では、オペレータ選定装置200の全体像、構成、処理の流れ、効果について順に説明する。実施例2では、オペレータ選定装置200が、話半分の顧客からの電話に対応するオペレータである専任オペレータを選定する一連の処理を実行するとともに、コールセンタに掛かった電話をオペレータに振り分ける振分処理も実行する場合を例に説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、オペレータ選定装置200は、振分処理を実行しなくても良い。
図2を用いて、実施例2に係るオペレータ選定装置200の全体像について説明する。図2は、実施例2に係るオペレータ選定装置の全体像について説明する図である。図2において、301は、顧客によって用いられる端末である顧客端末を示す。例えば、顧客端末301は、携帯電話や固定電話などが該当する。302は、オペレータを示し、303は、専任オペレータを示す。310は、コールセンタの顧客についての情報を記憶する顧客テーブルを示す。320は、オペレータと顧客との会話音声データを記憶する会話音声テーブルを示す。330は、振分処理を実行する振分処理制御部を示し、340は、専任オペレータを選定する一連の処理を実行する選定処理制御部を示す。なお、オペレータ選定装置200の詳細については後述し、図2を用いての説明では、全体像について簡単に説明するにとどめる。
図2に示すように、オペレータ選定装置200は、顧客テーブル310と、会話音声テーブル320と、振分処理制御部330と、選定処理制御部340とを有する。そして、オペレータ選定装置200では、顧客端末301から電話が掛かると、振分処理制御部330が、オペレータ302あるいは専任オペレータ303に電話を振り分ける。例えば、図2の(1)に示すように、振分処理制御部330は、初回の電話を受け付けると、オペレータ302に電話を振り分ける。
また、例えば、図2の(2)に示すように、振分処理制御部330は、2回目以降の電話を受け付けると、注文することを目的とする顧客からの電話であれば、図2の(2a)に示すように、オペレータ302に電話を振り分ける。一方、振分処理制御部330は、話半分の顧客からの電話であれば、図2の(2b)に示すように、専任オペレータ303に電話を振り分ける。
すなわち、初回の電話を受け付けた場合には、振分処理制御部330は、話半分の顧客からの電話なのかを振り分け前に区別できず、ひとまず、オペレータ302に電話を振り分ける。一方、2回目以降の電話である場合には、振分処理制御部330は、顧客テーブル310を用いて話半分の顧客かを区別し、話半分の顧客でない場合には、オペレータ302に電話を振り分け、話半分の顧客である場合には、専任オペレータ303に電話を振り分ける。
また、図2に示すように、選定処理制御部340は、専任オペレータを選定する。例えば、図2の(3)に示すように、選定処理制御部340は、会話音声テーブルを分析する。そして、選定処理制御部340は、顧客の声とオペレータの声とが重複した回数や、顧客が話していた時間とオペレータが話していた時間との比率などに基づいて、図2の(4)に示すように、専任オペレータを選定する。
[オペレータ選定装置の構成]
図3を用いて、実施例2に係るオペレータ選定装置200の構成の一例について説明する。図3は、実施例2に係るオペレータ選定装置の構成の一例について説明するブロック図である。オペレータ選定装置200は、図3に示す例では、第1の記憶部410と、第2の記憶部420と、第3の記憶部430と、振分処理制御部510と、選定処理制御部520とを有する。また、オペレータ選定装置200は、図3に示す例では、顧客端末600と接続される。
(顧客端末)
顧客端末600は、オペレータ選定装置200と接続される。顧客端末600は、顧客によって用いられる端末である。例えば、顧客端末600は、携帯電話や固定電話などが該当する。顧客端末600は、顧客がコールセンタに電話を掛ける際に用いられる。顧客端末600を利用する顧客には、商品を購入する目的で電話を掛けてきた顧客だけではなく、話半分の顧客もいる。
(オペレータ選定装置)
オペレータ選定装置200の説明に戻る。以下では、説明の便宜上、まず、振分処理に関係する各部について、すなわち、第1の記憶部410と振分処理制御部510とについて説明する。その後、専任オペレータを選定する一連の処理に関係する各部について、すなわち、第2の記憶部420と第3の記憶部430と選定処理制御部520とについて説明する。
(振分処理に関係する各部)
振分処理に関係する各部について説明する。第1の記憶部410は、振分処理制御部510及び選定処理制御部520と接続される。第1の記憶部410は、振分処理制御部510による振分処理に用いられるデータを記憶する。第1の記憶部410は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどが該当する。第1の記憶部410は、図3に示す例では、オペレータテーブル411と、顧客テーブル412とを有する。
オペレータテーブル411は、図4に示すように、オペレータを識別するオペレータ情報と、専任オペレータか否かを示す情報とを対応付けて記憶する。図4は、実施例2におけるオペレータテーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。図4に示す例では、オペレータテーブル411は、オペレータ情報として、オペレータをオペレータ選定装置200が識別するための一連の英数字を示す「オペレータコード」や、オペレータの氏名を示す「オペレータ氏名」を記憶する。また、オペレータテーブル411は、オペレータコードや氏名に対応付けて、専任オペレータかを示す情報である「専任オペレータフラグ」を記憶する。以下では、専任オペレータフラグ「1」は、専任オペレータであることを示し、専任オペレータフラグ「null」は、専任オペレータでないことを示す場合を例に用いて説明する。なお、nullは、何のデータも含まれない状態を示す。
図4に示す例では、オペレータテーブル411は、オペレータコード「OP0000001」とオペレータ氏名「山本ゆず」とに対応付けて、専任オペレータフラグ「null」を記憶する。また、オペレータテーブル411は、オペレータコード「OP0000003」とオペレータ氏名「荒木雅子」とに対応付けて、専任オペレータフラグ「1」を記憶する。つまり、例えば、オペレータテーブル411は、「山本ゆず」が専任オペレータではないことを記憶し、「荒木雅子」が専任オペレータであることを記憶する。また、同様に、オペレータテーブル411は、その他のオペレータ情報についても同様に、専任オペレータフラグを記憶する。
オペレータテーブル411に記憶された情報のうち、オペレータコードとオペレータ氏名とは、例えば、コールセンタの管理者によって入力される。また、専任オペレータフラグは、選定処理制御部520によって入力される。また、オペレータテーブル411に記憶された情報は、振分処理制御部510によって用いられる。
顧客テーブル412は、図5に示すように、コールセンタの顧客を識別する情報と、話半分の顧客か否かを示す情報とを対応付けて記憶する。図5は、実施例2における顧客テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。図5に示す例では、顧客テーブル412は、コールセンタの顧客を識別する情報として、オペレータ選定装置200が顧客を識別するための一連の英数字を示す「顧客コード」や顧客の氏名を示す「顧客氏名」を記憶する。また、顧客テーブル412は、顧客コードや顧客氏名に対応付けて、話半分の顧客か否かを示す情報である「話半分フラグ」を記憶する。以下では、話半分フラグ「1」が、話半分の顧客であることを示し、話半分フラグ「null」は、話半分の顧客でないことを示す場合を例に用いて説明する。
図5に示す例では、顧客テーブル412は、顧客コード「00000001」と顧客氏名「富士通花子」とに対応付けて、話半分フラグ「1」を記憶する。また、顧客テーブル412は、顧客コード「00000003」と顧客氏名「富士通はじめ」とに対応付けて、話半分フラグ「null」を記憶する。つまり、例えば、顧客テーブル412は、「富士通花子」が話半分の顧客であり、「富士通はじめ」が話半分の顧客でないことを記憶する。また、顧客テーブル412は、その他の顧客コードや顧客氏名についても同様に、話半分フラグを記憶する。
顧客テーブル412に記憶された情報のうち、顧客コードと顧客氏名とは、例えば、顧客が初めてコールセンタに電話を掛けてきた時に、オペレータによって登録される。また、話半分フラグは、例えば、顧客に対応したオペレータの判断に基づいて、オペレータによって入力される。
図3の説明に戻る。振分処理制御部510は、第1の記憶部410と接続される。振分処理制御部510は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの電子回路が該当する。
振分処理制御部510は、コールセンタに電話が掛かってくると、話半分の顧客からの電話であるか否かを判定する。そして、振分処理制御部510は、話半分の顧客からの電話であると判定すると、専任オペレータに電話を振り分ける。例えば、振分処理制御部510は、電話の発信元となる顧客コードや顧客氏名を検索キーとして顧客テーブル412を検索し、話半分フラグが「1」であるかに基づいて、話半分の顧客からの電話であるかを判定する。そして、振分処理制御部510は、話半分フラグが「1」である場合に、つまり、話半分の顧客からの電話であると判定すると、専任オペレータに電話を振り分ける。
「富士通花子」から電話が掛かった場合を例に説明する。この場合、振分処理制御部510は、「富士通花子」を検索キーとして顧客テーブル412を検索し、話半分フラグ「1」を取得する。ここで、振分処理制御部510は、「富士通花子」の話半分フラグが「1」であるので、話半分の顧客であると判定する。そして、振分処理制御部510は、オペレータテーブル411を参照し、専任オペレータフラグが「1」であるオペレータに、「富士通花子」からの電話を振り分ける。例えば、振分処理制御部510は、「富士通花子」からの電話をオペレータ「荒木雅子」に振り分ける。
また、「富士通はじめ」から電話が掛かった場合を例に説明する。この場合、振分処理制御部510は、「富士通はじめ」を検索キーとして顧客テーブル412を検索し、話半分フラグ「null」を取得する。ここで、振分処理制御部510は、「富士通はじめ」の話半分フラグが「null」であるので、話半分の顧客でないと判定する。そして、振分処理制御部510は、オペレータテーブル411を参照し、専任オペレータフラグが「null」であるオペレータに、「富士通はじめ」からの電話を振り分ける。つまり、振分処理制御部510は、一般のオペレータに電話を振り分ける。例えば、振分処理制御部510は、「富士通はじめ」からの電話をオペレータ「山本ゆず」に振り分ける。なお、上述の説明では、振分処理制御部510が、話半分の顧客でない場合に専任オペレータではないオペレータに電話を振り分ける場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、専任オペレータに電話を振り分けても良い。また、例えば、顧客テーブル412に登録されていない顧客から電話が掛かってきた場合には、振分処理制御部510は、話半分フラグ「null」を取得した場合と同様に処理する。
