JP2011126081A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体のグリッパー保持部付近のたわみを抑制することで、加圧または吸引による皺の発生を抑制することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】グリッパーで保持して記録媒体124を搬送する搬送手段と、記録媒体124の表面にインクを打滴し、画像を形成するインク吐出手段116と、記録媒体124上のインクを乾燥する乾燥手段118と、記録媒体124を加圧する矯正手段120と、を有し、インク吐出手段116と矯正手段120の間に、記録媒体124のグリッパー171で保持されている領域付近である液体付与領域に液体を付与する液体付与手段173と、を備えることを特徴とする画像形成装置100および画像形成方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は画像形成装置および画像形成方法に係り、特に、シワの発生を抑制することができる画像形成装置および画像形成方法に関する。
記録媒体の記録面にインク滴を着弾することにより記録を行うインクジェット記録装置が、プリンタ、ファクシミリ、複写装置などの画像記録装置あるいは画像形成装置として
一般的に広く普及している。近年では、インクジェット記録装置の高画質化や高速記録化が進んでいる。高速で記録を行う搬送方式として、記録媒体の先端部をグリッパー(保持爪)などの保持手段で保持して搬送する方式がある。
しかしながら、図7に示すように、このグリッパー510で記録媒体520先端部を保持する系において、画像形成(インク打滴)後に強制乾燥を行うと、特に、非画像形成部(インク打滴無し)の急激な収縮が生じる。そのため、結果として、グリッパー510で拘束されている付近にたわみAが生じてしまう。そしてこの状態でロールにより定着を行うと、印刷画像部530では、このたわみをこすことができず、印刷画像部530で皺が発生することがあった。
下記の特許文献1には、シート材を収容するシート材収容手段と、シート材を加湿する加湿手段と、を備えるシート材給送装置と、このシート材給送装置を備える画像形成装置が記載されている。特許文献1によれば、記録媒体が乾燥し、剛性が高くなっている記録媒体を搬送することで発生する異音を、加湿することで、記録媒体の弾力性を回復させ、異音の発生を低減することができる。
特開2008−56452号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている装置は、皺が発生する問題については記載されていなかった。また、特許文献1に記載の装置は、シート材給送装置で加湿した後、描画部に搬送するものであり、処理液の付与、乾燥を行う装置では、描画部に搬送される前に乾燥が行われるため、効果がみられなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、グリッパーの保持部付近のたわみを抑制することで、その後の加圧またか吸引により発生する記録媒体の皺を抑制することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は、前記目的を達成するために、グリッパーで保持して記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の表面にインクを打滴し、画像を形成するインク吐出手段と、前記記録媒体上のインクを乾燥する乾燥手段と、前記記録媒体を加圧または吸着する矯正手段と、を有し、前記インク吐出手段と前記矯正手段との間に、前記記録媒体の前記グリッパーで保持されている領域付近である液体付与領域に液体を付与する液体付与手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
記録媒体のグリッパーで保持されている部分は、グリッパーで拘束されているため、乾燥が進むと記録媒体が収縮し、グリッパー付近でたわみが生じる。そして、その後に加圧を行うと、印刷画像が形成されている箇所では、たわみをこすことができず、印刷画像部に皺が発生することがあった。また、胴への吸着を行うと、たわみが生じている非印刷画像部と、印刷画像部とで記録媒体の剛性が異なるため、印刷画像部で皺が発生することがあった、請求項1によれば、インク吐出手段と加圧または吸着を行う矯正手段の間に、液体付与領域に液体を付与する液体付与手段を備えている。液体付与領域に液体を付与することで、記録媒体の剛性を弱くすることができるので、強制手段において、たわみをなくすことができ、皺を発生させずに、画像の形成を行うことができる。
請求項2は請求項1において、前記矯正手段が加圧の場合、加圧によって定着を行うことを特徴とする。
請求項2によれば、加圧によりインクの定着を行う場合においても、皺が発生することなく、画像の形成を行うことができる。
請求項3は請求項1または2において、前記液体付与手段は、前記記録媒体の搬送方向に対して前記乾燥手段より上流側に配置されていることを特徴とする。
請求項3によれば、液体付与手段が、乾燥手段の上流側に配置されているので、乾燥による記録媒体の収縮を抑えることができ、たわみの発生を抑制することができる。したがって、強制手段による皺の発生を抑制することができる。
請求項4は請求項1または2において、前記液体付与手段は、前記記録媒体の搬送方向に対して前記乾燥手段より下流側に配置されていることを特徴とする。
請求項4によれば、乾燥手段の下流側に液体付与手段を備えているため、記録媒体の剛性を下げることができ、乾燥後に形成されてたわみを、強制手段により平坦にすることができるので、皺の発生を抑制することができる。
請求項5は請求項1から4いずれか1項において、前記液体が水、または、前記インクであることを特徴とする。
請求項5によれば、液体に水を用いることにより、画像形成後の記録媒体に、液体を付与したあとを残すことなく、画像の形成を行うことができる、また、液体にインクを用いることにより、インク吐出手段を液体付与手段として用いることができるので、別途、装置を設けることなく、画像の形成を行うことができる。
請求項6は請求項1から5いずれか1項において、前記矯正手段の下流側に、前記液体付与領域を切断する切断手段を備えることを特徴とする。
請求項6によれば、液体付与手段により液体が付与された液体付与領域を切断することにより、画像の形成に関与しない領域を切断することができる。特に、液体としてインクを用いた場合において、液体付与領域を切断することで、余分な画像が形成されていない記録媒体を形成することができる。
