JP2011086802A - 積層コンデンサ、その製造方法、回路基板および電子機器 - Google Patents

積層コンデンサ、その製造方法、回路基板および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】積層コンデンサが高い歩留まりで製造でき、かつ、その反りも抑制されること。
【解決手段】厚み方向に交互に複数回積層された樹脂層と金属層と、を有し、表裏面が樹脂材料を含む表面層で覆われ、表裏面のうちの一方の面が凹部を有さないなだらかな面である第一の面30からなり、他方の面が凹部34を有する第二の面32からなり、かつ、反りを有する積層体20A、20Bを、2つ以上貼り合わせることにより構成され、少なくともいずれか2つの互いに隣接する積層体20A、20B同士が、第一の面同士30、または、第二の面同士32により貼り合わせられていることを特徴とする積層コンデンサ、その製造方法、ならびに積層コンデンサを用いた回路基板および電子機器。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層コンデンサ、その製造方法、回路基板および電子機器に関するものである。
薄膜状の金属層と樹脂層とを交互に積層した積層コンデンサとしては、たとえば、蒸着金属膜を形成した一対の金属化プラスチックフィルムを大口径巻芯に積層巻回する工程等を経て作製されるタイプの積層コンデンサ(特許文献1参照)や、一方向に回転するドラム上に金属層と樹脂層とを交互に蒸着して積層する工程等を経て作製されるタイプの積層コンデンサ(特許文献2、3参照)などが知られている。また、特許文献1〜3では、金属層と樹脂層とを積層した積層体を密着一体化させたり、積み重ねる工程を経て積層コンデンサを作製したりすることも提案されている。
特開平03−255605号公報(請求項1、2等) 特開2006−245175号公報(請求項1、12、13等) 特開2008−21681号公報(請求項1、8等)
このような積層体を、2つ以上積み重ねて貼り合わせて構成された積層コンデンサ(以下、「貼り合わせ型積層コンデンサ」と称す場合がある)は、この貼り合わせ型積層コンデンサと総厚みが同じ1層の積層体を用いた積層コンデンサ(以下、「単一型積層コンデンサ」と略す場合がある)とほぼ同等の容量を得ることができる。
一方、大容量の単一型積層コンデンサを、特許文献1に開示される方法により積層体を作製する場合、容量の増加、すなわち厚みの増加に比例して、金属化プラスチックフィルムの巻回数を増やす必要がある。しかし、巻回数の増大は、金属化プラスチックフィルム間の異物欠陥の増大を招きやすくなる。また、大容量の単一型積層コンデンサを、特許文献2,3に開示される蒸着法を利用して積層体を作製する場合、積層体の作製に際しより長時間の成膜が必要となるため、耐電圧や容量がバラツキ易く、成膜時の異物欠陥が増加する。このため、大容量の単一型積層コンデンサを作製しようとした場合、歩留まりの低下を招きやすい。これらの点では、歩留まりを確保する上では、同じ容量であれば、大容量になるほど、単一型積層コンデンサよりも貼り合わせ積層コンデンサの方が有利である。
また、貼り合わせ型積層コンデンサを構成する積層体は、上述したように巻芯やドラムなどの円柱体上に形成される。このため、円柱体上に形成された直後の積層体は反っている。このような反りを低減させるため、特許文献1〜3に示される技術では、積層体を加熱プレスによる平坦化処理を施した後に貼り合わせを行うことも提案されている。しかしながら、このような平坦化処理を施したとしても、積層体の反りを完全に除去することは難しいため、平坦化処理を施した積層体を用いた貼り合わせ型積層コンデンサにも反りが生じることは避け難い。これに加えて積層体の反りを完全に除去するために、長時間の平坦化処理を実施した場合は、生産性の低下を招くことになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い歩留まりで製造でき、かつ、反りの抑制された積層コンデンサ、その製造方法、ならびに、当該積層コンデンサを用いた回路基板および電子機器を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
本発明の積層コンデンサは、支持体上に、少なくとも樹脂原料を付着させる工程と、金属原料を付着させる工程と、を交互に繰り返すことにより、厚み方向に交互に複数回積層された樹脂層と金属層と、を有し、厚み方向において少なくともいずれか1層の樹脂層を挟んで隣接する2層の金属層の内の一方の層が正極として機能し、他方の層が負極として機能し、表裏面が樹脂材料を含む表面層で覆われ、表裏面のうちの一方の面が凹部を有さないなだらかな面である第一の面からなり、他方の面が凹部を有する第二の面からなり、かつ、反りを有する積層体を、2つ以上貼り合わせることにより構成され、少なくともいずれか2つの互いに隣接する積層体同士が、第一の面同士、または、第二の面同士により貼り合わせられていることを特徴とする。
本発明の積層コンデンサの一実施態様は、厚みが、2mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。
本発明の積層コンデンサの他の実施態様は、2つの互いに隣接する積層体同士が、第一の面同士、または、第二の面同士により貼り合わせられている貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和が、樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内であることが好ましい。
本発明の積層コンデンサの他の実施態様は、2つ以上貼り合わせることにより積層された状態の積層体の両端面が、外部電極として機能する金属材料により被覆され、かつ、両端面近傍における積層体同士の貼り合わせ界面内にも金属材料が存在することが好ましい。
本発明の積層コンデンサ製造方法は、一方向に回転する円柱状部材の外周面に、樹脂材料からなる第一の表面層を気相成膜法により成膜する第一の表面層成膜工程と、第一の表面層成膜工程を終えた後に、(1)パターニングされ、かつ、正極または負極のいずれか一方の極性の電極として実質的に機能する金属層を気相成膜法により成膜する第一の成膜ステップ、(2)第一の成膜ステップにより形成された金属層上に樹脂層を気相成膜法により成膜する第二のステップ、(3)パターニングされ、かつ、一方の極性とは逆極性の電極として実質的に機能する金属層を気相成膜法により成膜する第三の成膜ステップ、および、(4)第三の成膜ステップにより形成された金属層上に樹脂層を気相成膜法により成膜する第四の成膜ステップを、この順に順次複数回繰り返し実施すると共に、第一の成膜ステップから第四の成膜ステップの繰り返し実施を終了する最終回の成膜ステップとして、第一の成膜ステップまたは第三の成膜ステップを実施することで、第一の表面層上に、金属層と樹脂層とが交互に複数回積層された構成を有し、積層コンデンサとして機能するコンデンサ層を形成するコンデンサ層形成工程と、コンデンサ層の形成に際して最後に形成された金属層上に、樹脂材料からなる第二の表面層を気相成膜法により成膜する第二の表面層成膜工程と、を少なくとも経ることにより、第一の表面層とコンデンサ層と第二の表面層とがこの順に積層された積層体を形成し、続いて、積層体を円柱状部材の外周面から剥離した後、さらに2つ以上に切断し、切断された積層体同士を、第一の表面層同士または第二の表面層同士で貼り合わせる貼り合わせ工程を少なくとも経て、積層コンデンサを製造することを特徴とする。
本発明の回路基板は、本発明の積層コンデンサを備えたことを特徴とする。
本発明の電子機器は、本発明の積層コンデンサを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高い歩留まりで製造でき、かつ、反りの抑制された積層コンデンサ、その製造方法、ならびに、当該積層コンデンサを用いた回路基板および電子機器を提供することができる。
