JP2011113726A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来技術よりも直接的にかつ客観的に脱硫器の寿命を判定し得るようにした燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 脱硫器4と改質器6との間のガス流路11に対し単室型固体電解質型燃料電池5を内蔵させる。単室型固体電解質燃料電池5の上流側で脱硫器4の下流側の位置に対し、水・空気供給部10から空気を混合可能とする。コントローラ13により、水・空気供給部10から空気を所定の検出タイミング毎に間欠的に混合し、空気と原料ガスとの混合気を供給して単室型固体電解質燃料電池5による発電出力を検出する。発電出力が設定値以下に低下したら、硫黄分の流出・脱硫器4の寿命と判定し、報知手段13aによりその旨報知する。
【選択図】 図1
【解決手段】 脱硫器4と改質器6との間のガス流路11に対し単室型固体電解質型燃料電池5を内蔵させる。単室型固体電解質燃料電池5の上流側で脱硫器4の下流側の位置に対し、水・空気供給部10から空気を混合可能とする。コントローラ13により、水・空気供給部10から空気を所定の検出タイミング毎に間欠的に混合し、空気と原料ガスとの混合気を供給して単室型固体電解質燃料電池5による発電出力を検出する。発電出力が設定値以下に低下したら、硫黄分の流出・脱硫器4の寿命と判定し、報知手段13aによりその旨報知する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料ガス中の特に硫黄分(硫黄化合物)を脱硫器により除去した上で改質し、改質ガスを燃料電池に供給して発電するという燃料電池システムに関し、特に脱硫器の寿命を容易に判定し得る技術に係る。
燃料電池システムにおいて、原料ガス中の硫黄分により触媒や電極等が被毒することを防止するために、硫黄分を脱硫器により除去した上で改質処理することが行われている。すなわち、図4に例示するように、炭化水素系ガスを原料ガスとして導入し、この原料ガスを脱硫器400に通すことにより含有する硫黄分を吸着除去し、硫黄分除去後の原料ガスに対し例えば水蒸気を混入して改質器600において水蒸気改質を行い、改質後の水素リッチな燃料ガスを燃料電池セル(図例では固体電解質型燃料電池:SOFCを例示)700に供給して発電する。このようなプロセスにおいて、脱硫器400の吸着除去能が飽和すれば脱硫器400を交換する必要があり、この交換時期等の把握を行うために、従来、脱硫器400の寿命を判定・検知するための技術が提案されている。
例えば特許文献1では、硫黄分を吸着除去するための脱硫剤として、その吸着能の寿命を色相変化により表示し得るインジケータ機能付きのものが提案されている。そして、このインジケータ機能付き脱硫剤を脱硫器に充填し、その色相変化を観察・視認することで、脱硫器の寿命検知を行い得ることが開示されている。
又、特許文献2では、脱硫剤の変色状態を光学的に判定する技術が提案されている。すなわち、投光手段により脱硫器内の脱硫剤に投光し、その出射光を受光手段で受光し、この受光状態に基づいて脱硫剤の変色状態を判定し、その上で、判定した変色状態に基づいて脱硫剤の寿命判定を行うというものである。
なお、特許文献3では、簡易な構造にして低コスト化し得る燃料電池として、単室型固体電解質型燃料電池が提案されている。これは、燃料極に燃料ガスを、空気極に空気をそれぞれ別々にセパレートした状態で供給するという二室型方式であった従来の燃料電池の複雑さや高コスト化を解消し得るものとして提案されている。
しかしながら、脱硫器の寿命を判定する技術として、特許文献1に開示されている如く、脱硫剤の色相変化を観察する手法では、客観性に欠けてバラツキを生じ易い上に、自動処理化を実現することはできない。
又、特許文献2に開示されている如く、脱硫剤からの出射光の受光状態に基づいて脱硫剤の変色状態を判定する手法では、上記と同様に客観性に欠ける上に、判定結果が間接的なものになり過ぎる傾向にある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の技術よりも直接的にかつ客観的に脱硫器の寿命を判定し得るようにした燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、燃料ガス中の硫黄分を除去する脱硫手段と、この脱硫手段により硫黄分を除去した燃料ガスを改質する改質器とを備え、この改質器で改質された燃料ガスにより発電運転を行う燃料電池システムを対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記脱硫手段と改質器とを接続するガス流路に対し空気を供給して混合させる空気供給部と、この空気供給部からの空気が混合される位置よりも下流側でかつ改質器の上流側の位置のガス流路に介装された単室型固体電解質型燃料電池と、上記空気供給部により空気を混合させて上記単室型固体電解質型燃料電池の発電出力を検出することにより上記脱硫手段の寿命判定処理を行う寿命判定制御手段とを備えることとした(請求項1)。