(専任オペレータを選定する一連の処理に関係する各部)
専任オペレータを選定する一連の処理に関係する各部について説明する。以下に説明するように、オペレータ選定装置200は、会話音声データをオペレータ情報ごとに所定の分析基準を用いて分析する分析処理と、分析処理による分析結果に基づいてオペレータの聞き上手さに関する値を算出する算出処理とを実行する。また、オペレータ選定装置200は、算出結果に基づいて専任オペレータを選定する選定処理を実行する。
具体的には、選定処理制御部520の重複回数算出部521と、比率算出部522と、除外時比率算出部523と、あいづち情報算出部524とは、それぞれ、第2の記憶部420を用いて分析処理を実行し、第3の記憶部430を用いて算出処理を実行する。また、選定処理制御部520の専任オペレータ選定部525は、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524による処理結果を用いて、選定処理を実行する。
図3の説明に戻る。第2の記憶部420は、選定処理制御部520と接続される。第2の記憶部420は、選定処理制御部520による分析処理に用いられるデータを記憶する。第2の記憶部420は、例えば、RAMやROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどが該当する。第2の記憶部420は、図3に示す例では、会話音声テーブル421と、キーワードテーブル422と、係数テーブル423と、除外文章テーブル424と、あいづちテーブル425とを有する。なお、図3では、説明の便宜上、複数の会話音声テーブル421や複数のキーワードテーブル422を示したが、複数の会話音声テーブル421や複数のキーワードテーブル422は、それぞれ、同一のテーブルを示す。
第2の記憶部420が有する各テーブルは、選定処理制御部520による算出処理に用いられる。選定処理制御部520による算出処理の詳細については、後述するため、ここでは説明を省略する。また、第2の記憶部420が有する各テーブルによって記憶された情報は、選定処理制御部520による算出処理に先だって、コールセンタの管理者やオペレータ選定装置200の設計者によって入力される。
会話音声テーブル421は、図6に示すように、オペレータ情報に対応付けて、コールセンタを利用する顧客とオペレータとの間の会話音声データを記憶する。図6は、実施例2における会話音声テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。図6に示す例では、会話音声テーブル421は、電話が掛かった時刻を示す「時刻」に対応付けて、「オペレータコード」と「オペレータ氏名」と「顧客コード」と「顧客氏名」と「会話音声データ」とを記憶する。
また、図6に示す例では、会話音声テーブル421は、時刻「2009/12/08 17:10」に対応付けて、オペレータコード「OP0000003」とオペレータ氏名「荒木雅子」と顧客コード「00000001」と顧客氏名「富士通花子」と会話音声データ「A」とを記憶する。つまり、例えば、会話音声テーブル421は、「荒木雅子」と「富士通花子」との間の会話音声データを記憶する。また、会話音声テーブル421は、他のオペレータコードやオペレータ氏名についても同様に、会話音声データを記憶する。
会話音声テーブル421に記憶された会話音声データは、例えば、顧客から電話があるごとに、オペレータ選定装置200によって会話音声テーブル421に入力される。なお、図6に示す例では、オペレータ情報に対応付けて顧客コードや顧客氏名を記憶する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、顧客コードや顧客氏名を記憶しなくても良い。
キーワードテーブル422は、図7に示すように、商品コードや商品名に対応付けて、オペレータが商品を説明する際に用いるキーワードを記憶する。図7は、実施例2におけるキーワードテーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。図7に示す例では、キーワードテーブル422は、商品コード「FA1001−01−030」や商品名「商品Aパック」に対応付けて、キーワード「商品Aパック」や「黒酢」「黒ゴマ」などを記憶する。つまり、例えば、キーワードテーブル422は、商品「商品A」についてのキーワードとして、「商品Aパック」や「黒酢」「黒ゴマ」を記憶する。また、キーワードテーブル422は、同様に、他の商品についてもキーワードを記憶する。
係数テーブル423は、図8に示すように、選定処理制御部520によって用いられるデータである係数を記憶する。係数が如何に用いられるかについては、後述するため、ここでは説明を省略する。図8は、実施例2における係数テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。
図8に示す例では、係数テーブル423は、コールセンタにて通信販売される商品をオペレータ選定装置200が識別するための一連の英数字を示す「商品コード」や「商品名」を記憶する。また、係数テーブル423は、「商品コード」や「商品名」に対応付けて、選定処理制御部520によって用いられる係数を記憶する。また、係数テーブル423は、「商品コード」や「商品名」に対応付けて、商品の性質や特性、商品のカテゴリを示す「商品特性」を記憶する。また、係数テーブル423は、「商品コード」や「商品名」に対応付けて、所定の商品の説明に要する時間を「1」とした場合において、対応付けられた商品の説明に要する時間の長さを示す「話長さ倍数」を記憶する。なお、図8に示す例では、商品名「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」の説明に要する時間を「1」とした場合における値を示した。
また、図8に示す例では、係数テーブル423は、商品コード「FA1001−01−100」や商品名「商品A」に対応付けて、商品特性「食品・通常」と話長さ倍数「0.8」と係数「125%」を記憶する。すなわち、係数テーブル423は、「商品A」のカテゴリが「食品・通常」であり、「商品A」の説明に要する時間は、「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」の「0.8」倍であることを記憶する。
「話長さ倍数」について更に説明する。オペレータが話す内容は、商品の説明にだけではなく、世間話などその他の事柄についても話すことがある。このため、「話長さ倍数」は、商品の説明に要する時間と、その他の事柄について話すのに要する時間とを合わせた時間の平均値や統計をとることで算出される。
「係数」について更に説明する。係数テーブル423によって記憶された「係数」は、話長さ倍数の値の逆数になる。すなわち、「係数」は、会話音声データにおいてオペレータが話した時間を、所定の商品についての顧客とオペレータとが会話した場合における時間に補正するための値である。例えば、係数は、説明に要する時間が長い商品であればあるほど小さな値になり、説明に要する時間が短い商品であればあるほど大きな値になる。この結果、オペレータが話した時間に「係数」を乗算することで得られる値は、所定の商品について顧客とオペレータとが会話した場合に想定される時間になる。
除外文章テーブル424は、図9に示すように、オペレータが利用者に対して話す決まり文句を記憶する。図9は、実施例2における除外文章テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。除外文章テーブル424は、「決まり文句記憶部」とも称する。図9に示す例では、除外文章テーブル424は、オペレータ選定装置200が決まり文句を識別するための一連の英数字を示す「除外センテンスコード」に対応付けて、決まり文句を示す「除外センテンス」を記憶する。
図9に示す例では、除外文章テーブル424は、除外センテンスコード「10」に対応付けて、除外センテンス「お電話ありがとうございます。Xx社コールセンタです」を記憶する。
あいづちテーブル425は、図10に示すように、あいづちとして用いられる語句を記憶する。図10は、実施例2におけるあいづちテーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。図10に示す例では、あいづちテーブル425は、「はい」「そうですね」「なるほど」「たしかに」「そうですよね」などを記憶する。
図3の説明に戻る。第3の記憶部430は、選定処理制御部520と接続される。第3の記憶部430は、選定処理制御部520による算出処理に用いられるデータを記憶する。第3の記憶部430は、例えば、RAMやROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどが該当する。第3の記憶部430は、図3に示す例では、重複回数用テーブル431と、比率用テーブル432と、除外時比率用テーブル433と、あいづち数用テーブル434と、伸張回数用テーブル435と、複数伸張回数用テーブル436とを有する。第3の記憶部430が有する各テーブルによって記憶された情報は、選定処理制御部520による算出処理に先だって、コールセンタの管理者やオペレータ選定装置200の設計者によって入力される。
重複回数用テーブル431は、図11に示すように、オペレータの声と顧客の声とが重なった回数をオペレータ選定装置200が識別するための一連の英数字を示す「重複回数コード」を記憶する。また、重複回数用テーブル431は、「重複回数コード」に対応付けて、オペレータの声と顧客の声とが重なった回数を示す「重複回数」を記憶する。また、重複回数用テーブル431は、「重複回数コード」や「重複回数」に対応付けて、「点数換算%」を記憶する。「点数換算%」の詳細については、第3の記憶部430が有するテーブル各々に「点数換算%」が記憶されることを踏まえ、第3の記憶部430が有するテーブル各々について一通り説明した後に説明する。なお、図11は、実施例2における重複回数用テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。会話音声データにおいてオペレータの声と顧客の声とが重なった回数は、「重複回数」や「第1の回数」とも記載する。
図11に示す例では、重複回数用テーブル431は、重複回数コード「10」に対応付けて、重複回数「0〜1回」と点数換算%「100%」とを記憶する。つまり、重複回数用テーブル431は、重複回数が「0〜1回」である場合に、点数換算%が「100%」となることを記憶する。また、重複回数用テーブル431は、他の重複回数についても同様に、点数換算%を記憶する。
