JP2011077088A - 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2011077088A
JP2011077088A JP2009224021A JP2009224021A JP2011077088A JP 2011077088 A JP2011077088 A JP 2011077088A JP 2009224021 A JP2009224021 A JP 2009224021A JP 2009224021 A JP2009224021 A JP 2009224021A JP 2011077088 A JP2011077088 A JP 2011077088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing material
solar cell
cell module
photoelectric conversion
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009224021A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Hasegawa
準 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2009224021A priority Critical patent/JP2011077088A/ja
Publication of JP2011077088A publication Critical patent/JP2011077088A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】より優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールを与える太陽電池モジュール用封止材シート、及び該太陽電池モジュール用封止材シートを用いた太陽電池モジュールの提供を目的とする。
【解決手段】透明樹脂基材2に、波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する、吸収した光をより波長の長い光に変換する発光剤3が分散されている太陽電池モジュール用封止材シート1A。また、光電変換セルと、前記光電変換セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材とを有し、太陽電池モジュール用封止材シート1Aにより封止材層が形成されている太陽電池モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュールに関する。
太陽電池は、太陽光を利用するクリーンな発電技術として注目を集めている。太陽電池には、結晶シリコン、非結晶シリコン、化合物半導体、有機色素等を用いる、多様な方式が存在する。なかでも、結晶シリコン系太陽電池は、耐候性、耐久性に優れ、比較的高い光電変換効率を有している。しかし、結晶シリコン系太陽電池においても光電変換効率はいまだ充分とはいえず、また製造コストも高い。そのため、太陽電池は、初期投資に対して発電コストを回収するまでに非常に長い歳月がかかることから、本格的な普及には至っていない。
一方、結晶シリコン系太陽電池は、一般的に近赤外線に代表される長波長の光に対して感度が高いが、紫外線に代表される短波長の光に対して感度が低い。具体的には、波長400〜1300nmの光が利用され、特に波長900〜1000nmの光に対する感度が高い。そのため、結晶シリコン系太陽電池では、紫外線は発電にほとんど利用されていなかった。そこで、光電変換効率を向上させるものとして、下記の太陽電池モジュールが示されている。
(1)波長400nm以下の光を吸収し、波長550〜900nmの光を発する希土類錯体を含む封止材を用いることで、波長400nm以下の光を光電変換に利用する太陽電池モジュール(例えば、特許文献1)。
特開2006−303033号公報
しかし、本発明者が検討したところ、太陽電池モジュール(1)は波長400nm以下の光を利用できるにもかかわらず、光電変換効率の向上の度合いは小さかった。
本発明は、より優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールを与える太陽電池モジュール用封止材シート、及び該太陽電池モジュール用封止材シートを用いた太陽電池モジュールの提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]透明樹脂基材に、波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する、吸収した光をより波長の長い光に変換する発光剤が分散されていることを特徴とする太陽電池モジュール用封止材シート。
[2]光電変換セルと、前記光電変換セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、前記封止材層が、前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより形成されている太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュール用封止材シートは、太陽電池モジュールの光電変換効率を向上させることができる。
また、本発明の太陽電池モジュールは、本発明の太陽電池モジュール用封止材シートを用いることで、優れた光電変換効率を有する。
本発明の太陽電池モジュール用封止材シートの実施形態の一例を示した断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの実施形態の一例を示した断面図である。 図2の太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態例を示した断面図である。 図4の太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。
<太陽電池モジュール用封止材シート>
