JP2011139243A - 移動端末および送信電力制御方法 - Google Patents

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Shinsuke Okazoe
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孝 佐藤
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雄二 細川
Yoji Sugawara
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Abstract

【課題】誤検出された制御信号に基づく送信電力の変動を避ける。
【解決手段】移動端末装置は、信号強度算出部、制御情報推定部、制御情報判定部、および、送信電力制御部を備える。信号強度算出部は、基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する。制御情報推定部は、信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、制御信号が表す制御情報を推定する。制御情報判定部は、第1の閾値と信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、制御情報推定部の推定結果の信頼性を判定する。送信電力制御部は、制御情報判定部の判定結果に従って送信電力を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動端末で行われる送信電力の制御にかかわる。
移動端末と基地局は、通信中に制御信号の送受信も行っており、例えば、移動端末は、基地局から送信電力の制御信号を受信する。一例として、Wideband Code Division Multiple Access(W−CDMA)方式の通信システムのHigh Speed Uplink Packet Access(HSUPA)に対応している移動端末が送信電力の制御のために送受信する制御信号について述べる。移動端末は、E-DCH Absolute Grant Channel(E-AGCH、拡張絶対許可チャネル)を介して通信先の基地局から、その移動端末が使用できる上りリソースの最大値を指定する最大許容送信電力比などの情報を受け取る。ここで、最大許容送信電力比は、制御情報の送信に用いられる電力を基準としたユーザデータ送信に用いられる電力の比である。移動端末は、通知された最大許容送信電力比よりも送信電力比が小さくなるように、ユーザデータを送信するチャネルと制御情報を送信するチャネルの送信電力を調整して、基地局と通信する。
また、移動端末は、E-DCH Relative Grant Channel(E-RGCH、拡張相対許可チャネル)を介して、移動端末が直前に使用した送信電力比を基準として送信電力比を変動させるための情報を通信先の基地局から受け取る。E-RGCHを介して移動端末が受信する情報には「UP」「HOLD」「DOWN」の3種類があり、「UP」は送信電力比を大きくすること、「HOLD」は送信電力比を変化させないこと、「DOWN」は送信電力比を小さくすることを指定する情報である。移動端末は、E-RGCHを介して受信した情報に従って送信電力比を調整する。
移動端末が移動したことなどにより、複数の基地局から一定以上の強度の電波を受信すると、移動端末は、複数の基地局と接続を確立する。このとき、移動端末が接続を確立している基地局のうちの1つの基地局がサービング基地局として動作し、E-AGCHを介して移動端末の最大許容送信電力比を通知する。また、サービング基地局は、E-RGCHを介して「UP」「HOLD」「DOWN」のいずれかを送信することにより、移動端末に送信電力比の変動量を通知する。一方、移動端末と接続を確立している基地局のうちサービング基地局以外の基地局(非サービング基地局)も、E-RGCHを介して送信電力比を変動させるための情報を送信する。ただし、非サービング基地局から送信される情報は、「HOLD」か「DOWN」のいずれかを示す。
移動端末は、通信している基地局のいずれか1つから「DOWN」を示す通知を受け取ると、送信電力比を小さくする。ここで、「DOWN」を送信している基地局がサービング基地局である場合と非サービング基地局である場合のいずれも、移動端末は送信電力比を小さくする。
関連技術として、W-CDMA通信システムにおいて信頼度の低いスケジューリング許可を処理する方法が知られている。この方法では、ユーザ機器は、受信スケジューリング許可の信頼度が低いことを検出し、その情報に基づきサービング許可を調整する。さらに、絶対的許可がソフトハンドオーバ(Soft Hand-over、SHO)にある移動端末に対してだけ有効か否かを示す情報を含めた制御情報を、ユーザ端末に共有の絶対的許可チャネルを介して、絶対的許可と共に送信する方法も知られている。また、ソフトハンドオーバ中に、サービングセルが、非サービングセルからの「ダウン」命令を検出することが可能なシステムも知られている。なお、Enhanced-Radio Network Temporary Identity(E-RNTI)の状態を認識し、認識した状態に基づいて、状態遷移エラーの発生を検出するシステムも知られている。
特表2008−530837号公報 特表2008−535336号公報 特開2008−22561号公報 特開2007−104037号公報
移動端末が基地局から遠ざかったときや、遮蔽物の影響を受けたときなどは、移動端末の受信電波が弱くなり、基地局から送られてきた情報を誤って検出する可能性がある。HSUPAに対応している移動端末のように、移動端末が送信電力を制御するための制御情報を基地局から受信する場合、移動端末が受信した制御情報を誤って検出する可能性もある。誤って検出された結果に基づいて移動端末が送信電力を変更すると、その移動端末は誤った電力制御を行うことになる。移動端末が電力制御を誤ると、移動端末自身のスループットが低下する可能性や他の移動端末の干渉を与える可能性があり、いずれの場合も、セル全体のスループットが低下する。なお、背景技術では、一例としてHSUPAの電力制御に関する技術に言及しているが、いずれの種類の移動端末についても、誤検出された制御信号に基づいた送信電力の変動を避けることが望ましい。他の種類の移動端末として例えば、Long Term Evolution (LTE)、International Mobile Telecommunication 2000 (IMT2000)、Code Division Multiple Access (CDMA)等の規格に対応した移動端末が挙げられる。
本発明は、誤検出された制御信号に基づく送信電力の変動を避けることを目的とする。
実施形態に係る移動端末装置は、信号強度算出部、制御情報推定部、制御情報判定部、および、送信電力制御部を備える。信号強度算出部は、基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する。制御情報推定部は、前記信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定する。制御情報判定部は、前記第1の閾値と前記信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、前記制御情報推定部の推定結果の信頼性を判定する。送信電力制御部は、前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する。
誤検出された制御信号に基づく送信電力の変動を避けることができる。
実施形態に係る移動端末の構成の一例を表すブロック図である。 第1の実施形態に係る移動端末の一部分の構成例を表すブロック図である。 制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。 サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の一例を示すフローチャートである。 非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の一例を示すフローチャートである。 送信電力比の制御方法の一例を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る移動端末の一部分の構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。 第3の実施形態に係る移動端末の一部分の構成例を示す図である。 閾値選択テーブルの例を示す図である。 第3の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。 第3の実施形態で行われる信号の処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る移動端末の一部分の構成例を表すブロック図である。 第4の実施形態で用いられる閾値選択テーブルの例を示す図である。 第4の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。 第4の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。 第4の実施形態で行われる信号の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明では、HSUPAに対応した移動端末での実施形態を例として説明するが、以下に述べる実施形態や制御信号の判定方法は、制御信号を基地局から受信する任意の移動端末に適用することもできる。また、以下の例では、E−RGCHを介して通知された制御信号を解析する場合について説明しているが、任意の制御信号の解析に、実施形態に係る判定方法を用いることができる。
以下の説明においても、移動端末はE−AGCHを介して最大許容送信電力比を受信し、E−RGCHを介して基地局からの送信電力比の調整を指示する情報を受け取るものとする。ここで、最大許容送信電力比は、E-DCH Dedicated Physical Control Channel(E-DPCCH)を介した制御情報の送信に用いる電力を「1」としたときのユーザデータの送信に用いられる電力の取りうる最大値である。ユーザデータは、例えば、E-DCH Dedicated Physical Data Channel(E-DPDCH)を介して送信される。なお、E-DPCCHを介して基地局へ送信される制御情報には、E-DCH Transport Format Combination Indicator(E-TFCI)、Retransmission Sequence Number(RSN)、ハッピービットなどが含まれる。
