JP2011113064A - トナー用ポリエステル樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境上問題のあるスズ化合物を使用することなく、トナーの保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)に優れ、かつ着色の少ないトナー用ポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】
不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とが重縮合されてなり、0.01〜1重量%の下記の一般式(I)で表されるヒンダードフェノール(a)、および20〜1000ppmのチタン元素を含有するトナー用ポリエステル樹脂。
【化1】
Figure 2011113064

[式中R1は炭素数1〜3の炭化水素基、R2は炭素数4〜50の炭化水素基である。Xはエーテル結合、エステル結合および水酸基のうち少なくとも1種を有していてもよい炭素数3〜100の炭化水素基である。]
【選択図】 なし

Description

本発明はトナー用ポリエステル樹脂、その製造方法、トナーバインダー、およびトナー組成物に関する。
重縮合ポリエステル樹脂を合成する際の触媒として、環境上問題のあるスズ化合物に代わりチタン化合物が使用されることがある。チタン含有触媒を使用した重縮合ポリエステル樹脂を用いたトナー(例えば特許文献1参照)は、耐ブロッキング性(保存安定性)と低温定着性が共に優れており、定着温度幅が広いが、若干の着色を伴い、色調や透明性が重要となる用途においては問題となる場合があった。
特開2006−284836号公報
本発明の目的は、環境上問題のあるスズ化合物を使用することなく、トナーの保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)に優れ、かつ着色の少ないトナー用ポリエステル樹脂を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記4発明である。
[1] 不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とが重縮合されてなり、0.01〜1重量%の下記の一般式(I)で表されるヒンダードフェノール(a)、および20〜1000ppmのチタン元素を含有するトナー用ポリエステル樹脂。
Figure 2011113064
[式中R1は炭素数1〜3の炭化水素基、R2は炭素数4〜50の炭化水素基である。Xはエーテル結合、エステル結合、および水酸基のうち少なくとも1種を有していてもよい炭素数3〜100の炭化水素基である。]
[2] 不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とを、または不飽和ポリカルボン酸を含有しないポリカルボン酸成分とポリオール成分を重縮合させて得られた水酸基を有するポリエステル樹脂と不飽和ポリカルボン酸とを、チタン含有化合物と一般式(I)で表されるヒンダードフェノール(a)の存在下で重縮合させる工程を含む上記[1]のトナー用ポリエステル樹脂の製造方法。
[3] 上記[1]のトナー用ポリエステル樹脂を含有するトナーバインダー。
[4] 上記[3]のトナーバインダーと着色剤を含有するトナー組成物。
本発明により、環境上問題のあるスズ化合物を使用することなく、保存安定性、および低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)に優れ、かつ着色の少ないトナー用ポリエステル樹脂、およびトナーを提供することが可能となった。
以下、本発明を詳述する。
本発明に使用するヒンダードフェノール(a)は、前記一般式(I)で表される化合物であり、2種以上を併用してもよい。(a)を含有することで、本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)の着色が少なくなる。
一般式(I)において、R1は炭素数1〜3の炭化水素基であり、アルキル基、アルケニル基のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、およびプロペニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基である。
2は炭素数4〜50の炭化水素基であり、アルキル基、アルケニル基、芳香族炭化水素基のいずれでもよく、t−ブチル基、およびメシチル基等が挙げられ、好ましくはt−ブチル基である。
Xは、エーテル結合、エステル結合、および水酸基のうち少なくとも1種を有していてもよい炭素数3〜100の炭化水素基である。Xの炭素数は、好ましくは炭素数10〜80、さらに好ましくは20〜60である。Xとしては、t−ブチル基、メシチル基、および下記一般式(II)で表されるヒンダードフェノール基が挙げられ、好ましくは一般式(II)で表される基である。Xが一般式(II)で表される基であると、ヒンダードフェノール(a)は両末端にヒンダードフェノールを有することになる。
Figure 2011113064
[式中R3は炭素数1〜4の炭化水素基である。R4は炭素数4〜50の炭化水素基である。Jはエーテル結合、エステル結合を有していてもよい炭素数3〜40の炭化水素基である。]
3としては、例えば、メチル基、エチル基、プロペニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基である。R4としてはt−ブチル基、メシチル基等が挙げられ、好ましくはt−ブチル基である。Jの炭素数は、好ましくは6〜30、さらに好ましくは9〜25である。
上記を満たすヒンダードフェノール(a)の具体例としては、下記化学式(III)で表されるSumilizer GA−80(住友化成)等が挙げられる。
Figure 2011113064
本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)中に含有されるヒンダードフェノール(a)の量は、0.01〜1重量%であり、好ましくは0.05〜0.7重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。(a)の含有量が0.01重量%未満であるとトナーとしたときの低温定着性が低下し、1重量%を越えるとトナーとしたときの画像濃度に悪影響を及ぼす。
本発明において、色再現性の観点から、本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)のチタン元素含有量は20〜1000ppmであり、好ましくは25〜900ppm、さらに好ましくは50〜700ppmである。チタン元素含有量が1000ppmを超えると樹脂の着色が大きくなり、トナーとしたときの色再現性が悪くなる。また、チタン元素含有量が20ppm未満であると、重縮合に要する時間が長くなることがある。
チタン元素含有量を上記範囲に調整する方法としては、ポリエステル樹脂(A)を得る際の重縮合反応時に1種以上のチタン含有化合物を用い、その使用量で調整する方法が好ましい。
上記樹脂中のチタン元素の分析は、原子吸光分析法やプラズマ発光分析法等、公知の金属分析方法を用いることにより測定できる。