この発明の燃料電池システムにおいては、上記寿命判定制御手段により、上記空気供給部からの空気の混合を間欠的に行い、単室型固体電解質型燃料電池の発電出力の検出を間欠的に行うようにすることができる(請求項2)。
又、第2の発明では、燃料ガス中の硫黄分を除去する脱硫手段と、この脱硫手段により硫黄分を除去した燃料ガスを改質する改質器とを備え、この改質器で改質された燃料ガスにより発電運転を行う燃料電池システムを対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記脱硫手段と改質器とを接続するガス流路の途中から分岐する分岐ガス流路と、この分岐ガス流路に介装された単室型固体電解質型燃料電池と、この単室型固体電解質型燃料電池の上流側位置に対し空気を供給して混合させる空気供給部と、この空気供給部により空気を混合させて上記単室型固体電解質型燃料電池の発電出力を検出することにより上記脱硫手段の寿命判定処理を行う寿命判定制御手段とを備えることとした(請求項3)。
以上の第1又は第2の発明の場合、単室型固体電解質型燃料電池(以下、「単室型SOFC」という)を硫黄分を検知するための硫黄分検知センサとして用い、単室型SOFCの発電出力の低下の検出を、脱硫手段からの硫黄分の流出として検出することが可能となる。すなわち、単室型SOFCは同一空間に燃料極と空気極とが配設され、燃料ガスと空気との混合気が供給されると発電可能となる一方、供給される燃料ガスに硫黄分が含まれると、その硫黄分によって電極素材が被毒し発電出力の低下を招くことになる。このため、硫黄分検知タイミングにおいて空気供給部からの空気を混合させて単室型SOFCの発電出力を検出することにより、脱硫手段から硫黄分が未脱硫のまま流出している、つまり脱硫手段の脱硫能が低下して寿命に達していることの判定が可能となる。すなわち、検出した発電出力が設定値以下に低下していれば寿命であると判定し得ることになる。これにより、硫黄分の流出を直接的に検出して脱硫手段の寿命を客観的に判定し得ることになる。なお、第1の発明においては、所定タイミングで間欠的に寿命判定を行うようにすることができ、又、第2の発明においては本来の燃料電池による発電とは別に、単室型SOFCを用いて寿命判定を継続して常時行うこともできる。
第1又は第2の発明においては、報知手段を備えることとし、上記寿命判定制御手段として、上記単室型固定電解質型燃料電池の発電出力が予め定めた設定値以下になったとき、上記報知手段により脱硫手段は寿命又は交換時期に到達した旨を報知させる構成にすることができる(請求項4)。このようにすることにより、ユーザに対し、脱硫手段の寿命到来及び交換時期の到来を確実に報知し得ることになる。
以上、説明したように、本発明の燃料電池システムによれば、単室型SOFCを硫黄分を検知するための硫黄分検知センサとして用いることができ、単室型SOFCの発電出力の低下の検出を、脱硫手段からの硫黄分の流出として検出することができるようになる。すなわち、硫黄分検知タイミングにおいて空気供給部からの空気を混合させて単室型SOFCの発電出力を検出することにより、脱硫手段から硫黄分が流出している、つまり脱硫手段の脱硫能が低下して寿命に達していることの判定を行うことができるようになる。これにより、硫黄分の流出を直接的に検出して脱硫手段の寿命を客観的に判定することができる。
特に請求項2によれば、所定タイミングで間欠的に寿命判定を行うことができ、請求項3によれば、本来の燃料電池による発電とは別に、単室型SOFCを用いた寿命判定を継続して常時行うことができるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムを示す。この燃料電池システムは、炭化水素系の原料ガス(例えば都市ガス)から硫黄分を脱硫し、脱硫後の原料ガスを水蒸気改質により水素リッチな燃料ガスに改質し、この燃料ガスを用いて燃料電池にて発電するようになっている。特に原料ガスとして都市ガスを用いる場合には、その都市ガス中の付臭剤に硫黄分が含まれるため、この硫黄分を除去する必要がある。