JP2011095005A - 光画像計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スペックルノイズが効果的に除去されたOCT画像を得る。
【解決手段】眼底観察装置1は、低コヒーレンス光L0を信号光LSと参照光LRとに分割し、眼底Efを経由した信号光LSと参照光路を経由した参照光LRとを重畳させて干渉光LCを生成して検出し、その検出結果に基づいて眼底Efの断層像を形成する。走査制御部212は、走査駆動部70を介してガルバノミラー43、44の動作を制御し、近接する複数の走査線R1〜R3に沿って信号光LSを所定回数反復して走査させることによって複数枚の断層像を形成する。平均処理部231は、これら断層像を位置合わせし、各画素位置における画素値を平均化することによって平均化断層像を形成する。
【選択図】図3

Description

この発明は、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)を用いて被測定物体の画像を形成する光画像計測装置に関する。
近年、レーザ光源等からの光ビームを用いて被測定物体の表面形態や内部形態を表す画像を形成するOCTが注目を集めている。OCTは、X線CTのような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。たとえば眼科分野においては、眼底や角膜等の画像を形成する装置が実用化段階に入っている。
特許文献1にはOCTを適用した装置が開示されている。この装置は、測定腕が回転式転向鏡(ガルバノミラー)により物体を走査し、参照腕に参照ミラーが設置されており、その出口に計測腕及び参照腕からの光束の干渉光の強度を分光器で分析する干渉器が設けられている。更に、参照腕は、参照光光束位相を不連続な値で段階的に変えるように構成されている。
特許文献1の装置は、いわゆる「フーリエドメインOCT(Fourier Domain OCT)」の手法を用いるものである。すなわち、被測定物体に対して低コヒーレンス光のビームを照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル強度分布を取得してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の深度方向(z方向)の形態を画像化するものである。なお、このタイプの手法は、特にスペクトラルドメイン(Spectral Domain)とも呼ばれる。
更に、特許文献1に記載の装置は、光ビーム(信号光)を走査するガルバノミラーを備え、それにより被測定物体の所望の測定対象領域の画像を形成するようになっている。この装置においては、z方向に直交する1方向(x方向)にのみ光ビームを走査するように構成されているので、この装置により形成される画像は、光ビームの走査方向(x方向)に沿った深度方向(z方向)の2次元断層像となる。
特許文献2には、信号光を水平方向(x方向)及び垂直方向(y方向)に走査(スキャン)することにより水平方向の2次元断層像を複数形成し、これら複数の断層像に基づいて測定範囲の3次元の断層情報を取得して画像化する技術が開示されている。この3次元画像化としては、たとえば、複数の断層像を垂直方向に並べて表示させる方法や(スタックデータなどと呼ばれる)、複数の断層像にレンダリング処理を施して3次元画像を形成する方法などが考えられる。
特許文献3、4には、他のタイプのOCT装置が開示されている。特許文献3には、被測定物体に照射される光の波長を走査し、各波長の光の反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光に基づいてスペクトル強度分布を取得し、それに対してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の形態を画像化するOCT装置が記載されている。このようなOCT装置は、スウェプトソース(Swept Source)タイプなどと呼ばれる。スウェプトソースタイプはフーリエドメインタイプの一種である。
また、特許文献4には、所定のビーム径を有する光を被測定物体に照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光の成分を解析することにより、光の進行方向に直交する断面における被測定物体の画像を形成するOCT装置が記載されている。このようなOCT装置は、フルフィールド(full−field)タイプ、或いはインファス(en−face)タイプなどと呼ばれる。
特許文献5には、OCTを眼科分野に適用した構成が開示されている。なお、OCTが応用される以前には、被検眼を観察するための装置として眼底カメラやスリットランプなどが使用されていた(たとえば特許文献6、特許文献7を参照)。眼底カメラは被検眼に照明光を照射し、その眼底反射光を受光することで眼底を撮影する装置である。スリットランプは、スリット光を用いて角膜の光切片を切り取ることにより角膜の断面の画像を取得する装置である。
OCTを用いた装置は、高精細の画像を取得できる点、更には断層像や3次元画像を取得できる点などにおいて、眼底カメラ等に対して優位性を持つ。
このように、OCTを用いた装置は被検眼の様々な部位の観察に適用可能であり、また高精細な画像を取得できることから、様々な眼科疾患の診断への応用がなされてきている。
特開平11−325849号公報 特開2002−139421号公報 特開2007−24677号公報 特開2006−153838号公報 特開2008−73099公報 特開平9−276232号公報 特開2008−259544号公報
