JP2011128144A - 無線測位装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1の発受信手段、第2の発受信手段によって、2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位できる装置を安価に実現する。
【解決手段】第2の発受信手段から少なくとも起点信号を含む無線信号を時分割でかつバースト信号として間欠発信し、第1の発受信手段において、前記無線信号を受信して前記起点信号を再生し、再生した起点信号に同期発振手段を同期させて生成した距離測定信号と、別に生成した方向測定信号とを含む無線信号を、複数のアンテナを周期的に切替えながら発信し、前記第2の発受信手段において、前記起点信号を基準とし、前記距離測定信号の位相を測定して第1の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナに対応した方向測定信号の位相差を測定して第1の発受信手段が位置する方向を算出し、算出した距離と方向から自局の3次元の位置を高精度でかつ瞬時に測位する。
【選択図】図1

Description

この発明は、第1の発受信手段と第2の発受信手段との間で、同一の無線周波数を用いて、時分割で双方向通信を行うことで、第1の発受信手段、第2の発受信手段、あるいはこれらの両方の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位するための無線測位装置に関するものである。
従来から、複数の発信手段を用いて測位を行なうシステムが提案されている。(例えば、特許文献1〜3参照)
特開2005−083888号 特開2006−023261号 特開2007−010639号
図11は、特許文献1に記載されている従来の「RTK測位システム及びその測位方法」の実施例である。
図11において、1は、RTK(リアルタイムキネマティック)測位を利用して利用者の測位を行なうRTK測位システムである。
このRTK測位システム1は、4基のスードライト2と、固定基準局受信手段3と移動基準局受信手段4とからなる2基の基準局受信手段と、ローバー受信手段5と、利用者処理ユニット6と、データリンク7とにより構成されている。
ここで、スードライト2は、衛星の代わりの信号源として使用され、利用者の3次元測位を行なう場合は、少なくとも4基必要であり、2次元測位を行なう場合は、少なくとも3基が必要であるとされている。
上記のように、従来の「RTK測位システム及びその測位方法」では3次元の測位を行なうために少なくとも4基のスードライト(擬似衛星局)が必要であり、更に、利用者処理ユニット6の他に、固定基準局受信手段3と移動基準局受信手段4とからなる2基の基準局受信手段と、ローバー受信機5と、データリンク7が必要であることから、システムが複雑であり、取り扱いが煩雑であり、高価となる問題点があった。
一方、特許文献2に記載されている従来の「アクティブタグ装置」では、発信手段1の指向性アンテナの方向31に対向して受信手段2の指向性アンテナ21aと21bを向け、発信手段1が高周波信号を発信中に指向性アンテナ21aと21bを切替えた時に受信した高周波信号のタイミングあるいは振幅あるいは周波数あるいは位相あるいはこれらの組み合わせの変化をリアルタイムで検知し、当該発信手段1が位置する方向を検知し、当該発信手段1と受信手段2の距離を検知するとされているが、当該発信手段1と受信手段2の距離を検知する手段あるいは方法が明確にされておらず、受信手段2の3次元の位置を測位する旨の訴求がなされていない問題点がある。
また、特許文献3に記載されている従来の「アクティブタグ装置」では、固定される側の発信手段に複数のアンテナを接続し、当該アンテナから個別のシステム同期信号と同期しあるいは直交する複数の測定用信号を周期的に発信し、移動体が携帯する受信手段において当該システム同期信号を受信して相対距離と方向を検知し、相対距離が短いものの平均値から方向を検知することで高い精度で方向を検知するとされているが、相対距離と方向を高精度で検知するための当該システム同期信号あるいは個別の同期信号の役割が記述されたおらず、また、一方向通信によって距離を測定することによっては十分な測位精度が得られないこと、また、受信手段の3次元の位置を測位する旨の訴求がなされていないことなどの問題点がある。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、第1の発受信手段と第2の発受信手段との間で、同一の無線周波数を用いて、時分割で双方向通信を行うことによって、第1の発受信手段、第2の発受信手段、もしくはこれらの両方の2次元もしくは3次元の位置を高精度で、しかも短時間で測位するための無線測位装置を提供することを目的とする。
この発明に係わる無線測位装置は、同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信を行うための、第1の発受信手段と、第2の発受信手段とから構成され、前記第1の発受信手段から少なくとも起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、前記第2の発受信手段が、前記第1の発受信手段から発信される無線信号を受信して前記起点信号を再生し、前記再生した起点信号と同期した距離測定信号と、別に生成した方向測定信号とを含む無線信号を、時分割のタイミングで、折返し発信し、
前記第1の発受信手段が、前記自局から発信した起点信号を基準とし、複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替えながら、前記第2の発信手段から受信した距離測定信号の位相を測定して前記第2の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して前記第2の発受信手段が位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位し、
あるいは、前記第2の発受信手段から少なくとも起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、第1の発受信手段で前記起点信号と同期した距離測定信号と、別に生成した方向測定信号とを含む無線信号を、複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替えながら、折返し発信し、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位し、
あるいは、上記のシーケンスを繰返し実施し、前記第1の発受信手段において前記第2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位し、前記第2の発受信手段において自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位するように構成される。

上記のように、本発明の無線測位装置では、同一の無線周波数を用いて、時分割で双方向通信を行うことで、第1の発受信手段、第2の発受信手段、あるいはこれらの両方の2次元もしくは3次元の位置を高精度でしかもリアルタイムで測位するための無線測位装置を安価に実現できる利点がある。
この発明に係わる無線測位装置は、図1、図2、図3、図4、および請求項1に本発明の第1〜第4の実施の形態を示すように、超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、前記無線信号を同一の無線周波数を用いて時分割で発信し受信するための、第1の発受信手段101と、第2の発受信手段103とから構成され、
前記第1の発受信手段101が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段12aと、前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段13aと、前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段11aと、複数のアンテナ又は送受波器15a−1〜15a−4を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段15aとを有し、
前記第2の発受信手段が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段12bと、前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段13bと、前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段11bと、複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段15bとを有し、
前記第1の制御手段11aが、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段と、前記第1の受信手段によって受信される無線信号から、距離測定信号と方向測定信号とを再生するための位置測位信号再生手段と、前記再生された距離測定信号と方向測定信号との位相を測定するための位相測定手段と、前記位相の測定結果から前記第2の発受信手段の位置を測位するための位置測位手段とを有し、
前記第2の制御手段11bが、少なくとも、前記第2の受信手段によって時分割で受信される無線信号から、前記起点信号を再生するための起点信号再生手段と、前記再生された起点信号と高精度でかつ短時間に同期を確立し、同期を保持できる同期発振手段と、前記同期発振手段の出力信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを生成するための位置測位信号生成手段とを有し、
前記第1の発受信手段から前記第2の発受信手段に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、前記起点信号を含む無線信号を受信した前記第2の発受手段が、前記第1の発受信手段に向けて、少なくとも前記位置測位信号を含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、前記第1の発受信手段において、前記生成された起点信号を基準とし前記距離測定信号の位相を測定して第2の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して第2の発受信手段が位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第1の発受信手段において、前記第2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位する。
