JP2011125439A - 生体器官拡張器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体器官拡張器具100は、バルーンカテーテル102とステント1とを備える。ステント1の各環状体2は、ステントの先端側屈曲部、基端側屈曲部を備え、軸方向先端側に位置する環状体の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する接続部を備える。接続部は、先端側の環状体の基端側屈曲部24を収納する基端側屈曲部収納部33と、基端側の環状体2の先端側屈曲部23を収納する先端側屈曲部収納部34を備える。ステントの拡張時に、屈曲部収納部は屈曲部の収納状態を維持し、側面を貫通して挿入された拡張バルーンカテーテルの拡張により、屈曲部収納部に収納された屈曲部が屈曲部収納部より離脱可能となっている。
【選択図】図8
Description
ステントは、体外から体内に挿入するため、挿入時は直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
上記のような分岐部へのステントの留置後において、必要により、分岐血管内に別のステントを留置することが可能な生体器官拡張器具を本願出願人は、提案している(特許文献1:特開2000−316983号公報)。
上記特許文献1のものでも、血管分岐部へのステントの留置後において、必要により、破断可能を破断することにより、側壁に大きな開口部を形成し、分岐血管内に別のステントを留置することが可能であり有効である。
ただ、このステントでは、破断可能部を有することにより、当該部分におけるステントの拡張維持力(ラジアルフォース)が低下する。また、接続部は、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により破断されるため、破断端が形成されることになる。このような破断端は、できれば形成されないことが望ましい。
そこで、本発明の目的は、十分な 拡張維持力(ラジアルフォース)を持ち、かつ、ステントを分岐部に留置後、必要により、ステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通し、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、側壁に大きな開口部を破断端を形成することなく設けることができ、分岐血管内に別のステントを留置することが可能であるステントを備えた血管拡張用器具を提供するものである。
(1)チューブ状の本体部と、該本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーンとを有するバルーンカテーテルと、該折り畳まれたバルーン上に圧縮されることにより装着され、かつ前記バルーンの拡張により拡張するステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、線状構成要素にて形成された環状体がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体が接続部により接続された略管状体であり、さらに、前記各環状体は、複数の前記ステントの先端側屈曲部と複数の前記ステントの基端側屈曲部とを備え、前記接続部は、軸方向に隣り合う前記環状体の先端側に位置する前記環状体の前記先端側屈曲部と基端側に位置する前記環状体の前記基端側屈曲部とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、前記接続部は、前記先端側の前記環状体の前記基端側屈曲部を収納し、該基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、前記基端側の前記環状体の前記先端側屈曲部を収納し、該先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えるものであり、前記バルーンの拡張による前記ステントの拡張時において、前記ステントは、前記基端側屈曲部収納部における前記基端側屈曲部の収納状態および前記先端側屈曲部収納部における前記先端側屈曲部の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後の該ステントの内部より該ステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、該拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、前記基端側屈曲部収納部に収納された前記基端側屈曲部および/または前記先端側屈曲部収納部に収納された前記先端側屈曲部は、前記屈曲部収納部より離脱可能となっている生体器官拡張器具。
(2) 前記接続部は、中央部に前記基端側屈曲部収納部を構成する第1の凹部と前記先端側屈曲部収納部を構成する第2の凹部を有するものである上記(1)に記載の生体器官拡張器具。
(3) 前記接続部は、前記先端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部と、前記基端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部とを有するものである上記(1)または(2)に記載の生体器官拡張器具。
(5) 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部と、該短線状部の一端より前記ステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部と前記短線状部の他端より前記ステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部とにより構成されている上記(2)または(3)に記載の生体器官拡張器具。
(6) 前記接続部は、前記第1の直線状部の端部付近と前記第2の直線状部の端部付近とを連結し、かつ前記第1の直線状部の端部と前記第2の直線状部の端部と共同して前記基端側屈曲部収納部および前記先端側屈曲部収納部を形成する収納部形成線状部を備えている上記(3)に記載の生体器官拡張器具。
(7) 前記接続部は、隣り合う前記環状体間に、一つもしくは二つ設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(8) 前記接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように配置されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
特に、接続部は、先端側の環状体の基端側屈曲部を収納し、基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、基端側の環状体の先端側屈曲部を収納し、先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えることにより、ステントに高い拡張維持力(ラジアルフォース)を付与している。そして、拡張後のステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部に収納された基端側屈曲部および/または先端側屈曲部収納部に収納された先端側屈曲部は、屈曲部収納部より離脱可能となっているので、側壁に大きな開口部を破断端を形成することなく設けることができ、分岐血管内への別な生体器官拡張器具の挿入を可能とする。
本発明の生体器官拡張器具100は、チューブ状の本体部と、本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーン103とを備えるバルーンカテーテル102と、折り畳まれたバルーン103上に圧縮されることにより装着され、かつバルーン103の拡張により拡張するステント1とを備える。
