JP2011073516A - エアバッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】エアバッグ装置に組み込まれる樹脂製のエアバッグにおいて、さらなる展開膨張に際しての安定性及び迅速性が確保し易くなる、新規な構成のエアバッグを提供すること。
【解決手段】車両に搭載されるエアバッグ装置Mに組み込まれて、ガス充満膨出時に乗員と車内壁との間に乗員拘束緩衝部Bを形成する膨張部12を備えた樹脂製のエアバッグ。膨張部12を軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形して成形する。該膨張部12は、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、ガス充満膨張形状が、乗員側へ膨出する鉛直断面山形状(湾曲状)とされて、乗員拘束緩衝部Bに肉盗み空間Sを形成する。
【選択図】図2
【解決手段】車両に搭載されるエアバッグ装置Mに組み込まれて、ガス充満膨出時に乗員と車内壁との間に乗員拘束緩衝部Bを形成する膨張部12を備えた樹脂製のエアバッグ。膨張部12を軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形して成形する。該膨張部12は、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、ガス充満膨張形状が、乗員側へ膨出する鉛直断面山形状(湾曲状)とされて、乗員拘束緩衝部Bに肉盗み空間Sを形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載されエアバッグ装置に組み込まれて、ガス充満膨出時に乗員と車内壁との間に乗員拘束緩衝部を形成するエアバッグに関する。
ここでは、エアバッグとして、頭部保護エアバッグ装置に組み込まれる場合を例にとり説明する。該頭部エアバッグ装置は、ルーフサイドレール部に収納装着され、エアバッグが収納部から下方へカーテン状に展開膨出して乗員頭部を保護する。
本発明は、頭部保護エアバッグ装置に限られるものではなく、下記のような他のエアバッグ装置にも適用されるものである。
例えば、シート部に収納装着されて乗員胴体を保護するサイドエアバッグ装置や、さらには、ステアリングホイールやインストルメントパネル等に組み込まれるステアリングホイール用エアバッグ装置や助手席用エアバッグ装置にも適用可能である。
自動車(車両)には、乗員保護のための各種エアバッグ装置が装着されている。各種エアバッグ装置に組み込まれるエアバッグは、従来は、通常、適宜、ゴムやシリコーン樹脂等を内側になるようにコートした1枚又は複数枚のコート基布(例えば、ナイロン織布)を縫製(袋織り)して製造した布製のものであった(特許文献1段落0035等)。
そして、昨今、乗員保護基準のより高水準化の見地から、エアバッグ装置におけるエアバッグの所定膨出形状への安定した展開膨張、及び、該展開膨張の迅速(高速)性の要請が増大してきている。
そこで、エアバッグの展開膨張の迅速性を増大させようとすると、エアバッグをガス抜けが可及的に少ない高気密度の基布で形成する必要がある。しかし、エアバッグを形成する基布を高気密度にしようとすると、ゴム等の塗布量が増大して、重量増大につながるとともに、さらには、基布の柔軟性(可撓性)が低下して、展開膨張円滑性が阻害されるとともに折り畳み性も低下する(特許文献2段落0011参照)。
他方、上記布製における問題点を解決するため、すなわち、生産性の向上及び高気密度化の要請に応えるために、熱可塑性ポリウレタン、ポリビニルクロライド等の軟質合成樹脂でエアバッグをブロー成形することが提案されている(特許文献3請求項1・段落0006、特許文献4段落0045参照)。
なお、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、下記構成のインフレータバッグの製造方法が提案されている(特許文献5請求項1)。
「樹脂を射出成形することにより、先端が閉塞したチューブ状のポリフォームを作り、次に、軟化温度まで温めた前記プリフォームを金型内に入れ、プリフォームの内部に圧縮空気を導入することにより、前記プリフォームを延伸しながら金型の内面に沿ってブロー成形し、その後、圧縮空気を導入した開口部を閉塞することにより、密閉構造のインフレータバッグを得ることを特徴とする。」
本発明は、上記にかんがみて、エアバッグ装置に組み込まれる樹脂製のエアバッグにおいて、展開膨張に際してのさらなる安定性及び迅速性を確保し易く、先行技術文献に記載されていない新規な構成のエアバッグ及び該エアバッグを組み込んだ頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明のエアバッグは、上記課題(目的)を、下記構成により解決するものである。
