JP2011095028A - プローブシート - Google Patents

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精鎮 絹田
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Abstract

【課題】検査・測定対象である被測定電子回路の端子部に対するプローブ端子の位置ずれをなくすと共に、該プローブ端子の位置精度や安定性を向上させ、更に被測定電子回路に対する不純汚染を防止する。
【解決手段】被測定電子回路20の基材22と同一の熱膨張係数を有する材料により構成された支持基板12と、該支持基板12に積層されたゴム層14(弾性層)と、ゴム層14(弾性層)に更に積層され、使用時に被測定電子回路20に対向する樹脂層16と、該樹脂層16に設けられ、被測定電子回路20に設けられた複数の端子部20Aに夫々電気的に接触するように該端子部20Aの位置に対応して配置された複数のプローブ端子18と、を有している。ゴム層14(弾性層)及び樹脂層16を含む複数の層24の合計厚さを20μm以上1400μm以下とすることで、該複数の層24の熱膨張係数を、支持基板12の熱膨張係数と一致させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種ウェーハ等に形成される微細な電子回路の検査や各種測定に好適なプローブシートに関する。
電子回路の検査や各種測定に用いられるプローブとして、温度、湿度、経年変化によって変形することがなく、寸法安定性に優れたプローブユニットおよびその製造方法、通電検査装置が提案されており、支持基板に密着して設けられる弾性材の厚さを、200μm以下とすることが記載されている(特許文献1参照)。またプローブヘッドの製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
更に、電子回路における検査、測定対象の端子部と、プローブの先端に設けられたパッド(端子部)との確実な接触を行うことができるようにした検査、測定用プローブが開示されている(特許文献3参照)。
特開2007−205731号公報 特開平5−281259号公報 特開2003−207521号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の従来例のように、弾性材のみを200μmの厚さにした製品は、該弾性材の厚さ方向(上下方向)の弾性変形ストロークが少な過ぎて、不都合の場合がある。
また被測定電子回路の検査・測定時に、例えばシリコンゴムのような弾性材が該被測定電子回路に接触すると、該弾性材に含浸している遊離な化合物(例えば硫黄化合物等)が被測定電子回路に付着する、いわゆる不純汚染が生じるという問題がある。
更に半導体用の各種ウェーハ等に形成される微細な電子回路は、益々微細化が進んでおり、回路幅や、該電子回路に設けられる検査・測定用の端子部のピッチが、年々狭くなっている。従って、周辺環境の温度や湿度によるウェーハの膨張量と、プローブの膨張量とが異なると、電子回路の端子部と、プローブ端子との間で位置ずれが生じ、該プローブ端子を電子回路の端子部に正しく接触させることができなくなる。
上記した特許文献3に係るプローブでは、このような使用環境の変化の影響を考慮してなされたものであるが、プローブ端子が弾性材に直接設けられているという点で、未だ改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、検査・測定対象である被測定電子回路の端子部に対するプローブ端子の位置ずれをなくすと共に、該プローブ端子の位置精度や安定性を向上させ、更に被測定電子回路に対する不純汚染を防止することを目的とする。