図1は、実施形態に係る移動端末の構成の一例を表すブロック図である。以下に述べるいずれの実施形態の移動端末も、図1に示すように構成することができる。移動端末は、共用器101、Radio frequency(RF)部、アナログベースバンド(analog baseband、ABB)部、デジタルベースバンド(digital baseband、DBB)部を備える。RF部は、送信部102と受信部103を備える。アナログベースバンド部は、D/Aコンバータ(DAC)104とA/Dコンバータ(ADC)105を備える。デジタルベースバンド部は、モデム106とチャネルコーデック部107を備える。移動端末は、Digital Signal Processor(DSP)108、Central Processing Unit(CPU)109、Read Only Memory(ROM)110、および、Random Access Memory(RAM)111をさらに備える。
共用器101は、送信部102と受信部103をアンテナ112に接続する。共用器101は、例えば、移動端末がデータを送信するときにアンテナ112と送信部102を接続し、移動端末がデータを受信するときに、アンテナ112と受信部103を接続する。送信部102は、送信する信号に搬送波を掛け合わせるなど、D/Aコンバータ104から送信部102に入力された信号を基地局などに送信するための処理を行う。受信部103は、入力された高周波から搬送波を取り除いてベースバンド信号を生成し、生成したベースバンド信号をA/Dコンバータ105に出力する。
モデム106は、A/Dコンバータ105から入力されたデータをもとにして、チャネル分離、第1の閾値の算出、制御信号の強度の算出などを行う。モデム106の動作については、後で詳しく説明する。また、モデム106は、移動端末1が基地局等へ送信するデータをD/Aコンバータ104に出力する。チャネルコーデック部107は、適宜、データの符号化や圧縮を行う。
DSP108は、基地局からE−RGCHを介して送られた制御信号の判定や送信電力比の制御を行う。DSP108の動作についても後で詳しく説明する。CPU109は、ハンドオーバを検出し、モデム106やDSP108に通知する。移動端末は、Serving Radio Link Set(Serving RLS、サービングRLS)やNon Serving Radio Link Set(Non Serving RLS、非サービングRLS)に無線リンクを追加もしくは削除する指示を、基地局から受信する。CPU109は、サービングRLSと非サービングRLSに含まれている無線リンク(Radio Link、RL)の数の合計が2以上である場合、移動端末がハンドオーバ中であると判断する。ROM110は、第2の閾値などの予め決められた値やDSP108、および、CPU109などでの処理に用いられるプログラムやデータを格納する他、適宜、移動端末の通信に使用されるデータなどを格納する。RAM111は、プログラム等の実行に用いられる。
<第1の実施形態>
図2は、第1の実施形態に係る移動端末1の一部分の構成例を表すブロック図である。図2に示す部分では、移動端末1がE−RGCHを介して受信した制御信号が処理される。移動端末1は、合成部11、信号強度計算部12、干渉電力推定部13、閾値計算部14、制御情報判定部15、干渉電力推定部21、閾値計算部22、信号強度計算部23、制御情報判定部24、送信電力制御部31を備える。ここで、送信電力制御部31は、DSP108に含まれる。
合成部11、信号強度計算部12、干渉電力推定部13、閾値計算部14、および、制御情報判定部15は、サービングRLSに含まれている無線リンクのE−RGCHを介して受信した制御信号を処理する。一方、干渉電力推定部21、閾値計算部22、信号強度計算部23、および、制御情報判定部24は、非サービングRLSに含まれている無線リンクのE−RGCHを介して受信した制御信号を処理する。なお、以下の記載では、ユーザデータなどの送受信に用いられるアクティブな無線リンクの集合を「サービングRLS」と記載することがある。また、移動端末1と基地局の間で確立された無線リンクのうち、サービングRLSに含まれていない無線リンクが1つ以上ある場合、サービングRLSに含まれていない無線リンクの集合を「非サービングRLS」と記載することがある。また、サービングRLSと非サービングRLSのいずれも、1つ以上の任意の数の無線リンクを含むものとする。
移動端末1は、サービングRLSに含まれている無線リンクのE−RGCHを介して制御信号を受信する。次に、合成部11は、移動端末1がサービングRLSに含まれている無線リンクを介して受信した制御信号の復調データを合成する。ここで、合成部11は、ある基地局から送信された復調データのうち、スロット番号が同じデータを合成する。なお、合成部11が行う合成を、ソフトコンバイン(Soft combine)と言うこともある。合成部11は、合成後のシンボルデータを信号強度計算部12に出力する。
信号強度計算部12は、合成部11から入力されたデータを用いて、E−RGCH信号強度Z1を算出する。ここで、E−RGCH信号強度は、E−RGCHを介して受信された制御信号の電力強度を表す値である。例えば、信号強度計算部12は、E−RGCHを介して受信した複素データの実部をE−RGCH信号強度とすることができる。この場合、信号強度計算部12は、合成後のシンボルデータに対してE−RGCHとEnhanced Hybrid ARQ Indicator Channel(E−HICH)で用いられたシグネチャパターンを乗算し、チャネル分離する。信号強度計算部12は、チャネル分離で得られた複素データから実部を求め、E−RGCH信号強度とすることができる。信号強度計算部12が行う計算方法は、実装に応じて変更することができる。
E−RGCH信号強度は、受信した制御信号の電力強度を表す値であるため、E−RGCH信号強度と、E−RGCH信号強度の算出に用いたシンボルデータが送信されたときの干渉電力の差に基づいて、制御信号で指定された制御情報を求めることができる。ここで、E−RGCH信号強度の算出に用いたシンボルデータが送信されたときの干渉電力を、そのシンボルデータの送信より前に移動端末1が受信した干渉電力の大きさの平均値や重みつき平均値に近似することができる。信号強度計算部12は、算出したE−RGCH信号強度を、制御情報判定部15に出力する。
干渉電力推定部13は、共通パイロットチャネル(Common Pilot Channel、CPICH)を介して送受信された信号への干渉電力の大きさを推定する。干渉電力推定部13は、共通パイロットチャネルを介して得られた信号をRAKE合成した値を用いて干渉電力の大きさを推定することもできる。例えば、干渉電力推定部13は、共通パイロットチャネルを介して受信した信号から得られたシンボルデータを、スロットごとに加算することにより干渉電力を求めてもよい。干渉電力の推定方法は、実装に応じて変更することもできる。干渉電力推定部13は、推定した干渉電力の大きさを、閾値計算部14に通知する。
閾値計算部14は、干渉電力推定部13から通知された干渉電力の大きさに基づいて、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号を解析するために用いる第1の閾値Th1Sを求める。なお、以下の記載では、閾値を示す文字列の3番目の文字は閾値の種類を示し、4番目の文字は、サービングRLS(S)と非サービングRLS(N)のいずれに含まれるリンクを介して受信したデータから算出した値かを示す。例えば、Th1Sの場合は、3番目の文字が「1」で4番目の文字が「S」なので、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号を解析するために用いる第1の閾値を表す。
閾値計算部14は、先に閾値Th1Sを求めたときに算出した干渉電力の大きさと、干渉電力推定部13から通知された干渉電力の大きさのそれぞれに、予め決められた重み付けをし、重みつきの平均値を算出する。例えば、先にTh1Sを求めたときに算出した干渉電力の大きさをP1、干渉電力推定部13から通知された干渉電力をP2とすると、それぞれの重み(w1、w2)を用いて次式のように重みつき平均値(P)を求める。
P=(P1×w1+P2×w2)/(w1+w2)
次に、閾値計算部14は、重みつき平均値に所定の係数を掛け合わせるなどの演算処理によりTh1Sを算出する。所定の係数は、先にTh1Sを求めたときに算出された干渉電力強度やE−RGCH信号強度などをもとにして予め設定することができる。閾値計算部14は、Th1Sを制御情報判定部15に通知する。
制御情報判定部15は、信号強度計算部12から入力されたE−RGCH信号強度を、閾値計算部14から入力された閾値Th1Sと比較する。制御情報判定部15は、E−RGCH信号強度がTh1Sよりも大きいとき、基地局から「UP」が通知されたと判定する。また、E−RGCH信号強度が第1の閾値の反数 −Th1Sよりも小さいとき、制御情報判定部15は、基地局から「DOWN」が通知されたと判定する。また、E−RGCH信号強度が −Th1S以上であり、かつ、Th1S以下の場合、制御情報判定部15は、基地局から「HOLD」が通知されたと判定する。制御情報判定部15は、判定結果を送信電力制御部31に出力する。
干渉電力推定部21は、非サービングRLSに含まれる無線リンクの共通パイロットチャネルを介して受信した信号に基づいて、干渉電力を推定する。干渉電力推定部21は、RAKE合成された結果を用いて干渉電力を推定することができる。干渉電力推定部21での演算は実装に応じて変更することができるが、例えば、干渉電力推定部21は、干渉電力推定部13と同様の演算を行って干渉電力を推定することができる。干渉電力推定部21は、推定した干渉電力値を閾値計算部22に出力する。
閾値計算部22は、干渉電力推定部21から入力された干渉電力の値に基づいて、第1の閾値Th1Nを求める。第1の閾値は、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号を解析するために用いられる。閾値計算部22が行う演算も実装に応じて変更することができるが、例えば、閾値計算部14が行う演算と同様とすることができる。閾値計算部22は、計算したTh1Nの値を制御情報判定部24に通知する。