車両に搭載されるエアバッグ装置に組み込まれて、ガス充満膨出時に乗員と車内壁との間に乗員拘束緩衝部を形成する膨張部を備えた樹脂製のエアバッグにおいて、
前記膨張部が、軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形されて成形されるとともに、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、
前記ガス充満膨張形状が、前記乗員拘束緩衝部に肉盗み空間を形成可能に、凹部及び/又は凸部を備えている、ことを特徴とする。
前記膨張部が、軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形されて成形されるとともに、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、
前記ガス充満膨張形状が、前記乗員拘束緩衝部に肉盗み空間を形成可能に、凹部及び/又は凸部を備えている、ことを特徴とする。
本発明のエアバッグは、該エアバッグがガス充満膨張形状に附形されているため、乗員保護時の形状設計が容易となって、さらなる展開膨張に際しての安定性を確保し易くなる。
また、ガス充満膨張時に形成される乗員拘束緩衝部が肉盗み空間を有することにより、織布製エアバッグのような通気性を有しないことも相まって、ガス充満必要量が相対的に少なくて済む。結果的に、エアバッグの展開膨張の迅速性を確保しやすい。
さらに、従来の軟質樹脂製のエアバッグと同様の下記効果を奏する。
ブロー成形、フィルム裁断・熱溶着等により、織布製エアバッグのような縫製工程を経ないため、織布製エアバッグに比して生産性良好に製造できる。
上記構成のエアバッグにおいて、ガス充満膨張形状の鉛直断面形状を乗員側へ膨出する山形状(湾曲状)にしたり十字状にしたりして、車内壁面に対して突っ張り部を形成可能とする構成とすることができる。肉盗み空間を確保し易くかつ内圧で適当な形態保持力を有する突っ張り部により安定した乗員拘束緩衝部を形成可能となる。
また、エアバッグは、通常、ブロー成形体とする。該ブロー成形体は複層構成としたり、ガス導管のガス流出口と連結可能なインサート接続口を有する構成としたりすることができる。前者の場合は、材料の選択の自由度が増大し、また、後者の場合は生産性が増大する。
なお、膨張部の膜厚は、0.3〜1.5mmとするととともに、100%引張モジュラスがM100(JIS K 7311)3〜30MPaとする。
上記各構成のエアバッグは、下記構成の頭部保護エアバッグ装置とすることができる。
複数個の各エアバッグが、ガス分配可能なガス導管のガス分配口(ガス流出口)に連結されるとともに、前記ガス導管にインフレータがガス供給可能に接続され、さらに、前記各エアバッグに折り畳まれて組み込まれてなることを特徴とする。
エアバッグを小容量構成として、各エアバッグに個別にガス分配して膨張部を展開膨張させるため、所定のガス充満膨張形状を安定して得られる。また、適宜、エアバッグの取替えが可能となり、多様なエアバッグ装置のアセンブリ対応が可能となる。
さらに、上記構成において、膨張部の相互を連結部材で連結することが望ましい。各エアバッグで形成される乗員拘束緩衝部の保護エリアを連続的なものとすることができる。
本発明の一実施形態である頭部エアバッグ装置M1は、図1〜2に示す如く、ルーフサイドレール部RRに配され、エアバッグ10の膨張部12が、収納部Hから下方へカーテン状に展開膨出して乗員Pの頭部を保護するものである。
当該エアバッグ装置M1は、基本的に複数のエアバッグ10と、各エアバッグ10へガスを分配流入させるガス導管13と、該ガス導管13にガスを供給するインフレータ15とを備えている。
そして、エアバッグ装置M1は、エアバッグ10が折り畳まれた状態(図2ではロール折り)で、ルーフサイドレール部RRに形成されたエアバッグ装置の収納部Hに収納されている。収納部Hは、車体インナーパネル17と該インナーパネル17を覆うルーフ内張り19とで形成され、該ルーフ内張り19の、エアバッグ10の膨張部12の展開出口部がバッグカバー21とされている。そして、図例では、ガス導管13およびインフレータ15がインナーパネル1に取り付けられている。具体的には、インフレータ15は取付ブラケット16を介してねじ止めされている。ガス導管13は、複数の取付クリップ23を介してクリップ留めされている。
なお、ガス導管13を合成樹脂製とする場合は、取付クリップ23を射出成形時に一体成形したり、射出成形時にインサートして一体化したりできる。上記合成樹脂としては、エアバッグ10とのネジ結合やクリップ一体成形を考慮して、硬質乃至半硬質合成樹脂(ABS、ポリアミド、ポリエステル、PP等)を採用する。
