JP2011101299A - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信電極への生体の近接又は接触の状態によらず通信を安定させること。
【解決手段】受信装置1は、一対の電極11と、電気的に該電極11に接続された差動増幅部17とを備え、人体を介して伝送された信号を受信する。この受信装置1は、電極11により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を差動増幅部17に出力する調整部16と、電極11に人体が近接又は接触したことを検知する検知部12と、人体の近接又は接触が検知されたことを契機として、電極11により受信された二つの雑音を測定する測定部13と、測定された二つの雑音に基づいて、差動増幅部17に入力される雑音の振幅差が最小となる制御パラメータを決定するパラメータ決定部14と、調整部16がその制御パラメータを用いるように調整部16を制御するパラメータ変更部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性を有する物質を介して行われる通信を実現する受信装置及び受信方法に関する。
近年、生体等の導電性を有する物質を伝送路として用いてその近傍の限られた領域内で通信を行う技術の研究が行われている(例えば下記特許文献1及び非特許文献1参照)。特に伝送路として人体を使用する場合に関して言うと、この手法は人体とその周囲にある地面や壁などの外部環境との静電結合を利用して通信を実現する技術であるので、人の姿勢や周辺環境に応じて信号の強度や安定性、ノイズ量といった通信品質が大きく変わる。また、人体通信の受信装置では、地面(接地面)と受信電極との間の静電結合により受信帯域内にコモンモードノイズと呼ばれる雑音が発生し、受信特性が劣化してしまう。
これを改善する手法として、受信電極を一対の電極で構成し、各電極で受信した信号を差動増幅することで、コモンモードノイズを減らし受信特性を向上させる技術が知られている(例えば下記特許文献2参照)。この技術は、二つの電極間の距離が非常に小さく、各電極でのコモンモードノイズが同相で且つ振幅がほぼ等しくなることに注目し、そのコモンモードノイズを差動増幅することで雑音を抑制できることを利用している。
特開2004−128536号公報 特開2009−44662号公報
"RedTacton(レッドタクトン)とは?"、[online]、2008年、日本電信電話株式会社、[2009年10月19日検索]、インターネット(URL:http://www.redtacton.com/jp/info/index.html)
しかしながら、受信帯域内で検出される雑音の振幅は電極への人体の接触状態、例えば人の姿勢や接触部位、接触の仕方などにより大きく変化するので、これらの変化に適応するように受信特性を最適化することが望ましい。
そこで本発明は、受信電極への生体の近接又は接触の状態によらず通信を安定させることが可能な受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
本発明の受信装置は、一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備え、生体を介して伝送された信号を受信する受信装置であって、一対の電極により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を差動増幅手段に出力する調整手段と、一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知手段と、生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定手段と、測定された二つの雑音に基づいて、差動増幅手段に入力される雑音の振幅差が最小となる制御パラメータを決定する決定手段と、調整手段が決定手段により決定された制御パラメータを用いるように該調整手段を制御する調整制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の受信方法は、一対の電極を備える受信装置により、生体を介して伝送された信号を受信する方法であって、一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知ステップと、検知ステップにおいて生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定ステップと、測定ステップにおいて測定された二つの雑音に基づいて、差動増幅される雑音の振幅差が最小となるように、一対の電極により受信された二つの信号の振幅を調整し、調整された各信号に対して差動増幅する増幅ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