JP2011125439A - 生体器官拡張器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステントを分岐部に留置後、側壁に大きな開口部を破断端を形成することなく設けることができるステントを備えた血管拡張用器具を提供する。
【解決手段】生体器官拡張器具100は、バルーンカテーテル102とステント1とを備える。ステント1の各環状体2は、ステントの先端側屈曲部、基端側屈曲部を備え、軸方向先端側に位置する環状体の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する接続部を備える。接続部は、先端側の環状体の基端側屈曲部24を収納する基端側屈曲部収納部33と、基端側の環状体2の先端側屈曲部23を収納する先端側屈曲部収納部34を備える。ステントの拡張時に、屈曲部収納部は屈曲部の収納状態を維持し、側面を貫通して挿入された拡張バルーンカテーテルの拡張により、屈曲部収納部に収納された屈曲部が屈曲部収納部より離脱可能となっている。
【選択図】図8

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部、もしくは閉塞部の改善を行うための生体器官拡張器具に関する。
生体器官拡張器具は、狭窄部の改善のためにステントを備えるものが一般的となっている。ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するために留置する管状の医療用具である。
ステントは、体外から体内に挿入するため、挿入時は直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
ステントとしては、金属線材、あるいは金属管を加工した円筒状のものが一般的である。カテーテルなどに細くした状態で装着され、生体内に挿入され、目的部位で何らかの方法で拡張させ、その管腔内壁に密着、固定することで管腔形状を維持する。ステントは、機能および留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントはステント自体に拡張機能はなく、バルーンの上にマウントしたステントを目的部位に挿入した後、バルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。
ステントとしては、チューブ型ステントが一般的に使用されているが、このようなチューブ型ステントを分岐部を持つ血管に埋め込んだ場合、該ステントに血栓等が付着することによって分岐血管内に狭窄等が発生することがある。しかし、該ステントの存在により主血管から分岐血管への通路が狭くなっているため、分岐血管内に別のステントを留置することは困難を極めることが多い。
上記のような分岐部へのステントの留置後において、必要により、分岐血管内に別のステントを留置することが可能な生体器官拡張器具を本願出願人は、提案している(特許文献1:特開2000−316983号公報)。
特開2000−316983号公報
特許文献1のステント1は、波状要素により環状に形成されるとともにステントの軸方向に複数配列された波状環状体2a、2bと、波状環状体2a、2bを軸方向に接続する接続部4を備える。そして、ステント1の中央付近に位置する接続部4は、他の部分に比べて脆弱かつ破断可能となっている。つまり、ステント1は、半径方向に拡張後のステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、かつ接続部4は、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により破断可能に形成されている。
上記特許文献1のものでも、血管分岐部へのステントの留置後において、必要により、破断可能を破断することにより、側壁に大きな開口部を形成し、分岐血管内に別のステントを留置することが可能であり有効である。
ただ、このステントでは、破断可能部を有することにより、当該部分におけるステントの拡張維持力(ラジアルフォース)が低下する。また、接続部は、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により破断されるため、破断端が形成されることになる。このような破断端は、できれば形成されないことが望ましい。
そこで、本発明の目的は、十分な 拡張維持力(ラジアルフォース)を持ち、かつ、ステントを分岐部に留置後、必要により、ステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通し、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、側壁に大きな開口部を破断端を形成することなく設けることができ、分岐血管内に別のステントを留置することが可能であるステントを備えた血管拡張用器具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、下記のものである。