本発明の太陽電池モジュール用封止材シート(以下、「封止材シート」という。)は、太陽電池モジュールにおいて光電変換セルを封止する封止材層の形成に用いるシートである。以下、本発明の封止材シートの実施形態の一例を示して詳細に説明する。
本実施形態の封止材シート1Aは、図1に示すように、透明樹脂基材2に発光剤3が分散されている。
[発光剤]
発光剤3は、波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する発光剤であり、吸収した光を、より波長の長い光に変換することができる。発光剤3としては、下記発光剤(a)〜(d)が挙げられる。
発光剤(a):波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する有機蛍光体。
発光剤(b):波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する金属錯体。
発光剤(c):波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する半導体ナノ粒子。
発光剤(d):波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する無機蛍光体。
発光剤(a)としては、例えば、ローダミンB、ローダミン6G、ビオラントロン誘導体(16,17−ジヒドロキシビオラントロン(16,17-Dihydroxy violanthrone)等。)、ペリレン誘導体(ベンゾ[ghi]ペリレン(Benzo[ghi]perylene)等。)、クマリン誘導体(7−ジメチルアミノ−4−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−2−オン(7-(dimethylamino)-4-(trifluoromethyl)-2H-1-benzopyran-2-one)等。)、キサンチン誘導体(1,3,7−トリメチルキサンチン(1,3,7-trymethylxanthine)等。)、チオキサンチン誘導体(2−チオキサンチン(2-Thioxantine)等。)、ピラントロン誘導体、フラバトロン誘導体、アントラセン誘導体(1,5−ジブロモアントラセン(1,5-Dibromoanthracene)等。)、ナフタルイミド誘導体、ナフトラクタム誘導体等が挙げられる。
発光剤(a)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
発光剤(b)としては、例えば、[Tb(acac)3]dpphen、[Tb(acac)3]phen、[Tb(TFA)3]dmbpy、[Tb(TFA)3]tmphen、[Tb(TFA)3]dpbpy、[Eu(TFA)3]tmphen、[Eu(TFA)3]phen、[Eu(FOD)3]bpy、Ir(ppy)3、[Ir(dqn)3](PF6)3、[Ir(dpphen)3](PF6)3、[Ru(dpphen)3](PF6)2、[Ru(dpbpy)3](PF6)2、[Ru(dmbpy)3](PF6)2等が挙げられる。
発光剤(b)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
発光剤(c)としては、例えば、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdTe、CdSe等が挙げられる。
発光剤(c)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
発光剤(d)としては、例えば、ZnS:Al、ZnO:Zn、YS:Eu、CaScSi12:Ce、SrGa:Eu、Y(Al,Ga)12:Ce等が挙げられる。
発光剤(d)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
発光剤3は、前記発光剤(a)〜(d)のいずれか1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
発光剤3としては、透明樹脂基材2との相溶性の点から、発光剤(a)が好ましく、ローダミンBがより好ましい。
封止材シート1A中の発光剤3の含有量は、透明樹脂基材2の100質量部に対して、0.1〜1.0質量部が好ましく、0.2〜0.5質量部がより好ましい。発光剤3の含有量が透明樹脂基材2の100質量部に対して0.1質量部以上であれば、太陽電池モジュールにおいて光電変換に利用する波長500〜1000nmの光が多くなり、光電変換効率が向上する。発光剤3の含有量が透明樹脂基材2の100質量部に対して1.0質量部以下であれば、太陽電池モジュールにおいて封止材層を透過する光の量が減少して光電変換効率が低下することを抑制しやすい。
[透明樹脂基材]
透明樹脂基材2の材料としては、封止材シートに通常用いられる透明性の高い公知の樹脂を用いることができる。具体的には、厚み0.5mmにおける波長550nmの光の透過率が90%以上の樹脂が好ましい。
透明樹脂基材2の材料の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;アイオノマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」という。);ポリフッ化ビニル;ポリ塩化ビニル、又は、これらの共重合体が挙げられる。なかでも、透明性に優れ、安価である点から、EVAが好ましい。
透明樹脂基材2には、透明性を損なわない範囲で強度を高めることを目的として、架橋剤が添加されていてもよい。
架橋剤としては、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキシド、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
また、透明樹脂基材2には、前記架橋剤の他に、架橋反応を促進する架橋助剤が添加されてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
また、密着性の向上のために用いられるシランカップリング剤、耐光性の向上のために用いられる紫外線吸収剤、熱安定性の向上のために用いられる酸化防止剤が添加されていてもよい。