OCTでは、光の干渉を利用しているので、形成される画像にスペックルノイズが発生しやすい。そこで、フーリエドメイン等の信号光を走査するタイプの光画像計測装置では、被測定物体のほぼ同じ位置を複数回走査して複数の断層像を形成して平均化することによりスペックルノイズの低減が図られている。
しかし、被測定物体の同じ位置を複数回走査して得られる画像を平均化しても、ほとんど同じ画像が平均化されるだけであるから、スペックルノイズを効果的に除去することはできなかった。
なお、眼科分野においては、被検眼の固視微動等の影響によって完全に同じ位置を複数回走査することはできないことから、結果としてスペックルノイズが或る程度低減されているのが現状である。しかしながら、スペックルノイズが残存することもあり、より強力なスペックルノイズの除去対策が望まれていた。
この発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、スペックルノイズが効果的に除去された画像を得ることが可能な光画像計測装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、低コヒーレンス光を信号光と参照光とに分割し、被測定物体を経由した前記信号光と参照光路を経由した前記参照光とを重畳させて干渉光を生成して検出する光学系と、前記干渉光の検出結果に基づいて前記被測定物体の断層像を形成する画像形成手段と、を有する光画像計測装置であって、前記被測定物体に対する前記信号光の照射位置を走査する走査手段と、前記走査手段を制御して、近接する複数の走査線に沿って順次に前記信号光を走査させる制御手段と、前記画像形成手段により形成された前記複数の走査線に対応する複数の断層像を位置合わせし、各画素位置における画素値を平均化することによって平均化断層像を形成する画像処理手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光画像計測装置であって、前記制御手段は、前記複数の走査線に沿う前記信号光の走査を所定回数反復して実行させるように前記走査手段を制御し、前記画像処理手段は、当該反復走査により得られた複数の断層像に基づいて前記平均化断層像を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光画像計測装置であって、前記画像処理手段は、前記複数の断層像のうちの基準断層像に対する他の各断層像の画像相関を演算し、当該画像相関の値に基づいて前記平均化断層像を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光画像計測装置であって、前記画像処理手段は、前記複数の断層像のそれぞれについて他の各断層像との画像相関を演算し、他の断層像との画像相関が最小となる断層像を特定して前記基準断層像とする、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の光画像計測装置であって、前記画像処理手段は、前記基準断層像に対する画像相関が所定閾値以上の断層像のみに基づいて前記平均化断層像を形成する、ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の光画像計測装置であって、前記複数の走査線は予め設定された間隔で配列される、ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光画像計測装置であって、前記複数の走査線の前記間隔は変更可能である、ことを特徴とする。
この発明によれば、近接する複数の走査線に沿う断層像群を位置合わせし、各画素位置における画素値を平均化して平均化断層像を形成することができる。このように走査位置が僅かに異なる断層像群を平均化することにより、従来のように同じ位置を走査して得られた断層像群を取得する場合よりも効果的にスペックルノイズを除去することができる。
この発明に係る光画像計測装置として機能する眼底観察装置の実施形態の構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る光画像計測装置として機能する眼底観察装置の実施形態の構成の一例を表す概略図である。 この発明に係る光画像計測装置として機能する眼底観察装置の実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る光画像計測装置として機能する眼底観察装置の実施形態による信号光の走査態様の一例を表す概略図である。
この発明に係る光画像計測装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に係る光画像計測装置は、OCTを用いて被測定物体の断層像や3次元画像を形成する。この明細書では、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、OCT画像を形成するための計測動作をOCT計測と呼ぶことがある。
この発明に係る光画像計測装置では、被測定物体に対して信号光の照射位置を走査するタイプのOCT技術が用いられる。以下の実施形態では、フーリエドメインタイプのOCTを適用した構成について詳しく説明する。特に、以下の実施形態では、特許文献5に開示された装置と同様に、眼底のOCT画像及び眼底撮影像の双方を取得可能な眼底観察装置を取り上げる。
[構成]
