JP2011074118A - クロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、目的とした力学物性を得るための補強剤やその他の配合の設計に影響することなく、優れた耐摩耗性を得ることのできる、クロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】 クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物、及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法に関するものであり、詳しくは良好な加工性や力学物性等を損なうことなく、耐摩耗性の優れたクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法に関するものである。
クロロスルホン化ポリオレフィンは、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性、耐油性、耐候性、耐オゾン性、難燃性等に優れたゴムであり、厳しい耐久性を要求される用途に使用されている。さらに退色変化が少なく、着色が必要なゴム部品の配合にも多く適用されている。また特に耐摩耗性が良好であることから、OA用ゴムロール、エスカレーター手摺り、搬送ベルト等にも使用されている。
これらの製品においては、さらに部品交換の頻度を削減したメンテナンスフリー化が求められており、ゴム部品に対しては耐摩耗性の更なる向上が要望されている。耐摩耗性を改良するため一般的に検討される手法として、補強剤であるカーボンブラックの添加が挙げられるが、耐摩耗性を改善するカーボンブラック量には最適量があり(例えば非特許文献1参照)、最適量未満またそれを超えた添加量では耐摩耗性改善が十分でないため、目標とする加硫物の力学特性を得るための配合設計が困難となっている。
「カーボンブラックの特性と最適配合および利用技術」、第1版、株式会社技術情報協会、1997年5月発行、p.164〜p.165
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐摩耗性に優れたクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法を提供することであり、目的とした力学物性を得るための補強剤やその他の配合の設計に影響することなく、優れた耐摩耗性を得ることのできる、クロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物に特定の酸化防止剤をゴム配合時に添加することで、良好な加工性や力学物性を損なうことなく耐摩耗性が改良されたゴム組成物が得られるに至ったものである。すなわち、本発明は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物及びその製造方法である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部あたり、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.5〜5.0重量部含有するものである。ヒンダードフェノール系酸化防止剤が0.5重量部未満の場合は、耐摩耗性の効果が十分に発揮できず、5.0重量部を超えても効果は上がらず、経済性の面で好ましくない。好ましくは、1.0〜3.0重量部である。本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部とヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部を含有するものであり、クロロスルホン化ポリオレフィン内にヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部を含有していても、耐摩耗性の効果は奏しないものである。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物に含有されるヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、特に制限するものではく、例えば、4−t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート}、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。これらのうち良好な加工性や力学物性を損なうことなく、耐摩耗性を改良させるためには、分子量300以上の低揮発性であることが望ましい(例えば、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート}、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等)。また、これらのヒンダードフェノール系酸化防止剤は単独又は2種類以上を併用してもよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物に含有されるクロロスルホン化ポリオレフィンとしては、原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化して得られるクロロスルホン化ポリオレフィンであれば特に限定するものではなく、例えば、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体、クロロスルホン化α−オレフィン重合体、クロロスルホン化エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。原料であるポリオレフィンは上記の成分の他に、共重合可能な単量体成分1種又は2種類以上と共重合させてもよい。共重合可能な成分としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6オクタジエンのような鎖状非共役ジエンや、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等が挙げられる。また、これらのクロロスルホン化ポリオレフィンは単独又は2種類以上のブレンド体であってもよい。
クロロスルホン化ポリオレフィンの製造方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法によって合成される。例えば、ポリエチレンをハロゲン化反応に不活性な溶媒に溶解させて均一系で行う溶液法、ポリエチレンを溶媒に懸濁させて反応させる懸濁法、ポリエチレンを気相に浮遊させて反応を行う気相法等があげられる。クロロスルホン化ポリオレフィンゴムの代表的なものとしては、例えば、エチレンを塩素、塩化スルフリル等でクロロスルホン化したクロロスルホン化ポリエチレンがある。商品名としては、例えば、TOSO−CSM(登録商標)TS−430、TS−530、TS−830(東ソー(株)製)等が挙げられる。
クロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量及び硫黄量については、特に制限はないが、クロロスルホン化ポリオレフィンとしての特性をより発揮させるためには、塩素量5.0〜50重量%、硫黄量0.3〜5.0重量%であることが好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィンを主成分とするものであるが、必要に応じて天然ゴム、SBR、ブチルゴム、BR、NBR、EPDM等を含有してもよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む以外に、必要に応じて従来のクロロスルホン化ポリオレフィンゴムに使用されている受酸剤、可塑剤、充填剤、補強剤、老化防止剤、滑剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、軟化剤等を含有してもよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部をゴム配合時に添加することにより製造する。