請求項7は請求項1から6いずれか1項において、前記液体付与手段は、インクジェットによる塗布、または、ローラによる塗布であることを特徴とする。
請求項7は液体付与手段を特定したものであり、液体付与手段は、インクジェットによる塗布、または、ローラによる塗布であることが好ましい。
請求項8は請求項1から7いずれか1項において、前記インク中の成分を凝集または増粘させる機能を有する処理液を前記記録媒体上に付与する処理液付与手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インク吐出手段により画像を形成した後、液体を付与しているので、インク吐出手段より上流側に、処理液付与手段および処理液を乾燥する手段が設けられていても、グリッパーによる保持部は、たわみを抑制することができる。たわみを抑制するために液体の付与を初期から行っている場合は、処理液を付与した後乾燥を行うため、インク吐出後の乾燥において記録媒体が収縮し、液体を付与する効果が得られない。本発明においては、処理液の乾燥後に、液体を付与しているので、処理液の付与、乾燥を行う画像形成装置においても、効果的に行うことができる。
請求項9は請求項1から8いずれか1項において、前記液体付与領域の搬送方向の長さは、前記記録媒体の搬送方向の幅方向の長さに対して、1%以上20%以下の長さであることを特徴とする。
請求項9は、液体付与領域の範囲を規定したものであり、記録媒体の搬送方向の幅方向の長さに対して、1%以上20%以下の長さの範囲で、液体を付与することで、グリッパー保持部のたわみを抑制することができる。
請求項10は請求項1から9いずれか1項において、前記液体付与領域の水分付与量が、解像度1200dpiに対して1pl以上9pl以下であることを特徴とする。
請求項10は、液体付与領域の水分量を規定したものであり、上記範囲とすることで、グリッパー保持部のたわみを抑制することができる。
本発明の請求項11は前記目的を達成するために、グリッパーで保持して記録媒体を搬送する搬送工程と、前記記録媒体の表面にインクを打滴し、画像を形成するインク吐出工程と、前記記録媒体上のインクを乾燥する乾燥工程と、前記記録媒体を加圧もしくは吸着する矯正工程と、を有し、前記インク吐出工程と前記矯正工程の間に、前記記録媒体の前記グリッパーで保持されている領域付近である液体付与領域に液体を付与する液体付与工程と、を備えることを特徴とする画像形成方法を提供する。
請求項12は請求項11において、前記液体付与工程は、前記乾燥工程の前に行われることを特徴とする。
請求項13は請求項11において、前記液体付与工程は、前記乾燥工程の後に行われることを特徴とする。
請求項14は請求項11から13いずれか1項において、前記液体が、水またはインクであることを特徴とする。
請求項15は請求項11から14いずれか1項において、前記矯正工程の後に、前記液体付与領域を切断する切断工程を有することを特徴とする。
請求項16は請求項11から15いずれか1項において、前記液体付与工程は、インクジェットによる塗布、または、ローラによる塗布により行われることを特徴とする。
請求項17は請求項11から16いずれか1項において、前記インク中の成分を凝集または増粘させる機能を有する処理液を前記記録媒体上に付与する処理液付与工程を有することを特徴とする。
請求項18は請求項11から17いずれか1項において、前記液体付与領域の搬送方向の長さは、前記記録媒体の搬送方向の幅方向の長さ対して、1%以上20%以下の長さであることを特徴とする。
請求項19は請求項11から18いずれか1項において、前記液体付与領域の水分付与量が、解像度1200dpiに対して1pl以上9pl以下であることを特徴とする。
請求項11から19は、請求項1から10に記載の画像形成装置を画像形成方法として展開したものであり、請求項11から19によれば、上記記載の画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
本発明の画像形成装置および画像形成方法によれば、グリッパーで保持されている部分に液体を付与することで、記録媒体の収縮を防止する、または、記録媒体の剛性を弱めることができるので、グリッパーの保持部に形成されるたわみを抑えることができる。したがって、その後の記録媒体への加圧または吸引を行うことによって、記録媒体への皺の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る描画部の概略構成図である。 記録媒体の液体付与領域を説明する図である。 第2実施形態に係る定着部の概略構成図である。 画像形成装置のシステムを構成する要部ブロック図である。 第3実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 グリッパー保持部付近発生するたわみを説明する図である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法の好ましい実施の形態について説明する。なお、以下は、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置で説明する。
[インクジェット記録装置の全体構成]
≪第1実施形態≫
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図である。このインクジェット記録装置100は、描画部116の圧胴(描画ドラム170)に保持された記録媒体124(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体124上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体124上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置100は、主として、給紙部112、処理液付与部114、描画部116、乾燥部118、定着部120、及び排出部122を備えて構成される。なお、第1実施形態においては、矯正手段として、加圧によって定着を行う定着部120(定着手段)で説明を行うが、矯正手段はこれに限定されず、乾燥ドラム176、定着ドラム184および中間搬送部128、130に吸着手段を設け、吸着により行うこともできる、また、乾燥ドラム174および定着ドラム184に対向して設けることができる用紙押さえロールによる加圧などを挙げることができる。
(給紙部)
