JP2011102710A - 光散乱式粒子検知装置および火災報知器 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散光(迷光)の影響を抑制して安定した検知精度を得る。
【解決手段】ラビリンス構造を有するチャンバーケースを上下に2分割して成る下側ケース33には、底板34の外周部に発光素子35と受光素子36とを互いに120度の角度を有して底板34の中心を向けて配置している。そして、発光素子35の光軸と受光素子36の光軸とを同じ高さにし、上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面の底板34からの高さ「h」を、発光素子35および受光素子36の光軸の高さ「H」と異ならせるようにしている。こうして、製造バラツキによって形状が安定しない上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面の部分に、発光素子35からの出射光が当たらないようにして、分散光(迷光)等の発生を抑制し、安定した微粒子の検知精度を得ることができる。
【選択図】図3
【解決手段】ラビリンス構造を有するチャンバーケースを上下に2分割して成る下側ケース33には、底板34の外周部に発光素子35と受光素子36とを互いに120度の角度を有して底板34の中心を向けて配置している。そして、発光素子35の光軸と受光素子36の光軸とを同じ高さにし、上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面の底板34からの高さ「h」を、発光素子35および受光素子36の光軸の高さ「H」と異ならせるようにしている。こうして、製造バラツキによって形状が安定しない上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面の部分に、発光素子35からの出射光が当たらないようにして、分散光(迷光)等の発生を抑制し、安定した微粒子の検知精度を得ることができる。
【選択図】図3
Description
この発明は、発光素子および受光素子を備えた光散乱式粒子検知装置、並びに、この光散乱式粒子検知装置を用いた火災報知器に関する。
空気清浄機や煙感知器等に使用されると好適な光散乱式粒子検知装置として、特開平11-248629号公報(特許文献1)に開示された、図8に示すような「光散乱式粒子検知センサ」がある。但し、図8(a)は分解斜視図であり、図8(b)は内部を進行する光を示す縦断面図である。
上記光散乱式粒子検知センサは、図8に示すように、中空の直方型のケース1によって光学室2を形成している。尚、このケース1は、一側面が開口された矩形の箱状を成すベース1aと、このベース1aの上記開口を閉鎖するカバー1bとで、構成されている。そして、ケース1の図8(b)中左上角に投光素子3と投光レンズ4とが設けられ、投光ビームの光軸が対角位置である右下角に向けて配置されている。また、受光素子5と受光レンズ6とがケース1の図8(b)中右上角に設けられ、受光素子5の光軸が対角位置にある左下角に向けて配置されている。つまり、投光素子3と受光素子5とは、互いの光軸が交差するように配置されている。
上記ケース1内には、投光領域を制限するアパーチャー7および受光領域を制限するアパーチャー8と、投光素子3から投光された迷光を抑制するための複数のリブで構成される投光素子3側の光トラップAおよび受光素子5側の光トラップBと、煙や粉塵等の浮遊微粒子を光学室2に導入するための穴である流入口9とが、一体成型されている。
上記投光素子3と受光素子5との光軸が交差する部分が検知領域イとなり、流入口9は検知領域イの位置に合わせて設けられている。そして、流入口9から導入されて検知領域イに存在する浮遊粒子に投光素子3から出射された光が当たって散乱した光を、受光素子5によって受光する。こうして、受光素子5に入射される光の量によって浮遊粒子の有無を検出するのである。
上記光学室2において、出射された光が内部壁面で反射を繰り返して、検知領域イに迷光として戻って来ると、検知領域イに浮遊粒子が無い場合における受光素子5の受光量が上記迷光の分だけ増加する。そのため、検知領域イに浮遊粒子がある場合と無い場合とでの微小な受光量の変化を検出することが難しくなる。つまり、検知領域イに導入される浮遊粒子が多くなって上記浮遊粒子で散乱された散乱光の量が増えないと上記浮遊粒子を検出できないように、本光散乱式粒子検知センサの感度が低下してしまうのである。
また、上記光学室2の壁面に異物が付着した場合などは、その箇所での光の反射方向が変動するため迷光の量も変動してしまう。そのために、本光散乱式粒子検知センサの感度低下等の動作不安定状態になる可能性もある。
上述のような上記迷光の影響を抑制するために、本光散乱式粒子検知センサでは、複数のリブで構成される光学トラップA,Bおよびアパーチャー7,8によって、検知領域イに侵入する迷光を抑制するような複雑な構造になっている。
尚、上述のように構成されたケース1のベース1aにおいて、カバー1bで閉鎖される開口が設けられた上記一側に対向する他側面(つまり、矩形の箱状を成すベース1aの底面)の外面には、投光素子3および受光素子5や、投光素子3の駆動回路や、受光素子5からの出力信号を処理する処理回路や、光散乱式粒子検知システムの動作を制御する制御回路等が実装されたプリント基板10が装着される。
また、上述のような光散乱式粒子検知装置として、特開2003-98083号公報(特許文献2)に開示された、図9に示すような「浮遊微粒子検知装置」がある。尚、図9(a)は検知空間内の平面図であり、図9(b)は図9(a)におけるA‐A'矢視断面図である。