また、図1、図2、図3、図4および請求項2に本発明の第1〜第4の実施の形態を示すように、超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信するための、第1の発受信手段101と、第2の発受信手段103とから構成され、
前記第1の発受信手段101が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段12aと、前記無線信号を受信し直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段13aと、前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段11aと、複数のアンテナ又は送受波器15a−1〜15a−4を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段15aとを有し、
前記第2の発受信手段103が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段12bと、前記無線信号を受信し直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段13bと、前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段11bと、複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で、時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段15bとを有し、
前記第1の制御手段11aが、少なくとも、前記第1の受信手段13aによって受信される無線信号から、前記起点信号を再生するための起点信号再生手段50と、前記再生された起点信号と高精度でかつ短時間に同期を確立し、同期を保持できる同期発振手段46と、前記同期発振手段の出力信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号を生成するための位置測位信号生成手段47とを有し、
前記第2の制御手段11bが、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段45と、前記第2の受信手段13bによって受信される無線信号から、距離測定信号と方向測定信号とを再生するための位置測位信号再生手段44と、前記再生された距離測定信号と方向測定信号との位相を測定するための位相測定手段43と、前記位相の測定結果から自局の位置を測位するための位置測位手段42とを有し、
前記第2の発受信手段103から前記第1の発受信手段101に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、前記起点信号を含む無線信号を受信した前記第1の発受信手段101が、前記第2の発受信手段103に向けて、少なくとも前記位置測位信号を含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、前記第2の発受信手段において、前記生成された起点信号を基準とし前記距離測定信号の位相を測定して第1の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して第1の発受信手段が位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位する。
また、図1、図2、図5および請求項3に本発明の第1、第2、および第5の実施の形態を示すように、超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信を行うための、第1の発受信手段101と、第2の発受信手段102とから構成され、
前記第1の発受信手段101が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段12aと、前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段13aと、前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段11aと、複数のアンテナ又は送受波器15a−1〜15a−4を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段15aとを有し、
前記第2の発受信手段が、少なくとも、前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段12bと、前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段13bと、前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段11bと、複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段15bとを有し、
前記第1の制御手段11aと、前記第2の制御手段11bとが、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段45と、前記受信手段が受信した無線信号から、起点信号を再生するための起点信号再生手段50と、前記再生された起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段49と、前記検出されたタイミングで、起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方と高精度でかつ短時間に同期を確立し、かつ起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方が消滅した後も、比較的に長時間、同期を保持してクロック信号を生成するための同期発振手段46と、
前記クロック信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを生成するための位置測位信号生成手段47と、前記受信した無線信号から位置測定信号を再生するための位置測位信号再生手段44と、前記再生された位置測位信号の位相を、高精度でリアルタイムに測定するための位相測定手段43と、前記測定された位置測位信号の位相から、位置を算出するための位置測位手段42とを有し、
前記第2の発受信手段103から前記第1の発受信手段101に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、前記起点信号を含む無線信号を受信した前記第1の発受信手段が、前記受信した起点信号と高精度で同期した第1の距離測定信号と、第1の距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を前記第2の発受手段に向けて折返し発信し、前記無線信号を受信した前記第2の発受信手段において、前記発信された第1の距離測定信号と方向測定信号を再生し、前記第2の発受信手段で生成した起点信号を基準として、前記再生した第1の距離測定信号を位相を測定して前記第1の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して第1の発受信手段が位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位するとともに、
前記第2の発受信手段から、少なくとも、前記第1の距離測定信号と高精度で同期した第2の距離測定信号と、前記第2の距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、前記無線信号を受信した前記第1の発受信手段において、前記第2の発受信手段から発信された第2の距離測定信号と方向測定信号とを再生し、前記第1の発受手段で生成した第1の距離測定信号を基準として前記第2の距離測定信号の位相を測定して前記第2の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相から前記第2のと発受信手段の位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第1の発受信手段において、前記2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位する。
また、請求項4に示すように、前記第1の発受信手段101から発信される起点信号、前記第1の発受信手段から発信される距離測定信号と方向測定信号、前記第2の発受信手段103から発信される起点信号、前記第2の発受信手段から発信される距離測定信号と方向測定信号、あるいはこれらの組み合わせが、単一もしくは複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの組み合わせである。
また、請求項5に示すように、前記起点信号再生手段50、位置測位信号再生手段44、もしくはこれらの両方において、前記再生する信号が、無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号である場合には、伝達位相誤差の少ない帯域通過フイルタを通し、あるいは無線信号を変調した変調信号である場合には、伝達位相誤差の少ないアナログ復調器あるいは高いサンプリング周波数を用いるデジタル復調器によって復調した後に、前記帯域通過フイルタを通して再生する。
また、請求項6に示すように、前記第1の制御手段11a、前記第2の制御信手段11b、もしくはこれらの両方の同期発振手段46が、基準発振器41の出力信号を直接もしくは周波数を変換して生成したクロック信号によって駆動される、セットあるいはリセット付きのカウンタあるいは数値制御発振器によって構成され、前記第1の受信手段もしくは前記第2受信手段によって受信され、起点信号再生手段によって復調されあるいは再生された起点信号の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを、同期検出手段によって比較的に高い周波数のサンプリング信号を用いて検出し、前記検出したタイミングで、前記セットあるいはリセット付きのカウンタあるいは数値制御発振器をセットしもしくはリセットすることによって、前記起点信号と短時間で同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も、所定期間、同期を保持できる。
