JP2011125946A - スカラロボットの関節部 - Google Patents

Abstract

【課題】スカラロボットの関節部において、二重あるいはそれ以上の防水、防塵および吸水または塵埃の排出を可能としたスカラロボットの関節部を提供する。
【解決手段】スカラロボットの関節部６において、関節部内部と関節部外の外気に繋がる隙間に、入口側から関節内部に向って順にラビリンス部１０次いでＯリング１１を設けたこと、を特徴とするスカラロボットの関節部とした。さらにまた、空隙部１２と、内部に溜まった水や塵埃を抜き取る導出口１３を備えて構成した。
【選択図】図２

Description

本発明は、スカラロボットに係り、より一層詳細には、スからロボットの関節部の構造に関する。

床ＦＬに対し水平方向の作業をする既に従来からよく知られているスカラロボット１の概要について、図１により説明する。まず、ベース２内に備えられているモータ（外部からは不可視であり、従って図示省略）により、第１アーム３は、関節部４において軸Ｆ１を支点として、床ＦＬに対し水平方向（紙面に対し垂直方向）に回動する。さらに、第２アーム５は、関節部６において、軸Ｆ２を支点として、床ＦＬに対し水平方向に回動し、第２アーム５の回転軸７に取り付けた加工用工具、把持用治具などのエンドエフェクタにより種々の加工作業をするように構成されている。

前述のようなスカラロボット１の関節部４あるいは関節部６においては、防水や防塵が必要であり、関節部６の内部と関節部外の外気との境の隙間に、Оリングやラビリンスの内の何れか一の手段を用いることが周知である。このような構造についての公知の発明としては、例えば特開平９‐５７６８０号公報に開示されているように、ロボット本体を覆うカバーには、ラビリンスを介して取り付けてあることが開示されている。

特開平９‐５７６８０号公報

上述のように、スカラロボットの関節部において、関節部内部と関節部外の外気に繋がる隙間は、Оリングやラビリンス構造により防水、防塵が施されているものの、Оリングやラビリンスの内の何れか一つの手段であったため、何等かの事故によりこの手段が破れた場合、水や埃がロボット内部に侵入し、故障の原因となる欠点があった。

本発明の目的は、前述のようにスカラロボットの関節部において、防水や防塵が不十分であるという欠点を解消し、二重の対策あるいは更なる対策をして、十分な防水、防塵を可能としたスカラロボットの関節部を提供することにある。

そのような目的のため、スカラロボットの関節部において、内部と関節部外の外気に繋がる隙間には、ラビリンスとОリングによる二重あるいはそれ以上の対策を行えば良い、という結論に達し、本発明に至った。

前述の目的を達成するため本発明は、スカラロボットの関節部において、関節部内部と関節部外の外気に繋がる隙間に入口側から関節内部に向って順にラビリンス部、次いでОリングを設けたこと、を特徴とするスカラロボットの関節部とした。

またこのロボットアームの関節部は、ラビリンス部とОリングの間に空隙部を設け、
この空隙部に外気と選択的に連絡する導出口を設けたこと、を特徴とするスカラロボットの関節部とした。

この発明によれば、二重あるいはそれ以上の対策をして有り、仮にラビリンス部とОリングの内の一側が破れても防水、防塵が可能であり、さらにラビリンス部とОリングの間に空隙部に水等が溜まった場合にも、外部から抜き取ることが可能であり、防塵防水に優れた構造を提供できる。

この発明の好適に適用されるスカラロボットであって全体の概要を示した側面図である。 この発明が好適に適用されるスカラロボットの関節部の概略説明図で、拡大された図１の断面Ａ‐Ａ図である。 この発明が好適に適用されるスカラロボットの関節部の概略説明図で、拡大された図１の断面Ｂ‐Ｂ図である。

次に本発明の一実施形態について図２により説明する。図２においては、第１アーム３とベース２の間にある関節部４を示しており、ベース２に取り付けられたモータ８の回転を歯車列９により、第１アーム３に伝え、さらに第１アーム３は、軸Ｆ１を軸として回動するように構成されている。この際に、ベース２と第１アーム３の間に形成される関節部内部と関節部外の外気に繋がる隙間（図中“イ”部）に入口側から関節内部に向い、順にラビリンス部１０、次いでОリング１１を設け、防水、防塵に対して、二重の対策をしてある。

さらに、ラビリンス部１０とОリング１１との間に空隙部１２を設け、この空隙部１２に外気と連絡する導出口１３を設け、普段は栓をしておき必要に応じて内部に溜まった水等を吸引、排水、さらには塵埃の排除を行なうことも可能である。

また、同様に図３を用いて説明すると、第１アーム３と第２アーム５との間にある関節部６には、図中に“ロ”部で示す第１アーム３と第２アーム５との間に形成される関節部内部と、関節部外の外気に繋がる隙間は、入口側から関節の内部に向って順にラビリンス部１４、次いでОリング１５を設け、防水、防塵に対し二重の対策をして有る。

またさらに、ラビリンス部１４とОリング１５の間に空隙部１６を設け、この空隙部１６に外気と連絡する導出口１７を設け、普段は栓をしておき必要に応じて内部に溜まった水等を吸引や排水、さらには塵埃の排除を行なうことも可能であることは、前述の関節部４と同様である。

１ スカラロボット
２ ベース
３ 第１アーム
４、６ 関節部
５ 第２アーム
７ 回転軸
８ モータ
９ 歯車列
１０、１４ ラビリンス部
１１、１５ Оリング
１２、１６ 空隙部
１３、１７ 導出口

Claims (2)

1. スカラロボットの関節部において、関節部内部と関節部外の外気に繋がる隙間に入口側から関節内部に向って順にラビリンス部、次いでОリングを設けたこと、を特徴とするスカラロボットの関節部。
2. 請求項１記載のスカラロボットの関節部は、さらに、前記ラビリンス部と前記Оリングとの間に空隙部を設け、この空隙部に外気と選択的に連絡する導出口を設けたこと、を特徴とするスカラロボットの関節部。
   
   

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