図1及び図2に示すように、眼底観察装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100及び演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
〔眼底カメラユニット〕
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底撮影像)を取得するための光学系が設けられている。眼底撮影像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像である。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔が動かないように支えるための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には照明光学系10と撮影光学系30が設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ35、38)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの信号光を眼底Efに導くとともに、眼底Efを経由した信号光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、たとえばハロゲンランプにより構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19及びリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、対物レンズ22を経由して眼底Efを照明する。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を経由し、ダイクロイックミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー40を透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、たとえば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)Kが表示される。
撮影光源15は、たとえばキセノンランプにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)Hが表示される。なお、観察画像Kを表示する表示装置3と撮影画像Hを表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用視標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための視標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー40にて反射され、ダイクロイックミラー32に反射され、合焦レンズ31及びダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。被検眼Eの固視位置としては、たとえば従来の眼底カメラと同様に、眼底Efの黄斑部を中心とする画像を取得するための位置や、視神経乳頭を中心とする画像を取得するための位置や、黄斑部と視神経乳頭との間の眼底中心を中心とする画像を取得するための位置などがある。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための視標(アライメント視標)を生成する。フォーカス光学系60は、眼底Efに対してフォーカス(ピント)を合わせるための視標(スプリット視標)を生成する。
アライメント光学系50のLED(Light Emitting Diode)51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53及びリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に投影される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22及び上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を通過し、ダイクロイックミラー32により反射され、ハーフミラー40を透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント視標)は、観察画像Kとともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様の操作を行ってアライメントを実施する。また、演算制御ユニット200がアライメント視標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行ってもよい。
フォーカス調整を行う際には、照明光学系10の光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット視標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65に反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、対物レンズ22により眼底Efに結像される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット視標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。演算制御ユニット200は、従来と同様に、スプリット視標の位置を解析して合焦レンズ31及びフォーカス光学系60を移動させてピント合わせを行う。また、スプリット視標を視認しつつ手動でピント合わせを行ってもよい。