本発明のポリエステル樹脂(A)に含有されるチタン元素は、触媒効果の点から、下記一般式(IV)または(V)で表される少なくとも1種のチタン含有化合物に由来するのがさらに好ましい。
Ti(−Z)m(−OR5)n (IV)
O=Ti(−Z)p(−OR5)q (V)
[式中、R5はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Zは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのZは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR5は同一であっても異なっていてもよい。]
一般式(IV)および(V)において、R5は、H(OH基となる)、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。
炭素数1〜18のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ラウリル基、n−ステアリル基、β−メトキシエチル基、およびβ−エトキシエチル基などが挙げられる。
炭素数1〜18のアシル基の具体例としては、炭素数1〜18の脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸、芳香族モノカルボン酸または芳香族ポリカルボン酸から、1個のCOOH基中のOHを除いた残基である。脂肪族モノカルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、アジピン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。芳香族モノカルボン酸の具体例としては、安息香酸、サリチル酸、ナフチル酸などが挙げられる。芳香族ポリカルボン酸の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
これらR5のうち好ましくは、Hおよび炭素数1〜18のアシル基であり、さらに好ましくは、Hおよび脂肪族モノカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸から1個のCOOH基中のOHを除いた残基であり、特に好ましくは、Hおよびアセチル基であり、最も好ましくはHである。
Zは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のH原子を除いた残基であり、窒素原子の数、すなわち、1級、2級、および3級アミノ基の合計数は、通常1〜2個、好ましくは1個である。
上記モノアルカノールアミンとしては、エタノールアミン、およびプロパノールアミンなどが挙げられる。ポリアルカノールアミンとしては、ジアルカノールアミン(ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、およびN−ブチルジエタノールアミンなど)、トリアルカノールアミン(トリエタノールアミン、およびトリプロパノールアミンなど)、およびテトラアルカノールアミン(N,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンなど)が挙げられる。
ポリアルカノールアミンの場合、Ti原子とTi−O−C結合を形成するのに用いられるHを除いた残基となるOH基以外にOH基が1個以上存在し、それが同一のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。重合度が6以上の場合、触媒活性が低下するためオリゴマー成分が増え、粉体塗料としたときのブロッキング性悪化の原因になる。
Zとして好ましいものは、モノアルカノールアミン(とくにエタノールアミン)の残基、ジアルカノールアミン(とくにジエタノールアミン)の残基、およびトリアルカノールアミン(とくにトリエタノールアミン)の残基であり、特に好ましいものはトリエタノールアミンの残基である。
式(IV)中、mは1〜4の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。nは0〜3の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。mとnの和は4である。
式(V)中、pは1〜2の整数、qは0〜1の整数であり、pとqの和は2である。
mまたはpが2以上の場合、複数存在するZは同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
nが2以上の場合、複数存在するR5は同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
上記チタン含有化合物の具体例を以下に挙げる。以下の例では、置換基Zの例示においては、例示した化合物から1個のOH基のH原子を除いた残基を意味し、置換基OR5の例示においては、例示した化合物から1個のOH基もしくは1個のCOOH基のH原子を除いた残基を意味する。
一般式(IV)で表されるものの具体例としては、チタン・トリエタノールアミン(4)〔チタンにトリエタノールアミンが4個配位した化合物を意味する。以下同様の記載法で表記する。〕、チタン・ジエタノールアミン(4)、チタン・モノエタノールアミン(4)、チタン・トリエタノールアミン(3)・ジエタノールアミン(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(3)、チタン・トリエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・ジエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(2)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・モノエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・モノプロパノールアミン(2)・OH(2)、チタン・N−メチルジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・N−ブチルジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・プロピオン酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・N−メチルジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノプロパノールアミン(1)・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(3)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(2)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノプロパノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・N−ブチルジエタノールアミン(1)・OH(1)・マレイン酸(1)・アジピン酸(1)、チタン・N,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン(1)・OH(1)・トリメリット酸(2)、テトラヒドロキシチタンとN,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンとの反応生成物、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。