信号強度計算部23は、非サービングRLSに含まれる無線リンクのE−RGCHを介して得られた制御信号の強度を基にして、E−RGCH信号強度Z2を算出する。Z2を求めるための演算は、信号強度計算部12で行われる演算と同様のものとすることができる。信号強度計算部23は、算出したE−RGCH信号強度を制御情報判定部24に出力する。
制御情報判定部24は、第2の閾値Th2Nを予め記憶しており、第2の閾値を第1の閾値、E−RGCH信号強度と共に用いることにより、非サービングRLSの無線リンクを形成している基地局から送られた通知の内容を判定する。また、制御情報判定部24は、Th2NをROM110やRAM111から読み出すこともできる。第2の閾値は、例えば、制御情報判定部24の推定結果が判定結果と一致した割合が一定の値以上になったときのZ2−Th1Nの絶対値(すなわち、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分の大きさ)を基にして決定することができる。
図3は、制御情報判定部24によって行われる判定の例を説明する図である。図3の実線41は、フレームa〜gまでのE−RGCH信号強度Z2を示し、破線42は、フレームa〜gの各々での判定に用いる第1の閾値Th1Nを示す。なお、図3の縦軸は信号強度を表す。
制御情報判定部24は、E−RGCH信号強度と第1の閾値の値を比較した結果に基づいて、E−RGCHチャネルを介して受信した制御信号を推定する。以下の説明では、受信した制御信号が示す指示の内容を仮定することを、受信した制御信号が示す指示の内容を「推定」すると記載する。従って、例えば、非サービングRLSに含まれる無線リンクのE−RGCHを介して受信された指示を「DOWN」と推定したとしても、制御情報判定部24は、基地局から推定結果以外の内容が指示されている可能性があることを認識している。
制御情報判定部24は、例えば、Z2<Th1Nの場合、受信した制御信号は「DOWN」であると推定し、Z2≧Th1Nの場合は「HOLD」を受信したと推定する。E−RGCH信号強度と第1の閾値を比較することにより得られた推定結果を、フレームごとに図3に示す。フレームa〜dとフレームgでは、E−RGCH信号強度が第1の閾値以上であるため、制御情報判定部24は、受信した制御信号が「HOLD」であると推定する。一方、フレームe、fでは、E−RGCH信号強度が第1の閾値よりも小さいため、制御情報判定部24は、「DOWN」を受信したと推定する。
次に、制御情報判定部24は、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分の大きさが第2の閾値Th2N以上であれば推定結果は正しいと判定する。つまり、Z2−Th1Nの絶対値がTh2N以上であれば、制御情報判定部24は、推定結果が正しいと判定し、推定結果を判定結果として送信電力制御部31に出力する。一方、Z2−Th1Nの絶対値がTh2N未満のとき、制御情報判定部24は、基地局から送信された制御信号は「HOLD」であると判定し、送信電力制御部31に「HOLD」を受信したことを通知する。
図3は、Th2Nの値がxである場合の例を示している。フレームeでは、Z2−Th1Nの絶対値がxよりも小さい。従って、制御情報判定部24は、フレームeでは、基地局からE−RGCHを介して「HOLD」が送信されたと判定する。一方、フレームfでは、Z2−Th1Nの絶対値がxと等しい。従って、制御情報判定部24は、推定結果は正しいと判定し、送信電力制御部31に「DOWN」を通知する。
送信電力制御部31は、制御情報判定部15から入力された判定結果と制御情報判定部24から入力された判定結果に基づいて送信電力比の制御内容を決定し、決定した制御内容に従って送信電力を制御する。図2の例では、送信電力制御部31は、制御情報判定部15から、サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号の処理結果を取得し、制御情報判定部24から非サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号の処理結果を取得する。入力された判定結果に「DOWN」が含まれている場合、送信電力制御部31は、送信電力比を小さくする。一方、判定結果に「DOWN」が含まれておらず、さらに、サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号から「UP」が検出された場合、送信電力制御部31は、送信電力比を高くする。送信電力制御部31が取得した判定結果がいずれも「HOLD」である場合には、送信電力制御部31は送信電力比を変化させない。言い換えると、非サービングRLSに含まれるリンクのE−RGCHを介して「DOWN」を受信しない場合、送信電力制御部31は、サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号に従って、送信電力比を制御する。
ここで、送信電力制御部31は、例えば、送信電力比を複数のレベルに対応付けて記憶し、判定結果に「DOWN」が含まれているときに送信電力比を1段階低くすることができる。また、送信電力比を高くする場合には、送信電力制御部31は、送信電力比を1段階高くすることができる。
このように、制御情報判定部24は、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差Z2−Th1Nの絶対値を、第2の閾値と比較することにより、E−RGCHを介して受信した信号に基づいて推定した推定結果の信頼性を判定する。E−RGCH信号強度と第1の閾値の差が小さい場合は、E−RGCHを介して受信した信号が干渉電力の影響を受けている可能性が高く、推定結果の信頼性が低い。そこで、Z2−Th1Nの絶対値が第2の閾値より小さい場合、制御情報判定部24は、推定結果の信頼性が低いと判定し、受信した信号を「HOLD」と判定する。一方、Z2−Th1Nの絶対値が第2の閾値以上の場合、制御情報判定部24は、推定結果が送信電力比の制御に使用できる程度の信頼性を有すると判定する。つまり、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分が第2の閾値よりも小さい場合、受信された信号は送信電力比の変更を指示していないと判定されるため、信頼性が低い推定結果に基づいて送信電力比が変更される可能性を小さくすることができる。
例えば、非サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号を「DOWN」と誤検出した場合、誤検出された「DOWN」に従って送信電力制御部31が送信電力を制御すると、移動端末1の送信電力が過剰に減少することになる。すると、移動端末1の上りスループット性能が本来の性能よりも悪くなり、結果的に、移動端末1が位置するセル全体でのスループット性能も低下する。本実施形態の移動端末1は、推定結果の信頼性が低い場合に送信電力比を変更しないことにより、送信電力比の変更によるセルのスループット性能の低下が起こる可能性を小さくすることができる。
推定結果の信頼性が低下する場合の例には、移動端末1が基地局から遠ざかったときや、遮蔽物の影響を受けたときなど、移動端末の受信電波が弱く、受信環境が悪い場合が考えられる。特に、移動端末1が基地局から遠ざかったときは、受信環境の劣化により、移動端末1がハンドオーバする可能性もある。従って、ハンドオーバの際にも、移動端末1は、制御信号の誤検出による制御を防止することができる。また、先に述べたように、ソフトハンドオーバの際に、非サービングRLSに含まれるリンクを介して「DOWN」を受信すると、サービングRLSに含まれるリンクからの制御信号が「DOWN」以外であっても送信電力比を低下させることになる。従って、本実施形態の移動端末1は、非サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した制御信号の判定結果の信頼性を向上することにより、ソフトハンドオーバ中に誤った送信電力制御が行われる可能性を低くすることができる。
また、移動端末1は、受信環境が劣化しているかを監視し、受信環境が劣化したときに推定結果の信頼性を考慮した電力制御を行うこともできる。一例として、図4〜図6を参照しながら、ソフトハンドオーバが行われるときに、推定結果の信頼性を考慮して電力制御を行う移動端末1の動作の一例を説明する。なお、図4〜図6は手順の一例を示したものであり、変更することが可能である。
図4は、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の一例を示すフローチャートである。図4の処理のうち、ステップS1は受信部103の処理であり、ステップS2、S4、S6、S7は、モデム106の処理である。その他のステップは合成部11、信号強度計算部12、干渉電力推定部13、閾値計算部14、もしくは、制御情報判定部15によって処理される。なお、図4ではステップS2〜S5とステップS6〜S10は並行処理として記載しているが、これは一例であり、ステップS2〜S5をステップS6〜S10の先に処理することもでき、その逆も可能である。
受信部103は、アンテナ112と共用器101を介して受信した制御信号の搬送波を除去するなどの復調処理をする(ステップS1)。復調処理によって得られたベースバンド信号をA/Dコンバータ105がデジタル化し、モデム106に出力する。モデム106はE−RGCHおよびE−HICHを介して得られたデータの逆拡散や同期検波を行う(ステップS2)。次に、合成部11は、サービングRLSに含まれるリンクのE−RGCHから得られた信号をRAKE合成する(ステップS3)。モデム106は、入力された信号と、E−RGCHおよびE−HICHで用いられたシグネチャパターンを用いてチャネル分離をする(ステップS4)。信号強度計算部12は、RAKE合成とチャネル分離が終わった信号を用いて、E−RGCH信号強度を計算する(ステップS5)。
モデム106は、共通パイロットチャネルを介して得られたデータの逆拡散、同期検波、および、RAKE受信を行い、得られた結果を干渉電力推定部13に入力する(ステップS6、S7)。干渉電力推定部13は、シンボルデータをスロットごとに加算し、干渉電力を推定する(ステップS8)。閾値計算部14は、干渉電力推定部13から干渉電力の推定値が入力されると、前回の第1の閾値の計算に用いた干渉電力値と入力された干渉電力の値の重み付け平均を求め、適宜、定数を乗算して第1の閾値を求める(ステップS9、S10)。
