JP2011073771A - 注出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 底部近傍での内層の萎み変形がスムーズに進行可能なデラミボトルである壜体形状を構成し、この壜体に比較的低粘度の内容液を好適に注出でき、低コストで配設可能な逆止弁機構を有する注出キャップを組み付けた注出容器体を提供することを技術的課題とする。
【解決手段】壜体の胴部から底部にかけての形状を平断面形状が前後方向に扁平化した扁平筒状とし、また底部の形状を、下方に向けて、前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出する形状としたものとし、注出キャップには合成樹脂製フィルムを、一端を開放端とした状態で袋綴じ状にして上下に積層した注出路部材を配設し、注出後には層間に残留する内容液の表面張力により上下のフィルムが密着して層間がシールされ、逆止弁機能が発揮される構成とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、外殻を形成する外層と、この外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成る合成樹脂製ブロー成形壜体、所謂、デラミボトルの口筒部に逆止弁機能を配設した注出キャップを組付けて構成する注出容器に関する。
特許文献1には、デラミボトルの口筒部に注出キャップを配設したスクイズタイプの注出容器についての記載がある。
図5、6はこの種の注出容器の一例を示すもので、図5(a)は半縦断側面図、図5(b)は底部近傍の斜視図、図6は図5中のC−C線に沿った平断面図であり、壜体101(デラミボトル)の口筒部102に逆止弁を備えた注出キャップ31を配設したものである。
この壜体101は口筒部102、肩部103、胴部104、底部105を有し、外殻を形成する外層111と、この外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体112aを形成する内層112から構成されている。
また、図6に見られるように胴部104は円筒状である。
この注出容器はクリーム状の化粧料等の比較的粘度の高い内容液の注出に使用するもので、容器本体を手でスクイズ状に押圧して内容液を注出すると、吸気孔121から外層111と内層112の間に外部の空気が導入され、内層112は変形したままの形状を保持しつつ、外層111がその復元力により元の形状に復帰するようにしたもので、内容液をほぼ全量使い切ることができると共に、逆止弁の作用効果も相俟って、内袋体112a中に外部から空気が侵入しないように構成し、内容液の品質の低下を抑制することができる。
そして、図6中には使用途中における内層112の萎み変形の状態を例示している。このように一部で内層112が反転変形を伴いながら萎み変形し、相対抗して位置する内層112が部分的に密着状に合わさり、その他の部分で内容液Lの流路が確保される。
そして、内容液をほぼ使い切る段階では、内層112の萎み変形がさらに進行し、大部分で内層112が密着状に合わさり流路が閉塞した状態となる。
ここで、この種のデラミボトルでは上記のような内層112の萎み変形の態様を制御して、内容液の流動通路を最後まで確保して注出操作がスムーズ達成できるようにすると共に、内容液をほぼ最後まで使い切れるようにすることが重要な技術要素の一つである。
特開2003−72864号公報
本願発明者らは、上記したようなデラミボトルに注出キャップを組み合せた注出容器が、内袋体中への外部からの空気の侵入を阻止して内容液の品質の低下を抑制することができると云う特徴を有することを利用し、この種の注出容器を比較的低粘度の液体を主成分とした内容物、特に食品調味料等の鮮度を要求される用途に使用展開しようとしている。
内容液の粘度が比較的低い場合には、クリーム等の比較的粘度の高い内容液の場合とは異なり、特に胴部をスクイズすることなく注出容器を正立姿勢から傾斜姿勢、あるいは倒立姿勢にすることにより内容液の自重で、自然落下により注出させる、と云うような従来この種の注出容器ではなかった新しい態様で使用することができる。