給紙部112は、記録媒体124を処理液付与部114に供給する機構であり、当該給紙部112には、枚葉紙である記録媒体124が積層されている。給紙部112には、給紙トレイ150が設けられ、この給紙トレイ150から記録媒体124が一枚ずつ処理液付与部114に給紙される。
本例のインクジェット記録装置100では、記録媒体124として、紙種や大きさ(用紙サイズ)の異なる複数種類の記録媒体124を使用することができる。給紙部112において各種の記録媒体をそれぞれ区別して集積する複数の用紙トレイ(不図示)を備え、これら複数の用紙トレイの中から給紙トレイ150に送る用紙を自動で切り換える態様も可能であるし、必要に応じてオペレータが用紙トレイを選択し、若しくは交換する態様も可能である。なお、本例では、記録媒体124として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部114は、記録媒体124の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部116で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図1に示すように、処理液付与部114は、給紙胴152、処理液ドラム154、及び処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、記録媒体124を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)155を備え、この保持手段155の爪と処理液ドラム154の周面の間に記録媒体124を挟み込むことによって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム154は、その外周面に吸着穴を設けるとともに、吸着穴から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体124を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム154の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置156が設けられる。処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム154上の記録媒体124に圧接されて計量後の処理液を記録媒体124に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置156によれば、処理液を計量しながら記録媒体124に塗布することができる。
本実施形態では、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部114で処理液が付与された記録媒体124は、処理液ドラム154から中間搬送部126を介して描画部116の描画ドラム170へ受け渡される。
(描画部)
描画部116は、描画ドラム(第2の搬送体)170、用紙抑えローラ174、及びインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yを備えている。描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)171を備える。描画ドラム170に固定された記録媒体124は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yはそれぞれ、記録媒体124における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)とすることが好ましい。インク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yは、記録媒体124の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム170上に密着保持された記録媒体124の記録面に向かって各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部114で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体124上での色材流れなどが防止され、記録媒体124の記録面に画像が形成される。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
各インクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yからのインクの吐出後、液体付与装置173により液体の付与が行われる。図2に描画部116の拡大図を示す。図2に示すように、各インクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yの次に、液体付与装置173を設け、記録媒体124のグリッパーで保持されている付近(以下、「液体付与領域」ともいう)に液体の付与を行う。液体付与領域に液体の付与を行うことで、次の乾燥部118において、付与した液体を乾燥するため、記録媒体124の収縮を抑制し、グリッパーの保持部付近に発生するたわみを抑制することができる。
記録媒体124の搬送方向先端を保持して搬送する場合、図3に示すように、液体付与領域Sは、記録媒体124のグリッパー171で保持されている箇所を含むように、形成されていることが好ましい。また、搬送方向の長さL2は、記録媒体の幅方向の長さL1に対して、1%以上20%以下であることが好ましく、最も好ましくは10%である。液体付与領域の搬送方向の長さL2を上記範囲とすることで、グリッパー保持部のたわみを抑制することができる。液体付与領域の長さL2が上記範囲より短いと、グリッパー保持部付近のたわみの抑制が不十分であり、上記範囲を超えて液体を付与しても、効果が得られない。
また、液体の付与量は、解像度1200dpiに対して、1pl以上9pl以下であることが好ましく、最も好ましくは6plである。液体の付与量を上記範囲とすることによりたわみを効果的に抑制することができる。液体付与量が上記範囲より少ないと、付与した液体の乾燥のみでなく、乾燥による記録媒体の収縮が生じ、たわみが発生してしまう。また、液体付与量が多くなると付与した水分によりカールなどの他の問題が生じるため好ましくない。