分子内または分子間重縮合物の具体例としては、下記一般式(IV−1)、(IV−2)、または(IV−3)で表される少なくとも1種の化合物などが挙げられる。
Figure 2011113064
Figure 2011113064
Figure 2011113064
[式中、Q1およびQ6はH、または炭素数1〜4のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。Q2〜Q5およびQ7〜Q9は炭素数1〜6のアルキレン基である。Zは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基である。]
一般式(V)で表されるものの具体例としては、チタニル・トリエタノールアミン(2)〔チタニル基にトリエタノールアミンが2個配位した化合物を意味する。以下同様の記載法で表記する。〕、チタニル・ジエタノールアミン(2)、チタニル・モノエタノールアミン(2)、チタニル・エタノール(1)・トリエタノールアミン(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・イソプロパノール(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・酢酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・ステアリン酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・マレイン酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・フマル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・メタクリル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・テレフタル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・イソフタル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・ナフチル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・酢酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・プロピオン酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・フマル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・テレフタル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・イソフタル酸(1)、チタニル・モノエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・モノエタノールアミン(1)・酢酸(1)、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。
分子内または分子間重縮合物の具体例としては、下記一般式(V−1)または(V−2)で表される少なくとも1種の化合物などが挙げられる。
Figure 2011113064
Figure 2011113064
[式中、Q1およびQ6はH、または炭素数1〜4のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。Q2〜Q5は炭素数1〜6のアルキレン基である。]
これらのうちで好ましいものは、一般式(IV)で表される化合物であり、更に好ましくは、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・ジエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(2)・OH(1)、およびこれらの分子内もしくは分子間縮合物である。
特に好ましくは、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、およびこれらの分子内もしくは分子間縮合物である。
これらのチタン含有化合物は、例えば市販されているチタニウムジアルコキシビス(アルコールアミネート;Dupont製など)を、水存在下で70〜90℃にて反応させることで安定的に得ることができる。また、重縮合物は、更に100℃にて縮合水を減圧留去することで得ることができる。
本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)としては、例えば、1種以上のポリオール成分と、少なくとも1種の不飽和ポリカルボン酸成分を含む1種以上のポリカルボン酸成分とが1工程または2工程以上で重縮合されて得られたものが挙げられ、2種以上を併用してもよい。
(A)は、不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とを1工程で重縮合させて得られたものでも、不飽和ポリカルボン酸を含有しないポリカルボン酸成分とポリオール成分とを重縮合させた後、得られた水酸基を有するポリエステル樹脂と不飽和ポリカルボン酸とを反応させて得られたものでもよい。これらの中で好ましくは後者の方法である。
ポリエステル樹脂(A)の原料のポリオール成分のうち、2価アルコール(ジオール)としては、炭素数2〜36の脂肪族ジオール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7−ヘプタンジオール、およびドデカンジオール等のアルカンジオールなど);炭素数4〜36のポリアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等);上記炭素数2〜36の脂肪族ジオールの炭素数2〜4のアルキレンオキシド(以下AOと略記する)〔エチレンオキシド(以下EOと略記する)、プロピレンオキシド(以下POと略記する)およびブチレンオキシド等〕付加物(付加モル数2〜30);炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);上記脂環式ジオールの炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールS等)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30)等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