なお、ガス導管13は、金属製としたりエアバッグ10と同様の軟質合成樹脂製としたりすることもできる。
そして、複数個のエアバッグ10が車内側におけるサイドウィンドW1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの上縁側から、センターピラー部CPの上方を含めたルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リアピラー部RPの上方側までの範囲に、折り畳まれて収納されている。ここで、通常、折り畳み形態はエアバッグの展開膨張性を考慮して図例のようなロール折り(巻物)とする。
インフレータ15は、図1に示すように、略円柱状のシリンダタイプとされ、ガス導管13に接続されている。
即ち、ガス導管13は、インフレータ15に接続されるL字継手部26を備えたインフレータ接続用のガス導管要素28と、エアバッグ10に対応して前後2個ずつからなる前・後ガス導管要素30、30とからなる(図1・3)。ガス導管13は、一体成形タイプでもよい。上記のように分割連結型とすることにより、多様な車両仕様に対応可能となる。なお、前端・後端のガス導管要素30、30は、通常、互換性を有するように中間部のガス導管要素30と同様、両端開口して製作するため、プラグ等で閉じる。また、前端のガス導管要素30は、フロントピラー部FPの形状に沿わせて曲げ変形する。
そして、各ガス導管要素30は各エアバッグ10と接続可能とされている。具体的には、各ガス導管要素30のガス流出口(ガス分配口)31に雌ねじが形成されて、該雌ねじに、エアバッグ10のガス流入口11に突出形成されたインサート雄ねじ11aをねじ込むことにより、ガス導管要素30と各エアバッグ10とがねじ接続可能とされている。
なお、雌ねじと雄ねじの関係は逆にすることもできる。
また、各ガス導管13とエアバッグ10の接続態様は、これに限られず、ワンタッチ嵌着、嵌着後締めリングを用いてもよい。この場合は、ガス導管13の分配口を突出させエアバッグ10の取付部を外嵌めして締めリングで締結する。このとき、突出分配口を硬質材で形成(インサート)すれば、締めリング締結可能である。
そして、本実施形態では、エアバッグ10の膨張部12が、軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形されて成形されると共に、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、ガス充満膨出時の形状が、乗員拘束緩衝部Bに肉盗み空間Sを形成可能に、凹部及び/又は凸部を備えているものである。
具体的には、膨張部12は雄ねじを備えた取付部を兼ねるガス流入口11に連続して成形され、図5・6に示す如く、ガス充満膨張形状の鉛直断面形状が、乗員側へ膨出する山形状(湾曲状)であり、上下に車内壁面wに対して突っ張り部12a、12bを形成可能とされている。このときの山形の屈曲角度αは、作動時に乗員拘束緩衝部に要求される支持強度により異なる。例えば、車内面に対してある程度の突っ張り性が要求される場合は、α:30〜120°、望ましくは45〜90°とする。角度が小さい場合は、肉盗み空間Sの容量が小さくなり、屈曲角度αが大きい場合は山形断面の上下支持部における突っ張り性を確保し難くなる。
ここで、エアバッグ10の形状仕様(1)および材質仕様(2)は、例えば、下記のようなものとする。
(1)形状仕様:
図4に示す如く、非膨張展開形状(平面形状)を矩形とした場合、平面大きさは、車両により異なるが、縦方向(ガス流入方向)の長さL:25〜60cm、幅方向の長さB:20〜50cmとする。そして、ガス充満膨張に必要なガス量、即ち、ガス充満膨張時の膨張部内容量は、0.04〜0.20dm3/1個とする。すると、図例の如くエアバッグを4個配した場合、合計必要ガス量は、0.16〜0.80dm3となる。
図4に示す如く、非膨張展開形状(平面形状)を矩形とした場合、平面大きさは、車両により異なるが、縦方向(ガス流入方向)の長さL:25〜60cm、幅方向の長さB:20〜50cmとする。そして、ガス充満膨張に必要なガス量、即ち、ガス充満膨張時の膨張部内容量は、0.04〜0.20dm3/1個とする。すると、図例の如くエアバッグを4個配した場合、合計必要ガス量は、0.16〜0.80dm3となる。
これに対して、従来の頭部エアバッグ装置の場合、本発明と同様に、同一部位に配するエアバッグのガス充満膨張に必要な膨張部内容積は0.3〜1.6dm3であった。本実施形態の場合、展開膨張に必要なガス量が相対的に少なくて済むことが分かる。