上記浮遊微粒子検知装置は、図9に示すように、検知空間に光を照射する発光素子11と、発光素子11から出射された光のうち浮遊微粒子による散乱光を受光する受光素子12と、少なくとも発光素子11を駆動する回路部を発光素子11と共に実装する回路基板13と、浮遊微粒子を導入する検知空間を内部に形成させるケース14とを含んで構成されている。そして、上記検知空間内には、発光素子11と受光素子12との各光軸A1,A2を、所定の角度を有すると共に、回路基板13と平行な平行光軸として配設させている。
上記発光素子11は、その光軸が略垂直となるように回路基板13に実装され、発光素子11の上部に、照射領域周縁の光を遮るアパーチャー(図示せず)を介在させて、その垂直光軸が上記平行光軸A1になるよう屈曲させるプリズム体15が設けられている。受光素子12は、その光軸が略垂直となるよう回路基板13に実装され、封止体を兼ねた樹脂製外郭の側面に凸レンズ16が一体に形成されている。この凸レンズ16の上方には、その垂直光軸が上記平行光軸A2になるよう屈曲させる集光用プリズム体17が設けられている。
上記ケース14は、略円筒状体を成している。そして、上板18の外周部に、煙が流入し且つ外光が入射しないようにするために複数の略く字状の縦リブが突設されたラビリンス部19が設けられ、上板18に対向する下面側には、化粧キャップを兼ねた下板20が設けられている(但し、図9(b)においては、取付状態の上下位置を反転させている)。すなわち、ケース14は、図9(b)において、煙が横方向に通過し上記検知空間内に流入可能に形成されている。
また、上記ケース14における発光素子11の平行光軸A1と交差する箇所には、複数の箱形を成す縦リブが設けられた光トラップ21が設けられている。そして、発光素子11から出射され、上部に設けられるプリズム体15によって屈曲されて回路基板13と平行になった光が、この光トラップ21の縦リブ間の傾斜面によって収斂吸収されて、ケース14内部での迷光が少なくなるようにしている。
また、本浮遊微粒子検知装置においても、発光素子11と受光素子12とは、それらの平行光軸A1,A2が成す平面視角度が100度程度となり、両平行光軸A1,A2が上記検知空間の略中央位置で交差して、煙を感知する感煙領域が上記検知空間の略中央付近になるように、配置されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された光散乱式粒子検知センサおよび上記特許文献2に開示された浮遊微粒子検知装置のような従来の光散乱式粒子検知装置には、以下のような問題がある。
すなわち、上記従来の光散乱式粒子検知装置は、図8および図9に示すように、アパーチャー,光トラップおよびリブ等でなる複雑な光学構造を備えたケースを、投光素子,受光素子および回路部品が実装されたプリント基板に被せるように配置し、更に上蓋となるケースカバーで密閉して作製される。
このような構成においては、上記光学構造を備えた上記ケース内に上記プリント基板に実装された上記投光素子および上記受光素子を収容するためには、上記ケース内に上記投光素子および上記受光素子を下側から挿入するための開口を、上記ケースに設ける必要がある。この開口は、製造上の部品サイズや配置位置決め精度のバラツキを考慮して、適当な余裕を持って設けられる。そのために、製造時に、上記開口の余裕部分(隙間)から、製造工程で発生した粉塵等が、光学室(上記光学室2および上記検知空間)内に入り込む可能性がある。ところが、上記光散乱式粒子検知装置は、上記検知空間に入って来る煙や粉塵を検出する装置であるため、上記光学室内に粉塵が付着すると、この粉塵による散乱光の影響で微粒子の検出感度が低下したり検出不能になったりする等の問題がある。
また、上記光学構造を備えたケースは、光学系のバラツキ尤度を確保するために、ある程度の高さを有している。そのような上記ケースに、レンズ,アパーチャー等の光学部品を実装する場合には、上記ケースにおける高さ方向の深い位置まで上記光学部品を挿入実装する必要があり、上記実装においても光軸を合わせる等の精度も必要であるため、高い製造技術が必要であるという問題もある。
そこで、この発明の課題は、製造の簡略化を図り、分散光(迷光)の影響を抑制して安定した検知精度を得ることができる光散乱式粒子検知装置、および、この光散乱式粒子検知装置を用いた火災報知器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の光散乱式粒子検知装置は、
外乱光の進入を防止する一方、外部からの浮遊微粒子の導入を可能にする複数の縦型リブで構成されたラビリンス構造を備えると共に、上側ケースと下側ケースとに2分割可能なチャンバーケースと、
上記下側ケースに設置された発光素子と、
上記下側ケースに設置されると共に、上記発光素子から出射されて上記チャンバーケース内の浮遊微粒子によって反射された光を受光する受光素子と、
上記チャンバーケースが実装されると共に、少なくとも上記受光素子からの信号の処理と、上記発光素子および上記受光素子の動作制御とを行う回路が搭載された回路基板と
を備え、
上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とにおける上記発光素子および上記受光素子の設置面からの高さが同じであり、
上記複数の縦型リブは、上記上側ケースに設けられた第1縦型リブと、上記下側ケースに設けられた第2縦型リブとに分離可能になっており、
上記第1縦型リブと上記第2縦型リブとの接合位置における上記設置面からの高さと、上記発光素子および上記受光素子の光軸における上記設置面からの高さとは異なる高さになっている
ことを特徴としている。