ポリオール成分のうち3〜8価またはそれ以上のポリオールとしては、炭素数3〜36の3〜8価またはそれ以上の脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびソルビトール等);上記脂肪族多価アルコールの炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラックおよびクレゾールノボラック等:平均重合度3〜60)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30)等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
これらのポリオール成分の中で、好ましくは、炭素数2〜6のポリアルキレンエーテルグリコール、炭素数6〜36の脂環式ジオール、炭素数6〜36の脂環式ジオールの炭素数2〜4のAO付加物、ビスフェノール類の炭素数2〜4のAO付加物、およびノボラック樹脂の炭素数2〜4のAO付加物であり、さらに好ましくは、ビスフェノール類の炭素数2〜3のAO(EOおよび/またはPO)付加物、およびノボラック樹脂の炭素数2〜3のAO(EOおよび/またはPO)付加物である。
ポリエステル樹脂(A)の原料のポリカルボン酸成分のうち必須成分である不飽和ポリカルボン酸としては、炭素数4〜50のアルケンジカルボン酸(ドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、およびグルタコン酸等)等が挙げられる。
これらの不飽和ポリカルボン酸の、無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
これらの中で好ましくは、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、およびこれらの併用である。
不飽和ポリカルボン酸以外のポリカルボン酸のうち、脂肪族(脂環式を含む)ジカルボン酸としては、炭素数2〜50のアルカンジカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、レパルギン酸、およびセバシン酸等)などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、およびナフタレンジカルボン酸等)などが挙げられる。
3〜6価またはそれ以上の脂肪族(脂環式を含む)ポリカルボン酸としては、炭素数6〜36の脂肪族トリカルボン酸(ヘキサントリカルボン酸等)、不飽和カルボン酸のビニル重合体[数平均分子量(以下Mnと記載、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による):450〜10000](α−オレフィン/マレイン酸共重合体等)等が挙げられる。
3〜6価またはそれ以上の芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、およびピロメリット酸等)、不飽和カルボン酸のビニル重合体[Mn:450〜10000](スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸共重合体、およびスチレン/フマル酸共重合体等)等が挙げられる。
ポリカルボン酸成分として、これらのポリカルボン酸の、無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
これらの不飽和ポリカルボン酸以外のポリカルボン酸成分のうち好ましいものは、炭素数2〜50のアルカンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸、および炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸であり、さらに好ましくは、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、およびこれらの併用であり、とくに好ましくは、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、およびこれらの併用である。これらの酸の無水物や低級アルキルエステルも、同様に好ましい。
また、ポリエステル樹脂(A)を構成するポリカルボン酸成分中の不飽和ポリカルボン酸の含有量は、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは25〜65重量%、とくに好ましくは30〜60重量%である。不飽和ポリカルボン酸が20〜70重量%含有されることで帯電特性が改善される。
本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)は、例えば、前記一般式(I)で表わされるヒンダードフェノール(a)、および前記一般式(IV)または(V)で表されるチタン含有化合物の存在下で、通常のポリエステル製造法と同様にして製造することができる。例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150〜280℃、さらに好ましくは160〜250℃、とくに好ましくは170〜240℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに2〜40時間である。
なお、不飽和ポリカルボン酸を含有しないポリカルボン酸成分とポリオール成分とを重縮合させた後、得られた水酸基を有するポリエステル樹脂と不飽和ポリカルボン酸とを反応させて(A)を製造する場合、第1工程はヒンダードフェノール(a)の不存在下であってもよい。
1工程でポリエステル樹脂(A)を得る場合のポリオール成分とポリカルボン酸成分との反応比率は、水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]/[COOH]が、好ましくは3/1〜1/3、さらに好ましくは2.5/1〜1/2.5、とくに好ましくは2/1〜1/2である。
水酸基を有するポリエステル樹脂と不飽和ポリカルボン酸とを反応させて(A)を製造する場合の、第1工程のポリエステル樹脂製造時のポリオール成分とポリカルボン酸成分との反応比率は、水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは1.4/1〜1/1、さらに好ましくは1.35/1〜1.1/1、とくに好ましくは1.35/1〜1.2/1である。また、第2工程の好ましい反応比率は、上記の1工程で製造する場合と同様である。
なお、上記反応比率は、反応中に系外へ除去される成分があるときは、その分を除外した比率である。
本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)の酸価(mgKOH/g、以下同じ。)は、画像形成時に必要な帯電特性を維持する点から、好ましくは3〜15、さらに好ましくは7〜11である。
また、(A)の水酸基価(mgKOH/g、以下同じ。)は、画像形成時に必要な帯電特性を維持する点から、好ましくは26〜40、さらに好ましくは30〜37である。
本発明において、ポリエステル樹脂の酸価および水酸基価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定される。
なお、試料に架橋にともなう溶剤不溶解分がある場合は、以下の方法で溶融混練後のものを試料として用いる。
混練装置 : 東洋精機(株)製 ラボプラストミル MODEL4M150
混練条件 : 130℃、70rpmにて30分
