JP2011091965A - ステータ用インシュレータ及びそれを用いる回転電機 - Google Patents

ステータ用インシュレータ及びそれを用いる回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの巻回時におけるインシュレータ部材の端縁の引き込まれを未然に防止することのできるステータ用インシュレータ及びそれを用いる回転電機を提供する。
【解決手段】ステータ鉄心2Aの特定ティース部2Bには、軸方向の一端側から中央に向かって切欠き部7を形成し、その切欠き部7に位置検出センサの脚部を収容配置する。第1インシュレータ部材110Aはティース部2bに対して切欠き部7のある側から装着し、第2インシュレータ部材110Bは、ティース部2bに逆側から装着する。第1インシュレータ部材110Aの特定ティース部2Bを覆う部分の軸方向の延出長さを、第2インシュレータ部材110Bの対応部分の延出長さよりも短くする。これにより、第1インシュレータ部材110側のフランジ部59Aの先端の開き量が小さくなる。
【選択図】図7

Description

この発明は、ステータ鉄心の外面に装着されてコイルとステータ鉄心の間を絶縁するステータ用インシュレータと、それを用いる回転電機に関するものである。
車両の始動発電機等の回転電機は、ロータの回転位置を検出する位置検出センサが設けられ、この位置検出センサによって検出された検出信号に基づいて三相コイルの転流タイミング等を制御するようになっている。
この種の回転電機として、ロータに設けられる駆動用のマグネットを利用してロータの回転位置を直接的に検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の回転電機は、ステータの外周側にロータの円筒壁が回転可能に配置され、ロータの円筒壁の内周に、異磁極が交互に配列されるようにマグネットが配置されるとともに、ステータに駆動用のコイルと位置検出センサが取り付けられている。
ステータのステータ鉄心は、複数のティース部が放射状に設けられ、各ティース部の外周にインシュレータを介してコイルが巻回されるとともに、各ティース部の先端に円周方向両側にT字状に張り出す爪片が一体に設けられている。各爪片は、ロータの内周面(マグネット)に近接状態で対向し、マグネットとの間で磁束の入出が行われるようになっている。
位置検出センサは、センサケース内に複数のセンサ素子と回路基板が収容され、センサケースに突設された複数の検出用の脚部にそれぞれ対応するセンサ素子が保持されている。そして、ステータ鉄心の特定ティース部の爪片には、軸方向の一端から中央側に向かって切欠き部が設けられ、その各切欠き部に位置検出センサの検出用の脚部が挿入配置されている。したがって、こうしてティース部間に配置された各センサ素子(検出用の脚部)はロータの内周のマグネットに近接状態で対向する。
また、ステータ鉄心のティース部の外面に取り付けられるインシュレータは、ステータ鉄心を軸方向の一端側から覆うインシュレータ部材と、ステータ鉄心を軸方向の他端側から覆うインシュレータ部材とから成る二分割構造とされている。両インシュレータ部材は、ステータ鉄心の外形をほぼ軸方向で二分した形に形成され、各インシュレータ部材のティース部を覆う部分の軸方向長さはすべて同長さとなっている。
なお、各インシュレータ部材は、ティース部の一般部(放射方向に延出する部分)から爪片にかけての周域を包み込むように取り付けられるが、特定ティース部の爪片の軸方向の一端側には切欠き部が設けられているため、一方のインシュレータ部材のこの切欠き部に対応する部分は、他方のインシュレータ部材とは形状が異なっている。即ち、両インシュレータ部材の各ティース部の周域を覆う部分は、ティース部の一般部の軸方向の略半部を覆う断面コ字状の領域の先端に、ティース部の爪片の裏面から側面にかけてを覆うフランジ部が延設されているが、特定ティース部の爪片は、切欠き部のある軸方向の一端側と切欠き部のない軸方向の他端側とで外形が異なるため、この部分に対応するフランジ部は一方のインシュレータ部材側のものと他方のインシュレータ部材側のものとで形状が異なることになる。具体的には、他方のインシュレータ部材側のフランジ部が円周方向にほぼ一定幅に張り出しているのに対し、一方のインシュレータ部材のフランジ部は、特定ティース部の切欠き部の形状に沿って張り出し幅が段差状に変化している。