本実施形態の積層コンデンサの一例を示す模式断面図である。 本実施形態の積層コンデンサの他の例を示す模式断面図である。 図2に示す積層コンデンサの貼り合わせ界面の端部近傍を拡大した拡大図である。 本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の一例を示す模式断面図である。 本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の他の例を示す模式断面図である。 積層体の作製に用いられる成膜装置の一例を示す概略模式図である。
本実施形態の積層コンデンサは、支持体上に、少なくとも樹脂原料を付着させる工程と、金属原料を付着させる工程と、を交互に繰り返すことにより、厚み方向に交互に複数回積層された樹脂層と金属層と、を有し、厚み方向において少なくともいずれか1層の上記樹脂層を挟んで隣接する2層の金属層の内の一方の層が正極として機能し、他方の層が負極として機能し、表裏面が樹脂材料を含む表面層で覆われ、表裏面のうちの一方の面が凹部を有さないなだらかな面である第一の面からなり、他方の面が凹部を有する第二の面からなり、かつ、反りを有する積層体を、2つ以上貼り合わせることにより構成され、少なくともいずれか2つの互いに隣接する積層体同士が、第一の面同士、または、第二の面同士により貼り合わせられていることを特徴とする。
本実施形態の積層コンデンサは、上述したように積層体を、2つ以上貼り合わせて構成される貼り合わせ型積層コンデンサである。このため、本実施形態の積層コンデンサと総厚みが同じ1層の積層体を用いた単一型積層コンデンサと比べて、より高い歩留まりで製造できる。
また、本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体は、支持体上に、少なくとも樹脂原料を付着させる工程と、金属原料を付着させる工程と、を交互に繰り返すことにより、厚み方向に交互に複数回積層された樹脂層と金属層と、を有し、厚み方向において少なくともいずれか1層の樹脂層を挟んで隣接する2層の金属層の内の一方の層が正極として機能し、他方の層が負極として機能し、表裏面が樹脂材料を含む表面層で覆われ、表裏面のうちの一方の面が凹部を有さないなだらかな面である第一の面からなり、他方の面が凹部を有する第二の面からなり、かつ、反りを有するものである。
この積層体は、反りを有しており、積層体の形成に際して、支持体と接していた面は凹部の無いなだらかな面(第一の面)を構成する。これに加えて、厚み方向において少なくともいずれか1層の樹脂層を挟んで隣接する2層の金属層の内の一方の層が正極として機能し、他方の層が負極として機能させるために、金属層は、その平面方向において全面がベタ膜として形成されるのではなく、部分的に欠落した部分が存在するように所定のパターンを有している。このため、金属層がその平面方向において欠落した部分が、積層体の厚み方向において重なり合うことで、積層体の第一の面と反対側の面(第二の面)には、凹部が形成される。
本実施形態の積層コンデンサは、このような積層体を、2つ以上貼り合わせることにより構成されたものであるが、この場合、いずれか2つの互いに隣接する積層体が、第一の面同士、または、第二の面同士により貼り合わされる。すなわち、反りが生じた結果、第一の面が凸面となっていれば、凸面同士を貼り合わせ、第一の面が凹面となっていれば凹面同士を貼り合わせる。同じ面同士を貼り合わせようとすると、反りによって生じている両者の間の空間が無くなる方向に力が働き、積層コンデンサ全体としては、反りが抑制される。このため、回路基板の表面などのように、平坦な基板上に積層コンデンサを実装する際に、優れた実装性を得ることができる。
なお、同じ面同士で貼り合わせられる1対の積層体としては、第一の面(または第二の面)を基準とした場合に積層体の反りの方向が同じで、かつ、略同程度の反りを有するものが用いられるのであれば、1対の積層体の各々の構造や製造プロセスは異なるものであってもよい。しかしながら、通常、積層体の第一の面(または第二の面)を基準とした場合に反りの方向や、反りの程度は、積層体の構造や製造プロセスによって決定されるため、1対の積層体としては、同一の構造および同一の製造プロセスにより作製されたものを用いることが特に好ましい。
また、反りの抑制という観点からは、本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の数は、偶数であることが特に好ましい。この場合、n番目の積層体とn+1番目の積層体との反りがキャンセルされるように貼り合わせられる。なお、ここでnは、積層コンデンサの一方の面側から他方の面側へと順に貼り合わせられた積層体の番号を付した際に、1以上であってかつ奇数番目の番号を意味する。また、貼り合わせを行う場合は、凹部を有する第二の面同士よりも凹部を有さないなだらかな面である第一の面同士を貼り合わせることが好ましい。第二の面同士を貼り合わせた場合には、2つの積層体の貼り合わせ界面において凹部に起因する隙間が生じるため、第一の面同士を貼り合わせた場合と比べて、密着力の点でやや劣るためである。また、この点を考慮すれば、本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の数は、2つであることが特に好ましい。これにより、第一の面同士を貼り合わせた積層体のみからなる積層コンデンサを得ることができるためである。
また、本実施形態の積層コンデンサの厚みは、2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましい。厚みが2mm以上の積層コンデンサは、単一型積層コンデンサでも実現することが可能である。しかし、単一型積層コンデンサを構成する積層体を作製するためには、多数の樹脂層と金属層とを交互に積層する必要があり、特に、厚みが3mm以上になると、異物欠陥等に起因する歩留まりの低下や、さらには、耐電圧、容量などの品質ばらつきの発生が顕著となる傾向がある。しかしながら、本実施形態の積層コンデンサでは、2つ以上の積層体を用いているため、厚みを2mm以上としても歩留まりの低下や品質ばらつきの発生を抑制できる。なお、厚みの上限は特に限定されるものではないが、実用上の観点からは10mm以下とすることが好ましく、5mm以下とすることがより好ましい。
また、本実施形態の積層コンデンサでは、2つの互いに隣接する積層体同士が、第一の面同士、または、第二の面同士により貼り合わせられている貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和が、樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内であることが好ましい。
このような構成を採用した本実施形態の積層コンデンサは、容量を更に増加させることができる。この理由は、以下の通りである。まず、積層コンデンサを構成する積層体の表裏面は樹脂材料を含む表面層により覆われている。そしてこの表面層は、通常、積層体の表面側(または裏面側)に最も近い位置に配置された金属層やこれよりも内側に設けられる樹脂層や金属層を、積層コンデンサの実装作業時等において外部からの摩擦や機械的衝撃などから保護するために、保護層としての機能が求められる。この保護層としての機能を確保するためには、表面層の厚みは、一般的に樹脂層の50倍〜5000倍程度の厚みが必要である。しかしながら、本実施形態の積層コンデンサでは、積層体同士が貼り合わせられる面側となる表面層には、上述したような保護層としての機能が要求されない。積層体同士が貼り合わせられる面側となる表面層は、本実施形態の積層コンデンサ中では、積層コンデンサの実装作業時等において、摩擦等の機械的ストレスや熱などの物理的ストレスなどに曝されることが無いためである。