の受信方法は、一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備える受信装置により、生体を介して伝送された信号を受信する方法であって、一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知ステップと、検知ステップにおいて生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定ステップと、測定ステップにおいて測定された二つの雑音に基づいて、差動増幅手段に入力される雑音の振幅差が最小となる制御パラメータを決定する決定ステップと、一対の電極により受信された二つの信号の振幅を決定ステップにおいて決定された制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を差動増幅手段に出力する調整ステップと、を含むことを特徴とする。
このような発明によれば、生体の近接又は接触が検知されたことを契機として測定された受信雑音に基づいて、差動増幅される(差動増幅手段に入力される)雑音の振幅差が最小となるように、(差動増幅手段に入力される)受信信号の振幅が調整される。これにより、生体が近接又は接触して生体通信が開始される度に雑音特性が最適化されるので、受信電極への生体の近接又は接触の状態にかかわらず通信を安定させることができる。また、このような雑音の最適化は生体が近接又は接触してから実行されるので、この処理のために消費される電力量を必要最小限に抑えることができる。
本発明の受信装置は、一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備え、生体を介して伝送された信号を受信する受信装置であって、一対の電極により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を差動増幅手段に出力する調整手段と、一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知手段と、生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極により受信された二つの信号及び二つの雑音を測定する測定手段と、測定された二つの信号及び二つの雑音に基づいて、差動増幅手段に入力される信号の振幅差に対する雑音の振幅差の比が最大となる制御パラメータを決定する決定手段と、調整手段が決定手段により決定された制御パラメータを用いるように該調整手段を制御する調整制御手段と、を備えることを特徴とする。
このような発明によれば、生体の近接又は接触が検知されたことを契機として測定された受信信号及び受信雑音に基づいて、差動増幅手段に入力される信号の振幅差に対する雑音の振幅差の比が最大となるように、差動増幅手段に入力される受信信号の振幅が調整される。これにより、生体が近接又は接触して生体通信が開始される度に雑音特性が最適化されるので、受信電極への生体の近接又は接触の状態にかかわらず通信を安定させることができる。また、このような雑音の最適化は生体が近接又は接触してから実行されるので、この処理のために消費される電力量を必要最小限に抑えることができる。
本発明の受信装置は、測定された二つの信号及び二つの雑音に基づいて算出される、一方の電極における信号振幅と雑音振幅との比と、他方の電極における信号振幅と雑音振幅との比とが等しい場合に、差動増幅手段の一つの入力端子を接地状態に切り替える増幅制御手段を更に備えてもよい。
信号振幅と雑音振幅との比が双方の電極で等しいときに差動増幅を行うと受信特性が劣化するが、そのときに差動増幅手段の一方の入力端子を接地状態にすれば差動増幅が行われなくなり、かかる受信特性の劣化を防止できる。
本発明の受信装置は、一対の電極により受信される二つの信号及び二つの雑音と制御パラメータとが関連付けられたデータを記憶する記憶手段を更に備え、決定手段は、測定された二つの信号及び二つの雑音に対応する制御パラメータを記憶手段から読み出し、該制御パラメータを調整手段に使用させると決定してもよい。
この場合、調整手段が使用する制御パラメータは記憶手段から読み出せばよく、そのパラメータを決めるための演算を行う必要がなくなる。その結果、処理を高速に実行して通信時間を短縮することができる。
本発明の受信装置では、調整手段は、可変増幅器及び可変減衰器の少なくとも一方を備えてもよい。
本発明の受信装置では、検知手段は、タッチセンサ又は近接センサを備えてもよい。
本発明の受信装置では、一対の電極がタッチセンサ又は近接センサの一部を構成してもよい。
この場合には電極と検知手段とが一体化しているので、受信装置を構成する部品の数を減らして受信装置の小型化や製造コストの抑制を実現できる。また、生体が近接又は接触すべき領域を減らせるので、受信装置のユーザビリティを上げることができる。