そして、この燃料電池システムの特徴的な構成部分は、硫黄分の脱硫のために設置される脱硫手段としての脱硫器4の寿命(正確には脱硫器に充填されている脱硫剤の寿命)をより直接的にかつ客観的に判定・検知するために、単室型の固体電解質型燃料電池(以下、「単室型SOFC」という)5を硫黄分検知センサとして用い、この硫黄分検知センサによって脱硫後の原料ガス中の硫黄分を検知するようにした点にある。以下、詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムを示す。この燃料電池システムは、炭化水素系の原料ガス(例えば都市ガス)から硫黄分を脱硫し、脱硫後の原料ガスを水蒸気改質により水素リッチな燃料ガスに改質し、この燃料ガスを用いて燃料電池にて発電するようになっている。特に原料ガスとして都市ガスを用いる場合には、その都市ガス中の付臭剤に硫黄分が含まれるため、この硫黄分を除去する必要がある。そして、この燃料電池システムの特徴的な構成部分は、硫黄分の脱硫のために設置される脱硫手段としての脱硫器4の寿命(正確には脱硫器に充填されている脱硫剤の寿命)をより直接的にかつ客観的に判定・検知するために、単室型の固体電解質型燃料電池(以下、「単室型SOFC」という)5を硫黄分検知センサとして用い、この硫黄分検知センサによって脱硫後の原料ガス中の硫黄分を検知するようにした点にある。以下、詳細に説明する。
原料ガスが導入されるガス導入口1からガス流路には昇圧ポンプ2、流量センサ3、脱硫器4、単室型SOFC5、改質器6、燃料電池セル(固体電解質型燃料電池;SOFCを例示)7、オフガス燃焼部8、及び、排熱回収熱交換器9が主として介装されている。ガス導入口1から導入された原料ガス(例えば都市ガス)は昇圧ポンプ2で昇圧された後、流量センサ3による流量検出を経て脱硫器4に通されることになる。脱硫器4は内部に脱硫剤が充填されており、脱硫剤と接触することで原料ガスに含まれる硫黄分が吸着除去(脱硫)されることになる。脱硫剤は所定量の硫黄分を吸着して飽和に達すれば、つまり脱硫剤が寿命に達すれば、それ以上の硫黄分は吸着されずに原料ガスに含まれたまま下流側に流されることになる。脱硫剤が寿命に達する際には、瞬時にして硫黄分の吸着能がゼロになるのではなくて、飽和に近づくと、それまで良好に発揮されていた吸着能が徐々に低下し始め、それから数時間をかけて飽和状態(吸着能がゼロの状態)に到達することになるという特性を有する。かかる特性を考慮して後述の如く硫黄検知の検知タイミングとして間欠的なものが設定されている。従って、硫黄検知が行われない通常タイミングでは、脱硫後の原料ガスが単室型SOFC5を素通りして改質器6に導入されることになる。この脱硫器4〜単室型SOFC5〜改質器6のガス流路においては、単室型SOFC5に導入される手前である上流側のガス流路に対しブロワ等を備えた水・空気供給部10からの空気が供給可能となっており、又、単室型SOFC5と改質器6との間のガス流路に対し上記水・空気供給部10から水蒸気改質のための水蒸気が供給可能となっている。上記の水・空気供給部10が空気供給部を構成する。
単室型SOFC5は、同じ空間内に燃料極と空気極とを設置しても発電し得るものであり、その構造例が図2に示されている。すなわち、固体電解質51に対しNi系材料により形成された燃料極52と空気極53とが付設されたものであり、この単室型SOFC5が脱硫後の原料ガスが流されるガス流路11内に配設されている。そして、単室型SOFC5においては、ガス流路11内に原料ガスのみが流れている場合には起電力は生じず、上記の水・空気供給部10から空気が混入されて原料ガスと空気との混合気が単室型SOFC5に供給されてくると起電力を生じることになる。従って、水・空気供給部10からの空気が供給されないで、脱硫器4から脱硫後の原料ガスがそのまま単室型SOFC5に供給されると、単室型SOFC5を素通りして改質器6に導入されることになる。
このような単室型SOFC5を硫黄分検知センサとして活用し得る作動原理は次の通りである。すなわち、仮に脱硫器4の脱硫剤が飽和状態に近くなって原料ガス中に硫黄分が流出し始めると、その硫黄分が単室型SOFC5の燃料極の材料であるNiに付着してNiは被毒することになる。この被毒により単室型SOFC5の起電力や出力電圧が低下することになるため、この出力電圧の低下を検知することにより硫黄分の検知を行い、これにより、脱硫器4の寿命判定を行い得ることになる。なお、硫黄分検知のためにガス流路に対し空気を混入させることになるが、空気中の酸素は原料ガス中の炭素と結びついてCO又はCO2になるため、燃料電池セル7の燃料極に対する不都合は生じない。この単室型SOFC5を用いた寿命判定手法の詳細については後述する。
