JP2011074047A - 腐植抽出液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人体への毒性がなく、安全性に優れた殺菌剤として使用でき、そして高い除菌率を安定して得られる、腐植抽出液の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の腐植抽出液の製造方法は、(1)腐植土を含水率50〜80%に保って明反応させ、(2)得られる腐植を、水および酢酸マグネシウムカルシウム水和物と混合し、発酵および熟成させることからなる。工程(2)で腐植に、さらにスキムミルクや軽石を混合することを好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、腐植抽出液の製造方法に関し、より詳細には、生長促進剤や殺菌剤としてより高い効果を示す腐植抽出液の製造方法に関する。
腐植は、落葉樹の落ち葉と有機物・無機物がおよそ8千年間地中に埋蔵されて発酵と熟成を繰り返して生成された腐植土に含まれる物質である。腐植には、フミン酸、フルボ酸、ミネラル、アミノ酸、ビタミン、その他の有用菌等が含まれている。腐植は、以下示す多くの特徴を有する:
(1)pH緩衝作用が大きい、
(2)キレート反応をする、
(3)陽イオン交換容量が高い、
(4)土壌の団粒構造を形成する、
(5)生理活性機能がある、
(6)病原菌を抑制する、
(7)動植物の生育障害防止作用がある、
(8)脱臭作用がある、
(9)汚水の清浄作用がある、
(10)汚水処理工程で汚泥削減効果がある、
(11)抗酸化作用がある。
腐植の使用目的に応じて、上記の少なくとも一種の特徴を最大限発揮できるように、腐植を様々な形態と組成物を応用する。例えば、汚水処理用に各種形状の腐植を含む汚水浄化促進剤、汚泥削減剤として腐植粉剤、脱臭用として腐植ペレット・腐植粉剤、土壌改良剤として腐植抽出液、病原菌、ウイルス抑制のために殺菌・殺ウイルス剤腐植抽出液、保湿、殺菌、整肌効果を有する化粧水として腐植抽出液等が挙げられる。
腐植は、ペレット、粉末や抽出液の形態で使用することになるが、自然界で作られる腐植資源は有限であるため、腐植による効果を大きくして使用量を減らすといったできるだけ効率的な使用が望まれる。さらに、従来の分野に加えて、新しい分野や用途で社会に貢献できることも望まれる。
病原菌、特に感染症病原菌やインフルエンザウイルスの抑制のために、減菌、消毒、洗浄が大切である。従来の減菌、消毒法には、物理的方法として過熱、ろ過、紫外線の方法があり、化学的方法としてグルタルアルデヒド、次亜塩素酸ナトリウム、エタノール、クロヘキシジン等の消毒薬がある。いずれの方法を採用するかによって、消毒効果が変わる。
上記方法によっては使用上の制限もある。例えば、煮沸、熱水等の物理的方法は、鋼製や磁製の小物や食器に適用できるが、生体や環境には使用できない。
化学的消毒薬は、一般に、人体への毒性、皮膚への損傷、残留毒性が懸念される。例えば、グルタアルデヒドは、高水準の消毒効果を示すが、人体への毒性が強い。よく知られている次亜塩素酸ナトリウムやエタノールは、中水準の消毒効果を示すが、粘膜や損傷皮膚には使用できない。ほかに、化学的消毒薬は、金属腐蝕の問題も発生する。
このように使用上の制約がある消毒薬と比べて人体への残留毒性がなく安全な消毒薬が求められている。その一策として、腐植抽出液を抗菌剤として使用する技術が、特許文献1〜4で提案されている。特に、特許文献2には、粗乾燥と精密乾燥とによる腐植土に水を加えて抽出を行ない、得られた抽出液を0.1〜0.3μmのフィルターを用いて濾過することにより得られた濾液からなる腐植土抽出物質含有水性液が記載されている。また、特許文献4には、腐植土を含水率50〜80%に保って明反応させることにより製造される腐植と、その腐植を水に抽出することにより製造される腐植抽出液が記載されている。
特開2004−51590(培養液の製造方法、培養液、及びそれを用いた化粧水) 特開2000−136140(腐植土抽出物質含有水性液) 特開2003−267821(化粧品原料) 特開2006−273734(腐植、腐植抽出液および保湿液、ならびにそれらの製造方法および使用)
しかし、腐植抽出液を用いた従来の抗菌剤では、大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌に対して、使用開始後2〜24時間経過時でも、生菌が検出され、抗菌性は満足される結果が得られていない。