外乱光の進入を防止する一方、外部からの浮遊微粒子の導入を可能にする複数の縦型リブで構成されたラビリンス構造を備えると共に、上側ケースと下側ケースとに2分割可能なチャンバーケースと、
上記下側ケースに設置された発光素子と、
上記下側ケースに設置されると共に、上記発光素子から出射されて上記チャンバーケース内の浮遊微粒子によって反射された光を受光する受光素子と、
上記チャンバーケースが実装されると共に、少なくとも上記受光素子からの信号の処理と、上記発光素子および上記受光素子の動作制御とを行う回路が搭載された回路基板と
を備え、
上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とにおける上記発光素子および上記受光素子の設置面からの高さが同じであり、
上記複数の縦型リブは、上記上側ケースに設けられた第1縦型リブと、上記下側ケースに設けられた第2縦型リブとに分離可能になっており、
上記第1縦型リブと上記第2縦型リブとの接合位置における上記設置面からの高さと、上記発光素子および上記受光素子の光軸における上記設置面からの高さとは異なる高さになっている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、複数の縦型リブで構成されたラビリンス構造を備えたチャンバーケースを上側ケースと下側ケースとに2分割可能にし、分割された上記下側ケースに発光素子と受光素子とを設置するようにしている。したがって、上記発光素子および上記受光素子が設置される上記ラビリンス構造を備えたケースの高さを、上記チャンバーケースの高さの半分以下にでき、上記発光素子および上記受光素子を含む光学部品の実装が容易になる。
さらに、上記発光素子および上記受光素子を設置するために上記下側ケースに設ける開口は、上記発光素子のリード端子と上記受光素子のリード端子とを挿通するための穴でよい。したがって、上記開口の直径は上記リード端子が挿通可能な大きさであればよく、上記発光素子および上記受光素子自体を挿通する場合の開口に比べて開口径を大幅に縮小することできる。そのため、製造時に上記開口から粉塵等が混入するのを抑制することができる。
さらに、上記上側ケース側の第1縦型リブと上記下側ケース側の第2縦型リブとの接合位置の高さと、上記発光素子および上記受光素子の光軸の高さとは異なっている。したがって、上記発光素子から出射された光が、製造バラツキがあって形状が安定しない上記第1縦型リブと上記第2縦型リブとの接合位置に当たることがなく、上記接合部での乱反射によって発生する迷光を防止できる。そのため、浮遊微粒子の検知を安定して行うことができる。
また、1実施の形態の光散乱式粒子検知装置では、
上記チャンバーケースに設けられた上記複数の縦型リブのうちの一つの縦型リブを、当該縦型リブにおける一側端部が、上記発光素子の光軸上に在って尚且つ上記発光素子に対向するように配置して、
上記発光素子から出射されて当該縦型リブにおける上記一側端部で両側に分散された光を、当該縦型リブの両側に設けられた他の縦型リブによって収斂させるようにしている。
上記チャンバーケースに設けられた上記複数の縦型リブのうちの一つの縦型リブを、当該縦型リブにおける一側端部が、上記発光素子の光軸上に在って尚且つ上記発光素子に対向するように配置して、
上記発光素子から出射されて当該縦型リブにおける上記一側端部で両側に分散された光を、当該縦型リブの両側に設けられた他の縦型リブによって収斂させるようにしている。
この実施の形態によれば、上記発光素子から出射されて上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とが交差する領域でなる検知空間を通過した後の光は、一つの縦型リブの一側端部で両側に分散されて当該縦型リブの両側に設けられた他の縦型リブによって収斂される。したがって、上記検知空間を通過した後の光が上記チャンバーケース内で反射されて迷光となり、上記検知空間内に戻るのを抑制することができる。したがって、上記検知空間を通過する迷光を抑制して、浮遊微粒子の検知感度を安定にすることができる。
その際に、上記検知空間を通過した後の光を両側に分散させる縦型リブと、この分散された光を収斂させる縦型リブとして、上記ラビリンス構造を構成する縦リブを利用している。したがって、上記検知空間を通過した後の光を収斂させるための縦型リブとその他の縦型リブとの形状を略同一形状にでき、装置の簡略化を図ると共に、浮遊微粒子を導入する際の指向性を抑制することができる。
また、1実施の形態の光散乱式粒子検知装置では、
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光束の周縁部を遮る第1アパーチャーと、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子への入射光束の周縁部を遮る第2アパーチャーと
を備えている。
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光束の周縁部を遮る第1アパーチャーと、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子への入射光束の周縁部を遮る第2アパーチャーと
を備えている。
この実施の形態によれば、上記発光素子からの出射光束の周縁部を上記第1アパーチャーで遮ると共に、上記受光素子に入射される入射光束の周縁部を上記第2アパーチャー遮るので、上記検知空間に関する照射領域および受光領域を絞ることができ、浮遊微粒子の検知感度の安定化を図ることができる。さらに、上記検知空間に関する照射領域および受光領域を小さくできるので、上記チャンバーケースの外形寸法を小さくして装置の小型化が可能になる。