改質器6は水・空気供給部10から供給される水蒸気を用いて原料ガスを水蒸気改質し、改質後の水素リッチな燃料ガスを燃料電池セル7の燃料極に供給するようになっている。改質器6と単室型SOFC5とは同じ区画室12内に収容され、この区画室12内が後述の燃焼熱が供給されて単室型SOFC5も改質器6と共に加熱されるようになっている。これにより、単室型SOFC5の発電運転(硫黄分検知のための計測)のための温度まで昇温され、発電運転のための加熱用ヒータを省略し得るようになっている。つまり、単室型SOFC5を改質器6と同じ設置空間に設置することにより、単室型SOFC5の計測のための発電運転に必要な温度までの昇温用ヒータを省略するようにしている。このような同じ区画室12に単室型SOFC5を設置する他、単室型SOFC5を例えば改質器6に接触させて配設するようにして上記の昇温用ヒータの省略を図るようにしてもよい。
燃料電池セル7は、Ni等の金属酸化物を含有するセラミックスにより形成された燃料極や空気極を備え、電解質として例えばYSZ(イットリウム安定化ジルコニア)等の固体酸化物により形成されたものである。そして、燃料電池セル7ではその空気極に対し図外の空気供給部のブロワからカソード空気が供給されて、カソード空気の酸素が酸素イオンとなって電解質を通り、燃料極では燃料ガスの水素と反応して水(水蒸気)を生成する一方、その際に生じた電子が回路を通して空気極側に移動して酸素を再びイオン化するということを繰り返して発電される。燃料極に供給された燃料ガスは上記反応に利用された後、未利用の水素リッチなオフガスがオフガス燃焼部8に導かれて燃焼用の燃料として利用され、この燃焼熱が改質器6に送られるようになっている。そして、オフガス燃焼部8からの排ガスが排熱回収熱交換器9に送られて、回収熱が例えば水・空気供給部10の空気や水を加熱するために送られる一方、排熱回収後の排ガスが排出されるようになっている。
以上の燃料電池システムによる発電のための運転や、脱硫器4の寿命判定のための処理制御等は寿命判定制御手段を含むコントローラ13により制御される。以下、コントローラ13の寿命判定制御手段により単室型SOFC5を硫黄分検知センサとして用いた場合の寿命判定処理について説明する。
寿命判定処理の具体例としては次の通りである。すなわち、計測開始(検出動作の開始)のタイミングとしては、脱硫器4の初期状態(脱硫剤の初期状態)からとしてもよいが、好ましくは運転を開始してから所定時間の経過後から開始すればよい。例えば、運転開始後、脱硫剤の吸着脱硫能が低下し始めるであろうと予想される所定時間の経過後から計測(検出)を開始すればよい。このような所定時間の値としては、原料ガスの供給量と脱硫剤の吸着脱硫能や充填量との関係について試験した試験値や、経験値の内から安全側の値を採用すればよい。計測開始後の計測タイミング(検出作動の間隔)としては所定時間(例えば1時間又は2時間)の経過毎に実行するという間欠計測(間欠検出)とすればよい。これは上述の脱硫剤の吸着脱硫能の飽和状態に至るまでの特性を考慮したものであり、飽和状態に到達する直前までに、飽和すなわち寿命が近いことを検知・判定することができれば良いからである。又、このような間欠計測に加えて、例えば燃料電池セル7側の出力電圧の変動発生を監視し、出力電圧の低下変動が発生したときにも、その原因探求の一つとして単室型SOFC5による硫黄分検知のための計測(検出)を実行するようにしてもよい。つまり、このような燃料電池セル7側の事情に基づき計測タイミングを加えるようにしてもよい。
次に、寿命の判定基準としては、次のようにすればよい。まず、脱硫剤の初期状態のときの発電出力(初期電圧)を検出して記憶しておき、上記の計測タイミングでの発電出力(出力電圧)の検出値が初期電圧から設定値(例えば5%減の値)以上低下したものであれば、脱硫剤は飽和に達する直近にあり、硫黄分が脱硫器4の下流側に漏れている、つまり寿命に到達し交換が必要な時期であると判定する。あるいは、検出した出力電圧が3回以上連続して低下傾向にあれば、安全側に寿命と判定してもよい。上記の設定値としては、原料ガス中にどの程度の濃度の硫黄分が漏れると不都合が生じるかという観点から設定すればよく、例えば燃料ガス中に数ppmの硫黄分(主としてH2Sとして存在)が含まれると、OCV(無負荷時電圧)が10〜20%程度低下して発電効率の低下を招くため、初期電圧から、又は、前回検出した出力電圧から5%以上出力が低下していれば、脱硫器4は寿命と判定すればよい。そして、寿命と判定されると報知手段13aに対し報知制御信号を出力し、この報知手段13aにより脱硫器4が寿命であり交換が必要である旨を報知させる。報知としては、例えば表示部による表示や、音声案内による報知又は警告ランプの点灯等により行えばよい。