請求項1の発明は、検査・測定対象である被測定電子回路の基材と同一の熱膨張係数を有する材料により構成された支持基板と、該支持基板に積層された弾性層と、前記弾性層に更に積層され、使用時に前記被測定電子回路に対向する樹脂層と、該樹脂層に設けられ、前記被測定電子回路に設けられた複数の端子部に夫々電気的に接触するように該端子部の位置に対応して配置された複数のプローブ端子と、を有し、前記弾性層及び前記樹脂層を含む、前記支持基板に積層された複数の層の合計厚さが、20μm以上1400μm以下である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプローブシートにおいて、前記弾性層が、ゴム層である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプローブシートにおいて、前記樹脂層は、前記弾性層より熱膨張係数が小さい樹脂材料である。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のプローブシートにおいて、前記被測定電子回路は、集積回路、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板又はフレキシブル基板である。
らせ
請求項1に記載のプローブシートでは、支持基板に弾性層が積層され、該弾性層に更に樹脂層が積層され、該樹脂層にプローブ端子が配置されており、かつ弾性層及び樹脂層を含む、支持基板に積層された複数の層の合計厚さが、20μm以上1400μm以下であるので、温度や湿度を含む環境変化に伴う支持基板の伸縮に、該複数の層を追随させることができる。即ち、弾性層と、プローブ端子が配置される樹脂層とを含む複数の層の熱膨張係数を、支持基板の熱膨張係数と一致させることができる。
そして支持基板は、検査・測定対象である被測定電子回路の基材と同一の熱膨張係数を有する材料により構成されるので、環境変化による被測定電子回路の端子部のピッチの変化量と、プローブシートにおけるプローブ端子のピッチの変化量が一致する。即ち、被測定電子回路の端子部に対するプローブ端子の位置ずれが生じることはない。更にプローブ端子を、使用時に被測定電子回路に対向する樹脂層に配置しているので、該プローブ端子の位置精度や安定性を向上させることができると共に、被測定電子回路に対する不純汚染を防止することができる。
請求項2に記載のプローブシートでは、弾性層がゴム層であるので、被測定電子回路の面に反りや凹凸があっても、該被測定電子回路の端子部にプローブ端子を追随させることができる。このため、被測定電子回路の端子部に対して、プローブ端子を完璧に接触させることができる。
請求項3に記載のプローブシートでは、樹脂層が、弾性層より熱膨張係数が小さい樹脂材料であるので、被測定電子回路の検査・測定時に該樹脂層が該被測定電子回路に接触した場合でも、弾性体が接触した場合に生じるような不純汚染がない。この観点から、樹脂層の材料に、弾性層より熱膨張係数が小さい例えばポリイミドを用い、該ポリイミドにプローブ端子を搭載することが好ましい。
また請求項3に記載のプローブシートでは、樹脂層が温度や湿度等の周辺環境の影響を受け難いため、高密度で狭ピッチの微細回路基板のような被測定電子回路の端子部に、プローブ端子を完璧に接触させることができる。
請求項4に記載のプローブシートでは、集積回路、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板又はフレキシブル基板の検査・測定を行うことができ、検査・測定時の温度変化及び耐熱耐湿度検査等において高い信頼性を保持することができる。従来のように1ブロックずつスキャニングしながら全ブロックを検査・測定する方法とは異なり、例えば半導体ウェーハ上に作成されたすべての集積回路や、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板又はフレキシブル基板の検査・測定作業を一度に行うことができ、作業時間を飛躍的に短縮することができる。また被測定電子回路が集積回路の場合、各集積回路を半導体ウェーハから切り出す前に、不良品を判別することができるので、不良品をチップ化するコストを省くことができる。このため、検査・測定作業時間を飛躍的に短縮することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のプローブシートによれば、検査・測定対象である被測定電子回路の端子部に対するプローブ端子の位置ずれをなくすと共に、該プローブ端子の位置精度や安定性を向上させることができると共に、被測定電子回路に対する不純汚染を防止することができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載のプローブシートによれば、被測定電子回路の端子部に対して、プローブ端子を完璧に接触させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載のプローブシートによれば、樹脂層が温度や湿度等の周辺環境の影響を受け難いため、高密度で狭ピッチの微細回路基板のような被測定電子回路の端子部に、プローブ端子を完璧に接触させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載のプローブシートによれば、集積回路、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板又はフレキシブル基板の検査・測定を行うことができ、検査・測定時の温度変化及び耐熱耐湿度検査等において高い信頼性を保持することができる、という優れた効果が得られる。