(1)チューブ状の本体部と、該本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーンとを有するバルーンカテーテルと、該折り畳まれたバルーン上に圧縮されることにより装着され、かつ前記バルーンの拡張により拡張するステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、線状構成要素にて形成された環状体がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体が接続部により接続された略管状体であり、さらに、前記各環状体は、複数の前記ステントの先端側屈曲部と複数の前記ステントの基端側屈曲部とを備え、前記接続部は、軸方向に隣り合う前記環状体の先端側に位置する前記環状体の前記先端側屈曲部と基端側に位置する前記環状体の前記基端側屈曲部とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、前記接続部は、前記先端側の前記環状体の前記基端側屈曲部を収納し、該基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、前記基端側の前記環状体の前記先端側屈曲部を収納し、該先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えるものであり、前記バルーンの拡張による前記ステントの拡張時において、前記ステントは、前記基端側屈曲部収納部における前記基端側屈曲部の収納状態および前記先端側屈曲部収納部における前記先端側屈曲部の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後の該ステントの内部より該ステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、該拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、前記基端側屈曲部収納部に収納された前記基端側屈曲部および/または前記先端側屈曲部収納部に収納された前記先端側屈曲部は、前記屈曲部収納部より離脱可能となっている生体器官拡張器具。
(2) 前記接続部は、中央部に前記基端側屈曲部収納部を構成する第1の凹部と前記先端側屈曲部収納部を構成する第2の凹部を有するものである上記(1)に記載の生体器官拡張器具。
(3) 前記接続部は、前記先端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部と、前記基端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部とを有するものである上記(1)または(2)に記載の生体器官拡張器具。
(4) 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた2つの屈曲部により形成されている上記(2)または(3)に記載の生体器官拡張器具。
(5) 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部と、該短線状部の一端より前記ステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部と前記短線状部の他端より前記ステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部とにより構成されている上記(2)または(3)に記載の生体器官拡張器具。
(6) 前記接続部は、前記第1の直線状部の端部付近と前記第2の直線状部の端部付近とを連結し、かつ前記第1の直線状部の端部と前記第2の直線状部の端部と共同して前記基端側屈曲部収納部および前記先端側屈曲部収納部を形成する収納部形成線状部を備えている上記(3)に記載の生体器官拡張器具。
(7) 前記接続部は、隣り合う前記環状体間に、一つもしくは二つ設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(8) 前記接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように配置されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
本発明の生体器官拡張器具では、ステントは、線状構成要素にて形成された環状体がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体が接続部により接続された略管状体であり、さらに、各環状体は、複数のステントの先端側屈曲部と複数のステントの基端側屈曲部とを備え、接続部は、軸方向に隣り合う環状体の先端側に位置する環状体の先端側屈曲部と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、接続部は、先端側の環状体の基端側屈曲部を収納し、基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、基端側の環状体の先端側屈曲部を収納し、先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えるものであり、バルーンの拡張によるステントの拡張時において、ステントは、基端側屈曲部収納部における基端側屈曲部の収納状態および先端側屈曲部収納部における先端側屈曲部の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後のステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部に収納された基端側屈曲部および/または先端側屈曲部収納部に収納された先端側屈曲部は、屈曲部収納部より離脱可能となっている。