従って、両面が保護層として機能する表面層で覆われた積層体を用いて作製された本実施形態の積層コンデンサでは、貼り合わせ界面部分の樹脂材料厚みは、保護層として機能を有する表面層の2倍の厚み、すなわち、樹脂層の厚みを基準とすると、樹脂層の100倍〜10000倍程度の厚みとなる。そして、積層コンデンサの厚み方向において、この領域はコンデンサとしては機能しないため、その分、容量が小さくなる。しかしながら、貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和を、樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内にまで小さくすれば積層コンデンサの厚み方向において、コンデンサとして機能しない領域をより小さくできる。それゆえ、積層コンデンサの厚みが同じであれば、貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和を、樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内とした態様の積層コンデンサの方が、容量をより増大させることができる。
なお、貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和は、上述したように樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内が好ましいが、2倍〜50倍の範囲内がより好ましく、2倍〜20倍の範囲内が更に好ましい。貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和を2倍以上とすることにより、積層コンデンサ作製時において、積層体の両面のうち、より肉薄の表面層で覆われた面が、何がしかの物理的、機械的、化学的ストレスに曝されても、内部の金属層や樹脂層が破損等することを抑制することができる。これに加えて、貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和を100倍以下とすることにより、両面が保護層として機能する表面層で覆われた積層体を用いた同じ厚みの積層コンデンサと比べて、容量を更に増大させることができる。
また、本実施形態の積層コンデンサは、通常、2つ以上貼り合わせることにより積層された状態の積層体の両端面が、外部電極として機能する金属材料により被覆される。この場合、2つ以上貼り合わせることにより積層された状態の積層体の両端面近傍における積層体同士の貼り合わせ界面内にも金属材料が存在することが好ましい。この場合、貼り合わせ界面に存在する金属材料が、アンカー効果を発揮して、積層体端面と外部電極との密着強度をより大きくすることができる。特に、貼り合わせられる2つの積層体が、凸面を成すように反っている面同士を貼り合わせて構成される積層コンデンサでは、貼り合わせた後の2つの積層体の両端面近傍における積層体同士の貼り合わせ界面には、必然的に隙間が生じ易くなる。この場合において、たとえば、2つの積層体を貼り合わせる際の貼り合わせ条件を調整することで、貼り合わせ界面に、意図的に所望の大きさの隙間を形成させ、この隙間にも外部電極を構成する金属材料を配置することで、上述した効果を容易に得ることができる。
次に、本実施形態の積層コンデンサの具体例について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態の積層コンデンサの一例を示す模式断面図であり、上段は、2つの積層体が貼り合わせられる前の状態(製造段階の状態)を示し、中段は、2つの積層体が貼り合わせられた後の状態(完成品)を示し、下段は完成品の斜視図を示したものである。また、図1上段に示す図の側面側と、図1中段および下段に示す図の正面側とは対応関係にある。なお、図1中、積層コンデンサを構成する個々の積層体中の樹脂層や金属層等の詳細については記載を省略してある。ここで、図1の中段に示す積層コンデンサ10は、図1の上段に示す略同程度の反りを有する2つの積層体20A、20Bを、第一の面30同士で貼り合わせたものである。この積層体20A、20Bの詳細な構造については後述する。積層体20は、貼り合わせ前においては、図1の上段に示すように第一の面30側に凸を成すように反っているが、図1の中段および下段に示すように、第一の面30同士で貼り合わせることで、単に2つの積層体20A、20Bを積み重ねた場合に第一の面30、30の間に生じてしまう空間(隙間)が無くなることとなり、積層コンデンサ10全体としては、反りの無い状態となっている。ここで、2つの積層体20の第二の面32、32は、積層コンデンサ10においては、その表裏面を構成している。第二の面32に設けられている凹部34も積層コンデンサ10の表裏面に位置している。これに対して、積層体20同士の貼り合わせ界面40は、全面がなだらかな面である第一の面30同士を貼り合わせて構成されているため、全面において隙間なく密着している。なお、積層コンデンサ10の両端面(図1において左右の端面)には、金属材料等の導電性材料から構成される外部電極50が設けられている。この外部電極50は、図中、不図示の金属層と導通可能に設けられている。なお、外部電極50は、積層コンデンサ10の端面から第一の面30側に多少差し掛かるように設けられていてもよい。
図2は、本実施形態の積層コンデンサの他の例を示す模式断面図であり、図中、図1に示すものと同様のものについては同じ符号が付してある。図2に示す積層コンデンサ12は、図1の上段に示す2つの積層体20A、20Bを、第二の面32同士で貼り合わせた構造を有するものである。このため、積層体20同士の貼り合わせ界面42には、第二の面32の凹部34に起因する中空部44が形成される。
図3は、図2に示す積層コンデンサ12の貼り合わせ界面42の端部近傍を拡大した拡大図である。ここで、図中、図2に示すものと同様のものについては同じ符号が付してある。図2に示す積層コンデンサ12においては、貼り合わせられる2つの積層体20A、20Bが、凸面を成すように反っている第二の面32同士を貼り合わせて構成される。このため、貼り合わせた段階では図3に示すように貼り合わせ界面42の端部には、2つの第二の面32,32の間には隙間46が形成されやすい。しかしながら、隙間46が形成された場合、この隙間46に外部電極50を構成する金属材料を配置することができる。また、積層体20の端面36を図3に示すように粗面化しておくこともできる。これにより、粗面化された端面36のアンカー効果に加えて、隙間46に配置された金属材料のアンカー効果により、外部電極50を、積層体20の端面36により強固に密着させることができる。
次に、積層コンデンサ10、12を構成する個々の積層体の具体的構造について説明する。図4は、本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の一例を示す模式断面図であり、具体的には、積層体内部の層構造について説明する図を示したものである。なお、図中に示す積層体は、貼り合わせ前の単体状態のものであり、本来的には反りを有するものであるが、積層体内部の層構造の説明を容易とする都合上、反りが無いものとして示してある。
図4に示す積層体20AAは、図1に示す積層体20Aや積層体20Bの一例を示したものである。積層体20AAは、第一の面30側から第二の面32側へとこの順に、第一の表面層60、第一のダミー層62、コンデンサ層64、第二のダミー層66、第二の表面層68が積層された層構造を有し、その層構造は厚み方向に対して略対称的である。なお、説明の都合上、図4中では、コンデンサ層64は、積層体20AAの全厚みの1/3強程度の厚みを有する部分として示されているが、通常は、容量をできるだけ極大化するために積層体20AAの全厚みと略等しい厚みを有する部分である。また、図中、黒色で示される部分は金属材料からなり、白色で示される部分は樹脂材料からなる。また、この積層体20AAを用いて積層コンデンサ10、12を作製した場合には、積層体20AAの右端面36Rおよび左端面36Lに接するように外部電極50(図4中、不図示)が設けられる。