付与する液体は、記録媒体の乾燥による収縮を抑制することができれば、特に限定されず使用することができるが、水、または、インクであることが好ましい。液体を水、または透明なインクとすることにより、その後の工程において、特に、処理を行うことなく、画像の形成を行うことができる。また、液体をインクとすることにより、別途液体付与装置を設ける必要がなく、インクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yを液体付与装置として、液体の付与を行うことができる。
なお、図1および図2では、液体付与手段として、インクジェットによる塗布手段を記載したが、本発明はこれに限定されず、他の手段としてローラによる塗布を行うことができる。
描画部116で画像が形成された記録媒体124は、描画ドラム170から中間搬送部128を介して乾燥部118の乾燥ドラム176へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部118は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図1に示すように、乾燥ドラム(搬送体)176、及び溶媒乾燥装置178を備えている。
乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)177を備え、この保持手段177によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置178は、乾燥ドラム176の外周面に対向する位置に配置され、IRヒータ182と、IRヒータ182の間に配置された温風噴出しノズル180とで構成される。
温風噴出しノズル180から記録媒体124に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各IRヒータ182の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
乾燥ドラム176は、その外周面に記録媒体124を保持して回転搬送させるドラムであり、モータドライバ(図示せず)によってその回転が駆動制御される。記録媒体124は、保持手段によって先端が保持された状態で、乾燥ドラム176を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体124の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して温風噴出しノズル180、IRヒータ182による乾燥処理が行われる。
温風噴出しノズル180は、所定の温度(たとえば50℃〜70℃)に制御された温風を一定の風量(12m/分)で記録媒体124に向けて吹き付けるように構成され、IRヒータ182はそれぞれ所定の温度(たとえば180℃)に制御される。これらの温風噴出しノズル180、IRヒータ182によって、乾燥ドラム176に保持された記録媒体124の印字面に含まれる水分が蒸発され、乾燥処理が行われる。その際、乾燥部118の乾燥ドラム176は、描画部116の描画ドラム170に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにおいて、熱乾燥によるヘッドメニスカス部の乾燥によるインクの不吐出を低減することができる。また、乾燥部118の温度設定に自由度があり、最適な乾燥温度を設定することができる。
なお、蒸発した水分は不図示の排出手段によりエアとともに機外に排出するとよい。また、回収されたエアを冷却器(ラジエータ)などで冷却して、液体として回収してもよい。
乾燥部118で乾燥処理が行われた記録媒体124は、乾燥ドラム176から中間搬送部130を介して定着部120の定着ドラム184へ受け渡される。
(定着部)
定着部120は、定着ドラム184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188、及びインラインセンサ190で構成される。定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)185を備え、この保持手段185によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム184の回転により、記録媒体124は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ186による予備加熱と、定着ローラ188による定着処理と、インラインセンサ190による検査が行われる。
ハロゲンヒータ186は、所定の温度(例えば、180℃)に制御される。これにより、記録媒体124の予備加熱が行われる。
定着ローラ188は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性熱可塑性樹脂微粒子を溶着し、インクを皮膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体124を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ188は、定着ドラム184に対して圧接するように配置されており、定着ドラム184との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体124は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(たとえば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体124を加熱することによって、インクに含まれる熱可塑性樹脂微粒子のTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、熱可塑性樹脂微粒子が溶融される。これにより、記録媒体124の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、図1の実施形態では、定着ローラ188を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みや熱可塑性樹脂微粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。
一方、インラインセンサ190は、記録媒体124に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部120によれば、乾燥部118で形成された薄層の画像層内の熱可塑性樹脂微粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体124に固定定着させることができる。また、定着ドラム184の表面温度を50℃以上に設定することで、定着ドラム184の外周面に保持された記録媒体124を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