本発明の受信装置では、検知手段は、所定の電極により受信された信号の振幅が所定の閾値よりも大きい場合に、該一対の電極に生体が近接又は接触したと判定してもよい。
この場合、受信信号の振幅に基づいて生体の近接又は接触が検知されるので、生体検知のために物理的に別の装置又は部品を追加する必要がなくなる。その結果、受信装置を小型化したり製造コストを抑えたりすることが可能になる。
本発明の受信装置では、測定手段は、検知手段により生体の近接又は接触が検知され、且つ所定の電極により受信された信号の振幅が所定の閾値よりも大きい場合に、測定を開始してもよい。
この場合、生体が受信装置に近接又は接触し且つ一定量の信号が受信された場合、すなわち生体通信により送信側から信号が送られてきて受信処理が必要である可能性が高いと推測される場合にのみ、雑音特性が最適化される。その結果、受信装置の省電力化を実現できる。
このような受信装置及び受信方法によれば、生体が近接又は接触して生体通信が開始される度に雑音特性が最適化されるので、受信電極への生体の近接又は接触の状態によらず通信を安定させることができる。
第1実施形態に係る受信装置の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す受信装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る受信装置の機能構成を示すブロック図である。 制御パラメータの決定に用いるデータベースの構成例を示す図である。 第3実施形態に係る受信装置の機能構成を示すブロック図である。 図5に示す受信装置の動作を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る受信装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1を用いて、第1実施形態に係る受信装置1の機能及び構成を説明する。受信装置1は、図示しない送信装置から送られ、人体を介して伝送されてきた信号(データ)を受信する通信装置である。なお、受信装置1は人体以外を伝送路とする通信システムに用いられてもよい。図1に示すように、受信装置1は機能的構成要素として一対の電極11、検知部12、測定部13、パラメータ決定部14、パラメータ変更部15、調整部16、差動増幅部17、及び受信部18を備えている。測定部13及び調整部16は電極毎に設けられているが、測定手段や調整手段を電極間で共通化し、スイッチ等で切り替えることにより電極毎の測定処理あるいは調整処理を行うようにしてもよい。電極11以外の構成要素は回路等のハードウェアのみで構成されてもよいし、CPUやROM等に所定のプログラムを読み込ませて実行することで実現してもよい。これらの構成要素は、CPUなどで構成される制御回路(図示せず)により制御される。以下では、必要に応じて各電極を11a,11bと区別する。
受信装置1は、受信電極である一対の電極11により受信された信号を差動増幅部17で差動増幅することで、受信部18で検出される雑音(コモンモードノイズ)を減らし受信特性を改善する。各電極11a,11bへの人体の近接又は接触の状態が同じとは限らないため、各電極11a,11bで受信される信号及び雑音の振幅は同じとは限らない。そこで受信装置1は、差動増幅部17に入力される信号及び雑音の振幅を調整することでより良好な受信特性を提供する。このような効果を実現するために、各構成要素は以下のように機能する。
検知部12は、一対の電極11に人体が近接又は接触したことを検知する手段である。検知部12は人体を検知すると検知信号を各測定部13に出力する。検知部12は誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型などのタッチセンサ又は近接センサを含んで構成されている。もっとも、検知部12の構成はこれらに限定されない。
例えば、一対の電極11が検知部12の一部を構成するように両者を一体化してもよい。この場合には、検知部12は、例えば一対の電極間における静電容量の変化やそれに伴うインピーダンスの変化を検知したときに、人体が近接又は接触したと判定するように構成することができる。このような一体化により、受信装置を小型化したり製造コストを抑えたりできる。また、通信時に人は一体化された検知部12に接触すれば足りるので、装置の使い勝手が上がる。
また、上記のようなセンサを用いることなく、受信信号の振幅の大きさに基づいて人体が近接又は接触したかを判定するように検知部12を構成してもよい。この場合、検知部12は判定用の閾値を予め内部に保持している。検知部12は、内部に設けられた電極又は一対の電極11により受信された信号を取得し、その信号の振幅と閾値とを比較する。そして検知部12は、受信信号の振幅が閾値よりも大きい場合にのみ、人体が近接又は接触したと判定し、検知信号を各測定部13に出力する。人体が近接又は接触していない場合には検知される信号は雑音だけなので信号振幅は小さく、人体が近接又は接触し送信装置(図示せず)からの信号が送られてくると一定以上の振幅の信号が検知されるので、閾値は想定される雑音振幅よりも大きな値にしておけばよい。このように信号の振幅に基づく検知を行うことで、センサなどの装置又は部品を追加する必要がなくなり、受信装置の小型化や製造コストの低減が可能になる。