特開2009−89588号公報
しかし、上記の回転電機に用いられる従来のインシュレータにおいては、一方のインシュレータ部材の特定ティース部に対応するフランジ部の張り出し幅が段差状に変化しているため、フランジ部の軸方向の中央側よりに側方に段差状に膨出する領域ができ、フランジ部のその膨出領域が、ティース部に対するコイルの巻回時に、コイルに引き込まれて捲れ上がることが懸念される。
特に、一方のインシュレータ部材の切欠きのあるフランジ部においては、切欠きのために軸方向の一端側で形状保持特性が低くなり、一方のインシュレータ部材を特定ティース部に被着したときに、先端部側(軸方向の中央側)が側方により大きく開く傾向にある。従来のインシュレータは、このことも関係して、上記の膨出領域がコイルの巻回時にコイルによって内側に引き込まれ易い。
そこでこの出願の発明は、コイルの巻回時におけるインシュレータ部材の端縁の引き込まれを未然に防止することのできるステータ用インシュレータ及びそれを用いる回転電機を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、放射状に複数のティース部が設けられたステータ鉄心と、前記各ティース部に巻回されるコイルを備え、前記ステータ鉄心の各ティース部の先端部に、円周方向両側に略T字状に張り出す爪片が設けられ、前記ステータ鉄心の複数のティース部のうちの特定ティース部の前記爪片に、位置検出センサの検出の脚部が挿入配置される切欠き部が軸方向の一端側から中央側に向かって形成されている回転電機のステータに用いられ、前記ステータ鉄心の外面に装着されて当該ステータ鉄心と前記コイルの間を絶縁するステータ用インシュレータであって、前記ステータ鉄心の切欠き部の設けられる軸方向の一端側から前記複数のティース部の外面を覆う第1インシュレータ部材と、前記ステータ鉄心の軸方向の他端側から前記複数のティース部の外面を覆う第2インシュレータ部材とから成るに二分割構造とされているものにおいて、前記第1インシュレータ部材の前記特定ティース部の爪片の切欠き部のある辺を覆う部分の軸方向長さが、前記第2インシュレータ部材の前記特定ティース部の対応する辺を覆う部分の軸方向長さよりも短く設定されていることを特徴とする。
これにより、第1インシュレータ部材がステータ鉄心の外面に軸方向の一端側から装着され、コイルの巻回時に、第1インシュレータ部材の特定ティース部を覆う領域に先端側を外側に開くようにな力が作用した場合であっても、第1インシュレータ部材の特定ティース部を覆う部分の軸方向長さが、第2インシュレータ部材の特定ティース部を覆う部分の軸方向長さよりも短く設定されていることから、第1インシュレータ部材の軸方向の先端側の開き量は小さく抑えられる。このため、第1インシュレータ部材の先端側縁部の側方への膨出量は抑制される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステータ用インシュレータにおいて、前記第1インシュレータ部材の前記特定ティース部の切欠き部のある辺を覆う部分の軸方向の延出端には、前記特定ティース部の切欠き部の底部に沿う外向きの屈曲片が設けられ、その屈曲片の先端部が前記切欠き部の延長上で前記第2インシュレータ部材に突き合わされていることを特徴とする。
これにより、第1インシュレータ部材の軸方向の延出端が屈曲片によって第2インシュレータ部材に当接し、第1インシュレータ部材と第2インシュレータ部材の間の隙間の発生が抑制される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のステータ用インシュレータを用いることを特徴とする回転電機である。
この出願の発明によれば、第1インシュレータ部材の爪片の切欠き部のある辺を覆う部分の軸方向長さを、第2インシュレータ部材側の対応部のものよりも短く設定したことから、第1インシュレータ部材側の軸方向の先端の開き量が抑制され、その結果、コイル巻回時におけるインシュレータ部材の端縁の引き込まれを未然に防止することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、第1インシュレータ部材の軸方向の延出端が屈曲片によって第2インシュレータ部材に当接するようになるため、インシュレータ部材の端縁の引き込まれを防止しつつ、両インシュレータ部材間の隙間の発生を抑制することができる。