前記シランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシプロピルシラン、トリメトキシメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロロプロピルシラン、トリエトキシフェニルシラン等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
封止材シート1Aの製造方法としては、透明樹脂基材に発光剤を配合した樹脂組成物を、Tダイ法、カレンダー法等の樹脂成形方法により製膜する方法を用いることができる。また、製膜工程において、熱溶融した状態の封止材シート1Aを、凹凸パターンが施されているロールに通し、封止材シート1Aの片面もしくは両面に該ロールの凹凸パターンを転写させるエンボス加工を施してもよい。
以上説明した本発明の封止材シートを用いることにより、太陽電池モジュールの光電変換効率を向上させることができる。
従来の特許文献1の太陽電池モジュールでは、光電変換効率を向上させる目的で、封止材に、波長400nm以下の光を吸収して波長550〜900nmの光を発する希土類錯体が配合されている。しかし、本発明者が検討したところ、該太陽電池モジュールでは光電変換効率の向上効果が小さいことが判明した。該理由としては、地表に到達する波長400nm以下の紫外域の光の照射強度が低く、また該光は太陽電池モジュールの表面保護部材に用いられるガラス板により大部分が反射、吸収されてしまうためであると考えられる。すなわち、前記希土類錯体に到達する波長400nm以下の光がそもそも少ないため、該光を利用しても効率があまり向上しないと考えられる。
これに対し、本発明の封止材シートは、波長400〜600nmの光を吸収し、より波長の長い波長500〜1000nmの光に変換する発光剤を分散させたものである。すなわち、本発明の封止材シートは、従来から光電変換セルが発電に利用している波長400〜600nmの光を、光電変換セルの感度がより高い波長500〜1000nmに変換することで、感度の高い光を増加させて光電変換効率を向上させるものである。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュールは、光電変換セルと、前記光電変換セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、前記封止材層が、前述した本発明の封止材シートにより形成されているモジュールである。以下、本発明の太陽電池モジュールの実施形態の一例を示して詳細に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の太陽電池モジュール10は、図2に示すように、光電変換セル4、4と、光電変換セル4、4を封止する封止材層11と、封止材層11の表面側を保護する表面保護部材5と、封止材層11の裏面側を保護する裏面保護部材6とを有する。
太陽電池モジュール10における封止材層11は、光電変換セル4、4の受光面側に前述した封止材シート1A、裏面側に発光剤が配合されていない封止材シート1Bが積層され、光電変換セル4、4を封止している。封止材シート1Bは、公知の封止材シートが使用でき、例えば、発光剤を配合しない以外は封止材シート1Aと同じ組成の封止材シートが使用できる。
光電変換セル4は、光電効果により受光面に入射した光を電気に変換する機能を有するセルである。光電変換セル4は、太陽電池モジュール10内において複数個(図2では2つ)が電極(図示省略)によって接続されている。
光電変換セル4、4の材料としては、結晶系シリコンが挙げられる。なかでも、製造の簡便さとコスト面から、多結晶シリコンが特に好ましい。
表面保護材5としては、耐久性、耐候性、透明性に優れたものが好ましく、例えば、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂シート等が挙げられる。また、ポリカーボネート等の樹脂シートを用いてもよい。
表面保護部材5の厚さは、0.5〜5.0mmが好ましい。
裏面保護部材6としては、耐久性、耐候性に優れたものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルフロライド、EVA等の樹脂シート、及びそれらの積層体が挙げられる。また、前記樹脂シートや積層体には、水蒸気バリア性、酸素バリア性を付与するバリア層を積層してもよい。
裏面保護部材6の厚さは、0.1〜1.0mmが好ましい。
太陽電池モジュール10において、封止材シートの透明樹脂基材としてEVAを用いた場合、真空状態で加熱加圧した後の封止材層11におけるEVAの架橋率は、70%以上であることが好ましい。
該架橋率は、加熱加圧した後に、太陽電池モジュール10の封止材層11を引き剥がし、その1gをキシレン100ccに浸漬して、12時間、110℃で溶融させ、非溶融成分の質量を測定し、下記式の質量比を算出することにより求められる。
(架橋率)=[非溶融成分の質量(g)/溶融前の質量(1g)]×100
また、太陽電池モジュール10における保護部材(表面保護部材5、裏面保護部材6)と封止材層11の密着強度は、30N/15mm以上が好ましい。密着強度は、下記測定方法により測定される。
裏面保護部材6、封止材シート1A、封止材シート1B、表面保護部材5をこの順に重ね合わせ、150℃で10分間、1013hPaで真空加圧して擬似モジュールを作成する。表面保護部材としては白板ガラス(厚さ3mm)を、裏面保護部材としてはフッ化ビニルポリマー(厚さ38μm)を用いる。
表面保護部材/封止材層間の接着強度は、前記模擬モジュールにおける表面保護部材5と封止材シート1A界面に、カッターナイフで剥離きっかけとして切り込みを入れ、封止材層と裏面保護部材を接着強度測定機のチャックに固定し、90°の角度で接着強度を測定する。
接着強度測定機としては、ORIENTEC製TENSILON(RTC−1250)を用いる。測定条件としては、15mm幅の接着強度測定とし、剥離速度は30mm/分とする。