また、請求項7に示すように、前記第1の制御手段11a、前記第2の制御手段11b、もしくはこれらの両方の同期発振手段46と、前記復調されあるいは再生された起点信号との間の同期確立誤差を低減し、高精度でかつ短時間に同期を確立させるために、前記第1の発受信手段101、前記第2の発受信手段103、もしくはこれらの両方に同期確立誤差関数を付与し、前記同期確立誤差関数が前記同期確立誤差を限りなくゼロに近づける特性を有する。
また、請求項8に示すように、前記第1の制御手段、前記第2の制御手段、もしくはこれらの両方の起点信号生成手段45、位置測位信号生成手段47、もしくはこれらの両方に前記同期確立誤差関数を付与するために、位相同期発振器の出力信号の位相をシフトさせるための移相手段と、前記移相手段によって各々異なった位相にシフトされた複数組の出力信号を選択して外部に出力するためのタイミング制御手段とを設け、前記移相手段の移相量の合計を、前記第1の発受信手段、第2の発受信手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段から出力されるクロック信号の一周期の間隔よりも大きく設定することによって、距離の算出精度を向上させる。
また、請求項9に示すように、前記第1の制御手段、前記第2の制御手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段46に前記同期確立誤差関数を付与するために、前記同期発振手段が複数組のカウンタもしくは数値制御発振器を有し、前記複数組のカウンタもしくは複数組の数値制御発振器が、前記再生された起点信号と各々異なった複数のタイミングで切替手段によって切替えられて同期を確立し、前記複数組のカウンタもしくは複数組の数値制御発振器から出力される出力信号を異なった複数のタイミングで選択手段によって選択し、前記選択された出力信号に同期しあるいは直交した距離測定信号を生成することによって、距離の算出精度を向上させる。
また、請求項10に示すように、前記第1の制御手段、第2の制御手段、もしくはこれらの両方の位相測定手段43が、Sinのルックアップテーブルが0、1、0、−1、あるいは1、1、−1、−1、あるいはこれらの繰り返しであり、Cosのルックアップテーブルが1、0、−1、0あるいは1、−1、−1、1、あるいはこれらの繰り返しであり、前記測定信号と前記ルックアップテーブルとの積和演算を行なう際に−1の乗算は補数を求める積和演算器によって構成される。
また、請求項11に示すように、前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方のアンテナ又は送受波器が、90°以上の広い指向性ビーム幅を有する円偏波指向性アンテナであり、前記第2の発受信手段と第1の発受信手段との間で、指向性の方向が、双方向通信の相手方に向けて、お互いに対向して設けられている。
また、請求項12に示すように、前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方が、伝搬経路の品質を検知する品質検知手段を有し、前記品質検知手段が、前記受信手段において受信した無線信号の電力あるいは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析しあるいは統計処理を行い、前記位相測定手段で距離測定信号の位相あるいは方向測定信号の位相差を測定した結果から距離測定精度あるいは方向測定精度を分析しあるいは統計処理を行い、あるいはこれらの両方を行い、前記距離測定処理の結果、方向測定処理の結果、あるいはこれらの両方を補正しあるいは補完する。
また、請求項13に示すように、前記無線信号の周波数として、GPSに割当てられた周波数、あるいはその近傍の周波数を割当て、前記前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方からバースト信号として発信される無線信号の占有率を20%以下とすることで、屋外と屋内でGPSをシームレスに接続する。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態による無線測位装置の構成図である。図1において、101は第1の発受信手段、15a−1〜15a−4は指向性アンテナ、103は第2の発受信手段、104は前記第1の発受信手段101と第2の発受信手段103との間の距離、105は前記第2の発受信手段103の指向性アンテナからみた第1の発受信手段101の方向、106は前記第1の発受信手段101の指向性アンテナの傾き角度である。
ここで、前記第2の発受信手段103、第1の発受信手段101、もしくはこれらの両方のアンテナ又は送受波器が、90°以上の広い指向性ビーム幅を有する円偏波指向性アンテナであり、前記第2の発受信手段と第1の発受信手段との間で、指向性の方向が双方向通信の相手方に向けて、お互いに対向して設けられているものとする。
前記第1の発受信手段101からは、少なくとも、システム同期信号と、識別信号と、起点信号を含む無線信号を前記第2の発受信手段103に向けて時間占有率20%以下のバースト信号として間欠発信し、前記起点信号を受信した第2の発受信手段103は、前記起点信号を再生し、再生した起点信号と瞬時に同期を高精度で確立し、前記起点信号が消滅した後も同期を保持させ、前記起点信号と同期しあるいは直交した距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に生成した、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を、前記第2の発受信手段103に向けて時分割のタイミングで発信する。
前記第1の発受信手段101から発信される起点信号と、前記第2の発受信手段103から発信される距離測定信号と方向測定信号とが、単一もしくは同期しあるいは直交する複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせであり、
前記第1の発受信手段101において、指向性の方向が下方向もしくは斜め下方向に向けて設置された、複数の指向性アンテナ15a−1〜15a−4を周期的に切替えながら、前記第2の発受信手段から発信された無線信号を受信し、前記第2の発受信手段から折返された距離測定信号を再生し、前記再生した距離測定信号の伝搬位相を自局で生成した起点信号を基準として測定し、前記測定した伝搬位相を用いて前記第2の発受信手段103からの距離を算出し、前記複数の指向性アンテナ15a−1〜15a−4に対応した方向測定信号の位相差を測定して前記第2の発受信手段103が位置する方向を算出し、前記距離の算出結果と、方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段103の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位することができる。
前記距離の算出結果を距離104(Lm)、方向の算出結果を方向105(α(X)、α(Y))とすると、前記距離104と方向105および106とから、次のようにして、前記第2の発受信手段103の2次元もしくは3次元の位置を求めることができる。
(1)第1の発受信手段101の複数のアンテナ15a−1〜15a−4が真下方向を向いている場合
Xx=X0−L*Sin(α(X)) −−−−(1)
Yy=Y0−L*Sin(α(Y)) −−−−(2)
Zz=Z0−L*√(1−Sin^2(α(X))−Sin^2(α(Y))−−−−(3)
(2)第1の発受信手段101の複数のアンテナ15a−1〜15a−4がβ(X)、β(Y)傾いている場合
Xx=X0−L*Sin(γ(X)) −−−−(4)
Yy=Y0−L*Sin(γ(Y)) −−−−(5)
Zz=Z0−L*√(1−Sin^2(γ(X))−Sin^2(γ(Y))−−−−(6)
ただし、γ(X)=α(X)+β(X)<90°、γ(Y)=α(Y)+β(Y)<90°とする。
ここで、前記起点信号と距離測定信号とが1MHzの場合、距離の測定レンジが150mとなり、前記起点信号に対して、距離測定信号の伝達位相が360°となるので、起点信号との位相差を検出することによって相対距離が高精度で測定できる。
また、前記位相差の測定精度が±0.5°程度を容易に実現できるので、相対距離の測定誤差として±21cm程度が実現できる。
また、上記とは逆に、前記第2の発受信手段から起点信号を含む無線信号を間欠発信し、前記第1の発受信手段で受信した無線信号から前記起点信号を再生し、前記再生した起点信号と高精度で同期した距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に生成した、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を前記第2の発受手段に向けて折返し発信し、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の測位を高精度で行なうことも可能である。
また、上記を相互に繰返すことによって、前記第1の発受信手段において前記第2の発受信手段の2次元もしくは3次元の測位を高精度で行なうとともに、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の測位を高精度で行なうことも可能である。
また、前記第1の発受信手段101が固定局もしくは無線マーカであり、かつ常時受信待受け状態であり、前記第2の発受信手段103が電池で駆動される携帯端末であり、かつ常時は休止状態である場合には、前記第2の発受信手段が、前記第1の発受信手段に対して、少なくとも起点信号を含む無線信号を、所定の周期で間欠発信することによって、前記携帯端末の電池の消耗を軽減することができる。
また、前記第1の発受信手段101が複数局設置される場合には、前記複数局の第1の発受信手段から、ランダムな時間間隔で、少なくとも報知信号を含む無線信号を繰返し間欠発信し、前記第2の発受信手段において受信入力(RSSI)が所定の値より大きい局を選択し、前記選択した第1の発受信手段を指定して少なくとも起点信号を含む無線信号を発信することで、相互間の妨害を除去し、測位精度を改善することができる。
また、前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段に2基の指向性アンテナを設けて周期的に切替えることによって、2次元の位置を測位することも可能である。