従来の腐植抽出液を殺菌剤として使用しても除菌率で必ずしも満足できない現状において、本発明の目的は、人体への毒性がなく、安全性に優れた殺菌剤として使用でき、そして高い除菌率が使用開始直後から安定して得られる殺菌剤の製造方法を提供することにある。
本発明者が過去に提示した特許文献4に記載の製造方法により得られる腐植抽出液(以下、腐植抽出液Aという)に含まれている細菌を殺菌して、抗菌作用への影響を調べた。その結果を表1に示す。
1)菌液接種直後の対照の生菌数を測定し、開始時とした。
2)腐植抽出液の殺菌は、121℃、15分の熱殺菌とした。
表1から、腐植抽出液Aに生存する細菌が抗菌作用に影響を及ぼしていることがわかる。その細菌はバチルス属細菌が主であることを他の実験で確認した。この細菌は腐植成分が多いところに特有の生存菌なので、腐植抽出液の抗菌作用は、細菌が主原因であるが細菌が生存する環境成分である腐植成分もまた原因のひとつであると考えられる。
本発明者らの経験では、病原菌が増殖するところではフザリウム(グラム陰性菌)の占有率が高く、腐植成分が減少している。病原菌の発生がないところでは放線菌、バチルス属細菌等のグラム陽性菌が多くアミノ酸、有機酸、ビタミン、その他の生理活性物質が多く、腐植成分が増加している傾向がある。この傾向がすべて合致するものではないが、病原菌と腐植土との関係を示すものとして腐植成分が多いと病原菌を抑制している。
一方、腐植成分が豊富な環境下に存在するバチルス属細菌により病原菌を抑制することも判った。この条件に合うように発酵と熟成に工夫を重ねて、腐植抽出液の抗菌性の改善を試みた。その結果、以下の発明によれば、上記課題を解決できることが判明した。すなわち、本発明は、以下の工程:(1)腐植土を含水率50〜80%に保って明反応させ、(2)得られる腐植を、水および酢酸マグネシウムカルシウム水和物と混合し、発酵および熟成させることからなる、腐植抽出液の製造方法を提供する。
本明細書で、明反応とは、掘削した腐植土を太陽光のもとで乾燥させずに含水率を50〜80%に保って発酵と熟成させることをいう。なお、土中での腐植の反応を暗反応という。
工程(2)で、前記腐植に、さらにスキムミルクを混合することが好ましい。
工程(2)で、前記腐植に、さらに軽石を混合することが好ましい。
本発明では、腐植土を明反応させて得られる腐植土に、特定の添加物を加えて発酵および熟成させることにより、従来よりもさらに抗菌性の高い腐植抽出液を製造することができた。
従来は消毒剤の噴霧法は消毒薬を人体が吸い込む等の理由であまり使用されなくなっていた。しかし、本発明の製造方法により得られる腐植抽出液を消毒剤として噴霧法で使用すると、人体への毒性はなく、空間の殺菌を簡単に行なうことができる。
本発明の腐植抽出液の製造方法は、以下の工程:
(1)腐植土を含水率50〜80%に保って明反応させ、
(2)得られる腐植に、水および酢酸マグネシウムカルシウム水和物を混合し、発酵および熟成させることからなる。その詳細を以下に説明する。
工程(1)は、特許文献4(特開2006−273734)に記載の腐植の製造方法と同様であるので、特許文献4の内容を本明細書に参照のために編入する。以下に、工程(1)の概要を示す。
工程(1)で用いる腐植土は、落葉樹の落ち葉、樹木などの有機物由来の分解・生合成物が、通常、例えば約8000年間以上の間、地下に埋蔵されて、腐植化されたものである。腐植土の年代は、例えば共存する花粉で年数測定すれば求まる。
工程(1)では、掘削した腐植土に明反応を行なわせる。すなわち、太陽光の下、通常、1〜12ヶ月、好ましくは3〜12ヶ月、特に好ましくは、6〜12ヶ月放置する。
工程(1)で、地上の腐植土の含水率は、50〜80%であり、好ましくは50〜70%、さらに好ましくは50〜65%と、発酵に適した含水率を維持する必要がある。地下の腐植土の含水率は、好ましくは50〜80%を保つ。
腐植土全体を均一に明反応させるために、時々、切り返しを行うことが好ましい。
腐植土は、掘削時にpH=約7の中性であるが、地上での明反応を進めると、1ヶ月経過後にはpH=3程度になる。1年経過後しても、pHの大きな変化はなく、pH=2.6〜3.3になる。
工程(2)では、前記工程で得られた腐植から、腐植成分を水へ抽出する。工程(1)で用いる腐植土や工程(1)で得られる腐植は、植物の生長促進や生理活性機能の作用をもち、植物ホルモンとして知られているインドール酢酸(オーキシン)と似た作用を示す。腐植の化学構造は一定していないが、Schulten(1993年)らによる代表的な化学構造モデルを以下に示す。
この分子は高分子であるが、その構造式中に、下記構造式のオーキシンと類似の構造が含まれている。