裏面保護部材/封止材間の接着強度は、裏面保護部材6と封止材シート1B界面にカッターナイフで剥離きかっけとして切り込みを入れ、裏面保護部材6を接着強度測定機のチャックに固定し、90°の角度で接着強度を測定した。接着強度測定機及び測定条件は、表面保護部材/封止材間の接着強度測定時と同様とする。
(製造方法)
太陽電池モジュール10は、例えば、下記の方法で製造できる。ただし、太陽電池モジュール10の製造方法は下記の方法には限定されない。
図3に示すように、裏面保護部材6、封止材シート1B、光電変換セル4、4、封止材シート1A、表面保護部材5をこの順に積層して積層体10Aを得る。次いで、積層体10Aを真空状態で加熱加圧する真空ラミネートを行い、封止材シート1A、1B内に光電変換セル4、4を埋没させ、封止材シート1A、1Bの透明樹脂基材を架橋硬化させて接着一体化することで封止材層11を形成させる。これにより、太陽電池モジュール10が得られる。
[第2実施形態]
以下、本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態である太陽電池モジュール20について説明する。太陽電池モジュール20において、太陽電池モジュール10と同じ部分については同符号を付して説明を省略する。
太陽電池モジュール20は、図4に示すように、光電変換セル4、4と、光電変換セル4、4を封止する封止材層12と、封止材層12の表面側を保護する表面保護部材5と、封止材層12の裏面側を保護する裏面保護部材6とを有する。
太陽電池モジュール20における封止材層12は、光電変換セル4、4の両側に前述した封止材シート1Aが積層され、光電変換セル4、4を封止している。すなわち、太陽電池モジュール20は、太陽電池モジュール10において封止材シート1Bの代わりに封止材シート1Aを用いる以外は同じ構成を有する。
(製造方法)
太陽電池モジュール20の製造方法としては、封止材シート1Bの代わりに封止材シート1Aを用いる以外は、前記太陽電池モジュール10の製造方法と同じ方法が使用できる。
図5に示すように、裏面保護部材6、封止材シート1A、光電変換セル4、4、封止材シート1A、表面保護部材5をこの順に積層して積層体10Aを得る。次いで、積層体10Aを真空状態で加熱加圧する真空ラミネートを行い、封止材シート1A、1A内に光電変換セル4、4を埋没させ、封止材シート1A、1Aの透明樹脂基材を架橋硬化させて接着一体化することで封止材層12を形成させる。これにより、太陽電池モジュール20が得られる。
本発明の太陽電池モジュールは、光電変換効率の点から、太陽電池モジュール10のように、少なくとも光電変換セルの受光面側(表面側)に本発明の封止材シートが配置されていることが好ましい。また、太陽電池モジュール20のように、光電変換セルの両側に本発明の封止材シートが配置されていてもよい。ただし、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池モジュール10、20のような形態には限定されない。例えば、封止材層と裏面保護部材の間に、封止材層を透過してきた光を反射する反射層を設け、光電変換セルの裏面側を封止する封止材シートのみを本発明の封止材シートとしてもよい。
以上説明した本発明の太陽電池モジュールは、封止材層に発光剤が分散されていることで、封止材層に入射してきた光のうち波長400〜600nmの光が、より波長の長い波長500〜1000nmの光に変換される。そのため、光電変換セルの感度がより高い光の量が増加することで、優れた光電変換効率が得られる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[実施例1]
エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「スミテート」、酢酸ビニル単位含有率30質量%、住友化学社製)の100質量部に対し、発光剤としてローダミンBを0.2質量部配合し、さらに添加剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを0.375質量部、トリアリルイソシアヌレートを0.375質量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.25質量部、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンを0.1質量部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.2質量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトを0.1質量部配合して樹脂組成物を得た。該樹脂組成物を、Tダイ法によりシート状に成形し、厚さ0.4mmの封止材シートを得た。
[実施例2]
発光剤をSrGa:Euに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[実施例3]
発光剤をY(Al,Ga)12:Ceに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[実施例4]
発光剤をCdSeに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを得た。
[光学特性の測定]
図3に例示した形態で、厚さ0.8mmの板ガラス(表面保護部材5)、各例で得た封止材シート(封止材シート1A)、多結晶シリコンからなる光電変換セル(光電変換セル4)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「スミテート」、酢酸ビニル単位含有率30質量%、住友化学社製)からなるシート(封止材シート1B)、ポリエチレンテレフタレート系バックシート(凸版印刷社製)(裏面保護部材6)を順次積層して積層体を得た。該積層体を150℃で10分間真空ラミネートして、図2に例示した、光電変換セルの受光面側に発光剤が分散された太陽電池モジュールを作製した。
前記太陽電池モジュールについて、U−4000分光光度計(日立製作所製)により光の吸収の測定を実施して吸収極大波長を求め、RF−5300蛍光光度計(島津製作所製)により発光の測定を実施して発光極大波長を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 2011077088