測定部13は、人体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極11により受信された二つの雑音を測定する手段である。検知部12から検知信号が入力されると、測定部13は各電極11a,11bが受信した雑音の波形や振幅等を測定し始める。このときに測定される雑音は、人が受信装置に近接又は接触している状態でのものである。測定部13は測定結果をパラメータ決定部14に出力する。
パラメータ決定部14は、測定された二つの雑音に基づいて制御パラメータを決定する手段である。ここで、制御パラメータは、差動増幅部17に入力される信号及び雑音の振幅を調整するための値であり、後述する調整部16で用いられる。パラメータ決定部14は、各測定部13から入力された測定結果に基づいて、差動増幅部17に入力される雑音の振幅差が最小となる制御パラメータ(二つの入力雑音の振幅が等しくなるようなパラメータ)を決定し、そのパラメータをパラメータ変更部15に出力する。なお、制御パラメータは各調整部16について個別に決定される。
パラメータ変更部15は、後述する調整部16に記憶されている制御パラメータを変更(更新)する手段である。パラメータ変更部15は入力された制御パラメータを各調整部16に出力し、調整部16内に記憶されているパラメータを上書きする。このように、パラメータ変更部15は調整部16を間接的に制御する。
調整部16は、一対の電極により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整した信号を差動増幅部17に出力する手段である。調整部16は可変増幅器及び可変減衰器の少なくとも一方を含んで構成されるが、調整部16の構成はこれに限定されない。調整部16の内部には制御パラメータの初期値が予め記憶されているが、この値は上記のようにパラメータ変更部15により更新され得る。
各調整部16で調整された信号は差動増幅部17に入力されそこで差動増幅されるが、このとき差動増幅後の雑音振幅は極小化され、受信雑音が最適化される。差動増幅された信号は受信部18に出力され、そこで復調等の信号処理が行われる。
次に、図2を用いて、図1に示す受信装置1の動作を説明するとともに本実施形態に係る受信方法について説明する。
受信装置1では、検知部12が人体の近接又は接触を検知したことを契機として以下の処理が実行される(ステップS11;YES、検知ステップ)。まず、測定部13が一対の電極11で受信された雑音をそれぞれ測定し(ステップS12、測定ステップ)、パラメータ決定部14がその測定結果に基づいて、差動増幅部17に入力される雑音の振幅差が最小となる制御パラメータを決定する(ステップS13、決定ステップ)。続いて、パラメータ変更部15がその決定に基づいて各調整部16の制御パラメータを変更する(ステップS14)。
そして通信が始まると(ステップS15)、調整部16が一対の電極11で受信された信号の振幅を制御パラメータに基づいてそれぞれ調整し(ステップS16、調整ステップ(増幅ステップの一部))、差動増幅部17が調整された信号に対して差動増幅を実行する(ステップS17、増幅ステップ)。ステップS16,S17の処理は通信が行われている間繰り返し実行される(ステップS18;NO)。通信が終了すると(ステップS18;YES)、受信装置1は初期状態に遷移し、次の通信に備える。
なお、通信終了後にステップS12以降の処理を繰り返してもよい。すなわち、通信終了後も人体が受信装置1に近接又は接触しており、その状況で新たな通信が行われようとするときに、ステップS12以降の処理が再度実行されるように受信装置1を構成してもよい。この場合、測定部13は新たな通信の開始を契機に上記測定処理を実行することになる。このようにすれば、受信装置1に近接又は接触している人の姿勢等が変化しても、次の通信において適応的に雑音特性を最適化できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、人体の近接又は接触が検知されたことを契機として測定された受信雑音に基づいて、差動増幅部17に入力される雑音の振幅差が最小となるように、差動増幅部17に入力される受信信号の振幅が調整される。これにより、人体が近接又は接触して人体通信が開始される度に雑音特性が最適化されるので、受信装置への生体の近接又は接触の状態や受信装置1の使用環境、通信時期等にかかわらず通信を安定させることができる。また、このような雑音の最適化は人体が近接又は接触してから実行されるので、この処理のために消費される電力量を必要最小限に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、図3,4を用いて、第2実施形態に係る受信装置2について説明する。図3に示すように、この受信装置2は、第1実施形態における測定部13及びパラメータ決定部14に代えて、測定部13A及びパラメータ決定部14Aを有する。本実施形態の他の構成は第1実施形態と同じなので、その説明は省略する。