制御情報判定部15は、閾値計算部14から第1の閾値(Th1S)とE−RGCH信号強度(Z1)を取得し、両者を比較する。Z1がTh1Sよりも大きい場合、制御情報判定部15は、E−RGCHを介して「UP」が通知されたと判定する(ステップS11)。Z1が −Th1Sよりも小さい場合、制御情報判定部15は、E−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと判定する(ステップS12)。Z1が −Th1S以上であり、かつ、Th1S以下である場合、制御情報判定部15は、E−RGCHを介して「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS13)。
図5は、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の一例を示すフローチャートである。図5の処理のうち、ステップS21は受信部103の処理であり、ステップS22、S24、S25は、モデム106の処理である。その他のステップは干渉電力推定部21、閾値計算部22、信号強度計算部23、もしくは制御情報判定部24によって処理される。なお、図5ではステップS22〜S24とステップS25〜S28は並行処理として記載しているが、これは一例であり、ステップS22〜S24をステップS25〜S28の先に処理することもでき、その逆も可能である。
受信部103は、移動端末1が受信した信号の搬送波を除去するなどの復調処理をする(ステップS21)。復調処理によって得られたベースバンド信号がデジタル化されると、モデム106は、非サービングRLSに含まれる無線リンクのE−RGCHおよびE−HICHを介して得られたデータの逆拡散や同期検波を行う(ステップS22)。モデム106は、入力された信号と、E−RGCHおよびE−HICHで用いられたシグネチャパターンを用いてチャネル分離をする(ステップS23)。信号強度計算部23は、チャネル分離後の信号を用いて、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した信号の強度Z2を計算する(ステップS24)。
モデム106は、非サービングRLSに含まれる無線リンクの共通パイロットチャネルを介して得られたデータの逆拡散、同期検波、および、RAKE受信を行い、得られた結果を干渉電力推定部21に入力する(ステップS25)。干渉電力推定部21は、シンボルデータをスロットごとに加算し、干渉電力を推定する(ステップS26)。閾値計算部22は、干渉電力推定部21から干渉電力の推定値を取得すると、前回の第1の閾値の計算に用いた干渉電力値と入力された干渉電力の値の重み付け平均を求め、適宜、定数を乗算して第1の閾値(Th1N)を求める(ステップS27、S28)。
その後、モデム106は、CPU109に、ソフトハンドオーバが行われているかを確認する。CPU109は、サービングRLSと非サービングRLSに含まれている無線リンクの合計数を確認し、合計が1であればソフトハンドオーバが行われていないと判断する。一方、サービングRLSに含まれている無線リンク数と非サービングRLSに含まれている無線リンク数の合計が2以上の場合は、ソフトハンドオーバが行われていると判断する(ステップS29)。ソフトハンドオーバが行われている場合、制御情報判定部24は、E−RGCHを介して受信した制御信号を推定する。制御情報判定部24は、Z2がTh1Nよりも小さい場合、E−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと推定する(ステップS30)。次に、制御情報判定部24は、第2の閾値(x)をROM110もしくはRAM111から読み込む(ステップS31)。制御情報判定部24は、Z2−Th1Nの絶対値が第2の閾値以上であれば、推定結果が正しいと判定し、E−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと判定する(ステップS32、S33)。一方、Z2−Th1Nの絶対値が第2の閾値よりも小さいと、推定結果は誤っていると判定し、E−RGCHを介して「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS32、S34)。また、Z2がTh1N以上の場合、制御情報判定部24は、E−RGCHを介して「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS35)。
ソフトハンドオーバが行われていない場合、制御情報判定部24は、E−RGCHを介して受信した制御信号の推定を行わずに、受信した信号を判定する。制御情報判定部24は、Z2がTh1Nよりも小さい場合、E−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと判定する(ステップS36、S37)。一方、Z2がTh1N以上の場合、制御情報判定部24は、E−RGCHを介して「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS38)。
図6は、送信電力比の制御方法の一例を説明するフローチャートである。図6は、送信電力制御部31の動作を示している。送信電力制御部31は、制御情報判定部15と制御情報判定部24から、E−RGCHを介して受信した制御信号の判定結果を取得し、「DOWN」の判定結果が含まれているかを判定する(ステップS41)。1つでも「DOWN」の判定結果が含まれている場合、送信電力制御部31は、「DOWN」の指示に従って送信電力比を制御することを決定する(ステップS42)。一方、「DOWN」の判定結果が含まれていない場合は、制御情報判定部15から得られた判定結果に基づいて「UP」制御か「HOLD」制御を行うことを決定する(ステップS43)。送信電力制御部31は、決定した制御内容に従って、Enhanced Transport Format Combination Selection (E-TFC Selection)により上りフォーマットを変更すると共に、送信電力の算出と変更を行う(ステップS44、S45)。
このように、移動端末1は、複数の基地局から制御信号を受信するときに、E−RGCH信号強度と第1の閾値との差分の大きさを、制御信号に応じて送信電力比を変更するかの指標とすることができる。前述のとおり、移動端末1は、サービングRLSに含まれるリンクを介して、送信電力比を上げる旨の信号を受信したとしても、非サービングRLSに含まれるリンクを介して「DOWN」を示す信号を受信した場合には、送信電力比を小さくする。非サービングRLS含まれるリンクを介して受信した信号の誤検出は、特に、ソフトハンドオーバ中に起こりやすい。従って、本実施形態を用いると、誤検出された「DOWN」信号に基づく制御に起因して、移動端末1のスループットが異常に低下する可能性を低くすることができる。なお、図2、図3を参照しながら述べたように、移動端末1は、ハンドオーバをしていない場合でも、誤検出された「DOWN」信号に基づく制御によって移動端末1のスループットを低下させる可能性を低くすることができる。
<第2の実施形態>
E−RGCH信号強度と第1の閾値との差分の大きさを、制御信号の推定結果に応じて送信電力比を変更するかの指標とする判定は、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して移動端末が受信した信号について行うこともできる。
図7は、第2の実施形態に係る移動端末2の一部分の構成例を示す図である。移動端末2は、合成部11、信号強度計算部12、干渉電力推定部13、閾値計算部14、干渉電力推定部21、閾値計算部22、信号強度計算部23、送信電力制御部31を備え、さらに、制御情報判定部16と制御情報判定部25を備える。
合成部11、信号強度計算部12、干渉電力推定部13、閾値計算部14、干渉電力推定部21、閾値計算部22、信号強度計算部23、送信電力制御部31の動作は、第2の実施形態に係る移動端末2においても第1の実施形態で述べた動作と同様である。
制御情報判定部16は、信号強度計算部12からE−RGCH信号強度(Z1)、閾値計算部14から第1の閾値(Th1S)を取得する。制御情報判定部16は、E−RGCH信号強度、第1の閾値、および第1の閾値の反数 −Th1Sから、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号を以下のように推定する。
Z1<−Th1S :DOWN
−Th1S≦Z1≦Th1S:HOLD
Z1>Th1S :UP
次に、制御情報判定部16は、「DOWN」と推定したときには、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数の差分を第2の閾値(Th2S)と比較する。一方、「UP」と推定したときは、制御情報判定部16は、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分を第2の閾値Th2Sと比較する。ここで、第2の閾値と比較される差分は以下のとおりである。
E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分 :Z1−Th1Sの絶対値
E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数の差分:Z1−(−Th1S)の絶対値
制御情報判定部16は、第1の閾値もしくは第1の閾値の反数とE−RGCH信号強度の差分が第2の閾値より小さい場合、推定結果は誤っていると判定し、制御情報判定部16は、基地局から「HOLD」が指示されたと判定する。一方、制御情報判定部16は、第1の閾値とE−RGCH信号強度の反数の差分が第2の閾値以上の場合、推定結果のとおり、「DOWN」が基地局から通知されたと判定する。また、第1の閾値とE−RGCH信号強度の差分が第2の閾値以上の場合、制御情報判定部16は、「UP」が基地局から通知されたと判定する。制御情報判定部16は、制御信号の判定結果を送信電力制御部31に出力する。
図8は、第2の実施形態に係る制御情報判定部16によって行われる判定の例を説明する図である。図8の実線43は、フレームa〜gまでのE−RGCH信号強度Z1を示す。破線44は、フレームa〜gの各々での判定に用いる第1の閾値Th1Sを示す。また、破線45は、フレームa〜gの各々での判定に用いる第1の閾値の反数 −Th1Sを示す。図8を参照しながら、制御情報判定部16が行う推定と判定の例を説明する。図8では、フレームa、c、dでE−RGCH信号強度が第1の閾値よりも大きな値をとっているので、制御情報判定部16は、「UP」が通知されたと推定する。一方、フレームe、f、gでは、E−RGCH信号強度が第1の閾値の反数よりも小さな値をとっているので、制御情報判定部16は、「DOWN」が通知されたと推定する。また、フレームbでは、E−RGCH信号強度が第1の閾値Th1Sと第1の閾値の反数 −Th1Sの間であるため、制御情報判定部16は、フレームbにより「HOLD」が通知されたと推定する。