この発明の一実施形態の回転電機の斜視図である。 この発明の一実施形態の回転電機の図1のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の回転電機をロータ部分を断面にして示した平面図である。 この発明の一実施形態のステータと位置検出センサの分解平面図である。 この発明の一実施形態のステータ鉄心の斜視図である。 この発明の一実施形態のインシュレータの斜視図である。 この発明の一実施形態のステータ鉄心とインシュレータの分解平面図である。 この発明の一実施形態のロータの内周側の展開図である。 この発明の一実施形態の位置検出センサの背面図である。 この発明の一実施形態の位置検出センサを背面側から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の位置検出センサを正面側から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の位置検出センサの分解斜視図である。 この発明の一実施形態のステータ鉄心とインシュレータの一部の分解平面図である。 この発明の一実施形態のステータの一部の平面図である。 この発明の一実施形態の位置検出センサの各センサ素子の検出状態と、U,V,Wの各相の出力波形を示すタイミングチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、車両用エンジンの始動発電機として用いられるこの実施形態の回転電機1を示すものである。この回転電機1は、三相ブラシレス型の回転電機であり、エンジンブロック(図示せず)に固定されるステータ2と、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定されるロータ4と、ロータ4の回転位置を検出する位置検出センサ6とを備えている。
図4は、ステータ2と位置検出センサ6の組付け状態を示すものであり、図5〜図7は、ステータ2の構成部品を示すものである。これらの図にも示すように、ステータ2は、電磁鋼板を積層して成るステータ鉄心2Aと、ステータ鉄心2Aに巻回される複数のコイル10とを備えている。ステータ鉄心2Aは、図5に示すように、円環状に形成された本体部2aと、この本体部2aの外周面から径方向外側に向かって放射状に突出する複数のティース部2bとを有し、各ティース部2bの先端部には円周方向両側に略T字状に張り出す爪片3が設けられている。ステータ鉄心2Aの外面には、各ティース部2bの周域を覆うようにインシュレータ110が装着され、各ティース部2bの周域にはインシュレータ110を介して上記のコイル10が巻回されるようになっている。インシュレータ110については後に詳述する。
ロータ4は、図2に示すように、磁性材料から成る有底円筒状のヨーク12と、このヨーク12の底壁12aに同軸に固定されたボス部14とを備え、ボス部14には、エンジンのクランクシャフトが一体回転可能に結合されるようになっている。
図8は、ロータ4の内周側を展開して示したものである。同図にも示すように、ロータ4の内周面には、複数のマグネット16が円周方向に沿って等間隔に取り付けられている。これらの各マグネット16は、ロータ4の軸方向に長い長方形状に形成され、一つを除き他のすべては、ロータ4の中心に向く側の面(内側面)がN極とS極のいずれかに着磁されている。そして、一つのマグネット16cは内側面がN極に着磁された主磁極部162の一端側(長尺方向の一端側)に、内側面がS極に着磁された短尺な副磁極部160が接合されている。
ここで、図8中、内側面全域がN極に着磁されているマグネット16をマグネット16a、内側面全域がS極に着磁されているマグネット16をマグネット16b、主磁極部160と副磁極部162を備えたマグネット16をマグネット16cと呼ぶものとすると、このロータ4では、隣接する特定の一組のマグネット16a,16aの間にマグネット16cが配置され、他の隣接するマグネット16a,16a間にマグネット16bが配置されている。したがって、ロータ4の内周側は、軸方向の一端側(図8中上端側)以外ではN極とS極が交互に現れ、軸方向の一端側ではマグネット16cの副磁極部160の前後(円周方向の前後)のみマグネット3個分だけN極が連続して現れる。後に詳述するように、マグネット16の軸方向の一端側の領域は、エンジンの点火タイミングを検出するためのターゲットとして用いられ、マグネット16の軸方向の残余の領域は、主に、コイル10の転流タイミングを検出するためのターゲットとして用いられる。