測定部13Aは、人体の近接又は接触が検知されたことを契機として、一対の電極11により受信された二つの信号及び二つの雑音を測定する手段である。検知部12から検知信号が入力されると、測定部13Aは各電極11a,11bが受信した信号及び雑音のそれぞれについて波形や振幅等を測定し始める。ここで、信号と雑音を同じタイミングで測定することはできないため、測定部13Aは信号が検出されない時に雑音を測定する。測定部13Aは測定結果をパラメータ決定部14Aに出力する。
パラメータ決定部14Aは、測定された二つの信号及び二つの雑音に基づいて制御パラメータを決定する手段である。パラメータ決定部14Aは、各測定部13Aから入力された測定結果に基づいて、差動増幅部17に入力される二つの信号の振幅差に対する二つの雑音の振幅差の比、すなわち{(入力される二つの信号の振幅差)/(入力される二つの雑音の振幅差)}という値が最大となる制御パラメータを決定し、そのパラメータをパラメータ変更部15に出力する。なお、制御パラメータは各調整部16について個別に決定される。
このときパラメータ決定部14Aは、所定の算出式により制御パラメータを決定してもよいし、受信信号及び受信雑音の測定結果と制御パラメータとの対応表に基づいて決定してもよい。
対応表を用いる場合には、パラメータ決定部14Aは図4に示すようなデータベースを予め内部に保持し、各測定部13Aから入力された測定結果に関連付けられている2個の測定パラメータをそのデータベースから読み出す。なお、図4では、電極11a,11bに対応する調整部をそれぞれ調整部16a,16bとしている。例えば、測定された電極11aの信号及び雑音の振幅がそれぞれS12,N1nであり、電極11bの信号及び雑音の振幅がそれぞれS22,N2nであれば、パラメータ決定部14Aは調整部16a,16bそれぞれの制御パラメータをE,Bと決定する。ここで、制御パラメータE,Bは例えば調整部16a,16bの増幅率を表す値である。図4のような対応表は、様々な信号および雑音に対して受信装置2の受信特性(例えばビットエラー率)が最適となるように網羅的に定義される。
このように受信装置2を構成すれば、人体の近接又は接触が検知されたことを契機として測定された受信信号及び受信雑音に基づいて、差動増幅部17に入力される受信信号の振幅が上記のように調整される。これにより、人体が近接又は接触して人体通信が開始される度に雑音特性が最適化されるので、受信電極への人体の近接又は接触の状態や受信装置の使用環境、通信時期等にかかわらず通信を安定させることができる。また、第1実施形態と同様に電力消費量を必要最小限に抑えることができる。
また、図4のような対応表を用いれば、制御パラメータを計算する必要がなくなるので、処理を高速に実行して通信時間を短縮することができる。
(第3実施形態)
次に、図5を用いて、第3実施形態に係る受信装置3について説明する。図5に示すように、この受信装置3は、第2実施形態に係る受信装置2に増幅制御部19を追加した構成を取っており、これに関連してパラメータ決定部14Bの機能が第2実施形態におけるパラメータ決定部14Aと異なっている。本実施形態の他の構成は第2実施形態と同じなので、その説明は省略する。
パラメータ決定部14Bはまず、測定部13Aによる測定結果に基づいて、各電極11a,11bにおける信号振幅と雑音振幅との比を算出し、算出された二つの比を比較する。そして、双方の比が異なる場合には、パラメータ決定部14Bはパラメータ決定部14Aと同様に制御パラメータを決定してパラメータ変更部15に出力する。一方、双方の比が等しい場合には、パラメータ決定部14Bは制御パラメータを決定及び出力することなく、差動増幅を行わない旨の信号を生成して増幅制御部19に出力する。
増幅制御部19は、差動増幅部17の一つの入力端子を接地状態に切り替える手段である。パラメータ決定部14Bから信号が入力されると、増幅制御部19は差動増幅部17の電極11a側又は電極11b側のいずれかの入力端子を接地状態に切り替える。これにより、差動増幅部17では差動増幅が行われなくなる。これにより、差動増幅部17は、各電極11a,11bにおける信号振幅と雑音振幅との比が異なる場合にのみ差動増幅を行うことになる。