次に、制御情報判定部16は、フレームa、c、dについて、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分を、第2の閾値Th2Sと比較する。ここで、第2の閾値Th2Sはxであるとする。フレームa、dでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分が第2の閾値Th2Sより小さいため、制御情報判定部16は推定結果が誤っていると判定すると共に、基地局から「HOLD」が指示されたと判定する。一方、フレームcでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分が第2の閾値Th2Sと同じであるため、制御情報判定部16は推定結果が正しいと判定し、「UP」を判定結果とする。
さらに、制御情報判定部16は、フレームe、f、gについて、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数との差分を、第2の閾値Th2Sと比較する。フレームeとgでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数との差分が第2の閾値より小さいため、制御情報判定部16は推定結果が誤っていると判定すると共に、基地局から「HOLD」が指示されたと判定する。一方、フレームfでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数との差分が第2の閾値Th2Sよりも大きいため、制御情報判定部16は推定結果が正しいと判定し、「DOWN」を判定結果とする。
制御情報判定部25は、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号について、推定を行わずに信号の判定を行うことができる。制御情報判定部25は、信号強度計算部23からE−RGCH信号強度Z2、閾値計算部22から第1の閾値Th1Nを受け取ると、Z2とTh1Nを比較する。制御情報判定部25は、Z2<Th1Nの場合は「DOWN」、Z2≧Th1Nの場合は「HOLD」が通知されたと判定し、判定結果を送信電力制御部31に通知する。
送信電力制御部31は、制御情報判定部16の判定結果と、制御情報判定部25の判定結果を受け取ると、送信電力比の制御内容を決定し、決定した制御内容に従って送信電力を制御する。入力された判定結果に「DOWN」が含まれている場合、送信電力制御部31は、送信電力比を小さくする。入力された判定結果に「DOWN」が含まれていない場合、送信電力制御部31は、制御情報判定部16から通知された判定結果に従って、送信電力比を制御する。
このように、移動端末2は、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号を推定し、推定結果を制御信号の内容として用いることができるかを判定する。さらに、E−RGCH信号強度Z1と第1の閾値Th1Sもしくは第1の閾値の反数 −Th1Sの差が、第2の閾値Th2Sよりも小さい場合は、「HOLD」が基地局から指示されたと判定する。従って、E−RGCH信号強度に対してノイズや干渉電力などが大きい場合には、推定結果が「DOWN」や「UP」であっても送信電力比を変更しない。このため、移動端末2は、制御信号の受信環境が悪い場合に受信した制御信号に基づいた送信電力の変更を防ぐことができる。
「HOLD」を「UP」と誤検出した信号に基づいて移動端末2が送信電力比を大きくすると、移動端末2の送信電力が過剰になる。すると他の移動端末への干渉電力が大きくなってしまい、結果として、セル全体ではスループットを低下させてしまう。また、第1の実施形態でも述べたとおり、「HOLD」を「DOWN」と誤検出した結果に基づいて移動端末2が電力制御をすると、送信電力が小さくなりすぎるために移動端末2のスループットが低下する。従って、「UP」と「HOLD」のいずれの方向に誤検出された場合であっても、誤って検出された信号に基づいた電力制御により、セル全体でのスループットは低下する。本実施形態に係る移動端末2では、誤検出した制御情報に基づいて送信電力を変更する可能性を低くすることにより、誤った電力制御に起因するスループットの低下が起こる確率を小さくすることができる。
なお、第1の実施形態で述べた制御情報判定部24と同様に、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した制御信号の推定と判定を行うこともできる。制御情報判定部25、16の両方で制御信号の推定と制御信号の判定を行う移動端末は、サービングRLSと非サービングRLSのいずれの無線リンクの受信環境が悪い場合にも、信頼性の低い制御信号に基づく送信電力の変更を防ぐことができる。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態では、制御情報判定部16や制御情報判定部24が使用する第2の閾値は固定値であったが、移動端末の受信環境に合わせて第2の閾値の大きさを変更することもできる。
図9は、第3の実施形態に係る移動端末3の一部分の構成例を示す図である。移動端末3は、合成部11、信号強度計算部12、23、干渉電力推定部13、21、閾値計算部14、22、制御情報判定部15、24、送信電力制御部31を備え、さらに、閾値選択部26を備える。
閾値選択部26は、閾値計算部22から第1の閾値Th1Nを取得すると、第2の閾値を決定して制御情報判定部24に通知する。第1の閾値は、共通パイロットチャネルを介して送受信された信号への干渉電力の大きさに基づいて決定されるので、第1の閾値の値が大きいほど、干渉電力が大きい。従って、第1の閾値が大きいほど、移動端末3の受信環境が悪くなる傾向がある。そこで、閾値選択部26は、第1の閾値の値が大きいほど、第2の閾値の値が大きくなるように第2の閾値を決定する。
閾値選択部26は、任意の方法や計算式に基づいて第2の閾値を計算することができるが、図10(a)に示す閾値選択テーブルを参照して、第2の閾値の値を選択することもできる。閾値選択テーブルは、第1の閾値の値に対応付けて第2の閾値を記録している。閾値選択部26は、例えば、閾値計算部22から受信した第1の閾値Th1NがAより小さいときは、xを第2の閾値に選択して制御情報判定部24に通知する。ここで、AとBはA<Bを満たす任意の数である。A、Bの値や第2の閾値x、y、zの値は、例えば、移動端末3が受信信号を誤って推定した回数などを様々な受信環境で求めた結果に基づいて決定することができる。なお、第2の閾値の大きさは、x<y<zであるものとする。閾値選択部26は、選択した第2の閾値を制御情報判定部24に通知し、制御情報判定部24は、閾値選択部26から通知された値を用いて判定を行う。
図11は、第3の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。図11を参照しながら移動端末3が備える制御情報判定部24の動作について述べる。
まず、制御情報判定部24は、フレームa〜dでは、E−RGCH信号強度(Z2)が第1の閾値Th1N以上であるため、「HOLD」を受信したと推定する。一方、フレームe〜gでは、E−RGCH信号強度Z2が第1の閾値Th1Nより小さいので、制御情報判定部24は、受信した信号は「DOWN」であると推定する。
次に、制御情報判定部24は、閾値選択部26から通知された第2の閾値を用いて判定を行う。ここで、閾値選択部26は、フレームeの信号の判定に用いられる第2の閾値をx、フレームfの信号の判定に用いられる第2の閾値をy、フレームgの信号の判定に用いられる第2の閾値をzとする旨を制御情報判定部24に通知しているものとする。制御情報判定部24は、フレームeについて、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分を、第2の閾値と比較する。すなわち、Z2−Th1Nの絶対値を、第2の閾値の大きさxと比較する。フレームeでは、Z2−Th1Nの絶対値はxより小さいため、制御情報判定部24は、基地局から「HOLD」が通知されたと判定する。
制御情報判定部24は、Z2−Th1Nの絶対値を、第2の閾値の大きさyと比較することにより、フレームfで通知された制御信号を判定する。フレームfでは、Z2−Th1Nの絶対値はyより小さいため、制御情報判定部24は、基地局から「HOLD」が通知されたと判定する。さらに、制御情報判定部24は、フレームgについて、Z2−Th1Nの絶対値を第2の閾値zと比較する。Z2−Th1Nの絶対値のほうが第2の閾値よりも大きいため、制御情報判定部24は、推定結果が正しいと判定する。そこで、制御情報判定部24は、フレームgでは、基地局から「DOWN」が通知されたと判定する。
なお、合成部11、信号強度計算部12、23、干渉電力推定部13、21、閾値計算部14、制御情報判定部15、24、送信電力制御部31の動作は、第1もしくは第2の実施形態で述べたとおりである。また、制御情報判定部15は、第2の実施形態で説明した制御情報判定部16とすることができる。また、閾値計算部22は、第1の閾値を閾値選択部26に出力することを除き、第1もしくは第2の実施形態で述べたとおりに動作する。なお、閾値計算部22が閾値選択部26に第1の閾値を通知し、閾値選択部26が第1の閾値と第2の閾値を制御情報判定部24に通知するように図9に示した移動端末3を変更することもできる。
図12は、第3の実施形態で行われる信号の処理の一例を示すフローチャートである。図12は、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の例を示す。ステップS51〜S59は、図5を参照しながら説明したステップS21〜S29と同様である。