特に、接続部は、先端側の環状体の基端側屈曲部を収納し、基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、基端側の環状体の先端側屈曲部を収納し、先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えることにより、ステントに高い拡張維持力(ラジアルフォース)を付与している。そして、拡張後のステントの内部よりステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部に収納された基端側屈曲部および/または先端側屈曲部収納部に収納された先端側屈曲部は、屈曲部収納部より離脱可能となっているので、側壁に大きな開口部を破断端を形成することなく設けることができ、分岐血管内への別な生体器官拡張器具の挿入を可能とする。
図1は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。 図2は、図1に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大図である。 図3は、図1に示した生体器官拡張器具に用いられているバルーンカーテルの先端部を説明するための説明図である。 図4は、図1に示した生体器官拡張器具の基端部の拡大断面図である。 図5は、本発明の生体器官拡張器具に装着されるステントの正面図である。 図6は、図5のステントの展開図である。 図7は、図5のステントの拡張時の展開図である。 図8は、図6の部分拡大図である。 図9は、本発明の生体器官拡張器具に装着されるステントの他の例の正面図である。 図10は、図9のステントの展開図である。 図11は、図9のステントの拡張時の展開図である。 図12は、図10の部分拡大図である。 図13は、本発明の生体器官拡張器具に装着されるステントの他の例の展開図である。 図14は、本発明の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。 図15は、本発明の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。 図16は、本発明の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の生体器官拡張器具について以下の好適実施例を用いて説明する。
本発明の生体器官拡張器具100は、チューブ状の本体部と、本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーン103とを備えるバルーンカテーテル102と、折り畳まれたバルーン103上に圧縮されることにより装着され、かつバルーン103の拡張により拡張するステント1とを備える。
ステント1は、線状構成要素にて形成された環状体2がステント1の軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体2が接続部3により接続された略管状体である。各環状体2は、複数のステントの先端側屈曲部21と複数のステントの基端側屈曲部22とを備え、接続部3は、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、接続部3は、先端側の環状体2の基端側屈曲部24を収納し、基端側屈曲部24の変形を阻害する基端側屈曲部収納部33と、基端側の環状体2の先端側屈曲部23を収納し、先端側屈曲部23の変形を阻害する先端側屈曲部収納部34を備える。そして、バルーン103の拡張によるステント1の拡張時において、ステント1は、基端側屈曲部収納部33における基端側屈曲部24の収納状態および先端側屈曲部収納部34における先端側屈曲部23の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後のステント1の内部よりステント1の側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24および/または先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、屈曲部収納部33,34より離脱可能となっている。
この実施例の生体器官拡張器具100は、図1ないし図3に示すように、ステント1と、ステント1が装着されたバルーンカテーテル102とからなる。
ステント1は、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能ないわゆるバルーン拡張型ステントである。
ステント1は、折り畳まれたバルーン103上に圧縮されることにより装着されている。また、この実施例では、ステント1は、線状構成要素にて形成された環状体2がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体2が接続部3により接続された略管状体である。
この実施例のステント1では、図5ないし図8に示すように、各環状体2は、複数のステントの先端側屈曲部21,23,25と複数のステントの基端側屈曲部22,24,26とを有する環状に連続した無端の波線状体により構成された波線状環状体である。環状体2における先端側屈曲部と基端側屈曲部は、交互に形成されており、かつそれぞれの数は同じとなっている。そして、ステント1は、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体2の基端側屈曲部26間とを繋ぐ接続部3を有する。接続部3の先端が接続する先端側屈曲部25は、他の先端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の屈曲部となっている。屈曲部25を構成する二つの線状部の中央部間を接続部3は軸方向に延びている。同様に、接続部3の基端が接続する基端側屈曲部26は、他の基端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の屈曲部となっている。屈曲部26を構成する二つの線状部の中央部間を接続部3は軸方向に延びている。