一方で上記のような新しい使用態様で、内容液の注出をスムーズに、かつ内容液がほぼ最後まで使い切れるようにするためには、内容液の注出に伴って、スクイズ等の外力によることなく、自然に、底部から胴部を経て肩部に向けて順次、スムーズに、図6に示したような内層の萎み変形が進行して行く必要がある。
しかし、図5、6に示したような従来の壜体101(デラミボトル)をそのまま上記した新しい態様で使用すると、底部105近傍での内層112の萎み変形の進行がスムーズに、また十分に進行せず、胴部104下端部近傍で内層112の萎み変形が先に進行して流路が塞がれてしまい、内容液が使いきれずに残留してしまうと云う問題がある。
そこで本発明は、合成樹脂製ブロー成形壜体であるデラミボトルにおいて、内容液の注出に伴う底部近傍での内層の萎み変形が外力によることなくスムーズにかつ十分に進行可能に壜体形状を構成し、この壜体に比較的低粘度の内容液を好適に注出でき、低コストで配設可能な逆止弁機構を有する注出キャップを組み付けた注出容器体を提供することを技術的課題とするものである。
上記技術的課題を解決する手段の内、本発明の主たる構成は、
合成樹脂製ブロー成形壜体の口筒部に注出キャップを組付けて構成する注出容器において、
壜体は、筒状の胴部の上端から肩部を介して口筒部を起立設し、外殻を形成する外層と、この外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成り、外層の所定位置に、外層と内層との層間に外部空気を導入するための吸気孔を開設し、胴部から底部にかけての形状を平断面形状が前後方向に扁平化した扁平筒状とし、底部の形状を、下方に向けて、前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出する形状としたものとし、
注出キャップは、壜体の口筒部に組付き固定する有頂筒状のキャップ本体に形成される吐出口に外気が内袋体に侵入するのを阻止する逆止弁機能を有する注出路部材を配設する構成とし、
注出路部材は合成樹脂製フィルムを、一端を開放端とした状態で袋綴じ状にして上下に積層すると共に、下側に積層するフィルム片に流路となる層間に連通する連通孔を形成したものとし、
キャップ本体の吐出孔と注出路部材の連通孔を連通し、この連通孔を介し層間を経て開放端から内容液を注出可能に、また注出後には層間に残留する内容液の表面張力により上下のフィルム片が密着して層間がシールされ、逆止弁機能が発揮される構成とする、
と云うものである。
なお、上記構成では、壜体の方向を規定するために平断面形状が扁平化している方向を便宜上前後方向としている。
本発明の他の構成は、上記主たる構成において、比較的低粘度の内容液を収納し、傾斜姿勢あるいは倒立姿勢として内容液の自重で該内容液を注出する構成とする、と云うものである。
本発明の注出容器は、デラミボトルで注出容器の容器本体として使用される合成樹脂製ブロー成形壜体と注出キャップにより構成されるが、以下、まず壜体について説明し、次に注出キャップについて説明する。
まず、上記本発明の主たる構成の壜体について説明する。
本願発明者らは、図5、6で示した従来の壜体101の底部105における内層112の萎み変形の挙動を検討するなかで、底部105が、単純な筒状の胴部104とは異なり、図5(b)に示されるように側周壁105pと底面壁105bから有底筒状に形成されていること、すなわち、ブロー成形品のため比較的厚肉で、側周壁105pに対して略垂直に形成される底面壁105bが障害となって、萎み変形において内層112の反転変形がスムーズに進展しないことが、底部105において萎み変形がスムーズにまた十分に進行しない主たる要因であることを見出し、この検討結果に基づき、上記構成を創出するに至った。
上記構成の壜体(デラミボトル)を、逆止弁付きの注出キャップと組み合せた注出容器の容器本体として使用した場合、
まず、胴部から底部にかけての形状を、平断面形状が前後方向に扁平化した扁平筒状とすることにより、内層の萎み変形を壜体の前後方向にさらに扁平化する変形態様に大まかに制御することができる。
すなわち、平断面形状でみると、当初、楕円状、長円状等に形成されている内層が、内容液の注出に伴い前後方向に反転変形を伴いながらさらに扁平化し、最終的には前後方向に二重に積層したような状態となる。