ここで、図12Aと図12Bとを用いて、重複回数について説明する。図12Aは、オペレータの声と顧客の声とが重ならなかった場合について説明する図である。図12Bは、オペレータの声と顧客の声とが重なった場合について説明する図である。図12Aや図12Bにおいて、横軸は時間軸を示す。「t1」〜「t4」は、「t0」を起点とした場合における経過時間を示す。二重線は、顧客が話している時間を示す。単線は、オペレータが話している時間を示す。
図12Aに示す例では、顧客が話し終わった時点となる「t1」より後に、オペレータが話し始めた時点となる「t2」がある。また、オペレータが話し終わった時点となる「t3」より後に、顧客が話し始めた時点となる「t4」がある。つまり、図12Aに示す例では、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とが重なっておらず、重複回数は「0」になる。
図12Bに示す例では、顧客が話し終わった時点となる「t1」より前に、オペレータが話し始めた時点となる「t2」がある。また、オペレータが話し終わった時点となる「t3」より前に、顧客が話し始めた時点となる「t4」がある。つまり、図12Bに示す例では、「t1」から「t2」、「t3」から「t4」において、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とが重なっており、重複回数は「2」になる。
比率用テーブル432は、図13に示すように、オペレータ時間と顧客時間との比率を示す比率をオペレータ選定装置200が識別するための一連の英数字を示す「会話比率数コード」を記憶する。なお、オペレータ時間は、オペレータが話した時間の長さを示し、顧客時間は、顧客が話した時間の長さを示す。また、比率用テーブル432は、「会話比率数コード」に対応付けて、「比率」と「点数換算%」とを記憶する。なお、図13は、実施例2における比率用テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。
図13に示す例では、比率用テーブル432は、会話比率数コード「10」に対応付けて、顧客時間「61%以上」及びオペレータ時間「41%以下」を示す比率と、点数換算%「100%」とを記憶する。なお、顧客時間「61%以上」及びオペレータ時間「41%以下」は、顧客時間とオペレータ時間とを合計した時間を「100%」とした場合において、顧客時間が「61%以上」であり、オペレータ時間が「41%以下」であることを示す。つまり比率用テーブル432は、顧客時間とオペレータ時間とを合計した時間において、顧客時間が「61%以上」である場合に、点数換算%が「100%」となることを記憶する。また、比率用テーブル432は、他の比率についても同様に、点数換算%を記憶する。
除外時比率用テーブル433は、比率用テーブル432と同様に、図14に示すように、「会話比率数コード」に対応付けて「比率」と「点数換算%」とを記憶する。図14は、実施例2における除外時比率用テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。
比率用テーブル432と除外時比率用テーブル433との違いについて、簡単に説明する。後述するように、比率用テーブル432によって記憶されたデータは、選定処理制御部520の比率算出部522によって用いられ、除外時比率用テーブル433によって記憶されたデータは、除外時比率算出部523によって用いられる。
あいづち数用テーブル434は、図15に示すように、オペレータがあいづちを打った所定時間当たりの回数を示すあいづち数をオペレータ選定装置200が識別するための一連の英数字を示す「あいづち数コード」を記憶する。また、あいづち数用テーブル434は、「あいづち数コード」に対応付けて、「あいづち数」と「点数換算%」とを記憶する。なお、図15は、実施例2におけるあいづち数用テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。あいづち数は、「第2の回数」とも称する。
図15に示す例では、あいづち数用テーブル434は、あいづち数コード「10」に対応付けて、あいづち数「1回/分以上」と点数換算%「100%」を記憶する。つまり、あいづち数用テーブル434は、オペレータが「1回/分以上」あいづちを打っている場合に、点数換算%が「100%」となることを記憶する。また、あいづち数用テーブル434は、他のあいづち数についても同様に、点数換算%を記憶する。
伸張回数用テーブル435は、図16に示すように、オペレータ選定装置200が伸張回数を識別するための一連の英数字を示す「伸張回数コード」に対応付けて、「伸張回数」と「点数換算%」とを記憶する。ここで、伸張回数とは、オペレータがあいづちを打った時点までに顧客が連続して話した時間よりも、オペレータがあいづちを打った時点後に顧客が連続して話した時間が長くなった回数を示す。伸張回数は、「第3の回数」とも称する。なお、図16は、実施例2における伸張回数用テーブルによって記憶された情報の一例について説明する図である。
図16に示す例では、伸張回数用テーブル435は、伸張回数コード「10」に対応付けて、伸張回数「1回」と点数換算%「0%」とを記憶する。つまり、伸張回数用テーブル435は、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が長くなった回数が「1回」である場合には、点数換算%が「0%」となることを記憶する。また、伸張回数用テーブル435は、他の伸張回数についても同様に、点数換算%を記憶する。
ここで、図17Aと図17Bとを用いて、伸張回数について説明する。図17Aは、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が長くなった場合について説明する図である。図17Bは、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が長くならなかった場合について説明する図である。図17Aや図17Bにおいて、二重線は、顧客が話している時間を示す。単線は、オペレータが話している時間を示す。横軸は時間軸を示す。「t1」〜「t6」は、「t0」を起点とした場合における経過時間を示す。図17Aや図17Bにおいては、「t3」〜「t4」にオペレータがあいづちを打った場合を例に説明する。
図17Aに示す例では、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t1」〜「t2」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t5」〜「t6」の方が長い。つまり、図17Aに示す例では、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が長くなっており、伸張回数は「1」になる。
図17Bに示す例では、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t1」〜「t2」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t5」〜「t6」の方が短い。つまり、図17Bに示す例では、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が長くなっておらず、伸張回数は「0」になる。
複数伸張回数用テーブル436は、図18に示すように、オペレータ選定装置200が複数伸張回数を識別するための一連の英数字を示す「複数伸張回数コード」に対応付けて、「複数伸張回数」と「点数換算%」とを記憶する。ここで、複数伸張回数とは、オペレータがあいづちを打った時点までに顧客が連続して話した時間よりも、オペレータがあいづちを打った時点後に顧客が連続して話した時間が2回以上連続して長くなった回数を示す。なお、図18は、実施例2における複数伸張回数用テーブル436によって記憶された情報の一例について説明する図である。
図18に示す例では、複数伸張回数用テーブル436は、複数伸張回数コード「10」に対応付けて、複数伸張回数「1回以下」と点数換算%「0%」とを記憶する。つまり、複数伸張回数用テーブル436は、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が連続して2回以上長くなった回数が「1回」である場合には、点数換算%が「0%」となることを記憶する。また、複数伸張回数用テーブル436は、他の複数伸張回数についても同様に、点数換算%を記憶する。
ここで、図19Aと図19Bとを用いて、複数伸張回数について説明する。図19Aは、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が2回以上連続して長くなった場合について説明する図である。図19Bは、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が2回以上連続して長くならなかった場合について説明する図である。図19Aや図19Bにおいて、二重線は、顧客が話している時間を示す。単線は、オペレータが話している時間を示す。横軸は時間軸を示す。「t1」〜「t10」は、「t0」を起点とした場合における経過時間を示す。図19Aや図19Bにおいては、「t3」〜「t4」と「t7」〜「t8」とにオペレータがあいづちを打った場合を例に説明する。
図19Aに示す例では、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t1」〜「t2」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t5」〜「t6」の方が長い。また、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t5」〜「t6」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t9」〜「t10」の方が長い。つまり、図19Aに示す例では、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が2回以上連続して長くなっており、複数伸張回数は「1」になる。
図19Bに示す例では、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t1」〜「t2」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t5」〜「t6」の方が長い。また、オペレータがあいづちを打った前における顧客時間「t5」〜「t6」よりも、オペレータがあいづちを打った後における顧客時間「t9」〜「t10」の方が短い。つまり、図19Bに示す例では、オペレータがあいづちを打った前後において顧客時間が2回以上連続して長くなっておらず、複数伸張回数は「0」になる。