ダイクロイックミラー32の後方には、ミラー41、コリメータレンズ42、及びガルバノミラー43、44を含む光路が設けられている。この光路はOCTユニット100に導かれている。
ガルバノミラー44は、OCTユニット100からの信号光LSをx方向に走査する。ガルバノミラー43は、信号光LSをy方向に走査する。これら2つのガルバノミラー43、44により、信号光LSをxy平面上の任意の方向に走査することができる。
〔OCTユニット〕
OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている(図2を参照)。この光学系は、従来のフーリエドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と信号光に分割し、眼底Efを経由した信号光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は演算制御ユニット200に送られる。
光源ユニット101は広帯域の低コヒーレンス光L0を出力する。低コヒーレンス光L0は、たとえば、近赤外領域の波長帯(約800nm〜900nm程度)を含み、数十マイクロメートル程度の時間的コヒーレンス長を有する。なお、人眼では視認できない波長帯、たとえば1050〜1060nm程度の中心波長を有する近赤外光を低コヒーレンス光L0として用いてもよい。
光源ユニット101は、スーパールミネセントダイオード(Super Luminescent Diode:SLD)や、LEDや、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)等の光出力デバイスを含んで構成される。
光源ユニット101から出力された低コヒーレンス光L0は、光ファイバ102によりファイバカプラ103に導かれて信号光LSと参照光LRに分割される。なお、ファイバカプラ103は、光を分割する手段(スプリッタ;splitter)、及び、光を合成する手段(カプラ;coupler)の双方の作用を有するが、ここでは慣用的に「ファイバカプラ」と称する。
信号光LSは、光ファイバ104により導光され、コリメータレンズユニット105により平行光束となる。更に、信号光LSは、各ガルバノミラー44、43により反射され、コリメータレンズ42により集光され、ミラー41により反射され、ダイクロイックミラー32を透過し、LCD39からの光と同じ経路を通って眼底Efに照射される。信号光LSは、眼底Efにおいて散乱、反射される。この散乱光及び反射光をまとめて信号光LSの眼底反射光と称することがある。信号光LSの眼底反射光は、同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ103に導かれる。
参照光LRは、光ファイバ106により導光され、コリメータレンズユニット107により平行光束となる。更に、参照光LRは、ミラー108、109、110により反射され、ND(Neutral Density)フィルタ111により減光され、ミラー112に反射され、コリメータレンズ113により参照ミラー114の反射面に結像される。参照ミラー114に反射された参照光LRは、同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ103に導かれる。なお、分散補償用の光学素子(ペアプリズム等)や、偏光補正用の光学素子(波長板等)を参照光LRの光路(参照光路)に設けてもよい。
ファイバカプラ103は、信号光LSの眼底反射光と、参照ミラー114に反射された参照光LRとを合波する。これにより生成された干渉光LCは、光ファイバ115により導光されて出射端116から出射される。更に、干渉光LCは、コリメータレンズ117により平行光束とされ、回折格子118により分光(スペクトル分解)され、集光レンズ119により集光されてCCDイメージセンサ120の受光面に投影される。図2に示す回折格子118は透過型であるが、反射型の回折格子を用いてもよい。
CCDイメージセンサ120は、たとえばラインセンサであり、分光された干渉光LCの各スペクトル成分を検出して電荷に変換する。CCDイメージセンサ120は、この電荷を蓄積して検出信号を生成する。更に、CCDイメージセンサ120は、この検出信号を演算制御ユニット200に送る。
この実施形態ではマイケルソン型の干渉計を採用しているが、たとえばマッハツェンダー型など任意のタイプの干渉計を適宜に採用することが可能である。また、CCDイメージセンサに代えて、他の形態のイメージセンサ、たとえばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを用いることが可能である。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ120から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のフーリエドメインタイプのOCT装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3及びOCTユニット100の各部を制御する。たとえば演算制御ユニット200は、眼底Efの断層像G(図2を参照)等のOCT画像を表示装置3に表示させる。