図6を用いて受信装置3の動作、特に通信を開始するまでの動作を説明する。検知部12が人体の近接又は接触を検知すると(ステップS21;YES)。まず、測定部13が一対の電極11で受信された信号及び雑音を測定する(ステップS22)。続いて、パラメータ決定部14Bがその測定結果に基づいて、各電極11a,11bにおける信号振幅と雑音振幅との比が等しいか否かを判定する(ステップS23)。
このとき双方の比が等しければ(ステップS23;YES)、増幅制御部19が差動増幅部17の一つの入力端子を接地状態に切り替え(ステップS24)、その後通信処理が実行される(ステップS27)。一方、双方の比が異なれば(ステップS23;NO)、上記実施形態と同様に制御パラメータの決定及び変更が実行され(ステップS25,S26)、その後通信処理が実行される(ステップS27)。ステップS27の通信処理では、差動増幅部17は増幅制御部19による制御が行われなかった場合にのみ上記実施形態と同様に差動増幅を実行する。
信号振幅と雑音振幅との比が双方の電極で等しいときに差動増幅を行うと受信特性が劣化するが、本実施形態のようにその場合に差動増幅部17の一方の入力端子を接地状態にすることで、そのような劣化を防止できる。
(第4実施形態)
次に、図7を用いて、第4実施形態に係る受信装置4について説明する。図7に示すように、この受信装置4は、第1実施形態に係る受信装置1に信号判定部20を追加した構成を取っており、これに関連して測定部13Cの機能が第1実施形態における測定部13と異なっている。本実施形態の他の構成は第1実施形態と同じなので、その説明は省略する。
信号判定部20は、受信信号の大きさを判定する手段である。このために、信号判定部20は判定用の閾値を予め内部に保持している。そして信号判定部20は、内部に設けられた電極又は一対の電極11により受信された信号を取得し、その信号の振幅と閾値とを比較する。そして信号判定部20は、受信信号の振幅が閾値よりも大きい場合にのみ、そのことを示す信号を各測定部13Cに出力する。なお、閾値は想定される雑音振幅よりも大きな値にしておけばよい。このように、信号判定部20の機能は第1実施形態における検知部12の一例に類似している。
測定部13Cは、一対の電極11により受信された二つの雑音を測定する手段である。測定部13Cは、検知部12から検知信号が入力され、且つ信号判定部20からも信号が入力されて初めて、各電極11a,11bが受信した雑音の波形や振幅等を測定し始める。すなわち、測定部13Cは、生体の近接又は接触が検知され、且つ所定の電極により受信された信号の振幅が閾値よりも大きい場合に、雑音を測定する。
このように本実施形態では、人体が受信装置4に近接又は接触し且つ一定量の信号が受信された場合、すなわち人体通信により送信側から信号が送られてきて受信処理が必要である可能性が高いと推測される場合にのみ、雑音特性が最適化される。その結果、受信装置の省電力化を実現できる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
1,2,3,4…受信装置、11…一対の電極、12…検知部(検知手段)、13,13A,13C…測定部(測定手段)、14,14A,14B…パラメータ決定部(決定手段、記憶手段)、15…パラメータ変更部(調整制御手段)、16…調整部(調整手段)、17…差動増幅部(差動増幅手段)、18…受信部、19…増幅制御部(増幅制御手段)、20…信号判定部。

Claims (11)

  1. 一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備え、生体を介して伝送された信号を受信する受信装置であって、
    前記一対の電極により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を前記差動増幅手段に出力する調整手段と、
    前記一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知手段と、
    前記生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、前記一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定手段と、
    測定された前記二つの雑音に基づいて、前記差動増幅手段に入力される雑音の振幅差が最小となる前記制御パラメータを決定する決定手段と、
    前記調整手段が前記決定手段により決定された制御パラメータを用いるように該調整手段を制御する調整制御手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備え、生体を介して伝送された信号を受信する受信装置であって、
    前記一対の電極により受信された二つの信号の振幅を制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を前記差動増幅手段に出力する調整手段と、