第3の記憶部430の各テーブルに記憶された「点数換算%」について説明する。「点数換算%」は、オペレータの聞き上手さに関する値を選定処理制御部520が算出する際に用いられる。選定処理制御部520は、「点数換算%」が大きければ大きいほど、オペレータの聞き上手さに関する値として大きな値を算出し、「点数換算%」が小さければ小さいほど、オペレータの聞き上手さに関する値として小さな値を算出する。オペレータの聞き上手さに関する値が大きければ大きいほど、オペレータが聞き上手であることを示し、オペレータの聞き上手さに関する値が小さければ小さいほど、オペレータが聞き上手でないことを示す。
ここで、重複回数が少なければ少ないほど、つまり、顧客が話している時にオペレータが話した回数が少なければ少ないほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえ、重複回数用テーブル431は、重複回数が少なければ少ないほど、「点数換算%」として大きな値を記憶し、重複回数が多ければ多いほど、「点数換算%」として小さな値を記憶する。
また、比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、つまり、顧客が話している時間が長ければ長いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえ、比率用テーブル432や除外時比率用テーブル433は、比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、「点数換算%」として大きな値を記憶する。また、比率用テーブル432や除外時比率用テーブル433は、比率において顧客時間が占める割合が小さければ小さいほど、「点数換算%」として小さな値を記憶する。
また、顧客は、オペレータにあいづちを打たれると、気持ちよく話し続けられると考えられる。この結果、あいづち数が多ければ多いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえ、あいづち数用テーブル434は、あいづち数が多ければ多いほど、「点数換算%」として大きな値を記憶し、あいづち数が少なければ少ないほど、「点数換算%」として小さな値を記憶する。
また、オペレータにあいづちを打ったことで、あいづちを打つ前よりも顧客が長く話した場合には、オペレータがうまくあいづちを打ったことになり、オペレータが聞き上手であると考えられる。この結果、伸張回数や複数伸張回数が多ければ多いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえ、伸張回数用テーブル435や複数伸張回数用テーブル436は、伸張回数や複数伸張回数が多ければ多いほど、「点数換算%」として大きな値を記憶する。また、伸張回数用テーブル435や複数伸張回数用テーブル436は、伸張回数や複数伸張回数が少なければ少ないほど、「点数換算%」として小さな値を記憶する。
図3の説明に戻る。選定処理制御部520は、第1の記憶部410、第2の記憶部420及び第3の記憶部430と接続される。選定処理制御部520は、例えば、ASIC、FPGA、CPU、MPUなどの電子回路が該当する。選定処理制御部520は、図3に示す例では、重複回数算出部521と、比率算出部522と、除外時比率算出部523と、あいづち情報算出部524と、専任オペレータ選定部525とを有する。
以下に説明するように、重複回数算出部521と、比率算出部522と、除外時比率算出部523と、あいづち情報算出部524とは、それぞれ、分析処理と算出処理とを実行する。つまり、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524は、それぞれ、会話音声テーブル421によって記憶された会話音声データをオペレータ情報ごとに所定の分析基準を用いて分析する。そして、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524は、それぞれ、分析結果に基づいてオペレータの聞き上手さに関する値を算出する。
以下では、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524による算出結果に対して、重み付けが行われている場合を例に説明する。具体的には、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524には、算出結果の種類ごとに、予め点数が設定される場合を例に説明する。ここで、予め設定される点数は、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する場合に用いられる値である。この結果、後述するように、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524は、それぞれ、予め付与された点数と、第3の記憶部430から読み出した点数換算%とに基づいて、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。なお、以下では、重み付けを行う場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524による算出結果各々を同等に扱っても良い。
重複回数算出部521は、所定の分析基準として重複回数を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、重複回数算出部521による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
重複回数算出部521による分析処理について説明する。重複回数算出部521は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、重複回数算出部521は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別することで、図12Aや図12Bに示すように、顧客が話している時間を識別し、オペレータが話している時間を識別する。そして、重複回数算出部521は、時間軸上において、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とが重なった重複箇所を抽出し、検出した重複箇所の数をカウントすることで、重複回数を算出する。例えば、重複箇所とは、図12Bに示す例では、「t1」〜「t2」や「t3」〜「t4」が該当する。そして、重複回数算出部521は、図12Bに示す例では、重複回数「2」を算出する。
なお、重複回数算出部521は、例えば、顧客の声の周波数とオペレータの声の周波数とが異なることを用いて、顧客の声とオペレータの声とを分離する。顧客の声とオペレータの声とを分離する手法は、声の周波数の違いを用いた手法に限定されるものではなく、公知の手法を用いて良い。
重複回数算出部521による算出処理について説明する。重複回数算出部521は、分析結果として得られた重複回数が少なければ少ないほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出し、第1の回数が多ければ多いほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。例えば、重複回数算出部521は、分析結果として得られた重複回数を検索キーとして、重複回数用テーブル431から点数換算%を取得する。より詳細には、分析結果として重複回数「0」が得られた場合には、重複回数算出部521は、重複回数「0」に対応する点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、重複回数についての点数として「40」が設定された場合には、重複回数算出部521は、「40」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「40」を算出する。
比率算出部522は、所定の分析基準として比率を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、比率算出部522による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
比率算出部522による分析処理について説明する。比率算出部522は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、比率算出部522は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別することで、図12Aや図12Bに示すように、顧客が話している時間を識別し、オペレータが話している時間を識別する。そして、比率算出部522は、顧客時間とオペレータ時間とを算出する。
また、比率算出部522は、読み出した商品が他の商品と比較して説明に時間を要する商品である場合には、オペレータ時間をより小さな時間に補正した上で比率を算出する。一方、比率算出部522は、読み出した商品が他の商品と比較して説明に時間を要さない商品である場合には、オペレータ時間をより大きな時間に補正した上で比率を算出する。
具体的には、比率算出部522は、会話音声データにおいて会話の対象となっている商品を識別し、識別した商品に応じてオペレータ時間を補正し、補正後のオペレータ時間を用いて比率を算出する。例えば、比率算出部522は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データからキーワードを抽出し、抽出したキーワードに対応する商品をキーワードテーブル422から読み出す。例えば、会話音声データに対して文字認識処理を実行した結果、キーワード「黒酢」が得られた場合を用いて説明する。比率算出部522は、キーワード「黒酢」を検索キーとして、キーワードテーブル422から商品コード「FA1001−01−030」商品名「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」を読み出す。つまり、比率算出部522は、会話の対象となっている商品が「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」であると識別する。
また、例えば、比率算出部522は、読み出した商品コード「FA1001−01−030」商品名「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」を検索キーとして、係数テーブル423から係数「100%」を取得する。そして、比率算出部522は、係数テーブル423から取得した係数「100%」を用いてオペレータ時間を補正する。より詳細には、比率算出部522は、オペレータ時間に係数「100%」を乗算することで、補正後のオペレータ時間とする。つまり、比率算出部522は、識別した「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」に応じて、オペレータ時間を補正する。