表1に示すように、封止材シートに分散させた発光剤により、太陽電池モジュールにおいて、封止材層に入射してきた光のうち波長400〜600nmの光を、より波長の長い光に変換することができた。これにより、光電変換セルに入射する太陽光の長波長成分を増加させることができ、光電変換効率を向上させることができる。
1A 太陽電池モジュール用封止材シート 2 透明樹脂基材 3 発光剤 4 光電変換セル 5 表面保護部材 6 裏面保護部材 10、20 太陽電池モジュール 10A、20A 積層体

Claims (2)

  1. 透明樹脂基材に、波長400〜600nmの範囲内に吸収極大を有し、波長500〜1000nmの範囲内に発光極大を有する、吸収した光をより波長の長い光に変換する発光剤が分散されていることを特徴とする太陽電池モジュール用封止材シート。
  2. 光電変換セルと、前記光電変換セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、
    前記封止材層が、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより形成されている太陽電池モジュール。
JP2009224021A 2009-09-29 2009-09-29 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール Pending JP2011077088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009224021A JP2011077088A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009224021A JP2011077088A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011077088A true JP2011077088A (ja) 2011-04-14

Family

ID=44020808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009224021A Pending JP2011077088A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011077088A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011102466A1 (ja) * 2010-02-18 2011-08-25 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 太陽電池用封止剤及びこれを用いた太陽電池
JP2015019069A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 エルエス産電株式会社Lsis Co., Ltd. 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2015523920A (ja) * 2012-05-16 2015-08-20 ノヴォポリマーズ エヌフェーNovopolymers N.V. ポリマーシート
JP2015537088A (ja) * 2012-11-30 2015-12-24 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 波長変換ポリマー膜
US9496443B2 (en) 2011-04-22 2016-11-15 Sharp Kabushiki Kaisha Solar cell module and solar power generation apparatus
KR101765931B1 (ko) * 2011-05-30 2017-08-07 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈
KR101786091B1 (ko) * 2011-05-30 2017-10-16 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈
KR101806548B1 (ko) * 2011-06-02 2017-12-07 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07202243A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Bridgestone Corp 太陽電池モジュール
JPH10247739A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Toshiro Maruyama 受光面に蛍光物質の膜を形成した太陽電池
JP2003243682A (ja) * 2002-02-19 2003-08-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 太陽電池
JP2009212414A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Citizen Holdings Co Ltd 太陽電池素子

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07202243A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Bridgestone Corp 太陽電池モジュール
JPH10247739A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Toshiro Maruyama 受光面に蛍光物質の膜を形成した太陽電池
JP2003243682A (ja) * 2002-02-19 2003-08-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 太陽電池