ステント1は、線状構成要素にて形成された環状体2がステント1の軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体2が接続部3により接続された略管状体である。各環状体2は、複数のステントの先端側屈曲部21と複数のステントの基端側屈曲部22とを備え、接続部3は、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、接続部3は、先端側の環状体2の基端側屈曲部24を収納し、基端側屈曲部24の変形を阻害する基端側屈曲部収納部33と、基端側の環状体2の先端側屈曲部23を収納し、先端側屈曲部23の変形を阻害する先端側屈曲部収納部34を備える。そして、バルーン103の拡張によるステント1の拡張時において、ステント1は、基端側屈曲部収納部33における基端側屈曲部24の収納状態および先端側屈曲部収納部34における先端側屈曲部23の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後のステント1の内部よりステント1の側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24および/または先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、屈曲部収納部33,34より離脱可能となっている。
ステント1は、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能ないわゆるバルーン拡張型ステントである。
ステント1は、折り畳まれたバルーン103上に圧縮されることにより装着されている。また、この実施例では、ステント1は、線状構成要素にて形成された環状体2がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体2が接続部3により接続された略管状体である。
この実施例のステント1では、図5ないし図8に示すように、各環状体2は、複数のステントの先端側屈曲部21,23,25と複数のステントの基端側屈曲部22,24,26とを有する環状に連続した無端の波線状体により構成された波線状環状体である。環状体2における先端側屈曲部と基端側屈曲部は、交互に形成されており、かつそれぞれの数は同じとなっている。そして、ステント1は、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体2の基端側屈曲部26間とを繋ぐ接続部3を有する。接続部3の先端が接続する先端側屈曲部25は、他の先端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の屈曲部となっている。屈曲部25を構成する二つの線状部の中央部間を接続部3は軸方向に延びている。同様に、接続部3の基端が接続する基端側屈曲部26は、他の基端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の屈曲部となっている。屈曲部26を構成する二つの線状部の中央部間を接続部3は軸方向に延びている。
そして、各環状体2における先端側屈曲部の数は、図5ないし図7に示すものでは、8となっており、同様に、各環状体2における基端側屈曲部の数も、8となっている。環状体における先端側屈曲部および基端側屈曲部の数としては、4〜12が好ましく、特に、6〜10が好ましい。また、環状体の軸方向の長さとしては、0.5〜2.5mmが好ましく、特に、0.9〜1.5mmが好ましい。
各環状体2間には、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する接続部3を備える。この実施例では、隣り合う環状体間には、2つの接続部が設けられている。接続部の数としては、1ないし3が好ましく、特に、1つもしくは2つ設けられていることが好ましい。また、隣り合う環状体間に、2つの接続部を設ける場合には、向かい合うように設けることが好ましい。また、3つの接続部を設ける場合には、ステントの中心軸に対して等角度となるように設けることが好ましい。
そして、この実施例のステント1では、図6および図7に示すように、接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように(言い換えれば、ステントの軸方向に平行でないように)配置されている。特に、この実施例のステント1では、環状体の周方向に隣り合う接続部のほぼ中間部となる位置に、軸方向に隣り合う接続部が位置するものとなっている。このため、螺旋状に配置された接続部列が、4本ほぼ等距離離間して配置された状態となっている。このため、接続部が、ステント全体にほぼ均一に存在するものとなっており、高い拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。
このステント10では、接続部3は、中央部に、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部と先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部を有するものとなっている。そして、接続部3は、先端側屈曲部25よりステント2の中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部31と、基端側屈曲部26よりステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部32とを有し、第1の凹部および第2の凹部は、接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部35aと、短線状部の一端よりステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部36と短線状部の他端よりステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部37とにより構成されている。そして、このステント10の接続部3では、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部と先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部とは、ほぼ向かい合うように形成されている。また、基端側屈曲部収納部33および先端側屈曲部収納部34は、内側に角のないもの、具体的には、略半円状となっている。そして、基端側屈曲部24は、この基端側屈曲部収納部33に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35aに近接したものとなっており、先端側屈曲部23は、この先端側屈曲部収納部34に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35aに近接したものとなっている。そして、基端側屈曲部24と先端側屈曲部23は、向かい合うものとなっている。
そして、上述したステント1、10では、環状体2の数は、6つとなっているが、図13に示すステント20のように、多く(具体的には、10)の環状体2を有するものであってもよい。ステントにおける環状体2の数としては、4〜16程度が好ましい。
そして、図14ないし図16に示すように、拡張後のステント1の内部よりステント1の側面を貫通するように拡張バルーンカテーテル173を挿通可能であり、拡張バルーンカテーテル173のバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24および/または先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、屈曲部収納部33,34より離脱可能となっている。具体的には、拡張バルーンカテーテル173のバルーンの拡張により、少なくとも1つの屈曲部収納部(例えば、先端側屈曲部収納部34)に収納された屈曲部(例えば、先端側屈曲部23)が屈曲部収納部より離脱すればよい。複数の屈曲部が、屈曲部収納部より離脱することが望ましい。
そして、ステントの成形は、管状体(具体的には、金属パイプ)よりフレーム構造体となる部分以外を除去することにより行われる。具体的には、金属パイプを、例えば、フォトファブリケーションと呼ばれるマスキングと化学薬品を使用したエッチング方法、型による放電加工法、切削加工(例えば、機械研磨、レーザー切削加工)などにより不要部分を除去することによりステントが形成される。また、フレーム構造体を作製した後に、化学研磨あるいは電解研磨を用いて、構造体のエッジを研磨することが好ましい。