また、例えば、比率算出部522は、補正後のオペレータ時間を用いて、比率を算出する。つまり、比率算出部522は、顧客時間とオペレータ時間とを合計した時間を「100」とした場合において、顧客時間が占める割合を算出し、オペレータ時間が占める割合を算出する。例えば、比率算出部522は、顧客時間「55%」オペレータ時間「45%」を算出する。
ここで、上述したように、係数は、説明に要する時間が長い商品であればあるほど大きな値になり、説明に要する時間が短い商品であればあるほど小さな値になる。この結果、補正後のオペレータ時間は、商品が他の商品と比較して説明に時間を要する商品である場合には、より小さな時間に補正され、商品が他の商品と比較して説明に時間を要さない商品である場合には、より大きな時間に補正される。
図20を用いて、比率算出部522による補正処理ついて更に説明する。図20は、実施例2における比率算出部について説明する図である。図20の701は、補正前における顧客時間とオペレータ時間との比率を示す。702は、他の商品と比較して説明に時間を要する商品である場合における補正後のオペレータ時間と、顧客時間との比率を示す。703は、他の商品と比較して説明に時間を要さない商品である場合における補正後のオペレータ時間と、顧客時間との比率を示す。また、701a、702a、703aは、それぞれ、オペレータ時間を示し、701b、702b、703bは、それぞれ、顧客時間を示す。
比率算出部522は、他の商品と比較して説明に時間を要する商品である場合には、比率算出部522は、オペレータ時間が小さくなるように補正した上で比率を算出する。この結果、図20の702に示すように、比率においてオペレータ時間が占める割合は、図20の701と比較して小さくなる。また、比率算出部522は、他の商品と比較して説明に時間を要さない商品である場合には、比率算出部522は、オペレータ時間が大きくなるように補正した上で比率を算出する。この結果、図20の703に示すように、比率においてオペレータ時間が占める割合は、図20の701と比較して大きくなる。
比率算出部522による算出処理について説明する。比率算出部522は、分析結果として得られた比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出する。また、比率算出部522は、比率において顧客時間が占める割合が小さければ小さいほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。
例えば、分析結果として、顧客時間「51%〜60%」オペレータ時間「41%〜50%」が算出された場合を用いて説明する。この場合、比率算出部522は、顧客時間「51%〜60%」オペレータ時間「41%〜50%」を検索キーとして、比率用テーブル432から点数換算%「80%」を取得する。ここで、例えば、比率についての点数として「30」が設定された場合には、比率算出部522は、「30」に「80%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「24」を算出する。
除外時比率算出部523は、所定の分析基準として比率を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、除外時比率算出部523による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
除外時比率算出部523による分析処理について説明する。除外時比率算出部523は、以下に説明するように、除外文章テーブル424を用いての処理と、キーワードテーブル422を用いての処理とをそれぞれ実行する。
除外文章テーブル424を用いての処理について説明する。除外時比率算出部523は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、除外時比率算出部523は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データのうち、除外文章テーブル424に記憶された決まり文句と一致する部分を抽出する。そして、除外時比率算出部523は、抽出された文字データに対応する部分の会話音声データを削除し、削除後の会話音声データを用いて比率を算出する。
決まり文句については、どのオペレータであっても話すと考えられる。このため、決まり文句を話している部分を考慮すると、オペレータ間の差が見えにくくなると考えられる。このことを踏まえ、除外時比率算出部523は、決まり文句を話している時間を削除した上で比率を算出する。なお、以下では、除外文章テーブル424を用いて算出された比率を、「決まり文句除外時比率」とも記載する。
例えば、文字データに「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」という語句が含まれていた場合を用いて説明する。この場合、除外時比率算出部523は、文字データから、「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」を抽出する。そして、除外時比率算出部523は、会話音声データから、抽出した「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」に対応する部分を削除する。そして、除外時比率算出部523は、「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」などの決まり文句に対応する部分が削除された後の会話音声データを用いて、比率算出部522と同様に比率を算出することで、決まり文句除外時比率を算出する。
キーワードテーブル422を用いての処理について説明する。除外時比率算出部523は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、除外時比率算出部523は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データのうち、キーワードテーブル422に記憶されたキーワードと一致する部分を抽出する。そして、除外時比率算出部523は、抽出された文字データに対応する部分の会話音声データを削除し、削除後の会話音声データを用いて比率を算出する。
商品のキーワードについては、どのオペレータであっても連呼すると考えられる。このため、キーワードを話している部分を考慮すると、オペレータ間の差が見えにくくなると考えられる。このことを踏まえ、除外時比率算出部523は、キーワードを話している時間を削除した上で比率を算出する。なお、以下では、キーワードテーブル422を用いて算出された比率を、「キーワード除外時比率」とも記載する。
例えば、文字データに「黒ゴマ」というキーワードが含まれていた場合を用いて説明する。この場合、除外時比率算出部523は、文字データから、「黒ゴマ」を抽出する。そして、除外時比率算出部523は、会話音声データから、抽出した「黒ゴマ」に対応する部分のデータを削除する。そして、除外時比率算出部523は、「黒ゴマ」などのキーワードに対応する部分が削除された後の会話音声データを用いて、比率算出部522と同様に比率を算出することで、キーワード除外時比率を算出する。
除外時比率算出部523による算出処理について説明する。除外時比率算出部523は、分析結果として得られた決まり文句除外時比率やキーワード除外時比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出する。また、比率算出部522や除外時比率算出部523は、決まり文句除外時比率やキーワード除外時比率において顧客時間が占める割合が小さければ小さいほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。
例えば、分析結果として、顧客時間「65%」オペレータ時間「35%」が算出された場合を用いて説明する。この場合、比率算出部522は、顧客時間「65%」オペレータ時間「35%」を検索キーとして、除外時比率用テーブル433から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、比率についての点数として「10」が設定された場合には、比率算出部522は、「10」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「10」を算出する。
あいづち情報算出部524は、以下に説明するように、所定の分析基準としてあいづち数、伸張回数、複数伸張回数を用いて、それぞれ処理を実行する。以下では、所定の分析基準としてあいづち数、伸張回数、複数伸張回数を用いた処理について、順に説明する。
所定の分析基準としてあいづち数を用いた処理について説明する。あいづち情報算出部524は、所定の分析基準としてあいづち数を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、あいづち数を用いた場合におけるあいづち情報算出部524による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
あいづち数を用いた場合における分析処理について説明する。あいづち情報算出部524は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、あいづち情報算出部524は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データから、あいづちテーブル425に記憶された語句と一致する箇所を抽出する。そして、あいづち情報算出部524は、抽出した箇所の数をカウントすることで、あいづちが用いられた回数を算出する。そして、あいづち情報算出部524は、あいづちが用いられた回数を会話音声データの長さで除算することで、あいづち数を算出する。
例えば、あいづち情報算出部524が、あいづちが用いられた回数が「12回」であり、会話音声データの長さが「4分」である場合を例に説明する。この場合、あいづち情報算出部524は、「12回」を「4分」で除算することで、あいづち数「3回/分」を算出する。
あいづち数を用いた場合における算出処理について説明する。あいづち情報算出部524は、分析結果として得られたあいづち数が多ければ多いほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出し、あいづち数が少なければ少ないほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。