また、インク中にUV硬化性モノマーを含有させた場合は、乾燥部で水分を十分に揮発させた後に、UV照射ランプを備えた定着部で、画像にUVを照射することで、UV硬化性モノマーを硬化重合させ、画像強度を向上させることができる。
(排出部)
図1に示すように、定着部120に続いて排出部122が設けられている。排出部122は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部120の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。記録媒体124は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。
また、排出トレイ192に搬送する前に、液体付与領域を切断する切断手段を設けることもできる。切断手段を設け、画像の形成に関与しない液体を付与した部分を切断することが好ましい。とくに、液体としてインクを付与した場合には、切断手段により切断することで、余分な画像が形成された箇所を切断することができる。
また、図には示されていないが、本例のインクジェット記録装置100には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部114に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体124の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
≪第2実施形態≫
図4は第2実施形態に係る液体付与装置の図である。第2実施形態は、定着部120に液体付与装置173が設けられている点が第1実施形態と異なっている。したがって、第1実施形態で描画部116に設けられている液体付与装置173は、第2実施形態においては、設ける必要ない。
図3に示すように、定着部120の定着ローラ188の上流側に液体付与装置123を設けることで、記録媒体124の剛性を弱くすることができる。したがって、乾燥部118において、グリッパー保持領域にたわみが形成されたとしても、定着ローラ188で加圧させることにより、たわみをなくすことができるので、皺の発生を抑制することができる。
[制御系の説明]
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット記録装置100は、システムコントローラ400、通信インターフェース402、画像メモリ404、給紙制御部406、処理液付与制御部410、描画制御部412、乾燥制御部414、定着制御部416、排紙制御部418、操作部420、表示部422等を備えている。
システムコントローラ400は、インクジェット記録装置100の各部を制御する制御部であるとともに、各種の演算処理を行う演算処理部であり、CPU、ROM、RAM等を備えて構成されている。このシステムコントローラ400は、所定の制御プログラムに従ってインクジェット記録装置100の各部を制御する。ROMには、このシステムコントローラ400が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データが格納されている。
通信インターフェース402は、ホストコンピュータ430から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。ホストコンピュータ430から送出された画像データは、この通信インターフェース402を介してインクジェット記録装置100に取り込まれる。
画像メモリ404は、画像データを一時的に記憶する記憶手段であり、システムコントローラ400を通じてデータの読み書きが行われる。通信インターフェース402を介してホストコンピュータ430から取り込まれた画像データは、この画像メモリ404に格納される。
給紙制御部406は、システムコントローラ400からの指令に応じて給紙部112を構成する各部(給紙胴152等)の駆動を制御する。
処理液付与制御部410は、システムコントローラ400からの指令に応じて処理液付与部114を構成する各部(処理液ドラム154、処理液塗布装置156等)の駆動を制御する。
描画制御部412は、システムコントローラ400からの指示に従って描画部116を構成する各部(描画ドラム170、インクジェットヘッド172M、172K、172C、172Y等)の駆動を制御する。また、第1実施形態においては、液体付与装置123の駆動を制御する。
乾燥制御部414は、システムコントローラ400からの指示に従って乾燥部118を構成する各部(乾燥ドラム176、溶媒乾燥装置178等)の駆動を制御する。また、乾燥ドラム176の温度を制御する。
定着制御部416は、システムコントローラ400からの指示に従って定着部120を構成する各部(定着ドラム184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188等)の駆動を制御する。また、第2実施形態において、液体付与装置123の駆動を制御する。
排紙制御部418は、システムコントローラ400からの指示に従って排出部122を構成する各部(渡し胴194、搬送ベルト196等)の駆動を制御する。
操作部420は、所要の操作手段(操作ボタンやキーボード、タッチパネル等)を備え、その操作手段から入力された操作情報をシステムコントローラ400に出力する。
ポンプドライバ440は、乾燥ドラム176に記録媒体124を固定保持するための吸着圧力を発生させる真空ポンプ442の制御を行う。また、処理液ドラム154、描画ドラム170、定着ドラム184、中間搬送部126、128、130などに記録媒体124を固定保持するために真空ポンプ442を制御する。
表示部422は、所要の表示装置(LCDパネル等)を備え、システムコントローラ400からの指示に従って所要の情報を表示装置に表示させる。
上記のように、画像データは、ホストコンピュータ430から通信インターフェース402を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、画像メモリ404に格納される。システムコントローラ400は、この画像メモリ404に格納された画像データに所要の信号処理を施して、ドットデータを生成する。そして、生成したドットデータに従って描画部116のインクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yの駆動を制御することにより、画像データが表す画像を記録媒体124に印刷する。
ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。
色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して誤差拡散等の処理で各色のドットデータ(本例では、KCMYのドットデータ)に変換する処理である。
システムコントローラ400は、画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行ってCMYKの各色のドットデータを生成する。そして、生成した各色のドットデータに従って、対応するインクジェットヘッド172M、172K、172C、172Yの駆動を制御することにより、画像データが表す画像を記録媒体124に印刷する。
≪第3実施形態≫
図6は、本発明の第3実施形態に係る画像記録装置の構成図である。図6に示す画像形成装置は、ベルト搬送方式のインクジェット記録装置である。主として、処理液付与部12、描画部14、乾燥部16、定着部18で構成され、記録媒体22は、ベルト搬送装置30によって搬送される。
ベルト搬送装置30は、一対のローラ32と、このローラ32間に巻き掛けられた無端状のベルト34から成り、一対のローラ32の少なくとも一方が不図示のモータ等で回転駆動される。これにより、ベルト34が一対のローラ32間を周回走行される。
ベルト34は、記録媒体22の幅よりも広い幅を有しており、複数のグリッパー50が設けられている。このグリッパー50により、記録媒体22を保持することで、記録媒体22を搬送することができる。
グリッパー50によって保持・搬送されることにより、記録媒体22は、給紙部(不図示)から処理液付与部12に搬送される。処理液付与部12は、ノズル状の記録ヘッド36を備え、この記録ヘッド36から記録媒体22に向けて処理液を吐出するように構成される。これにより、記録媒体22には処理液が付与されて、処理液層が形成される。なお、処理液付与部12は、ノズル状の記録ヘッド36から吐出する方式に限定するものではなく、塗布ローラを用いた塗布方式を採用することもできる。
処理液が付与された記録媒体22は、記録媒体22の上面に熱風を供給する熱風供給装置38と、記録媒体22の下方に配置された加熱パネル40によって加熱される。
乾燥処理が行われた記録媒体22は描画部14に送られ、各インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kからインクが打滴される。インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kはそれぞれ、記録媒体22における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)とすることが好ましい。インク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kは、記録媒体22の搬送方向と直交する方向に延在するように設置される。
吸着ベルト搬送装置30上に密着保持された記録媒体22の記録面に向かって各インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部12で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体22上での色材流れなどが防止され、記録媒体22の記録面に画像が形成される。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
各インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kからのインクの吐出の終了後、液体付与装置73により、液体の付与を行う。これにより、第1実施形態と同様に、グリッパー50で保持されている付近にたわみが発生することを防止することができる。
描画部14の後段には、乾燥部16が設けられる。乾燥部16は、各色インクが打滴された記録媒体22上に残留する溶媒成分を除去する装置であり、記録媒体22の上面に熱風を供給する熱風供給装置42と、記録媒体22の下方に配置された加熱パネル44を備える。この乾燥部16によって、記録媒体22上の溶媒が除去される。
なお、蒸発した水分は不図示の排出手段によりエアとともに機外に排出するとよい。また、回収されたエアを冷却器(ラジエータ)などで冷却して、液体として回収してもよい。
乾燥部16の後段には定着部18が設けられる。定着部18は、記録媒体22を挟んで配置された定着ローラ46、48を備えており、この定着ローラ46、48で加圧、加熱を行うことによって、記録媒体22上の画像が記録媒体22に定着される。
なお、図7においては、各インクジェットヘッド72M、72C、72Y、72Kの後段に、液体付与装置を備える構成で説明したが、ドラム搬送式の第2実施形態に対応するように、乾燥部16の後段であり、定着ローラ46、48の前段に液体付与装置を設けることでも、記録媒体22の皺を抑制することができる。
[記録媒体]
本発明では、液体を付与することで記録媒体のたわみを解消し、皺の発生を抑制しているので、記録媒体の種類によらず、皺の発生を抑制した画像の形成を行うことができる。記録媒体としては、例えば、次のような記録媒体を用いることができる。
市販の板紙、キャストコート紙、アート紙、コート紙、微コート紙、上質紙、コピー用紙、再生紙、合成紙、中質紙、感圧紙、エンボス紙、等のグロスあるいはマット紙が好適に使用され、インクジェット専用紙も使用できる。また樹脂フィルムや金属蒸着フォルム等も使用可能である。記録媒体の例としては、OKエルカード+(王子製紙社製)、SA金藤+(王子製紙社製)、サテン金藤N(王子製紙社製)、OKトップコート+(王子製紙社製)、ニューエイジ(王子製紙社製)、特菱アート両面N(三菱製紙社製)、特菱アート片面N(三菱製紙社製)、ニューVマット(三菱製紙社製)、オーロラコート(日本製紙社製)、オーロラL(日本製紙社製)、シルバーダイヤ(日本製紙社製)、ユーライト(日本製紙社製)、リサイクルコートT-6(日本製紙社製)、リサイクルマットT-6(日本製紙社製)、アイベストW(日本板紙社製)、インバーコートM(SPAN CORPORATION社製)、ハイマッキンレーアート(五條製紙社製)、キンマリHi-L(北越製紙社製)、Signature True(Newpage corporation社製)、Sterling Ultra(Newpage corporation社製)、Anthem(Newpage corporation社製)、Hanno Art Silk(Sappi社製)、Hanno Art gross(Sappi社製)、Consort Royal Semimatt(Scheufelen社製)、Consort Royal Gross(Scheufelen社製)、Zanders Ikono Silk(m-real社製)、Zanders Ikono Gross(m-real社製)、の坪量60〜350g/mのものが好適に使用される。