トナー用ポリエステル樹脂(A)のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のピークトップ分子量(以下Mpと記載)は、5000〜11000が好ましく、さらに好ましくは7000〜9000である。
本発明において、ポリエステル樹脂のMpは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
得られたクロマトグラム上最大のピーク高さを示す分子量をピークトップ分子量(Mp)と称する。また、分子量の測定は、ポリエステル樹脂をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
トナー用ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、定着性、および保存安定性の観点から、好ましくは57〜66℃、さらに好ましくは59〜63℃である。
なお、上記および以下において、Tgはセイコー電子工業(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
本発明のトナーバインダーは、本発明のトナー用ポリエステル樹脂(A)のみからなることが好ましいが、本発明のトナーバインダーの特性を損なわない範囲で、(A)以外の他の樹脂を含有してもよい。他の樹脂としては、(A)以外のポリエステル樹脂、ビニル系樹脂[スチレンとアルキル(メタ)アクリレートの共重合体、スチレンとジエン系モノマーとの共重合体等]、エポキシ樹脂(ビスフェノールAジグリシジルエーテル開環重合物等)、ウレタン樹脂(ジオールおよび/または3価以上のポリオールとジイソシアネートの重付加物等)などが挙げられる。
他の樹脂のMpは、5000〜11000が好ましい。
本発明のトナーバインダー中の他の樹脂の含有量は、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、とくに好ましくは0重量%である。
トナー用ポリエステル樹脂(A)を2種以上併用する場合、および少なくとも1種のポリエステル樹脂と他の樹脂を混合する場合、予め粉体混合または溶融混合してもよいし、トナー化時に混合してもよい。
溶融混合する場合の温度は、好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜170℃、とくに好ましくは120〜160℃である。
混合温度が低すぎると充分に混合できず、不均一となることがある。2種以上のポリエステル樹脂を混合する場合、混合温度が高すぎると、エステル交換反応による平均化などが起こるため、トナーバインダーとして必要な樹脂物性が維持できなくなる場合がある。
溶融混合する場合の混合時間は、好ましくは10秒〜30分、さらに好ましくは20秒〜10分、とくに好ましくは30秒〜5分である。2種以上のポリエステル樹脂を混合する場合、混合時間が長すぎると、エステル交換反応による平均化などが起こるため、トナーバインダーとして必要な樹脂物性が維持できなくなる場合がある。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽などのバッチ式混合装置、および連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続式混合装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー、3本ロールなどが挙げられる。これらのうちエクストルーダーおよびコンティニアスニーダーが好ましい。
粉体混合する場合は、通常の混合条件および混合装置で混合することができる。
粉体混合する場合の混合条件としては、混合温度は、好ましくは0〜80℃、さらに好ましくは10〜60℃である。混合時間は、好ましくは3分以上、さらに好ましくは5〜60分である。混合装置としては、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、およびバンバリーミキサー等が挙げられる。好ましくはヘンシェルミキサーである。
本発明のトナー組成物は、本発明のトナー用樹脂(A)を含有する本発明のトナーバインダーと着色剤とを含有する。必要により、離型剤、荷電制御剤、流動化剤等の1種以上の添加剤を含有してもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等のすべてを使用することができる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンBおよびオイルピンクOP等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。着色剤の含有量は、本発明のトナーバインダー100部に対して、好ましくは1〜40部、さらに好ましくは3〜10部である。なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150部、さらに好ましくは40〜120部である。上記および以下において、部は重量部を意味する。
離型剤としては、軟化点が50〜170℃のものが好ましく、ポリオレフィンワックス、天然ワックス、炭素数30〜50の脂肪族アルコール、炭素数30〜50の脂肪酸およびこれらの混合物等が挙げられる。ポリオレフィンワックスとしては、オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセンおよびこれらの混合物等)の(共)重合体[(共)重合により得られるものおよび熱減成型ポリオレフィンを含む]、オレフィンの(共)重合体の酸素および/またはオゾンによる酸化物、オレフィンの(共)重合体のマレイン酸変性物[例えばマレイン酸およびその誘導体(無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルおよびマレイン酸ジメチル等)変性物]、オレフィンと不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸および無水マレイン酸等]および/または不飽和カルボン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステルおよびマレイン酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル等]等との共重合体、およびサゾールワックス等が挙げられる。
天然ワックスとしては、例えばカルナウバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックスおよびライスワックスが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪族アルコールとしては、例えばトリアコンタノールが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪酸としては、例えばトリアコンタンカルボン酸が挙げられる。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー等が挙げられる。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。