また、前記第1の発受信手段101が擬似衛星局(スードライト)であり、前記擬似衛星局から発信される無線信号が、時間率20%以下の短いバースト信号である場合、既存のGPS衛星局との間で遠近問題が生じず、したがって、発信可能な電力を1mW程度まで高めることが可能である。
また、単一の擬似衛星局を利用して2次元もしくは3次元測位が可能なことから、従来の擬似衛星局4局を利用して双曲線航法により2次元もしくは3次元の測位を行なう場合に比較して、マルチパスによる影響を飛躍的に軽減することができる。
(実施の形態2)
図2は本発明の第2の実施の形態による無線測位装置の構成図である。図2において、101は第1の発受信手段、103は第2の発受信手段、11a、11bは制御手段、12a、12bは発信手段、13a、13bは受信手段、14a、14bはアンテナ切替手段、15a−1〜15a−4は指向性アンテナ、31は無線の伝搬路である。前記第1の発受信手段101と第2の発受信手段103は、同一の周波数の無線信号を用いて時分割で送受信し、伝搬路31を介して双方向通信を行い、第1の発受信手段101もしくは第2の発受信手段103の何れか一方あるいはこれらの両方で、短時間で、高精度で、しかも、2次元もしくは3次元の測位を行うことができる。
なお、複数のアンテナ15a−1〜15a−4を前記第1の発受信手段101に設ける代わりに、前記第2の発受信手段側に設けても同様の効果があり、あるいは前記第1の発受信手段側と前記第2発受信手段側の両方に設けても同様な効果が得られる。
また、前記第2の発受信手段側が携帯端末の場合には、指向性ビーム幅が135°程度の指向性アンテナを用いることで、アンテナの傾きに左右されずに、高精度の位置の測位が可能となる。
(実施の形態3)
図3は本発明の第3の実施の形態による制御手段の構成図である。図3において、11−1は制御手段の第1の構成例、41は基準発振器、42は位置測位手段、43は位相測定手段、44は位置測位信号再生手段、45は起点信号生成手段、51a、52aは接続端子である。
前記起点信号生成手段45によって、前記基準発振器41に同期して、少なくとも図6に示す、システム同期信号61と、マックレイヤ62と、法規により許容される周波数範囲の単一もしくは複数の起点信号63−1〜63−nとが生成され、制御手段11−1の接続端子51aを介して前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段に供給される。
更に、前記起点信号は、前記位相測定手段43にも、距離測定信号の位相測定のためのクロック信号としても供給される。
一方、前記起点信号を含む無線信号が前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段からバースト信号として間欠発信されると、前記第2の発受信手段もしくは第1の発受信手段によって前記起点信号と同期した位置測位信号を含む無線信号として折返され、前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段によって受信され、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅され、接続端子52aを介して位置測位信号再生手段44に供給され、前記位置測位信号が無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号である場合には、直接伝達位相誤差の少ない帯域通過フイルタ(例えばバターワースバンドパスフイルタなど)を通し、
あるいは前記位置測位信号が無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号を変調した変調信号である場合には、アナログ復調器、リニアデジタル復調器、もしくは高いサンプリング周波数を用いたデジタル復調器によって復調した後に前記帯域通過フイルタを通して再生することによって、前記位置測位信号に含まれる雑音成分を除去し、しかも伝達位相誤差の発生を軽減することができる。
前記再生された位置測位信号は前記位相測定手段43に供給され、前記自局内で生成した起点信号の周波数の整数倍もしくは整数分の1の周波数をクロック信号として用い、積和演算器によって前記位置測位信号の位相を高精度でリアルタイムで測定し、測定結果を位置測位手段42に出力し、前記位置測位手段42は、例えば、基準発振器41からの供給されるクロック信号によって動作する標準的なマイクロプロセッサであり、前記第2の発受信手段もしくは第1の発受信手段の位置を、短時間で、高精度で、しかもリアルタイムで測位することができる。
ここで、前記積和演算器は、少なくとも、前記起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方の周波数の整数倍をクロック信号として用い、例えば、前記距離測定信号を8ビット以上のアナログ/デジタル変換器によってデジタル信号に変換し、前記デジタル信号とSinおよびCosのルックアップテーブルとの積和演算を行うものであり、前記位相を検出するために用いるSinのルックアップテーブルは0、1、0、−1、もしくは1、1、−1、−1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、一方、Cosのルックアップテーブルは1、0、−1、0、もしくは1、−1、−1、1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、かつ積和演算を行う際の1との乗算は当該デジタル信号と同じ値であり、−1との乗算は当該デジタル信号の補数を求めることであり、0との剰算は0であり、これらを組合わせることで、前記積和演算回路を単純化でき、ロジック回路のみで実現でき、しかも高速で、リアルタイムの演算が可能となる。
また、前記距離測定信号、方向測定信号、もしくはこれらの両方の1周期の整数倍以上の区間を区切って位相を測定し、もしくは1周期の整数倍以上の区間を更に複数区間に区切って位相を測定して平均値を求め、もしくは1周期の整数倍以上の長さの窓枠関数を設定して位相を測定し、必要に応じて、平均値を求め、かつ/又は複数回の間欠発受信の間に移動平均値を求めることで、±0.5°程度の精度でしかもリアルタイムで、位相を測定することができる。
また、前記第1の発受信手段、第2の発受信手段、あるいはこれらの両方が、無線の伝搬経路31の品質を検知する品質検知手段(記載せず)を有し、前記品質検知手段が、受信した無線信号の電力あるいは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析し、あるいは前記位相測定手段43で距離測定信号の位相を測定した結果から、比較的に位相を小さく測定したものを選択し平均しあるいは荷重平均し、あるいはこれらの両方を行なうことによって、前記測位の結果を補正しあるいは補完することができる。
(実施の形態4)
図4は本発明の第4の実施の形態によるの制御手段の他の構成図である。図4において、11−2は制御手段の第2の構成例、制御手段、50は起点信号再生手段、49は同期検出手段、47は位置測位信号生成手段、46は同期発振手段、41は基準発振器、48は位相同期発振器、51b、52bは接続端子である。
前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段によって受信される起点信号を含む無線信号が、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅され、制御手段11−2の接続端子51bを経由して起点信号再生手段50に接続される。
前記起点信号再生手段50では、前記起点信号が無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号である場合には、直接伝達位相誤差少ない帯域通過フイルタ(例えばバターワースバンドパスフイルタなど)を通し、あるいは前記起点信号が無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号を変調した変調信号である場合には、伝達位相誤差の少ないアナログ復調器もしくはリニアデジタル復調器もしくは高いサンプリング周波数を用いた伝達位相誤差の少ないデジタル復調器によって復調した後に前記帯域通過フイルタを通して再生する。
前記再生された起点信号は、同期検出手段49によって、基準発振器41から直接供給され、あるいは位相同期発振器48によって高い周波数に変換されて供給されるクロック信号によってサンプリングされ、前記起点信号の立上り点、立下り点、もしくはゼロ交差点のタイミングが検出され、セットあるいはリセット信号あるいは外部同期信号として同期発振手段46に供給される。
ここで、例えば、前記位相同期発振器48から供給されるクロック信号の周波数が100MHzの場合、前記同期信号の検出誤差は±10ナノ秒となり、前記距離測定信号の周波数を1MHzとすると、距離の測定誤差は±75cmとなる。更に高精度にするために256MHzのクロック信号とすると、距離の測定誤差は±30cmとなる。一般的に、クロック信号の周波数は、前記距離測定信号の10倍以上の周波数に設定されるものとする。
一方、前記同期発振手段46は、前記基準発振器41から直接もしくは位相同期発振器48から供給されるクロック信号によって駆動される、セットあるいはリセット付きの同期式あるいは非同期式のカウンタあるいは数値制御発振器によって構成され、前記セットあるいはリセット信号あるいは外部同期信号によって、セットしあるいはリセットすることで、数マイクロ秒以内の瞬時にして同期を確立し、前記起点信号が消滅しても、所定期間、同期を保持できるメリットが得られる。
また、前記同期発振手段46からの出力信号は、位置測位信号生成手段47によって、単一の周波数あるいは周波数の異なる複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせによる位置測位信号に変換され、接続端子52bを介して前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段に供給される。
前記位置測位信号が同期しあるいは直交し少なくとも周波数が異なる複数の距離測定信号である場合には、距離を測定するレンジを変化させることが可能であり、大まかな距離の測定から精細な距離の測定に切替えて測定することが可能となる。
(実施の形態5)
図5は本発明の第5の実施の形態によるの制御手段の他の構成図である。図5において、11−3は制御手段の第3の構成例、41は基準発振器、42は位置測位手段、43は位相測定手段、44は位置測位信号再生手段、45は起点信号生成手段、46は同期発振器、47は位置測位信号生成手段、48は位相同期発振器、49は同期検出手段、50は起点信号再生手段、51c、52cは接続端子である。