[インク]
本発明の実施に用いられるインクは、溶媒不溶性材料として、色材(着色剤)である顔料や熱可塑性樹脂微粒子などを含有する水性顔料インクが用いられる。
溶媒不溶性材料の濃度は、吐出に適切な粘度20mPa・s以下を考慮して1wt%以上20wt%以下であることが好ましい。より好ましくは画像の光学濃度を得るために4wt%以上の顔料濃度である。
インクの表面張力は、吐出安定性を考慮して20mN/m以上40mN/m以下であることが好ましい。
インクに使用される色材は、顔料あるいは染料と顔料とを混合して用いることができる。処理液との接触時における凝集性の観点から、インク中で分散状態にある顔料の方がより効果的に凝集するため好ましい。顔料の中でも、分散剤により分散されている顔料、自己分散顔料、樹脂により顔料表面を被覆された顔料(マイクロカプセル顔料)、及び高分子グラフト顔料が特に好ましい。また、顔料凝集性の観点から、解離度の小さいカルボキシル基によって修飾されている形態がより好ましい。
本発明に用いる着色インク液には、処理液と反応する成分として、着色剤を含まない熱可塑性樹脂微粒子を添加することが好ましい。熱可塑性樹脂微粒子は、処理液との反応によりインクの増粘作用、凝集作用を強め、画像品位の向上させることができる。特に、アニオン性の熱可塑性樹脂微粒子をインクに含有せしめることにより、安全性の高いインクが得られる。
処理液と反応して、増粘・凝集作用を起こす熱可塑性樹脂微粒子をインクに用いることにより、画像の品位を高めることができると同時に、熱可塑性樹脂微粒子の種類によっては、熱可塑性樹脂微粒子が記録媒体で皮膜を形成し、画像の耐擦性、耐水性をも向上させる効果を有する。
ポリマーインクでの分散方法はエマルジョンに限定するものではなく、溶解していても、コロイダルディスパージョン状態で存在していてもよい。
熱可塑性樹脂微粒子は、乳化剤を用いて熱可塑性樹脂微粒子を分散させたものであっても、また、乳化剤を用いないで分散させたものであってもよい。乳化剤としては、通常、低分子量の界面活性剤が用いられているが、高分子量の界面活性剤を乳化剤として用いることもできる。外殻がアクリル酸、メタクリル酸などにより構成されたカプセル型の熱可塑性樹脂微粒子(粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェルタイプの熱可塑性樹脂微粒子)を用いることも好ましい。
インクに熱可塑性樹脂微粒子として添加する樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂微粒子への高速凝集性付与の観点から、解離度の小さいカルボン酸基を有するものがより好ましい。カルボン酸基はpH変化によって影響を受けやすいので、分散状態が変化しやすく、凝集性が高い。
熱可塑性樹脂微粒子のpH変化に対する分散状態の変化は、アクリル酸エステルなどのカルボン酸基を有する、熱可塑性樹脂微粒子中の構成成分の含有割合によって調整することができ、分散剤として用いるアニオン性の界面活性剤によっても調整可能である。
熱可塑性樹脂微粒子の樹脂成分は、親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。疎水性部分を有することで、熱可塑性樹脂微粒子の内側に疎水部分が配向し、外側に親水部分が効率よく外側に配向され、液体のpH変化に対する分散状態の変化がより大きくなる効果があり、凝集がより効率よく行われる。
また、熱可塑性樹脂微粒子を、インク内に2種以上混合して含有させて使用してもよい。
本発明に用いるインクに添加するpH調整剤としては中和剤として、有機塩基、無機アルカリ塩基を用いることができる。pH調整剤はインクジェット用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット用インクがpH6〜10となるように添加するのが好ましい。
本発明に用いるインクは、乾燥によってインクジェットヘッドのノズルが詰まるのを防止する目的から、水溶性有機溶媒を含有することが好ましい。このような水溶性有機溶媒には、湿潤剤及び浸透剤が含まれる。
水溶性有機溶媒としては、処理液の場合と同様に、例えば、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が挙げられる。
その他必要に応じ、界面活性剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
また、インク中にUV硬化性モノマーを含有させることで、乾燥部で水分を充分に揮発させた後に、UV照射ランプを備えた定着部で、画像にUVを照射することで、UV硬化性モノマーを硬化重合させ、画像強度を向上させることができる。
また、インク中にUV硬化性モノマーを含有させることで、乾燥部で水分を充分に揮発させた後に、UV照射ランプを備えた定着部で、画像にUVを照射することで、UV硬化性モノマーを硬化重合させ、画像強度を向上させることができる。
UV硬化性モノマーは、重合開始剤などから発生するラジカルなどの開始種により重合または架橋反応を生起し、これらを含有する組成物を硬化させる機能を有するものである。
UV硬化性モノマーは、ラジカル重合反応、二量化反応など公知の重合又は架橋反応を生起する重合性又は架橋性材料を適用することができる。例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物、マレイミド基を側鎖に有する高分子化合物、芳香核に隣接した光二量化可能な不飽和二重結合を有するシンナミル基、シンナミリデン基やカルコン基等を側鎖に有する高分子化合物などが挙げられる。中でも、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物がより好ましく、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、より好ましくは2個以上有する化合物(単官能又は多官能化合物)から選択されるものであることが特に好ましい。具体的には、本発明に係る産業分野において広く知られるものの中から適宜選択することができ、例えば、モノマー、プレポリマー(すなわち2量体、3量体及びオリゴマー)及びそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態を持つものが含まれる。