さらに、底部の形状を下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出した形状とすることにより、
従来では前述したように側周壁と底面壁から構成されていた底部の形状を、謂わば、側周壁と底面壁の区別をなくし、胴部との境界から底部の下端(底面の中央部)に至るまで、その断面形状が縮径状に緩やかにスムーズに変化する形状とすることができ、
このような形状とすることにより、上記した前後方向に扁平化した扁平筒状とすることによる作用効果と相俟って、底部近傍における内層の萎み変形において内層の反転変形をスムーズに進展させることができ、内容液の注出に伴い、内層の萎み変形を、自然に、底部の下端から胴部を経て肩部に向けて順次、スムーズに進行させることができ、内容液の注出がスムーズに進行すると共に、内容液をほぼ全量使い切ることが可能となる。
なお、本発明の上記構成において、「球弧殻状」と云う形状には楕円球弧殻状、長円球弧殻状等の形状が含まれ、外観デザインや成形性も考慮して、適宜の膨出状の湾曲面形状を選択することができる。
次に、上記主たる構成の注出キャップについて説明する。
上記構成の注出キャップは壜体の口筒部に組付き固定する有頂筒状のキャップ本体に形成される吐出口に外気が内袋体に侵入するのを阻止する逆止弁機能を有する注出路部材を配設したものであり、所望量の内容液の注出を終了させた時点で、外気が偏平に萎み変形した内層内に侵入しようとするが、注出路部材に配設した逆止弁機能によりこの外気の侵入を阻止することができ、内容液の外気による酸化等による品質劣化の発生を確実に防止する。
注出路部材は合成樹脂製フィルムを、一端を開放端とした状態で袋綴じ状にして上下に積層すると共に、下側に積層するフィルム片に流路となる層間に連通する連通孔を形成したものであり、キャップ本体の吐出孔と注出路部材の連通孔を連通するように、吐出口に注出路部材を配設される。
そして、注出容器を傾斜姿勢あるいは倒立姿勢にすると、内容液が自重で注出キャップの吐出孔から、注出路部材の連通孔を介し、積層するフィルムの層間に侵入し、この層間を押し広げるようにして流動し、内容液を開放端から外部に注出することができ、この内容液の注出に伴って、内層が萎み変形する。
また、所望量の内容液の注出後、注出容器を正立姿勢に戻すと、内容液による圧力が無くなって、注出路部材の積層するフィルムの層間が扁平状に戻り、さらには層間に残留する内容液の表面張力により上下のフィルム片が密着し、その結果層間がシールされ、逆止弁機能が発揮され、外気の侵入を阻止することができ、内容液の外気のよる酸化等による品質劣化の発生を確実に防止することができる。
本発明のさらに他の構成は、注出路部材を、2枚のフィルム片の周縁部を接着剤により接着固定して袋綴じ状とし、使用開始時に一端を切除して開放端を形成する構成とする、と云うものである。
上記構成により、2枚のフィルム片の周縁部を接着剤により接着固定して袋綴じ状とすることにより、上下のフィルム片を容易に密着状に積層することができ、逆止弁機能がより確実に発揮される。
また、開放端を形成する前には外気の侵入を確実に防ぐことができ、使用開始前に鋏等で簡単に一端を切除して開放端を形成することができる。
勿論、注出路部材の作成方法には上記接着する方法の外にも、2枚のフィルム片の周縁部を熱溶着や超音波により接着する、さらにはチューブ状のフィルムを2枚重ね状に折り畳んで一端を熱シールする等の方法がある。
本発明のさらに他の構成は、注出路部材の連通孔の開口周縁をキャップ本体に形成される吐出口の開口周縁部に接着固定することにより、前記注出路部材を吐出口に連通状に固定する、と云うものである。
上記構成により、固定組付けするための他の部材を用いることなく、注出路部材を吐出口に確実に固定、配設することができる。
本発明のさらに他の構成は、壜体に外装体を装着し、該壜体をレフィル容器として使用する、と云うものである。
上記構成において、本発明の壜体(デラミボトル)は、外層が比較的薄肉であっても内層の萎み変形を底部から胴部を経て肩部に向けて、順次、スムーズに進行させることができる、と云う特徴を有するものであり、この壜体をレフィル容器として利用して、良好な内容液の品質低下が抑制されると共に、良好な注出性を有し、さらに省資源化を実現した注出容器を提供することができる。