その際に、上記第1アパーチャーを複数のアパーチャーで構成し、上記発光素子から離れた上記アパーチャー程孔形を小さく設定すれば、さらに精度よく上記照射領域を絞ることができる。さらに、上記第2アパーチャーを複数のアパーチャーで構成し、上記受光素子から離れた上記アパーチャー程孔形を大きく設定すれば、さらに精度よく上記受光領域を絞ることができる。
また、1実施の形態の光散乱式粒子検知装置では、
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第1レンズ素子と、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子に入射される入射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第2レンズ素子と
を備えている。
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第1レンズ素子と、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子に入射される入射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第2レンズ素子と
を備えている。
この実施の形態によれば、上記発光素子からの出射光が上記第1レンズ素子によって光軸に向かって集束される。また、上記受光素子に入射される入射光が上記第2レンズ素子によって光軸に向かって集束される。したがって、上記検知空間に関する照射領域及び受光領域を絞ることができ、浮遊微粒子の検知感度の安定化を図ることができる。さらに、上記出射光および上記入射光を上記下側ケースと平行な方向に収束するので、縦(高さ)方向の照***度および受光精度を向上でき、上記チャンバーケースの薄型化を図ることができる。
また、1実施の形態の光散乱式粒子検知装置では、
接地用端子を有すると共に、上記下側ケースに設置された上記受光素子に被せられて上記下側ケースに設置された金属ケースを備え、
上記金属ケースの上記接地用端子をGND電源に接続している。
接地用端子を有すると共に、上記下側ケースに設置された上記受光素子に被せられて上記下側ケースに設置された金属ケースを備え、
上記金属ケースの上記接地用端子をGND電源に接続している。
この実施の形態によれば、上記受光素子に金属ケースを被せ、上記金属ケースの接地用端子をGND電源に接続している。したがって、上記受光素子における外来からの電磁ノイズに対する耐量を向上させることができ、ノイズに対して安定な光散乱式粒子検知装置を提供することができる。
また、1実施の形態の光散乱式粒子検知装置では、
上記下側ケースにおける上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とが交差する領域でなる検知空間の直近に設けられた検査用の開口部と、
上記開口部を封止するキャップと
を設けている。
上記下側ケースにおける上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とが交差する領域でなる検知空間の直近に設けられた検査用の開口部と、
上記開口部を封止するキャップと
を設けている。
この実施の形態によれば、上記下側ケースにおける上記検知空間の直近に検査用の開口部を設けている。したがって、組み立て時に、上記開口部に浮遊微粒子の代替となるテスト部材を挿入することによって、擬似的に光散乱式粒子検知装置における動作の検査および調整を行うことができる。さらに、上記開口部は、キャップによって封止されるので、実使用時においては、浮遊微粒子は、上記ラビリンス構造を備えたチャンバーケースの側面から導入される。
また、この発明の火災報知器は、
この発明の光散乱式粒子検知装置を搭載し、
上記光散乱式粒子検知装置によって火災時に発生する煙を検知して火災の発生を報知する
ことを特徴としている。
この発明の光散乱式粒子検知装置を搭載し、
上記光散乱式粒子検知装置によって火災時に発生する煙を検知して火災の発生を報知する
ことを特徴としている。
上記構成によれば、発光素子および受光素子を含む光学部品の実装が容易であり、迷光の発生を防止でき、浮遊微粒子の検知を安定して行うことができる光散乱式粒子検知装置によって、火災時に発生する煙を検知するようにしている。したがって、製造方法が簡略化されると共に、検知精度が安定であり、且つ、小型・薄型化に対応した煙検知式の火災報知器を提供することができる。
以上より明らかなように、この発明の光散乱式粒子検知装置は、複数の縦型リブで構成されたラビリンス構造を備えたチャンバーケースを、上側ケースと下側ケースとに2分割可能にし、上記下側ケースに発光素子と受光素子とを設置するようにしたので、上記ラビリンス構造を備えると共に、上記発光素子および上記受光素子が設置された上記下側ケースの高さを、上記チャンバーケースの高さの半分以下にできる。したがって、上記発光素子および上記受光素子を含む光学部品の実装を容易にできる。
さらに、上記発光素子および上記受光素子を設置するために上記下側ケースに設ける開口は、上記発光素子のリード端子と上記受光素子のリード端子とを挿通するための穴でよい。したがって、上記開口の直径は上記リード端子が挿通可能な大きさであればよく、上記発光素子および上記受光素子自体を挿通する場合の開口に比べて開口径を大幅に縮小することできる。そのため、製造時に、上記開口から粉塵等が混入するのを抑制することができる。
さらに、上記上側ケース側の第1縦型リブと上記下側ケース側の第2縦型リブとの接合位置の高さと、上記発光素子および上記受光素子の光軸の高さとを、異なるようにしたので、上記発光素子から出射された光が、製造バラツキがあって形状が安定しない上記第1縦型リブと上記第2縦型リブとの接合位置に当たることがなく、上記接合部での乱反射によって発生する迷光を防止できる。そのため、浮遊微粒子の検知を安定して行うことができる。