UV硬化性モノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いることができるUV硬化性モノマーとしては、特に、ラジカル開始剤から発生する開始種により重合反応を起こさせる各種公知のラジカル重合性のモノマーを用いることが好ましい。
ラジカル重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、芳香族ビニル類、ビニルエーテル類及び内部二重結合を有する化合物(マレイン酸など)等が挙げられる。ここで、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」、「メタクリレート」の双方又はいずれかをさし、「(メタ)アクリル」は、「アクリル
」、「メタクリル」の双方又はいずれかをさす。
その他必要に応じ、界面活性剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
1、100…インクジェット記録装置、112…給紙部、12、114…処理液付与部、14、116…描画部、16、118…乾燥部、18、120…定着部、122…排出部、22、124…記録媒体、50、155、171、177、185…保持手段(グリッパー)、170…描画ドラム、171172M、172K、172C、172Y…インクジェットヘッド、173…液体付与装置、176…乾燥ドラム、184…定着ドラム、188…定着ローラ、192…排出トレイ、196…搬送ベルト

Claims (19)

  1. グリッパーで保持して記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記記録媒体の表面にインクを打滴し、画像を形成するインク吐出手段と、
    前記記録媒体上のインクを乾燥する乾燥手段と、
    前記記録媒体を加圧または吸着する矯正手段と、を有し、
    前記インク吐出手段と前記矯正手段との間に、前記記録媒体の前記グリッパーで保持されている領域付近である液体付与領域に液体を付与する液体付与手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記矯正手段が加圧の場合、加圧によって定着を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記液体付与手段は、前記記録媒体の搬送方向に対して前記乾燥手段より上流側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記液体付与手段は、前記記録媒体の搬送方向に対して前記乾燥手段より下流側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記液体が水、または、前記インクであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記矯正手段の下流側に、前記液体付与領域を切断する切断手段を備えることを特徴とする請求項1から5いずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記液体付与手段は、インクジェットによる塗布、または、ローラによる塗布であることを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記インク中の成分を凝集または増粘させる機能を有する処理液を前記記録媒体上に付与する処理液付与手段を備えることを特徴とする請求項1から7いずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記液体付与領域の搬送方向の長さは、前記記録媒体の搬送方向の幅方向の長さに対して、1%以上20%以下の長さであることを特徴とする請求項1から8いずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記液体付与領域の水分付与量が、解像度1200dpiに対して1pl以上9pl以下であることを特徴とする請求項1から9いずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. グリッパーで保持して記録媒体を搬送する搬送工程と、
    前記記録媒体の表面にインクを打滴し、画像を形成するインク吐出工程と、
    前記記録媒体上のインクを乾燥する乾燥工程と、
    前記記録媒体を加圧もしくは吸着する矯正工程と、を有し、
    前記インク吐出工程と前記矯正工程との間に、前記記録媒体の前記グリッパーで保持されている領域付近である液体付与領域に液体を付与する液体付与工程と、を備えることを特徴とする画像形成方法。
  12. 前記液体付与工程は、前記乾燥工程の前に行われることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記液体付与工程は、前記乾燥工程の後に行われることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  14. 前記液体が、水またはインクであることを特徴とする請求項11から13いずれか1項に記載の画像形成方法。
  15. 前記矯正工程の後に、前記液体付与領域を切断する切断工程を有することを特徴とする請求項11から14いずれか1項に記載の画像形成方法。
  16. 前記液体付与工程は、インクジェットによる塗布、または、ローラによる塗布により行われることを特徴とする請求項11から15いずれか1項に記載の画像形成方法。
  17. 前記インク中の成分を凝集または増粘させる機能を有する処理液を前記記録媒体上に付与する処理液付与工程を有することを特徴とする請求項11から16いずれか1項に記載の画像形成方法。
  18. 前記液体付与領域の搬送方向の長さは、前記記録媒体の搬送方向の幅方向の長さ対して、1%以上20%以下の長さであることを特徴とする請求項11から17いずれか1項に記載の画像形成方法。
  19. 前記液体付与領域の水分付与量が、解像度1200dpiに対して1pl以上9pl以下であることを特徴とする請求項11から18いずれか1項に記載に画像形成方法。
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