工程(1)で得られる腐植のオーキシン様効果を増幅させるために、酢酸を添加したいが、酢酸を腐植に直接添加したのでは酢酸が生物反応で分解される。本発明では、工程(2)で、水内に抽出される腐植成分に酢酸マグネシウムカルシウム水和物(以下、CMAという)とキレート反応させることで、酢酸の分解反応を阻止する。CMAの添加により、実施例に示すとおり、病原菌の殺菌作用が増幅する。また、生長促進、癒傷効果の促進にもなる。
前記CMAの添加量は、腐植と水の合計に対して、通常、50〜1000ppmでよく、好ましくは100〜200ppmである。
工程(2)で、前記腐植に栄養源としてスキムミルクを添加することが好ましい。従来栄養源として知られるグルコースは雑菌が増殖するのに対して、スキンミルクは雑菌の増殖が少ない。しかも、スキンミルクは、腐植土に生存するバチルス層細菌を増殖する。スキムミルクは、バチルス属菌を増殖し、この細菌による抗菌作用を増幅する。スキムミルクは、特に制限されず、市販のものでよい。
前記スキムミルクの添加量は、腐植と水の合計に対して、通常、50〜200ppmでよく、好ましくは50〜100ppmである。
工程(2)で、微生物を円滑に増殖させるために、前記腐植に軽石を混合することが好ましい。特に、できるだけ多種類のミネラルを含む軽石が好ましい。軽石の代表的な成分を表2に示す。
前記軽石の添加量は、腐植と水の合計に対して、通常、0.1〜1.0重量%でよく、好ましくは0.1〜0.2重量%である。
工程(2)の発酵および熟成時には、上記成分のほかに、適宜、アミノ酸の一種であるシステインを例えば約100ppm添加混合してもよい。
工程(2)で、腐植の含水率は、通常、15〜50%でよく、好ましくは15〜40%、特に好ましくは20〜30%である。
工程(2)の発酵および熟成の温度は、室温でよい。また、発酵および熟成の期間は、通常、2〜12カ月間でよく、好ましくは3〜4カ月間である。
工程(2)の熟成および発酵の間に、前半の2〜4カ月間は、曝気と槽内攪拌を続け、そして、残る1〜2カ月間は静止沈降させることが好ましい。
工程(2)の間に、腐植成分が水中に溶解・溶出すると共に、水中では発酵と生合成が進行し、アミノ酸、ビタミンなどの生理活性物質が増加する。とりわけ、抽出の初期に黄褐色を呈した混合液が、6ヶ月以上の経過でアルギニン、システイン、ヒスチジン、チロシン等に見られる赤色呈色を示すと共に、全アミノ酸が増加する。腐植と水とを混合した当初のpHは、3〜3.5であるが、6〜12ヶ月の発酵によって、pH=2〜3程度になる。
工程(2)で得られた腐植の上澄液またはろ液を、腐植抽出液とする。ろ過には、ろ紙またはカセットフィルターを使用すればよい。
消毒薬の使用目的は、感染経路の遮断や病原体の排除である。感染を防ぐには、滅菌、消毒および/または洗浄が予防措置になる。消毒を効果的に行なうには、作用時間、作用濃度、作用温度が重要である。市場の化学的消毒薬は、消毒後、残留毒性を除去するために、洗浄をしなければならない。
本発明の製造方法により得られる腐植抽出液は、マウスの急性経口毒性試験、マウスの皮膚刺激試験、眼粘膜刺激試験、ヒメダカ毒性試験等多くの安全試験で安全性を確認されている。この材料を消毒剤としてしようすると、残留毒性がないので洗浄する必要がない。従って、人体にも金属にも使用して洗浄の必要がないので、消毒剤が対象物に長時間付着していることになり、抗菌作用が大きくなる。さらに、抗酸化作用があるので、金属腐蝕が避けられる。
本発明の製造方法により得られる腐植抽出液は、消毒剤として、器材や人体への噴霧、塗布、浸漬で殺菌、加湿器の水に添加して噴霧殺菌、空気循環器への取組み、空気殺菌、マスクに含浸殺菌化粧水への添加殺菌、浴槽への添加脱臭殺菌、リネン類への含浸殺菌等に使用できる。
本発明の製造方法により得られる腐植抽出液の使用濃度は、腐植抽出原液(上澄液やろ液)でもよく、さらに最高20倍に薄めても抗菌効果を発揮する。したがって、上記用途に応じて、腐植抽出原液の通常、1〜10倍希釈液、好ましくは5〜10倍希釈液を使用すればよい。
以下に、実施例および比較例を示して、本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
〔実施例1〕
(工程1)
エンザイム株式会社長崎工場敷地内で約8000年間地下に埋蔵されていた腐植土を掘削し、太陽光の下、常温で約12ヶ月間、明反応を行った。この明反応により、酵素および補酵素の含有量を高めた腐植の物性を表3に示す。
(工程2)