ここで、第一のダミー層62、コンデンサ層64および第二のダミー層66は、積層体20AAの厚み方向に、金属層70(図中、黒帯状のライン)と、樹脂層72(図中、2本の黒帯状のラインに挟まれた白帯状のライン)とが交互に複数層積層された構造を有する。
そして、第一のダミー層62および第二のダミー層66を構成する各々の金属層70Dは、積層体20AAの長さ方向(図4の左右方向)に対して中央部分で断絶され、右端面36R側から左端面36L側の方向またはその逆方向への導通が遮断されている。以下、この金属層70Dが部分的に断絶された領域を、導通遮断領域74Cと称す。それゆえ、たとえば、積層体20AAの右端面36R側を正極、左端面36L側を負極としても、導通遮断領域74Cの右側に位置する樹脂層72は、正極として機能する2層の金属層70Dの間に位置することになり、導通遮断領域74Cの左側に位置する樹脂層72は、負極として機能する2層の金属層70Dの間に位置することになる。よって、第一のダミー層62および第二のダミー層66は、コンデンサとして機能しない。
なお、導通遮断領域74Cは、金属層70の成膜と略同時または成膜前後に実施されるパターニング処理により形成される。ダミー層62、66は、コンデンサとしては機能しないため省略してもよいが、積層体20AAを製造する際の製造上の都合などに応じて設けることができる。たとえば、積層体20AAの製造は主に、金属層70と樹脂層72とを交互かつ連続的に積層する成膜プロセスが大部分を占めるが、この成膜プロセスの開始直後や終了直前は、コンデンサ層64の成膜に適した定常状態から外れる傾向にある。このため、この期間は、コンデンサ層64の代わりに、ダミー層62、66を形成することができる。なお、このダミー層62,66のは、コンデンサ層64を外部から加わる機械的な力から保護して補強する機能を有していてもよい。
一方、コンデンサ層64も、2つのダミー層62,66と同様に、積層体20AAの厚み方向に、金属層70と、樹脂層72とが交互に複数層積層された構造を有する。但し、コンデンサ層64では、金属層70が断線される位置がダミー層62,66とは異なる。すなわち、樹脂層72を挟むように設けられた2層の金属層70C1、70C2のうち、一方の金属層70C1は、積層体20AAの長さ方向に対して、左端面36L側寄りに設けられた導通遮断領域74Lにより部分的に断絶されており、他方の金属層70C2は、積層体20AAの長さ方向に対して、右端面36R側寄りに設けられた導通遮断領域74Rにより部分的に断絶されている。このような構成は、コンデンサ層64を構成する他の金属層70についても同様である。すなわち、具体的に言えば、コンデンサ層64を構成する各々の金属層70について、第一の面30側から第二の面32側へと通し番号を付した場合、コンデンサ層64は、2a番目(または2a−1番目)の金属層70が導通遮断領域74Rにより断線され、2a−1番目(または2a番目)の金属層70が導通遮断領域74Lにより断線された層構造を有する。ここで、aは1以上の整数である。
このため、たとえば、積層体20AAの右端面36R側を正極、左端面36L側を負極とした際に、積層体20AAの長さ方向において、導通遮断領域74Rと、導通遮断領域74Lとの間に位置し、かつ、コンデンサ層64を構成する樹脂層72は、この樹脂層72、すなわち誘電体層を挟んで配置され、一方が正極として機能し、他方が負極として機能する2層の金属層70の間に位置することになる。よって、コンデンサ層64は、コンデンサとして機能する。
なお、導通遮断領域74R、74Lは、積層体20AAの長さ方向において同じ位置に配置される。また、既述したように、コンデンサ層64は、実質的には積層体20AAの厚み方向の大部分を占める領域であるため、積層体20AAの厚み方向には、多数の導通遮断領域74R(74L)が重なり合うように配置されることになる。また、これら導通遮断領域74R、74Lは、導通遮断領域74Cと同様に、金属層70の成膜と略同時または成膜前後に実施されるパターニング処理により、本来形成されるべき金属層70の一部を除去するようにして形成されるものである。このため、支持体上に、第一の表面層60、第一のダミー層62、コンデンサ層64、第二のダミー層66および第二の表面層68をこの順に積層することにより積層体を製造した場合、積層体20AAの厚み方向において、複数の導通遮断領域74R(74L)が重なり合うように配置された部分に対応する第二の面32には、凹部34が形成されることになる。
また、導通遮断領域74R、74Lの配置パターンは、各々の導通遮断領域74R、74Lが積層体20AAの厚み方向に重なり合うように配置されることで凹部34を形成すると共に、コンデンサ層64が、コンデンサとしての機能を発揮できるのであれば、積層体20AAの長さ方向における導通遮断領域74R、74Lの数も含めて図4に示す例に限定されるものではない。たとえば、導通遮断領域74R(74L)は、図4に示すように右端面36R(36L)からやや離れた位置に設けるのではなく、右端面36R(36L)に接するように設けることができる。
また、第一の表面層60および第二の表面層68は、その厚みは略同等であり、かつ、積層コンデンサとして組み立てられた後の状態において保護層としての機能が確保できる十分な厚みを有するものである。このため、図4に示す積層体20AAは、図1や図2に例示する本実施形態の積層コンデンサ10、12の作製に利用する以外にも、この積層体20AAを単体で利用して、従来の単一型積層コンデンサの作製にも利用できる。また、これら表面層60、68は、樹脂材料を含むものであればよいが、通常は、樹脂材料のみから構成されることが好適である。
図5は、本実施形態の積層コンデンサを構成する積層体の他の例を示す模式断面図であり、具体的には、図4に示す積層体20AAの変形例について示したものである。なお、図中に示す積層体は、貼り合わせ前の単体状態のものであり、本来的には反りを有するものであるが、積層体内部の層構造の説明を容易とする都合上、反りが無いものとして示してある。また、図中、図4に示す積層体20AAと同一のものについては同じ符号が付してある。
図5に示す積層体20BBは、基本的には図4に示す積層体20AAと同一の層構造を有するが、図4に示す積層体20AAの第一の表面層60と比べて、図5に示す第一の表面層61の厚みのみがより肉薄になると共に、厚み方向における層構造が非対称となっている点で異なっている。ここで、第一の表面層61の厚みは、積層コンデンサとして組み立てられた後の状態において保護層としての機能が確保できない厚みとされている。したがって、この積層体20BBを用いて、図1や図2に例示する本実施形態の積層コンデンサ10、12を作製する場合は、第一の面30同士で貼り合わせられることが必要である。しかしながら、図1や図2に例示する本実施形態の積層コンデンサ10、12を作製する場合において、図5に示す積層体20BBを用いることで、図4に示す積層体20AAを用いた場合よりも、同一の容量を確保しつつより薄型化することができる。