本発明の注出容器は、上記した構成としたので、以下に示す効果を奏する。
すなわち、底部の形状を下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出する形状とすることにより、謂わば、側周壁と底面壁の区別をなくして、底部の形状を胴部との境界から下端(底面の中央部)に至るまで、その断面形状が縮径状にスムーズに変化する形状とすることができ、前後方向に扁平化した扁平筒状とすることによる作用効果と相俟って、底部近傍における内層の萎み変形において内層の反転変形をスムーズに進展させることができ、内容液の注出に伴い、内層の萎み変形を、自然に、底部の下端から胴部を経て肩部に向けて順次、スムーズに進行させることができ、内容液の注出がスムーズに進行すると共に、内容液をほぼ全量使い切ることができる。
また、所望量の内容液の注出後、注出容器を正立姿勢に戻すと、内容液による圧力が無くなって、注出キャップに配設される注出路部材の積層するフィルムの層間が扁平状に戻り、さらには層間に残留する内容液の表面張力により上下のフィルム片が密着し、その結果層間がシールされ、逆止弁機能が発揮され、外気の侵入を阻止することができ、内容液の外気のよる酸化等による品質劣化の発生を確実に防止することができ、
注出路部材と云うフィルムを袋綴じ状に積層した簡単な構造の部材で、逆止弁機能を低コストでまた、容易に配設することができる。
(a)は本発明の注出容器に使用する壜体の一例を縦断して示す正面図、(b)は底部近傍の斜視図である。 図1に示した壜体の縦断側面図である。 (a)は図1中のA−A線、(b)はB−B線に沿って示す平断面図である。 (a)は図1中の底シール部における外層と内層の積層状態を示す断面図であり、(b)は底シール部の底割れ状態を示す断面図である。 (a)はデラミボトルの従来例を示す半縦断側面図、(b)は底部近傍の斜視図である。 図5中のC−C線に沿って示す平断面図である。 本発明の注出容器の一実施例を縦断して示す正面図である。 図7の容器の側面図である。 図7の容器の注出キャップの平面図である。 図7の容器の注出状態を示す断面図である。 図10の注出状態での注出路部材の開放端の変形状態を示す側面図である。 (a)は注出路部材の作成方法及び吐出筒への固定方法の概略説明図、(b)は(a)中のE−E線に沿って示す断面図、(c)はF−F線に沿って示す断面図である。 吐出筒に注出路部材を接着固定した状態を示す斜視図である。 注出容器の使用形態の一例を示す全体外観斜視図である。 図14に示した外ケースの、半縦断側面図である
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って、図面を参照しながら説明する。
図1〜3は本発明の注出容器に使用するデラミボトルである壜体の一例を示すもので、図1(a)、(b)は縦断正面図と底部近傍の斜視図であり、図2は側面図、図3(a)は図1中のA−A線、(b)はB−B線に沿って示す平断面図である。
なお、図2と図3(a)中に壜体1の前後左右方向を便宜上規定する符号F、B、L、Rを示している。
この壜体1は、低密度ポリエチレン樹脂製で外殻を形成する外層11と、ナイロン樹脂製で内袋体12aを形成する内層12を共押出してブロー成形したものであり、口筒部2、テーパー筒状の肩部3、扁平筒状の胴部4と底部5を有する。本実施例では外層11の胴部4における平均厚さは280ミクロン、内層12の平均厚さは100ミクロンである。
また、口筒部2の外層11部分には外層11と内層12との層間に外部空気を導入するための吸気孔21が開設されている。
また、ブロー成形時に底部5には底シール部22が形成されている。
ここで、ブロー成形後、多くの場合、外層11と内層12は密着した状態にあるが、デラミボトルとして使用する場合には、内層12の萎み変形がスムーズに進行するように、口筒部2からバキュームで内袋体12a内を吸引して略全領域で、内層12を外層11から一端剥離しておくことが好ましい。
また、胴部4から底部5にかけての形状は扁平筒状で、その平断面形状は図3に示すように略楕円状である。また、胴部4の上端位置(肩部3との境界位置)から底部5にかけての領域では、扁平状の平断面形状の長径及び短径を緩やかに縮径する形状としている。