また、この発明の火災報知器は、発光素子および受光素子を含む光学部品の実装が容易であり、迷光の発生を防止でき、浮遊微粒子の検知を安定して行うことができる光散乱式粒子検知装置によって、火災時に発生する煙を検知するようにしたので、製造方法が簡略化されると共に、検知精度が安定であり、且つ、小型・薄型化に対応した煙検知式の火災報知器を提供することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の光散乱式粒子検知装置におけるチャンバーケース31の分解外観図である。また、図2は、図1におけるチャンバーケース31を構成する下側ケース33の平面図である。
図1および図2に示すように、上記チャンバーケース31は、ラビリンス構造を有する光学室を形成し、上側ケース32と下側ケース33とに分割可能になっている。
上記下側ケース33における円形を成す底板34の外周部には、発光素子35と受光素子36とが互いに120度の角度を有して底板34の中心を向いて配置されている。したがって、そのままでは発光素子35からの出射光は受光素子36で受光されないようになっている。また、底板34には、複数の縦型リブ37が形成されて、ラビリンス構造を構成している。さらに、底板34における発光素子35および受光素子36の前部には、発光素子35からの出射光束および受光素子36への入射光束の周縁部を遮るためのアパーチャー38が設置されている。但し、発光素子35側のアパーチャー38をアパーチャー38aとする一方、受光素子36側のアパーチャー38をアパーチャー38bとしている。さらに、底板34の中央部には、検査用の開口部39が設けられている。尚、図2に示すように、発光素子35および受光素子36は共にレンズを備えた素子であり、上記レンズによって照射光および入射光を収束させて更なる分散光の抑制を図っている。
以下、図3によって、具体的な構造および動作について説明する。尚、図3(a)は、下側ケース33の平面図である。また、図3(b)は、図3(a)におけるB‐B'矢視断面図である。図3(a)において、一点鎖線の矢印は発光素子35の光軸であり、破線の矢印は受光素子36の光軸である。発光素子35と受光素子36の光軸が交差する領域が検知空間40となる。
そして、上記検知空間40内に浮遊微粒子が侵入した場合に、発光素子35からの照射光が上記浮遊微粒子で反射されて、受光素子36に入射することになる。つまり、検知空間40に微粒子が侵入した場合には、受光素子36が受光する光量が増えることになる。そこで、本光散乱式粒子検知装置では、受光素子36での受光増加量を電気信号によって検出することにより、浮遊微粒子の有無を検知するのである。
観測の対象となる浮遊微粒子は、上記チャンバーケース31の周辺より、白抜き矢印で示すように、ラビリンス構造を構成する縦型リブ37の間を抜けて検知空間40に侵入してくる。その際に、上記ラビリンス構造を構成する縦型リブ37は、周囲の浮遊微粒子を取り込みながら、外乱光が入り込めないような形状になっている。具体的には、図3(a)に示すように、概略扁平なU字状の横(水平)断面を有しており、U字状の略中間部からU字状の外側に向かって突出した突出部を有している。このような形状を有する複数の縦型リブ37は、底板34における外周部に上記突出部を同一方向に向けて放射状に配列されている。
さらに、火災報知器に用いられる光散乱式粒子検知装置等においては、全方向から浮遊微粒子を導入することが求められる。そのため、上記ラビリンス構造については指向性を持たないような設計が必要となる。以下、具体的に説明する。
本光散乱式粒子検知装置は、上記検知空間40を照射する光の量が、安定的に一定量となることが重要である。検知空間40を照射する光の量が変わるということは、検知空間40に同じ数の微粒子が存在していても受光素子36による受光レベルが変わることになる。したがって、検出誤差を生ずると共に、照射光量が安定しない場合には測定バラツキが大きくなり、不安定な光散乱式粒子検知装置となってしまう。したがって、発光素子35から出射された光のうち、検知空間40を通り過ぎた光は不要なものであり、この不要な光が当該光学室内で壁面等で反射されて迷光となって検知空間40に戻って来た場合には、検出誤差の要因となってしまう。
このような迷光を抑制するために、上記発光素子35の光軸上における発光素子35とは反対側に、不要になった照射光を分散し収斂するための構造が必要となる、本実施の形態においては、ラビリンス構造を構成する一つの縦型リブ37aにおいて、底板34の中心側を向いた先端部37a'を発光素子35の光軸上に位置させている。こうすることによって、縦型リブ37aにおける先端部37a'に当たった光は縦型リブ37aの両側に分散され、縦型リブ37aの両側に位置する縦型リブ37b,37cによって収斂させることができる。
このような構造を取ることによって、不要になった照射光を収斂させるための縦型リブ37a,37b,37cとその他の縦型リブ37との形状を略同一形状にできるため、装置の簡易化が図れると共に、浮遊微粒子を導入する際の指向性を抑制することができるのである。
尚、上記特許文献2に開示された従来の浮遊微粒子検知装置における光トラップ構造においては、箱形を成す光トラップ21はその他の略く字状のラビリンス部19とは異なる形状で形成されているため、この光トラップ21の箇所では浮遊微粒子の導入ができず、浮遊微粒子を導入する際に指向性が生ずることになる。