また、この実施例のステントでは、先端に位置する環状体2は、図6および図7に示すように、接続部が接続されない基端側屈曲部28であって、かつ、他の基端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の屈曲部を備えており、特に、この実施例では、2つの幅広基端側屈曲部28を持っている。また、幅広基端側屈曲部28の幅は、他の環状体2における接続部3が接続された基端側屈曲部26の幅とほぼ同じとなっている。また、この実施例のステントでは、基端に位置する環状体2は、図6および図7に示すように、他の先端側屈曲部より周方向に延びる長さが長い幅広の幅広先端側屈曲部27を備えており、特に、この実施例では、2つの幅広先端側屈曲部27を持っている。また、幅広先端側屈曲部27の幅は、他の環状体2における接続部3が接続された先端側屈曲部25の幅とほぼ同じとなっている。
そして、各環状体2における先端側屈曲部の数は、図5ないし図7に示すものでは、8となっており、同様に、各環状体2における基端側屈曲部の数も、8となっている。環状体における先端側屈曲部および基端側屈曲部の数としては、4〜12が好ましく、特に、6〜10が好ましい。また、環状体の軸方向の長さとしては、0.5〜2.5mmが好ましく、特に、0.9〜1.5mmが好ましい。
各環状体2間には、軸方向に隣り合う環状体2の先端側に位置する環状体2の先端側屈曲部25と基端側に位置する環状体の基端側屈曲部26とを接続する接続部3を備える。この実施例では、隣り合う環状体間には、2つの接続部が設けられている。接続部の数としては、1ないし3が好ましく、特に、1つもしくは2つ設けられていることが好ましい。また、隣り合う環状体間に、2つの接続部を設ける場合には、向かい合うように設けることが好ましい。また、3つの接続部を設ける場合には、ステントの中心軸に対して等角度となるように設けることが好ましい。
接続部3は、所定長の長さを有するものであり、かつ、先端側の環状体2の基端側屈曲部24を収納し、基端側屈曲部24の変形を阻害する基端側屈曲部収納部33と、基端側の環状体2の先端側屈曲部23を収納し、先端側屈曲部23の変形を阻害する先端側屈曲部収納部34を備える。そして、この実施例のステント1では、図8に示すように、接続部3は、中央部に、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部と先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部を有するものとなっている。そして、この実施例では、接続部3は、先端側屈曲部25よりステントの中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部31と、基端側屈曲部26よりステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部32とを有し、第1の直線状部31の端部付近と第2の直線状部32の端部付近とを連結し、第1の直線状部31の端部と第2の直線状部31の端部と共同して基端側屈曲部収納部および先端側屈曲部収納部を形成する収納部形成線状部35を備えている。具体的には、接続部3は、第1の直線状部31の端部と第2の直線状部32の端部との間をステントの中心軸に対して所定角度斜めに延びる第3の線状部35を持っており、両端部が軸方向に長い略N字状となっている。また、第1の線状部31と第3の線状部35の接続部は、基端側を向いた角のない屈曲部となっており、その内側に角のない基端側屈曲部収納部33が形成されている。そして、基端側屈曲部24は、この基端側屈曲部収納部33に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35に近接したものとなっている。同様に、第2の線状部32と第3の線状部35の接続部は、先端側を向いた角のない屈曲部となっており、その内側に角のない先端側屈曲部収納部34が形成されている。そして、先端側屈曲部23は、この先端側屈曲部収納部34に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35に近接したものとなっている。この実施例のステントでは、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部および先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部は、接続部の中央部に設けられた2つの屈曲部により形成されている。
そして、バルーン103の拡張によるステント1の拡張時において、ステント1は、基端側屈曲部収納部33における基端側屈曲部24の収納状態および先端側屈曲部収納部34における先端側屈曲部23の収納状態を維持する。具体的には、図7に示すように、ステント1の拡張時に、先端側屈曲部および基端側屈曲部が変形することにより、ステントは、拡張する。先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、図7に示すように、若干拡張するものの第3の線状部35に当接し、その拡張が制限されるととともに、先端側屈曲部収納部34からの離脱も制限される。同様に、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24も若干拡張するものの第3の線状部35に当接し、その拡張が制限されるととともに、基端側屈曲部収納部33からの離脱も制限される。このため、このステント1は、接続部3付近に線状体が密に存在する部分を有するため、十分な拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。特に、この実施例では、隣り合う環状体間に向かい合うように2つの接続部を有しているので、高い拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。