本実施形態の積層コンデンサ10、12に用いられる積層体20は反りを有するものであるが、この反りは、(1)曲面を有する支持体の曲面上に積層体20を形成した場合や、(2)平面を有する支持体の平面上に、厚み方向における層構造が、構造的および/または材料的に非対称な積層体を形成した場合に発生する。ここで、上記(1)に示す例としては、円柱状の支持体の外周面に積層体20を形成した場合や、円筒状の支持体の内周面に積層体20を形成した場合などが挙げられる。また、上記(2)に示す例としては、図5に例示した厚み方向における層構造が構造的に非対称な積層体20BBが挙げられる。また、図4に例示した厚み方向における層構造が構造的に対称的な積層体20AAであっても、たとえば、第一の表面層60を構成する材料と、第二の表面層68を構成する材料とを熱膨張係数の異なる異種材料とした場合のように、厚み方向における層構造が材料的に非対称な積層体なども挙げることができる。
次に、本実施形態の積層コンデンサ10、12を構成する各層や外部電極50の構成材料や、その形成方法についてより詳細に説明する。まず、金属層70を構成する材料としては、導電性を有する金属材料であれば公知の金属材料を利用することができ、Al、Zn、Cu、Ag、Ni、または、これらの合金等を例示できるが、これらの中でもAlが特に好ましい。また、金属層70を形成する方法としては、蒸着法や、スパッタ法、CVD法などのように金属原料を付着させる工程が実施できる公知の気相成膜法を利用することができる。なお、金属層70の形成に際しては、導通遮断領域74R、74L等を設けるために、金属層70の成膜と略同時または成膜前後にパターニング処理が行われる。このパターニング処理は、公知のパターニング方法が利用して実施できる。たとえば、金属材料を付与する面の一部にフッ素系オイルなどのオイルを選択的に塗布するオイルマスキングを実施してから、蒸着等する方法や、ベタ膜状に金属層70を形成した後、電子ビームなどによりベタ膜状の金属層70の一部を選択的にエッチングする方法などが利用できる。金属層70の厚みとしては特に限定されないが、金属層70の膜厚ムラや成膜不良などを抑制しつつ、積層コンデンサ10、12の容量を極大化する観点からは、10nm〜40nmの範囲内が好ましい。
樹脂層72を構成する材料としては、誘電体として機能するものであれば公知の樹脂材料を利用することができ、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等を例示できるが、これらの中でもアクリル系樹脂が特に好ましい。また、樹脂材料は、放射線、紫外線等の光および熱から選択される少なくとも1種の物理的刺激を付与することにより硬化するものや、重合開始剤や架橋促進剤などの添加剤を利用して硬化するものや、物理的刺激および添加剤の双方を併用して硬化するものなどを適宜利用できる。また、樹脂層72を形成する方法としては、蒸着法などの樹脂原料を付着させる工程が実施できる公知の気相成膜法を利用することができ、樹脂原料として重合性単量体を用いた場合は、支持体上に付与した後に少なくとも物理的刺激を付与して硬化させる。樹脂層72の厚みとしては特に限定されないが、樹脂層72の膜厚ムラや成膜不良などを抑制しつつ、積層コンデンサ10、12の容量を極大化する観点からは、100nm〜1000nmの範囲内が好ましい。
なお、積層体20中における金属層70の層数と樹脂層72の層数との和(合計積層数)は、作製する積層コンデンサ10、12の仕様にもよるが、一般的な従来の単一型積層コンデンサの半分以下の合計積層数である10000層以下が好ましく、8000層以下がより好ましい。合計積層数を10000層以下とすることにより、同程度の容量を有する従来の単一型積層コンデンサと比べて、異物欠陥等の発生を抑制してより歩留まりを向上させることができると共に、容量特性などの品質面でもばらつきをより一層抑制することが容易となる。なお、合計積層数の下限は特に限定されるものではないが、実用上は500層以上とすることが好ましい。
表面層60、61、68を構成する材料としては、公知の樹脂材料を含むものであれば特に限定されず、その他の成分として、たとえば、機械的強度の向上等を目的として無機フィラーなどを含んでいてもよい。しかし、表面層60、61、68を構成する材料としては、基本的には樹脂材料のみを用いることが好ましい。また、樹脂材料としては、樹脂層72と同一のものを用いてもよく、異なった物を用いてもよい。さらに、表面層60、61、68の形成方法としては、樹脂層72と同一の形成方法を利用してもよく、異なった形成方法を利用してもよい。しかし、生産性の点からは、表面層60、61、68および樹脂層72の樹脂材料や形成方法は同一であることが好ましい。表面層60、68の厚みとしては、積層コンデンサ10、12を製造した後、実装時などにおける摩擦や加熱から積層体20内部を保護するために、5μm〜500μm程度の範囲とすることが好ましい。また、積層コンデンサ10、12の作製に際して貼り合わせ界面40、42側となる表面層61の厚みとしては、表面層60、68に要求される程の保護層としての機能が表面層61に対しては求められない点を考慮すれば、0.1μm〜5μm程度の範囲内とすることが好ましい。
なお、表面層60、61、68を構成する樹脂材料の硬化度は、樹脂層72と同程度としてもよいが、積層体10、12中において表面層60、61、68が貼り合わせ面側に位置することになる場合には、表面層60、61、68の形成時における硬化度を低めに設定することもできる。この場合は、表面層60、61、68の粘着性や流動性がより高くなるため、積層体20同士の貼り合わせに際して、貼り合わせ界面40、42の密着性をより高めることができるからである。それゆえ、貼り合わせ界面40、42の密着性をより高めるという観点からは、貼り合わせ界面40、42側に位置することになる表面層60、61、68を構成する樹脂材料の硬化度は、90%未満が好ましく、75%以下がより好ましく、60%以下が更に好ましい。なお、硬化度の下限は特に限定されないが、表面層60、61、68後の型崩れを防止する観点から40%以上が好ましい。
なお、硬化度は、硬化前後の樹脂材料の赤外線吸収スペクトル測定を利用して求めることができる。この場合、硬化度を決定する吸収ピークとしては、硬化前後で観察される複数の吸収ピークのうち、硬化前はピーク自体が観察されない(強度ゼロ)もしくは非常に弱い強度を有し、重合反応がほぼ完全に完了するまで硬化させた後には強い強度を有する吸収ピークか、あるいは、重合反応がほぼ完全に完了するまで硬化させた後には強い強度を有し、硬化前はピーク自体が観察されない(強度ゼロ)もしくは非常に弱い強度を有する吸収ピークを選択する。なお、樹脂材料中のどの部分構造に起因する吸収ピークを選択するかは、樹脂材料の分子構造に応じて適宜選択できるが、基本的には重合反応の進行に伴い増大または減衰する吸収ピークのうち、硬化前後での強度変化が最も大きい吸収ピークが選択される。そして、硬化前の強度を硬化度0%、十分に硬化させた後の強度を硬化度100%として対応付けることで、硬化度を求めることができる。
以上に説明した材料や成膜方法等を適宜組合わせて、支持体上に各層を順次積層することで、積層体20を作製することができる。なお、ここで言う支持体上に形成された積層体20とは、1つの積層コンデンサ10,12に対応したサイズの図4や図5に例示した単体状態のものでは無く、積層体20の平面方向(図1の下段の斜視図のXY方向)の縦横に連続した構造を有し、切断により単体状態のものが多数得られる状態のものを意味する。ここで、支持体は、積層体20が形成される面が平滑な面(平らな面)を有しているのであれば、円柱状の支持体、円筒状の支持体、平板状の支持体などが適宜利用できる。積層体を形成する面としては、円柱状の支持体であれば外周面に、円筒状の支持体であれば外周面または内周面に、平板状の支持体であれば、その平面が選択される。なお、平板状の支持体を用いる場合は、積層体20に反りが発生するように厚み方向の層構造は非対称とされる。