また、ステータ鉄心2Aのティース部2bに巻回されたコイル10は、ステータ2から引き出されて図示しない制御装置に接続されている。制御装置は、エンジンの始動時には所定のタイミングでコイル10の通電を制御することによってロータ4とクランクシャフトを回転させ、エンジンの始動後には、ロータ4の回転に伴う発電電力を図示しないバッテリに充電し、若しくは、直接使用に供する。なお、図1中100bは、コイル10に接続されたリード線であり、102bは、複数のリード線100bを束ねてそれらの周囲を被覆する保護チューブである。また、同図中102aは、後述するセンサケース60から引き出されたリード線100a(図9参照)を束ねてそれらの周囲を被覆する保護チューブである。
ところで、各ティース部2bの爪片3の形状は一定形状ではなく、図5に示すように、一部のティース部2bの爪片3には軸方向の一端側から軸方向中央側に向かって切欠き部7が設けられている。具体的には、切欠き部7は、円周方向で隣接する二つの爪片3に跨って略長方形状の嵌合溝を形成するように形成され、その嵌合溝を形成する切欠き部7の対が円周方向に連続して合計4箇所に配置されている。以下、爪片3に切欠き部7が形成される5個のティース部2bを他のティース部2bと区別するために特定ティース部2Bと呼ぶものとする。隣接する特定ティース部2Bに形成される各切欠き部7の対には、後述する位置検出センサ6のセンサ保持用の脚部80a,80b,80c,80d(図4参照)が挿入配置されるようになっている。
位置検出センサ6の脚部80a,80b,80c,80dには、図8に示す第1,第2,第3,第4ホールIC(センサ素子)50a,50b,50c,50dがそれぞれ収容配置されている。これらのホールIC50a,50b,50c,50dは、ロータ4の内周面に対向してマグネット16の磁束の切り替わりを検出する。
ここで、脚部80a,80b,80c,80d内に配置されるホールIC50a,50b,50c,50dのうちの、第1ホールIC50aと第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dとでは設置高さが異なり、図8に示すように、第1ホールIC50aは、ロータ4の内周面の軸方向の一端側に対峙する位置M1に配置され、第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dは、ロータ4の内周面の軸方向の中央側に対峙する位置M2に配置されている。これにより、第1ホールIC50aは、マグネット16cの副磁極部160を通る高さでマグネット16a,16b,16cの磁束の切り替わりを検出し、第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dは、マグネット16cの主磁極部162を通る高さでマグネット16a,16b,16cの磁束の切り替わりを検出する。
第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dは、ロータ4の中央側の位置M2で検出した信号を、ロータ4の回転位置信号として制御装置に出力し、第1ホールIC50aは、ロータ4の軸方向の一端側の位置M1で検出した信号を、ロータ4の円周上の絶対位置情報信号として制御装置に出力する。制御装置では、第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dの出力信号を受けて、3相のコイル10に対する転流タイミングを制御するとともに、第1ホールIC50aの出力信号と第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dの出力信号を受けてエンジンの点火タイミングを制御する。
図15は、各ホールIC50a,50b,50c,50dの出力に応じて制御装置で生成される信号と、U,V,Wの各相のコイル10に出力される電圧波形を併せて記載したタイミングチャートである。