また、眼底カメラユニット2の制御として、演算制御ユニット200は、観察光源11、撮影光源15及びLED51、61の動作制御、LCD39の動作制御、合焦レンズ31の移動制御、反射棒67の移動制御、フォーカス光学系60の移動制御、各ガルバノミラー43、44の動作制御などを行う。
また、OCTユニット100の制御として、演算制御ユニット200は、光源ユニット101の動作制御、参照ミラー114及びコリメータレンズ113の移動制御、CCDイメージセンサ120の動作制御などを行う。
演算制御ユニット200は、たとえば、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼底観察装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ120からの検出信号に基づいてOCT画像を形成する専用の回路基板を備えていてもよい。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。
眼底カメラユニット2、表示装置3、OCTユニット100及び演算制御ユニット200は、一体的に(つまり単一の筺体内に)構成されていてもよいし、それぞれ別体として構成されていてもよい。
〔制御系〕
眼底観察装置1の制御系の構成について図3を参照しつつ説明する。
(制御部)
眼底観察装置1の制御系は、演算制御ユニット200の制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部213が設けられている。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、主制御部211は、眼底カメラユニット2の走査駆動部70及び合焦駆動部80と、OCTユニット100の光源ユニット101及び参照駆動部130とを制御する。また、主制御部211は、記憶部213にデータを書き込む処理や、記憶部213からデータを読み出す処理を行う。
走査駆動部70は、たとえばサーボモータを含んで構成され、ガルバノミラー43、44の向きを各々独立に変更する。合焦駆動部80は、たとえばパルスモータを含んで構成され、合焦レンズ31を光軸方向に移動させる。それにより、眼底Efに向かう光の合焦位置が変更される。参照駆動部130は、たとえばパルスモータを含んで構成され、参照光LRの進行方向に沿って、コリメータレンズ113及び参照ミラー114を一体的に移動させる。走査制御部70は、ガルバノミラー43、44とともに、この発明の「走査手段」として機能する。
走査駆動部70の制御は走査制御部212が実行する。走査制御部212は、近接する複数の走査線に沿って順次に信号光LSを走査させる。走査制御部212は、この発明の「制御手段」の一例である。
走査制御部212により実現される走査態様の具体例を図4に示す。この走査態様では、3つの走査線R1、R2、R3に沿って信号光LSを走査する。隣接する走査線の間隔Δdは予め適宜に設定される。一つの断層像(平均化断層像)を形成するために50回走査を行うものとする。その際、次の順序で走査を行う:R1→R2→R3→R1→R2→R3→R1・・・→R1→R2。すなわち、この走査態様では、3つの走査線R1、R2、R3をこの順で反復走査して50回の走査を行う。なお、反復走査の回数は50回に限定されるものではなく、任意の回数を設定することが可能である。また、隣接する走査線の間隔を全て等しく設定する必要はない。たとえば、走査線R1、R2の間隔と、走査線R1、R3の間隔は等しくなくてもよい。また、手動又は自動で走査線の間隔を変更することが可能である。手動の場合、検者が表示部240や操作部250を用いてこれを行う。自動の場合としては、たとえば、過去の検査時における値を読み出して設定したり、傷病名や観察対象部位に応じて事前に設定された値を読み出して設定したりできる。
(記憶部)
記憶部213は、各種のデータを記憶する。記憶部213に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底撮影像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。
(画像形成部)
画像形成部220は、CCDイメージセンサ120からの検出信号に基づいて、眼底Efの断層像の画像データを形成する。この処理には、従来のフーリエドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。
画像形成部220は、各走査線に沿った断層像を形成する。特に、画像形成部220は、走査制御部212により複数の走査線に沿って順次に走査された信号光LSに基づく干渉光LCの検出結果に基づいて、複数の断層像を順次に形成する。図4に示す走査態様が適用される場合、画像形成部220は、50回の走査に対応する50枚の断層像を順次に形成する。
画像形成部220は、たとえば、前述の回路基板や通信インターフェイス等を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づいて呈示される「画像」とを同一視することがある。画像形成部220は、この発明の「画像形成手段」の一例である。
(画像処理部)
画像処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、画像処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の各種補正処理を実行する。
画像処理部230は、断層像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行して、眼底Efの3次元画像の画像データを形成する。