ここで、前記制御手段11−3は、前記制御手段11-1と制御手段11−2とを併せ持った構成であり、前記第1の発受信手段と第2発受信手段とに共通して用いることができる。
前記起点信号生成手段45によって、図6に無線信号の構成を例示するように、前記基準発振器41に同期し、少なくとも、システム同期信号61と、マックレイヤ62と、法規により許容される周波数範囲の単一もしくは複数の起点信号63−1〜63−nとが生成され、制御手段11−3の接続端子51cを介して前記第1の発受信手段もしくは第2発受信手段に供給され、更に、前記起点信号は、位相測定のためのクロック信号として、別途、前記位相測定手段43にも供給される。
一方、前記第2の発受信手段もしくは第1発受信手段によって受信される無線信号は、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅され、制御手段11−3の接続端子52cを介して前記起点信号再生手段44と位置測位信号再生手段50とに供給され、前記起点信号、位置測位信号、もしくはこれらの両方が、無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号である場合には、伝達位相誤差の少ない帯域通過フイルタ(例えば、バターワースバンドパスフイルタ)を通し、あるいは無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号を変調した変調信号あるいは拡散符号である場合には、伝達位相誤差の少ないアナログ復調器もしくはリニアデジタル復調器もしくは高いサンプリング周波数を用いた伝達位相誤差の少ないデジタル復調器によって復調した後に、前記帯域通過フイルタを通して再生することによって、前記距離の算出誤差を軽減することができる。
なお、前記位置測位信号は、前記起点信号と同期した第1の距離測定信号、あるいは前記第1の距離測定信号と同期した第2の距離測定信号と、前記の距離測定信号とは別に生成した、方向測定信号から構成される。
また、前記位置測位信号再生手段44によって再生された位置測位信号は位相測定手段43に供給され、前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段で生成した起点信号あるいは第1の距離測定信号の整数倍の周波数をクロック信号として用い、積和演算器によって前記位置測位信号の位相を高精度でリアルタイムで測定し、測定結果を位置測位手段42に出力する。
また、前記位置測位手段42は、例えば、基準発振器41からの供給されるクロック信号によって動作する標準的なマイクロプロセッサであり、前記第1の発受信手段101、前記第2の発受信手段103、もしくはこれらの両方の2次元あるいは3次元の位置を高精度で算出する。
ここで、前記積和演算器は、少なくとも、前記起点信号もしくは第1の距離測定信号の整数倍の周波数をクロック信号として用い、前記第1もしくは第2の距離測定信号を、例えば、8ビット以上のアナログ/デジタル変換器によってデジタル信号に変換し、前記デジタル信号に変換した第1もしくは第2の距離測定信号とSinおよびCosのルックアップテーブルとの積和演算を行うものであり、前記積和演算に用いるSinのルックアップテーブルは0、1、0、−1、もしくは1、1、−1、−1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、一方、Cosのルックアップテーブルは1、0、−1、0、もしくは1、−1、−1、1、もしくはこれらの整数倍の繰り返しであり、かつ積和演算を行う際の1との乗算は当該デジタル信号と同じ値であり、−1との乗算は当該デジタル信号の補数を求めることであり、0との剰算は0であり、これらを組合わせることで、前記積和演算回路を単純化でき、しかもロジック回路で実現できるため、高速で、リアルタイムの演算が可能となる。
また、前記距離測定信号の1周期の整数倍以上の区間を区切って位相を測定し、もしくは1周期の整数倍以上の区間を更に複数区間に区切って位相を測定して平均値を求め、もしくは1周期の整数倍以上の長さの窓枠関数を設定して位相を測定し、必要に応じて、平均値を求め、又は複数回の間欠発受信の間に移動平均値を求めることで、±0.5°の精度でしかもリアルタイムで、位相を測定することができる。
一方、前記起点信号再生手段50によって再生された起点信号、前記位置測位信号再生手段44によって再生された第1の距離測定信号、あるいはこれらの両方は、同期検出手段59によって、基準発振器41から直接供給され、あるいは位相同期発振器48によって高い周波数に変換されて供給されるクロック信号によってサンプリングされ、前記起点信号、第1の距離測定信号、もしくはこれらの両方の立上り点、立下り点、もしくはゼロ交差点のタイミングが検出され、セットあるいはリセット信号あるいは外部同期信号として同期発振手段46に供給される。
ここで、前記同期発振手段46はセットあるいはリセット付きの同期式あるいは非同期式のカウンタあるいは数値制御発振器によって構成され、前記セットあるいはリセット信号あるいは外部同期信号によって、セットしあるいはリセットすることで、数マイクロ秒以内の瞬時にして同期を確立し、前記起点信号もしくは第1の距離測定信号が消滅しても、所定期間、同期を保持できるメリットが得られる。
なお、前記同期発振手段46の代わりに、基準発振器41によって駆動されるデジタルシンセサイザを用いると、前記起点信号との同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も、所定期間、同期を保持できるよう構成することができるが、この場合には、同期確立までに数百マイクロ秒がかかり、また同期確立後の残留位相誤差が大きいなどの問題点がある。
また、前記同期検出手段49に供給されるサンプリング信号と、前記同期発振手段54に供給されるクロック信号とは、前記基準発振器41の出力信号を直接あるいは位相同期発振器48もしくは逓倍器を用いて高い周波数に変換して生成される。
また、前記同期発振手段46からの出力信号は、位置測位信号生成手段47によって、単一の周波数あるいは周波数の異なる複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組み合わせによる位置測位信号に変換され、接続端子51cを介して前記第1の発受信手段もしくは第2の発受信手段に供給される。
また、前記距離測定信号が同期しあるいは直交し少なくとも周波数が異なる複数の距離測定信号である場合には、距離を測定するレンジを変化させることが可能であり、大まかな距離の測定から精細な距離の測定に切替えて測定することが可能となる。
図6は、本発明の無線信号の構成例を示す図である。図6において、61はシステム同期信号、62はMACレイヤ、63−1〜63−nは起点信号もしくは位置測位信号もしくは方向測定信号である。
前記システム同期信号61は複数ビットのユニークワードであり、±100ナノ秒程度の精度で前記第1の発受信手段101と第2の発受信手段103との間の制御タイミングを合わせることができるが、この程度の精度で両者間の距離を算出すると、距離の測定誤差が数十mと大きくなる問題点がある。
前記MACレイヤ62は、少なくとも、符号長、識別番号、相手先番号、データ情報、誤り訂正符号、もしくはこれらの組合せから構成され、前記システム同期信号61とセットになって生成される。
前記起点信号もしくは第1の距離測定信号は、前記第1の発受信手段101と第2の発受信手段103との間で精密な同期を確立するための信号であり、通常所定の値よりも低い周波数の単一もしくは複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの任意の組合せによる信号が用いられる。
また、前記MACレイヤ62の継続時間を1ms程度とし、前記起点信号もしくは位置測位信号の継続時間を1ms程度とすると、片方向の合計で2ms程度の継続時間となり、両方向の合計で5ms程度となるので、前記間欠発信の間隔をCR発振器などの自励発振器で制御することで、複数の発受信手段の間で相互間の同期を取らず非同期で間欠発信できることから、経済的なシステム運用が可能となる。
一方、前記位置測位信号の継続時間を100ms程度に延長することで、位置の測位精度を10倍程度に高くすることができるが、複数の発受信手段の間で混信が生じるようになり、これを避けるために複数の発受信手段の間で同期をとる必要が生じ、運用コストが上昇する欠点が生じることとなる。
また、前記複数組の起点信号あるいは複数組の位置測位信号には、図9および図10に示すように、同期検出誤差関数を付与するために設けられた、移相手段82によって複数組の起点信号83a〜83nを生成し、あるいは複数組の同期発振手段92a〜92nによって複数組の距離測定信号を生成する場合を含んでいる。
図7は、本発明の無線測位装置のタイミングチャートである。図7において、71aは第2の発受信手段103から発信される起点信号、71bは第1の発受信手段101よって再生される起点信号、72は前記第2の発受信手段から第1の発受信手段に向けて起点信号が伝搬する伝搬経路、73aは前記第1の発受信手段よって再生された起点信号に同期して生成される距離測定信号、73bは前記第1の発受信手段によって再生された距離測定信号、74は前記第1の発受信手段から第2の発受信手段に向けて距離測定信号が伝搬する伝搬経路、75は前記第2の発受信手段から発信される起点信号と前記第2の発受信手段によって再生される距離測定信号との位相差、76aは前記第2の発受信手段の発信手段の時間軸、76bは前記第2の発受信手段の受信手段の時間軸、77aは前記第1の発受信手段の受信手段の時間軸、77bは前記第1の発受信手段の発信手段の時間軸、78は前記第2の発受信手段の発信のタイミングから第1発受信手段の発信のタイミングまでの時分割の送受信間隔である。
前記第2の発受信手段から発信される前記起点信号71aをASin(2πf1t)とすると、前記起点信号71aが、距離L(m)の伝搬経路72を伝搬し、前記第1の発受信手段によって受信され、起点信号71bとして再生されると、BSin{2πf1t+(2πLf1/C)}に位相が変化する。
前記再生された起点信号71bと、同期確立誤差がゼロで同期した距離測定信号73aを生成すると、生成された距離測定信号73aは、同じくBSin{2πf1t+(2πLf1/C)}で表される。