なお、同図中、S2,S3,S4は、第2,第3,第4ホールIC50b,50c,50dの出力に対応して生成されるパルス信号を示し、S1は、第1ホールIC50aの出力に対応して生成されるパルス信号を、Sv,Sw,Suは、V相,W相,U相の各出力電圧波形をそれぞれ示している。また、同図中T1は、第1ホールIC50aの出力(S1)がハイ状態のまま第4ホールIC50dの出力(S4)がハイからローに切り替わるタイミングであり、T2は、第1ホールIC50aの出力(S1)がハイ状態のまま第4ホールIC50dの出力(S4)がローからハイに切り替わるタイミング、T3は、タイミングT1を経た後に、第1ホールIC50aの出力(S1)がハイ状態のまま第3ホールIC50cの出力(S3)がローからハイに切り替わるタイミングである。制御装置では、信号S1,S2,S3,S4の変化からタイミングT1,T2,T3を求めることができる。
制御装置は、例えば、同図に示すように、信号S2,S3,S4に応じてV相,W相,U相の各コイル10の転流タイミングを制御し、信号S2,S3,S4と、信号S1とによってタイミングT1を求め、そのタイミングT1でエンジンの点火を制御する。
図9〜図12は、位置検出センサ6を示すものである。
位置検出センサ6は、樹脂製のセンサケース60の内部に第1,第2,第3,第4ホールIC50a,50b,50c,50dと、この各ホールIC50a,50b,50c,50dに電気的に接続される回路基板34を収容し、そのセンサケース60がステータ2とエンジンブロックとに締結されるようになっている。
センサケース60は、回路基板34を主に収容するセンサケース本体20がステータ2の外周縁部の円弧形状に沿って形成され、その略扇状の底壁21がステータ2の外周縁部に重ねて配置されるようになっている。底壁21の外縁部には、底壁21とともに凹形状の収容部22を形成する周壁23が延設されている。周壁23は、扇形状の外側の円弧辺をなす外周壁部23aと、扇形状の内側の円弧辺をなす内周壁部23bと、扇形状の半径方向に延出する両側の側辺をなす側壁部23c,23dとから構成されている。
センサケース本体20の底壁21の外側面(ステータ2に臨む側の面)には、円弧方向に離間して4つの脚部80a,80b,80c,80dが突設されている。これらの脚部80a,80b,80c,80dは、前述のようにステータ2の特定ティース部2Bの切欠き部7の対の間に挿入配置されるものであり、底壁21のうちの外周壁部23a寄りに偏倚した位置に等間隔に突設されている。センサケース本体20の外周壁部23aには厚肉の板状の舌片部64が延設され、その舌片部64がエンジンブロックに図示しないボルトによって締結されるようになっている。また、センサケース本体20の内周壁部23bの中央には、センサケース本体20の底壁21から引き出された複数のリード線100aを集合させて側方に引き出すための配線ガイド68が一体に形成されている。さらに、内周壁部23bの円弧方向の両端部の近傍には、先端側がステータ2方向(脚部80a,80b,80c,80dの延出方向と同方向)に向かって湾曲する一対のアーム部62a,62bが延設され、その一対のアーム部の先端に連結ブロック62cが一体に設けられている。この連結ブロック62cは、ステータ鉄心2Aの本体部2aの側面に重合され、図示しないボルトによってステータ2に結合されるようになっている。
また、センサケース本体20の底壁21の内周側の端部には、センサケース本体20の底壁21の内側から引き出された各リード線100aを支持するための支持壁24が突設されている。支持壁24は、収容部22の底壁21を挟んで周壁23の内周壁部23bの延長上に配置されている。そして、支持壁24には、その突出端側から付根部側に向かって切れ込む複数のスリット25が設けられ、その各スリット25内にリード線100aが個別に係止されるようになっている。
また、底壁21の内周壁部23b側に偏倚する位置には、収容部22内からリード線100aを底壁21の外部に引き出すための複数の引き出し孔72が設けられている。
センサケース本体20の収容部22内には、上方側の開口から第1,第2,第3,第4ホールIC50a,50b,50c,50dと回路基板34とを含むセンサユニット32が収容される。また、センサケース本体20の底壁21の内側面には、センサユニット32を固定するための一対の係止クリップ70が突設されている。各係止クリップ70は、先端側がテーパ状に窄まった二つ割りのピン状の構造であり、相手嵌合孔に嵌入された状態で自身の弾性によって嵌合孔の縁部を係止する。