また、図3(b)に示すように、上記下側ケース33を側面方向から見た場合に、発光素子35と受光素子36とは、発光素子35の光軸と受光素子36の光軸とが同じ高さになり、且つ、下側ケース33の面に対して平行になるように配置されている。その際に、下側ケース33と共にチャンバーケース31を構成する上側ケース32にも、下側ケース33の縦型リブ37と全く同じ位置に全く同じ水平断面形状を有する縦型リブ37Aが形成されている。そして、上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面における下側ケース33の底板34からの高さ「h」を、発光素子35および受光素子36の光軸の高さ「H」と異ならせて配置することによって、迷光の発生を抑制することができるのである。
すなわち、上記上側ケース32の縦型リブ37Aと下側ケース33の縦型リブ37との接合面の部分は、上側ケース32および下側ケース33夫々のエッジ部分となる。そのため、上記接合面の部分は、製造バラツキによって形状が安定しない部分であると共に、接合出来上がり形状も不安定な部分であり、この接合面の部分に光が当ると分散光(迷光)等が発生し、上述したように検知感度がばらつく部分となる。そこで、本実施の形態のように、上側ケース32と下側ケース33との接合面ではなく、製造形状が安定な部分に、発光素子35と受光素子36との光軸を位置させることによって、光学バラツキを低減することができるのである。尚、上側ケース32と下側ケース33との接合位置に対して発光素子35と受光素子36との光軸の位置をずらす方向は、上方向および下方向の何れであっても構わない。
図4は、上記発光素子35および受光素子36の前部に設置されて、発光素子35からの出射光束および受光素子36への入射光束の周縁部を遮るアパーチャー38の機能を模式的に示している。尚、図4(a)は発光素子35側のアパーチャー38aであり、図4(b)は受光素子36側のアパーチャー38bである。
図4(a)において、上記発光素子35から出射された光の光束は、アパーチャー38aによって周縁部が遮られ、照射領域が絞られて、分散光が抑制される。その場合に、好ましくは、アパーチャー38aを複数設けて、発光素子35から離れるに従ってアパーチャー38aの孔径を小さく設定する。例えば、図4(a)に示すように、アパーチャー38a1とアパーチャー38a2との2つのアパーチャー38aを、発光素子35の光軸に沿って直列に配置する。そして、発光素子35に近い方のアパーチャー38a1の孔径φa1を、遠い方のアパーチャー38a2の孔径φa2よりも大きく設定するのである。こうすることによって、発光素子35の照射領域を段階的に絞ることができ、さらに精度良く上記照射領域を絞ることができる。
また、図4(b)において、上記受光素子36に入射される光の光束は、アパーチャー38bによって周縁部が遮られ、受光領域が絞られて、分散光が抑制される。その場合に、発光側とは逆に、受光素子36から離れるに従ってアパーチャー38bの孔径を大きく設定する。例えば、図4(b)に示すように、アパーチャー38b1とアパーチャー38b2との2つのアパーチャー38bを、受光素子36の光軸に沿って直列に配置する。そして、受光素子36に近い方のアパーチャー38b1の孔径φb1を、遠い方のアパーチャー38b2の孔径φb2よりも小さく設定するのである。こうすることによって、受光素子36の受光領域を段階的に絞ることができ、さらに精度良く上記受光領域を絞ることができる。
すなわち、本実施の形態における上記発光素子35側のアパーチャー38aおよび受光素子36側のアパーチャー38bによれば、検知空間40に対する照射領域および受光領域を絞ることができるので、不安定要素となる分散光(迷光)の影響を抑制することができる。また、検知空間40に対する照射領域および受光領域を小さくできるので、光学室の大きさ、つまりチャンバーケース31の外形寸法を小さくすることが可能になり、小型の光散乱式粒子検知装置を提供することができるのである。
図5は、上記アパーチャー38a,38bの代わりに、上記発光素子35の前部における光軸上にシリンドリカルレンズ41を配置し、受光素子36の前部における光軸上にシリンドリカルレンズ42を配置した変形例を示す。シリンドリカルレンズ41,42は、発光素子35の光軸あるいは受光素子36の光軸に向かって光を収束するので、上述のごとくアパーチャー38a,38bで光を遮るのに対して、発光および受光の効率を上げることができる。さらに、下側ケース33の底板34と平行な方向に収束させるので、縦(高さ)方向の照***度および受光精度を向上でき、光学室の厚み、つまりチャンバーケース31の厚みを薄くすることが可能になり、本光散乱式粒子検知装置の薄型化を図ることができる。尚、発光素子35側のシリンドリカルレンズ41の配置(光学設計)は、検知空間40に対する分散光(迷光)を抑制するために、発光素子35からの光の収束位置が略検知空間40の位置になるように設定することが好ましい。
図6は、上記発光素子35および受光素子36の下側ケース33に対する取り付け方法を示す。また、図7は、上記構成を有するチャンバーケース31の回路基板50への実装方法を示す。
図6において、上記下側ケース33には、上記発光素子35の2本のリード端子43a,43bと、受光素子36の2本のリード端子44a,44bとを挿通するための小さな穴(図示せず)が設けられており、これらの穴に各リード端子43a,43b,44a,44bが挿通されて発光素子35と受光素子36とが下側ケース33に取り付けられる。さらに、こうして下側ケース33に取り付けられた受光素子36に、1本の接地用端子46が一体形成された金属ケース45が被せられ、下側ケース33に設けられた金属ケース45の接地用端子46を挿通するための小さな穴(図示せず)に接地用端子46が挿通されて、金属ケース45が受光素子36と一体に下側ケース33に取り付けられる。