JP2009212414A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Citizen Holdings Co Ltd 太陽電池素子

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011102466A1 (ja) * 2010-02-18 2011-08-25 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 太陽電池用封止剤及びこれを用いた太陽電池
JP2011171512A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Sony Chemical & Information Device Corp 太陽電池用封止剤及びこれを用いた太陽電池
US9496443B2 (en) 2011-04-22 2016-11-15 Sharp Kabushiki Kaisha Solar cell module and solar power generation apparatus
JP6053178B2 (ja) * 2011-04-22 2016-12-27 シャープ株式会社 太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置
KR101765931B1 (ko) * 2011-05-30 2017-08-07 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈
KR101786091B1 (ko) * 2011-05-30 2017-10-16 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈
KR101806548B1 (ko) * 2011-06-02 2017-12-07 엘지이노텍 주식회사 태양전지 모듈
JP2015523920A (ja) * 2012-05-16 2015-08-20 ノヴォポリマーズ エヌフェーNovopolymers N.V. ポリマーシート
JP2015537088A (ja) * 2012-11-30 2015-12-24 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 波長変換ポリマー膜
JP2015019069A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 エルエス産電株式会社Lsis Co., Ltd. 太陽電池モジュール及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011077088A (ja) 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール
US6114046A (en) Encapsulant material for solar cell module and laminated glass applications
ES2289790T3 (es) Envase que contiene un aditivo para la estabilizacion de luz uv para aplicaciones de modulos de celulas solares y vidrio laminado.
EP2850664B1 (en) Polymer sheet
US6187448B1 (en) Encapsulant material for solar cell module and laminated glass applications
CA2666666C (en) Fluorescent resin composition and solar battery module using the same
JP2018082206A (ja) ダウンコンバージョン材料を含む光透過性熱可塑性樹脂および光起電モジュールにおけるそれらの使用
CN112831291B (zh) 一种具有点阵结构的封装胶膜及其制备方法和应用
JP2017098432A (ja) 太陽電池モジュール
JP2011238639A (ja) 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール
JP2012069865A (ja) 太陽電池封止材及びそれを用いた太陽電池モジュール
JP2011077089A (ja) 太陽電池用裏面側封止材及び太陽電池モジュール
JP2011066196A (ja) 太陽電池モジュール
KR101514028B1 (ko) 태양전지 모듈
WO2014148056A1 (ja) 太陽電池モジュール用封止材シートおよび太陽電池モジュール
JP2012169472A (ja) 太陽電池モジュール用封止材シートおよび太陽電池モジュール
JP2014107288A (ja) 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール
WO2011108434A1 (ja) 太陽電池モジュール用封止材シート及び太陽電池モジュール
NL2008841C2 (en) Multilayer backsheet for photovoltaic modules.
NL2008840C2 (en) Multilayer encapsulant film for photovoltaic modules.
NL2008837C2 (en) Solar panel.
JP2001036108A (ja) 太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130508

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130508

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130528