例えば、分析結果として、「3回/分」が算出された場合を用いて説明する。この場合、あいづち情報算出部524は、「3回/分」を検索キーとして、あいづち数用テーブル434から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、あいづち数についての点数として「5」が設定された場合には、比率算出部522は、「5」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「5」を算出する。
所定の分析基準として伸張回数を用いた処理について説明する。あいづち情報算出部524は、所定の分析基準として伸張回数を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、伸張回数を用いた場合におけるあいづち情報算出部524による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
伸張回数を用いた場合における分析処理について説明する。あいづち情報算出部524は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、あいづち情報算出部524は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データから、あいづちテーブル425に記憶された語句が用いられた箇所を抽出する。また、あいづち情報算出部524は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別し、図17Aや図17Bに示すように、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とを識別する。そして、あいづち情報算出部524は、あいづちを検出した箇所の前後における顧客時間を比較し、あいづち後に顧客時間が長くなった箇所の数をカウントすることで、伸張回数を算出する。
図17Bに示す例を用いて説明すると、あいづち情報算出部524は、あいづちが検出された「t3」〜「t4」の前後における顧客時間「t1」〜「t2」と顧客時間「t5」〜「t6」とを算出する。そして、あいづち情報算出部524は、顧客時間「t1」〜「t2」と顧客時間「t5」〜「t6」とを比較することで、あいづち後に顧客時間が長くなったかを判定する。図17Bに示す例では、顧客時間「t1」〜「t2」よりも顧客時間「t5」〜「t6」の方が長く、あいづち情報算出部524は、長くなったと判定する。また、あいづち情報算出部524は、他の箇所についても、同様に判定する。そして、あいづち情報算出部524は、長くなったと判定した数をカウントすることで伸張回数を算出する。例えば、あいづち情報算出部524は、伸張回数「3回」を算出する。
伸張回数を用いた場合における算出処理について説明する。あいづち情報算出部524は、分析結果として得られた伸張回数が多ければ多いほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出し、伸張回数が少なければ少ないほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。
例えば、分析結果として、伸張回数「3回」が算出された場合を用いて説明する。この場合、あいづち情報算出部524は、伸張回数「3回」を検索キーとして、伸張回数用テーブル435から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、あいづち数についての点数として「10」が設定された場合には、比率算出部522は、「10」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「10」を算出する。
所定の分析基準として複数伸張回数を用いた処理について説明する。あいづち情報算出部524は、所定の分析基準として複数伸張回数を用いて会話音声データを分析し、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する。以下では、複数伸張回数を用いた場合におけるあいづち情報算出部524による分析処理と算出処理とについて、順に説明する。
複数伸張回数を用いた場合における分析処理について説明する。あいづち情報算出部524は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する。そして、あいづち情報算出部524は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データから、あいづちテーブル425に記憶された語句が用いられた箇所を抽出する。また、あいづち情報算出部524は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別し、図19Aや図19Bに示すように、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とを識別する。そして、あいづち情報算出部524は、あいづちが検出された箇所の前後における顧客時間を比較することで、オペレータがあいづちを打った時点後に顧客が連続して話した時間が2回以上連続して長くなったかを判定する。そして、あいづち情報算出部524は、長くなったと判定した箇所の数をカウントすることで、伸張回数を算出する。
図19Aに示す例を用いて説明すると、あいづち情報算出部524は、あいづちが検出された「t3」〜「t4」や「t7」〜「t8」の前後における顧客時間を算出する。例えば、あいづち情報算出部524は、「t3」〜「t4」の前後にある顧客時間「t1」〜「t2」と顧客時間「t5」〜「t6」とを算出し、「t7」〜「t8」の前後にある顧客時間「t5」〜「t6」と顧客時間「t9」〜「t10」とを算出する。そして、あいづち情報算出部524は、顧客時間「t1」〜「t2」と顧客時間「t5」〜「t6」とを比較することで、あいづち後に顧客時間が長くなったかを判定する。図19Aに示す例では、顧客時間「t1」〜「t2」よりも顧客時間「t5」〜「t6」の方が長く、あいづち情報算出部524は、長くなったと判定する。ここで、あいづち情報算出部524は、更に、顧客時間「t5」〜「t6」と顧客時間「t9」〜「t10」とを比較することで、2回連続してあいづち後に顧客時間が長くなったかを判定する。図19Aに示す例では、顧客時間「t5」〜「t6」よりも顧客時間「t9」〜「t10」の方が長く、あいづち情報算出部524は、2回連続して長くなったと判定する。また、あいづち情報算出部524は、他の箇所についても、同様に判定する。そして、あいづち情報算出部524は、長くなったと判定した数をカウントすることで複数伸張回数数を算出する。例えば、あいづち情報算出部524は、複数伸張回数「2回」を算出する。
複数伸張回数を用いた場合における算出処理について説明する。あいづち情報算出部524は、分析結果として得られた複数伸張回数が多ければ多いほど、聞き上手さを示す値として大きな値を算出し、複数伸張回数が少なければ少ないほど、聞き上手さを示す値として小さな値を算出する。
例えば、分析結果として、複数伸張回数「2回」が算出された場合を用いて説明する。この場合、あいづち情報算出部524は、複数伸張回数「2回」を検索キーとして、複数伸張回数用テーブル436から点数換算%「80%」を取得する。ここで、例えば、あいづち数についての点数として「5」が設定された場合には、比率算出部522は、「5」に「80%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「4」を算出する。
専任オペレータ選定部525は、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524によって算出された値に基づいて、選定処理を実行する。例えば、専任オペレータ選定部525は、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524によって算出された値各々を加算する。そして、専任オペレータ選定部525は、加算により得られた値と所定の閾値とを比較し、加算により得られた値が所定の閾値より大きい場合に、所定対象となったオペレータを専任オペレータに選定する。
図21に示す値を用いて、専任オペレータ選定部525について説明する。図21は、実施例2における専任オペレータ選定部525の説明に用いる値の一例を示す図である。図21のA〜Fは、それぞれ、重複回数、比率、決まり文句除外時比率、キーワード除外時比率、あいづち数、伸張回数、複数伸張回数を示す。図21において、「満点」は、予め設定された点数を示し、「点数」は、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524によって算出された値を示す。
図21に示す例では、専任オペレータ選定部525は、重複回数算出部521〜あいづち情報算出部524によって算出された値各々を加算することで、「91」を算出する。ここで、例えば、所定の閾値として「90」が設定されていた場合には、専任オペレータ選定部525は、加算により得られた値「91」が所定の閾値「100」より大きく、所定対象となったオペレータを専任オペレータに選定する。そして、例えば、専任オペレータ選定部525は、オペレータテーブル411に記憶されたオペレータのうち、専任オペレータに選定したオペレータの専任オペレータフラグを「1」に設定する。
[振分処理制御部による処理]
図22を用いて、実施例2における振分処理制御部510による振分処理の流れの一例について説明する。図22は、実施例2における振分処理制御部による振分処理の流れの一例について説明するフローチャートである。
図22に示すように、振分処理制御部510は、コールセンタに電話が掛かってくると(ステップS101肯定)、話半分の顧客からの電話であるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、振分処理制御部510は、電話の発信元となる顧客コードや顧客氏名を検索キーとして顧客テーブル412を検索し、話半分フラグが「1」であるかを判定する。
ここで、振分処理制御部510は、話半分の顧客からの電話であると判定すると(ステップS102肯定)、つまり、話半分フラグが「1」である場合に、専任オペレータに電話を振り分ける(ステップS103)。一方、振分処理制御部510は、話半分の顧客からの電話でないと判定すると(ステップS102否定)、つまり、話半分フラグが「null」である場合に、一般のオペレータに電話を振り分ける(ステップS104)。
[選定処理制御部による全体処理]
図23を用いて、実施例2における選定処理制御部520による全体処理の流れの一例について説明する。図23は、実施例2における選定処理制御部による全体処理の流れの一例について説明するフローチャートである。