矩形に構成されたプローブシートと、検査・測定対象である被測定電子回路を示す斜視図である。 プローブシートの変形例を示す斜視図である。 円形に構成されたプローブシートを示す斜視図である。 試験例における温度と熱膨張量との関係を示す線図である。 アルミニウム製の支持基板にゴム層としてシリコンゴムを設けた例における、湿度変化と延びとの関係を示す線図である。 アルミニウム製の支持基板に樹脂層としてポリイミドを設けた例における、湿度変化と延びとの関係を示す線図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係るプローブシート10は、支持基板12と、弾性層の一例たるゴム層14と、樹脂層16と、複数のプローブ端子18とを有している。
支持基板12は、例えば矩形に形成され、検査・測定対象である被測定電子回路20の基材22と同一の熱膨張係数を有する材料により構成されている。従って、基材22が炭化ケイ素(SiO)のウェーハであれば、支持基板12の材料も炭化ケイ素若しくはこれと同一の熱膨張率を有するものとなる。
支持基板12の材料はこれらに限られず、被測定電子回路20の基材22に対応して、ガラス、セラミックス、合成樹脂又は金属も用いることができる。例えば、被測定電子回路20が発光ダイオード(LED)である場合には、その基材22である例えばサファイア(単結晶アルミナ:Al3)若しくはこれと同一の熱膨張係数を有する材料が用いられる。また被測定電子回路20が液晶ディスプレイ(LCD)である場合には、その基材22であるガラス若しくはこれと同一の熱膨張係数を有する材料が用いられる。更に被測定電子回路20がプリント基板である場合には、その基材22である例えばガラスエポキシ若しくはこれと同一の熱膨張係数を有する材料が用いられる。また被測定電子回路20がフレキシブル基板である場合には、その基材22である例えばポリイミド若しくはこれと同一の熱膨張係数を有する材料が用いられる。
なお、被測定電子回路20は、集積回路、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板、フレキシブル基板に限られるものではない。またプリント配線基板の基材22としては、ガラスエポキシの他に、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、酸化アルミニウム(アルミナ)等の各種材料も用いることができる。
なお、プローブシート10の熱を効率的に逃がす観点から、支持基板12の材料には、熱伝導率の高いものを用いることが好ましい。
支持基板12の厚さは、該支持基板12に積層される複数の層(ゴム層14や樹脂層16)の合計厚さtよりも十分に大きく設定されている。
ゴム層14は、支持基板12に積層されており、支持基板12の下面に例えば接着を用いて接合されている。ゴム層14の材料として、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の任意の合成ゴム又はエラストマー樹脂等を用いることができる。ゴム層14は、例えば接着剤により支持基板12に接合されている。
樹脂層16は、ゴム層14に更に積層され、使用時に被測定電子回路20に対向する、一般的に薄い層であって、好ましくは15μm以下の厚さが好ましい。また樹脂層16は、ゴム層14より熱膨張係数が小さい樹脂材料、例えばポリイミド等のエンジニアリングプラスチックが用いられる。樹脂層16は、例えば接着剤を用いてゴム層14に接合されている。