なお、3次元画像の画像データとは、3次元座標系により画素の位置が定義された画像データを意味する。3次元画像の画像データとしては、3次元的に配列されたボクセルからなる画像データがある。この画像データは、ボリュームデータ或いはボクセルデータなどと呼ばれる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、画像処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理(ボリュームレンダリングやMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)など)を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像の画像データを形成する。表示部240等の表示デバイスには、この擬似的な3次元画像が表示される。
また、3次元画像の画像データとして、複数の断層像のスタックデータを形成することも可能である。スタックデータは、複数の走査線に沿って得られた複数の断層像を、走査線の位置関係に基づいて3次元的に配列させることで得られる画像データである。すなわち、スタックデータは、元々個別の2次元座標系により定義されていた複数の断層像を、1つの3次元座標系により表現する(つまり1つの3次元空間に埋め込む)ことにより得られる画像データである。
(平均処理部)
画像処理部230には平均処理部231が設けられている。平均処理部231は、画像形成部220により形成された複数の走査線に対応する複数の断層像を位置合わせして画素値を平均化することにより平均化断層像を形成する。平均処理部231は、この発明の「画像処理手段」の一例である。平均処理部231が実行する処理の具体例を説明する。
図4に示す走査態様が適用された場合、前述したように50枚の断層像が形成される。平均処理部231は、50枚の断層像のそれぞれについて、他の各断層像との画像相関を演算する。この演算処理としては、公知の画像相関演算処理を適用することができる。
次に、平均処理部231は、これら50枚の断層像のうち、他の断層像との画像相関が最小となる断層像を特定する。この処理は、たとえば、他の断層像(49枚)との画像相関の値を加算し、その和の値が最小となる断層像を特定するものである。このようにして特定された断層像は、他の断層像に対する画像の「ズレ」が最も小さい断層像である。この断層像は、スペックルノイズを除去するための平均化処理において基準とされる断層像(基準断層像)である。
続いて、平均処理部231は、基準断層像を除く49枚の断層像のうち、基準断層像に対する画像相関が所定閾値以上の断層像を選択する。選択された断層像は基準断層像に対する画像相関が高いものである。換言すると、この処理により、基準断層像に対して画像の「ズレ」が大きい断層像が排除される。閾値は事前に設定される。一般に、閾値の値を大きく(小さく)すると選択される断層像の個数は少なく(多く)なる。選択される断層像の個数を考慮して閾値の値を選択することができる。
更に、平均処理部231は、選択された断層像を位置合わせして画素値を平均化することにより一枚の断層像(平均化断層像)を形成する。断層像の位置合わせ処理は、たとえば、画像相関演算を行った際に実行された位置合わせ結果を適用できる。また、各断層像中の特徴部位(たとえば眼底表面、凹凸、血管など)を特定し、これらの位置が一致させるようにして行うこともできる。平均処理部231は、位置合わせがなされた断層像について、各画素位置における画素値を加算し、選択された断層像の個数で当該和の値を除算する。この商の値が当該画素位置における平均画素値となる。この処理を各画素位置において行い、平均画素値を有する画素を画素位置に応じて配列させることにより平均化断層像が得られる。
以上のように機能する画像処理部230は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をマイクロプロセッサに実行させるコンピュータプログラムが予め格納されている。
(表示部、操作部)
表示部240は、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスを含んで構成される。操作部250は、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部250には、眼底観察装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部250は、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部240は、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルモニタなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部240と操作部250は、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。たとえばタッチパネルモニタのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。
〔信号光の走査及びOCT画像について〕
ここで、信号光LSの走査及びOCT画像について説明しておく。