センサユニット32は、第1,第2,第3,第4ホールIC50a,50b,50c,50dと、これらのホールIC50a,50b,50c,50dを保持する保持ブロック42と、この保持ブロック42に取り付けられる略円弧状の回路基板34と、によって構成されている。
回路基板34は、その面上に配線パターンが印刷され、その配線パターン上の所定位置にホールIC50a,50b,50c,50dの各リード線と、引き出し孔72を通してセンサケース本体20の底壁21から外部に引き出される複数のリード線100aとがはんだ固定によって電気的に接続されている。なお、引き出し孔72を通してセンサケース本体20の外部に引き出されるリード線100aは、組付け順序としては、センサケース本体20の外部から先端部が引き出し孔72に挿入され、収容部22の内側に引き出されたその先端部が回路基板34上の所定位置にはんだ固定される。また、リード線100aは、引き出し孔72に挿入されるときに押圧変形し、それによって引き出し孔72との隙間が閉塞される。
また、センサユニット32の保持ブロック42と回路基板34がセンサケース本体20の収容部22内に固定されると、その状態で収容部22の内部に充填剤150(図1参照)が充填される。これにより、充填材150は脚部80a,80b,80c,80d内のホールIC50a,50b,50c,50dの周囲と、保持ブロック42及び回路基板34の周囲に満たされ、そのまま所定時間放置することによって収容部22内で凝固する。
このとき、回路基板34に接続されている複数のリード線100aは、底壁21に設けられた引き出し孔72を通して収容部22の外部に引き出されているため、凝固前の充填剤150が外部に吸い出される毛細管現象を引き起こすことはない。
ところで、ステータ2のステータ鉄心2Aの外面に装着されるインシュレータ110は、図7に示すように二分割構造とされ、ステータ鉄心2Aを軸方向の一端側(特定ティース部2Bに切欠き部7が設けられている側)から覆う第1インシュレータ部材110Aと、ステータ鉄心2Bを軸方向の他端側から覆う第2インシュレータ部材110Bとによって構成されている。なお、図6は、第1インシュレータ部材110Aの外形を示す。
第1インシュレータ部材110Aと第2インシュレータ部材110Bは、ステータ鉄心2Aの本体部2aの外面を覆う周壁57と、周壁57の外周面から放射状に延出してステータ鉄心2Aの各ティース部2bの外面を覆う断面略コ字のティース保護部58と、を備え、ティース保護部58の先端部には、略円周方向に延出して対応する爪片3の裏面から側方にかけてを覆うフランジ部59が設けられている。
ただし、特定ティース部2Bの爪片3は、他のティース部2bと異なり、軸方向の一端側に切欠き部7が設けられているため、特定ティース部2Bを覆う第1インシュレータ部材110A側のティース保護部58Aは、第2インシュレータ部材110B側の対応するティース保護部58Bと形状及びサイズが異なっている。また、第1インシュレータ部材110A側の周壁57には、図6に示すようにコイル接続用の端子120がモールド成形によって固定設置されている。
図13,図14は、一つの特定ティース部2Bと、それに装着されるティース保護部58A,58Bの形状と寸法関係を示すものである。
これらの図に示すように、第1インシュレータ部材110A側のティース保護部58Aは、フランジ部59Aのうちの、特定ティース部2Bの爪片3の切欠き部7のある辺を覆う部分に、その切欠き部7に対応するように切欠き65が設けられ、軸方向の延出端に特定ティース部2B側の切欠き部7の底部に沿うように屈曲片61が設けられている。この屈曲片61には内側のコーナーが鈍角になるようにテーパ面61aが設けられている。
一方、第2インシュレータ部材110B側のティース保護部58Bは、フランジ部59Bに切欠きが設けられておらず、フランジ部59Bの張り出し幅がステータ鉄心2Aの軸方向に沿って一定となっている。
そして、ティース保護部58A(フランジ部59Aを含む)のうちの、特定ティース部2Bの爪片3の切欠き部7のある辺を覆う部分の軸方向の延出長さL1は、ティース保護部58B(フランジ部58Bを含む)の対応部分の軸方向の延出長さL2よりも短く設定されている。
なお、第1,第2インシュレータ部材110A,110Bの他のティース保護部58はすべて均等な軸方向長さに設定されているが、特定ティース部2Bに装着されるティース保護部58Aのうちでも、爪片3の切欠き部7のない辺を覆う部分の軸方向長さは、対応するティース保護部58Bの対応部分の軸方向長さと同じに設定されている。