そして、この実施例のステント1では、図6および図7に示すように、接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように(言い換えれば、ステントの軸方向に平行でないように)配置されている。特に、この実施例のステント1では、環状体の周方向に隣り合う接続部のほぼ中間部となる位置に、軸方向に隣り合う接続部が位置するものとなっている。このため、螺旋状に配置された接続部列が、4本ほぼ等距離離間して配置された状態となっている。このため、接続部が、ステント全体にほぼ均一に存在するものとなっており、高い拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。
また、ステントの形態としては、図9ないし図12に示すようなステント10であってもよい。このステント10と上述したステント1との主な相違は、接続部3の形態および接続部に形成された基端側屈曲部収納部33と先端側屈曲部収納部34に収納される先端側屈曲部23および基端側屈曲部24の配置形態である。
このステント10では、接続部3は、中央部に、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部と先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部を有するものとなっている。そして、接続部3は、先端側屈曲部25よりステント2の中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部31と、基端側屈曲部26よりステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部32とを有し、第1の凹部および第2の凹部は、接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部35aと、短線状部の一端よりステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部36と短線状部の他端よりステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部37とにより構成されている。そして、このステント10の接続部3では、基端側屈曲部収納部33を構成する第1の凹部と先端側屈曲部収納部34を構成する第2の凹部とは、ほぼ向かい合うように形成されている。また、基端側屈曲部収納部33および先端側屈曲部収納部34は、内側に角のないもの、具体的には、略半円状となっている。そして、基端側屈曲部24は、この基端側屈曲部収納部33に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35aに近接したものとなっており、先端側屈曲部23は、この先端側屈曲部収納部34に収納される(言い換えれば、侵入する)とともに、第3の線状部35aに近接したものとなっている。そして、基端側屈曲部24と先端側屈曲部23は、向かい合うものとなっている。
そして、上述したステント1、10では、環状体2の数は、6つとなっているが、図13に示すステント20のように、多く(具体的には、10)の環状体2を有するものであってもよい。ステントにおける環状体2の数としては、4〜16程度が好ましい。
そして、バルーン103の拡張によるステントの拡張時において、このステント10も、基端側屈曲部収納部33における基端側屈曲部24の収納状態および先端側屈曲部収納部34における先端側屈曲部23の収納状態を維持する。具体的には、図11に示すように、ステント10の拡張時に、先端側屈曲部および基端側屈曲部が変形することにより、ステントは、拡張する。先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、図11に示すように、若干拡張するものの第3の線状部35aに当接し、その拡張が制限されるととともに、先端側屈曲部収納部34からの離脱も制限される。同様に、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24も若干拡張するものの第3の線状部35aに当接し、その拡張が制限されるととともに、基端側屈曲部収納部33からの離脱も制限される。このため、このステント10においても、接続部3付近に線状体が密に存在する部分を有するため、十分な拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。特に、この実施例では、隣り合う環状体間に向かい合うように2つの接続部を有しているので、高い拡張維持力(ラジアルフォース)を有する。
そして、図14ないし図16に示すように、拡張後のステント1の内部よりステント1の側面を貫通するように拡張バルーンカテーテル173を挿通可能であり、拡張バルーンカテーテル173のバルーンの拡張により、基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24および/または先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23は、屈曲部収納部33,34より離脱可能となっている。具体的には、拡張バルーンカテーテル173のバルーンの拡張により、少なくとも1つの屈曲部収納部(例えば、先端側屈曲部収納部34)に収納された屈曲部(例えば、先端側屈曲部23)が屈曲部収納部より離脱すればよい。複数の屈曲部が、屈曲部収納部より離脱することが望ましい。