ソフトハンドオーバが行われていて、さらに、Z2がTh1Nよりも小さい場合、制御情報判定部24は、基地局からE−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと推定する(ステップS60)。通知された指示が「DOWN」であると推定された場合、閾値選択部26は、閾値計算部22から取得した第1の閾値Th1Nに基づいて第2の閾値Th2Nを選択し、選択した値をTh2Nの値として設定する(ステップS61、S62)。制御情報判定部24は、設定されたTh2Nを、E−RGCH信号強度と第1の閾値との差分Z2−Th1Nの絶対値と比較する(ステップS63)。Z2−Th1Nの絶対値が設定された第2の閾値Th2N以上の場合、制御情報判定部24は、推定結果に基づいた送信電力比の制御が可能であると判定し、「DOWN」が通知されたと判定する(ステップS64)。一方、Z2−Th1Nの絶対値が設定された第2の閾値Th2Nより小さい場合、制御情報判定部24は、推定結果に基づいて送信電力比を制御しないために、「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS65)。ソフトハンドオーバが行われていて、さらに、Z2がTh1N以上の場合は、制御情報判定部24は、基地局から「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS66)。
ソフトハンドオーバが行われていないときの処理は、図5を参照して述べたステップS36〜S38と同様である。Z2がTh1Nよりも小さい場合、制御情報判定部24は、基地局から「DOWN」が通知されたと判定する(ステップS67、S68)。一方、Z2がTh1N以上の場合、制御情報判定部24は、基地局から「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS67、S69)。なお、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理、および、送信電力比の制御方法は、図4および図6に示した方法と同様とすることができる。
第3の実施形態では、干渉電力の大きさが大きいほど第2の閾値を大きくすることができる。従って、受信環境が悪いほど、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分の大きさが大きくなければ、推定値が信号の内容として用いられない。従って、移動端末3では、信頼性の低い制御信号に基づく送信電力の変更を防ぐことができる。
以上の例では、非サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した信号を処理する際に用いる第2の閾値を変更する場合について述べたが、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信した信号の処理でも第2の閾値を変更することができる。この場合、第2の実施形態で述べたように、制御信号の推定と判定を行う制御情報判定部16に、閾値計算部14で計算された第1の閾値Th1Sに応じた第2の閾値Th2Sを、閾値選択部26が通知することができる。例えば、閾値選択部26は、図10(b)に示すテーブルを用いて第2の閾値Th2Sを決定することができる。なお、CとDはC<Dを満たす任意の数であり、x、y、zもx<y<zを満たす任意の数であるものとする。
<第4の実施形態>
第3の実施形態では、移動端末の受信環境として干渉電力の大きさを考慮し、第1の閾値の大きさに応じて第2の閾値の大きさを変動させたが、移動端末の受信環境に影響を与える他の要因に応じて第2の閾値を変化させることもできる。受信環境に影響を与える要因として、例えば、ハンドオーバや、送信時間間隔(Transmission Timing Interval、TTI)などが考えられる。第4の実施形態では、移動端末が通信している基地局の数、および、送信時間間隔に応じて、サービングRLSに含まれるリンクから受信した信号の処理をする移動端末を例として説明する。なお、以下の説明では、移動端末が通信している基地局の数に応じて第2の閾値を選択する場合について述べるが、これは一例であって、例えば、移動端末が確立している無線リンクの数に応じて第2の閾値を選択することもできる。また、以下の説明では、理解を助けるために、移動端末は1つの基地局と1つの無線リンクを形成している場合を例として説明する。すなわち、移動端末は、移動端末が確立している無線リンクが1つのとき(1RL)に、1つの基地局と通信しており、移動端末が確立している無線リンクが2つ以上のとき(2RL以上)のときに2つ以上の基地局と通信しているものとする。
図13は、第4の実施形態に係る移動端末の一部分の構成例を表すブロック図である。移動端末4は、合成部11、信号強度計算部12、23、干渉電力推定部13、21、閾値計算部14、22、制御情報判定部25、送信電力制御部31を備え、さらに、制御情報判定部17、基地局検出部18、送信間隔検出部19、閾値選択部20を備える。合成部11、信号強度計算部12、23、干渉電力推定部13、21、閾値計算部14、22、制御情報判定部25、送信電力制御部31の動作は、第1〜第3の実施形態で述べた各々の動作と同様である。
基地局検出部18は、移動端末4が無線リンクを形成している基地局を検出する。基地局は、移動端末4と無線リンクを形成すると、その旨を移動端末4に通知する。さらに、無線リンクを廃棄する前にも、基地局は、無線リンクを廃棄する旨を移動端末4に通知することができる。移動端末4は、無線リンクの形成や廃棄についての通知を基地局から受け取ると、それらの通知を基地局検出部18で処理する。例えば、基地局検出部18は、無線リンクをサービングRLSに追加する旨の指示や、サービングRLSから無線リンクを削除する旨の指示などに従って、サービングRLSを変更する。また、非サービングRLSについても、無線リンクの追加や削除を行うことができる。従って、基地局検出部18は、移動端末4が確立している無線リンクと、各々の無線リンクを形成している基地局を認識している。すなわち、基地局検出部18は、移動端末4が通信している基地局の数や、移動端末4が確立している無線リンクの数を認識している。
送信間隔検出部19は、移動端末4と基地局との間の通信に用いられる伝送の時間単位(送信時間間隔)を検出する。以下の説明では、送信時間間隔が2msか10msのいずれかである場合について述べるが、送信時間間隔は、実装に応じて変更することもできる。なお、送信時間間隔は1つのタイムスロットの時間幅を示しており、移動端末4は複数のタイムスロットを用いて制御信号を受信することができる。例えば、送信時間間隔が2msの場合、移動端末4は、3スロットを用いてE−RGCHを介した信号を受信することができる。また、送信時間間隔が10msの場合に、移動端末4は、12スロットを用いてE−RGCHを介した信号を受信することもできる。
閾値選択部20は、図14に示すような閾値選択テーブルを保持している。図14に記録されている閾値の値は、移動端末4が受信信号を誤って推定した回数などを様々な受信環境で求めた結果に基づいて決定することができる。例えば、送信時間間隔が10msで12スロットを用いて制御信号が送信される場合と、送信時間間隔が2msで3スロットを用いて制御信号が送信される場合を比較すると、送信時間間隔が10msのときのほうが誤検出の確率が低い。従って、送信時間間隔が10msで12スロットを用いて制御信号を受信する環境で用いる閾値(y、z)は、送信時間間隔が2msで3スロットを用いて制御信号を受信する環境で用いる閾値(w、x)よりも小さくすることができる。また、制御信号を1つの基地局から受信する場合(1RL)と複数の基地局から受信する場合(2RL以上)を比較すると、基地局数以外の受信条件が同じ場合には、複数の基地局から制御信号を受信する場合の方が誤検出の確率が低い。従って、制御信号を複数の基地局から受信する場合の閾値(x、z)は、制御信号を1つの基地局から受信する場合の閾値(w、y)よりも小さくすることができる。以上述べたように、図14に記録されている閾値の値は任意であるが、各受信環境に応じた誤検出の確率を考慮して、例えば、w>x>y>zの順に小さな値をとるように設定することができる。なお、図14は、閾値選択テーブルの一例であって、閾値選択テーブルに記録する第2の閾値の数や、閾値を変更する条件は任意に変更することができる。例えば、制御信号を受信する基地局の数が1つの場合、2つの場合、および3つ以上の場合に分けて第2の閾値を記録することもできる。
閾値選択部20は、移動端末4の受信環境に応じて第2の閾値Th2Sを選択して制御情報判定部17に通知する。以下の説明では、閾値選択部20は、移動端末4との無線リンクを形成している基地局の数や送信時間間隔に応じて第2の閾値Th2Sを選択し、選択した閾値を制御情報判定部17に通知するものとする。閾値選択部20は、送信時間間隔などの情報を、制御情報判定部17を介して取得することができ、また、基地局検出部18や送信間隔検出部19から直接、情報を取得することもできる。ここでは、閾値選択部20は、送信時間間隔などの情報を、制御情報判定部17を介して取得するものとして移動端末4で行われる処理を説明する。
制御情報判定部17は、信号強度計算部12からE−RGCH信号強度を、閾値計算部14から第1の閾値Th1Sを取得し、これらの値を用いてE−RGCHを介して送られた信号の内容を推定する。信号の推定方法は、第1〜第3の実施形態で述べた方法と同様である。
次に、制御情報判定部17は、送信間隔検出部19に送信時間間隔を問い合わせる。また、制御情報判定部17は、基地局検出部18に移動端末4と無線リンクを形成している基地局の数を問い合わせる。制御情報判定部17は、基地局検出部18および送信間隔検出部19から取得した情報を閾値選択部20に通知する。制御情報判定部17から通知された情報を用いて、閾値選択部20は閾値選択テーブルから第2の閾値の値を選択して、制御情報判定部17に選択した値を通知する。制御情報判定部17は、閾値選択部20から受け取った第2の閾値Th2Sを、E−RGCH信号強度と第1の閾値Th1Sもしくは第1の閾値の反数 −Th1Sとの差分と比較することにより、信号の推定結果に従って送信電力比を制御するかを判定する。
図15および図16は、第4の実施形態に係る制御情報判定部によって行われる判定の例を説明する図である。図15は、「DOWN」の推定結果を用いて送信電力比を制御するかを判定するために、制御情報判定部17が、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数 −Th1Sの差分を第2の閾値と比較する場合の例を示している。一方、図16は、「UP」の推定結果を用いて送信電力比を制御するかを判定するために、制御情報判定部17が、E−RGCH信号強度と第1の閾値Th1Sの差分を第2の閾値と比較する場合の例を示している。
図15の例では、フレームa〜hのいずれでも、第1の閾値の反数 −Th1SよりもE−RGCH信号強度が小さいため、制御情報判定部17は、「DOWN」の制御信号を受信したと推定している。制御情報判定部17は、閾値選択部20に受信環境を通知し、第2の閾値Th2Sとして用いる値をフレームごとに問い合わせる。ここで、フレームa〜dでは送信時間間隔が2ms、フレームe〜hでは送信時間間隔が10msであるとする。また、移動端末4が通信している基地局の数は、フレームa、b、e、fでは1つ、フレームc、d、g、hでは2つ以上であるとする。すると、閾値選択部20は、以下のように、第2の閾値の値を制御情報判定部17に通知する。