図23に示すように、選定処理制御部520では、専任オペレータを選定するタイミングとなると(ステップS201肯定)、重複回数算出部521による処理が実行され(ステップS202)、比率算出部522による処理が実行される(ステップS203)。そして、選定処理制御部520では、除外時比率算出部523による処理が実行され(ステップS204)、あいづち情報算出部524による処理が実行される(ステップS205)。つまり、選定処理制御部520では、重複回数算出部521と、比率算出部522と、除外時比率算出部523と、あいづち情報算出部524とが、それぞれ、分析処理と算出処理とを実行する。
そして、選定処理制御部520では、選定処理が実行される(ステップS206)。なお、上述の処理手順は、上述の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲で適宜変更しても良い。例えば、図23に示す例では、ステップS202〜S204が、順番に実行される場合を例に示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステップS202〜S204の順番を任意に入れ替えても良く、並列して実行しても良い。
[重複回数算出部による処理]
図24を用いて、実施例2における重複回数算出部521による処理の流れの一例について説明する。図24は、実施例2における重複回数算出部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。なお、図24を用いて説明する一連の処理は、図23におけるステップS202に対応する。
図24に示すように、重複回数算出部521は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する(ステップS301)。そして、重複回数算出部521は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別することで、図12Aや図12Bに示すように、顧客が話している時間を識別し(ステップS302)、オペレータが話している時間を識別する(ステップS303)。
そして、重複回数算出部521は、時間軸上において、顧客が話している時間とオペレータが話している時間とが重なった重複箇所を抽出する(ステップS304)。例えば、図12Bに示す例では、「t1」〜「t2」や「t3」〜「t4」を検出する。
そして、検出した重複箇所の数をカウントすることで、重複回数を算出する(ステップS305)。例えば、重複回数算出部521は、図12Bに示す例では、重複回数「2」を算出する。
そして、重複回数算出部521は、オペレータの聞き上手さに関する値を算出する(ステップS306)。例えば、重複回数算出部521は、分析結果として重複回数「0」が得られた場合には、重複回数算出部521は、重複回数「0」を検索キーとして、重複回数用テーブル431から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、重複回数についての点数として「40」が設定された場合には、重複回数算出部521は、「40」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「40」を算出する。
なお、上述の処理手順は、上述の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲で適宜変更しても良い。例えば、上述のステップS302とステップS303との順番を入れ替えても良く、並列して実行しても良い。
[比率算出部による処理]
図25を用いて、実施例2における比率算出部522による処理の流れの一例について説明する。図25は、実施例2における比率算出部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。なお、図25を用いて説明する一連の処理は、図23におけるステップS203に対応する。
図25に示すように、比率算出部522は、処理対象となるオペレータについてのオペレータ情報を検索キーとして、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する(ステップS401)。そして、比率算出部522は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別することで、図12Aや図12Bに示すように、顧客が話している時間を識別し(ステップS402)、オペレータが話している時間を識別する(ステップS403)。そして、比率算出部522は、顧客時間とオペレータ時間とを算出する(ステップS404)。
そして、比率算出部522は、会話音声データに対して文字認識処理を実行し(ステップS405)、文字認識処理を実行することで得られる文字データからキーワードを抽出する(ステップS406)。例えば、比率算出部522は、キーワード「黒酢」を抽出する。
そして、比率算出部522は、抽出したキーワードに対応する商品をキーワードテーブル422から読み出す(ステップS407)。例えば、比率算出部522は、キーワード「黒酢」を検索キーとして、キーワードテーブル422から商品コード「FA1001−01−030」商品名「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」を読み出す。
そして、比率算出部522は、オペレータ時間を補正する(ステップS408)。つまり、例えば、比率算出部522は、読み出した商品コード「FA1001−01−030」商品名「商品Aパック(1日1回飲む・30本)」を検索キーとして、係数テーブル423から係数「100%」を取得する。そして、比率算出部522は、係数「100%」を用いてオペレータ時間を補正する。より詳細には、比率算出部522は、オペレータ時間に係数「100%」を乗算することで、補正後のオペレータ時間とする。
そして、比率算出部522は、補正後のオペレータ時間を用いて、比率を算出する(ステップS409)。つまり、比率算出部522は、顧客時間とオペレータ時間とを合計した時間を「100」とした場合において、顧客時間が占める割合を算出し、オペレータ時間が占める割合を算出する。例えば、比率算出部522は、顧客時間「55%」オペレータ時間「45%」を算出する。
そして、比率算出部522は、分析結果として得られた比率を用いて、聞き上手さを示す値を算出する(ステップS410)。例えば、比率算出部522は、顧客時間「55%」オペレータ時間「45%」を検索キーとして、比率用テーブル432から点数換算%「80%」を取得する。ここで、例えば、比率についての点数として「30」が設定された場合には、比率算出部522は、「30」に「80%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「24」を算出する。
なお、上述の処理手順は、上述の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲で適宜変更しても良い。例えば、上述のステップS402からS404までの一連の処理と並行して、ステップS405からS407までの一連の処理を実行しても良い。
[除外時比率算出部による処理]
図26を用いて、実施例2における除外時比率算出部523は、による処理の流れの一例について説明する。図26は、実施例2における除外時比率算出部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。以下では、除外時比率算出部523による処理のうち、除外文章テーブル424を用いての処理の流れについて説明する。
なお、図26を用いて説明する一連の処理は、図23におけるステップS204に対応する。また、図26のステップS501は、図24のステップS401に対応する。図26のステップS505は、図24のステップS402〜S404、S409に対応する。また、図26のステップS506は、図24のステップS409に対応する。
図26に示すように、除外時比率算出部523は、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する(ステップS501)。そして、除外時比率算出部523は、会話音声データに対して文字認識処理を実行する(ステップS502)。そして、除外時比率算出部523は、文字認識処理を実行することで得られる文字データのうち、除外文章テーブル424に記憶された決まり文句と一致する部分を抽出する(ステップS503)。例えば、文字データに「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」という語句が含まれていた場合を用いて説明する。この場合、除外時比率算出部523は、文字データから、「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」を抽出する。
そして、除外時比率算出部523は、抽出された文字データに対応する部分の会話音声データを削除し(ステップS504)、削除後の会話音声データを用いて決まり文句除外時比率を算出する(ステップS505)。例えば、除外時比率算出部523は、「お支払は郵便局での振りこみがご利用できます。」などの決まり文句を話している部分が削除された後の会話音声データを用いて、比率算出部522と同様に比率を算出することで、決まり文句除外時比率を算出する。例えば、除外時比率算出部523は、顧客時間「65%」オペレータ時間「35%」を算出する。
そして、除外時比率算出部523は、分析結果として得られた決まり文句除外時比率を用いて、聞き上手さを示す値を算出する(ステップS506)。例えば、比率算出部522は、顧客時間「55%」オペレータ時間「45%」を検索キーとして、除外時比率用テーブル433から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、比率についての点数として「10」が設定された場合には、比率算出部522は、「10」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「10」を算出する。
なお、上述の処理手順は、上述の順番に限定されるものではなく、図24と同様に、処理内容を矛盾させない範囲で適宜変更しても良い。なお、除外時比率算出部523がキーワードテーブル422を用いて処理する場合の処理の流れの一例について簡単に説明する。この場合、除外時比率算出部523は、図26のステップS503において、文字データのうち、キーワードテーブル422に記憶されたキーワードと一致する部分を抽出する。
[あいづち情報算出部による処理]
図27を用いて、実施例2におけるあいづち情報算出部524による処理の流れの一例について説明する。図27は、実施例2におけるあいづち情報算出部による処理の流れの一例について説明するフローチャートである。なお、図27を用いて説明する一連の処理は、図27におけるステップS205に対応する。図27では、あいづち情報算出部524が、所定の分析基準としてあいづち数を用いた処理と、所定の分析基準として伸張回数を用いた処理と、所定の分析基準として複数伸張回数を用いた処理とを連続して実行する場合における処理の流れの一例について説明する。