そして、底部5は図1(b)の斜視図に示すように、下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出する形状としており、図1(a)の縦断正面図からも分かるように、正面側Fからみても底部5の下端が緩やかに下方に湾曲状に膨出した形状をしている。
この底部5の形状の特徴は、図5(b)に示した従来例の壜体101の底部105と比較すると明確であり、図5(b)に示される底部105が、側周壁105pとこの側周壁105pに略垂直状に形成される底面壁105bから有底筒状に形成されているのに対し、
上記実施例の底部5は従来の壜体105の側周壁105pと底面壁105bの区別を無くし、底部5の形状を胴部4との境界から下端(底面の中央部)に至るまで、その断面形状が縮径状にスムーズに変化する形状としている。
次に、図7〜12は本発明の注出容器の一実施例を示すものであり、上記説明した図1〜3に示される壜体1と、逆止弁機能を有する注出キャップ31から構成される。
そして、図7は縦断正面図、図8は側面図、図9は注出キャップの平面図であり、図10は注出状態を示す断面図、図11は注出状態での注出路部材41の開放端の変形状態を示す側面図である。
この注出キャップは、壜体1の口筒部2に螺合組付きする有頂筒状のキャップ本体32、キャップ本体の頂壁の開口部に密嵌入状に組付き固定、吐出口34aを形成する円筒状の吐出筒34、キャップ本体32の上部を覆う天板部材35、そして後述するように吐出筒34の上端面に接着剤層により固定、配設される注出路部材41の4ケの部材から構成される。
図12、13は、注出路部材41の詳細、製造方法あるいは吐出筒34への固定方法を説明するためのものであり、図12(a)は注出路部材の作成方法及び吐出筒への固定方法の概略説明図、(b)は(a)中のE−E線に沿って示す断面図、(c)はF−F線に沿って示す断面図であり、図13は吐出筒34に注出路部材41を接着固定した状態を示す斜視図である。
この注出路部材41の基本的な構成は2枚の長円状の合成樹脂製のフィルム片41t、41bを、その周縁部を接着剤層43で接着固定して、袋綴じ状にして上下に積層する、と云うものである。また、下側のフィルム片41bには上下のフィルム片41t、41bの層間に連通する円形の連結孔45が形成されている。またこの下側のフィルム片41bの下面側では連結孔45の開口周縁部に接着剤層43を形成するようにしいる。
下側のフィルム片41bの下面の接着剤層43により、注出路部材41を吐出筒34に固定して、図13に示した状態となる。そしてこの状態で、連結孔45を介して吐出筒34と積層したフィルム片の層間が連通する。
そして、図7に見られるように吐出筒34の下端部をキャップ本体32に嵌入状に組み付け固定する。
なお、図7では、注出路部材41の先端部をカットして開放端44が形成された状態を示しているが、それまでは全周に亘って上下のフィルム片41t、41bが接着固定されているので、外気の侵入を確実に防ぐことができ、安心して保管することができる。
次に、本実施例の使用形態を説明する。
図7、8注出容器を正立姿勢で保持した状態を示すものであり、図7に見られるように、上下のフィルム片41t、41bの層間は、層間に残留する内容液の表面張力により密着し、その結果層間がシールされ、逆止弁機能が発揮され、外気の侵入を阻止することができ、内容液の外気のよる酸化等による品質劣化の発生を確実に防止することができる。
図10、11は、注出容器を傾けて、内容液の自重で内容液を注出している状態を示すものである。このように傾斜姿勢とすると内容液は図中矢印で示したように、吐出筒34の吐出口34aから注出路部材41の連結孔45を経て、フィルム片の層間を押し広げながら流動し、開放端44から図1〜3に示した壜体1の作用効果も相俟ってスムーズに注出することができる。この内容液の注出に伴って、前述したように壜体1の内層11が萎み変形する。
そしてまた、所望量の内容液の注出後、注出容器を正立姿勢に戻すと、内容液による圧力が無くなって、注出路部材41の積層する上下のフィルム片41t、41bの層間が扁平状に戻り、図7、8に示した状態に復帰する。
次に、本実施例の注出容器の壜体1の内袋体12aに水を充填した後、この注出容器を倒立姿勢に保持して、内容液である水の注出試験を実施した。