このように構成された第1,第2インシュレータ部材110A,110Bは、軸方向の延出端を相互に突き合わせるようにしてステータ鉄心2Aの外面に装着され、その状態において、ティース保護部58の外面側からコイル10が図示しない巻線機によって巻回される。
このとき、第1,第2インシュレータ部材110A,110Bは、ティース保護部58をティース部2bに嵌合したときやコイル10の巻き付け時等に、ティース保護部58に先端側を開くような力が作用することがあるが、第1インシュレータ部材110A側のティース保護部58Aの特定ティース部2Bの切欠き部7のある辺を覆う部分の延出長さL1が第2インシュレータ部材110B側の対応部分の延出長さL2よりも短く設定されているため、両者の延出長さが同じに設定されている場合に比較し、第1インシュレータ部材110A側のティース保護部58Aの先端側の開き量が抑制される。これにより、ティース保護部58Aのフランジ部59Aにあっても先端側の開きが小さくなる。
したがって、このインシュレータ110を採用することにより、コイル10の巻回時にフランジ部59Aの端縁がコイル10に引き込まれるのを未然に防止することができる。
特に、この実施形態のインシュレータ110においては、第1インシュレータ部材110A側のフランジ部59Aの軸方向の延出端に、特定ティース部2Bの切欠き部7の底部に沿うように屈曲片61が延設され、その屈曲片61の先端部が、第2インシュレータ部材110B側のフランジ部59Bの端面に突き合わされているため、コイル10の巻回時における屈曲片61の巻き込まれを防止しながらも、フランジ部59A,59B間での隙間の発生を抑制することができる。したがって、これによりインシュレータ110の絶縁性能を高めることができる。
また、この実施形態のインシュレータ110の場合、フランジ部59Aの延出端の屈曲片61には、内側の屈曲角が鈍角になるようにテーパ面61aが設けられているため、屈曲片61の付根部側の剛性を有利に高めることができるとともに、コイル10の巻回時にテーパ面61aによってコイル10をスムーズに誘導できるという利点もある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1…回転電機
2…ステータ
2b…ティース部
2B…特定ティース部
3…爪片
7…切欠き部
10…コイル
61…屈曲片
80a,80b,80c,80d…脚部
110…インシュレータ
110A…第1インシュレータ部材
110B…第2インシュレータ部材

Claims (3)

  1. 放射状に複数のティース部が設けられたステータ鉄心と、前記各ティース部に巻回されるコイルを備え、前記ステータ鉄心の各ティース部の先端部に、円周方向両側に略T字状に張り出す爪片が設けられ、前記ステータ鉄心の複数のティース部のうちの特定ティース部の前記爪片に、位置検出センサの検出用の脚部が挿入配置される切欠き部が軸方向の一端側から中央側に向かって形成されている回転電機のステータに用いられ、
    前記ステータ鉄心の外面に装着されて当該ステータ鉄心と前記コイルの間を絶縁するステータ用インシュレータであって、
    前記ステータ鉄心の切欠き部の設けられる軸方向の一端側から前記複数のティース部の外面を覆う第1インシュレータ部材と、前記ステータ鉄心の軸方向の他端側から前記複数のティース部の外面を覆う第2インシュレータ部材とから成るに二分割構造とされているものにおいて、
    前記第1インシュレータ部材の前記特定ティース部を覆う部分の軸方向長さが、前記第2インシュレータ部材の前記特定ティース部を覆う部分の軸方向長さよりも短く設定されていることを特徴とするステータ用インシュレータ。
  2. 前記第1インシュレータ部材の前記特定ティース部を覆う部分の軸方向の延出端には、前記特定ティース部の切欠き部の底部に沿う外向きの屈曲片が設けられ、その屈曲片の先端部が前記切欠き部の延長上で前記第2インシュレータ部材に突き合わされていることを特徴とする請求項1に記載のステータ用インシュレータ。
  3. 請求項1または2に記載のステータ用インシュレータを用いることを特徴とする回転電機。
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