フレームa、b: Th2S=w
フレームc、d: Th2S=x
フレームe、f: Th2S=y
フレームg、h: Th2S=z
制御情報判定部17は、通知された第2の閾値の値を、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数の差分(Z1−(−Th1S)の絶対値)と比較する。フレームaでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数 −Th1Sの差分が第2の閾値の大きさ(w)と同じであるため、制御情報判定部17は、推定結果に基づいて送信電力比を制御できると判定する。従って、制御情報判定部17は、判定結果を、推定結果と同じ「DOWN」とする。一方、フレームbでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数 −Th1Sの差分が第2の閾値の大きさ(w)よりも小さいため、制御情報判定部17は、推定結果に基づいて送信電力比を制御しないことを決定する。そこで、制御情報判定部17は、判定結果を「HOLD」とする。同様に、フレームc、dでは、Z1−(−Th1S)の絶対値を第2の閾値(x)と比較する。フレームcでは、Z1−(−Th1S)の絶対値が第2の閾値(x)よりも大きいので、制御情報判定部17は、判定結果を、推定結果と同じ「DOWN」とする。同様に、制御情報判定部17は、Z1−(−Th1S)の絶対値を、フレームe、fでは第2の閾値(y)と比較し、フレームg、hでは第2の閾値(z)と比較した結果に基づいて判定結果を求める。
一方、図16に示すように、制御情報判定部17が、「UP」の制御信号を受信したと推定している場合にも、受信環境に応じて第2の閾値の値を変更することができる。ここで、図16のフレームa〜hでの受信環境は、図15のフレームa〜hについて述べた受信環境と同じであるものとする。閾値選択部20は、図15の説明で述べた方法によって第2の閾値(Th2S)の値を求め、制御情報判定部17に通知する。
制御情報判定部17は、通知された第2の閾値の値を、E−RGCH信号強度と第1の閾値の差分(Z1−Th1Sの絶対値)と比較する。フレームeでは、E−RGCH信号強度と第1の閾値Th1Sの差分が第2の閾値の大きさ(y)よりも大きいため、制御情報判定部17は、推定結果に基づいて送信電力比を制御できると判定する。従って、制御情報判定部17は、判定結果を、推定結果と同じ「UP」とする。一方、フレームhでは、Z1−Th1Sの絶対値が第2の閾値の大きさ(z)よりも小さいため、制御情報判定部17は、判定結果を「HOLD」とする。
なお、制御情報判定部17は、基地局検出部18への基地局数の問い合わせと、送信間隔検出部19への送信時間間隔の問い合わせの順序を、実装に応じて任意に変更できる。また、制御信号の推定と、第2の閾値の決定の順序も任意である。従って、制御情報判定部17は、閾値選択部20に第2の閾値を問い合わせてから、第1の閾値を用いて制御信号の内容を推定することもできる。
さらに、制御情報判定部17は、制御信号の推定値が所定の値である場合に、第2の閾値を用いた判定を行うように変更することもできる。例えば、制御信号が「DOWN」と推定された場合に、第2の閾値を用いた判定を行うように変更することもできる。この場合には、制御信号が「UP」か「HOLD」であると推定すると、制御情報判定部17は、推定結果を判定結果として送信電力制御部31に出力する。
図17は、第4の実施形態で行われる信号の処理の一例を示すフローチャートである。図17は、サービングRLSに含まれる無線リンクを介して受信された信号の処理の例を示す。なお、図17に動作を示す移動端末4では、制御信号が「DOWN」である可能性がある場合に、第2の閾値を用いた判定を行うものとする。
図17のステップS71〜S80は、図4を参照しながら説明したステップS1〜S10と同様である。また、移動端末4は、ステップS72〜S75をステップS76〜S80の先に処理することもでき、その逆も可能である。
制御情報判定部17は、信号強度計算部12からE−RGCH信号強度Z1、閾値計算部14から第1の閾値Th1Sを取得して両者を比較する。E−RGCH信号強度がTh1Sよりも大きい場合、制御情報判定部17は、E−RGCHを介して「UP」が通知されたと判定する(ステップS81)。E−RGCH信号強度がTh1S以下の場合には、さらに、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数を比較する。E−RGCH信号強度が第1の閾値以下で、第1の閾値の反数以上の場合、制御情報判定部17は、E−RGCHを介して「HOLD」が通知されたと判定する(ステップS82)。E−RGCH信号強度が第1の閾値の反数よりも小さい場合、制御情報判定部17は、E−RGCHを介して「DOWN」が通知されたと推定する(ステップS83)。
次に、制御情報判定部17は、送信間隔検出部19に送信時間間隔を問い合わせ、さらに、基地局検出部18に移動端末4が無線リンクを形成している基地局の数を問い合わせる。さらに制御情報判定部17は、基地局検出部18および送信間隔検出部19から取得した情報を、閾値選択部20に通知する。閾値選択部20は、図14の閾値選択テーブルを参照して第2の閾値を選択し、制御情報判定部17に第2の閾値の値を通知する(ステップS84〜S87、S91〜S93)。送信時間間隔が2msであって、さらに移動端末が2つ以上の基地局と無線リンクを確立している場合、閾値選択部20は、「Th2S=x」を制御情報判定部17に通知する(ステップS84〜S86)。一方、送信時間間隔が2msであって、移動端末が無線リンクを確立している基地局が1つの場合、閾値選択部20は、「Th2S=w」を制御情報判定部17に通知する(ステップS84、S85、S87)。送信時間間隔が2msではなく、移動端末が2つ以上の基地局と無線リンクを確立している場合、閾値選択部20は、「Th2S=z」を制御情報判定部17に通知する(ステップS84、S91、S92)。送信時間間隔が2msではなく、移動端末が無線リンクを確立している基地局が1つの場合、閾値選択部20は、「Th2S=y」を制御情報判定部17に通知する(ステップS84、S91、S93)。
制御情報判定部17は、通知された第2の閾値を、E−RGCH信号強度と第1の閾値の反数の差分と比較する。すなわち、Z1−(−Th1S)の絶対値と第2の閾値を比較する(ステップS88、S94)。Z1−(−Th1S)の絶対値が第2の閾値以上である場合、「DOWN」という推定結果の信頼性は高く、推定結果に基づいて送信電力比を制御することができる。そこで、Z1−(−Th1S)の絶対値が第2の閾値以上である場合、基地局から「DOWN」を意味する制御信号が送信されたと判定する(ステップS88、S89、S94、S95)。一方、Z1−(−Th1S)の絶対値が第2の閾値未満である場合、制御情報判定部17は、推定結果の信頼性が低いと判定し、「HOLD」を判定結果とする。
なお、第4の実施形態では、第2の閾値Th2Sの大きさは、制御情報判定部17により「DOWN」と推定された場合も、受信環境が同じ場合には「UP」と推定された場合と同じ大きさとしているが、閾値を推定結果に合わせて変更することもできる。例えば、「DOWN」と推定されたときの第2の閾値を、同じ受信環境において「UP」と推定されたときの判定に用いる第2の閾値よりも大きくすることもできる。かかる場合には、閾値選択部20は、制御信号の推定結果が「DOWN」の場合と「UP」の場合に対応した閾値選択テーブルを備えている。制御情報判定部17は、制御信号の推定結果を受信環境とあわせて閾値選択部20に通知し、閾値選択部20は、推定結果にあわせた閾値選択テーブルを用いて第2の閾値を選択することができる。
このように、本実施形態に係る移動端末4は、移動端末の受信環境に影響を与える要因に応じて第2の閾値を変化させることができる。すなわち、移動端末の受信環境に応じて推定結果の信頼性の判断基準を変更することができる。そのため、制御情報判定部17は、受信環境に応じて適切な判定結果を得ることができる。
以上を概観すると、各実施形態にかかる移動端末では、制御信号の信号強度を第1の閾値と比較して制御信号の内容を推定し、推定結果の信頼性が高い場合には、推定結果に基づいて送信電力を制御する。一方、移動端末の受信環境が悪い場合など、推定結果の信頼性が低い場合には、移動端末は、基地局から、送信電力を変更しないことが指示されたと判定し、送信電力を変更しない。推定結果に基づいて送信電力の制御をするかを判定するために、制御情報判定部は、制御信号の信号強度と第1の閾値の差分を、第2の閾値と比較する。第1の閾値と信号強度の差分が第2の閾値以上の場合、制御情報判定部は、基地局から送信された制御情報は判定結果と同じであると判定する。そこで、送信電力制御部は、推定結果に従って、送信電力を制御する。一方、第1の閾値と信号強度の差分が第2の閾値未満の場合、制御情報判定部は、推定結果の信頼性が低いと判定する。そこで、制御情報判定部は、基地局から送信電力を変更しないことが指示されたと判定するため、送信電力制御部は送信電力を変更しない。
従って、このような移動端末を用いると、第1の閾値とE−RGCH信号強度との差が小さく、信頼性の低い制御信号に基づいた電力制御を防ぐことができる。従って、誤検出された制御信号に従って送信電力が制御される可能性を低くすることができる。このため、誤検出された制御信号に従って送信電力を小さくしすぎることによる移動端末のスループットの低下を防ぎやすくなる。また、誤検出された制御信号に従って送信電力を大きくしすぎることにより、他の移動端末への干渉電力が大きくなることも防ぎやすい。言い換えると、誤検出された制御信号に従った電力制御による、セルのスループットの低下を防ぎやすくなる。
<その他>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。
例えば、信号強度計算部23は、複数の無線リンクのE−RGCHを介して信号を受信した場合でも、RAKE合成などの合成を行わずに無線リンクごとにE−RGCH信号強度を算出する。そのため、例えば、非サービングRLSに含まれる3つの無線リンクのE−RGCHを介して信号が受信された場合、信号強度計算部23は各々の無線リンクに対応した3種類のE−RGCH信号強度(Z21、Z22、Z23)を算出することができる。従って、いずれの実施形態でも、非サービングRLSに含まれるリンクを介して受信した信号について、複数のE−RGCH信号強度を計算し、個々のE−RGCH信号強度について第1および第2の閾値を用いた判定を行うことができる。