その結果、本実施例の壜体1では、底部5近傍における内層12の萎み変形において内層12の反転変形をスムーズに進展させることができ、水の注出に伴い、内層12の萎み変形を、外力を作用させること無く、自然に、底部5の下端から胴部4を経て肩部3に向けて順次、図3(a)中に二点鎖線で示したような変形態様で、スムーズに進行させることができ、内容液の注出がスムーズに進行すると共に、内容液を口筒部2近傍に若干残留する分を除いて、ほぼ全量注出することができた。
上記試験における良好な注出結果は、
胴部4から底部5にかけての形状を扁平筒状とすること、
胴部4の上端位置から底部5にかけての領域でこの扁平筒の平断面形状の長径及び短径を緩やかに縮径する形状とすること、
そして底部5の形状を下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出した形状とすることの作用効果が相俟って、実現できたものであるが、
特に、底部5の形状を下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出した形状とすることにより、注出の初期段階で底部5近傍での内層12の萎み変形に伴う反転変形をスムーズに進展させることができた。
次に、図14は上記実施例の注出容器の壜体1部分を、充分な剛性を有する外ケース53内に収納して、注出容器を正立姿勢で置くことができるようにすると共に、手で把持しての取り扱いを容易で安定するようにしたもので、外ケース53は、壜体1の胴部4と底部5を保持する下ケース体54と、壜体1の肩部3を覆う上ケース体59とから構成されている。
下ケース体54(図15参照)は、下端で脚部を形成する筒状の胴筒55の下端部内に、壜体1の底部5を支える底板57を連設して構成され、胴筒55の一部に窓孔56が開設されていると共に、上端部の前後部には、係止押圧片58が突設されている。
上ケース体59は、壜体1の肩部3を覆うテーパー筒状の肩筒60で構成され、この肩筒60の前後部下端には、下ケース体54の係止押圧片58が下方から乗り越え係止する係止孔を開設した係止孔片61が垂下設されている。
窓孔56は、内容液の自重による自然流下による注出ではなく、内容液を、壜体1の胴部4を押圧することにより強制的に注出する場合に利用されるもので、この窓孔56に露出している胴部4部分を押圧すると共に、注出路部材41を解放状態として、内容液を急速に注出することができる。
外ケース53に収納された壜体1は、その肩部3の上半部分を露出させているが、この肩部3の上半部分は、壜体1がブロー成形品であることから萎み変形し難い部分となっていて、繰り返しの注出操作を行う上で最終的に内容液Lが残留し易い部分となるので、この露出した肩部3の上半部分に表示を施して、この肩部3の上半部分内に残留した内容液を強制的に注出するようにして、内容液の無駄の発生を無くすようにしている。
内容液を使い尽くしたならば、係止押圧片58を押圧して係止孔片61との係止を解除させて、上ケース体59を下ケース体54から分離させて、外ケース53から注出容器を抜き出し、注出キャップ31を分離して再使用し、壜体1を廃棄する。すなわち、壜体1をレフィル容器として取扱う。
以上、実施例沿って本発明の注出容器とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
壜体において、外層と内層の組み合わせについてはポリエチレン/ナイロンの組み合わせの他にも、両層の剥離性を考慮してさまざまな組み合せのものを採用することができる。
また、本実施例の壜体はレフィル容器としての利用を想定して胴部における外層の厚さを280ミクロン程度と、比較的薄肉としたが、使用目的や成形性等を考慮して厚肉にしたり、さらに薄肉としたりすることもできる。
また底部の膨出形状は、下方に向けて前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出した形状と云う範疇のなかで、内層の萎み変形のし易さの他に、外観デザイン、そして成形性も考慮して、球弧殻状の湾曲面の湾曲の程度を変化させながら適宜選択ができるものである。