プローブ端子18は、樹脂層16に設けられ、被測定電子回路20に設けられる複数の端子部20Aに夫々電気的に接触するように該端子部20Aの位置に対応して配置されている。複数の端子部20Aは、被測定電子回路20上に所定ピッチで配列されており、プローブ端子18は、樹脂層16に、該端子部20Aのピッチと同一のピッチで配列され、プローブシート10の厚さ方向における支持基板12と反対側に突出形成されている。このプローブ端子18は、例えば電鋳により樹脂層16に作成される。また樹脂層16には、各々のプローブ端子18と電気的に導通した回路26が設けられている。この回路26は、樹脂層16をその厚さ方向に貫くビアホール28と称する回路で配線されると共に、ゴム層14及び支持基板12をその厚さ方向に貫くビアホール38により、支持基板12の例えば上面に設けられた外部端子34と配線されている。この外部端子34は、図示しない測定器と電気的に接続される。
なお、図2に示される変形例のように、樹脂層16だけでなく、ゴム層14(弾性層)にも回路26が形成されることがあり、該ゴム層14が積層されている場合、各回路26はビアホール(図示せず)によって電気的に導通状態とされる。また樹脂層16に形成された回路26も、ゴム層14に形成された回路26とビアホール28によって電気的に接続されている。この例では、ゴム層14が支持基板12から張り出しており、その張出し部に外部端子34が設けられている。各外部端子34は、上述した回路26やビアホール28により、各プローブ端子18と配線されている。従って、各プローブ端子18が信号を採取するのに役立つ。複数の層24の積層数はプローブ端子18の数に依存し、該プローブ端子18の数が多いと、複数の層24の積層数も多くなる。
図1,図2において、ゴム層14及び樹脂層16を含む、支持基板12に積層された複数の層24の合計厚さtは、20μm以上1400μm以下である。ここで、複数の層24の厚さの下限を20μmとしたのは、これを下回ると、支持基板12とプローブ端子18の間の絶縁性の確保が難しくなるからである。また複数の層24の厚さの上限を1400μmとしたのは、これを上回ると、雰囲気中の温度や湿度による複数の層24の伸縮量が、支持基板12の伸縮量に追随しなくなるからである。
なお、複数の層24の厚さの上限は、より好ましくは、1000μmである。また支持基板12とプローブ端子18との間の絶縁性が確保できれば、複数の層24の厚さは20μm未満であってもよい。また本実施形態における複数の層24は、ゴム層14及び樹脂層16の2層であるが、これに限られず、3層以上であってもよい。この場合、樹脂層16は、支持基板12から最も離れた層として形成される。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係るプローブシート10では、支持基板12にゴム層14が積層され、該ゴム層14に更に樹脂層16が積層され、該樹脂層16にプローブ端子18が配置されており、かつゴム層14及び樹脂層16を含む、支持基板12に積層された複数の層24の合計厚さtが、20μm以上1400μm以下であるので、温度や湿度を含む環境変化に伴う支持基板12の伸縮に、該複数の層24を追随させることができる。
また複数の層24にゴム層14を含めることで、該複数の層24に柔軟性を持たせることができ、被測定電子回路の面に反りや凹凸があっても、該被測定電子回路の端子部にプローブ端子を追随させることができる。
特に本実施形態では、プローブ端子18が例えばポリイミドである樹脂層16に設けられているので、被測定電子回路20の検査・測定時に該樹脂層16が該被測定電子回路20に接触した場合でも、弾性体が接触した場合に生じるような不純汚染がない。また樹脂層16には、ゴム層14よりも熱膨張係数が小さい材料が用いられているので、温度や湿度等の周辺環境の影響を受け難い。これにより、各プローブ端子18を、対応する被測定電子回路20の端子部20Aに夫々当接させることができる。換言すれば、所望のブロック内に位置する端子部20Aを逃すことなく、プローブ端子18と完璧に当接させることができる。被測定電子回路20が、高密度で狭ピッチの微細回路基板のようなものであっても、その端子部20Aにプローブ端子18を完璧に接触させることができる。
一例として、被測定電子回路20の基材22の材料を炭化ケイ素とし、支持基板12の材料を該基材22と同一の炭化ケイ素とし、プローブシート10における樹脂層16の材料をポリイミドとした場合を考える。ポリイミドの熱膨張係数は50×10−6/℃であり、炭化ケイ素の熱膨張係数(5×10−6/℃)の10倍となっている。従って、ポリイミドは、雰囲気中の温度や湿度に対して、炭化ケイ素よりも敏感に反応して伸縮する特性を有しているが、上記のように複数の層24の合計厚さtを適切に設定することで、ポリイミドの伸縮を抑制して、炭化ケイ素の伸縮に、該ポリイミドの伸縮を追随させることができる。換言すれば、ゴム層14と、ポリイミドである樹脂層16とを含む複数の層24の熱膨張係数が、支持基板12の熱膨張率と一致することとなる。