この実施例の生体器官拡張器具100は、図1ないし図3に示すように、ステント1と、ステント1が装着されたバルーンカテーテル102とからなる。
バルーンカテーテル102は、チューブ状の本体部と、本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるものである。
ステントとしては、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図3に示すように、本体部は、本体部の先端にて一端が開口し、本体部の後端部にて他端が開口するガイドワイヤルーメン115aを備えている。
このバルーンカテーテル102は、本体部と、本体部の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103とを備え、このバルーン103上にステント1が装着されている。本体部は、内管115と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
外管113としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径は、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚は25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管115の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管113の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管115および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管115の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
X線造影性部材117,118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
そして、バルーン103を被包するようにステント1が装着されている。ステント1としては、上述したすべての実施例のものを用いることができる。そして、ステントの内部にバルーンを挿入し、ステントの外面に対して均一な力を内側に向けて与え縮径させることにより、ステントが装着される。
内管115と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体(図示せず)が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤルーメンと連通するガイドワイヤ挿入口を有するものであってもよい。
本発明の血管拡張器具100は、ステント1と、ステント1を血管内で拡張させるためのバルーンカテーテル102を備えている。そして、この拡張器具は、例えば、血管拡張器具内にガイドワイヤが導入され、ガイドワイヤに導かれて分岐部のある血管狭窄部に導入される。そして、ガイドワイヤを血管の狭窄部を通過させた後、ガイドワイヤに沿わせて血管拡張器具を進行させる。そして、狭窄部に血管拡張器具を侵入させた後、ステントの中央部が、分岐部をまたぐように血管拡張器具を狭窄部内に位置させる。次に、バルーン内に造影剤を高圧で注入しその力でバルーンを拡張させる。バルーンの拡張により、ステント1は、半径方向に径が拡がるように塑性変形して拡張(膨張)し、狭窄部を押し広げる。次に、バルーンの圧力を除去して収縮させる。ステントは、塑性変形による拡張保持力(形状保持力)があるので収縮せずその位置にとどまり、血管を拡張した状態を維持し続け、血流障害を改善する。
102 バルーンカテーテル
103 バルーン
1 ステント
2 環状体
3 接続部
21、23、25 先端側屈曲部
22 24、26 基端側屈曲部
33 基端側屈曲部収納部
34 先端側屈曲部収納部
Claims (8)
- チューブ状の本体部と、該本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーンとを有するバルーンカテーテルと、該折り畳まれたバルーン上に圧縮されることにより装着され、かつ前記バルーンの拡張により拡張するステントとを備える生体器官拡張器具であって、
前記ステントは、線状構成要素にて形成された環状体がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体が接続部により接続された略管状体であり、さらに、前記各環状体は、複数の前記ステントの先端側屈曲部と複数の前記ステントの基端側屈曲部とを備え、前記接続部は、軸方向に隣り合う前記環状体の先端側に位置する前記環状体の前記先端側屈曲部と基端側に位置する前記環状体の前記基端側屈曲部とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、前記接続部は、前記先端側の前記環状体の前記基端側屈曲部を収納し、該基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、前記基端側の前記環状体の前記先端側屈曲部を収納し、該先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えるものであり、
前記バルーンの拡張による前記ステントの拡張時において、前記ステントは、前記基端側屈曲部収納部における前記基端側屈曲部の収納状態および前記先端側屈曲部収納部における前記先端側屈曲部の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後の該ステントの内部より該ステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、該拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、前記基端側屈曲部収納部に収納された前記基端側屈曲部および/または前記先端側屈曲部収納部に収納された前記先端側屈曲部は、前記屈曲部収納部より離脱可能となっていることを特徴とする生体器官拡張器具。 - 前記接続部は、中央部に前記基端側屈曲部収納部を構成する第1の凹部と前記先端側屈曲部収納部を構成する第2の凹部を有するものである請求項1に記載の生体器官拡張器具。
- 前記接続部は、前記先端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部と、前記基端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部とを有するものである請求項1または2に記載の生体器官拡張器具。
- 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた2つの屈曲部により形成されている請求項2または3に記載の生体器官拡張器具。
- 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部と、該短線状部の一端より前記ステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部と前記短線状部の他端より前記ステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部とにより構成されている請求項2または3に記載の生体器官拡張器具。
- 前記接続部は、前記第1の直線状部の端部付近と前記第2の直線状部の端部付近とを連結し、かつ前記第1の直線状部の端部と前記第2の直線状部の端部と共同して前記基端側屈曲部収納部および前記先端側屈曲部収納部を形成する収納部形成線状部を備えている請求項3に記載の生体器官拡張器具。
- 前記接続部は、隣り合う前記環状体間に、一つもしくは二つ設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように配置されている請求項1ないし7のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
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