眼底観察装置1による信号光LSの走査態様としては、たとえば、水平スキャン、垂直スキャン、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、螺旋(渦巻)スキャンなどがある。これらの走査態様は、眼底の観察部位、解析対象(網膜厚など)、走査に要する時間、走査の精密さなどを考慮して適宜に選択的に使用される。
水平スキャンは、信号光LSを水平方向(x方向)に走査させるものである。水平スキャンには、垂直方向(y方向)に配列された複数の水平方向に延びる走査線に沿って信号光LSを走査させる態様も含まれる。この態様においては、走査線の間隔を任意に設定することが可能である。また、隣接する走査線の間隔を十分に狭くすることにより、前述の3次元画像を形成することができる(3次元スキャン)。垂直スキャンについても同様である。
十字スキャンは、互いに直交する2本の直線状の軌跡(直線軌跡)からなる十字型の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。放射スキャンは、所定の角度を介して配列された複数の直線軌跡からなる放射状の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。なお、十字スキャンは放射スキャンの一例である。
円スキャンは、円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。同心円スキャンは、所定の中心位置の周りに同心円状に配列された複数の円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。円スキャンは同心円スキャンの一例である。螺旋スキャンは、回転半径を次第に小さく(又は大きく)させながら螺旋状(渦巻状)の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。
ガルバノミラー43、44は互いに直交する方向に信号光LSを走査するように構成されているので、信号光LSをx方向及びy方向にそれぞれ独立に走査できる。更に、ガルバノミラー43、44の向きを同時に制御することにより、xy面上の任意の軌跡に沿って信号光LSを走査することが可能である。それにより、上記のような各種の走査態様を実現できる。
上記のような態様で信号光LSを走査することにより、走査線(走査軌跡)に沿った眼底深度方向(z方向)の断層像を形成することができる。また、特に走査線の間隔が狭い場合には、前述の3次元画像を形成することができる。
上記のような信号光LSの走査対象となる眼底Ef上の領域、つまりOCT計測の対象となる眼底Ef上の領域を走査領域と呼ぶ。3次元スキャンにおける走査領域は、複数の水平スキャンが配列された矩形の領域である。また、同心円スキャンにおける走査領域は、最大径の円スキャンの軌跡により囲まれる円盤状の領域である。また、放射スキャンにおける走査領域は、各スキャンラインの両端位置を結んだ円盤状(或いは多角形状)の領域である。

[作用・効果]
以上のような眼底観察装置1の作用及び効果について説明する。
眼底観察装置1によれば、近接する複数の走査線に沿う断層像群を位置合わせし、各画素位置における画素値を平均化して平均化断層像を形成することができる。このように走査位置が僅かに異なる断層像群を平均化することにより、従来のように同じ位置を走査して得られた断層像群を取得する場合よりも効果的にスペックルノイズを除去することができる。
つまり、従来のように同じ位置を走査すると同じ断層像が得られる。これら断層像にはほぼ同様のスペックルノイズが混入している。よって、これらを平均化しても各断層像に含まれるスペックルノイズが効果的に平均化されず、結果としてこれを除去することができない。他方、この実施形態によれば、走査位置が僅かに異なる断層像を平均化している。よって、これら断層像には眼底Efのほぼ同じ部位が描写され、かつ、これら断層像に混入するスペックルノイズは同じではない。したがって、従来の手法よりも効果的にスペックルノイズが平均化される。
また、眼底観察装置1によれば、複数の走査線(R1〜R3)に沿って信号光LSを所定回数反復して走査することによって複数(一例として50枚)の断層像を形成し、これら断層像に基づいて平均化断層像を形成することができる。被検眼Eの固視微動等を考慮すると、同じ走査線(たとえばR1)に沿って走査した場合であっても、眼底Efにおける実際の走査位置は僅かに異なってくる。このような複数の断層像を平均化することにより、スペックルノイズが効果的に除去された平均化断層像が得られる。
これに対し、全ての走査位置が相違するように信号光LSを走査することも可能である。ただし、平均化処理を適正に行うためには複数の走査線の最大間隔(両端の走査線の間の距離)に限度があるので、平均化断層像を形成するための断層像の個数が多い場合には、隣接する走査線の間隔が極めて狭くなり、ガルバノミラー43、44による走査精度を超えることが有り得る。よって、上記のような反復走査を行うことが望ましいと考えられる。
隣接する走査線の間隔は、描写対象となる眼底組織のサイズや、被検眼の固視微動などを総合的に勘案して適宜に設定できる。なお、眼底以外の眼の組織を計測する場合や、被測定物体が眼以外である場合には、計測対象の組織のサイズや、被測定物体の運動状態に応じて、隣接する走査線の間隔を適宜に設定することが可能である。
[変形例]
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形を適宜に施すことが可能である。