以上に説明したように積層体20の作製に際しては、支持体や各層の成膜方法等として種々組み合わせて実施することができるが、量産性等の実用性を考慮した場合は、以下に説明するプロセスにより作製することが好適である。すなわち、一方向に回転する円柱状部材の外周面に、樹脂材料からなる第一の表面層60,61を気相成膜法により成膜する第一の表面層成膜工程と、第一の表面層60,61上に、金属層70と樹脂層72とが交互に複数回積層された構成を有し、コンデンサとして機能するコンデンサ層64を形成するコンデンサ層形成工程と、コンデンサ層64の形成に際して最後に形成された金属層70上に、樹脂材料からなる第二の表面層68を気相成膜法により成膜する第二の表面層成膜工程と、を少なくとも経ることにより、第一の表面層60、61とコンデンサ層64と第二の表面層68とがこの順に積層された積層体20を得ることができる。なお、コンデンサ層形成工程の初期や終了直前は、成膜条件が非定常条件となり、膜厚や膜質がばらつく傾向が強くなる場合があるため、この期間内においては、ダミー層62,64を形成してもよい。この場合は、図4や図5に示す積層体20を得ることができる。また、上述した第一の表面層成膜工程、コンデンサ層形成工程および第二の表面層成膜工程は、実用性や量産性の観点から、1つの真空容器内にて、全て蒸着法を利用して実施することが好ましい。
なお、コンデンサ層形成工程では、第一の表面層成膜工程を終えた後に、以下の4つのステップをこの順に順次複数回繰り返し実施される。
(1)パターニングされ、かつ、正極または負極のいずれか一方の極性の電極として実質的に機能する金属層70(たとえば、図4中の金属層70C2)を気相成膜法により成膜する第一の成膜ステップ
(2)第一の成膜ステップにより形成された金属層70上に樹脂層72を気相成膜法により成膜する第二のステップ
(3)パターニングされ、かつ、一方の極性とは逆極性の電極として実質的に機能する金属層70(たとえば、図4中の金属層70C1)を気相成膜法により成膜する第三の成膜ステップ
(4)第三の成膜ステップにより形成された金属層70上に樹脂層72を気相成膜法により成膜する第四の成膜ステップ
そして、第一の成膜ステップから第四の成膜ステップの繰り返し実施を終了する最終回の成膜ステップとしては、第一の成膜ステップまたは第三の成膜ステップが実施されることでコンデンサ層形成工程が完了する。この場合、コンデンサ層形成工程において、最後に成膜されるのは金属層70となる。なお、パターニングは、第一の表面層60、61または樹脂層72の表面の一部に、フッ素系オイルを塗布するオイルマスキングを実施してから、蒸着法により金属層70を形成することで実施される。この場合のオイルの塗付位置は、導通遮断領域74R、74Lを形成する領域に対応させて選択される。なお、コンデンサ層形成工程の初期や終了直前の場合は、導通遮断領域74Cを形成する領域に対応させてオイルを塗布することで、ダミー層62,64を形成してもよい。
また、表面層60、61、68や、樹脂層72を形成した後、その上に次の層を形成したり次工程を実施したりする前に、使用する樹脂材料の種類に応じて樹脂材料を硬化させる硬化処理を実施してもよい。たとえば、表面層60、61、68および樹脂層72が、電子線により硬化する放射線硬化型樹脂である場合は、これらの層を形成した後に電子線を照射し、次の層を形成したり次工程を実施したりすることができる。
図6は、積層体20の作製に用いられる成膜装置の一例を示す概略模式図であり、具体的には、上述した第一の表面層成膜工程、コンデンサ層形成工程および第二の表面層成膜工程を連続して実施できる装置について示したものである。図6に示される成膜装置100は、真空容器110と、この真空容器110内に配置され、図中、時計回り方向(矢印R方向)に回転可能な回転ドラム(円柱状部材)112とを有している。また、この回転ドラム112の周囲には、回転方向Rに沿って、回転ドラム112の外周面に電子線により硬化するタイプの樹脂原料(重合性単量体)を蒸着する樹脂原料供給手段114と、回転ドラム112の外周面に電子線を照射する電子線照射手段116と、回転ドラム112の外周面の所定の位置に選択的にオイルを塗布するパターニング手段118と、回転ドラム112の外周面に金属材料を蒸着する金属蒸着手段120とが配置されている。
積層体20の製造に際しては、真空容器110に接続された不図示の真空ポンプにより、重合性単量体および金属材料の蒸着に適した圧力となるまで、真空容器110内が減圧される。この時の圧力は、たとえば、2×10−2Pa〜1×10−2Pa程度とされる。次に、回転ドラム112を回転させつつ、樹脂原料供給手段114内の重合性単量体を蒸発させて、回転ドラム112上に蒸着する。続いて、回転ドラム112上の重合性単量体からなる薄膜に対して、電子線照射手段116により電子線が照射され、膜が硬化する。この重合性単量体の蒸着と電子線の照射とを、交互に繰り返して、所定の厚みの第一の表面層60、61を形成する(第一の表面層形成工程)。
続いて、重合性単量体の蒸着および電子線の照射に加えて、パターニング手段118によるオイル塗付および金属蒸着手段120による金属材料の蒸着も行う。これにより、回転ドラム112が1回転する毎に、回転ドラム112の外周面上に、1層の樹脂層72とパターニングされた1層の金属層70とがこの順に積層される。そして、樹脂層72と金属層70とを交互に積層するプロセスを繰り返すことで、コンデンサ層64を所定の厚みとなるまで形成する(コンデンサ層形成工程)。なお、成膜装置100の稼働状態が非定常的となりやすいコンデンサ層形成工程の初期および終期は、オイルのパターニング位置を変えることで、ダミー層62、64を形成する。そして最後に再び、重合性単量体の蒸着および電子線の照射のみを交互に繰り返し、所定の厚みの第二の表面層68を形成する(第二の表面層形成工程)。これにより、図4や図5に例示したような層構造を有する積層体20を得ることができる。
図6に例示したような成膜装置100などを用いて、支持体上に形成された積層体20に対しては、積層体20を支持体から剥離する剥離工程、積層体20をさらに2つ以上に切断する切断工程、および、積層体20の第一の面30同士または第二の面32同士(あるいは、第一の表面層60,61同士または第二の表面層68同士)を貼り合わせる貼り合わせ工程が行われる。なお、これらの工程は順序を適宜入れ替えて実施してもよい。
また、切断工程は、カードサイズ(たとえば、縦横が数センチ〜十数センチのサイズ)に切断する第一の切断工程と、カードサイズの積層体20同士を貼り合わせ後に、棒状の条サイズに切断する第二の切断工程とに分けて実施することが好ましい。貼り合わせ工程は、剥離工程を経た後の大判サイズ状態の積層体20、第一の切断工程を経た後のカードサイズ状態の積層体20、第二の切断工程を経た後の条サイズ状態の積層体20、および、第三の切断工程を経た後の母素子20から選択されるいずれかの状態の積層体20を用いて行うことができる。しかしながら、貼り合わせ作業の容易さや、生産効率等を考慮すれば、貼り合わせ工程は、カードサイズ状態の積層体20を用いて行うことが好ましい。なお、大判サイズやカードサイズ状態の積層体20とは、図4や図5中に示される単体状態の積層体20が、図中の紙面に対して垂直方向および左右方向連続して繋がっている状態を意味し、母素子サイズ状態の積層体20とは、図4や図5中に示される単体状態の積層体20が、図中の紙面に対して垂直方向に連続して繋がっている状態を意味する。
ここで、貼り合わせ工程は、第一の面30同士または第二の面32同士で積層体20を重ね合わせたものを2枚の平板状部材の間に配置した後、加熱プレスすることで実施される。加熱プレスは、加熱温度として50℃〜300℃程度の範囲内、プレス圧として0.1kgf/cm〜3kgf/cm程度の範囲内で、0.5時間〜10時間程度の範囲内で実施することができる。この加熱プレスを実施する場合は、通常の大気中で実施してもよいが、貼り合わせ界面40、42中に空気が残留するのを抑制するために500Pa以下程度の減圧環境下で実施してもよい。