また、第1〜第4の実施形態を含む実施形態を組み合わせることもできる。例えば、第1および第2の実施形態を組み合わせることができ、第2および第3の実施形態を組み合わせることもできる。さらに、第4の実施形態を第1もしくは第3の実施形態と組み合わせることもできる。
第4の実施形態では、送信時間間隔と無線リンクを確立している基地局の数を用いて第2の閾値の値を選択する場合について述べたが、閾値選択部20は、送信時間間隔か基地局の数のいずれか一方に基づいて第2の閾値を選択することもできる。また、閾値選択部20は、送信時間間隔、無線リンクを確立している基地局の数に加えて、第1の閾値の大きさも用いて、第2の閾値を選択することもできる。なお、閾値選択部20、26のいずれも、移動端末の受信環境に影響を及ぼす任意の要素に関連付けて第2の閾値を選択することもできる。例えば、閾値選択部26も、送信時間間隔や無線リンクを確立している基地局の数に基づいて第2の閾値を選択することができる。
上述の第1〜第4の実施形態を含む実施形態に対し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する信号強度算出部と、
前記信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定する制御情報推定部と、
前記第1の閾値と前記信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、前記制御情報推定部の推定結果の信頼性を判定する制御情報判定部と、
前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する送信電力制御部
を備えることを特徴とする移動端末装置。
(付記2)
前記制御情報判定部は、前記差分が前記第2の閾値以上の場合に前記推定結果の信頼性は高いと判定し、前記差分が前記第2の閾値よりも小さい場合に前記推定結果の信頼性は低いと判定し、
前記送信電力制御部は、前記推定結果の信頼性が高いと判定された場合は、前記推定結果に基づく前記送信電力の制御を行い、前記推定結果の信頼性が低いと判定された場合は、前記推定結果に基づく前記送信電力の制御を行わない、
ことを特徴とする付記1に記載の移動端末装置。
(付記3)
前記制御信号は、ユーザデータを送信するときの送信電力と制御データを送信するときの送信電力の比を変更するかを通知し、
前記第1の閾値は、前記制御信号と共に受信した干渉電力の強度を用いて算出され、
前記制御情報判定部は、前記差分が前記第2の閾値以上の場合、前記基地局から前記送信電力の比を変更することが通知されたと判定し、前記差分が前記第2の閾値より小さい場合は、前記基地局は前記送信電力を変更しないことを指示していると判定する
ことを特徴とする付記1もしくは2に記載の移動端末装置。
(付記4)
前記制御情報判定部は、複数の閾値を記憶し、前記第1の閾値の値が大きいほど前記第2の閾値が大きくなるように、前記第2の閾値を前記複数の閾値から選択する
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の移動端末装置。
(付記5)
前記基地局へ情報を送信する時間間隔を検出する送信間隔検出部をさらに備え、
前記制御情報判定部は、前記時間間隔が小さいほど前記第2の閾値が大きくなるように、前記第2の閾値を前記複数の閾値から選択する
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の移動端末装置。
(付記6)
受信した信号の送信元の基地局を検出する基地局検出部を備え、
前記制御情報判定部は、前記基地局検出部が検出した基地局の数に応じて前記第2の閾値を選択する
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の移動端末装置。
(付記7)
前記制御情報推定部は、前記移動端末装置がハンドオーバを行っている場合に、前記制御情報を推定し、
前記移動端末装置がハンドオーバを行っていない場合、前記制御情報判定部は、前記信号強度と前記第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を判定する
ことを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の移動端末装置。
(付記8)
基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する信号強度算出部と、
前記信号強度が、第1の閾値より大きい値、前記第1の閾値の反数より小さい値、前記第1の閾値の反数以上で前記第1の閾値以下の値のいずれであるかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定する制御情報推定部と、
前記基地局から送信された制御情報を、推定された制御情報と第2の閾値を用いて判定する制御情報判定部と
前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する送信電力制御部
を備え、
前記制御情報判定部は、前記第1の閾値と前記信号強度の差分を表す第1の差分と、前記第1の閾値の反数と前記信号強度の差分を表す第2の差分のうちの小さい値が、前記第2の閾値以上の場合は、推定された制御情報が前記基地局から送信された制御情報であると判定する
ことを特徴とする移動端末装置。
(付記9)
基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出し、
前記信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定し、
前記第1の閾値と前記信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、推定された制御情報の信頼性を判定し、
前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する
ことを特徴とする送信電力制御方法。
1、2、3、4 移動端末
11 合成部
12、23 信号強度計算部
13、21 干渉電力推定部
14、22 閾値計算部
15、16、17、24、25 制御情報判定部
18 基地局検出部
19 送信間隔検出部
20、26 閾値選択部
31 送信電力制御部
101 共用器
102 送信部
103 受信部
104 D/Aコンバータ
105 A/Dコンバータ
106 モデム
107 チャネルコーデック部
108 DSP
109 CPU
110 ROM
111 RAM
112 アンテナ

Claims (5)

  1. 基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する信号強度算出部と、
    前記信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定する制御情報推定部と、
    前記第1の閾値と前記信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、前記制御情報推定部の推定結果の信頼性を判定する制御情報判定部と、
    前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する送信電力制御部
    を備えることを特徴とする移動端末装置。
  2. 前記制御情報判定部は、前記差分が前記第2の閾値以上の場合に前記推定結果の信頼性は高いと判定し、前記差分が前記第2の閾値よりも小さい場合に前記推定結果の信頼性は低いと判定し、
    前記送信電力制御部は、前記推定結果の信頼性が高いと判定された場合は、前記推定結果に基づく前記送信電力の制御を行い、前記推定結果の信頼性が低いと判定された場合は、前記推定結果に基づく前記送信電力の制御を行わない、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動端末装置。
  3. 前記制御信号は、ユーザデータを送信するときの送信電力と制御データを送信するときの送信電力の比を変更するかを通知し、
    前記第1の閾値は、前記制御信号と共に受信した干渉電力の強度を用いて算出され、
    前記制御情報判定部は、前記差分が前記第2の閾値以上の場合、前記基地局から前記送信電力の比を変更することが通知されたと判定し、前記差分が前記第2の閾値より小さい場合は、前記基地局は前記送信電力を変更しないことを指示していると判定する
    ことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の移動端末装置。
  4. 基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出する信号強度算出部と、
    前記信号強度が、第1の閾値より大きい値、前記第1の閾値の反数より小さい値、前記第1の閾値の反数以上で前記第1の閾値以下の値のいずれであるかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定する制御情報推定部と、
    前記基地局から送信された制御情報を、推定された制御情報と第2の閾値を用いて判定する制御情報判定部と
    前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する送信電力制御部
    を備え、
    前記制御情報判定部は、前記第1の閾値と前記信号強度の差分を表す第1の差分と、前記第1の閾値の反数と前記信号強度の差分を表す第2の差分のうちの小さい値が、前記第2の閾値以上の場合は、推定された制御情報が前記基地局から送信された制御情報であると判定する
    ことを特徴とする移動端末装置。
  5. 基地局から受信した信号から、送信電力の制御信号の電力強度を表す信号強度を算出し、
    前記信号強度と第1の閾値のいずれが大きいかにより、前記制御信号が表す制御情報を推定し、
    前記第1の閾値と前記信号強度の差分と第2の閾値との比較に基づき、推定された制御情報の信頼性を判定し、
    前記制御情報判定部の判定結果に従って前記送信電力を制御する
    ことを特徴とする送信電力制御方法。
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