前記時分割の送受信間隔78後に、前記生成された距離測定信号73aが、前記第1の発受信手段から発信され、再び、距離L(m)の伝搬経路74を伝搬し、前記第2の発受信手段で再生される距離測定信号73bは、CSin{2πf1t+(4πLf1/C)}で表わされる。ここで、Cは光の速度とする。
そこで、前記第2の発受信手段で生成された起点信号71aと同期しあるいは直交し、周波数が前記起点信号の整数倍のクロック信号を用い、前記再生された距離測定信号73bの位相を測定すると、前記第2の発受信手段で生成された起点信号71aと前記第2の発受信手段で再生された距離測定信号73bとの位相差77aが測定され、ΔΦ={4πLf1/C}となることから、L={CΔΦ/4πf1}から、距離L(m)が算出できる。
図8は、本発明の無線測位装置の他のタイミングチャートであり、71aは第2の発受信手段から発信される起点信号、71bは第1の発受信手段によって再生される起点信号、72は前記第2の発受信手段から第1の発受信手段に向けて起点信号71aが伝搬する伝搬経路、73aは前記第1の発受信手段によって再生された起点信号71bに同期して生成される第1の距離測定信号、73bは前記第1の発受信手段によって再生された第1の距離測定信号、74は前記第2の発受信手段から第1の発受信手段に向けて第1の距離測定信号73aが伝搬する伝搬経路、75aは前記第1の発受信手段で再生される第1の距離測定信号73bに同期して生成された第2の距離測定信号、75bは第2の発受信手段で再生された第2の距離測定信号であり、
76は前記第1の発受信手段から第2の発受信手段に向けて第2の距離測定信号75aが伝搬する伝搬経路、77aは第2の発受信手段から発信される起点信号71aと前記第2の発受信手段によって再生される第1の距離測定信号73bとの位相差、77bは第1の発受信手段で生成される第1の距離測定信号73aと第1の発受信手段で再生される第2の距離測定信号75bとの位相差、78a〜78cは前記第2の発受信手段の発信手段と受信手段の時間軸、79a〜79cは前記第1の発受信手段の受信手段と発信手段の時間軸、80a、80bは時分割の送受信間隔である。
前記第2の発受信手段から発信される前記起点信号71aをASin(2πf1t)とすると、前記起点信号71aが、距離L(m)の伝搬経路72を伝搬し、前記第1の発受信手段によって受信され、起点信号71bとして再生されると、BSin{2πf1t+(2πLf1/C)}に位相が変化する。
前記再生された起点信号71bと、同期確立誤差がゼロで同期した第1の距離測定信号73aを生成すると、生成された第1の距離測定信号73aは、同じくBSin{2πf1t+(2πLf1/C)}で表される。
前記時分割の送受信間隔80a後に、前記生成された第1の距離測定信号73aが、前記第1の発受信手段から発信され、再び、距離L(m)の伝搬経路74を伝搬し、前記第2の発受信手段で再生される第1の距離測定信号73bは、CSin{2πf1t+(4πLf1/C)}で表わされる。ここで、Cは光の速度とする。
そこで、前記第2の発受信手段で生成された起点信号71aと同期しあるいは直交し、周波数が前記起点信号の整数倍のクロック信号を用い、前記再生された第1の距離測定信号73bの位相を測定すると、前記第2の発受信手段で生成された起点信号71aと前記第2の発受信手段で再生された第1の距離測定信号73bとの位相差77aが測定され、ΔΦ={4πLf1/C}となることから、L={CΔΦ/4πf1}から、距離L(m)が前記第2の発受信手段の側で算出できる。
前記に続けて、前記第2の発受信手段103において、前記再生された第1の距離測定信号73bと同期して生成された第2の距離測定信号75aを前記第1の発受信手段101に向けて発信し、前記第1の発受信手段101で再生された第2の距離測定信号75bと、前記第1の発受信手段に向けて発信した第1の距離測定信号との位相差77bを測定すると、ΔΦ={4πLf1/C}となることから、L={CΔΦ/4πf1}から、距離L(m)が前記第1の発受信手段側でも算出できる。
更に、同様なシーケンスを繰返すことによって、前記第1の発受信手段側と前記第2の発受信手段側とで、複数回距離L(m)が算出できることから、それぞれの側で、平均値を求めることで、距離の算出精度を高めることができる。
なお、前記算出精度の改善は、同期確立誤差関数の付与によって、前記同期検出手段49における同期確立誤差がランダムに変化することでも追加的に実現できる。
図9は、本発明の無線測位装置の誤差関数生成手段の構成図である。図9において、41は基準発振器、48は位相同期発振器、27は同期確立誤差関数生成手段、82は移相手段、83a〜83nは移相手段82の切替タップ、84は切替制御手段、85、86、87は接続端子である。
前段の基準発振器41からの出力信号を位相同期発振器48によって高い周波数に変換し、接続端子85を介して移相手段82に入力する。
移相手段82は、複数段のシフトレジスタ、あるいは複数段の遅延素子、あるいは複数段の遅延回路などによって構成され、各段の信号出力は切替タップ83a〜83nによって引き出され、切替制御手段84によって順次切替えられ、高い周波数のクロック信号として接続端子86から外部(同期検出手段、同期発振手段など)に出力される。
前記移相手段82の各段の移相量は極力小さいことが望ましく、かつ移相量の合計は、前記クロック信号の1周期以上であることが必要である。例えば、前記クロック信号の周波数が256MHzであるとすると、移相手段82の各段の移相量は4ナノ秒以下(例えば、0.4ナノ秒など)であり、かつ移相量の合計は4ナノ秒以上(例えば、6.4ナノ秒など)とする必要がある。
上記の移相手段82が無い場合に、同期発振手段54の同期確立精度が±2ナノ秒程度であり、起点信号の周波数を1MHzとすると、距離の測定精度は、距離測定レンジが150mであるのに対して、±30cmが限界となるが、上記の移相手段82を設け、各段に割付けられた移相量を0.4ナノ秒とし、算出した距離の平均値を求めると、測位精度を±15cm程度に改善することができる。
なお、前記移相手段82は前記同期発振手段54に対して同期確立誤差関数を付与することになり、複数段のタップ83a〜83nの各段ごとに生じる同期確立誤差の合計を同期確立誤差関数として表現すれば、同期確立誤差関数は多項式によって表現できるので、しかも前記多項式が0もしくは一定値に収斂するように設定することになる。
図10は、本発明の無線測位装置の誤差関数生成手段の他の構成図である。図10において、13は同期発信手段、91、93は切替スイッチ、92a〜92nは複数組のセットあるいはリセット付きのカウンタあるいは複数組の数値制御発振器、94〜96は接続端子である。
接続端子94に供給される前記起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方から検出されたセットあるいはリセット信号、もしくは同期検出信号は、切替スイッチ91によって切替えられ、前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nを順次セットしあるいはリセットする。
一方、接続端子96には基準発振器41(記載せず)から直接あるいは位相同期発振器48を用いて高い周波数に変換してクロック信号が供給され、前記セットあるいはリセットのタイミングに同期して、前記複数組のカウンタ92a〜92nがセットされあるいはリセットされて、通常、低い周波数へカウントダウンされる。
前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nによって生成された出力信号は、切替スイッチ93により順次切替えられてSIGNAL#1〜SIGNAL#nの各信号として割付けられ、接続端子95を経由して、前記距離測定信号生成手段45(記載せず)に供給される。
ここで、前記基準発振器41(記載せず)から直接あるいは位相同期発振器48を介して前記同期検出手段46(記載せず)に供給されるクロック信号の周波数もしくは位相と、前記起点信号の周波数もしくは位相とは非相関であることが望ましく、かつ/又は両者間の周波数もしくは位相の関係を前記起点信号を受信している時間内にランダムに変化させることができれば、前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nの間の同期確立誤差の相関係数を低く抑えられるので、前記距離測定信号の位相を測定して距離を算出した結果から平均値を求めることで、距離測定精度を改善できるメリットが得られる。
言い換えれば、前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nの各出力に対応して、前記同期検出手段46によって検出されるセットあるいはリセット信号の検出タイミングがランダムに変化すれば、前記同期確立誤差の相関係数を低く抑えられる。
一例として、前記アンテナ切替手段に複数のアンテナもしくは送受波器を接続し、前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nを切替えるタイミングに合わせて前記複数のアンテナもしくは送受波器を切替えることによって、無線信号の伝搬経路の位相変化がランダムであることを利用して、前記同期確立誤差の相関係数を低く抑えることができる。
なお、切替スイッチ91と93の切替タイミングは同一でなく、少なくとも、前記時分割の送受信間隔で受発信を行うタイミングに合わせる必要がある。
また、前記複数組のカウンタを用いると、1組当たり8段程度以下のカウンタで済むことから、16組程度のカウンタを設けても、128段程度のカウンタで済むことから経済的な規模となる。
また、前記複数組のカウンタあるいは複数組の数値制御発振器92a〜92nの各組ごとに生じる同期確立誤差の合計を同期確立誤差関数として表現すれば、同期確立誤差関数は多項式によって表現でき、しかも前記多項式は0もしくは一定値に収斂するように設定することになる。
以上の説明では無線信号として電波を用いる場合について述べたが、無線信号として超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号を含むことができる。なお、超音波信号あるいは光信号の場合には、アンテナの代わりに送受波器を用い、また、光信号の場合には所定の値よりも周波数が高い副搬送波信号あるいは高いチップレートの拡散符号を用いるものとする。
また、UWB(ウルトラワイドバンド)方式を採用することで、所定の値よりも高い周波数の変調信号を用いることが可能となり、30m以下の近距離で高精度の2次元もしくは3次元の位置測位が可能となる。