なお、従来の積層コンデンサの作製に際しては、単一型および貼り合わせ型を問わず積層体20の反りを修正するために、積層体20に対して加熱プレスを実施することで積層体20を平坦化する平坦化工程の実施が必要であった。しかし、本実施形態の積層コンデンサ10、12の作製に際しては、加熱プレスを利用して貼り合わせ工程を実施することで、積層体20が有する反りを無くす。すなわち、従来の積層コンデンサの作製時に実施される平坦化工程は、本実施形態の積層コンデンサ10、12の作製に際しては、貼り合わせ工程で実質的に置き換えられることになる。このため、工程数という点では、本実施形態の積層コンデンサ10、12を作製する上で、従来と比べて工程数が増加して生産性が低下することも無い。
また、積層体20の反り量は、基本的にはその厚みにある程度比例する傾向にある。このため、たとえば、2つの積層体20を用いて作製された本実施形態の積層コンデンサ10、12と、1つの積層体20を用いて作製された単一型積層コンデンサとを比較した場合、後者の単一型積層コンデンサに用いられる積層体20の反り量は、より大きくなる。それゆえ、積層体20の厚みが大きくなる程、加熱プレス(平坦化工程)の実施が困難となり、また、加熱プレス(平坦化工程)の実施に際して積層体20が割れるなどの破損が生じ易くなる。しかしながら、本実施形態の積層コンデンサ10、12の作製に際しては、相対的に反り量のより小さい積層体20を利用することができるので、同程度の条件で加熱プレス(貼り合わせ工程)を実施しても積層体20の破損が生じにくい。これに加えて、反り量のより小さい積層体20を2個ではなく、3個以上用いることもできるため、従来の単一型積層コンデンサでは実現できない大容量の積層コンデンサを作製することもできる。
貼り合わせ工程を経た後は、積層体20の端面36に外部電極50を設けた場合に、外部電極50と金属層70との導通の確保を確実とするために、電極取出し工程を実施することが特に好ましい。この電極取出し工程は、端面36に対して、たとえば、酸素プラズマ処理などを施すことにより、端面36近傍の樹脂層72のみを選択的に除去することで実施される。また、このような処理を行うことで、端面36が粗面化されるため、端面36に外部電極50を形成した場合に、外部電極50を端面36により強固に密着固定するアンカー効果が得られる。
続いて、貼り合わせ工程を少なくとも経た後の積層体20の端面36に、外部電極50を形成する外部電極形成工程を実施する。なお、この段階では、積層体20としては、第二の切断工程も終えた母素子サイズ状態の積層体20が用いられる。この外部電極形成工程は、端面36の全面を覆うように金属材料を、メッキ法、金属溶射法(いわゆるメタリコン)、スパッタ法等の公知の金属膜成膜方法で成膜したり、端面36上を含む導電性ペーストを塗付したりするなどにより実施され、必要に応じて2種類以上の方法を組み合わせて実施してもよい。たとえば、外部電極50は、端面36に溶融金属を溶射してメタリコン層を形成した後、このメタリコン層上に、導電性ペーストを塗布して導電性ペースト層を形成し、さらにこの導電性ペースト層上に、メッキ処理を行ってメッキ層を形成することで作製することができる。
外部電極50は、上記に例示したように2層以上からなる多層構造であってもよいが、単層構造としてもよい。外部電極50を構成する材料としては、公知の導電性ペーストや、公知の金属材料が利用できる。たとえば、導電性ペーストであれば、フィラーとしてAgやカーボンを含むものなどを挙げることができ、金属材料であれば、Cu、Ag、Snや、黄銅などの各種の合金などを挙げることができる。
以上に説明した本実施形態の積層コンデンサ10,12は、コンデンサを少なくとも1つ以上備えた回路基板用のコンデンサとして利用できる。また、本実施形態の積層コンデンサ10,12は、コンデンサを少なくとも1つ以上備えた電子機器用のコンデンサとしても利用できる。この場合、電子機器には、本実施形態の積層コンデンサ10,12を備えた回路基板を用いることもできる。このような電子機器としては、コンデンサを利用する公知の電子機器であれば特に限定されないが、たとえば、複写機などの各種OA機器や、携帯電話などの各種通信機器、液晶ディスプレイなどの各種表示デバイス、コンピューター、照明機器などを挙げることができる。
以下に、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものでは無い。
(実施例1)
−積層体の作製−
図6に示す成膜装置100を用いて図4に示す層構造を有する積層体20AAを以下の手順で作製した。まず、真空容器110内の圧力を1.33×10−3Paとなるまで減圧した後、直径1m、幅65cmの回転ドラム112を100m/分の速度で回転させた。この状態で、樹脂原料供給手段114から樹脂原料(1,6−ヘサンジオールジアクリレート)を回転ドラム112上に蒸着させて、重合性単量体からなる薄膜を形成し、次いで電子線照射手段116から10kV、100mAで電子線を照射して、薄膜を硬化させた。そして、樹脂原料の蒸着と電子線照射とを交互に繰り返すことにより、膜厚2μmの第一の表面層60を形成した。
続いて、樹脂原料の蒸着、電子線照射に加えて、オイルパターニング手段118により、回転ドラム112上の所定の位置にフッ素系オイルを塗布してオイルマスキングを行うと共に、抵抗加熱方式の金属蒸着手段120より蒸気化されたアルミニウムを回転ドラム112上にアルミ蒸着も行った。そして、樹脂原料の蒸着、電子線照射、オイルマスキングおよびアルミ蒸着を繰り返すことにより、厚みが20nmの金属層70と、厚みが0.5μmの樹脂層72とを交互に積層した。この際の金属層70の層数と樹脂層72の層数とをそれぞれ2100層とした。なお、2100層のうち、最初の50層と、最後の50層は、それぞれダミー層62、66とし、残りをコンデンサ層64とした。
その後、再び、第一の表面層60を形成する場合と同様の条件にて、樹脂原料の蒸着と電子線照射とを交互に繰り返すことにより、膜厚50μmの第二の表面層68を形成した。なお、第一の表面層60、第二の表面層68、樹脂層72の硬化度は、58%であった。
次に、回転ドラム112上に形成された円筒状の積層体20AAを、幅方向に切断して帯状の大判サイズの積層体20AAを得た。続いて、この大判サイズの積層体20AAを長手方向に5等分してカードサイズの積層体20AAを得た。このカードサイズの積層体20AAは、第二の面32側が凸面となるように反っていた。この時の反り量は2mmであった。なお、当該反り量とは、平坦な床面にカードサイズの積層体20AAを配置した場合におけるカードサイズの積層体20AAの床面からの最大高さからカードサイズの積層体20AAの厚みを引いた値を意味する。
−貼り合わせ−
続いて、ステンレス板上に、ガラス繊維含有シリコーンゴムシートとガラス繊維製シートとをこの順に配置した部材の上に、カードサイズの積層体20AAを第一の面30同士で重ね合わせたものを配置し、さらにその上に、ステンレス板を配置した。このように重ね合わせた部材を、真空加熱プレス装置内に配置して、50Paのアルゴンガス置換された雰囲気下にて、温度150℃、圧力1kgf/cmで60分間の加熱プレスを行い、2枚のカードサイズの積層体20AAを貼り合わせた。こうして得られたカードサイズの積層体20AAを貼り合わせた貼り合わせ体の反り量は、0.10mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
−外部電極の形成−
続いて、カードサイズの貼り合わせ体を、棒状の母素子サイズに切断し、その後、母素子を構成する積層体20AAの端面36を酸素プラズマ処理した。さらに、この端面36上に、黄銅の金属溶射処理、導電性ペーストの塗付処理、Snメッキ処理を順次行うことで、外部電極50を形成した。そして、最後にチップサイズに切断することにより、図1の中段および下段に示す構造を有する厚みが2.5mmの積層コンデンサ10を得た。