そして、支持基板12の材料は、被測定電子回路20の基材22の材料である炭化ケイ素と同一であるので、環境変化による被測定電子回路20の端子部20Aのピッチの変化量と、プローブシートにおけるプローブ端子18のピッチの変化量とが一致することとなる。このため、被測定電子回路20の端子部20Aに対するプローブ端子18の位置ずれが生じることはない。
更にプローブ端子18を、ゴム層14よりも樹脂層16に配置し、例えばシリコンゴムのような弾性体からなるゴム層14と接着により積層しているので、該プローブ端子18の位置精度や安定性を向上させることができると同時に、ゴム層14の弾性がプローブ端子18に反映され、例えば上下方向の該プローブ端子18の動きによい効果を与えることができる。具体的には、ゴム層14が適宜弾性変形することにより、プローブ端子18を被測定電子回路20の端子部20Aに完璧に接触させることができる。
なお、支持基板12の材料に、熱伝導率の高いものを用いると、プローブシート10の熱を効率的に逃がすことができ、高温雰囲気での検査・測定においてレスポンスが良好となり、検査・測定時間の短縮化の点でより有利である。
またプローブシート10の応用例として、検査用プローブ等では、複数の層24が多層電子回路基板の構成となることが多い。しかしながら、1層あたりの電子回路基板の厚さは、一般的に50μm以上あり、4層以上の多層電子回路基板の場合、厚さの合計が200μmを超えることとなる。従って、上記した特許文献1における、弾性材の厚さを200μm以下とする構造では、このような4層以上の多層電子回路基板の構成とすることが難しく、実用的でない。
樹脂層16(回路基板樹脂)の材料を変えても、該材料の熱膨張係数がゴム層14以下であり、複数の層24の合計厚さtが1400μm以下であれば、該複数の層24は、これを保持する支持基板12(ポリマー、金属、セラミック等)に従属するので、温度等の変化が激しい環境でも精度の高い検査用プローブを提供することが可能である。
(他の実施形態)
図3に示される例では、プローブシート10による検査・測定対象が、例えばシリコン製の半導体ウェーハ32(基材22)上に作成された多数の集積回路30(被測定電子回路20)となっている。プローブシート10は、略円形の半導体ウェーハ32に対応して、例えば略円形とされている。複数の層24は、例えば2層の樹脂層16の間に、1層のゴム層14を挟み込んで構成されている。2層の樹脂層16のうち、半導体ウェーハ32上の集積回路30に対向する側には、例えばポリイミドが用いられる。この複数の層24の合計厚さtは、上記したように、20μm以上1400μm以下である。
半導体ウェーハ32上の集積回路30に設けられる検査・測定用の端子部30Aは、極めて微細であり、総数は2〜4万箇所に及ぶ。プローブシート10の樹脂層16には、各々の端子部30Aに対応したプローブ端子18が設けられている。電鋳を用いることで、このように微細で多数のプローブ端子18を、樹脂層16に容易に作成することが可能である。この実施形態においても、各プローブ端子18は、樹脂層16やゴム層14に設けられた回路(図示せず)やビアホール(図示せず)を介して、支持基板12、ゴム層14又は樹脂層16に設けられた外部端子(図示せず)と電気的に接続されている。
このプローブシート10を矢印A方向に反転させて、各プローブ端子18を、対応する端子部30Aに夫々当接させることで、半導体ウェーハ32上に作成されたすべての集積回路30の検査・測定作業を一度に行うことができ、作業時間を飛躍的に短縮することができる。また各集積回路30を半導体ウェーハ32から切り出す前に、不良品を判別することができるので、不良品をチップ化するコストを省くことができる。
なお、略円形のプローブシート10において、図2に示される例のように、ゴム層14又は樹脂層16を支持基板12の全周から径方向外側に張り出させて、その張出し部に外部端子34に相当する端子(図示せず)を設けてもよい。またプローブシート10の平面形状は、略円形には限られず、多角形等であってもよい。また複数の層24の構成は、上記のものに限られず、2層であっても、また4層以上であってもよい。