ここに、ゴム配合とは、製造されたクロロスルホン化ポリオレフィンと受酸剤、可塑剤、充填剤、補強剤、老化防止剤、滑剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、軟化剤等を混合(混練)させることであり、全てを一度に混合(混練)させる場合や、数回に分けて混合(混練)させる場合等があげられる。
クロロスルホン化ポリオレフィンやヒンダードフェノール系酸化防止剤は、上述した通りである。
本発明の製造方法でヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用量は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、0.5〜5.0重量部である。0.5重量部未満の場合は、耐摩耗性の効果を十分に発揮できず、5.0重量部を超える場合は、経済性の面で好ましくない。好ましくは、1.0〜3.0重量部である。
混合(混練)の条件は特に限定するものではなく、温度や時間を適宜設定すれば良い。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、通常のゴムと同様の方法、例えば、ニーダー、バンバリー、ロール等の混練り機によって混合し、目的に応じた形状に成形加工し、成形加硫物を得ることができる。
本発明により、耐摩耗性に優れるクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物とその製造方法を得ることができる。
本発明を以下の実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
これらの実施例で用いた値、及び試験結果は以下の測定法に準拠したものである。
<クロロスルホン化ポリオレフィン配合物(未加硫物)のコンパウンドムーニー粘度>
クロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物をJIS−K 6299(2008年度版)に従い混練りを行い、得られたサンプルをJIS−K 6300(2008年度版)に従い、L形ローター、125℃の条件での最低コンパウンドムーニー粘度(Vm)を測定した。
<クロロスルホン化ポリオレフィン配合物(未加硫物)のスコーチタイム(t5)>
クロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物をJIS−K 6299(2008年度版)に従い混練りを行い、得られたサンプルをJIS−K 6300(2008年度版)に従い、L形ローラー、125℃の条件でのVmより5M(M:ムーニー粘度の略、1M=0.083N・m)上昇する時間、スコーチタイム(t5)を測定した。
<常態物性(加硫ゴム特性)>
クロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物をJIS−K 6299(2008年度版)に従い混練りを行い、得られたサンプルを厚み2mmの金型にて加硫を行った。その後、硬さ(HS)はJIS−K 6253に準拠してデュロメーター硬さ計を用いて23℃にて測定した。引張強さ(TB)、破断時伸び(EB)、100%引張応力(M100)はJIS−K 6251(2008年度版)に従い、引張速度500mm/min、23℃の条件にて評価した。
<耐摩耗性>
クロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物をJIS−K 6299(2008年度版)に従い混練りを行い、得られたサンプルを厚み2mmの金型にて加硫を行った。耐摩耗性は、JIS−6264(2008年度版)に従い、DIN摩耗試験によって耐摩耗性の評価を行った。
実施例1
表1のA配合処方に従って、バンバリーミキサーにて混練した後、B配合処方に従って、ヒンダートフェノール系酸化防止剤としてイルガノックス(登録商標)1076等を配合し、10インチオープンロールにより混練した。得られたクロロスルホン化ポリエチレン未加硫物のVm及びt5を測定した。この未加硫コンパウンドをプレス加硫装置にて、150℃で30分間加熱することにより加硫し、得られたクロロスルホン化ポリエチレン加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。
Figure 2011074118
Figure 2011074118
比較例1
実施例1と同様に、表1の配合(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を配合せず)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、30分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しなかったゴム組成物は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加したものと比較して耐磨耗性が劣る結果であった。
比較例2
実施例1と同様に、表1の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)AD(アミン系酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、20分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにアミン系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
比較例3
実施例1と同様に、表1の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)NBC(ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、20分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
実施例2
実施例1と同様に、表1の配合に従い、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、30分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。
比較例4
実施例1と同様に、表1の配合(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を配合せず)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、30分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しなかったゴム組成物は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加したものと比較して耐磨耗性が劣る結果であった。
比較例5
実施例1と同様に、表1の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)AD(アミン系酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、20分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにアミン系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
比較例6