    前記一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知手段と、
    前記生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、前記一対の電極により受信された二つの信号及び二つの雑音を測定する測定手段と、
    測定された前記二つの信号及び前記二つの雑音に基づいて、前記差動増幅手段に入力される信号の振幅差に対する雑音の振幅差の比が最大となる前記制御パラメータを決定する決定手段と、
    前記調整手段が前記決定手段により決定された制御パラメータを用いるように該調整手段を制御する調整制御手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  3. 測定された前記二つの信号及び前記二つの雑音に基づいて算出される、一方の電極における信号振幅と雑音振幅との比と、他方の電極における信号振幅と雑音振幅との比とが等しい場合に、前記差動増幅手段の一つの入力端子を接地状態に切り替える増幅制御手段を更に備える、
    請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記一対の電極により受信される二つの信号及び二つの雑音と前記制御パラメータとが関連付けられたデータを記憶する記憶手段を更に備え、
    前記決定手段は、測定された前記二つの信号及び前記二つの雑音に対応する制御パラメータを前記記憶手段から読み出し、該制御パラメータを前記調整手段に使用させると決定する、
    請求項2又は3に記載の受信装置。
  5. 前記調整手段は、可変増幅器及び可変減衰器の少なくとも一方を備える、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の受信装置。
  6. 前記検知手段は、タッチセンサ又は近接センサを備える、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信装置。
  7. 前記一対の電極が前記タッチセンサ又は前記近接センサの一部を構成する、
    請求項6に記載の受信装置。
  8. 前記検知手段は、所定の電極により受信された信号の振幅が所定の閾値よりも大きい場合に、該一対の電極に生体が近接又は接触したと判定する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信装置。
  9. 前記測定手段は、前記検知手段により前記生体の近接又は接触が検知され、且つ所定の電極により受信された信号の振幅が所定の閾値よりも大きい場合に、測定を開始する、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の受信装置。
  10. 一対の電極を備える受信装置により、生体を介して伝送された信号を受信する方法であって、
    前記一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知ステップと、
    前記検知ステップにおいて前記生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、前記一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにおいて測定された二つの雑音に基づいて、差動増幅される雑音の振幅差が最小となるように、前記一対の電極により受信された二つの信号の振幅を調整し、調整された各信号に対して差動増幅する増幅ステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
  11. 一対の電極と、電気的に該一対の電極に接続された差動増幅手段とを備える受信装置により、生体を介して伝送された信号を受信する方法であって、
    前記一対の電極に生体が近接又は接触したことを検知する検知ステップと、
    前記検知ステップにおいて前記生体の近接又は接触が検知されたことを契機として、前記一対の電極により受信された二つの雑音を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにおいて測定された二つの雑音に基づいて、前記差動増幅手段に入力される雑音の振幅差が最小となる前記制御パラメータを決定する決定ステップと、
    前記一対の電極により受信された二つの信号の振幅を前記決定ステップにおいて決定された制御パラメータに基づいて調整し、調整された各信号を前記差動増幅手段に出力する調整ステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
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