図27に示すように、あいづち情報算出部524は、会話音声テーブル421から会話音声データを取得する(ステップS601)。そして、あいづち情報算出部524は、会話音声データに対して文字認識処理を実行する(ステップS602)。そして、あいづち情報算出部524は、文字認識処理を実行することで得られる文字データから、あいづちと一致する箇所を抽出する(ステップS603)。つまり、あいづち情報算出部524は、あいづちテーブル425に記憶された語句と一致する箇所を抽出する。
そして、あいづち情報算出部524は、抽出した箇所の数をカウントすることで、あいづちが用いられた回数を算出する(ステップS604)。そして、あいづち情報算出部524は、あいづちが用いられた回数を会話音声データの長さで除算することで、あいづち数を算出する(ステップS605)。例えば、あいづち情報算出部524が、あいづちが用いられた回数が「12回」であり、会話音声データの長さが「4分」である場合を例に説明する。この場合、あいづち情報算出部524は、「12回」を「4分」で除算することで、あいづち数「3回/分」を算出する。
また、あいづち情報算出部524は、会話音声データに含まれる顧客の声とオペレータの声とを識別し、図17Aや図17B、あるいは、図19Aや図19Bに示すように、顧客が話している時間を識別する(ステップS606)。また、あいづち情報算出部524は、オペレータが話している時間を識別する(ステップS607)。
そして、あいづち情報算出部524は、あいづちが検出された箇所の前後における顧客時間を比較する(ステップS608)。図17Bに示す例では、あいづち情報算出部524は、あいづちが検出された「t3」〜「t4」の前後における顧客時間「t1」〜「t2」と顧客時間「t5」〜「t6」とを比較する。
そして、あいづち情報算出部524は、あいづち後に顧客時間が長くなった箇所の数をカウントすることで、伸張回数を算出する(ステップS609)。図17Bに示す例では、顧客時間「t1」〜「t2」よりも顧客時間「t5」〜「t6」の方が長く、あいづち情報算出部524は、伸張回数に「1」カウントする。また、あいづち情報算出部524は、他の箇所についても同様に処理を実行し、例えば、伸張回数「3回」を算出する。
また、あいづち情報算出部524は、オペレータがあいづちを打った時点後に顧客が連続して話した時間が2回以上連続して長くなった箇所の数をカウントすることで、複数伸張回数を算出する(ステップS610)。図19Aに示す例では、顧客時間「t1」〜「t2」よりも顧客時間「t5」〜「t6」の方が長く、顧客時間「t5」〜「t6」よりも顧客時間「t9」〜「t10」の方が長い。このため、あいづち情報算出部524は、複数伸張回数に「1」カウントする。また、あいづち情報算出部524は、他の箇所についても同様に処理を実行し、例えば、複数伸張回数「2回」を算出する。
そして、あいづち情報算出部524は、あいづち数や伸張回数、複数伸張回数を用いて、聞き上手さを示す値を算出する(ステップS611)。例えば、除外時比率算出部523は、「3回/分」を検索キーとして、あいづち数用テーブル434から点数換算%「100%」を取得する。ここで、例えば、あいづち数についての点数として「5」が設定された場合には、比率算出部522は、「5」に「100%」を乗算することで、オペレータの聞き上手さに関する値「5」を算出する。また、同様に、あいづち情報算出部524は、伸張回数と複数伸張回数とについて、それぞれ、伸張回数用テーブル435と複数伸張回数用テーブル436とから点数換算%を取得し、聞き上手さを示す値を算出する。
[実施例2の効果]
上述したように、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、オペレータ情報に対応付けて会話音声データを記憶する会話音声テーブル421を有する。そして、オペレータ選定装置200は、会話音声データをオペレータ情報ごとに所定の分析基準を用いて分析し、分析結果に基づいてオペレータの聞き上手さに関する値を算出する。そして、オペレータ選定装置200は、算出した値に基づいて、話半分の顧客に対応するオペレータを選定する。このため、実施例2によれば、話半分の顧客に適したオペレータを選定でき、この結果、話半分の顧客に対して十分な顧客サービスを提供でき、コールセンタを効率的に運用可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、所定の分析基準として重複回数を用いて会話音声データを分析する。そして、オペレータ選定装置200は、分析結果として得られた重複回数が少なければ少ないほど、聞き上手さが高いことを示す値を算出し、重複回数が多ければ多いほど、聞き上手さが低いことを示す値を算出する。
すなわち、重複回数が少なければ少ないほど、つまり、顧客が話している時にオペレータが話した回数が少なければ少ないほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえて、オペレータ選定装置200は、聞き上手さに関する値を算出するので、顧客が話している時に話すことが少ないオペレータを専任オペレータとして選定でき、聞き上手なオペレータを的確に選定することが可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、所定の分析基準として比率を用いて会話音声データを分析する。そして、オペレータ選定装置200は、分析結果として得られた比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、聞き上手さが高いことを示す値を算出する。また、オペレータ選定装置200は、比率において顧客時間が占める割合が小さければ小さいほど、聞き上手さが低いことを示す値を算出する。
すなわち、比率において顧客時間が占める割合が大きければ大きいほど、つまり、顧客が話している時間が長ければ長いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえて、オペレータ選定装置200は、聞き上手さに関する値を算出するので、オペレータ自身よりも顧客に長く話させるオペレータを専任オペレータとして選定でき、聞き上手なオペレータを的確に選定することが可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、所定の分析基準として、所定時間当たりのあいづち数を用いて会話音声データを分析する。そして、オペレータ選定装置200は、分析結果として得られた所定時間当たりのあいづち数が多ければ多いほど、聞き上手さが高いことを示す値を算出し、所定時間当たりのあいづち数が少なければ少ないほど、聞き上手さが低いことを示す値を算出する。
すなわち、顧客は、オペレータにあいづちを打たれると、気持ちよく話し続けられると考えられ、あいづち数が多ければ多いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえて、オペレータ選定装置200は、聞き上手さに関する値を算出するので、あいづちをよく打つオペレータを専任オペレータとして選定でき、聞き上手なオペレータを的確に選定することが可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、所定の分析基準として伸張回数を用いて会話音声データを分析する。そして、オペレータ選定装置200は、分析結果として得られた伸張回数が多ければ多いほど、聞き上手さが高いことを示す値を算出し、伸張回数が少なければ少ないほど、聞き上手さが低いことを示す値を算出する。
すなわち、オペレータにあいづちを打ったことで、あいづちを打つ前よりも顧客が長く話した場合には、オペレータがうまくあいづちを打ったことになり、オペレータが聞き上手であると考えられる。この結果、伸張回数や複数伸張回数が多ければ多いほど、オペレータが聞き上手であると考えられる。このことを踏まえて、オペレータ選定装置200は、聞き上手さに関する値を算出するので、顧客が長く話すようにあいづちを打つオペレータを専任オペレータとして選定でき、聞き上手なオペレータを的確に選定することが可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、キーワードテーブル422を有する。そして、オペレータ選定装置200は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データからキーワードを抽出し、抽出したキーワードに対応する商品をキーワードテーブル422から読み出す。そして、オペレータ選定装置200は、読み出した商品が他の商品と比較して説明に時間を要する商品である場合には、オペレータ時間をより小さな時間に補正した上で比率を算出する。また、オペレータ選定装置200は、読み出した商品が他の商品と比較して説明に時間を要さない商品である場合には、オペレータ時間をより大きな時間に補正した上で比率を算出する。このため、実施例2によれば、説明に要する時間が異なる商品であっても、同じ基準や処理を用いて、専任オペレータを選定可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、除外文章テーブル424を有する。そして、オペレータ選定装置200は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データのうち、除外文章テーブル424に記憶された決まり文句と一致する部分を抽出する。そして、オペレータ選定装置200は、抽出された文字データに対応する部分の会話音声データを削除する。そして、オペレータ選定装置200は、削除後の会話音声データを用いて比率を算出する。
すなわち、決まり文句については、どのオペレータであっても話すと考えられる。このため、決まり文句を話している部分を考慮すると、オペレータ間の差が見えにくくなると考えられる。このことを踏まえ、オペレータ選定装置200は、決まり文句を話している時間を削除した上で比率を算出するので、顧客時間とオペレータ時間との比率を精度良く算出可能である。
また、実施例2に係るオペレータ選定装置200は、会話音声データに対して文字認識処理を実行することで得られる文字データのうち、キーワードテーブル422に記憶されたキーワードと一致する部分を抽出する。そして、オペレータ選定装置200は、抽出した文字データに対応する部分の会話音声データを削除し、削除後の会話音声データを用いて比率を算出する。
すなわち、商品のキーワードはどのオペレータであっても連呼すると考えられ、キーワードを話している部分を考慮すると、オペレータ間の差が見えにくくなると考えられる。このことを踏まえ、オペレータ選定装置200は、商品のキーワードを話している部分を除外した上で比率を算出するので、顧客時間とオペレータ時間との比率を精度良く算出可能である。