(実施例2)
実施例1において、積層体20AAの作製時に、コンデンサ層64を構成する金属層70、樹脂層72の積層数を増やしたこと以外は、実施例1と同様にして図1の中段および下段に示す構造を有する厚みが3.5mmの積層コンデンサ10を得た。なお、カードサイズの積層体20AAを貼り合わせた貼り合わせ体の反り量は、0.10mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
(実施例3)
実施例1において、積層体20AAの作製時に、コンデンサ層64を構成する金属層70、樹脂層72の積層数を増やしたこと以外は、実施例1と同様にして図1の中段および下段に示す構造を有する厚みが4.5mmの積層コンデンサ10を得た。なお、カードサイズの積層体20AAを貼り合わせた貼り合わせ体の反り量は、0.20mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
(比較例1)
実施例1において、積層体20AAの作製時に、コンデンサ層64を構成する金属層70、樹脂層72の積層数を増やし、かつ、貼り合わせ工程を実施する代わりに平坦化工程を実施したこと以外は、実施例1と同様にして作製し、厚みが2.5mmの単一型積層コンデンサを得た。なお、平坦化工程を終えた後の積層体20AAの反り量は0.15mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
(比較例2)
比較例1において、積層体20AAの作製時に、コンデンサ層64を構成する金属層70、樹脂層72の積層数を増やしたこと以外は、比較例1と同様にして作製し、厚みが3.5mmの単一型積層コンデンサを得た。なお、平坦化工程を終えた後の積層体20AAの反り量は0.20mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
(比較例3)
比較例1において、積層体20AAの作製時に、コンデンサ層64を構成する金属層70、樹脂層72の積層数を増やしたこと以外は、比較例1と同様にして作製し、厚みが4.5mmの単一型積層コンデンサを得た。なお、平坦化工程を終えた後の積層体20AAの反り量は0.20mmであり、実質的に反りが無くなっていることが確認された。
−評価−
各実施例および各比較例のサンプルについては、各々1000個ずつ電気的特性として1kHzにおける容量(μF)を測定し、1000個の母集団の平均値から±5%を超えているものを不良品として、歩留まりを求めた。結果を表1に示す。なお、表1中の「反り量」は、カードサイズの積層体20AAの貼り合わせ処理後または平坦化処理後の反り量を意味する。また、表1中の「割れ」は、カードサイズの積層体20AAの貼り合わせ処理後または平坦化処理後の割れの有無を意味する。なお、割れが発生したカードサイズの積層体についてはサンプルへの加工をしないこととし、サンプルとして加工した場合の相当数を不良品として評価することとした。
Figure 2011086802
10、12 積層コンデンサ
20、20A、20B、20AA、20BB 積層体
30 第一の面
32 第二の面
34 凹部
36、36R、36L 端面
40、42 貼り合わせ界面
44 中空部
46 隙間
50 外部電極
60、61 第一の表面層
62 第一のダミー層
64 コンデンサ層
66 第二のダミー層
68 第二の表面層
70、70C1、70C2、70D 金属層
72 樹脂層
74C、74R、74L 導通遮断領域
100 成膜装置
110 真空容器
112 回転ドラム(円柱状部材)
114 樹脂原料供給手段
116 電子線照射手段
118 パターニング手段
120 金属蒸着手段

Claims (7)

  1. 支持体上に、少なくとも樹脂原料を付着させる工程と、金属原料を付着させる工程と、を交互に繰り返すことにより、厚み方向に交互に複数回積層された樹脂層と金属層と、を有し、
    厚み方向において少なくともいずれか1層の上記樹脂層を挟んで隣接する2層の金属層の内の一方の層が正極として機能し、他方の層が負極として機能し、
    表裏面が樹脂材料を含む表面層で覆われ、上記表裏面のうちの一方の面が凹部を有さないなだらかな面である第一の面からなり、他方の面が凹部を有する第二の面からなり、かつ、反りを有する積層体を、2つ以上貼り合わせることにより構成され、
    少なくともいずれか2つの互いに隣接する積層体同士が、上記第一の面同士、または、上記第二の面同士により貼り合わせられていることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 請求項1に記載の積層コンデンサであって、
    厚みが、2mm〜10mmの範囲内であることを特徴とする積層コンデンサ。
  3. 請求項1または2に記載の積層コンデンサであって、
    2つの互いに隣接する積層体同士が、前記第一の面同士、または、前記第二の面同士により貼り合わせられている貼り合わせ界面の両側に位置する2つの表面層の厚みの総和が、前記樹脂層の厚みの2倍〜100倍の範囲内であることを特徴とする積層コンデンサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層コンデンサであって、
    2つ以上貼り合わせることにより積層された状態の積層体の両端面が、外部電極として機能する金属材料により被覆され、
    かつ、上記両端面近傍における積層体同士の貼り合わせ界面内にも上記金属材料が存在することを特徴とする積層コンデンサ。
  5. 一方向に回転する円柱状部材の外周面に、樹脂材料からなる第一の表面層を気相成膜法により成膜する第一の表面層成膜工程と、
    該第一の表面層成膜工程を終えた後に、(1)パターニングされ、かつ、正極または負極のいずれか一方の極性の電極として実質的に機能する金属層を気相成膜法により成膜する第一の成膜ステップ、(2)該第一の成膜ステップにより形成された金属層上に樹脂層を気相成膜法により成膜する第二のステップ、(3)パターニングされ、かつ、上記一方の極性とは逆極性の電極として実質的に機能する金属層を気相成膜法により成膜する第三の成膜ステップ、および、(4)該第三の成膜ステップにより形成された金属層上に樹脂層を気相成膜法により成膜する第四の成膜ステップを、この順に順次複数回繰り返し実施すると共に、
    上記第一の成膜ステップから上記第四の成膜ステップの繰り返し実施を終了する最終回の成膜ステップとして、上記第一の成膜ステップまたは上記第三の成膜ステップを実施することで、
    上記第一の表面層上に、金属層と樹脂層とが交互に複数回積層された構成を有し、積層コンデンサとして機能するコンデンサ層を形成するコンデンサ層形成工程と、
    該コンデンサ層の形成に際して最後に形成された金属層上に、樹脂材料からなる第二の表面層を気相成膜法により成膜する第二の表面層成膜工程と、
    を少なくとも経ることにより、第一の表面層とコンデンサ層と第二の表面層とがこの順に積層された積層体を形成し、
    続いて、上記積層体を上記円柱状部材の外周面から剥離した後、さらに2つ以上に切断し、切断された積層体同士を、第一の表面層同士または第二の表面層同士で貼り合わせる貼り合わせ工程を少なくとも経て、積層コンデンサを製造することを特徴とする積層コンデンサ製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の積層コンデンサを備えたことを特徴とする回路基板。
  7. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の積層コンデンサを備えたことを特徴とする電子機器。
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