以上の寿命判定処理によれば、硫黄分の存在を直接的に検知することができ、しかも、電気的な出力値の如何によって寿命を客観的に判定することができるようになる。しかも、このような寿命判定を、単室型SOFC5をガス流路11内に設置するだけで容易に実現させることができる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムを示す。第2実施形態は、脱硫器の寿命判定を常時実行可能としたシステムに係るものである。なお、第1実施形態と同様の構成要素については第1実施形態と同じ符号を付して重複した詳細説明は省略する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムを示す。第2実施形態は、脱硫器の寿命判定を常時実行可能としたシステムに係るものである。なお、第1実施形態と同様の構成要素については第1実施形態と同じ符号を付して重複した詳細説明は省略する。
第2実施形態では、脱硫器4の下流位置でガス流路11を分岐させ、この分岐ガス流路11aに対し単室型SOFC5を介装させている。なお、本来のガス流路11はそのまま改質器6に接続されている。
分岐ガス流路11aに対しては絞り11bを介して少量の原料ガスがガス流路11から分岐して流されるようになっており、この少量の原料ガスに対し水・空気供給部10から空気が供給されるようになっている。この分岐される少量の原料ガスの量は単室型SOFC5での硫黄分検知に必要な最小限の流量値を設定すればよい。そして、単室型SOFC5に対し原料ガス及び空気の混合気が常時供給され、この常時供給される混合気により単室型SOFC5において発電運転が常時行われて、上述の寿命判定処理が常時実行されることになる。発電後の排ガスは排ガス通路11cを通して燃料電池セル7からのオフガス出口に合流されて、オフガス燃焼や排熱回収に利用されることになる。
この第2実施形態の場合おいても、改質器6と共に単室型SOFC5が同一の区画室12内に収容され、オフガス燃焼部8からの燃焼熱の供給を受けて、単室型SOFC5の発電運転のためのヒータ等の省略が図られている。なお、水・空気供給部10からの空気の供給・混合は、分岐ガス流路11aよりも上流側のガス流路11に対し行うようにしてもよい。
4 脱硫器(脱硫手段)
5 単室型SOFC(単室型固体電解質型燃料電池)
6 改質器
7 燃料電池セル
10 水・空気供給部(空気供給部)
13 コントローラ(寿命判定制御手段)
13a 報知手段
5 単室型SOFC(単室型固体電解質型燃料電池)
6 改質器
7 燃料電池セル
10 水・空気供給部(空気供給部)
13 コントローラ(寿命判定制御手段)
13a 報知手段
Claims (4)
- 燃料ガス中の硫黄分を除去する脱硫手段と、この脱硫手段により硫黄分を除去した燃料ガスを改質する改質器とを備え、この改質器で改質された燃料ガスにより発電運転を行う燃料電池システムであって、
上記脱硫手段と改質器とを接続するガス流路に対し空気を供給して混合させる空気供給部と、この空気供給部からの空気が混合される位置よりも下流側でかつ改質器の上流側の位置のガス流路に介装された単室型固体電解質型燃料電池と、上記空気供給部により空気を混合させて上記単室型固体電解質型燃料電池の発電出力を検出することにより上記脱硫手段の寿命判定処理を行う寿命判定制御手段とを備えている
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
上記寿命判定制御手段は、上記空気供給部からの空気の混合を間欠的に行い、単室型固体電解質型燃料電池の発電出力の検出を間欠的に行うように構成されている、燃料電池システム。 - 燃料ガス中の硫黄分を除去する脱硫手段と、この脱硫手段により硫黄分を除去した燃料ガスを改質する改質器とを備え、この改質器で改質された燃料ガスにより発電運転を行う燃料電池システムであって、
上記脱硫手段と改質器とを接続するガス流路の途中から分岐する分岐ガス流路と、この分岐ガス流路に介装された単室型固体電解質型燃料電池と、この単室型固体電解質型燃料電池の上流側に対し空気を供給して混合させる空気供給部と、この空気供給部により空気を混合させて上記単室型固体電解質型燃料電池の発電出力を検出することにより上記脱硫手段の寿命判定処理を行う寿命判定制御手段とを備えている
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
報知手段を備え、
上記寿命判定制御手段は、上記単室型固定電解質型燃料電池の発電出力が予め定めた設定値以下になったとき、上記報知手段により脱硫手段は寿命又は交換時期に到達した旨を報知させるように構成されている、燃料電池システム。
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