エアバッグの膨張部12の肉厚は、採用する軟質樹脂の曲げ剛性、100%引張モジュラス等、さらには、膜厚部が受ける内圧により異なるが、通常、0.3〜1.5mm、望ましくは、0.5〜1.0mmの範囲から適宜設定する。厚いと折り畳み性、収納性に問題が生じ易くなり、薄いと必要な耐圧性および膨張時形態安定性を確保し難くなる。
なお、図4〜5の如く、ガス流入口11は、膨張部12と首部11bを介して形成することがバッグ展開膨張性の見地から望ましい。首部11bの長さはガス導管13との接続位置からバッグカバー21までの距離より若干短いものとする。
(2)材質仕様:
材質は軟質樹脂であり、通常、引張弾性率70MPa以下(ASTM D883の定義)、望ましくは50MPa以下のものとする。下限は下記引張応力のバランスから限定される。
材質は軟質樹脂であり、通常、引張弾性率70MPa以下(ASTM D883の定義)、望ましくは50MPa以下のものとする。下限は下記引張応力のバランスから限定される。
軟質樹脂の限界を超える硬質の樹脂材料を使用すると折り畳み可能な可撓性を確保し難くなる。
そして、ガス充満膨張時の形状安定性の見地から、100%引張モジュラス(M100)(JIS K 7311)が3〜30MPa、望ましくは5〜20MPaであるものとする。M100が大きすぎると上記軟質樹脂の定義に入る範囲の引張弾性率のものを得難い。
上記以外の材料特性として、デュロメータ硬さ(JIS K 7215:タイプA)で90以下、望ましくは、80以下とする。
上記特性を満たす軟質樹脂としては、各種汎用の軟質樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、PVC等)を使用できるが、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系等の熱可塑性エラストマーを好適に使用できる。特に、引張強さの大きいもの(JIS K 7311)を上市品から選択可能なポリウレタン系(TPU)が望ましい。当然、特許文献4に記載のシリコーン変性のものも使用可能である。
ガス膨張充満形状は、上記鉛直断面が山形状(湾曲状)に限られない。乗員拘束緩衝部の要求特性によっては、図4に示すB−B矢視断面において、図7に示すような断面形状が十字形(図4のB−B線部位)、さらには、水平断面形状が山形状(湾曲状)で左右に突っ張り部を、また、リング状の突っ張り部を、それぞれ形成可能なものとしてもよい。これらのエアバッグ10A等は、図1〜3と同様の構成として、ガス導管13に取り付け、車両のルーフサイドレール部RRに収納装着されて使用される。なお、断面形状が図7に示す十字形の場合、12dが突っ張り部となり、12eが乗員保護部となる。
なお、使用箇所によっては(例えばステアリングホイール用、助手席用)、放射状の花びら形や楓の葉形等任意である。
次に、上記エアバッグ10の製造方法について説明する。
射出成形によっても製造可能であるが、射出ブロー成形で製造することが望ましい。パリソンを射出成形することにより、前述のような接続部であるねじ部(接続)を射出成形時に同時形成可能なためである。なお、接続部はねじ部材であるインサート(硬質材)で形成してもよい。
また、ブロー成形時に使用するパリソンを複層パリソンとしてエアバッグを複層構成とすることにより、材料選択性の自由度が広がる。即ち、材料を適宜組み合わせて、強度や柔軟性を確保することができるためである。
次に、上記エアバッグの使用態様について、説明する。
前述と同様、図1〜3に示すように、複数個のエアバッグ10、10・・・は、ガス分配可能なガス導管13のガス流出口(ガス分配出口)31に接続されるとともに、ロール状に折り畳まれて組み込まれている。なお、折り畳み前に各エアバッグ10の膨張部12相互を、連結手段33を介して連結させておくことが望ましい。連結手段33は、ブロー成形時等に一体形成してもよい。図例では、連結手段33は、ブロー成形時に膨出部12に突出させたひれ部(連結部材)12c、12cを溶着(接着)又は図例の如くピン結合させたものである。各エアバッグ10で形成される乗員拘束緩衝部Bの車両前後方向の保護エリアが連続的なものとすることができるためである。即ち、エアバッグ10の膨張部12の相互間隙間cが開いて保護エリア欠落部が発生することがない。
そして、ガス導管13にインフレータ15がガス供給可能に接続されており、インフレータの作動により発生するガスはガス導管13を介して各エアバッグ10に分配される。すると、各エアバッグ10の膨張部12は展開してバッグカバー21を押し開いて車内側(乗員側)へ突出する。そして、図1〜2に示すように、各エアバッグ10の膨張部12は、さらに、膨張して鉛直断面山形状のガス充満膨張形状となって、フロントピラー部PRからリアピラー部RPに渡るルーフサイドレール部RRの下側の前・後サイドウィンドW1、W2の車内側を覆うように乗員拘束緩衝部Bを形成する。