本発明のトナー組成物中の各成分の重量比は、トナー組成物の重量に基づき、本発明のトナーバインダーが、好ましくは30〜97重量%、さらに好ましくは40〜95重量%、とくに好ましくは45〜92重量%;着色剤が、好ましくは0.05〜60重量%、さらに好ましくは0.1〜55重量%、とくに好ましくは0.5〜50重量%;添加剤のうち、離型剤が、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%、とくに好ましくは1〜10重量%;荷電制御剤が、好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%、とくに好ましくは0.5〜7.5重量%;流動化剤が、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%、とくに好ましくは0.1〜4重量%である。また、添加剤の合計含有量は、好ましくは3〜70重量%、さらに好ましくは4〜58重量%、とくに好ましくは5〜50重量%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
本発明のトナー組成物は、混練粉砕法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたものであってもよい。例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、さらに分級することにより、体積平均粒径(D50)が好ましくは5〜20μmの微粒とした後、流動化剤を混合して製造することができる。なお、粒径(D50)はコールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールター社製)]を用いて測定される。
また、乳化転相法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解または分散後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は、3〜15μmが好ましい。
本発明のトナー組成物は、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイトおよび樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。トナーとキャリアー粒子との重量比は、好ましくは1/99〜100/0である。また、キャリア粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
本発明のトナー組成物は、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法等が適用できる。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における、溶融粘度が1000Pa・sになる温度(以下T1000と呼ぶ)は以下の方法で測定される。
〔T1000の測定方法〕
フローテスターを用いて、下記条件で等速昇温し、その溶融粘度が1000Pa・sになる温度を求める。
装置 :島津製作所製 フローテスター CFT−500D
荷重 :10kgf/cm2
ダイ :0.5mmΦ−1mm
昇温速度:6℃/min
試料量 :1.5g
また、ポリエステル樹脂のチタン元素含有量は、プラズマ発光分光法で測定した。
実施例1
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1.5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで前記のSumilizer GA−80(住友化学)3部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A−1)を得た。
(A−1)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は180ppmであった。
実施例2
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)1.5部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A−2)を得た。
(A−2)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は600ppmであった。
実施例3
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.4部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)5部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A−3)を得た。
(A−3)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は50ppmであった。
実施例4
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)1.5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)3部及びマレイン酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A−4)を得た。
(A−4)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は180ppmであった。
実施例5
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)10部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A−5)を得た。
(A−5)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は25ppmであった。
比較例1
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1.5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでハイドロキノン3部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A’−6)を得た。
(A’−6)は赤褐色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は180ppmであった。
比較例2
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1.5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで2,6−t−ブチルー4−メチルフェノール3部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A’−7)を得た。
(A’−7)は黄色で、THF不溶分を含有し、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は180ppmであった。
比較例3