また、本実施例では吸気孔21を口筒部2に形成する例を示したが、ブロー成形時に底部の底面に形成される底シール部22を利用して吸気孔21を形成することもできる。図4(a)は図2中、小さな円で囲った底シール部22における外層11と内層12の積層状態を示す断面図である。
この底シール部22を外部から押圧力を作用させる等により、外層11が内層12から剥離して、所謂、底割れ状態となり間隙を形成することができ、この間隙を利用して吸気孔21とすることができる。
ここで、吸気孔21の開設位置は適宜選択することができ、実施例のように口筒部2であっても、上記のように底部5底面であってもよい。さらに口筒部2と底部5底面の両方に開設してもよい。
また、また注出路部材の形状や、その配設についても実施例に限定されるものではなくたとえ吐出筒への固定を、嵌合凹部材を使用し、機械的に着脱自在に固定することもできるし、例えばチューブ状に成形されたフィルムを利用して注出路部材を形成することも可能である。
以上説明したように、本発明の注出容器は、内容液の注出に伴い外力をさせなくても壜体の底部近傍での内層の萎み変形がスムーズにかつ十分に進行可能に構成されたものであり、また、フィルムを積層した注出路部材で逆止弁機能を低コストで容易に発揮するようにしたものであり、特に低粘度の液体を主成分とする食品調味料等の注出容器として幅広い利用展開が期待できる。
1、101;壜体
2、102:口筒部
3、103;肩部
4、104;胴部
5、105;底部
11、111;外層
12、112;内層
12a、112a;内袋体
21;吸気孔
22;シール部
31;注出キャップ
32;キャップ本体
33;装着筒片
34;吐出筒
34a;吐出口
35;天板部材
41;注出路部材
41t;(上側の)フィルム片
41b;(下側の)フィルム片
42;フィルム片
43;接着剤層
44;開放端
45;連結孔
53;外ケース
54;下ケース体
55;胴筒
56;窓孔
57;底板
58;係止押圧片
59;上ケース
60;肩筒
61;係止孔片
L ;内容液

Claims (5)

  1. 合成樹脂製ブロー成形壜体の口筒部に注出キャップを組付けて構成する注出容器であり、
    前記壜体は、筒状の胴部の上端から肩部を介して口筒部を起立設し、外殻を形成する外層と、該外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成り、前記外層の所定位置に、該外層と内層との層間に外部空気を導入するための吸気孔を開設し、前記胴部から底部にかけての形状を平断面形状が前後方向に扁平化した扁平筒状とし、前記底部の形状を、下方に向けて、前後方向に扁平化した球弧殻状に膨出する形状としたものとし、
    前記注出キャップは、前記壜体の口筒部に組付き固定する有頂筒状のキャップ本体に形成される吐出口に外気が前記内袋体に侵入するのを阻止する逆止弁機能を有する注出路部材を配設する構成とし、
    該注出路部材は合成樹脂製フィルムを、一端を開放端とした状態で袋綴じ状にして上下に積層すると共に、下側に積層するフィルム片に流路となる層間に連通する連通孔を形成したものとし、
    前記キャップ本体の吐出孔と注出路部材の連通孔を連通し、該連通孔を介し層間を経て開放端から内容液を注出可能に、また注出後には層間に残留する内容液の表面張力により上下のフィルム片が密着して層間がシールされ、前記逆止弁機能が発揮される構成としたことを特徴とする注出容器。
  2. 比較的低粘度の内容液を収納し、傾斜姿勢あるいは倒立姿勢として内容液の自重で該内容液を注出する構成とした請求項1記載の注出容器。
  3. 注出路部材を、2枚のフィルム片の周縁部を接着剤により接着固定して袋綴じ状とし、使用開始時に一端を切除して開放端を形成する構成とした請求項1または2記載の注出容器。
  4. 注出路部材の連通孔の開口周縁をキャップ本体に形成される吐出口の開口周縁部に接着固定することにより、前記注出路部材を吐出口に連通状に固定する構成とした請求項1、2または3記載の注出容器。
  5. 壜体に外装体を装着し、該壜体をレフィル容器として使用する請求項1、2、3または4記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
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