実施例1と同様に、表1の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)NBC(ジチオカルバミン酸塩酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。150℃、20分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表2に記載した。表2の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
実施例3
実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。
Figure 2011074118
Figure 2011074118
実施例4
実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリエチレン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。
実施例5
実施例1と同様に、表3の配合(イルガノックス(登録商標)1076の代わりにイルガノックス(登録商標)1010を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。
比較例7
実施例1と同様に、表3の配合(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を配合せず)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しなかったゴム組成物は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加したものと比較して耐磨耗性が劣る結果であった。
比較例8
実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリエチレン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果からヒンダードフェノール酸化防止剤の添加量が0.5重量部未満のものは耐摩耗性が劣る結果であった。
比較例9
実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリエチレン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果からヒンダードフェノール酸化防止剤の添加量が5.0重量部を超えると耐摩耗性は向上しない結果であった。
比較例10
実施例1と同様に、表3の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)AD(アミン系酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにアミン系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
比較例11
実施例1と同様に、表3の配合(イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)の代わりにノクラック(登録商標)NBC(ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤)を配合)に従って配合し、混練を行った。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の代わりにジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤を用いたゴム組成物は、耐摩耗性に劣る結果であった。
実施例6
30Lのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを28kg、高密度ポリエチレン3.1kgを仕込んだ。クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジン0.5gを添加し、120℃で2時間かけてポリエチレンを溶解させた。またこの間に、窒素を導入し、酸素を除去した。ラジカル発生剤として12gのα,α'―アゾビスイソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.5kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加しつつ、6.5kgの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加することにより反応を行った。反応終了後、反応器を70℃、常圧にし、脱酸を行った。脱酸工程が終了後、165℃に加熱したドラムドライヤーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化ポリエチレンAを得た。これを用いて実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られた塩素化ポリエチレン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。
比較例12
反応後脱酸工程が終了する前に、クロロスルホン化ポリエチレン100重量に対して、イルガノックス(登録商標)1076(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)2重量部を加えた以外は実施例6と同様の手法にてクロロスルホン化ポリエチレンBを得た。これを用いて実施例1と同様に、表3の配合に従い、混練を行った。得られた塩素化ポリエチレン未加硫物についてVm及びt5を測定した。160℃、10分間加熱にて加硫を行い、加硫物の常態物性、耐摩耗性を測定した。評価結果を表4に記載した。表4の結果から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をクロロスルホン化ポリエチレンの製造途中で添加したゴム組成物は、配合時に添加したものと比較して耐磨耗性に劣る結果であった。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物は、加工性や力学的特性を損なうことなく、耐摩耗性に優れるものであり、本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物の製造方法は、加工性や力学的特性を損なうことなく、耐摩耗性に優れるクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物の製造方法に利用できる。

Claims (4)

  1. クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物。
  2. フェノール系酸化防止剤が分子量300以上の低揮発性酸化防止剤であることを特徴とする請求項1記載のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物。
  3. クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.5〜5.0重量部をゴム配合時に添加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物の製造方法。
  4. フェノール系酸化防止剤が分子量300以上の低揮発性酸化防止剤であることを特徴とする請求項3記載のクロロスルホン化ポリオレフィンゴム組成物の製造方法。
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JP2018131565A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 東ソー株式会社 ゴム組成物、コンパウンド、加硫物及びゴムロール

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