そして、上述したすべてのステントにおいて、ステントの非拡張時の直径は、0.5〜2.0mm程度が好適であり、特に、0.9〜1.6mmがより好ましい。また、ステントの非拡張時の長さは、8〜40mm程度が好適である。また、一つの環状体2の長さは、0.5〜2.5mm程度が好適である。
そして、ステントの成形は、管状体(具体的には、金属パイプ)よりフレーム構造体となる部分以外を除去することにより行われる。具体的には、金属パイプを、例えば、フォトファブリケーションと呼ばれるマスキングと化学薬品を使用したエッチング方法、型による放電加工法、切削加工(例えば、機械研磨、レーザー切削加工)などにより不要部分を除去することによりステントが形成される。また、フレーム構造体を作製した後に、化学研磨あるいは電解研磨を用いて、構造体のエッジを研磨することが好ましい。
また、ステントは、内面または外面、さらには両面に生体適合性材料を被覆してもよい。生体適合性材料としては、生体適合性を有する合成樹脂または金属が考えられる。ステントの表面を不活性な金属で被覆する方法としては、電気メッキ法を用いた金メッキ、蒸着法を用いたステンレスメッキ、スパッタ法を用いたシリコンカーバイド、ダイヤモンドライクカーボン、窒化チタンメッキ、金メッキなどが考えられる。また、合成樹脂としては、熱可塑系または熱硬化系の樹脂から選択できるが、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が使用でき、好ましくは、ポリオレフィン、ポリアミドエラストマー、ポリエステルあるいはポリウレタン、シリコーン樹脂、また、生体内分解性樹脂(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、両者のコポリマー)である。合成樹脂被膜は、ステントを構成するフレームの湾曲の妨げにならない程度に柔軟であることが好ましい。合成樹脂被膜の肉厚は、3〜300μm、好ましくは、5〜100μmである。
ステントの表面に合成樹脂を薄く被覆する方法としては、例えば、溶融状態または溶液状態の合成樹脂の中に、ステントを挿入して被覆する方法、モノマーをステントの表面で重合させながら被覆する化学蒸着などがある。極薄な樹脂被覆が要求される場合は、希薄溶液を用いた被覆、または化学蒸着が好適である。さらに、より生体適合性を向上させるために、上記樹脂被膜に抗血栓性材料を被覆または固定してもよい。抗血栓性材料として、公知の各種の樹脂を単独または混合して使用することができるが、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが好適に使用できる。
この実施例の生体器官拡張器具100は、図1ないし図3に示すように、ステント1と、ステント1が装着されたバルーンカテーテル102とからなる。
バルーンカテーテル102は、チューブ状の本体部と、本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるものである。
ステントとしては、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図3に示すように、本体部は、本体部の先端にて一端が開口し、本体部の後端部にて他端が開口するガイドワイヤルーメン115aを備えている。
このバルーンカテーテル102は、本体部と、本体部の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103とを備え、このバルーン103上にステント1が装着されている。本体部は、内管115と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
内管115は、図3および図4に示すように、内部にガイドワイヤを挿通するためのガイドワイヤルーメン115aを備えるチューブ体である。内管115としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径は、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mm、肉厚は10〜250μm、より好ましくは、20〜100μmのものである。そして、内管115は、外管113の内部に挿通され、その先端部が外管113より突出している。この内管115の外面と外管113の内面によりバルーン拡張用ルーメン116が形成されており、十分な容積を有している。外管113は、内部に内管115を挿通し、先端が内管115の先端よりやや後退した部分に位置するチューブ体である。
外管113としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径は、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚は25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管115の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管113の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管115および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、折り畳み可能なものであり、拡張させない状態では、内管115の外周に折り畳まれた状態となることができるものである。