さらに、こうして発光素子35と受光素子36と金属ケース45とが取り付けられた下側ケース33に、上側ケース32が接合されて、チャンバーケース31が形成される。その際に、上側ケース32の外周部に下方に向かって延在して設けられた3本の係止部材47a,47b,47c(図1参照)が、下側ケース33の底板34に設けられた3つの係止部材貫通穴48a,48b,48c(図3参照)を貫通して、外方に突出している。また、底板34の外面における検査用の開口部39の周囲にはボス49(図6参照)が形成されている。
上述のように形成された上記チャンバーケース31は、図7に示すようにして回路基板50に実装される。
すなわち、上記下側ケース33における底板34の外面から外方に突出している上記係止部材47a,47b,47cが、回路基板50に設けられた係止穴51a,51b,51cに挿通される。また、底板34の外面に形成されたボス49が、回路基板50に設けられた嵌合穴52に嵌合される。また、底板34から突出している発光素子35のリード端子43a,43bが、回路基板50に設けられた発光側端子孔53に挿通される。また、底板34から突出している受光素子36のリード端子44a,44bが、回路基板50に設けられた受光側端子孔54に挿通される。また、底板34から突出している金属ケース45の接地用端子46が、回路基板50に設けられた接地用端子孔55に挿通される。
こうして、上記係止部材47a,47b,47cによって、チャンバーケース31が回路基板50に係止される。さらに、発光素子35のリード端子43a,43bと、受光素子36のリード端子44a,44bとは、回路基板50の裏面に形成された配線に接続される。また、金属ケース45の接地用端子46は、回路基板50の裏面に形成されたGND配線に接続されるのである。
上述のように、上記金属ケース45の接地用端子46がGND配線に接続されることによって、受光素子36をシールドすることができ、外来の電磁ノイズに対する耐量を向上させることができるのである。
通常、光散乱式粒子検知装置においては、検知空間40での浮遊微粒子による微弱反射光を検出するため、受光素子36からの検知電流を増幅するアンプ回路は高いゲインを有している。このような高感度アンプにおいては、外部からの携帯電話やインバーター蛍光灯等の各種電気機器からの電磁ノイズの影響を受け易くなっている。そのため、検知信号を最初に得るセンサ部分となる受光素子36をシールドすることは非常に有効である。
本実施の形態においては、図1に示すように、光学室を形成すると共に、ラビリンス構造を備えているチャンバーケース31が、上側ケース32と下側ケース33との上下に2分割されている。そのために、チャンバーケース31に対する発光素子35および受光素子36や、アパーチャー38a,38bあるいはシリンドリカルレンズ41,42の設置が容易に可能である。
さらに、上記光学室の底面となる下側ケース33には、発光素子35の2本のリード端子43a,43bと、受光素子36の2本のリード端子44a,44bと、金属ケース45の接地用端子46とを挿通するための小さな穴を5個設けるだけでよい。そのため、上記引用文献1および上記引用文献2に開示された従来の光散乱式粒子検知装置のごとくプリント基板に発光素子および受光素子を実装する場合のように、下側ケース33に発光素子35および受光素子36そのものを下側から挿入するための開口を設ける必要はない。
したがって、上記下側ケース33にリード端子用の穴を設ける際に、部品サイズや配置位置決め精度のバラツキを考慮して適当な余裕を持って設けられたとしても、上記穴自体が小さいため上記余裕部分(隙間)も微少であり、然もその微少な上記余裕部分(隙間)は設置された発光素子35,受光素子36および金属ケース45によって塞がれる。そのために、製造工程において、上記光学室としてのチャンバーケース31内に粉塵等の異物が侵入するのを抑制することができるのである。
また、本実施の形態においては、図3に示すように、上記下側ケース33の底板34における発光素子35の光軸と受光素子36の光軸とが交差する検知空間40の位置に、検査用の開口部39を設けている。本光散乱式粒子検知装置は、チャンバーケース31の横方向から周囲の浮遊微粒子を導入するように構成されている。そのため、上側ケース32と下側ケース33とを接合してチャンバーケース31を組み立てた状態では、動作の調整および確認を行う場合には、チャンバーケース31内に実際に煙等の微粒子を吹き込むことによって行う必要があり、動作の調整および確認が大がかりになってしまう。
そこで、上記下側ケース33に検査用の開口部39を設けることによって、チャンバーケース31を組立てた状態で、微粒子に代わって散乱材等の検査用部品を開口部39に挿入することによって、簡易に動作の検査および調整を行うことが可能になる。尚、検査用の開口部39は、図7に示すように、動作の検査および調整が行われた後、最終的に封止用キャップ56が下側ケース33のボス49内に挿入されて開口部39が密閉される。したがって、実動作時においては、チャンバーケース31の横外周方向から浮遊微粒子のみがチャンバーケース31の検知空間40に導入され、検査用の開口部39からは微粒子も光も侵入することができないのである。
以上のごとく、本実施の形態によれば、製造の簡略化を図り、分散光(迷光)の影響を抑制して安定した検知精度を得ることができる光散乱式粒子検知装置を提供することができる。したがって、本光散乱式粒子検知装置を用いて火災時に発生する煙を検知するようにすれば、製造方法が簡略化されると共に、検知精度が安定であり、且つ、小型・薄型化に対応した煙検検知式の火災報知器を提供することが可能になる。