また、前記第2の発受信手段が擬似衛星局であり擬似GPS信号を発信する場合、従来のGPSと同様なBPSK変調の他に任意の変調方式が用いられ、あるいはC/AコードあるいはPコード以外にも任意のコード化が可能である。
また、前記MACレイヤには、少なくとも前記発信手段の識別符号あるいは識別番号が含まれ、あるいは局情報が含まれ、あるいはテキスト情報が含まれ、あるいは時間率1%を越えない範囲で符号長を選択することができる。
また、前記第2の発受信手段が単一のアンテナを有し、前記第1の発受信手段が複数のアンテナを搭載して周期的に切替えながら受信しあるいは発信することでも同様な効果が得られる。
本発明は上記のように構成されているため、第1の発受信手段を固定局、基地局、あるいは無線マーカとして固定して設置し、第2の発受信手段を移動端末あるいは携帯端末として移動体に設置することで、移動側、固定側、もしくはこれらの両側で高精度な2次元あるいは3次元の無線測位装置を安価に実現できることから、多様なシステムに適用できる。
また、前記第1の発受信手段を擬似衛星局として屋内、屋外、あるいはこれらの両方に設置し、第2の発受信手段をGPS携帯端末することで、屋外と屋内でGPSをシームレスにつなぐ、高精度な2次元あるいは3次元の無線測位装置を経済的な方法で実現できる。
また、本発明の無線測位装置を物流管理に応用すると、倉庫内の物品管理がどの場所のどの棚の何段目に収納しているが正確に記録できることになり、物流管理の効率化に役立だてることができる。
また、前記第1の発受信手段が、屋外あるいは屋内を問わず離散的に配置され、前記第2の発受信手段が歩行者あるいはロボットなどによって携帯されると、歩行者の自律移動支援システム、あるいは歩行者ナビゲーションシステム、あるいは児童の見守りシステムなどに活用することができる他、ロボットの自律歩行にも応用できる。
また、本発明の高精度測位技術は基盤技術であり、他の多くの分野での活用が期待できる。
本発明の実施の形態1による無線測位装置の構成図 本発明の実施の形態2による無線測位装置の他の構成図 本発明の実施の形態3による制御手段の構成図 本発明の実施の形態4による制御手段の他の構成図 本発明の実施の形態5による制御手段の他の構成図 本発明の無線信号の構成例を示す図 本発明の無線測位装置のタイミングチャート 本発明の無線測位装置の他のタイミングチャート 本発明の無線測位装置の誤差関数生成手段の構成図 本発明の無線測位装置の誤差関数生成手段の他の構成図 従来の実施例を示す構成図
1 RTK測位システム
2 発信手段または擬似衛星局
3 固定基準局受信手段
4 移動基準局受信手段
5 ローバー受信手段
6 利用者処理ユニットまたは受信手段
7 データリンク
101 第1の発受信手段
15a−1〜15a−4 指向性アンテナ
103 第2の発受信手段
104 第1の発受信手段と第2の発受信手段との間の距離
105 第2の発受信手段のアンテナから見た方向
106 第1の発受信手段のアンテナが向いている方向

Claims (13)

  1. 超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、
    同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信を行うための、第1の発受信手段と、第2の発受信手段とから構成され、
    前記第1の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段と、
    前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段と、
    前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第2の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段と、
    前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段と、
    前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第1の制御手段が、少なくとも、
    システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段と、
    前記第1の受信手段によって受信される無線信号から、距離測定信号と方向測定信号とを再生するための位置測位信号再生手段と、
    前記再生された距離測定信号と方向測定信号との位相を測定するための位相測定手段と、
    前記位相の測定結果から前記第2の発受信手段の位置を測位するための位置測位手段とを有し、
    前記第2の制御手段が、少なくとも、
    前記第2の受信手段によって時分割で受信される無線信号から、前記起点信号を再生するための起点信号再生手段と、
    前記再生された起点信号と高精度でかつ短時間に同期を確立し、同期を保持できる同期発振手段と、
    前記同期発振手段の出力信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを生成するための位置測位信号生成手段とを有し、
    前記第1の発受信手段から前記第2の発受信手段に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、
    前記起点信号を含む無線信号を受信した前記第2の発受手段が、前記第1の発受信手段に向けて、少なくとも前記位置測位信号を含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、
    前記第1の発受信手段において、前記生成された起点信号を基準とし前記距離測定信号の位相を測定して第2の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して第2の発受信手段が位置する方向を算出し、
    前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第1の発受信手段において、前記第2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位することを特徴とする無線測位装置。
  2. 超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、
    同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信を行うための、第1の発受信手段と、第2の発受信手段とから構成され、
    前記第1の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段と、
    前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段と、
    前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第2の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段と、
    前記無線信号を受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段と、
    前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第1の制御手段が、少なくとも、
    前記第1の受信手段によって受信される無線信号から、前記起点信号を再生するための起点信号再生手段と、
    前記再生された起点信号と高精度でかつ短時間に同期を確立し、同期を保持できる同期発振手段と、
    前記同期発振手段の出力信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号を生成するための位置測位信号生成手段とを有し、
    前記第2の制御手段が、少なくとも、
    システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段と、
    前記第2の受信手段によって受信される無線信号から、距離測定信号と方向測定信号とを再生するための位置測位信号再生手段と、
    前記再生された距離測定信号と方向測定信号との位相を測定するための位相測定手段と、
    前記位相の測定結果から自局の位置を測位するための位置測位手段とを有し、
    前記第2の発受信手段から前記第1の発受信手段に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、
    前記起点信号を含む無線信号を受信した前記第1の発受手段が、前記第2の発受信手段に向けて、少なくとも前記位置測位信号を含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、
    前記第2の発受信手段において、前記生成された起点信号を基準とし前記距離測定信号の位相を測定して前記第1の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替えながら、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して前記第1の発受信手段が位置する方向を算出し、
    前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位することを特徴とする無線測位装置。
  3. 超音波信号あるいは高周波信号あるいは光信号である無線信号を用いる無線測位装置において、
    同一の無線周波数を用いて時分割で双方向通信を行うための、第1の発受信手段と、第2の発受信手段とから構成され、
    前記第1の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第1の発信手段と、
    前記無線信号を時分割で受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第1の受信手段と、
    前記第1の発信手段と前記第1の受信手段とを制御するための第1の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第1の発信手段と前記第1の受信手段との間で時分割で切替えるための第1のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第2の発受信手段が、少なくとも、
    前記無線信号を、時分割でバースト信号として発信するための第2の発信手段と、