バルーン103は、図3に示すように、装着されるステント1を拡張できるようにほぼ同一径の筒状部分(好ましくは、略円筒部分)となった拡張可能部を有している。略円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。そして、バルーン103は、上述のように、先端側接合部103aが内管115にまた後端側接合部103bが外管113の先端に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。また、このバルーン103では、拡張可能部と接合部との間がテーパー状に形成されている。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管115の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン103は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
そして、この生体器官拡張器具100は、図3に示すように、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の両端となる位置の本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材117,118を備えている。なお、ステント1の中央部分の所定長の両端となる位置の本体部(この実施例では、内管115)の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えるものとしてもよい。さらに、ステントの中央部となる位置の本体部の外面に固定された単独のX線造影性部材を設けるものとしてもよい。
X線造影性部材117,118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
そして、バルーン103を被包するようにステント1が装着されている。ステント1としては、上述したすべての実施例のものを用いることができる。そして、ステントの内部にバルーンを挿入し、ステントの外面に対して均一な力を内側に向けて与え縮径させることにより、ステントが装着される。
内管115と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体(図示せず)が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
この実施例の生体器官拡張器具1では、図1および図4に示すように、基端に分岐ハブ110が固定されている。分岐ハブ110は、ガイドワイヤルーメン115aと連通しガイドワイヤポートを形成するガイドワイヤ導入口119を有し、内管115に固着された内管ハブ114と、外管113に固着された外管ハブ111とからなっている。外管ハブ111は、バルーン拡張用ルーメン116と連通するインジェクションポート117を有する。そして、外管ハブ111と内管ハブ114とは、固着されている。この分岐ハブ110の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。また、外管113の基端には、補強チューブ120が設けられている。外管ハブ111と内管ハブ114の固着は、外管113の基端部に取り付けられた外管ハブ111の後端から内管114をその先端から挿入し接合することにより行われている。またこの時、内管ハブ114と外管ハブ111との接合部に接着剤を塗布して行うことにより確実に両者を固着することができる。なお、生体器官拡張器具100の基端の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、分岐ハブ110を設けず、ガイドワイヤルーメン115a、バルーン拡張用ルーメン116のそれぞれに、例えば後端に開口部を形成するポート部材を有するチューブを液密に取り付けるようにしてもよい。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤルーメンと連通するガイドワイヤ挿入口を有するものであってもよい。
次に、本発明のステントの使用方法ならびに本発明の血管拡張器具の使用方法を血管分岐部にステントを留置する場合を用いて説明する。図14ないし図16は、本発明の血管拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の血管拡張器具100は、ステント1と、ステント1を血管内で拡張させるためのバルーンカテーテル102を備えている。そして、この拡張器具は、例えば、血管拡張器具内にガイドワイヤが導入され、ガイドワイヤに導かれて分岐部のある血管狭窄部に導入される。そして、ガイドワイヤを血管の狭窄部を通過させた後、ガイドワイヤに沿わせて血管拡張器具を進行させる。そして、狭窄部に血管拡張器具を侵入させた後、ステントの中央部が、分岐部をまたぐように血管拡張器具を狭窄部内に位置させる。次に、バルーン内に造影剤を高圧で注入しその力でバルーンを拡張させる。バルーンの拡張により、ステント1は、半径方向に径が拡がるように塑性変形して拡張(膨張)し、狭窄部を押し広げる。次に、バルーンの圧力を除去して収縮させる。ステントは、塑性変形による拡張保持力(形状保持力)があるので収縮せずその位置にとどまり、血管を拡張した状態を維持し続け、血流障害を改善する。