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1.5部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)0.1部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A’−8)を得た。
(A’−8)は淡黄色で、THF不溶分を含有し、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は180ppmであった。
比較例4
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物520部、ビスフェノールAのEO2モル付加物260部、テレフタル酸125部、無水トリメリット酸24部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.8部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いでSumilizer GA−80(住友化学)15部及びフマル酸137部を入れ、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、T1000が116℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕してポリエステル樹脂(A’−9)を得た。
(A’−9)は淡黄色で、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は35、Tgは60℃、Mpは8000、チタン元素含有量は100ppmであった。
実施例6〜10、比較例5〜8
本発明のトナー用樹脂(トナーバインダー)(A−1〜A−5)および比較のトナー用樹脂(トナーバインダー)(A’−6〜A’−9)それぞれ100部に対して、カーボンブラックMA−100[三菱化学(株)製]8部、カルナバワックス5部、荷電制御剤T−77[保土谷化学(製)]1部を加え下記の方法でトナー化した。
まず、ヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し、粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー組成物(T1〜T5)、および比較用のトナー組成物(T’6〜T’9)を得た。
得られたトナー組成物を下記評価方法で評価した評価結果を表1に示す。
Figure 2011113064
[評価方法]
〔1〕最低定着温度(MFT)
市販複写機(AR5030;シャープ製)を用いて現像した未定着画像を、市販複写機(AR5030;シャープ製)の定着機を用いて評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって最低定着温度とした。
〔2〕ホットオフセット発生温度(HOT)
上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
〔3〕保存安定性
トナーをそれぞれポリエチレン製の瓶に入れ、45℃の恒温水槽に8時間保持した後、42メッシュのふるいに移し、ホソカワミクロン(株)製パウダーテスターを用い、振動強度5で5秒間振とうし、ふるいの上に残ったトナーの重量%を測定し、下記基準で判定し、保存安定性を評価した。△以上が実用範囲である。
残存トナー重量%
◎ : 0%以上15%未満
○ : 15%以上25%未満
△ : 25%以上30%未満
× : 30%以上
〔4〕画像濃度
市販モノクロ複写機(AR5030、シャープ(株)製)を用いて現像した未定着のべた画像を、市販モノクロ複写機(SF8400A、シャープ(株)製)の定着ユニットを改造し、熱ローラー温度を可変、プロセススピードを可変にした定着機で、熱ローラー温度180℃、プロセススピード213mm/secで定着した。定着画像の画像濃度をマクベス反射濃度計RD−191(マクベス社製)を用いて測定した。
○ : ID1.4以上
△ : ID1.3以上1.4未満
× : ID1.3未満
本発明のトナー用ポリエステル樹脂を含有するトナーバインダーを用いた本発明のトナー組成物は、着色の少なさ、定着温度幅、保存安定性、および画像濃度等に優れており、とくにカラー用トナーとして有用である。

Claims (7)

  1. 不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とが重縮合されてなり、0.01〜1重量%の下記の一般式(I)で表されるヒンダードフェノール(a)、および20〜1000ppmのチタン元素を含有するトナー用ポリエステル樹脂。
    Figure 2011113064
    [式中R1は炭素数1〜3の炭化水素基、R2は炭素数4〜50の炭化水素基である。Xはエーテル結合、エステル結合および水酸基のうち少なくとも1種を有していてもよい炭素数3〜100の炭化水素基である。]
  2. ヒンダードフェノール(a)を表す一般式(I)のXが、下記の一般式(II)で表される基である請求項1に記載のトナー用ポリエステル樹脂。
    Figure 2011113064
    [式中R3は炭素数1〜4の炭化水素基、R4は炭素数4〜50の炭化水素基である。Jはエーテル結合、エステル結合を有していてもよい炭素数3〜40の炭化水素基である。]
  3. 該チタン元素が、下記一般式(IV)または(V)で表される少なくとも1種のチタン含有化合物に由来する請求項1または2に記載のトナー用ポリエステル樹脂。
    Ti(−Z)m(−OR5)n (IV)
    O=Ti(−Z)p(−OR5)q (V)
    [式中、R5はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Zは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR5基のR5がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのZは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR5は同一であっても異なっていてもよい。]
  4. 該不飽和ポリカルボン酸が、フマル酸、マレイン酸、および無水マレイン酸から選ばれる1種以上の酸である請求項1〜3のいずれかに記載のトナー用ポリエステル樹脂。
  5. 不飽和ポリカルボン酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とを、または不飽和ポリカルボン酸を含有しないポリカルボン酸成分とポリオール成分を重縮合させて得られた水酸基を有するポリエステル樹脂と不飽和ポリカルボン酸とを、チタン含有化合物と一般式(I)で表されるヒンダードフェノール(a)の存在下で重縮合させる工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載のトナー用ポリエステル樹脂の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のトナー用ポリエステル樹脂を含有するトナーバインダー。
  7. 請求項6記載のトナーバインダーと着色剤を含有するトナー組成物。
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