    前記無線信号を時分割で受信して、直接もしくは中間周波信号もしくはベースバンド信号に変換して増幅するための第2の受信手段と、
    前記第2の発信手段と前記第2の受信手段とを制御するための第2の制御手段と、
    複数のアンテナ又は送受波器を周期的に切り替え、あるいは単一もしくは複数のアンテナ又は送受波器を前記第2の発信手段と前記第2の受信手段との間で時分割で切替えるための第2のアンテナ切替手段とを有し、
    前記第1の制御手段と、前記第2の制御手段とが、少なくとも、
    システム同期信号と、識別信号と、起点信号とを生成するための起点信号生成手段と、
    前記受信手段が受信した無線信号から、起点信号を再生するための起点信号再生手段と、
    前記再生された起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを高精度で検出するための同期検出手段と、
    前記検出されたタイミングで、起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方と高精度でかつ短時間に同期を確立し、かつ起点信号、距離測定信号、もしくはこれらの両方が消滅した後も、所定期間、同期を保持してクロック信号を生成するための同期発振手段と、
    前記クロック信号と同期しあるいは直交する距離測定信号と、前記距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを生成するための位置測位信号生成手段と
    前記受信した無線信号から位置測定信号を再生するための位置測位信号再生手段と、
    前記再生された位置測位信号の位相を、高精度でリアルタイムに測定するための位相測定手段と、
    前記測定された位置測位信号の位相から、位置を算出するための位置測位手段とを有し、
    前記第2の発受信手段から前記第1の発受信手段に向けて、少なくとも、起点信号を含む無線信号をバースト信号として間欠発信し、
    前記起点信号を含む無線信号した受信した前記第1の発受信手段が、前記受信した起点信号と高精度で同期した第1の距離測定信号と、第1の距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を前記第2の発受手段に向けて折返し発信し、
    前記無線信号を受信した前記第2の発受信手段において、前記発信された第1の距離測定信号と方向測定信号を再生し、前記第2の発受信手段で生成した起点信号を基準として、前記再生した第1の距離測定信号を位相を測定して前記第1の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相差を測定して第1の発受信手段が位置する方向を算出し、
    前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第2の発受信手段において、自局の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位するとともに、
    前記第2の発受信手段から、少なくとも、前記第1の距離測定信号と高精度で同期した第2の距離測定信号と、前記第2の距離測定信号とは別に、方向を測定するための方向測定信号とを含む無線信号を時分割のタイミングで発信し、
    前記無線信号を受信した前記第1の発受信手段において、前記第2の発受信手段から発信された第2の距離測定信号と方向測定信号とを再生し、前記第1の発受手段で生成した第1の距離測定信号を基準として前記第2の距離測定信号の位相を測定して前記第2の発受信手段からの距離を算出し、前記複数のアンテナ又は送受波器に対応した方向測定信号の位相から前記第2のと発受信手段の位置する方向を算出し、
    前記距離の算出結果と、前記方向の算出結果とから、前記第1の発受信手段において、前記2の発受信手段の2次元もしくは3次元の位置を高精度で測位することを特徴とする無線測位装置。
  4. 前記第1の発受信手段から発信される起点信号、前記第1の発受信手段から発信される距離測定信号と方向測定信号、前記第2の発受信手段から発信される起点信号、前記第2の発受信手段から発信される距離測定信号と方向測定信号、あるいはこれらの組み合わせが、単一もしくは複数の、搬送波信号、副搬送波信号、変調信号、スペクトル拡散符号、もしくはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  5. 前記起点信号再生手段、測定信号再生手段、もしくはこれらの両方において、前記再生する信号が、無線信号の搬送波信号あるいは副搬送波信号である場合には、伝達位相誤差の少ない帯域通過フイルタを通し、あるいは無線信号を変調した変調信号である場合には、伝達位相誤差の少ないアナログ復調器あるいは高いサンプリング周波数を用いるデジタル復調器によって復調した後に、前記帯域通過フイルタを通して再生することを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  6. 前記第1の制御手段、前記第2の制御信手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段が、基準発振器の出力信号を直接もしくは周波数を変換して生成したクロック信号によって駆動される、セットあるいはリセット付きのカウンタあるいは数値制御発振器によって構成され、前記第1の受信手段もしくは前記第2の受信手段によって受信され、起点信号再生手段によって復調されあるいは再生された起点信号の立上がり点、立下がり点、もしくはゼロ交差点のタイミングを、同期検出手段によって所定の値よりも高い周波数のサンプリング信号を用いて検出し、前記検出したタイミングで、前記セットあるいはリセット付きのカウンタあるいは数値制御発振器をセットしもしくはリセットすることによって、前記起点信号と短時間で同期を確立し、前記起点信号が消滅した後も、所定期間、同期を保持できることを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  7. 前記第1の制御手段、前記第2の制御手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段と、前記復調されあるいは再生された起点信号との間の同期確立誤差を低減し、高精度でかつ短時間に同期を確立させるために、前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方に同期確立誤差関数を付与し、前記同期確立誤差関数が前記同期確立誤差を限りなくゼロに近づける特性を有することを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  8. 前記第1の制御手段、前記第2の制御手段、もしくはこれらの両方の起点信号生成手段、位置測位信号生成手段、もしくはこれらの両方に前記同期確立誤差関数を付与するために、前記起点信号の位相をシフトさせるための移相手段と、前記移相手段によって各々異なった位相にシフトされた複数組の起点信号を選択して外部に出力するためのタイミング制御手段とを設け、前記移相手段の移相量の合計を、前記第1の発受信手段、第2の発受信手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段から出力されるクロック信号の一周期の間隔よりも大きく設定することによって、距離の算出精度を向上させることを特徴とする請求項第7項に記載の無線測位装置。
  9. 前記第1の制御手段、前記第2の制御手段、もしくはこれらの両方の同期発振手段に前記同期確立誤差関数を付与するために、前記同期発振手段が複数組のカウンタもしくは数値制御発振器を有し、前記複数組のカウンタもしくは複数組の数値制御発振器が、前記再生された起点信号と各々異なった複数のタイミングで切替手段によって切替えられて同期を確立し、前記複数組のカウンタもしくは複数組の数値制御発振器から出力される出力信号を異なった複数のタイミングで選択手段によって選択し、前記選択された出力信号に同期しあるいは直交した距離測定信号を生成することによって、距離の算出精度を向上させることを特徴とする請求項第項に記載の無線測位装置。
  10. 前記第1の制御手段、第2の制御手段、もしくはこれらの両方の位相測定手段が、Sinのルックアップテーブルが0、1、0、−1、あるいは1、1、−1、−1、あるいはこれらの繰り返しであり、Cosのルックアップテーブルが1、0、−1、0あるいは1、−1、−1、1、あるいはこれらの繰り返しであり、前記測定信号と前記ルックアップテーブルとの積和演算を行なう際に−1の乗算は補数を求める積和演算器によって構成されることを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  11. 前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方のアンテナ又は送受波器が、90°以上の広い指向性ビーム幅を有する円偏波指向性アンテナであり、前記第2の発受信手段と第1の発受信手段との間で、指向性の方向が、双方向通信の相手方に向けて、お互いに対向して設けられていることを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
  12. 前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方が、伝搬経路の品質を検知する品質検知手段を有し、前記品質検知手段が、前記受信手段において受信した無線信号の電力あるいは信号対雑音比を測定した結果から回線品質を分析しあるいは統計処理を行い、前記位相測定手段で距離測定信号の位相あるいは方向測定信号の位相差を測定した結果から距離測定精度あるいは方向測定精度を分析しあるいは統計処理を行い、あるいはこれらの両方を行い、前記距離測定処理の結果、方向測定処理の結果、あるいはこれらの両方を補正しあるいは補完することを特徴とする請求項第1項から第12項までのいずれかに該当する無線測位装置。
  13. 前記無線信号の周波数として、GPSに割当てられた周波数、あるいはその近傍の周波数を割当て、前記前記第1の発受信手段、前記第2の発受信手段、もしくはこれらの両方からバースト信号として発信される無線信号の占有率を20%以下とすることで、屋外と屋内でGPSをシームレスに接続することを特徴とする請求項第1項から第3項までの何れかに該当する無線測位装置。
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