工程1で得られた腐植と水とを重量比30:70の割合で混合した(腐植の含水率は50%となる)。その混合物に栄養剤として市販のスキンミルク100ppm、生理活性化剤としてCMA100ppm、微生物増殖用支持体として軽石0.1重量%を添加して、常温で3〜12ヶ月間発酵を熟成した。熟成から2〜11ヶ月間は曝気と槽内攪拌を続け、そして残る1ヶ月間は静止沈降させた。上澄液をろ紙またはカセットフィルターでろ過して、腐植抽出液を得た。腐植抽出液の物性を表4に示す。
〔比較例1〕
比較(ポジティブコントロール)のために、エンザイム株式会社長崎工場敷地内で得た腐植土を用いて特開2006−273734に記載の製造方法に従って腐植抽出液を調製した。具体的には、実施例1の工程(2)において、スキンミルク、CMA、および軽石を混合しなかった以外は、実施例1と同様の手順で、腐植抽出液を調製した。この腐植抽出液の成分を表5に示す。表5の有機物、無機物ともに含有量は少量であるが、腐植抽出液は、腐植成分、ミネラル、微生物、酵素、補酵素が含まれた活性化された液といえる。
実施例1の腐植抽出液(表4)と、比較例1の腐植抽出液(表5)とでは、成分にほとんど差が出ない。しかし、実施例1では発酵途中で細菌叢に差が見られたことがら、以下の抗菌試験で、両者の抗菌作用に差が生ずるか否かを確かめた。
(抗菌試験)
実施例1および比較例1の腐植抽出液に、大腸菌、緑膿菌、サルモネラ菌または黄色ブドウ球菌の菌液を接種後、25℃で保存し、60秒、6時間、および、24時間後、それぞれ、試験液中の生菌数を測定した。その結果を表6に示す。また、比較(ネガティブコントロール)として、試験液を精製水に変えた試験を追加した。
1)精製水、生理食塩水:ネガティブコントロール
2)開始時:菌液接種直後の対照の生菌数を測定し、開始時とした。
表6から、実施例1および比較例1のいずれも高い抗菌作用を示すことがわかる。実施例1の腐植抽出液は、比較例1の腐植抽出液と比べて大腸菌の除菌率でほぼ同じ数値を示しているが、他の菌の除菌率では高い数値を示した。
(ウイルス不活性化試験)
この試験に先立ち予備試験を行ない、ウイルス感染価の測定法について検討した。実施例1の腐植抽出液の原液では十分な不活性化が予測できたので、注射用水を用いて腐植抽出液の5倍液を調製して、本試験を行なうことにした。さらに、細胞維持培地で作用液を100倍に希釈して感染価を測定した。また、比較(ネガティブコントロール)として、試験液を精製水に変えた試験を追加した。
実施例1の腐植抽出液の5倍希釈液にインフルエンザウイルスのウイルス浮遊液((財)日本食品分析センターより入手)を混合し、作用液とした。室温で作用させ、60秒、6時間、および24時間後、それぞれ、作用液のウイルス感染価を測定した。測定結果を表7に示す。
TCID50:median tissue culture infectious dose,50%組織培養感染量
<2.5:検出せず
logTCID50 :作用液1mlあたりのTCID50の対数値
1)開始時:作用開始直後の対照のTCID50を測定し、開始時とした。
2)精製水:ネガティブコントロール
表7では、実施例1の腐植抽出液の5倍希釈液において、A型インフルエンザウイルスの感染価除去率が60秒後で99.9%、6時間後で99.999%以上となり、高率でウイルスを不活性化した。
上記したように、実施例1の腐植抽出液と比較例1の腐植抽出液との差は微小に見えるもの、実施例1の腐植抽出液の抗菌性は、比較例1の腐植抽出液よりも優れ、さらにウイルス不活化試験で極めて良好なウイルス不活化作用を示す。感染症の病原体対策は滅菌(百万分の1まで除菌)と消毒で感染を遮断しなければならないことから、本発明の製造方法により、腐植抽出液の抗菌性をさらに高めたことは大きな収穫といえる。表6および7の良好な抗菌作用を得るために解釈しようとした課題の製造方法は、仮説から実用に移して成功した新しい発明といえる。

Claims (3)

  1. 以下の工程:
    (1)腐植土を含水率50〜80%に保って明反応させ、
    (2)得られる腐植を、水および酢酸マグネシウムカルシウム水和物と混合し、発酵および熟成させる
    ことからなる、腐植抽出液の製造方法。
  2. 工程(2)で、前記腐植に、さらにスキムミルクを混合することを特徴とする、請求項1に記載の腐植の製造方法。
  3. 工程(2)で、前記腐植に、さらに軽石を混合することを特徴とする、請求項1または2に記載の腐植の製造方法。
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