そして、分岐血管への良好な血流を確保するため、さらには、分岐血管に別のステントを留置するためなどの必要がある場合には、分岐血管の分岐開口部に位置する基端側屈曲部収納部33に収納された基端側屈曲部24または先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23を屈曲部収納部33,34より離脱させ、側壁に拡大開口部を形成する作業を行う。このステント側壁拡大開口部形成作業では、まず最初に、図14に示すように、ステント1が留置された血管170内にガイドワイヤ171を導入し、その先端をステント1の側面を貫通させて、分岐血管172内に侵入させる。そして、上述した血管拡張器具において用いられているような拡張バルーンカテーテル173であり、かつ、ステントの側面を貫通可能なもの(例えば、そのような外径を有するもの)を先端が分岐血管172内に到達するようにガイドワイヤを用いて誘導し、カテーテル173のバルーン174の中央付近がステント1の側面を横切るように配置する。この状態が、図14および図15に示す状態である。なお、ここで使用する拡張バルーンカテーテル173は、バルーンカテーテル102と同一のものであっても良い。
そして、バルーンを拡張させることにより、図16に示すように、ステント1の分岐血管の分岐開口部に位置する先端側屈曲部収納部34に収納された先端側屈曲部23を屈曲部収納部34より離脱させ、ステント1の側面に他の部分に比べて大きく開口する側壁拡大開口部177が形成される。これにより、ステント1による主血管170から分岐血管172に流れる血液流の阻害が少なくなり、さらには、この側面拡大開口部177を用いて、分岐血管172への他のバルーンカテーテル、血管拡張器具の挿入、さらにはステントの留置も可能となる。
100 生体器官拡張器具
102 バルーンカテーテル
103 バルーン
1 ステント
2 環状体
3 接続部
21、23、25 先端側屈曲部
22 24、26 基端側屈曲部
33 基端側屈曲部収納部
34 先端側屈曲部収納部

Claims (8)

  1. チューブ状の本体部と、該本体部の先端部に設けられた拡張可能かつ折り畳まれたバルーンとを有するバルーンカテーテルと、該折り畳まれたバルーン上に圧縮されることにより装着され、かつ前記バルーンの拡張により拡張するステントとを備える生体器官拡張器具であって、
    前記ステントは、線状構成要素にて形成された環状体がステントの軸方向に隣り合うように複数配列され、隣り合う環状体が接続部により接続された略管状体であり、さらに、前記各環状体は、複数の前記ステントの先端側屈曲部と複数の前記ステントの基端側屈曲部とを備え、前記接続部は、軸方向に隣り合う前記環状体の先端側に位置する前記環状体の前記先端側屈曲部と基端側に位置する前記環状体の前記基端側屈曲部とを接続する所定長の長さを有するものであり、さらに、前記接続部は、前記先端側の前記環状体の前記基端側屈曲部を収納し、該基端側屈曲部の変形を阻害する基端側屈曲部収納部と、前記基端側の前記環状体の前記先端側屈曲部を収納し、該先端側屈曲部の変形を阻害する先端側屈曲部収納部を備えるものであり、
    前記バルーンの拡張による前記ステントの拡張時において、前記ステントは、前記基端側屈曲部収納部における前記基端側屈曲部の収納状態および前記先端側屈曲部収納部における前記先端側屈曲部の収納状態を維持するものであり、かつ、拡張後の該ステントの内部より該ステントの側面を貫通するように拡張バルーンカテーテルを挿通可能であり、該拡張バルーンカテーテルのバルーンの拡張により、前記基端側屈曲部収納部に収納された前記基端側屈曲部および/または前記先端側屈曲部収納部に収納された前記先端側屈曲部は、前記屈曲部収納部より離脱可能となっていることを特徴とする生体器官拡張器具。
  2. 前記接続部は、中央部に前記基端側屈曲部収納部を構成する第1の凹部と前記先端側屈曲部収納部を構成する第2の凹部を有するものである請求項1に記載の生体器官拡張器具。
  3. 前記接続部は、前記先端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に基端側に延びる第1の直線状部と、前記基端側屈曲部より前記ステントの中心軸に平行に先端側に延びる第2の直線状部とを有するものである請求項1または2に記載の生体器官拡張器具。
  4. 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた2つの屈曲部により形成されている請求項2または3に記載の生体器官拡張器具。
  5. 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記接続部の中央部に設けられた周方向に延びる短線状部と、該短線状部の一端より前記ステントの先端方向に延びる先端方向延出線状部と前記短線状部の他端より前記ステントの基端方向に延びる基端方向延出線状部とにより構成されている請求項2または3に記載の生体器官拡張器具。
  6. 前記接続部は、前記第1の直線状部の端部付近と前記第2の直線状部の端部付近とを連結し、かつ前記第1の直線状部の端部と前記第2の直線状部の端部と共同して前記基端側屈曲部収納部および前記先端側屈曲部収納部を形成する収納部形成線状部を備えている請求項3に記載の生体器官拡張器具。
  7. 前記接続部は、隣り合う前記環状体間に、一つもしくは二つ設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
  8. 前記接続部は、軸方向に隣り合う接続部が、連続しないように配置されている請求項1ないし7のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
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