平均化断層像を複数形成する場合や、平均化断層像と眼底撮影像との位置合わせ(レジストレーション)を行う場合などには、平均化断層像の位置を決定することが必要となる。すなわち、平均化断層像は複数の断層像を平均化して得られるが、これら複数の断層像の全てが同じ位置を計測して得られたものではない。よって、上記のような場合には、平均化断層像の位置を決定しなければならない。なお、レジストレーションは、複数の平均化断層像をz方向に積算して得られる画像(積算画像)と、眼底撮影像との位置合わせをすることにより、各平均化断層像と眼底撮影像とのxy方向における位置を対応付ける処理である。
平均化断層像の位置を決定する処理の例を説明する。第1の例として、複数の断層像のうち、他の断層像との画像相関が最大となる断層像を選択し、この断層像の位置を平均化断層像の位置とすることができる。第2の例として、複数の走査線のうちのいずれかを予め指定しておき、この指定された走査線の位置(或いは、当該走査線に沿う断層像のうちのいずれかの位置)を平均化断層像の位置とすることができる。第3の例として、たとえば視神経乳頭のようにz方向に或る程度の広がりを持つ部位を計測する場合において、複数の断層像のうち、当該部位に相当する画像領域の深さ(z方向における長さ)が最大となる断層像を選択し、この断層像の位置を平均化断層像の位置とすることができる。第4の例として、眼底表面の所定の特徴点に相当する画像領域を、断層像と眼底撮影像の双方において特定し、眼底撮影像中の当該画像領域の位置に合致する当該画像領域を含む断層像を選択し、この断層像の位置を平均化断層像の位置とすることができる。なお、平均化断層像の位置を決定する処理はこれらの例に限定されるものではない。
上記の実施形態においては、参照ミラー114の位置を変更して信号光LSの光路と参照光LRの光路との光路長差を変更しているが、光路長差を変更する手法はこれに限定されるものではない。たとえば、被検眼Eに対して眼底カメラユニット2やOCTユニット100を移動させて信号光LSの光路長を変更することにより光路長差を変更することができる。また、特に被測定物体が生体部位でない場合などには、被測定物体を深度方向(z方向)に移動させることにより光路長差を変更することも有効である。
上記の実施形態におけるコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。また、ハードディスクドライブやメモリ等の記憶装置に記憶させることも可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1 眼底観察装置
2 眼底カメラユニット
3 表示装置
10 照明光学系
30 撮影光学系
43、44 ガルバノミラー
100 OCTユニット
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 走査制御部
213 記憶部
220 画像形成部
230 画像処理部
231 平均処理部
E 被検眼
Ef 眼底

Claims (7)

  1. 低コヒーレンス光を信号光と参照光とに分割し、被測定物体を経由した前記信号光と参照光路を経由した前記参照光とを重畳させて干渉光を生成して検出する光学系と、
    前記干渉光の検出結果に基づいて前記被測定物体の断層像を形成する画像形成手段と、
    を有する光画像計測装置であって、
    前記被測定物体に対する前記信号光の照射位置を走査する走査手段と、
    前記走査手段を制御して、近接する複数の走査線に沿って順次に前記信号光を走査させる制御手段と、
    前記画像形成手段により形成された前記複数の走査線に対応する複数の断層像を位置合わせし、各画素位置における画素値を平均化することによって平均化断層像を形成する画像処理手段と、
    を備えることを特徴とする光画像計測装置。
  2. 前記制御手段は、前記複数の走査線に沿う前記信号光の走査を所定回数反復して実行させるように前記走査手段を制御し、
    前記画像処理手段は、当該反復走査により得られた複数の断層像に基づいて前記平均化断層像を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光画像計測装置。
  3. 前記画像処理手段は、前記複数の断層像のうちの基準断層像に対する他の各断層像の画像相関を演算し、当該画像相関の値に基づいて前記平均化断層像を形成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光画像計測装置。
  4. 前記画像処理手段は、前記複数の断層像のそれぞれについて他の各断層像との画像相関を演算し、他の断層像との画像相関が最小となる断層像を特定して前記基準断層像とする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の光画像計測装置。
  5. 前記画像処理手段は、前記基準断層像に対する画像相関が所定閾値以上の断層像のみに基づいて前記平均化断層像を形成する、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の光画像計測装置。
  6. 前記複数の走査線は予め設定された間隔で配列される、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の光画像計測装置。
  7. 前記複数の走査線の前記間隔は変更可能である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の光画像計測装置。
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