ここで、エアバッグ10の膨張部12は、ガス圧で所定の剛さ(形態保持力)を有するようになる。そして、当該形態保持力により、図例の如く、そのガス充満膨張形状が上下に車内壁面wに対して突っ張り部12a、12bを形成することとなる(図6参照)。
この結果、乗員拘束緩衝部Bに肉盗み空間Sが形成され、従来の織布のような通気性がないことと相まって、少ないガス量で乗員拘束緩衝部Bを形成可能となる。こうして、乗員Pの頭部が膨張部12の弾性変形乃至塑性変形により衝撃緩和された状態で拘束されて保護される。
なお、上記実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1は、前後2列シートの車両に適用したものである。本発明の頭部エアバッグ装置は、それに限定されず、前後3列シートの車両(図8・9参照)、さらには、バス等の多列シートやトラック等の単列シートの車両等にもガス導管要素およびエアバッグの数を増大させたり、減少させたりして対応可能である。
図8・9に、頭部保護エアバッグ装置の3列シート型車両に搭載した状態を示す概略正面図、および当該頭部保護エアバッグ装置に組み込む分割連結型のガス導管と該ガス導管に連結する複数のエアバッグ(折り畳み前の)からなるエアバッグ組みの平面図を示す。
当該実施形態の頭部エアバッグ装置M2は、前述の前後2列シートの車両に適用したものと、エアバッグ10の数およびガス導管13におけるガス導管要素30の数が異なる。また、L字継手部28aを備えたインフレータ接続用のガス導管要素28Aは、L字継手部28aの両側位置にエアバッグ10と接続するガス流出口(分配口)31を備えた構成としてある。なお、エアバッグ10、10の連結手段33は、乗員Pの頭部が位置する前から2番目と3番目のエアバッグ10、10との間には必然的である。その他の構成は、2列シートの場合と同様であるので、同一図符号を付して説明を省略する。
10・・・エアバッグ
11・・・エアバッグのガス流入口(接続口)
12・・・エアバッグの膨張部
13・・・ガス導管
15・・・インフレータ
M1、M2・・・頭部保護エアバッグ装置
B・・・乗員拘束緩衝部
S・・・肉盗み空間
11・・・エアバッグのガス流入口(接続口)
12・・・エアバッグの膨張部
13・・・ガス導管
15・・・インフレータ
M1、M2・・・頭部保護エアバッグ装置
B・・・乗員拘束緩衝部
S・・・肉盗み空間
Claims (9)
- 車両に搭載されるエアバッグ装置に組み込まれて、ガス充満膨出時に乗員と車内壁との間に乗員拘束緩衝部を形成する膨張部を備えた樹脂製のエアバッグにおいて、
前記膨張部が、軟質樹脂材料でガス充満膨張形状に附形されて成形されるとともに、折り畳み可能な可撓性を有し、さらに、
前記ガス充満膨張形状が、前記乗員拘束緩衝部に肉盗み空間を形成可能に、凹部及び/又は凸部を備えている、
ことを特徴とするエアバッグ。 - 前記ガス充満膨張形状の鉛直断面形状が乗員側へ膨出する山形状(湾曲状)であって、上下に車内壁に対して突っ張り部を形成可能とされていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
- 前記ガス充満膨張形状の鉛直断面形状が十字状であって、車内壁に対して突っ張り部を形成可能とされていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
- ブロー成形体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一記載のエアバッグ。
- 前記ブロー成形体が複層構成であることを特徴とする請求項4記載のエアバッグ。
- 前記ブロー成形体が、ガス導管のガス流出口と連結可能なインサート接続口を有することを特徴とする請求項4記載のエアバッグ。
- 前記膨張部の膜厚が0.3〜1.5mmであるととともに、100%引張モジュラスがM100(JIS K 7311)3〜30MPaであることを特徴とする請求項1〜6いずれか一記載のエアバッグ。
- 請求項1〜7いずれか一記載のエアバッグが複数個組み込まれてなる頭部保護エアバッグ装置であって、
前記各エアバッグがガス分配可能なガス導管のガス分配口(ガス流出口)に接続されるとともに、ガス導管にインフレータがガス供給可能に接続され、さらに、折り畳まれてなることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。 - 前記各エアバッグの膨張部の相互が連結部材で適宜連結されてなることを特徴とする請求項8記載の頭部保護エアバッグ装置。
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