尚、上記実施の形態においては、上記下側ケース33と上側ケース32との接合と、チャンバーケース31の回路基板50への実装とを、上側ケース32に設けられた係止部材47a,47b,47cの回路基板50への係止によって行っている。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではない。例えば、下側ケース33と上側ケース32との接合を第1の係止部材で行い、チャンバーケース31の回路基板50への実装を第2の係止部材で行ってもよい。
31…チャンバーケース、
32…上側ケース、
33…下側ケース、
34…底板、
35…発光素子、
36…受光素子、
37,37a,37b,37c,37A…縦型リブ、
37a'…縦型リブの先端部、
38,38a,38b,38a1,38a2,38b1,38b2…アパーチャー、
39…開口部、
40…検知空間、
41,42…シリンドリカルレンズ、
45…金属ケース、
47a,47b,47c…係止部材、
48a,48b,48c…係止部材貫通穴、
49…ボス、
50…回路基板、
56…封止用キャップ。
32…上側ケース、
33…下側ケース、
34…底板、
35…発光素子、
36…受光素子、
37,37a,37b,37c,37A…縦型リブ、
37a'…縦型リブの先端部、
38,38a,38b,38a1,38a2,38b1,38b2…アパーチャー、
39…開口部、
40…検知空間、
41,42…シリンドリカルレンズ、
45…金属ケース、
47a,47b,47c…係止部材、
48a,48b,48c…係止部材貫通穴、
49…ボス、
50…回路基板、
56…封止用キャップ。
Claims (7)
- 外乱光の進入を防止する一方、外部からの浮遊微粒子の導入を可能にする複数の縦型リブで構成されたラビリンス構造を備えると共に、上側ケースと下側ケースとに2分割可能なチャンバーケースと、
上記下側ケースに設置された発光素子と、
上記下側ケースに設置されると共に、上記発光素子から出射されて上記チャンバーケース内の浮遊微粒子によって反射された光を受光する受光素子と、
上記チャンバーケースが実装されると共に、少なくとも上記受光素子からの信号の処理と、上記発光素子および上記受光素子の動作制御とを行う回路が搭載された回路基板と
を備え、
上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とにおける上記発光素子および上記受光素子の設置面からの高さが同じであり、
上記複数の縦型リブは、上記上側ケースに設けられた第1縦型リブと、上記下側ケースに設けられた第2縦型リブとに分離可能になっており、
上記第1縦型リブと上記第2縦型リブとの接合位置における上記設置面からの高さと、上記発光素子および上記受光素子の光軸における上記設置面からの高さとは異なる高さになっている
ことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1に記載の光散乱式粒子検知装置において、
上記チャンバーケースに設けられた上記複数の縦型リブのうちの一つの縦型リブを、当該縦型リブにおける一側端部が、上記発光素子の光軸上に在って尚且つ上記発光素子に対向するように配置して、
上記発光素子から出射されて当該縦型リブにおける上記一側端部で両側に分散された光を、当該縦型リブの両側に設けられた他の縦型リブによって収斂させるようにした
ことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1あるいは請求項2に記載の光散乱式粒子検知装置において、
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光束の周縁部を遮る第1アパーチャーと、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子への入射光束の周縁部を遮る第2アパーチャーと
を備えたことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1あるいは請求項2に記載の光散乱式粒子検知装置において、
上記下側ケースにおける上記発光素子の前部に設置されると共に、上記発光素子からの出射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第1レンズ素子と、
上記下側ケースにおける上記受光素子の前部に設置されると共に、上記受光素子に入射される入射光を上記光軸に向かって集束させるシリンドリカル形状の第2レンズ素子と
を備えたことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の光散乱式粒子検知装置において、
接地用端子を有すると共に、上記下側ケースに設置された上記受光素子に被せられて上記下側ケースに設置された金属ケースを備え、
上記金属ケースの上記接地用端子をGND電源に接続した
ことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1から請求項5までの何れか一つに記載の光散乱式粒子検知装置において、
上記下側ケースにおける上記発光素子の光軸と上記受光素子の光軸とが交差する領域でなる検知空間の直近に設けられた検査用の開口部と、
上記開口部を封止するキャップと
を設けたことを特徴とする光散乱式粒子検知装置。 - 請求項1から請求項6までの何れか一つに記載の光散乱式粒子検知装置を搭載し、
上記光散乱式粒子検知装置によって火災時に発生する煙を検知して火災の発生を報知する
ことを特徴とする火災報知器。
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