(試験例1)
図4は、支持基板12の材料の一例たるアルミニウムについての温度変化に対する膨張量と、該アルミニウムにゴム層14の一例たるシリコンゴムと樹脂層16の一例たるポリイミドとを1層ずつ積層して複数の層24としたもの(プローブシート)について、複数の層24の合計厚さtを変化させた場合の、温度変化に対する各々の伸び量を実測した結果を示す線図である。各線の傾きが、熱膨張係数に相当する。図4には、比較のために、アルミニウム単体、シリコンゴム単体及びポリイミド単体の結果も示されている。この図から明らかなように、シリコンゴム単体とポリイミド単体の線は、アルミニウム単体の線と大きく傾きが異なっている。
一方、シリコンゴムとポリイミドを1層ずつ積層した複数の層24の合計厚さtが1400μm以下では、線の傾きが、アルミニウム単体の傾きと一致している。しかしながら、複数の層24の合計厚さtが1400μmを超えている(2050μm)場合には、線の傾きが、支持基板12の線の傾きと異なっている。即ち、シリコンゴムとポリイミドの層の合計厚さtが適正範囲内にあれば、その熱膨張係数は支持基板12であるアルミニウムの熱膨張係数に一致する結果となった。
図5は、アルミニウム製の支持基板12にゴム層14としてシリコンゴムを設けた試料における、湿度変化と延びとの関係を示す線図である。具体的には、周囲の温度が25℃のとき、湿度が60%から95%まで増加した場合に、シリコンゴム上の二点間の距離(ピッチ)が、100mmからどの程度増減したかを示している。この図によれば、シリコンゴムの厚さが2000μmの場合には、上記湿度の変化に伴い、ピッチが100.0094mmまで変化(9.4μm増加)しているのに対し、シリコンゴムの厚さが800μmと1400μmの場合には、何れもピッチが99.9997μmに変化(0.3μm減少)するに留まり、シリコンゴムの厚さが1400μmであれば、湿度変化の影響を受けないことがわかる。
また図6は、アルミニウム製の支持基板12に樹脂層16としてポリイミドを設けた試料における、湿度変化と延びとの関係を示す線図である。具体的には、図5と同様に、周囲の温度が25℃のとき、湿度が60%から95%まで増加した場合に、ポリイミド上の二点間の距離(ピッチ)が、100mmからどの程度増減したかを示している。
この図によれば、ポリイミドの厚さが2000μmの場合には、上記湿度の変化に伴い、ピッチが100.0059mmまで変化(5.9μm増加)しているのに対し、ポリイミドの厚さが1400μmの場合には、ピッチが100.0002μmに変化(0.2μm増加)するに留まり、ポリイミドの厚さが1400μm以下であれば、湿度変化の影響を受けないことがわかる。
10 プローブシート
12 支持基板
14 ゴム層(弾性層)
16 樹脂層
18 プローブ端子
20A 端子部
20 被測定電子回路
22 基材
24 複数の層
30 集積回路(被測定電子回路)
30A 端子部
32 半導体ウェーハ(基材)

Claims (4)

  1. 検査・測定対象である被測定電子回路の基材と同一の熱膨張係数を有する材料により構成された支持基板と、
    該支持基板に積層された弾性層と、
    前記弾性層に更に積層され、使用時に前記被測定電子回路に対向する樹脂層と、
    該樹脂層に設けられ、前記被測定電子回路に設けられた複数の端子部に夫々電気的に接触するように該端子部の位置に対応して配置された複数のプローブ端子と、を有し、
    前記弾性層及び前記樹脂層を含む、前記支持基板に積層された複数の層の合計厚さが、20μm以上1400μm以下であるプローブシート。
  2. 前記弾性層は、ゴム層である請求項1に記載のプローブシート。
  3. 前記樹脂層は、前記弾性層より熱膨張係数が小さい樹脂材料からなる請求項1又は請求項2に記載のプローブシート。
  4. 前記被測定電子回路は、集積回路、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プリント配線基板又はフレキシブル基板である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のプローブシート。
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